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Oracle Application Serverリリース・ノート
10gリリース2(10.1.2)for Solaris Operating System (SPARC)
B15829-14
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3 インストールおよびアップグレードに関する問題

この章では、Oracle Application Serverのインストールとアップグレードに関する問題、およびその対処方法について説明します。この章の内容は次のとおりです。

3.1 インストールの問題

この項では、Oracle Application Serverのインストールに関する問題について説明します。この項の内容は次のとおりです。

3.1.1 IPv6がサポートされない

今回リリースされたOracle Application Serverは、IPv6で構成されたマシンでの動作が保証されていません。今回リリースされたOracle Application Serverは、IPv4で構成されたマシンにインストールして実行する必要があります。

3.1.2 ホスト名にアンダースコア文字を使用しない

Oracle Application Serverインストールのホスト名には、アンダースコア文字(_)を使用しないでください。たとえば、yourbusiness_nameは使用できません。

3.1.3 Solaris 10オペレーティング・システムでのインストールのための追加手順

この項では、Solaris 10オペレーティング・システムでのOracle Application Serverのインストールに必要な追加手順について説明します。この手順は、Oracle Application Serverのクイック・インストレーションおよびアップグレード・ガイド、Oracle Application Serverのインストレーション・ガイド、およびOracle Application Serverのアップグレードおよび互換性ガイドで説明しているインストール手順と組み合せて使用できます。

Oracle Application Serverは、Solaris 10の非グローバル(ローカル)・コンテナおよびグローバル・コンテナで動作することが保証されています。

この項の内容は次のとおりです。

3.1.3.1 オペレーティング・システムのパッケージ

コンピュータに次のオペレーティング・システムのパッケージがインストールされていることを確認します。これらのパッケージがインストールされていない場合、Oracle Universal Installerは処理を続行できません。

  • SUNWarc

  • SUNWbtool

  • SUNWhea

  • SUNWlibm

  • SUNWlibms

  • SUNWsprot

  • SUNWtoo

  • SUNWi1of

  • SUNWi1cs

  • SUNWi15cs

  • SUNWxwfnt

コンピュータにオペレーティング・システムのパッケージがインストールされているかどうかを確認するには、パッケージ名を指定してpkginfoコマンドを実行します。pkginfoを実行するための構文は次のとおりです。

pkginfo package_name1 package_name2 ...

たとえば、リストに示すパッケージのすべてがコンピュータにインストールされているかどうかを確認するには、次のコマンドを実行します。

prompt> pkginfo SUNWarc SUNWbtool SUNWhea SUNWlibm SUNWlibms SUNWsprot SUNWtoo SUNWi1of SUNWi1cs SUNWi15cs SUNWxwfnt

コンピュータにインストールされていないパッケージがある場合は、システム管理者に連絡してください。

3.1.3.2 カーネル・パラメータ

Solaris 10では、System Vのプロセス間通信(IPC)機能はいずれも、自動構成されるか、またはリソース制御によって制御されます。

リソースの自動割当てとデフォルト値が増えたため、以前は動作させるためにシステムのチューニングを必要とした多くのアプリケーションが、チューニングなしで実行できるようになりました。

Solaris 10 IPCのチューニング可能なデフォルト値は、Oracleの推奨値より高く設定されています。したがって、オペレーション・システムの追加チューニングは必要ありません。

3.1.3.3 インストールに適用される/etc/systemの要件

Oracle Application Serverのインストール時、Oracle Universal Installerによって事前に実行される前提条件チェックの一部として/etc/systemファイルのカーネル・パラメータがチェックされます。しかし、Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドで説明しているカーネル値はSolaris 10システムでは使用されません。

対処方法として、Oracle Application Serverをインストールする前に、Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドの「要件」にある説明に従って/etc/systemファイルのカーネル・パラメータ値を変更します。その後、Solaris 10システムへのOracle Application Serverのインストールが完了したら、/etc/systemファイルに指定された値に対する変更を取り消します。

つまり、/etc/systemファイルのカーネル・パラメータに対する変更は一時的なものです。Oracle Application Serverのインストールが完了したら、元の値に戻してください。

3.1.3.4 Database Configuration Assistantのパッチのインストール

Oracle Application Server Infrastructureをインストールしていて、Database Configuration Assistantの実行中に障害が発生した場合は、パッチ4590858を適用する必要があります。このパッチはOracleMetaLinkhttp://www.metalink.oracle.com)から入手できます。

パッチ4590858付属のREADME.txtで説明しているように、OPatchインストーラは使用しないでください。パッチ4590858をシステムにダウンロードしたら、次の手順に従って手動でパッチをインストールします。

