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Oracle Application Serverリリース・ノート
10gリリース2(10.1.2)for HP-UX PA-RISC (64-bit)
B25637-05
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12 Oracle Application Serverパッケージのアプリケーション・アダプタ

この章では、次のOracle Application Server Adapter(OracleAS Adapter)に関する問題とその対処方法について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

12.1 OracleAS Adapter: 一般的な問題と対処方法

次の各項では、Oracle Application Server Adapter、OracleAS Adapter J2CA(J2CA)およびOracleAS Adapter Business Services Engine(BSE)に関する一般的な問題について説明します。

アダプタの互換性

アダプタを構成するには、ターゲット・システムに関連付けられているエンタープライズ情報システム(EIS)クライアントのlibファイルをlibディレクトリ(OracleAS_home \adapters\application\lib)にコピーする必要があります。複数のバージョンのクライアントlibファイルを同じlibディレクトリに含めることはできません。したがって、アダプタの1つのインスタンスが複数の異なるEISバージョンに同時に接続するように構成することはできません。

サポートされていない構成

OracleAS AdapterとiWay 55(iWay Service ManagerアダプタおよびiWayアダプタ)を同じマシンにインストールするという構成は、現在サポートされていません。対処方法として、バージョンごとに別のマシンを使用します。

エンコーディングに対するサポート

OracleAS AdapterでサポートされているエンコーディングはUTF-8のみです。

OracleAS Adapter J2CAの新規ターゲット

J2CA実装を使用している場合は、J2CAを再デプロイするか、Oracle Containers for J2EE(OC4J)を再起動してリポジトリをリフレッシュして、Oracle Application Server Adapter Application Explorer(Application Explorer)での作成後に、新規ターゲットがJ2CAテスト・サーブレットに表示されるようにする必要があります。デフォルトのURLは次のとおりです。

http://hostname:port/iwjcaivp

これはJ2CAのターゲットにのみ該当し、BSEのターゲットには該当しません。また、特定のEIS用に作成された最初のターゲットには影響しません。EIS用に作成された2番目以降のターゲットにのみ影響します。

BSEを使用できない場合のEISアダプタ・プラグインの起動

BSEを使用できない場合にEISアダプタ・プラグインを起動すると、「空白が必要です。」という例外エラーが表示されます。

「URL http://host:port/ibseに接続できません。」というエラー・メッセージが表示されます。

BSEを使用できない場合のランタイム・メッセージの起動

BSEを使用できない場合にランタイム・メッセージを起動すると、「空白が必要です。」という例外エラーが表示されます。

「URL http://host:port/ibseに接続できません。」というエラー・メッセージが表示されます。

BSEを使用した実行時のアウトバウンドBPELプロセスの起動

BSEを使用して実行時にアウトバウンドBPELプロセスを起動すると、「SoapRouterが見つかりません」というメッセージが表示されます。

対処方法: 対応するbpel.xmlファイルに次の要素を追加します。

<property name "optSoapShortcut">false</property>

BSE再起動後のEISアダプタ・プラグインの再起動

BSEを再起動した後は、EISアダプタ・プラグインも再起動する必要があります。

J2CAのイベントWSDLをOracleデータベース・リポジトリと使用

Oracleデータベース・リポジトリをJ2CA構成と使用する場合は、次の手順を実行する必要があります。

Application ExplorerでインバウンドJ2CAサービス(イベント)を作成した後、生成されたWSDLファイルを手動で更新して、データベース接続の詳細を追加する必要があります。アダプタが適切な構成を見つけられるようにするには、この手順が必要です。

  1. 生成されたWSDLファイルを探します。

    デフォルトでは、Application Explorerで生成したWSDLファイルは、OracleAS_home\adapters\application\wsdls\ディレクトリに保存されます(例、C:\OraHome\adapters\application\wsdls\PERSONSYNC_receive.wsdl)。

