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Oracle Application Serverリリース・ノート
10gリリース2(10.1.2)for Linux x86
B15840-09
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15 Oracle BPEL Process Analytics

この章では、Oracle BPEL Process Analyticsに関する問題について説明します。この章の内容は次のとおりです。


注意:

Oracle BPEL Process Managerのリリース・ノートは、Oracle Technology NetworkのOracle BPEL Process Managerのサイト(http://www.oracle.com/technology/bpel)を参照してください。

15.1 一般的な問題と対処方法

この項の内容は次のとおりです。

15.1.1 インストール前にORACLE_HOME変数の設定を解除する

Oracle BPEL Process Analyticsをインストールする際、ORACLE_HOME変数は設定しないでください。設定すると、「コンフィギュレーション・アシスタント'Oracle BPA Configuration Assistant'が取り消されました。」というエラーが表示され、インストールに失敗することがあります。

ORACLE_HOME変数の設定の確認および解除には、次の手順を実行します。

  1. 次のコマンドを入力します。

    echo $ORACLE_HOME
    
  2. 変数が定義されている場合は、次のコマンドを使用して設定を解除します。

    unsetenv ORACLE_HOME
    

すでにエラーが表示されている場合は、TNSエントリ(Default_Oracle_Home/network/admin/tnsnames.oraファイルに入力したデータベース・サービスとしてOracle BPEL Process AnalyticsのインストールによってBPA_midtier_home/network/admin/tnsnames.oraファイルに作成されている)をコピーして、インストーラの「再試行」ボタンをクリックします。

  1. 次のコマンドを入力します。

    echo $ORACLE_HOME
    
  2. 変数が定義されている場合は、次のコマンドを使用して設定を解除します。

    unsetenv ORACLE_HOME
    

すでにエラーが表示されている場合は、TNSエントリ(Default_Oracle_Home/network/admin/tnsnames.oraファイルに入力したデータベース・サービスとしてOracle BPEL Process AnalyticsのインストールによってBPA_midtier_home/network/admin/tnsnames.oraファイルに作成されている)をコピーして、インストーラの「再試行」ボタンをクリックします。

15.1.2 インストール後にデータベースに接続できない問題に対処する方法

Oracle BPEL Process AnalyticsがインストールされているOracle Application Server中間層に他のOracle製品をインストールすると、tnsnames.oraファイルが変更されることがあります。これにより、データベースへの接続時に次のエラー・メッセージが表示されます。

ORA-12154: TNS:could not resolve the connect identifier specified

この問題を解決するには、Oracle_BPA_Home/network/admin/tnsnames.oraファイルに、Oracle_BPA_Home/integration/bam/config/bam.propertiesファイルのoracle.tip.bam.connection.sidパラメータに指定したSIDと一致するネット・サービス名があることを確認します。Oracle_BPA_Homeは、Oracle BPEL Process Analyticsがインストールされている中間層のOracleホームを指します。

また、このネット・サービス名がOracle BPEL Process Analytics Repositoryデータベースに正確に解決されることを確認してください。

15.1.3 アラートの起動にOracle BPEL Process Analyticsの再起動が必要になることがある

Oracle BPEL Process Analytics(イベント・ソース、コンポジット・イベント、KPI、メトリック、ペインなど)を構成して使用を開始し、数日経過してからアラートを構成すると、条件が一致する場合でもアラートが起動しないことがあります。この問題を解決するには、Oracle BPEL Process Analyticsを再起動します。

15.1.4 Oracle BPEL Process Analyticsでは配列は1番目のレベルのみサポートされる

今回のリリースには、配列のサポートに制限があります。Oracle BPEL Process Analyticsでは配列の属性がフラット化されます。そのため、サポートされる配列は1番目のレベルのみとなります。

15.1.5 アラート・デリバリ・チャネルとしてFAX、インスタント・メッセージ、ポケットベルは機能しない

『Oracle BPEL Process Analyticsユーザーズ・ガイド』には、管理者は明示的アラートと呼ばれる通知を設定すると、KPIまたはメトリックが事前定義したしきい値を超えた場合に、電子メール、電話、FAX、ショート・メッセージ・サービス(SMS)およびポケットベルの各種メッセージ、またはインターネットのインスタント・メッセージとして明示的アラートをビジネス・アナリストに送信できると記述されています。

