Oracle Identity Managerをインストールする前に、デプロイに必要なコンポーネントについてよく知っておくことをお薦めします。また、使用するシステムがOracle Identity Managerをインストールできる状態になっているかどうかを確認するために、診断ダッシュボードをインストールして使用することをお薦めします。診断ダッシュボードのインストールの詳細は、「診断ダッシュボードの使用方法」を参照してください。
基本的なOracle Identity Managerインストールは、次のコンポーネントで構成されます。
データベース・サーバー
アプリケーション・サーバー
Oracle Identity Manager(アプリケーション・サーバーで実行)
Design Console
管理およびユーザー・コンソール(Webブラウザで実行)
この章では次の項目について説明します。
この項では、Oracle Identity Manager環境での様々なコンポーネントの最低限のホスト・システム要件を示します。
注意: Oracle Identity Manager製品の各リリース固有の要件やサポートされる構成については、『Oracle Identity Manager Readme』を参照してください。 |
エンタープライズ・バージョンのアプリケーション・サーバーとデータベース・ソフトウェア、および有効なライセンスを入手する必要があります。Oracle Identity Managerにはこのソフトウェアは含まれていません。
Oracle Identity Managerインストール・プログラムは、インストールされている他のアプリケーション、ユーティリティまたはドライバと競合することがあります。Oracle Identity Managerをインストールする前に、必要のないソフトウェアとドライバをコンピュータからすべて削除するようにしてください。また、この処理によって、データベース・ホストにデータベース・スキーマが作成されることが保証されます。
表2-1は、Oracle Identity Managerサーバーの最低限のホスト要件および基本的なインストールのガイドラインを示しています。
表2-1 Oracle Identity Managerサーバーの要件
サーバーのプラットフォーム | 項目 |
---|---|
Microsoft WindowsおよびLinux |
|
Solaris |
|
表2-2は、サポートされるオペレーティング・システムについてデータベースのホスト要件をサンプルとして示したものです。この表の情報はあくまでガイドラインとして使用してください。特定のデータベースのホスト要件は、データベースのドキュメントを参照してください。
表2-4に、Oracle Identity Manager Remote Managerの最低限のホスト要件を示します。
表2-4 Remote Managerのホスト要件
Remote Managerのプラットフォーム | 項目 |
---|---|
Microsoft WindowsおよびLinux |
|
Solaris |
|
AIX |
|
Oracle Identity Managerのコンポーネントを英語以外の環境にデプロイする場合、次のガイドラインと要件を確認してください。
Oracle Identity Managerのいずれかのコンポーネントをインストールする前に、ターゲット・システムの地域と言語の設定(ロケール)が次の要件を満たすことを確認します。
適切な言語のオペレーティング・システムのインストール
特定の言語設定の適切な構成
デプロイのローカライズ構成の詳細を確認して、様々なコンポーネントや属性固有の制約を満たすためには、『Oracle Identity Managerグローバリゼーション・ガイド』を参照してください。
Oracleデータベースのグローバリゼーション・サポートでは、データベースをUnicode対応に構成する必要があります。詳細は、「Oracle Databaseの作成」を参照してください。
表2-5では、Oracle Identity Managerのインストール中に設定する必要がある構成属性を説明します。このワークシートを印刷し、空欄にメモをとりながらインストールを進めてください。つまり、実際に設定した内容を「ユーザー選択」の列に記入してください。
表2-5 インストール・ワークシート
項目 | デフォルト | ユーザー選択 |
---|---|---|
Microsoft Windows: UNIX: |
||
Oracle Identity Managerデータベースがインストールされているコンピュータの名前またはIPアドレス |
デフォルト値なし |
|
Microsoft SQL Serverの場合は1433 Oracle Databaseの場合は1521 |
||
インストールで使用するデータベースの名前 |
デフォルト値なし |
|
Oracle Identity Managerがデータベースにアクセスするために使用するデータベース・アカウントの名前とパスワード |
デフォルト値なし |
|
JDKインストール・ディレクトリ |
Microsoft Windows: UNIX: |
|
Microsoft Windows: UNIX: |
||
Oracle WebLogic Serverのインストール・ディレクトリ |
Microsoft Windows: UNIX: |
診断ダッシュボードは、アプリケーション・サーバー上で動作するWebアプリケーションです。このツールは、Oracle Identity Managerによって必要とされる各コンポーネントについて、インストール前とインストール後の環境をチェックします。Oracle Identity Managerをインストールする前に診断ダッシュボードをインストールすることをお薦めします。
診断ダッシュボード・ファイルは、Oracle Identity Managerインストーラ・メディアのDiagnosticDashboard
ディレクトリにあります。
診断ダッシュボードWebアプリケーションは、アプリケーション・サーバーにデプロイする必要があります。
関連項目: 診断ダッシュボードの詳細は、『Oracle Identity Manager管理およびユーザー・コンソール・ガイド』を参照してください。 |
診断ダッシュボードをOracle WebLogicにデプロイするには、次のようにします。
アプリケーション・サーバーの管理コンソールにログインします。
「チェンジ・センター」リージョンで「ロックして編集」をクリックします。
「ドメイン構造」リージョンで「デプロイメント」をクリックします。
右側のペインの「デプロイメント」リージョンで「インストール」をクリックします。
「ファイルのアップロード」リンクをクリックします。
「デプロイメント・アーカイブ」フィールドにXIMDD.warファイルのフル・パスを入力します。このファイルはOIM9101INSTALLER/DiagnosticDashboardディレクトリにあります。
「次へ」をクリックし、もう一度「次へ」をクリックします。
「このデプロイメントをアプリケーションとしてインストールする」オプションが選択されていることを確認し、「次へ」をクリックします。
「オプション設定」ページで次の内容を確認します。
アプリケーション名としてのXIMDDの表示
「DDのみ: デプロイメント記述子内に定義されたロールとポリシーのみを使用します。」オプションの選択
「デプロイメントのターゲットに定義されるデフォルトを使用」オプションの選択
「終了」をクリックします。
「チェンジ・センター」リージョンで「変更のアクティブ化」をクリックします。
「デプロイメントの概要」リージョンで、XIMDDデプロイのチェック・ボックスを選択します。
開始リスト(表の後)で「すべての要求を処理」を選択します。
「はい」をクリックして、XIMDDのデプロイを開始することを確認します。
この段階で、「UI」表の「状態」列にActive
と表示されます。
DDコンソールを開くには、次の形式のURLを使用します。
http://HOSTNAME_or_IP_ADDRESS:7001/XIMDD/