  2. 生成されたWSDLファイルを編集して、ra.IWayRepoURLra.IWayRepoUserra.IWayRepoPasswordの各パラメータがjca:addressセクションに含まれるようにします。編集したWSDLファイルの例を次に示します。

たとえば、編集前のWSDLファイルが次のようになっているとします。

<jca:address ResourceAdapterClassName="com.iwaysoftware.afjca15.IWAFResourceAdapter" ra.IWayHome="C:\OraHome\adapters\application\tools\.." ra.IWayConfig="jca_sample" ra.LogLevel="DEBUG" />

このファイルは、次のように編集する必要があります。

<jca:address ResourceAdapterClassName="com.iwaysoftware.afjca15.IWAFResourceAdapter" ra.IWayHome="C:\OraHome\adapters\application\tools\.." ra.IWayConfig="jca_sample" ra.LogLevel="DEBUG"ra.IWayRepoURL="jdbc:oracle:thin:@hostname:1521:orcl" ra.IWayRepoUser="scott" ra.IWayRepoPassword="tiger" />

この説明のとおりにWSDLを変更しなかった場合、アダプタは適切な構成を見つけられなくなります。次のようなエラーが発生します。

java.lang.IllegalArgumentException: Channel 'ChannelName' not available for adapter 'PeopleSoft'

ポートに関するオプションの使用

イベントのスキーマをイベントのポートに関連付けるとき、1つのチャネルに割り当てられるポートは1つのみです。アダプタは、EISによって公開された出力XMLを、対象のイベントに生成されたスキーマで検証しません。したがって、イベントのポートごとに別のチャネルを作成する必要があります。

J2CAのテスト・ツールはDBCS入力をサポートしない

J2CA構成を使用すると、ブラウザ・ベースのテスト・ツールが、送信されたコンテンツにエンコーディングを追加します。追加されたエンコーディングにより、J2CAのテスト・ツールでは文字化けが発生します。したがって、日本語の文字を含む入力を使用したテストは実行できません。J2CAで日本語の文字を使用する機能タイプは、どのリリースのどのアダプタにおいても、テスト、作成、挿入または更新できません。

BSEのWebサービス・ブラウザのページはDBCS入力をサポートしない

BSE構成を使用すると、ブラウザ・ベースのテスト・ツールが、送信されたコンテンツにエンコーディングを追加します。追加されたエンコーディングにより、BSEのテスト・ツールでは文字化けが発生します。したがって、日本語の文字を含む入力を使用したテストは実行できません。対処方法として、純粋なSOAPリクエストを送信できるツールを使用します。

12.2 OracleAS Adapter Application Explorer: 環境変数と権限の設定

Application Explorerを起動する場合、次のことを確認してください。

12.3 OracleAS Adapter for PeopleSoft: 問題と対処方法

次の各項では、OracleAS Adapter for PeopleSoftに関する問題について説明します。

12.3.1 サポートされているPeopleSoftのバージョンとPeopleToolsのリリース・レベル

次の表は、サポートされているアダプタ・プラットフォームとPeopleSoftプラットフォームの組合せ、および各組合せに関してサポートされているPeopleSoftリリースとPeopleSoft Toolsリリースを示しています。

アダプタ・プラットフォーム PeopleSoftプラットフォーム PeopleSoftリリース PeopleToolsリリース・レベル
UNIX(HP-UX、Solaris) Windows、AIX、HP-UX、Linux 8.1 8.16.03 - 8.22
UNIX(HP-UX、Solaris) Windows、AIX、HP-UX、Linux 8.4 8.40.05 - 8.47
UNIX(HP-UX、Solaris) Solaris 8.1 8.16.03 - 8.22
UNIX(HP-UX、Solaris) Solaris 8.4 8.40.05 - 8.47

12.3.2 PeopleSoft LDAP認証との非互換性

説明

PeopleSoft LDAP認証では、サインオンPeopleCodeを使用します。一方、PeopleSoft社がコンポーネント・インタフェースに提供している認証サービスでは、サインオンPeopleCodeが起動されません。そのため、OracleAS Adapter for PeopleSoftではPeopleSoft LDAP認証を使用できません。