しかし、FAX、インスタント・メッセージ、ポケットベルではアラートを通知できません。

15.1.6 BAMServiceWrapperの使用にはBPEL Patch 1の適用が必要

BPELのサンプル・プロセスBAMServiceWrapperが提供されており、これによってOracle BPEL Process ManagerからOracle BPEL Process Analytics Webサービスを起動できます。

Oracle BPEL Process Managerのバグのため、このサンプルを正常に機能させるにはOracle BPEL Process Manager Patch 1を適用する必要があります。

15.1.7 コンポジット・イベントに新しいディメンションを追加すると、古いターゲット値が表示される

既存のコンポジット・イベントに新しいディメンションを追加して更新すると、ダッシュボードに古いターゲット値が表示されます。

15.1.8 コンポジット・イベントの更新の確認ページの「フォーカス」ボタンでエラーが返される

コンポジット・イベントの更新ウィザードを使用してコンポジット・イベントから階層ディメンションを削除すると、Oracle BPEL Process Analyticsの確認ページの「フォーカス」列に円形の記号が表示されます。

この円形記号をクリックすると、Oracle BPEL Process Analyticsによってエラーが返されます。

500 Internal server Error

15.1.9 <=KPI値に条件設定されたアラートが12時に値0に対して起動する

すべてのKPIがOracle BPEL Process Analyticsエンジンによって12時に0に初期化されるため、<=KPI値に条件設定されたすべてのアラートは常に「true」を返します。

メトリック・アラートのこれらの問題に対処するには、>0および<KPI値の条件を設定します。

15.1.10 プリミティブ・タイプおよび要素タイプに対してセンサーを作成できない

Oracle BPEL Process Analyticsセンサーが定義されているOracle BPEL Process Manager変数がプリミティブ・タイプ(stringintなど)または要素タイプ(関連パートなし)の場合、Oracle BPEL Process Analyticsセンサーは作成できますが実行時に機能しません(エラーは返されません)。

15.1.11 一部のエラー・メッセージに「BPA」ではなく「BAM」が含まれる

一部のエラー・メッセージでは、Oracle BPEL Process Analyticsが「BPA」ではなく「BAM」というトークンで示されます。これらのトークンはOracle BPEL Process Analyticsを示しています。

15.1.12 Oracle BPEL Process Analyticsのダッシュボードに見慣れない文字が表示される

通貨を示す一般的な記号は、円からスポークが4つ斜めに突き出たような形をしています。これを修正するには、opmn.xmlファイルを手動で変更し、LANG環境変数を「en_US」(アメリカ英語)に変更します。これで通貨は正しくフォーマットされます。

15.1.13 同じ名前を持つ2つのコンポジット・イベントを作成できない

同じ名前を持つ2つのコンポジット・イベントを異なるイベント・ソースに作成すると、サーバー・エラーが返されます。

たとえば次を実行すると、このエラーが発生します。

  1. 汎用イベント・ソースを作成します。

  2. 汎用イベント・ソースに、コンポジット・イベント(たとえば「LoanFlow」)を作成します。

  3. Oracle BPEL Process Managerイベント・ソースを作成します。

  4. Oracle BPEL Process Managerに、コンポジット・イベント(たとえば「LoanFlow」)を作成します。これにより例外が返されます。

15.1.14 推奨されるタイムゾーン設定

Oracle BPEL Process Managerのイベント・ソースとOracle BPEL Process Analyticsサーバーのタイムゾーンが同じである場合、(Oracle BPEL Process Managerを実行している)マシンの時刻とOracle BPEL Process Analyticsサーバーの時刻を同じにする必要があります。分または秒などの単位でマシンの時刻がわずかに早い場合は、Oracle BPEL Process Analyticsエンジンがソース・マシンのイベントと同じ時間にならないとOracle BPEL Process AnalyticsでKPIおよびアラートを実行できません。

しかし、Oracle BPEL Process Analyticsのリアルタイム・ビューアではイベントがキャプチャされます。Oracle BPEL Process Analyticsではメトリック、アラートまたはKPIの計算がキャプチャされず、デバッグに大量の時間が費されます。これは、サーバーとBPELソース・マシン間の時差が原因で発生します。