  1. > cp $ORACLE_HOME/lib/libgeneric10.a $ORACLE_HOME/lib/libgeneric10.a_prepatch

  2. > cp $ORACLE_HOME/lib32/libgeneric10.a $ORACLE_HOME/lib32/libgeneric10.a_prepatch

  3. > cd <Replace_With_Path_To_Patch_Directory>/4590858/files

  4. > ar r $ORACLE_HOME/lib/libgeneric10.a lib/libgeneric10.a/skgsn.o

  5. > ar r $ORACLE_HOME/lib32/libgeneric10.a lib32/libgeneric10.a/skgsn.o

  6. > cp $ORACLE_HOME/bin/oracle $ORACLE_HOME/bin/oracle_prepatch

  7. > cd $ORACLE_HOME/rdbms/lib

  8. > make -f ins_rdbms.mk ioracle

3.1.3.5 IPマルチパスと多重化のサポート

Oracle Application Serverでは、インターネット・プロトコルのマルチパスと多重化(IPMP)がサポートされています。

IPMPグループは、同じIPMPグループ名で構成された同じシステム上の1つ以上の物理インタフェースで構成されます。IPMPグループ内のインタフェースはすべて、同じIPリンクに接続してください。同じ(空文字以外の)文字列のIPMPグループ名は、グループ内のすべてのインタフェースを識別します。

ネットワーク・インタフェース・カード(NIC)のタイプが同じであるかぎり、違った速度のNICのインタフェースを同じIPMPグループ内に配置できます。たとえば、100メガビット・イーサネットNICのインタフェースと1ギガビット・イーサネットNICのインタフェースを同じグループに構成できます。

別の例として、2つの100メガビット・イーサネットNICを持っているとします。インタフェースのいずれかを10メガビットに下げて構成しても、この2つのインタフェースを同じIPMPグループに配置できます。

メディア・タイプの異なる2つのインタフェースは、1つのIPMPグループに配置できません。たとえば、ATMインタフェースをイーサネット・インタフェースと同じグループに配置できません。

IPMPの詳細は、次のWebサイトを参照してください。

http://docs.sun.com/app/docs/doc/816-4554/6maoq027i?a=view

http://docs.sun.com/app/docs/doc/816-4554/6maoq027s?a=view

3.1.4 OracleAS Portalコンポーネントでは、繁体字中国語環境でzh_TW.EUCロケールおよびzh_TWロケールがサポートされない

繁体字中国語環境でロケールがzh_TW.EUCまたはzh_TWに設定されているコンピュータにOracleAS Portalコンポーネントをインストールしようとすると、これらのロケールに対するJavaエンコーダの動作が原因でインストーラが一時停止し、続行できなくなります。

これを回避するには、この環境でzh_TW.BIG5ロケールを使用します。この要件は、インストール時にのみ適用されます。インストール後は、元のロケールにリセットできます。

3.1.5 文字が削除または切り捨てられる

zh_CN.GB18030キャラクタ・セットが使用されているロケールでは、Java Developer Kit(JDK)のsun.io.CharToByteGB18030コンバータの問題により、入出力操作を行うと、一部の文字が削除されたり、切り捨てられたりします。この問題を回避するには、Oracle Application Serverのロケールで、zh_CN.GB18030をキャラクタ・セットとして使用しないようにします。キャラクタ・セットには、zh_CN.GBKまたはzh_CN.GB2312を使用することをお薦めします。

3.1.6 File-Based Farm Repository Configuration Assistantの障害

Oracle Universal Installerで、File-Based Farm Repository Configuration Assistantの動作中に「中止」を選択してから「再試行」を選択すると、Configuration Assistantに障害が発生して次のメッセージが表示されます。

「このインスタンスはすでにファームのメンバーです。Oracle Application Serverインスタンスは、あるファームから別のファームへ直接移動できません。」

現在、この問題への対処方法はありません。

3.1.7 記録モードで作成されたレスポンス・ファイルがサポートされない

(サイレント・インストールまたは非対話型インストールを実行するために)レスポンス・ファイルとともにインストーラを実行する場合は、Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドの「インストーラの記録モードを使用したレスポンス・ファイルの作成」で説明しているように、インストーラで-recordコマンドライン・オプションを使用して作成したレスポンス・ファイルを使用することはできません。そのかわり、レスポンス・ファイルに用意されたテンプレートから作成されたレスポンス・ファイルを使用する必要があります。このとき、テンプレート・ファイルのプレースホルダ値は、独自の値に置き換えます。