対処方法

なし。

12.3.3 PeopleSoftへの自動再接続

説明

OracleAS Adapter for PeopleSoftは、PeopleSoftに接続できなくなったとき、自動再接続は行いません。

対処方法

なし。

12.3.4 HTTPSプロトコル

説明

OracleAS Adapter for PeopleSoftは、イベントに対してHTTPSプロトコルをサポートしません。

対処方法

なし。

12.3.5 PeopleSoftのメッセージ

説明

OracleAS Adapter for PeopleSoftは、メッセージをイベントのみに使用し、サービスには使用しません。

対処方法

なし。

12.3.6 レベル2スクロールに関する制限

説明

PeopleSoft社は、レベル2スクロールを含むコンポーネント・インタフェースに制限があることを認識しています。レベル2スクロールで新規の行を挿入しようとすると、Null Pointer Exceptionエラーが発生します。

このエラーが発生した場合は、PeopleSoftのリリース・レベルをアップグレードする必要があります。

この制限は、8.1xコード・ラインのPeopleToolsバージョン8.16.08およびPeopleToolsバージョン8.17.02で修正されています。この問題は、PeopleSoft Incident T-MZYGAR-2C5YSで追跡管理されています。

8.4xコード・ラインでは、この制限はPeopleSoft Incident T-TCHURY-YZ9FRで追跡管理され、PeopleSoft 8.41で修正されています。

対処方法

なし。

12.3.7 レベル3スクロールに関する制限

説明

PeopleSoft社は、レベル3スクロールを含むコンポーネント・インタフェースに制限があることを認識しています。レベル3スクロールで新規の行を挿入しようとすると、Null Pointer Exceptionエラーが発生します。

このエラーが発生した場合は、PeopleSoftのリリース・レベルをアップグレードする必要があります。

この制限は、PeopleToolsバージョン8.18で修正されており、PeopleSoft Incident T-MZYGAR-D2529で追跡管理されています。ただし、PeopleSoft 8.41および8.42にはこの制限が残っています(PeopleSoft Incident T-MZYGAR-3F72X)。PeopleSoft社は、この制限が8.43で修正される予定と報告しています(PeopleSoft incident report 562734000)。

対処方法

なし。

12.3.8 有効日設定スクロールに関する制限

説明

PeopleSoft社は、有効日設定と複数のトランザクションに関する制限があることを認識しています。同じ主キーで複数の有効日行を挿入する場合、個別に2つのトランザクションを使用する必要があります。この制限は、PeopleSoft Incident T-ACESAR-BS362で追跡管理されています。

対処方法

なし。

12.3.9 レベル1、2、3スクロールの2行目挿入時の制限

説明

レベル1、2、3のいずれかのスクロールを挿入しようとしているときに、次のいずれかの条件が当てはまるとします。

  • レベル1、2、3のいずれかのスクロールに対して1行のみが存在する。

  • 必須フィールド名に、数値で終わっているものがある。

次のような形式のエラー・メッセージが表示されます。

This is an invalid property {ADDRESS_1} (91,15)

この例は、FinancialsアプリケーションのVNDR_IDコンポーネント・インタフェースを使用して作成されました。実際のプロパティ名がADDRESS1であることに注意してください。