15.1.15 ダッシュボードのKPIの表に感嘆符が表示される

ダッシュボードのKPIの表ビューに表示される値に対して、黄色い三角形に入った感嘆符のアイコンが表示されている場合、画面に表示されているKPI値のターゲット・データがロードされていることを示します。このアイコンは、KPIに「危険がある」ことを示します。ターゲット・データが存在し、KPIのパフォーマンスが「弱い」または「低い動き」を示している場合、KPIには「危険がある」とみなされます。

15.1.16 KPIのネーミングにSQLキーワードは使用できない

KPIのネーミングにSQLキーワード(COUNTORDERなど)は使用しないでください。ターゲット・データのロード時、SQLキーワードによって構文エラーが発生することがあります。

15.1.17 期間および通貨タイプのKPIの新しいデフォルト単位

時間KPIの現在のデフォルト単位は秒です。通貨の現在のデフォルト単位はドルです。

15.1.18 管理者としてログイン中にui.logに例外が記述される

管理者としてログイン中、ui.logファイルに次のエラーが記述されることがありますが、Oracle BPEL Process Analyticsのユーザー・インタフェースには影響しません。

Exception setting DB Password java.net.ConnectException: Connection refused:
connect...

15.1.19 Oracle Enterprise ManagerにはOracle BPEL Process Analyticsのログは表示されない

Oracle Enterprise Managerのログ・ビューアには、Oracle BPEL Process Analyticsのログが表示されません。たとえば、「使用可能なコンポーネント」からBPEL Process Analyticsを選択して検索を実行すると、ログがないという結果が表示されます。しかし、検索結果にはOracle BPEL Process Analyticsに関連するログが表示される必要があります。

15.1.20 「メタデータへの追加に失敗しました」などのエラーに対処する方法

Oracle BPEL Process Analyticsで情報の取得を試行する際、またはOracle BPEL Process Analyticsのリポジトリへの書込みを試行する際のモデリング時にエラーが返されることがあります。そのようなエラーの例を次に示します。

500 Internal Server Error
oracle.tip.bam.common.BAMException: Error -: BAM-60111: Failed to add Star
LoanFlowTut to Tian Metadata
500 Internal Server Error
oracle.tip.bam.common.BAMException: Informational -: BAM-60153: Failed to get
a add a new dimension: CarModel

この問題を解決するには、BPA_HOME/network/adminディレクトリにあるsqlnet.oraファイルを開き、次のように認証サービスをNTSからNONEに変更します。BPA_HomeはOracle BPEL Process AnalyticsがインストールされているOracleホームです。

SQLNET.AUTHENTICATION_SERVICES=(NONE)

sqlnet.oraファイルの変更後、サーバーを再起動します。

15.1.21 KPIの作成ウィザードにはカッコが必要

KPIの作成ウィザードでは、複数の論理演算子(ORおよびAND)を使用してディメンション制約を作成できます。ただし、複数の論理演算子を使用しても、これらの演算子に優先順位が設定されていなければ意味がありません。たとえば、「NissanとStar Loan、またはFordとUnited Loanのいずれか」を指定するディメンション制約を適用するには、次のように指定します。

CarModel.CarModelID = 'Nissan' AND LoanProvider.LoanProviderID = 'Star loan'
OR CarModel.CarModelID = 'Ford' AND LoanProvider.LoanProviderID = 'United loan'

Oracle BPEL Process AnalyticsパーサーはANDおよびOR演算子の優先順位を認識しないため、右または左から解析を開始して、意味のない結果を返すことがあります。したがって、今回のリリースでは、ディメンション制約に複数の論理演算子を指定しないようにする必要があります。

この問題を回避するには、KPIの作成ウィザードでカッコ()を使用します。たとえば、前述の例の場合、次のように指定します。

(CarModel.CarModelID = 'Nissan' AND LoanProvider.LoanProviderID = 'Star loan' )
OR (CarModel.CarModelID = 'Ford' AND LoanProvider.LoanProviderID = 'United loan' )

15.2 既知の問題

この項では既知の問題について説明します。この項の内容は次のとおりです。

15.2.1 集計タイプCountはDuration、CurrencyおよびPercentに適用できない

KPIの作成ウィザードでは、集計タイプCountを、KPI値のタイプであるDuration、CurrencyまたはPercentに適用できません。この集計タイプと値タイプの組合せでは、意味のあるKPIを作成できないためです。しかし、現時点では、インタフェースで集計タイプCountが選択されても、KPI値のタイプのDuration、CurrencyまたはPercentは無効になりません。