3.1.8 Oracle Database 10g(10.1.0.4.2)のパッチ・セットに関する制限事項

Oracle Database 10g(10.1.0.4.2)のパッチ・セットは、Oracle Application Server 10gのインストール専用です。

3.1.9 Oracle Database 10g(10.1.0.4.2)のパッチ・セット

Oracle Database 10g(10.1.x)データベース上でOracleAS Metadata Repository Creation Assistantを実行する前に、Oracle Database 10g(10.1.0.4.2)のパッチ・セットをインストールする必要があります。このパッチは、Oracle Application Server 10gリリース2(10.1.2.0.2)のCDパックに含まれている、Oracle Database 10g(10.1.0.4.2)のパッチ・セットのCDからのみ入手できます。

3.1.10 英語版以外の「ようこそ」ページに不適切にコード化されたURLリンク・ページがある

英語版以外のOracle Application Serverの「ようこそ」ページ・ファイルに不適切にコード化されたURLリンクがあります。不適切にコード化されている「ようこそ」ページは、.htmではなく、.htmlの接続先URLを参照します。この問題が発生すると、「Page Not Found」というエラー・メッセージが表示されます。

この場合、Webブラウザのアドレス・バーでURLの拡張子を.htmlから.htmに変更してください。

3.1.11 OracleAS Metadata RepositoryとOracle Internet Directoryが別々のコンピュータに分散している場合にエラーが発生する

OracleAS Metadata Repositoryがコンピュータ1、Oracle Internet Directoryがコンピュータ2にインストールされている分散インフラストラクチャ環境を使用する場合、Oracle Internet DirectoryではOracleAS Metadata Repositoryの登録が許可されず、次のようなエラー・メッセージが表示されます。

MR Already registered.
The service name is already registered with the specified Oracle Internet Directory by the database containing OracleAS Metadata Repository on computer 2.
To continue with the registration, please remove existing registration in the Oracle Internet Directory.

この問題は、両方のデータベースSIDが同じ場合に発生します。

3.1.12 「ようこそ」リンクが不適切にコード化される

Forms and Reports Servicesの「ようこそ」ページで、ページの下部にある「ようこそ」リンクが不適切にコード化されています。ナビゲートするには、ページの上部にある「ようこそ」タブを使用する必要があります。

3.1.13 OracleAS Metadata Repository Creation Assistantでは、Oracle Database 10g(10.1.0.4)へのロードが許可されていない

OracleAS Metadata Repository Creation Assistantでは、Oracle Database 10g(10.1.0.4)へのロードが許可されていますが、プログラムによって許可しないようにする必要があります。OracleAS Metadata Repository Creation Assistantプログラムでは、このようなロードに対する前提条件の確認が必要ですが、実行されていません。

3.1.14 インストール時の害のないエラー・メッセージ

Oracle Application Serverのインストール時に、次のようなエラー・メッセージが表示されることがあります。

0 files secured on terminal window from where OUI is invoked

このエラー・メッセージは害がないため、無視してかまいません。

3.1.15 既存のInfrastructureに対する10gリリース2(10.1.2.0.2)の中間層のインストール

10gリリース2(10.1.2.0.2)の中間層は、既存のInfrastructureに対してインストールできます。具体的には、10.1.2.0.2の中間層のインストール時に、Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドの説明に従って、既存のIdentity Management 10gリリース2(10.1.2.0.0)と、OracleAS Metadata Repository 10gリリース2(10.1.2.0.0)または10g(9.0.4)の接続の詳細を指定してください。

10.1.2.0.2の中間層では、次の構成がサポートされています。

  • Identity Management 10gリリース2(10.1.2.0.0)およびOracleAS Metadata Repository 10g(9.0.4)

  • Identity Management 10gリリース2(10.1.2.0.0)およびOracleAS Metadata Repository 10gリリース2(10.1.2.0.0)

  • Identity Management 10gリリース2(10.1.2.0.2)およびOracleAS Metadata Repository 10gリリース2(10.1.2.0.0)

10gリリース2(10.1.2.0.2)と10gリリース2(10.1.2.0.0)間の互換性の問題の詳細は、Oracle Application Serverのアップグレードおよび互換性ガイドにあるバージョンの互換性に関する項を参照してください。

3.1.16 IBM WebSphereにはパッチ・バージョン6.0.2が必要

IBM WebSphere Application Serverを使用している場合は、次のサイトにあるパッチをインストールします。http://www-1.ibm.com/support/docview.wss?rs=180&uid=swg24009813