対処方法

対処方法として実行する手順は次のとおりです。

  1. PeopleSoft Application Designerで、使用するコンポーネント・インタフェースを開きます。

  2. 数値で終わるプロパティを選択します。

  3. 右クリックしてコンテキスト・メニューから「Edit Name」を選択します。

  4. プロパティの名前を変更します。

    末尾が数値以外の名前(ADDRESSAなど)を選択するか、またはアンダースコアを追加する(ADDRESS_1など)ことができます。

  5. コンポーネント・インタフェースを保存します。

  6. コンポーネント・インタフェースのJava APIを再生成します。

  7. 修正したプロパティ名をXMLトランザクションで使用します。

12.3.10 マルチレベル・コンポーネント・インタフェースのスキーマ作成時の制限

説明

8.1xシリーズの後期リリースでは、マルチレベル・コンポーネント・インタフェースのスキーマを作成しようとすると、次のエラーが発生します。

Index: -1, Size: 0

これは、8.1シリーズの後期バージョンで、バックエンドPeopleSoftインタフェースが変更されたことが原因です。

対処方法

iwpsci84.jarファイルを保持し、iwpsci81.jarファイルをOracleAS_home \adapters\application\libディレクトリから削除します。


関連項目:

  • 『Oracle Application Server Adapterインストレーション・ガイド』

  • 『Oracle Application Server Adapter for PeopleSoftユーザーズ・ガイド』


12.3.11 PeopleToolsの日付書式

説明

YYYY-MM-DDという日付書式は、コンポーネント・インタフェースのキーには使用できません。

PeopleSoft社は、PeopleToolsのほとんどのリリースにこの制限があることを認識しており、最新のリリースではこれが修正されています。詳細は、PeopleSoft Resolution ID 200730918を参照してください。

対処方法

MM/DD/YYYYという書式を使用してください。また、YYYY-MM-DDという日付書式を取得して日付を文字列に変更し、DD/MM/YYYYという書式に再設定してコンポーネント・インタフェースの日付に渡すPeopleSoftメソッドを作成することもできます。

12.3.12 Java APIの生成

説明

内部で一貫性のない複数のコンポーネント・インタフェースがPeopleSoft内で作成されることがあります。PeopleSoft社が提供している複数のコンポーネント・インタフェース・テンプレートに一貫性がないことが確認されています。この問題の兆候として、PeopleSoft Application DesignerでのJava API生成時のエラーがあります。

Java APIの生成中にエラーが発生すると、コンポーネント・インタフェースが誤動作する可能性が高く、データベースが破損することもあります。API生成中にエラーが発生した場合は、コンポーネント・インタフェースが正しく動作することを保証できません。また、処理を続行する前にエラーの原因を解消することを強くお薦めします。

対処方法

PeopleToolsを使用してコンポーネント・インタフェースを修正してください。

12.3.13 コンポーネント・インタフェースの機能とアダプタの機能の違い

説明

パネル処理に関して、コンポーネント・インタフェースと標準のアプリケーションの機能に違いがあることが判明しています。この違いが原因で、「First Operand of . is NULL.」などのメッセージが表示される場合があります。OracleAS Adapter for PeopleSoftでは、PeopleSoftコンポーネント・インタフェースの機能がレプリケートされますが、実際には、コンポーネント・インタフェースがPeopleSoftアプリケーション・サーバーを使用して3層モードで実行されている場合にのみレプリケートされます。

期待されるコンポーネント・インタフェース機能とアダプタ機能との間に違いがある場合は、コンポーネント・インタフェースの実行時にPeopleTools Component Interfaceテスト・ツールを3層モードで使用して、実際に違いがあることを確認してください。

対処方法

コンポーネント・インタフェースをテストする場合、3層モードのPeopleTools Component Interfaceテスト・ツールを使用してください。

12.3.14 コンポーネント・インタフェース使用時の欠落フィールド・エラー

説明

コンポーネント・インタフェースを使用しているときは、ハイライト表示されているフィールドが必須であることを示すPeopleSoftエラー・メッセージが表示されたときに、どの必須フィールドが欠落しているかを判断することが困難です。PeopleSoft社は、この制限を認識しています。

対処方法

フィールド名の変数を渡すようにPeopleSoftメッセージ・カタログでメッセージを編集できます。詳細は、PeopleSoft Resolution 200731449を参照してください。

