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Oracle9i Heterogeneous Connectivity管理者ガイド
リリース2(9.2)

部品番号B13816-01
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A
異機種間サービスの初期化パラメータ

異機種間サービスの初期化パラメータ・ファイルには、構成設定がテキスト・ファイルとして格納されています。

この項の内容は、次のとおりです。

HS_COMMIT_POINT_STRENGTH

デフォルト値:

0

値の範囲:

0〜255

異機種間分散トランザクションでのコミット・ポイント・サイトを決定する値を指定します。 HS_COMMIT_POINT_STRENGTHCOMMIT_POINT_STRENGTHに似ています。詳細は、『Oracle9i データベース・リファレンス』を参照してください。

HS_COMMIT_POINT_STRENGTHは、分散トランザクションのコミット・ポイント・サイトとなるサイトの重要度に対する相対値に設定します。最大コミット・ポイント強度を持つOracleデータベース・サーバーまたはOracle以外のシステムが、コミット・ポイント・サイトとなります。 Oracle以外のシステムがコミット・ポイント・サイトにならないようにするには、HS_COMMIT_POINT_STRENGTHの値を0(ゼロ)に設定します。

HS_COMMIT_POINT_STRENGTHが重要となるのは、Oracle以外のシステムが通常の2フェーズ・コミット・パートナおよびコミット・ポイント・サイトとして2フェーズ・プロトコルに関与できる場合のみです。これは、トランザクション・モデルが2フェーズ・コミット準拠(2PCC)の場合のみです。

HS_DB_DOMAIN

デフォルト値:

WORLD

値の範囲:

1〜119文字

Oracle以外のシステムの一意のネットワーク・サブアドレスを指定します。 HS_DB_DOMAINDB_DOMAINに似ています。詳細は、『Oracle9i データベース・リファレンス』を参照してください。Oracle Names Serverを使用する場合、HS_DB_DOMAINは必須です。HS_DB_NAMEおよびHS_DB_DOMAINでは、Oracle以外のシステムのグローバル名を定義します。


注意:

HS_DB_NAMEおよびHS_DB_DOMAINの組合せが一意のアドレスとなる必要があります。


HS_DB_INTERNAL_NAME

デフォルト値:

01010101

値の範囲:

1〜16の16進文字

異機種間サービス・エージェントの接続先インスタンスを識別する一意の16進番号を指定します。このパラメータの値は、グローバル・ネーム・サービスをアクティブ化するときにトランザクションIDの一部として使用されます。 一意でない番号を指定すると、トランザクションの2フェーズ・コミット・リカバリ・アクションが必要な場合に問題が発生する可能性があります。

HS_DB_NAME

デフォルト値:

HO

値の範囲:

1〜8文字(小文字)

Oracle以外のシステムに割り当てられているデータ・ストアを表す一意の英数字名を指定します。この名前により、コオペラティブ・サーバー環境でOracle以外のシステムが識別されます。HS_DB_NAMEおよびHS_DB_DOMAINでは、Oracle以外のシステムのグローバル名を定義します。

HS_DESCRIBE_CACHE_HWM

デフォルト値:

100

値の範囲:

1〜4000

異機種間サービスで使用されるDESCRIBEキャッシュの最大エントリ数を指定します。この上限を、DESCRIBEキャッシュの最高水位標と呼びます。キャッシュには、Oracle以外のデータ・ストアに再アクセスしなくてもよいように異機種間サービスで再利用される、マップされた表の記述が含まれます。

マップされた多数の表にアクセスする場合は、パフォーマンスを改善するために最高水位標を大きくしてください。最高水位標を大きくすると、パフォーマンスは改善されますがメモリー使用率に影響することに注意してください。

HS_FDS_CONNECT_INFO

デフォルト値:

なし

値の範囲:

該当なし

データ・プロバイダ(Oracle以外のシステム)へのバインドに必要な情報を指定します。Generic Connectivityの場合は、ODBCベースのデータ・ソースまたはOLE DBベースのデータ・ソースにバインドできます。指定する情報は、プラットフォームと、データ・ソースがODBCベースであるかOLE DBベースであるかに応じて異なります。

Generic Connectivityを使用する場合、このパラメータは必須です。

WindowsでのODBCベースのデータ・ソース

次のようにファイルDSN(データ・ソース名)またはシステムDSNを使用できます。

データソースのドライバを使用してこのデータソースに接続する場合、DSNの前にドライバ名を置き、セミコロン(;)を続けます。

UNIXでのODBCベースのデータ・ソース

次の書式のDSNを使用します。

HS_FDS_CONNECT_INFO=dsn

OLE DBベースのデータ・ソース(Windows NTのみ)

次の書式の汎用データ・リンク(UDL)を使用します。

HS_FDS_DEFAULT_SCHEMA_NAME

デフォルト値:

なし

値の範囲:

該当なし

ownerの値がNULLの場合に、ddtransで戻されるowner列のデフォルト値を指定します。次に例を示します。

HS_FDS_DEFAULT_SCHEMA_NAME = PUBLIC

HS_FDS_SHAREABLE_NAME

デフォルト値:

なし

値の範囲:

該当なし

ODBCライブラリへのフルパス名を指定します。このパラメータが必須となるのは、Generic Connectivityを使用してUNIXマシン上のODBCプロバイダからのデータにアクセスする場合です。

HS_FDS_TRACE_LEVEL

デフォルト値:

OFF

値の範囲:

ONまたはOFF

Generic Connectivityのエラー・トレースを有効化するか無効化するかを指定します。トレースを有効化すると、問題発生時に生成されるエラー・メッセージが表示されます。結果は、$ORACLE_HOMEディレクトリの/logサブディレクトリにあるGeneric Connectivityログ・ファイルに書き込まれます。

HS_LANGUAGE

デフォルト値:

システム固有

値の範囲:

任意の有効な言語名(255文字以内)

異機種間サービスに対してOracle以外のデータ・ソースのキャラクタ・セット、言語および地域情報を提供します。値には次の書式を使用する必要があります。

language[_territory.character_set]


注意:

各国語サポートの初期化パラメータは、エラー・メッセージ、SQLサービスのデータおよび分散外部プロシージャのパラメータに影響します。


キャラクタ・セット

Oracleデータベース・サーバーとOracle以外のデータ・ソースのキャラクタ・セットが同じであれば理想的です。両者が異なる場合、異機種間サービスはOracle以外のデータ・ソースとOracleデータベースのキャラクタ・セットの間で変換を試みます。この変換によりパフォーマンスが低下する可能性があります。また、異機種間サービスでは特定の文字をキャラクタ・セット間で変換できない場合もあります。


注意:

キャラクタ・セットとして、エージェントがインストールされているプラットフォーム上のオペレーティング・システム・キャラクタ・セットのスーパーセットを指定する必要があります。


言語

HS_LANGUAGE初期化パラメータの言語要素により、次のことが決定されます。

異機種間サービスの一般メッセージ(ORA-25000ORA-28000)の場合、エラー・メッセージの言語はOracle9iにより決定されないことに注意してください。これらは、Oracleデータベース・サーバーでのセッション設定により制御されます。


注意:

曜日名、月名および日時のAD、BC、PM、AM記号を言語から独立して設定するには、HS_NLS_DATE_LANGUAGE初期化パラメータを使用します。


地域

territory句には、曜日と週の採番規則、デフォルトの日付書式、小数点文字とグループ・セパレータおよびISO通貨記号とローカル通貨記号を指定します。次の注意事項があります。

HS_LONG_PIECE_TRANSFER_SIZE

デフォルト値:

64 KB

値の範囲:

2 GB以下の任意の値

転送されるLONGデータのピース・サイズを設定します。ピース・サイズが小さくなるほどメモリー所要量が減少しますが、すべてのデータをフェッチするためのラウンドトリップは増加します。ピース・サイズが大きいとラウンドトリップは減少しますが、中間ピースを内部に格納するためのメモリー所要量が増加します。そのため、初期化パラメータを使用して最適のパフォーマンス(つまり、ラウンドトリップ回数とメモリー所要量との最適なトレードオフ)が得られるようにシステムをチューニングできます。

HS_NLS_DATE_FORMAT

デフォルト値:

HS_LANGUAGEパラメータにより決定される値

値の範囲:

任意の有効な日付書式マスク(255文字以内)

ターゲット・システムで使用される日付書式を定義します。このパラメータの機能は、Oracleデータベース・サーバーのNLS_DATE_FORMATパラメータと同じです。 値には、『Oracle9i SQLリファレンス』に記載されている任意の有効な日付マスクを指定できますが、ターゲット・システムの日付書式と一致する必要があります。たとえば、ターゲット・システムで2001年2月14日という日付が2001/02/14として格納される場合は、このパラメータをyyyy/mm/ddに設定します。値は小文字で指定する必要があることに注意してください。

HS_NLS_DATE_LANGUAGE

デフォルト値:

HS_LANGUAGEパラメータにより決定される値

値の範囲:

任意の有効なNLS_LANGUAGE値(255文字以内)

Oracle以外のシステムからの文字による日付値に使用する言語を指定します。日付書式は言語に関係なく指定できます。たとえば、書式がdd/mm/yyyyの場合、文字による日付の3つの要素はすべて数字です。ただし、書式dd-mon-yyyyの場合、月の要素は月名を示す3文字の短縮形です。短縮形は言語ごとに大きく異なります。たとえば、月Aprilの短縮形はaprですが、フランス語ではavr(Avril)です。

異機種間サービスでは、Oracle以外のシステムからフェッチされた文字による日付値には、この書式が使用されているものとみなされます。また、異機種間サービスでは、文字による日付のバインド値がこの書式でOracle以外のシステムに送信されます。

HS_NLS_NCHAR

デフォルト値:

HS_LANGUAGEパラメータにより決定される値

値の範囲:

任意の有効な各国語キャラクタ・セット(255文字以内)

異機種間サービスに対して、Oracle以外のデータ・ソースの各国語キャラクタ・セットの値を通知します。この値は、OracleのCREATE DATABASE文のNATIONAL CHARACTER SETパラメータ設定に相当するOracle以外のデータ・ソースでの値です。HS_NLS_NCHAR値は、Oracle NLSRTLライブラリでサポートされているキャラクタ・セットのキャラクタ・セットIDに設定する必要があります。

関連項目:

HS_LANGUAGE

HS_NLS_TIMESTAMP_FORMAT

デフォルト値:

NLS_TERRITORYから導出

値の範囲:

任意の有効な日時書式マスク

ターゲット・システムで使用される日付のタイムスタンプ書式を定義します。このパラメータの機能は、Oracleデータベース・サーバーのNLS_TIMESTAMP_FORMATパラメータと同じです。 値には、『Oracle9i SQLリファレンス』に記載されている任意の有効なタイムスタンプ・マスクを指定できますが、ターゲット・システムの日付書式と一致する必要があります。値は小文字で指定する必要があることに注意してください。次に例を示します。

HS_NLS_TIMESTAMP_FORMAT = yyyy-mm-dd hh:mi:ss.ff

HS_NLS_TIMESTAMP_TZ_FORMAT

デフォルト値:

NLS_TERRITORYから導出

値の範囲:

タイム・ゾーン書式マスクを使用する任意の有効な日時

ターゲット・システムで使用されるタイム・ゾーン書式付きタイムスタンプについてデフォルトを定義します。このパラメータの機能は、Oracleデータベース・サーバーのNLS_TIMESTAMP_TZ_FORMATパラメータと同じです。 値には、『Oracle9i SQLリファレンス』に記載されている任意の有効なタイム・ゾーン・マスク付きタイムスタンプを指定できますが、ターゲット・システムの日付書式と一致する必要があります。値は小文字で指定する必要があることに注意してください。次に例を示します。

HS_NLS_TIMESTAMP_TZ_FORMAT = yyyy-mm-dd hh:mi:ss.ff tzh:tzm

HS_OPEN_CURSORS

デフォルト値:

50

値の範囲:

1〜OracleのOPEN_CURSORS初期化パラメータの値

Oracle以外のシステム・インスタンスへの1接続でオープンできる最大カーソル数を定義します。

この値がOracleデータベース・サーバーのオープン・カーソル数を超えることはありません。したがって、Oracleデータベース・サーバーのOPEN_CURSORS初期化パラメータと同じ値に設定することをお薦めします。

HS_ROWID_CACHE_SIZE

デフォルト値:

3

値の範囲:

1〜32767

Oracle以外のシステムでROWIDに相当する値を含む、異機種間サービスのキャッシュ・サイズを指定します。キャッシュには、SQL文のWHERE CURRENT OF句またはSELECT FOR UPDATE文のサポートに必要なOracle以外のシステムのROWIDが含まれます。

キャッシュがいっぱいになると、そのキャッシュの最初のスロットから順番に再利用されます。最後のHS_ROWID_CACHE_SIZEのOracle以外のシステムのROWIDのみがキャッシュに置かれます。

HS_RPC_FETCH_REBLOCKING

デフォルト値:

ON

値の範囲:

OFFON

異機種間サービスが、Oracleデータベース・サーバーとOracle以外のデータ・ストアに接続している異機種間サービス・エージェントの間で、データ転送パフォーマンスの最適化を試みるかどうかを制御します。

可能な値は次のとおりです。

HS_RPC_FETCH_SIZE

デフォルト値:

4000

値の範囲:

10進整数(バイト・カウント)

内部データ・バッファリングをチューニングし、サーバーとエージェント・プロセス間のデータ転送レートを最適化します。

値を大きくすると、一定量のデータ転送に必要なネットワークのラウンドトリップ数が減少するのみでなく、データ帯域幅が大きくなり、応答時間が短くなる傾向があります。応答時間は、問合せの発行後それに対するフェッチがすべて完了するまでの待機時間です。ただし、フェッチ・サイズを大きくすると、問合せの初期フェッチ結果の待機時間が長くなる可能性があります。これは、最初のフェッチ結果は、さらにデータが使用可能になるまで転送されないためです。

ゲートウェイのインストールおよび構成後は、そのゲートウェイを使用してOracle以外のデータベース・システムのデータにアクセスし、アプリケーションからOracle以外のデータベース・システムのデータベースにOracle以外のデータベース・システムのコマンドを渡し、分散問合せを実行してデータをコピーできます。

HS_TIME_ZONE

'[+|-]hh:mm'のデフォルト値:

NLS_TERRITORYから導出

'[+|-]hh:mm'の値の範囲:

任意の有効な日時書式マスク

現行のSQLセッションに使用するデフォルトのローカル・タイム・ゾーン変位を指定します。 書式マスク[+|-]hh:mmを指定すると、UTC(協定世界時、旧称はグリニッジ標準時)の前または後に時間と分が表示されます。次に例を示します。

HS_TIME_ZONE = [+ | -] hh:mm

IFILE

デフォルト値:

なし

値の範囲:

有効なパラメータ・ファイル名

IFILEを使用すると、現行の初期化ファイルに別の初期化ファイルを埋め込むことができます。値には環境変数を含めずに絶対パスを指定する必要があります。ネスト・レベル3以内という制限は適用されません。

関連項目:

『Oracle9i データベース・リファレンス』の「IFILE


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