これにより、Oracle Industrial Telnet Serverや(場合によっては)他の製品を使用する際に発生する可能性のある問題を回避できます。

3.1.17 「ORA-01031: 権限が不足しています。」エラー・メッセージ

OracleAS Metadata Repository Creation Assistantがロードされると、ログ・ファイルにエラー「ORA-01031: 権限が不足しています。」が記録されます。

このエラーは、OracleAS Syndication製品のロード時に発生します。この製品は廃止されており、互換性目的でロードされます。このエラーは無視してかまいません。

3.1.18 自動ストレージ管理を使用するデータベースに必要なディスク領域

自動ストレージ管理(ASM)を使用しているデータベースにOracleAS Metadata Repositoryをインストールする場合、そのディスク・グループでOracleAS Metadata Repositoryの表領域用に、最低2GBのディスク領域が割り当てられていることを確認してください。これは、SYSTEM表領域およびUNDO表領域に追加で必要な領域です。

3.1.19 root.shスクリプトを実行する前にORACLE_HOMEを設定する

Oracle Application Serverのインストール時には、root.shスクリプトを実行する前に、必ず環境変数ORACLE_HOMEを設定してください。

または、root.shスクリプトを実行する前に、このスクリプトの2行目に次の記述を追加します。

ORACLE_HOME=/private1/iasinst/OraHome1; export ORACLE_HOME

前述の例では、ORACLE_HOMEprivate1/iasinst/OraHome1ディレクトリに設定されています。

3.1.20 Oracle Ultra Searchが必要(Oracle Database 10gリリース2(10.2.x)のみ)

Oracle Database 10gリリース2(10.2.x)にOracleAS Metadata Repositoryをインストールする場合は、データベースにOracle Ultra Searchをインストールする必要があります。

OracleAS Metadata Repository Creation Assistantによって、データベースにWKSYSおよびWKPROXYスキーマがインストールされているかどうか確認されます。インストールされていない場合は、OracleAS Metadata Repository Creation Assistantによって次の警告が表示されます。

"The Database does not contain Ultra Search Schemas WKSYS and/or WKPROXY. Please install them and try again. Refer to the Database Install Guide and Ultra Search User Guide for more information."

データベースにOracle Ultra Searchがインストールされていない場合、Oracle Database 10g Companion CD-ROMからインストールできます。詳細は、Oracle Database Companion CDのインストレーション・ガイドを参照してください。

Oracle Ultra Searchのインストール後、Database Configuration Assistant(DBCA)を使用してデータベースにスキーマをロードする必要があります。Ultra Searchスキーマのロード方法については、Oracle MetaLinkhttp://www.metalink.oracle.com)のNote.337992.1を参照してください。

3.1.21 Real Application Clusters 10.2データベースでMetadata Repository Creation Assistantを実行する前にパッチの適用が必要

Real Application Clusters 10.2データベースでMetadata Repository Creation Assistantを実行する前に、パッチ4709052をインストールする必要があります。このパッチを適用しないと、Oracle Ultra Searchの構成中にエラー・メッセージが表示されます。

パッチを適用する手順は次のとおりです。

  1. Real Application Clusters 10.2データベースをインストールします。

  2. データベースを、DBCAを使用して作成するか、インストール中に作成します。

  3. Oracleプロセスをすべて停止します。

  4. 同じOracleホームにCompanion CDのOracle Ultra Searchをインストールします。

  5. パッチ4709052を適用します。このパッチは、Oracle MetaLinkhttp://www.metalink.oracle.com)から入手できます。

  6. DBCAを起動して、Oracle Ultra Searchを構成します。

  7. Metadata Repository Creation Assistantを実行します。

3.1.22 Oracle Database 10.2でOracle Metadata Repository Creation Assistantを実行する前にDB_DOMAINに移入する

Oracle Database 10gリリース2(10.2)のデフォルトのインストール・オプションでは、DB_DOMAINに値が移入されません。OracleAS Metadata Repository Creation Assistantは、DB_DOMAIN値を使用して、Oracle Application Serverファームに$SID.$DB_DOMAINという名前を付けます。そのため、OracleAS Metadata Repository Creation Assistantを実行する前に、データベースのDB_DOMAINに有効な値が移入されていることを確認する必要があります。移入されていない場合は、デフォルトのファーム名REGRESS.RDBMS.DEV.US.ORACLE.COMになります。

3.1.23 インストーラで表示されるリリース番号の誤り

OracleAS Metadata Repository Creation Assistantのインストーラに、OracleAS Metadata Repositoryの誤ったリリース番号が表示されることがあります。インストーラには(10.1.2.0.2)と表示されますが、正しくは(10.1.2.0.3)です。

この問題はインストール時に無視してかまいません。

3.1.24 OracleAS Metadata Repository 10.1.2.xではJAccelerator(Ncomp)はインストールされない

OracleAS Metadata Repository 10.1.2.xにOracle Database 10.1.0.5のパッチ・セットを適用した後、catpatch.sqlスクリプトを実行すると、次のエラー・メッセージが表示されます。

"select dbms_java.full_ncomp_enabled from dual
ERROR at line 1: ORA-29558: JAccelerator (NCOMP) not installed. Refer to Install Guide for instructions. ORA-6512: at "SYS.DBMS_JAVA", line 236."