15.2.2 ユーザーが選択したタイム・フレームに従ってアラートがフィルタリングされない

ダッシュボード・ページで選択した時間ウィンドウ(年、四半期、月または日)にかかわらず、ダッシュボードの「アラート・ビュー」パネルにはすべてのアラートが表示されます。たとえば、「アラート・ビュー」パネルが表示されるダッシュボード・ページで時間ウィンドウに「日」を選択するとします。この場合、「アラート・ビュー」パネルには本日発生したアラートのみが表示されると考えられます。しかし、現時点ではそうではありません。アラートが1,000件発生している場合(そして削除されていない場合)、発生した日時にかかわらず「アラート・ビュー」パネルには1,000件のアラートが表示されます。

15.2.3 ディメンションのないコンポジット・イベントに対して構築したKPIが正しく表示されない

ディメンションが定義されていないコンポジット・イベントに対してKPIを構築している場合、ディメンションを使用したダッシュボード・グラフを構築するには、それらのKPIを無効にする必要があります。ただし、このようなKPIを無効にせずにダッシュボード・グラフを作成することも可能です。その場合、実行時にダッシュボードに間違ったデータが表示されることがあります。

たとえば、次の手順を実行すると、「管理コンソール」では、ディメンションが定義されていないコンポジット・イベントに基づいてKPIが作成されている場合でも、ディメンション制約に基づいたKPIデータを表示するKPIビュー・ペインを作成できます。

  1. ディメンションが定義されているコンポジット・イベントと定義されていないコンポジット・イベントを2つ作成します。

  2. 各コンポジット・イベントについてKPIを作成します。

  3. 両方のKPIをユーザーに割り当てます。

  4. 両方のKPIを含むスナップショットの棒グラフが表示されるKPIビュー・ペインを作成します。

  5. KPIビュー・ペインの作成ウィザードの最後のページでディメンション制約を指定します。

15.2.4 タイムゾーンに基づいてダッシュボード・ページを表示するオプションは使用できない

KPIの集計は日次、つまり24時間の時間間隔で実行されます。24時間内に発生するイベントが集計され、KPI値が決定されます。24時間という時間間隔はデフォルトでサーバーのタイムゾーンに基づいていますが、国によってこの時間間隔は正確には一致しません。

たとえば「CountLoanOffer」というKPIがあり、インド標準時(IST)の2005年4月20日、このKPI値が36であるとします。しかし米国の2005年4月20日の時間ウィンドウでは、このKPI値が異なる場合があります。

15.2.5 コンポジット・イベントの更新で削除イベント・アイコンが機能しない

コンポジット・イベントを作成し、その同じコンポジット・イベントを更新して既存のイベントを削除しようとすると、削除アイコンは表示されますが無効になっています。

15.2.6 センサーは複数の変数を処理できない

現在、Oracle BPEL Process Analyticsでは、Oracle BPEL Process Managerのアクティビティ・センサーごとに、多くても1つのアクティビティ変数センサーを定義する必要があります。

15.2.7 Grid Control Agentをインストールして構成した後、Oracle BPEL Process Analyticsを再インストールできない

Oracle Application Server中間層のホームにOracle BPEL Process Analyticsをインストールした後、Oracle Enterprise ManagerのGrid Control Agentをインストールして構成すると、(最初にインストールしたGrid Control Agentをアンインストールしても)同じ中間層のホームにOracle BPEL Process Analyticsを再インストールできなくなります。

これを実行すると、ADMN-705021エラーが返されます。

この問題を解決する唯一の方法は、Oracle BPEL Process Analyticsを新しいOracle Application Server中間層のホームにインストールすることです。

15.3 ドキュメントの記載内容の誤り

Oracle BPEL Process Analyticsのインストレーション・ガイド(今回のリリースでは更新されない)には、インストール前の作業としてIntegration Repository Creation Assistant(IRCA)を実行するよう記載されています。今回のリリースではこの手順は不要です。かわりに、Oracle BPEL Process Analyticsで使用するデータベースに応じて、次のいずれかを実行してください。