6 ノード・マネージャのチュートリアル

「ノード・マネージャのチュートリアル」では、デフォルトのドメインごとのノード・マネージャの基本的な使用例を示します。管理サーバーと管理対象サーバーの両方をホストする単一マシン・ドメイン内でOracle WebLogic Serverインスタンスを起動および停止するための、Javaベースのノード・マネージャを作成および使用するステップを示します。「ノード・マネージャのデフォルト構成」を参照してください。

この章には次の項が含まれます:

新しいドメインでのノード・マネージャの作成

Fusion Middleware構成ウィザードを使用して新しいドメインでノード・マネージャを作成および構成します。

ドメインごとの、Javaベースのノード・マネージャのインスタンスを新しいドメインに作成するには、次のステップを実行します。

  1. 構成ウィザードを起動します。
    1. コマンド・ウィンドウで、ORACLE_HOME/oracle_common/common/binディレクトリに移動します。ORACLE_HOMEは、Oracle WebLogic Serverのインストール時にOracleホームとして指定したディレクトリを表します。
    2. Windowsの場合はconfig.cmdコマンド、UNIXの場合はconfig.shコマンドを実行します。
  2. 構成ウィザードを使用して新しい、基本的なドメインを作成します。
    1. 「ドメインの作成」画面で、「新規ドメインの作成」を選択し、ドメイン・ディレクトリの場所を選択します。これがDOMAIN_HOMEディレクトリとなります。「次へ」をクリックします。
    2. 「テンプレート」画面では、デフォルト値である「製品テンプレートを使用してドメインを作成」をそのままにします。「次へ」をクリックします。
    3. 「管理者アカウント」画面で、Oracle WebLogic Server管理者の資格証明を入力します。「次へ」をクリックします。
    4. 「ドメイン・モードおよびJDK」画面では、「ドメイン・モード」と「JDK」をデフォルト値のままにします。「次へ」をクリックします。
  3. ノード・マネージャ・インスタンス、管理対象サーバーおよびマシンをドメイン内に作成します。
    1. 「拡張構成」画面で、「ノード・マネージャ」および「トポロジ」オプションを選択します。「次へ」をクリックします。
    2. 「ノード・マネージャ」画面では、「ノード・マネージャ・タイプ」をデフォルト値である「ドメインごとのデフォルトの場所」のままにして、ノード・マネージャ管理者の資格証明を入力します。「次へ」をクリックします。
    3. 「管理対象サーバー」画面で、「追加」をクリックします。デフォルトのサーバー名、リスニング・アドレスおよびリスニング・ポート(7003)をそのままにします。「次へ」をクリックします。
    4. 「クラスタ」画面で、「次へ」をクリックします。
    5. 「マシン」画面で、「追加」をクリックします。デフォルトのマシン名、ノード・マネージャ・リスニング・アドレスおよびノード・マネージャ・リスニング・ポートをそのままにします。「次へ」をクリックします。
  4. 管理サーバーと管理対象サーバーをマシンに割り当てます。
    1. 「サーバーのマシンへの割当」画面の左側の列で、管理サーバーと管理対象サーバーを選択します。
    2. 右矢印ボタンを使用して、管理サーバーと管理対象サーバーを右側の列にあるマシンに割り当てます。
    3. 「次へ」をクリックします。
  5. ドメインの構成を完了します。
    1. 「構成のサマリー」画面で、構成を確認して「作成」をクリックします。
    2. 構成プロセス画面に、ドメインが正常に作成されたというメッセージが表示されたら、「次へ」をクリックします。
    3. 「構成に成功しました」画面で、「管理サーバーの起動」を選択してドメインを起動します。「終了」をクリックします。

ノード・マネージャの起動

WebLogicドメイン環境内でノード・マネージャを起動するには、Windowsの場合はstartNodeManager.cmdコマンド、UNIXの場合はstartNodeManager.shコマンドを使用します。

ドメイン内のノード・マネージャを起動するには、次のステップを実行します。

  1. コマンド・ウィンドウで、DOMAIN_HOME/binディレクトリに移動します。DOMAIN_HOMEは、Oracle WebLogic Serverドメインが構成されているディレクトリを表します。
  2. 環境を設定するため、Windowsの場合はsetDomainEnv.cmdコマンド、UNIXの場合はsetDomainEnv.shコマンドを実行します。
  3. DOMAIN_HOME/binディレクトリに戻ります。
  4. ドメイン内のノード・マネージャを起動するため、Windowsの場合はstartNodeManager.cmdコマンド、UNIXの場合はstartNodeManager.shコマンドを実行します。

    ノード・マネージャが正常に起動すると、次のような出力が表示されます。

    <DATE TIME> <INFO> <12.2.1.0.0>
    <DATE TIME> <INFO> <Secure socket listener started on port 5556, host localhost/127.0.01>

    ノート:

    startNodeManagerスクリプト以外の方法でノード・マネージャが起動された場合は、nmRestart WLSTコマンドを使用したノード・マネージャの再起動はサポートされません。ノード・マネージャがカスタム・スクリプトから、またはjava weblogic.NodeManagerコマンドで起動された場合は、nmRestartコマンドを使用すると、後で失敗します。

ノード・マネージャを使用した管理対象サーバーの起動

WebLogic Server管理コンソールを使用して、ノード・マネージャが実行中であることを確認し、ドメインの管理対象サーバーを起動します。

ノード・マネージャを使用してドメイン内の管理対象サーバーを起動するには、次のステップを実行します。

  1. WebLogic Server管理コンソールを起動します。
    1. 管理サーバーが実行されていることを確認します。

      構成ウィザードで「管理サーバーの起動」オプションを選択した場合は、管理サーバーが実行中となっているはずです。

      管理サーバーが実行中ではない場合は、DOMAIN_HOME/binディレクトリに移動して、Windowsの場合はstartWebLogic.cmdコマンド、UNIXの場合はstartWebLogic.shコマンドを実行します。

    2. Webブラウザを起動して次のURLを入力します。
      http://hostname:port/console

      ここで、hostnameは管理サーバーのDNS名またはIPアドレス、portは管理サーバーでリクエストがリスニングされるリスニング・ポート(デフォルトでは7001)です。

    3. ログイン・ページが表示されたら、構成ウィザードでドメインを作成したときに入力したユーザー名とパスワードを入力します。
  2. ノード・マネージャが稼働していることを確認します。
    1. WebLogic Server管理コンソールの左ペインで、「環境」を選択して「マシン」をクリックします。
    2. 「マシン」の表で、マシンの名前を選択します。
    3. 「監視」を選択して「ノード・マネージャのステータス」をクリックします。
    4. ノード・マネージャが実行中の場合は、「ステータス」「アクセス可能」となります。

    ノート:

    ノード・マネージャの設定をWebLogic Server管理コンソールで構成するには、「環境」を展開し、「マシン」をクリックし、「machine_name」を選択し、「構成」をクリックしてから「ノード・マネージャ」をクリックします。
  3. WebLogic Server管理コンソールの左ペインで、「環境」を選択して「サーバー」をクリックします。
  4. 「制御」ページを選択します。
  5. 「サーバー」の表で、管理対象サーバーの横のチェック・ボックスを選択します。
  6. 「起動」をクリックします。

    選択されたサーバー・インスタンスがノード・マネージャによって起動されることを確認するメッセージが表示されます。WebLogic Server管理コンソール・ページをリフレッシュすると、管理対象サーバーの状態がSHUTDOWNからRUNNINGに変化します。

    これで、管理対象サーバーがドメイン内で実行されている状態になりました。