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Oracle Application Server Forms and Reports Servicesリリース・ノート
10gリリース2(10.1.2)for AIX 5L Based Systems (64-bit)
B25649-03
 

 

Oracle® Application Server

Forms and Reports Servicesリリース・ノート

10gリリース2(10.1.2)for AIX 5L Based Systems (64-bit)

部品番号: B25649-03

2008年10月

Oracle Application Server 10gリリース2(10.1.2)Forms and Reports Servicesへようこそ。このドキュメントでは、Oracle Application Server 10gリリース2(10.1.2)Forms and Reports Servicesのインストール、構成および使用方法に関する固有の情報について説明します。


注意:

ドキュメント内に記載されているURLや参照ドキュメントには、Oracle Corporationが提供する英語の情報も含まれています。

1 ドキュメントのアクセシビリティについて

オラクル社は、障害のあるお客様にもオラクル社の製品、サービスおよびサポート・ドキュメントを簡単にご利用いただけることを目標としています。オラクル社のドキュメントには、ユーザーが障害支援技術を使用して情報を利用できる機能が組み込まれています。HTML形式のドキュメントで用意されており、障害のあるお客様が簡単にアクセスできるようにマークアップされています。標準規格は改善されつつあります。オラクル社はドキュメントをすべてのお客様がご利用できるように、市場をリードする他の技術ベンダーと積極的に連携して技術的な問題に対応しています。オラクル社のアクセシビリティについての詳細情報は、Oracle Accessibility ProgramのWebサイトhttp://www.oracle.com/accessibility/を参照してください。

ドキュメント内のサンプル・コードのアクセシビリティについて

スクリーン・リーダーは、ドキュメント内のサンプル・コードを正確に読めない場合があります。コード表記規則では閉じ括弧だけを行に記述する必要があります。しかしJAWSは括弧だけの行を読まない場合があります。

外部Webサイトのドキュメントのアクセシビリティについて

このドキュメントにはオラクル社およびその関連会社が所有または管理しないWebサイトへのリンクが含まれている場合があります。オラクル社およびその関連会社は、それらのWebサイトのアクセシビリティに関しての評価や言及は行っておりません。

Oracleサポート・サービスへのTTYアクセス

アメリカ国内では、Oracleサポート・サービスへ24時間年中無休でテキスト電話(TTY)アクセスが提供されています。TTYサポートについては、 (800)446-2398にお電話ください。アメリカ国外からの場合は、+1-407-458-2479にお電話ください。

2 このインストール・タイプについて

Oracle Application Server Forms and Reports Servicesでは、Forms and Reports Servicesをインストールおよび構成する際に、Oracle Application Server 10gのすべてのコンポーネントをインストールおよび構成する必要はありません。

このインストール・タイプは、次の2つのフェーズで、Formsアプリケーションをグリッド環境にアップグレードすることを検討されているユーザーに最も適しています。フェーズ1では、クライアント/サーバー・ベースのFormsアプリケーションをWebベースのFormsアプリケーションにアップグレードすることによって、グリッド環境に移行します。フェーズ2では、アップグレード済のOracle Application Serverインフラストラクチャによって提供されるサービスを必要に応じて使用可能にします。

2.1 このインストール・タイプの制限

Oracle Application Server Forms and Reports Servicesでは、Single Sign-OnやIdentity Managementとの統合などのインフラストラクチャ・サービスは使用できません。インフラストラクチャ・サービスは、インスタンスをアップグレードして既存のインフラストラクチャ・サービスを使用できるようにしたり、新しいインフラストラクチャ・サービスをインストールすることによって利用可能になります。

OracleAS Infrastructureサービスを使用するようにForms/Reports Servicesを構成した後は、この構成を元に戻せません。

3 このインストール・タイプで使用できる機能

Oracle Application Server Forms and Reports Servicesをインストールすると、次の機能を利用できるようになります。

3.1 Oracle Application Server Forms Services

Oracle Application Server Forms Servicesを使用すると、Web環境にあるJavaクライアントに対して、データベース・アクセスを伴うFormsアプリケーションを配布できます。Oracle Application Server Forms Servicesでは、クラスのダウンロード、ネットワークの通信量およびOracleデータベースとの相互作用が自動的に最適化されます。アプリケーションは複数のサーバー間で自動的にロード・バランシングされるため、リクエスト数の増減に容易に対応できます。

3.2 Oracle Application Server Reports Services

Oracle Application Server Reports Servicesは、使いやすくスケーラブルで、管理の容易なソリューションなので、Webや企業全体を対象に動的なレポートを作成することで、データベース内容の公開やレポート作成を高品質に行うことができます。これによって、レポートを実行する複数層のアーキテクチャを実装できます。

3.3 Oracle HTTP Server

Oracle HTTP ServerはOracle Application Serverが使用するWebサーバーで、Apache Webサーバー・テクノロジに基づいて構築されています。Oracle HTTP Serverでは、優れたスケーラビリティ、安定性、スピードおよび拡張性が実現しています。また、Javaサーブレット、JavaServer Pages(JSP)、Perl、PL/SQL、CGIなどのアプリケーションもサポートされます。

3.4 Oracle Application Server Web Cache

Oracle Application Server Web Cacheはサーバー・アクセラレータのキャッシュ・サービスで、これを使用すると、Oracleプラットフォーム上で稼動する、頻繁に使用されるE-Business用Webサイトのパフォーマンス、スケーラビリティおよび可用性が向上します。Oracle Application Server Web Cacheでは、頻繁にアクセスするURLが仮想メモリーに格納されるため、そのようなURLに対するリクエストをWebサーバー上で繰り返し処理する必要がなくなります。また、1つ以上のWebアプリケーション・サーバーから静的および動的に作成されたHTTPコンテンツの両方がキャッシュに格納されます。