12.3.15 関連表示フィールドのサポート

説明

関連表示フィールドは、コンポーネント・インタフェースではサポートされていません。PeopleSoft社は、この制限を認識しています。

対処方法

詳細は、PeopleSoft Resolution 200731974を参照してください。複数の対処方法が示されています。

12.3.16 コンポーネント・インタフェースの機能とアダプタの機能の違い

説明

PeopleSoft社は、コンポーネント・インタフェースのバックエンド・プロセッサの問題により、特定のコンポーネント・インタフェースに関して、アダプタが3層モードのコンポーネント・インタフェース・テスト・ツールとは異なる動作をすることを認識しています。

PeopleSoft Case 1965239では、HR 8.1xのCI_JOB_DATA_HIREコンポーネント・インタフェースに問題があることが説明されています。この場合、NAMEフィールドはPeopleCodeにより正常に入力されません。この問題を回避するには、XMLを使用してNAMEフィールドに手動で値を入力します。

PeopleSoft Resolution ID 200728981では、JOBCODEコンポーネント・インタフェースに問題があり、REG_TEMPフィールドを空白に変更できないことが説明されています。この問題を回避するには、PeopleToolsの新しいリリースにアップグレードする必要があります。

対処方法

対処方法は、コンポーネント・インタフェースによって異なります。

12.3.17 複数の有効日設定スクロール

説明

有効日が設定された行を複数挿入すると、エラーが発生します。

対処方法

同じ主キーで複数の有効日行を挿入する場合、個別に2つのトランザクションを使用する必要があります。この制限は、PeopleSoft Incident T-ACESAR-BS362で追跡管理されています。

12.3.18 デバッグ・メッセージ

説明

PeopleTools 8.4xの一部のリリースでは、デバッグ・ウィンドウに次のメッセージが表示される場合があります。

PSProperties not yet initialized!

これはPeopleSoftの警告メッセージであり、無視してかまいません。

対処方法

なし。

12.3.19 LOCATIONコンポーネント・インタフェース

説明

Human Resourcesアプリケーション(リリース8.80.000)を使用してLOCATIONコンポーネント・インタフェースにアクセスしようとすると、ランタイム・エラーが発生し、次のメッセージが表示されます。

Component Interface Not Found

これは、PeopleSoftアプリケーションの提供方法の問題であり、PeopleToolsのリリースとは関係ありません。

対処方法

次の手順を実行します。

  1. PeopleTools Application Designerで、コンポーネント・インタフェースを開きます。

  2. コンポーネント・インタフェースを少し変更します。

  3. 変更を元に戻します。

  4. コンポーネント・インタフェースを保存します。

この手順により、特定のPeopleSoft内部データ構造がリセットされ、OracleAS Adapter for PeopleSoftでコンポーネント・インタフェースを検索できるようになります。この問題は、PeopleToolsの複数のリリースのHuman Resourceアプリケーション(リリース8.8.000)で実行されているLOCATIONコンポーネント・インタフェースで確認されていますが、他のコンポーネント・インタフェースでも発生する可能性があります。

12.3.20 コンポーネント・インタフェース名

説明

PeopleSoftでは、アンダースコアなどの特殊文字で始まるコンポーネント・インタフェース名を使用できますが、そのような名前はApplication Explorerで認識されません。

対処方法

コンポーネント・インタフェース名は、A〜Zの文字または0〜9の整数で始めてください。

12.3.21 コンポーネント・インタフェースのJava APIのコンパイル・エラー(PeopleTools 8.46)

説明

PeopleTools 8.46を使用してコンポーネント・インタフェースのすべてのJava APIをコンパイルすると、一部のコンポーネント・インタフェースでコンパイル・エラーが発生する場合があります。

対処方法

エラーの発生したコンポーネント・インタフェースのJavaソース・コードを手動で修正できます。エラーの発生したコンポーネント・インタフェースを使用しない場合は、そのインタフェースをAPIのビルド・プロセスから削除し、ビルドに含めないようにします。

