Oracle WebCenter Interaction Web サービス開発ガイド

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HTTP と CSP について

HTTP は主にサーバとクライアントの間で Web ページ コンテンツと XML を転送するために使用されるプロトコルです。CSP はオープン標準の HTTP 1.1 に基づいたプラットフォームに依存しないプロトコルであり、ポータルとリモート サーバ間の通信の構文を定義しています。

HTTP 通信はリクエストと応答で構成されます。リクエストと応答は基本的に、ヘッダに含まれるメタデータ (名前と値のペア) のリストと、省略可能な本文が一緒になったものです。本文は転送されるデータ (HTML ページまたは XML ファイル) です。ヘッダ内のメタデータは、リクエストまたは応答そのものに関する情報 (コンテンツの言語、ブラウザがキャッシュする期間など) です。後述のように、リクエストと応答にはそれぞれ特定の情報が含まれます。HTTP の詳細情報については、RFC 2616 (http://www.faqs.org/rfcs/rfc2616.html) を参照してください。

クライアントはサーバに HTTP リクエストを送信して、コンテンツを要求します。リクエストの本文は、POST や PUT のような、データをサーバに転送する要求でのみ使用されます。

HTTP リクエストのフォーマット :
[METHOD] [REQUEST-URI] HTTP/[VERSION]
[fieldname1]: [field-value1]
[fieldname2]: [field-value2]
[request body, if any]
HTTP リクエストの例 :
GET /index.html HTTP/1.1 
Host: www.plumtree.com 
User-Agent: Mozilla/3.0 (compatible; Opera/3.0; Windows 95/NT4) 
Accept: */* 
Cookie: username=JoeSmith

サーバは、ページ コンテンツと重要な詳細 (コンテンツ タイプ、ドキュメントの最終更新日時、サーバ タイプなど) を含む HTTP 応答を返信します。要求されたコンテンツが見つからない場合、応答にはエラー メッセージが含まれます。

HTTP 応答のフォーマット :
HTTP/[VERSION] [CODE] [TEXT] 
[fieldname1]: [field-value1] 
[fieldname2]: [field-value2] 
[response body, if any (document content here)]
HTTP 応答の例 :
HTTP/1.0 200 Found 
Last-modified: Thursday, 20-Nov-97 10:44:53 
Content-length: 6372 
Content-type: text/html 
<!DOCTYPE HTML PUBLIC '-//W3C//DTD HTML 3.2 Final// EN'><HTML> 
... ドキュメント コンテンツが続く ...
特殊な情報を含めるためにカスタム HTTP ヘッダをコンフィグレーションできます。
注意 : ヘッダ サイズの制限は、コードをホストしているサーバによって制御されます。IIS/ASP の標準の制限は 60K です。Java アプリケーション サーバでは 2K ~ 10K の範囲です。これらの制限は一般にコンフィグレーション可能です。詳細については、サーバのドキュメントを参照してください。

サービスでは、Set-Cookie ヘッダや HTTP 1.1 基本認証ヘッダなどの標準の HTTP ヘッダにもアクセスできます。HTTP の詳細を調べる場合は、トンネル ツールを使用して、ブラウザと Web ブラウザの間で渡されるすべてのヘッダを表示することができます。セキュアなコンテンツを提供するために HTTP と SSL が併用されます。シングル サインオン (SSO) でも基本認証用に HTTP ヘッダを使用します。

CSP

CSP は HTTP を拡張したもので、ポータルとリモート サーバ間で設定を渡すための専用ヘッダを定義しています。CSP では、Oracle WebCenter Interaction および Oracle WebCenter Ensemble サービスで HTTP を使用して通信や設定変更を行う方法を定義しています。

現在のバージョンは、以前のバージョンとの下位互換性がある CSP 1.4 です。CSP 1.2 はポータル バージョン 5.x で使用されます。CSP 1.1 はポータル バージョン 4.5 で使用されます。バージョン 4.x 以前では CSP 1.0 を使用しています。最新バージョンの CSP 仕様へのリンクについては、「追加の開発リファレンス」を参照してください。

Oracle WebCenter Interaction Development Kit (IDK) では、CSP を使用して通信するコードを記述できる、簡単で安定性のあるインタフェースを提供しています。


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