3.5 Oracle Application Server Containers for J2EE(OC4J)

Oracle Application Server Containers for J2EEはすべてがJavaで記述されたJ2EEコンテナの詳細なセットで、標準的なJava Development Kit(JDK)のJava Virtual Machine(JVM)上で実行されます。

3.6 Oracle Enterprise Manager

Oracle Enterprise Manager Application Server Control(以降、Application Server Controlと表記)には、Oracle Application Serverのインスタンスの監視と管理に必要な管理ツールが用意されています。Application Server Controlは、Oracle Application Serverのすべてのインスタンスとともにインストールされます。

Application Server Controlは、Oracle Application Server専用に設計されたWebベースの管理ツールです。Application Server Controlを使用して、アプリケーション・サーバーのコンポーネントを監視および構成できます。アプリケーションの配布、セキュリティの管理およびOracle Application Serverクラスタの作成と管理を実行できます。

Application Server Controlは、次のもので構成されます。

  • Oracle Application Serverとそのコンポーネントの管理に使用するEnterprise Managerホーム・ページ。これらのWebページによって、Oracle Application Server環境の稼動状況が高レベルで報告されます。これらのページから、管理、構成およびパフォーマンスの監視に関するより詳細な情報へとドリルダウンできます。これらのページを使用すると、アプリケーション・サーバーとそのコンポーネントおよび配布されたアプリケーションを管理できます。

  • アプリケーション・サーバーのインスタンスとコンポーネントのトラッキングを行うための、基盤となるソフトウェア・テクノロジ。これらのテクノロジによって、数多くの管理タスクが自動的に実行されます。たとえば、各アプリケーション・サーバー・インスタンスのコンポーネントの検出や、パフォーマンス・データの収集と処理が行われ、アプリケーション構成情報へのアクセスが可能になります。

Application Server Controlは、Oracle Application Serverのインストール・プロセスの一部としてインストールされます。

3.7 Oracle Process Manager and Notification Server(OPMN)

Oracle Process Manager and Notification Server(OPMN): OPMNでは、アプリケーション・サーバーのインスタンスとそのコンポーネントに対して、プロセスの制御と監視が実行されます。また、コンポーネントのステータス情報が収集され、その情報に関連するコンポーネントに配布されます。Application Server ControlではOPMNを使用して、アプリケーション・サーバー・インスタンスの各コンポーネントの起動と停止などのタスクを実行します。

3.8 Distributed Configuration Management(DCM)

Distributed Configuration Management(DCM): DCMでは、共通のMetadata Repositoryに関連付けられているアプリケーション・サーバーの複数のインスタンス間で、その構成が管理されます。DCMによって、Oracle Application Serverクラスタ全体にアプリケーションを配布できるようになったため、アプリケーションを1つのインスタンスに配置するだけで、クラスタ全体に自動的に伝播させることができます。また、1つのインスタンスに対してホスト構成またはインスタンス構成を少しでも変更すると、クラスタ内のすべてのインスタンスにその変更が伝播されます。Application Server ControlはDCMを使用して、構成を変更し、構成変更と配布されたアプリケーションをクラスタ全体に伝播します。

4 ソフトウェアのインストールを開始する前に

ソフトウェアのインストールを開始する前に、次のドキュメントに目を通してください。

  1. 最初にこのドキュメントを参照してください。ここには、Oracle Application Server Forms and Reports Servicesのリリース・ノートが記載されています。

  2. Oracle Application Server Forms and Reports Servicesのインストレーション・ガイドを参照してください。

    このドキュメントでは、このインストール・タイプをインストールするに際して知っておくべき内容と、実行が必要となる項目を説明しています。

  3. Oracle Forms 6iからOracle Forms10gにアップグレードする場合は、Oracle Formsアップグレード・センター(http://www.oracle.com/technology/products/forms/)を参照してください。

5 他の情報ソース

追加情報を参照できるソースには、次のものがあります。

6 一般的な問題

この項では、OracleAS Forms and Reports Servicesに関する一般的な問題について説明します。この項の内容は次のとおりです。

6.1 英語版以外の「ようこそ」ページに不適切にコード化されたリンクがある

英語版以外の「ようこそ」ページ・ファイルには、.htmではなく.htmlを指す不適切にコード化されたリンクがあります。対処方法として、リンクをクリックして「見つかりません」ページが表示されたら、アドレス・バーの拡張子を.htmlから.htmに変更します。

6.2 AIX 5Lバージョン5.2システムの前提条件の更新

AIX 5Lバージョン5.2システムのインストールの前提条件に変更があります。最新の前提条件は、Bug 4868988用のAutomated Release Update(ARU)として入手できます。ARUは、次のURLからダウンロードします。

http://metalink.oracle.com

ARUのreadmeファイルを読んで、インストール前のチェックを実行してください。

Oracle Application Server Forms and Reports Servicesのインストレーション・ガイドに記載されているパッチIY64978、IY69518およびIY75901は、OracleAS Forms and Reports Servicesのインストールの必須要件ではありません。