12.4 OracleAS Adapter for SAP: 問題と対処方法

次の各項では、OracleAS Adapter for SAPに関する問題について説明します。

12.4.1 SAP R/3のバージョンおよびAPI

次の表は、サポートされているアダプタ・プラットフォーム、SAPリリースおよびAPIの組合せを示しています。

アダプタ・プラットフォーム SAP R/3リリース API
UNIX(HP-UX、Solaris、AIX) SAP R/3 4.6C、4.6D SAP Java Connector

(SAPJCo)2.1.6**

UNIX(HP-UX、Solaris、AIX) SAP R/3 Enterprise 47x100および47x200* SAP Java Connector

(SAPJCo)2.1.6**


*SAP R/3 Enterpriseのバージョン47x100および47x200は、SAP RFCライブラリのバージョン6.20および6.40でサポートされています。

**SAP Java Connectorの最新リリース状況については、SAP Service MarketplaceのSAP Note #549268を参照してください。

12.4.2 WSDLの生成に関するApplication Explorerの制限

説明

OracleAS Adapter for SAPを使用してRFC内の特定のタイプのオブジェクトを参照する場合、Application Explorerでは、特定のRFCについてWSDLを生成できません。この問題は、SAPが提供するライブラリ・ファイル(jcode API)で規定されている制約が原因で発生します。この制限の対象には、SAPの非構造化型(データ要素型、ドメイン型、組込み型)を持つRFCが含まれます。

対処方法

任意のツール(たとえば、WAS 6.40というSAPツール)を使用してSAPシステムからWSDLを生成し、そのWSDLをOracle環境の要件に一致するように変更できます。

重要: この対処方法は、リリース10.1.2.0.2に対してのみサポートされています。今後のリリースではサポートされない可能性があります。

12.4.3 インバウンド処理中の中間ドキュメント(IDoc)

説明

インバウンド処理(サービス・モード)中にIDocを使用していて、各IDocの一意なドキュメント番号がDOCNUMフィールドに指定されていない場合、IDocファイルの各ヘッダー・レコードに対してIDocが作成され、各IDocのデータが重複します。

対処方法

デプロイ後は、Oracle Databaseアダプタの相互作用で使用される表の列を変更しないでください。

12.4.4 BSEでSAPターゲットに接続できない

説明

BSEでSAPターゲットに接続できません。

対処方法

Solarisの場合は、BSEでSAPターゲットに接続する前に、環境変数LD_LIBRARY_PATHOracleAS_home/adapters/application/libに設定します。

HP-UXの場合は、BSEでSAPターゲットに接続する前に、環境変数SHLIB_PATHOracleAS_home/adapters/application/libに設定します。

12.4.5 DBCS日本語文字を使用するSAP IDocデータでの文字のオーバーフローおよび切捨て

説明

DBCS日本語文字を含むSAP IDocデータでは、BSEおよびJ2CAのすべてのイベントとサービスでオーバーフローが発生し、文字が切り捨てられます。

対処方法

この問題は、今後のリリースで修正される予定です。

12.4.6 バインディング障害のコードと詳細に値が設定されない

説明

Oracle BPELコンソールで、誤ったリクエストXMLを使用してSAPアウトバウンド・プロセスを起動すると、インスタンスがエラーになり、バインディング障害がスローされます。Oracle BPELコンソールにログインし、エラーになったインスタンスを選択して、「監査」をクリックします。バインディング障害のコードと詳細に値が設定されていません。

対処方法

なし。

12.5 OracleAS Adapter for Siebel: 問題と対処方法

次の各項では、OracleAS Adapter for Siebelに関する問題について説明します。

12.5.1 サポートされているSiebelのバージョンおよびAPI

次の表は、サポートされているアダプタ・プラットフォームとSiebelプラットフォームの組合せ、および各組合せに関してサポートされているSiebelリリースとSiebel APIを示しています。

