Oracle Application Server Integration InterConnect Adapter for FTP インストレーションおよびユーザーズ・ガイド 10g リリース2(10.1.2) B15753-02 |
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この付録では、FTP Adapterに関するよくある質問に対して回答を示します。
FTP Adapterがメッセージのパブリッシュもサブスクライブもしていません。
問題1
FTP Adapterのトランスポート・プロパティが正しくない可能性があります。
解決策1
FTP Adapterのadapter.ini
ファイルで、ログ・レベル・パラメータagent_log_level
の値として2を指定します。 アダプタを再起動して、メッセージをパブリッシュまたはサブスクライブしてみます。 TransportProperties.TransportProperties()
で始まるログを表示できます。 このログには、FTP Adapterのすべてのトランスポート・プロパティが名前/値のペアの形式で含まれています。 プロパティの値が正しいことを確認します。
問題2
iStudioで、メッセージ構造に対応したFTP Adapterのパブリッシュまたはサブスクライブ・イベントを作成していない可能性があります。 FTP Adapterでは、メッセージ・データを設計時に定義されたイベントと突き合わせることができないため、メッセージをパブリッシュまたはサブスクライブすることができません。
解決策2
iStudioで、メッセージ構造に対応したFTP Adapterのパブリッシュまたはサブスクライブ・イベントを作成します。
問題3
FTPサーバーがRFC規格に基づいていません。
解決策3
FTPサーバーがRFC規格に基づいていることを確認します。
FTP Adapterログ・ディレクトリのタイムスタンプ付きサブディレクトリに格納されたlog.xml
ファイルを表示します。
プラットフォーム | ディレクトリ |
---|---|
UNIX | ORACLE_HOME /integration/interconnect/adapters/ Application /log/ timestamp_in_milliseconds
|
Windows | ORACLE_HOME \integration\interconnect\adapters\ Application \log\ timestamp_in_milliseconds
|
例外がない場合、FTP Adapterは正常に起動しています。
FTP Adapterログ・ファイル(log.xml
)の例外を表示します。例外では、問題点に関する情報が提供されています。FTP Adapterがリポジトリに接続できない可能性があります。リポジトリが正しく起動していることを確認します。リポジトリが正しく起動すれば、FTP Adapterはリポジトリに接続します。FTP Adapterを再起動する必要はありません。
初めてアダプタを起動している場合で、agent_metadata_cache parameter
をnone
またはdemand
に設定してある場合は、リポジトリが起動して動作中かどうかを確認します。 さらに、ハブ・データベースが起動して動作中かどうかも確認します。
1つの理由として、Oracle Walletにアプリケーション名に対応したパスワード情報が含まれていない可能性があります。 たとえば、インストール時にmyFTPApp
というアプリケーション名を定義して、 後で、iStudioでこのアプリケーション名をFTPApp
に変更したとします。 その場合、新しいアプリケーション名FTPApp
に対応するパスワードをOracle Walletで指定する必要があります。 パスワードは、oraclewallet
コマンドを使用して作成できます。
はい。次のディレクトリのadapter.ini
ファイルでパラメータを編集します。
プラットフォーム | ディレクトリ |
---|---|
UNIX | ORACLE_HOME /integration/interconnect/adapters/ Application /
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Windows | ORACLE_HOME \integration\interconnect\adapters\ Application \
|
FTP AdapterではiStudioから情報がキャッシュされます。この情報はリポジトリにローカルに格納されています。iStudioで情報を変更した後、ランタイムでこの変更が表示されるようにするには、FTP Adapterを停止し、FTP Adapterのキャッシュ・ファイルを削除して、FTP Adapterを再起動する必要があります。
FTP Adapterには永続性ディレクトリがあり、これはFTP Adapterディレクトリに置かれています。FTP Adapterの停止時にこのディレクトリを削除すると、FTP Adapterの起動時に、リポジトリから新規メタデータが取得されます。
OracleAS Integration InterConnectでは、システム・パスワードの保守にOracle Wallet Managerが使用されます。OracleAS Integration InterConnectをインストールすると、Oracle Wallet Managerもインストールされ、パスワード・ストアが作成されます。OracleAS Integration InterConnectコンポーネントで使用されるパスワードは、すべてパスワード・ストアに格納されます。パスワードは、次の書式でOracle Walletに格納されます。
ApplicationName/password
ApplicationName
はアプリケーション名であり、対応するアダプタのadapter.ini
ファイルから抽出されます。adapter.ini
ファイルにおいて、application
パラメータは、このアダプタが接続するApplicationName
を指定します。アプリケーションのパスワードもadapter.ini
ファイルから取得されます。
エントリの数はアダプタのタイプによります。 たとえばDatabase Adapterでは2つのエントリが必要ですが、AQ Adapterで必要なエントリは1つのみです。 次の表に、各アダプタに対して作成されるエントリを示します。
アダプタ | Oracle Walletのエントリ |
---|---|
AQ | ApplicationName /aq_bridge_password
|
HTTP | ApplicationName /http.sender.password
|
HTTP | ApplicationName /sender.wallet_password
|
SMTP | ApplicationName /smtp.receiver.password
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MQ | ApplicationName /mq.default.password
|
FTP | ApplicationName /file.sender.password
|
FTP | ApplicationName /file.receiver.password
|
DB | ApplicationName /db_bridge_schema1_password
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DB | ApplicationName /db_bridge_schema1_writer_password
|
oraclewallet
コマンドを使用して、パスワードを作成、更新および削除できます。コマンドを実行すると、管理パスワードの入力が要求されます。
次のコマンドを使用してパスワードを管理できます。
ストア内の全パスワードのリスト
oraclewallet -listsecrets
パスワードの作成
oraclewallet -createsecret passwordname
たとえば、ハブ・スキーマのパスワードを作成するには、次のコマンドを使用します。
oraclewallet -createsecret hub_password
パスワードの表示
oraclewallet -viewsecret passwordname
たとえば、ハブ・スキーマのパスワードを表示するには、次のコマンドを使用します。
oraclewallet -viewsecret hub_password
パスワードの更新
oraclewallet -updatesecret passwordname
たとえば、ハブ・スキーマのパスワードを更新するには、次のコマンドを使用します。
oraclewallet -updatesecret hub_password
パスワードの削除
oraclewallet -deletesecret passwordname
たとえば、ハブ・スキーマのパスワードを削除するには、次のコマンドを使用します。
oraclewallet -deletesecret hub_password
シナリオ: FTP AdapterにPAR1
とPAR2
の2つのパーティションがあります。 イベントcreate_customer
を、パーティションPAR1
に配信し、add_customer
イベントをパーティションPAR2
に配信する必要があります。
次のタスクを実行します。
イベントcreate_customer
をパーティションPAR1
に割り当て、イベントadd_customer
をパーティションPAR2
に割り当てます。
2つのディレクトリ、 たとえばDIR1
とDIR2
を作成します。
パーティション名PAR1
のアダプタをDIR1
をポーリングするように構成し、パーティション名PAR2
のアダプタをDIR2
をポーリングするように構成します。
イベントcreate_customer
のメッセージをDIR1
に、イベントadd_customer
をDIR2
にパブリッシュします。