7 Oracle Formsの問題

この項では、Oracle Formsに関する問題について説明します。この項の内容は次のとおりです。

7.1 一般的な問題と対処方法

この項では、一般的な問題とその対処方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

7.1.1 以前のリリースとの下位互換性

Oracle6i Formsからのアップグレード方法については、『Oracle Application Server Forms Services利用ガイド』の「OracleAS Forms Servicesへのアップグレード」を参照してください。変更または廃止された機能の詳細は、『Oracle Forms Forms 6iからのFormsアプリケーションの移行』を参照してください。

Oracle9i Formsからアップグレードするには、Upgrade Assistantを使用します。UNIX用のOracle Application Serverのアップグレードおよび互換性ガイドを参照してください。

下位互換性の追加情報は、MetaLink Note 113987.1(http://metalink.oracle.com/)にあります。

Oracle Formsのどのバージョンからアップグレードする場合でも、アプリケーションを再コンパイルして、Oracle Formsを再起動する必要があります。

7.1.2 UNIXに関する問題と対処方法

UNIXプラットフォームでは、インストール後に、個別パッチを適用するなどの理由でFormsの実行可能ファイルに再リンクすると、新しく作成された実行可能ファイルのアクセス権が、元のアクセス権とは異なることがあります。chmodを使用して、手動で変更してください。

7.2 構成の問題と対処方法

この項では、構成の問題とその対処方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

7.2.1 Internet Explorer以外のブラウザでワンクリック実行を使用する場合のプロキシ設定

Internet Explorer以外のサポートされているブラウザでワンクリック実行を使用するときにFORBIDDENエラーが発生した場合、ブラウザのプロキシ設定として127.0.0.1(ローカルホスト)が指定されているかどうかを確認します。例外リストに127.0.0.1がない場合は、それを追加します。これにより、ブラウザはプロキシ・サーバーをバイパスするようになります。

7.2.2 FORMS_RESTRICT_ENTER_QUERY環境変数のデフォルト設定の変更

FORMS_RESTRICT_ENTER_QUERY環境設定のデフォルト値はTRUEです。この値がFALSEに設定されるまで、QUERY-WHERE機能は使用できません。

7.2.3 Oracle Formsの一部となったPJCウィザード

Oracle Forms 10.1.2以降、FormsのPJCウィザードは標準Formsインストールの一部になりました。PJCウィザードは、Oracle Developer Suite 10gの一部であるJDeveloper 10g(10.1.2)とともに動作します。OTNから入手できるJDeveloperバージョンでは、PJCウィザードが別個のJarファイルとして提供されています。このファイルは、ダウンロードしてJDeveloperに取り込めます。

7.2.4 マルチバイト・キャラクタの入力中に他の項目をクリックしたときの例外

中国語、日本語、韓国語では、インラインIMEでテキストを入力する際に別の項目をクリックすると、Formsクライアントが応答しなくなることがあります。対処方法として、インラインIMEを無効にします。『Oracle Application Server Forms Services利用ガイド』の第4.10.2項「インラインIMEサポート」を参照してください。この問題は、今後のパッチ・セットで修正される予定です。

7.2.5 Web上でフォームを初めて実行したときにJDK 1.4.2_06プラグインがインストールされない

Web上でフォームを初めて実行するときは、JDK 1.4.2_06のインストール・ダイアログが表示されます。「インストール」をクリックすると、JDK 1.4.2_06プラグインではなく、JDK 1.4.2プラグインがインストールされます。Internet ExplorerからJDK 1.4.2_06プラグインを使用する際に、それがマシンにインストールされていない場合、誤ったバージョンがダウンロードされます。対処方法は次のとおりです。

  • formsweb.cfg

    jpi_codebase=http://java.sun.com/products/plugin/autodl/jinstall-1_4_2-windows-i586.cab#Version=1,4,2,06
    

    これを次のように変更します。

    jpi_codebase=http://java.sun.com/products/plugin/autodl/
    jinstall-1_4_2_06-windows-i586.cab#Version=1,4,2,06.
    
  • Netscapeからフォームを初めて実行します。これにより、適切なダウンロード場所に移動できます。

  • 適切なダウンロード場所に移動し、手動でJDK 1.4.2_06プラグインをインストールします。

7.2.6 問合せデータが最大幅を超えた場合にCLOBデータが取得されない

日本語のNLS_LANG(JA16SJIS、JA16EUCなど)を使用する際に、問い合せたCLOBデータが対応するテキスト項目の最大長(デフォルトでは240バイト)よりも長い場合、その問合せは実行時に失敗します。この問題の原因は、CLOBデータが、英語のNLS_LANGではテキスト項目の最大長(デフォルトでは240バイト)で適切に切り捨てられても、日本語のNLS_LANGでは切り捨てられないことにあります。

プラットフォームによっては、「FRM-40505」または「FRM-92101」のエラー・メッセージが出力されることもあります。

対処方法として、CLOBデータの長さに合せてテキスト項目の最大長を増加させます。

7.2.7 formsweb.cfgのworkingDirectoryのORACLE_HOMEの値が置換されない

OracleAS Upgrade Assistantでは、formsweb.cfgworkingDirectoryパラメータにあるアップグレード元のORACLE_HOMEへの参照が、アップグレード先のORACLE_HOMEに置換されません。

対処方法として、OracleAS Upgrade Assistantを実行した後、formsweb.cfgのworkingDirectoryパラメータにあるアップグレード元のORACLE_HOMEへの参照を、アップグレード先のORACLE_HOMEに置換します。