アダプタ・プラットフォーム Siebelプラットフォーム Siebelリリース API
UNIX(HP-UX、Solaris) Windows、AIX、HP-UX、Linux 6.3 - 7.8 Java Data Bean
UNIX(HP-UX、Solaris) Solaris 6.0.1 - 7.8 Java Data Bean

12.5.2 Siebel環境での追加構成

即時利用可能なSiebelビジネス・サービスの一部は、Siebel環境で追加の設定操作を行わないと、正常に実行できない場合があります。次に例を示します。

  • EAI XML Converterなどのビジネス・サービスを使用する場合は、統合オブジェクトに対してXSDを生成する前に、Siebelのツールを使用して、使用予定のある統合コンポーネントのxml container elementタグを削除してください。

  • EAIディスパッチ・サービスのビジネス・サービスを備えたソリューションを構築するときには、HTTPリクエストを処理するために、名前の付いたサブシステムの設定が必要になる場合もあります。

12.5.3 Siebelへの自動再接続

説明

Java Data Beanインタフェースを使用してSiebelに接続している場合、最初の接続が切断された後に再接続できません。この問題は、Application Explorerのネットワーク接続が短時間切断された場合や、Application ExplorerがSiebelアプリケーションにログインしている間にSiebel ServerまたはGateway Serviceが再起動された場合に発生することがあります。

対処方法

Siebelアプリケーションに正常にログインするには、アプリケーション・サーバーおよびApplication Explorerを再起動します。これはSiebel APIの既知の問題です。詳細は、Siebel Alert 984を参照してください。

12.5.4 J2CAでSiebelターゲットに接続できない

説明

J2CA構成を使用しているときは、Siebelターゲットに接続できません。次のような、エンコーディングがサポートされていないことを示すエラー・メッセージが表示される場合があります。

Error: Problem activating adapters -- UTF-8 is not supported. Check logs for more information.

対処方法

BSE(および実行時のJ2CA)で、JVMエンコーディングをISO8859_1に設定します。

OracleAS Adapter J2CA(設計時)で、次の手順を実行します。

  1. iwae.shを次のように変更します。

    $JAVACMD $remdbg -classpath $LOCAL_CLASSPATH -Dfile.encoding=ISO8859_1 com.ibi.bse.gui.BseFlashScreen $CLASSPATH
    
  2. Oracle Application ServerコンソールにログインしてOC4J_BPELのホーム・ページに移動し、「管理」→「サーバー・プロパティ」をクリックし、「コマンドライン・オプション」で「Javaオプション」フィールドを次のように編集して、-Dfile.encodingオプションが含まれるようにします。

    -Dfile.encoding="ISO8859_1"
    

12.5.5 BSEでSiebelターゲットに接続できない

説明

BSE構成を使用しているときは、Siebelターゲットに接続できません。次のような、エンコーディングがサポートされていないことを示すエラー・メッセージが表示される場合があります。

Error: Error getting target [Siebel] -- UTF-8 is not supported.

対処方法

BSEでSiebelターゲットに接続しようとする前に、次の手順を実行します。

  1. iwae.shに、次のJavaエンコーディング・オプションを追加します。

    -Dfile.encoding="ISO8859_1"
    
  2. Oracle Application ServerコンソールにログインしてOC4J_BPELのホーム・ページに移動し、「管理」→「サーバー・プロパティ」をクリックし、「コマンドライン・オプション」で「Javaオプション」フィールドを次のように編集して、-Dfile.encodingオプションが含まれるようにします。

    -Dfile.encoding="ISO8859_1"
    

12.5.6 OracleAS Adapter for Siebelを使用したSiebelレコードの更新または削除

説明

更新または削除対象のレコードを所有するチームに属さないSiebelユーザーとしてログインしている場合、更新または削除処理を実行できません。デフォルトで、アダプタは「My」ビューに設定されます。ただし、Siebel Access Controlには「All」や「Organization」などの他のビューもあります。そのため、ユーザーが適切なチームに属さず、「My」ビューにレコードが表示されない場合でも、Siebelのフロント・エンドで別のビューを介してレコードを更新または削除できることがあります。この処理はアダプタを介しては実行できません。アダプタを使用する場合は、ユーザーが更新または削除対象のレコードを所有するチームに属する必要があります。