7.2.8 CPU使用率とレスポンス時間の監視

Enterprise Managerの「システム・コンポーネント」表では、デフォルトで、CPUとメモリーに関する統計が分単位で収集されます。これによって、CPUの瞬間的な過負荷がまったく表示されなくなる可能性があります。また、Formsのサーバー・プロセスが休止し、クライアントのアクティビティやリクエストに対して待機状態にある場合は、CPUの使用率が0.0%と報告されてもまったく問題ありません。

「Formsの概要」ページでは、「概要」タブまたはタイムスタンプの横にあるリフレッシュ・アイコンをクリックすると、ページがレンダリングされるたびにCPUとメモリーに関する統計が収集されます。ただし、オペレーティング・システムの制約によって、Forms Servletからのレスポンス時間が16ミリ秒未満の場合は、0.00msと表示されます。

7.2.9 AIXでのハード制限の設定

ulimitデータ・パラメータのハード制限は、無制限に設定する必要があります。そうでないと、JSPレポートは機能しません。

インストールを(-1) => unlimitedとして実行する必要のあるコンピュータで、/etc/security/limitsファイルにあるデータのulimit設定を行います。AS 10.1.2.0.2に付属しているopmnctlスクリプトでは、次のようにulimitデータを無制限(unlimited)に設定します。

ulimit -d unlimited

ハード制限が無制限に設定されていないと、このコマンドは失敗します。インストールは正常に終了しますが、JSPレポートは機能しません。

7.2.10 SSO-OIDリソース機能の使用時にDBユーザー・パスワードの失効機能が実行できない

この問題を回避するには、次の手順を実行します。

  1. シングル・サインオンを使用して、パスワードの入力を求められたら、DBパスワードを変更します。パスワードを変更すると、次のメッセージが表示されます。

    ORA-24309 : Already connected to a Server
    
  2. OK」をクリックします。データベースのログイン画面が表示されます。

  3. 取消」をクリックして、フォームを終了します。

  4. ブラウザの「再読み込み」または「更新」ボタンをクリックして、フォームをリロードします。新しいDBパスワードを使用して、フォームが表示されます。

8 Oracle Reportsの問題

この項では、Oracle Reportsに関する問題について説明します。この項の内容は次のとおりです。


関連項目:

  • 最新バージョンのOracle Reportsオンライン・ヘルプをダウンロードするリンクなど、Oracle Reportsの広範な情報については、OTNのOracle Reports 10gページ(http://www.oracle.com/technology/products/reports/index.html)を参照してください。

  • Oracle Application Serverソフトウェアには、Oracle Application Server Forms and Reports Servicesのスタンドアロン・インストールが同梱されています。Oracle Application Serverの一部の機能のみが必要な場合は、このCDを使用してください。詳細は、マニュアルのCDに収録されているOracle Application Server Forms and Reports Servicesのインストレーション・ガイドを参照してください。OracleAS Forms and Reports Servicesインストールに関するよくある質問については、OTNの「Oracle Reports Technical FAQ」(http://www.oracle.com/technology/products/reports/htdocs/faq/faq_fr_services.htm)を参照してください。


8.1 一般的な問題と対処方法

この項では、Oracle Reportsの一般的な問題とその対処方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

8.1.1 JServが構成されている場合、OracleAS Reports Servicesデモが動作しない

OracleAS Reports Servicesデモを正しく動作させるには、OracleAS Reports ServicesをインストールしたコンピュータでApache JServを構成しないでください。

8.1.2 OracleAS Portalでバッチ登録されたレポートの編集時にエラーが発生する

OracleAS Portalでレポートをバッチ登録し、続いてそのレポートの登録を手動で編集すると、「名前を付けて保存」ダイアログ・ボックスが予期しないタイミングで表示される場合があります。

この問題を回避するには、OracleAS Portalでレポートの登録を編集する際に「表示名」プロパティを指定します。

OracleAS Portalでレポートを登録する方法の詳細は、『Oracle Application Server Reports ServicesレポートWeb公開ガイド』を参照してください。

8.1.3 DelimitedData出力のリンクされた問合せでの制限

DelimitedData出力では、同レベルのグループがサポートされていないため、メインの問合せに複数の問合せをリンクできません。

次に例を示します。

ケース1: Q1Q2の間にリンク、Q2Q3の間にリンクがあり、Q4がスタンドアロンの問合せであるとします。

Q1<-->Q2<-->Q3 Q4

この場合、DelimitedData出力は適切に生成されます。

ケース2: Q1Q2の間にリンク、Q2Q3の間にリンクがあり、さらにQ4Q1の間にリンクがあるとします。

Q1<-->Q2<-->Q3 Q1<-->Q4

この場合、DelimitedData出力は適切に生成されません。かわりにXML出力を使用できます。

8.1.4 グループ上およびマトリックス・スタイルを指定したJSPベースのWebレポートで、サマリー列が位置揃えされない

グループ上またはマトリックス・スタイルを指定したJSPベースのWebレポート出力で、サマリー列の値が左揃えされない場合、次の対処方法で適切に位置揃えできます。

  • Reports BuilderでJSPレポートを開きます。

  • Webソース」ビューを選択します。

  • 「Webソース」ビューで、サマリー列が定義されているセクションを探し、次の行を削除して余分なスペースを削除します。

    <th class="summary_column_name"> </th>
    

8.1.5 Oracle Enterprise Manager 10gでOracle ReportsのHTML出力のイメージが表示されない

OracleAS Web CacheがSSL対応、Oracle HTTP Serverが非SSL対応に構成されている場合、Oracle ReportsのHTML出力のイメージは、Oracle Enterprise Manager 10gで表示されません。これは、HTML出力に記述されているイメージのURLが、SSL対応のOracleAS Web Cacheポートを指定しているためです。これに対し、Oracle Reportsの過去のジョブ出力に対してOracle Enterprise Manager 10gから発行されるリクエストは非SSL対応です。

この問題を回避するには、Oracle HTTP ServerポートではなくOracleAS Web Cacheポートを指定するように、Reports Server用のURL内のServletプロパティを、targets.xmlファイルで編集します。targets.xmlファイルは、ORACLE_HOME/sysman/emdディレクトリにあります。

たとえば、OracleAS Web CacheがSSL対応で、リスニング・ポート番号が443の場合は、Reports ServerのターゲットのURL内のServletプロパティを、targets.xmlファイルで次の例のように編集します。

<Target TYPE="oracle_repserv" …..>
......
<Property NAME="Servlet" VALUE="https://xyz.mycompany.com:443/reports/rwservlet"/>
......
</Target>

8.1.6 Acrobat Reader 7.0で拡張フォント・サブセット機能を使用すると、大容量のマルチバイト・レポートに文字位置のずれが生じる

Acrobat Reader 7.0で、デフォルトの拡張フォント・サブセット機能を使用する大容量のマルチバイトおよびUnicodeのPDFレポートを表示すると、一部の文字が誤った位置に表示されます。

この問題を回避するには、次のいずれかを実行します。

  • 環境変数REPORTS_ENHANCED_SUBSETNOに設定して、Oracle Reports 10gリリース2(10.1.2)より前のリリースで使用していたType 3フォントのサブセット実装に戻します。

  • Acrobat Reader 6.0以前を使用します。

8.1.7 「ペーパー・デザイン」ビューで、複数行からなるテキストにインラインでHTMLタグを使用すると色が不正になる

次のいずれかの状況下では、Reports Builderの「ペーパー・デザイン」ビューでテキストが不正な色で表示される場合があります。

  • テキスト・オブジェクトが複数行のテキストで構成されており、2行目以降へ折り返されている。

  • テキスト・オブジェクトの「HTMLタグを含む」プロパティが「はい」に設定されている。

  • 複数行のテキストの部分によって適用されている色が異なる。


注意:

この問題は、「ペーパー・デザイン」ビューでのみ発生します。これ以外のフォーマットではすべて、レポートは正しい色で出力されます。

8.1.8 SQL構文を使用するとPL/SQLのコンパイルが失敗する

レポート内でSQL構文を使用すると、次の条件下でPL/SQLコンパイルに失敗することがあります。

  • ROW_NUMBER()など、Oracle Database 9.xより後のバージョンで導入されたSQL構文が使用されている。

  • SQL構文がクライアント側のPL/SQLプロシージャで使用されている。

この問題を回避するには、次のいずれかを実行します。

  • Oracle Databaseリリース10.1.0.4以降を使用します。

  • SQL構文をサーバー側のストアド・プロシージャに移動します。

  • プロシージャではなく、SQL問合せでSQL構文を直接使用します。

8.1.9 Reports Builderでの新しい自動保存機能の使用

Oracle Reports 10gリリース2(10.1.2)では、自動保存機能が導入されました。これにより、Reports Builderの予期しないイベントやシステム・クラッシュが発生した場合に保存していない変更がリカバリされます。自動保存を有効にすると、開いているレポートの保存していない変更を自動的にリカバリできます。

自動保存機能を有効にするには、次の手順を実行します。

  1. Reports Builderで、「編集」→「プリファレンス」を選択して、「プリファレンス」ダイアログ・ボックスを表示します。

  2. 「プリファレンス」ダイアログ・ボックスの「一般」タブで、「自動保存」を選択します。

自動保存機能は、プリファレンス・ファイルのReports.auto_saveプロパティを変更することによっても有効化できます。このプリファレンス・ファイルは、Windowsではcauprefs.ora、UNIXプラットフォームではprefs.oraになります。ファイルを次のように変更します。

Reports.auto_save = [YES|NO]
DEFAULT: NO

使用上の注意

  • 自動保存を有効にした場合、開いているレポートで行った変更は、Reports Builderのメニュー、ツールバー、ツール・パレット、オブジェクト・ナビゲータ、プロパティ・インスペクタおよび他のエディタ・ウィンドウからの様々なイベントの発生時に、一時リカバリ・ファイルに自動的に保存されます。

  • 新しいレポート定義の場合、自動保存はレポートが初めて保存された後に有効になります。

  • レポートの保存後は、現行のリカバリ・ファイルが削除されます。保存していない変更をリカバリしただけの場合でも、レポートを保存するとリカバリ・ファイルが削除されます。

  • 一時リカバリ・ファイルは、元の定義ファイルと同じ場所に.rdf形式で作成および保存されます。リカバリ・ファイルの形式は、reportname_extension.rdfです。たとえば、元の定義ファイルemp.jspのリカバリ・ファイルはemp_jsp.rdfになります。emp_jsp.rdfファイルは、emp.jspファイルと同じ場所に保存されます。

  • リカバリ・ファイルが存在する、保存していないレポート定義ファイルを再度開いた場合、その変更内容を保存するように求められます。そのリカバリ・ファイルには、前回の自動保存イベントまでの変更内容が含まれています。変更がリカバリされた後、「保存」または「変更の破棄」オプションを選択する必要があります。「保存」オプションでは、保存されていない以前の変更内容が元のレポート定義ファイルに書き込まれます。「変更の破棄」オプションでは、リカバリされた変更内容が保存されません。レポートを閉じると、リカバリ・ファイルが削除されます。