対処方法

次の2つの解決方法があります。

  • 更新または削除するレコードを所有するチームにすでに属しているユーザーとして、Siebelアダプタを介してログインします。

  • 更新または削除するレコードを所有するチームにユーザーを追加します。

12.5.7 Siebelのリクエスト・ドキュメントに日本語文字が含まれているとアダプタ例外エラーが発生する

説明

OracleAS Adapter J2CAでは、Siebelのリクエスト・ドキュメントに日本語文字が含まれていると、アダプタ例外エラーが返されます。同じリクエストは、BSEでは正常に機能します。

対処方法

この問題は、今後のリリースで修正される予定です。

12.5.8 HTTPSプロトコル

説明

OracleAS Adapter for Siebelは、サービスおよびイベントに対してHTTPSプロトコルをサポートしません。

対処方法

なし。

12.5.9 多値グループ

説明

OracleAS Adapter for Siebelは、結合仕様のある多値グループ(MVG)をサポートしません。

対処方法

なし。

12.5.10 複数のWSDLファイルを生成したときにSiebelのスキーマに発生する問題

説明

複数のSiebelオブジェクトに2つのWSDLファイルを生成しようとすると、2番目に生成されたWSDLファイルには、最初のファイルと同じスキーマ情報が含まれます。

対処方法

この問題を回避する手順は、次のとおりです。

  1. 最初のSiebelオブジェクトにWSDLを生成します。

  2. 別のSiebelオブジェクトにWSDLを生成する前に、次のフォルダから既存のスキーマを削除します。

    <Oracle_Home>\adapters\application\config\<configuration_name>\schemas\Siebel\<target_name>
    
  3. 次のSiebelオブジェクトにWSDLを生成します。

12.6 OracleAS Adapter for J.D. Edwards: 問題と対処方法

次の各項では、OracleAS Adapter for J.D. Edwardsに関する問題について説明します。

12.6.1 サポートされているJ.D. Edwardsのプラットフォーム、製品およびリリース

次の表は、サポートされているアダプタ・プラットフォームとJ.D. Edwardsプラットフォームの組合せ、および各組合せに関してサポートされているJ.D. Edwardsの製品とリリースを示しています。

アダプタ・プラットフォーム J.D. Edwardsプラットフォーム J.D. Edwardsの製品およびリリース
Windows、AS400、HP 9000/B、SunまたはIBM RS/6000 Windows、AS400、HP 9000/B、SunまたはIBM RS/6000
  • XE(B7333)(SP19からSP23まで)
  • ERP 8.0(B7334)

  • EnterpriseOne B9(8.9)

  • EnterpriseOne 8.10(Toolsリリースが8.93および8.94)

  • EnterpriseOne 8.11(SP1)


12.7 ドキュメントの記載内容の誤り

この項では、ドキュメントの記載内容の誤りについて説明します。また、補足事項が必要な箇所も説明します。

12.7.1 J.D. Edwardsでのイベントの開始

この項では、『Oracle Application Server Adapter for J.D. Edwards OneWorldユーザーズ・ガイド』に対する補足事項について説明します。

章: 第2章「OracleAS Adapter for J.D. Edwards OneWorldの構成」

見出し: イベント・アダプタの構成に関する項

「J.D. Edwardsでのイベントの開始」というタイトルの項を追加してください。

J.D. Edwardsでのイベントの開始

  1. 設計時に、Application Explorerを使用してチャネルとポートを作成します。

  2. J.D. Edwardsからイベントを送信します。

  3. 次の場所にあるBSEログで、J.D. Edwardsイベント・メッセージのXMLペイロードを取得します。

    OracleAS_HOME\j2ee\home\applications\ws-app-adapter\ibse\ibselogs
    
  4. DTDを作成します。