  • リカバリ・ファイルを自動保存するときにエラーが発生した場合、自動保存を無効にするか、エラーのまま続行するかを選択するように求められます。


注意:

自動保存を有効にした場合、リカバリ・ファイルには、レポート定義ファイルの前回の保存以降に加えた変更がすべて含まれているものとみなされます。そのため、リカバリ・ファイルを保存する前には、リカバリ・ファイルに最新の変更内容が含まれていることを確認する必要があります。元のレポート定義ファイルがリカバリ・ファイルよりも新しいバージョンである場合、リカバリ・ファイルから読み取られた変更内容で元のレポート定義が上書きされないように、レポート定義を元に戻すことができます。

8.1.10 9.0.4との下位互換性の維持

Oracle Reports 10gリリース2(10.1.2)では、Borland社のVisiBrokerではなく、業界標準であるSun社のJava Developer's Kit Object Request Broker(JDK ORB)が使用されます。これによって、複数のサブネットにわたるクライアントからのReports Serverリクエストのサポートが提供され、サブネット内および複数のサブネットで、動的なReports Serverの検出のためのブロードキャスト・メカニズムが使用されます。JDK ORBに関連する変更の詳細は、『Oracle Application Server Reports ServicesレポートWeb公開ガイド』を参照してください。

9.0.4.3より前のリリースには9.0.4.2用のパッチを適用し、Oracle Reports(9.0.4)クライアントと10gリリース2(10.1.2)サーバーの間、およびOracle Reports(9.0.4)サーバーと10gリリース2(10.1.2)クライアントの間で、ORBの下位互換性を持つようにします。9.0.4.3以降では、このパッチはインストールに組み入れられる予定です。

Bug 4092150は、関連するプラットフォーム固有情報を含む公開済のバグです。原則的にRNにはバグ番号は記載されませんが、この場合は例外です。

このパッチに関するプラットフォーム固有の詳細は、Bug 4092150を参照してください。

8.1.11 reports.shファイル内でのREPORTS_DEFAULT_DISPLAYおよびLDR_CNTRLの設定

reports.shファイル内で、REPORTS_DEFAULT_DISPLAY変数とLDR_CNTRL変数が次のように設定されていることを確認します。

LDR_CNTRL=MAXDATA=0x80000000; export LDR_CNTRL
REPORTS_DEFAULT_DISPLAY=NO; export REPORTS_DEFAULT_DISPLAY

LDR_CNTRL変数が設定されていない場合、Reportsの実行可能ファイルを実行すると、「Unable to allocate heap」というメッセージが表示される場合があります。たとえば、LDR_CNTRLを設定せずにrwrun.shを実行すると、次のメッセージが表示されます。

Unable to alloc heap of requested size, perhaps the maxda value is too small

AIXのJDK 1.4.2では、headlessオプションがサポートされていないため、REPORTS_DEFAULT_DISPLAYはNOに設定する必要があります。

REPORTS_DEFAULT_DISPLAY変数がNOに設定されていない場合、一部のReports実行可能ファイルは実行されません。たとえば、REPORTS_DEFAULT_DISPLAY変数をNOに設定しないでrwrun.shを実行すると、コア・ダンプとJavaコア・ダンプが作成されます。さらに、rwclient.shを実行すると、次のようなメッセージが表示されます。

REP-0178: Cannot connect to Reports Server repserver_name

8.1.12 プロセス・サーバーの即時利用可能なレポートがデモ(Test.rdf)と連携しない

デモ(test.rdf)の実行時に、プロセス・サーバーの即時利用可能なレポートが機能しません。次のエラー・メッセージが表示されます。

REP-3000: Internal error starting Oracle Toolkit

Oracle Business IntelligenceおよびOracle Application Server Forms Servicesの一部のインストールでは、インストール後に、OC4J_BI_Formsサービスの再起動が頻発します。この問題を解決するには、インストール後の設定手順を実行する必要があります。次の構成ファイルで、DISPLAY環境変数が正しく設定されていることを確認してください。

$ORACLE_HOME/opmn/conf/opmn.xml

process-typeのOC4J_BI_Formsでは、デフォルトのDISPLAYエントリは次のようになります。

<variable id="DISPLAY" value="localhost:0"/>

デフォルトのDISPLAYエントリを変更して、有効なXサーバーにアクセスするコンピュータを指定する必要があります。たとえば、myserver:0.0上で実行されているXサーバーを使用するには、次のように変更する必要があります。

<variable id="DISPLAY" value="myserver:0.0"/>

変更後は、opmnctl reloadを実行し、OC4J_BI_Formsインスタンスを再起動します。この問題のもう1つの解決方法は、$ORACLE_HOME/bin/reports.shスクリプトで、次の有効なDISPLAY値を定義することです。

DISPLAY=myserver:0.0; export DISPLAY

8.2 グローバリゼーション・サポートの問題と対処方法

この項では、Oracle Reportsのグローバリゼーション・サポートの問題とその対処方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

8.2.1 トルコ語環境でのOUTPUTIMAGEFORMATの設定

トルコ語環境で、イメージを含むレポートを拡張イメージを使用して実行する場合(NLS_LANGTURKISH_TURKEY.TR8MSWIN125またはTURKISH_TURKEY.WE8ISO8859P9に設定する場合)、環境変数REPORTS_OUTPUTIMAGEFORMAT=[PNG|GIF]を設定します。

または、コマンドライン・キーワードOUTPUTIMAGEFORMAT=[PNG|GIF]を使用してレポート・リクエストの値を制御できます。

8.2.2 NLS_LANGがJA16EUCの場合、PostScriptフォント・マッピングでMS明朝フォントが動作しない

WindowsのReports Builderで作成したレポートを、NLS_LANGJA16EUCに設定されているSolarisまたはLinuxのReports Serverに配布する場合、PDFフォント・マッピングは機能しません。この問題は、次のフォントのいずれかがPostScriptのフォント・マッピング・エントリに使用されている場合に発生します。

"<MS Mincho in JP>".....
"<MS PMincho in JP>".....

この問題を回避するには、次のいずれかの作業を行います。

  • NLS_LANGJA16SJISに設定します。

  • レポートの作成時に、PostScriptフォント・マッピングでMS MinchoのかわりにMS Gothicを使用します。

8.2.3 Oracleのオブジェクト・タイプを含むマルチバイト・レポートを実行する際の問題

Oracleのオブジェクト・タイプが埋め込まれたマルチバイト・レポートを実行すると、Oracle Reports Builderが応答しなくなることがあります。この問題は、今後のパッチ・セットで修正される予定です。

8.2.4 Application Server ControlコンソールのOracle Reports Serverのジョブ・ステータス・メッセージでの無効な文字

中間層のキャラクタ・セットNLS_CHARACTERSETNLS_LANGの3番目のフィールド)がサーブレット・ロケールのReports Servletレスポンスのエンコーディングに対応していない場合、Application Server Controlコンソールの「ジョブ・ステータス」ページのOracle Reportsステータス・メッセージに無効な文字が表示されることがあります。


注意:

中間層のデフォルト・エンコーディングは、サーブレットのエンコーディングとは異なることがあります。たとえば、LANGjaまたはja_JP.eucJPに設定した場合、中間層システムのデフォルト・エンコーディングはEUCです。しかし、このロケールではReports ServletメッセージがShift_JISでエンコーディングされます。これは、ja_JPのデフォルト・エンコーディングが、サーブレットではShift_JISであるためです。

Oracle Enterprise Manager 10gでは、中間層のNLS_CHARACTERSETのメッセージがUTF8に変換されるため、「ジョブ・ステータス」ページのステータス・メッセージに無効な文字が表示されます。たとえば、LANGjaに、NLS_LANGJAPANESE_JAPAN.JA16EUCに設定して中間層を実行する場合、Reports ServletメッセージはShift_JISでエンコーディングされます。しかし、Oracle Enterprise Manager 10gでは、元のメッセージがJA16EUCであるとみなされ、それがUTF8に変換されるため、ステータス・メッセージに無効なメッセージが表示されます。この問題は、今後のパッチ・セットで修正される予定です。

8.2.5 重複ジョブの検出時にENVIDが無視される

新規に受信したジョブ・リクエストに重複がないか検出しているとき、それにキーワードTOLERANCEが含まれると、Reports ServerはキーワードENVIDの値を無視してしまいます。その結果、ENVID以外のすべてのキーワードで値が同一のジョブを以前に受信している場合、そのジョブは重複とマークされてしまいます。

次にこの問題の例を示します。

レポート・リクエスト レポート ENVID TOLERANCE 出力
1 Japanese.rdf JA 10 期待された出力
2 Arabic.rdf UTF 10 期待された出力
3 Arabic.rdf AR 10 リクエスト2と同じ(不正)
4 Japanese.rdf JA 10 リクエスト1と同じ(正しい)

この例では、リクエスト4はENVIDキーワードを含むすべてのキーワードにリクエスト1と同じ値を使用しており、リクエスト1の重複として正しく認識されます。しかし、リクエスト3はリクエスト2の重複として誤って認識されます。これは、両方のリクエストが、ENVIDキーワードを除くすべてのキーワードに同じ値を使用しているためです。その結果、ENVIDに変更があったことが、リクエスト3では受け入れられません。

この問題を回避するには、コマンドラインでTOLERANCEを指定しないか、または重複ジョブの検出時に異なるものとして処理されるようにジョブ・リクエストにダミーのユーザー・パラメータを指定します。

8.2.6 NLS_LANGがJA16SJISTILDEまたはJA16EUCTILDEに指定されているとReportsエンジンが失敗する

AIXプラットフォームでは、NLS_LANG環境変数がJA16SJISTILDEまたはJA16EUCTILDEに設定されていると、次のコマンドを実行したときにReportsエンジンがクラッシュします。

ORACLE_HOME/bin/rwrun.sh report=test.rdf destype=file desformat=pdf desname=test.pdf

次のエラー・メッセージが表示されます。

Error: Couldn't find the display information

日本語のキャラクタ・セットJA16SJISTILDEおよびJA16EUCTILDEは、Solaris、Linux、Windows、HP-UXなどのプラットフォームではサポートされています。

AIXプラットフォームでこの問題を解決するには、NLS_LANGを、JA16SJISTILDEまたはJA16EUCTILDEではなく、JA16SJISまたはJA16EUCに設定します。ただし、この回避策を使用すると、Javaアプリケーションの全角の波型符号(FULLWIDTH TILDE)の問題が解決できなくなります。全角の波型符号は、Oracle Reportsでは波型ダッシュ(WAVE DASH)として表示されます。

8.3 ベンダー固有の問題と対処方法

この項では、Oracle Reportsのベンダー固有の問題とその対処方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

8.3.1 ブラウザでHTMLCSSの出力に下線が表示されない

次の例のように、HTMLCSSで、フィールド・オブジェクトのスタイルをカスタマイズし、スタイルの一部として背景色と下線の両方を指定した場合、出力時に下線が正しく表示されない場合があります。

.ReportLevel {text-decoration:underline;color:blue; background-color:yellow}

これは、ブラウザの制限によるものです。下線と背景色の両方が指定されているフィールドで下線を絶対位置で指定した場合、ブラウザでは下線は表示されません。

8.3.2 多数の列があるJSPベースのWebレポートでJSPコンパイル・エラーが発生する

150以上の列が含まれるJSPベースのWebレポートを実行すると、次の例のようにoracle.jsp.provider.JspCompileExceptionエラーが発生する場合があります。

500 Internal Server Error
OracleJSP: oracle.jsp.provider.JspCompileException:
Errors
...
6764 code too large for try statement catch( Throwable e)
{18 code too large public void _jspService(HttpServletRequest request, HttpServletResponse response) throws java.io.IOException, ServletException}

これは、Java言語に、多数のメソッドを含むJavaファイルのコンパイルを許可しないという制限があることが原因です。

9 ドキュメントの記載内容の誤り

この項では、ドキュメントの記載内容の誤りについて説明します。この項の内容は次のとおりです。

9.1 キー・マッピングの誤り

『Oracle Application Server Forms Services利用ガイド』の第4.11.1.2.1項に、[F2]のマッピングが次のように記載されています。

[F2]をマップするには、[F2]のデフォルトのエントリ、"List Tab Pages"を別のキーに変更します。次にデフォルトのエントリの例を示します。

113: 0 : "F2" : 95 : "List Tab Pages"

次に示すように、これを別のキー・マッピングに明示的に変更する必要があります。

113: 8 : "F2" : 95 : "List Tab Pages"

最後の行は、正しくは次のようになります。

113: 8 : "Alt+F2" : 95 : "List Tab Pages"

9.2 JVMプーリングの例が不完全

『Oracle Application Server Forms Services利用ガイド』の第7.5.12項に、formsweb.cfg構成のサンプルがあります。最後の名前付きセクションは次のように記載されています。

[salesApp]
form=sales.fmx
userid=sales/salespw@orcl

この例は、正しくは次のようになります。

[salesApp]
form=sales.fmx
userid=sales/salespw@orcl
jvmcontroller=

9.3 スクリプト・タグ名の誤り

『Oracle Application Server Forms Services利用ガイド』の第9.2.2項に、スクリプト・タグが次のように記載されています。

<SCRIPT SRC="/oracle_smp_EndUserMonitoring/oracle_smp_EndUserMonitoring.js"></SCRIPT>

正しくは次のようになります。

<SCRIPT SRC="/oracle_smp_chronos/oracle_smp_chronos.js"></SCRIPT>

9.4 URLのパラメータ名の誤り

『Oracle Application Server Forms Services利用ガイド』の第9.3.1項に、EndUserMonitoringURLパラメータが次のように記載されています。

Set EndUserMonitoringURL=http://computername:7777/oracle_smp_EndUserMonitoring/oracle_smp_EndUserMonitoring_sdk.gif

正しくは次のようになります。

EndUserMonitoringURL=http://<hostname>:<webcache port number>/oracle_smp_chronos/oracle_smp_chronos_sdk.gif

EndUserMonitoringURLパラメータが誤っていると、エンドユーザー監視は機能しません。

9.5 サイレント・インストールに使用するOIDポートの誤り

Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドには、サイレント・インストールに使用するOIDポートとして、ポート389が指定されています。しかし、ポート389は特権ポートであり、rootアクセス権が必要となります。サイレント・インストールでは、インストールが終了するまでrootアクセス権は付与されません。したがって、ポート389を使用すると、次のエラーが発生します。

OID not able to startup

このエラーを回避するには、インストレーション・ガイドのサイレント・インストールの例に記載されているOIDポート番号を使用しないでください。OID用としてOUIで指定されている一般的なデフォルトのポートは、非SSLポートの場合は3060、SSLポートの場合は3131です。ただし、レスポンス・ファイルに指定する必要があるのは、非SSLポートのみです。

9.6 AIX 5Lバージョン5.2システムの前提条件の更新

Oracle Application Server Forms and Reports Servicesのインストレーション・ガイドの第3.2.1項「AIX 5Lバージョン5.2のソフトウェア要件」に記載されているインストールの前提条件に変更があります。最新の前提条件を確認するには、次のURLからBug 4868988のARUをダウンロードする必要があります。

http://metalink.oracle.com

ARUのreadmeファイルを読んで、インストール前のチェックを実行してください。

OracleAS Forms and Reports Servicesのインストレーション・ガイドに記載されているパッチIY64978、IY69518およびIY75901は、OracleAS Forms and Reports Servicesのインストールの必須要件ではありません。

9.7 ADF Configuration Assistantの情報の欠落

Oracle Application Server Forms and Reports Servicesのインストレーション・ガイドの表A-1「Forms/Reports ServicesのConfiguration Assistant」には、ADF Configuration Assistantに関する情報が含まれていません。

ログ・ファイルの場所および説明の詳細は、Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドで「Configuration Assistant」の2番目の表である「Oracle Application Server Configuration Assistant」を参照してください。


Oracle Application Server Forms and Reports Servicesリリース・ノート, 10gリリース2(10.1.2)for AIX 5L Based Systems (64-bit)

部品番号: B25649-03

Oracle Application Server Forms and Reports Services Release Notes, 10g Release 2 (10.1.2) for AIX 5L Based Systems (64-bit)

原本部品番号: B25206-05

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