このエラー・メッセージは無視してかまいません。OracleAS Metadata Repository 10.1.2.xでは、JAccelerator(Ncomp)はインストールされません。

3.1.25 一部のノードが停止しているReal Application Clustersデータベースに対するOracle Application Server中間層のインストール

Oracle Application Server中間層をReal Application ClustersデータベースのMetadata Repositoryに対してインストールする際にReal Application Clustersデータベースの一部のノードが停止している場合、それらのノードをデータベースから削除する必要があります。削除したノードは、Oracle Application Server中間層のインストール後にデータベースへ再度追加できます。

3.1.26 複数のホーム(複数のIP)を持つコンピュータにOracleAS Web Cacheをインストールする際に必要な追加手順

Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドに記載されているとおり、インストーラの起動時にOUI_HOSTNAMEパラメータを使用してセカンダリ・ホスト名を指定すると、OracleAS Web Cacheのインストール中に、OPMN Configuration Assistantで次のエラーが表示されます。

The OPMN config assistant fails.

ORACLE_HOME/opmn/logs/WebCache~WebCacheAdmin~1ORACLE_HOME/opmn/logs/WebCache~WebCache~1にあるログ・ファイルには、次のエラーが記録されます。

No matching CACHE element found in webcache.xml for current hostname
(primary_hostname) and ORACLE_HOME (/u00/product/as1012secondary)
webcache/webcache.xml contains:
      <CACHE NAME="secondary_hostname-WebCache" [...]
           HOSTNAME="secondary_hostname" [...]

このエラーを修正するには、次の手順を実行します。

  1. webcache.xmlファイルを探し、そのファイルを開いて編集します。

  2. webcache.xmlファイルで、次の行を探します。

    <CACHE NAME="secondary_hostname-WebCache" [...]
        HOSTNAME="secondary_hostname" [...]
    
  3. CACHE要素のHOSTNAMEをプライマリ・ホスト名に置き換えます。

    <CACHE NAME="secondary_hostname-WebCache" [...]
        HOSTNAME="primary_hostname" [...]
    

3.1.27 OracleAS Cold Failover Cluster内でOracleAS Web Cacheを動作させるための構成

OracleAS Web Cacheを構成してOracleAS Cold Failover Clusterで動作させるには、追加の構成手順を実行する必要があります。

OracleAS Web Cacheを構成するには、次の手順を実行します。この手順のhost1はアクティブ・ノードの仮想ホスト名を、host2はパッシブ・ノードの仮想ホスト名を表します。

  1. webcache.xmlファイルを探し、そのファイルを開きます。

  2. 次のCACHE要素を探します。

    <CACHE NAME="host1-WebCache" ORACLEHOME="/myoraclehome/oracle"
        HOSTNAME="host1" VOTES="1" CAPACITY="30" >
    ...
    ...
    </CACHE>
    
  3. 見つけたCACHE要素の下に、2つ目のCACHE要素を追加します。最初のCACHE要素をコピーして、その下に貼り付けます。

    <CACHE NAME="host1-WebCache" ORACLEHOME="/myoraclehome/oracle"
        HOSTNAME="host1" VOTES="1" CAPACITY="30" >
    ...
    ...
    </CACHE>
    <CACHE NAME="host1-WebCache" ORACLEHOME="/myoraclehome/oracle"
        HOSTNAME="host1" VOTES="1" CAPACITY="30" >
    ...
    </CACHE>
    
  4. 2つ目のCACHE要素のホスト名を、クラスタのパッシブ・ノードのホスト名に置き換えます。

    <CACHE NAME="host1-WebCache" ORACLEHOME="/myoraclehome/oracle"
        HOSTNAME="host1" VOTES="1" CAPACITY="30" >
    ...
    ...
    </CACHE>
    <CACHE NAME="host1-WebCache" ORACLEHOME="/myoraclehome/oracle"
        HOSTNAME="host2" VOTES="1" CAPACITY="30" >
    ...
    </CACHE>
    
  5. ファイルを保存します。

  6. OracleAS Web Cacheを再起動します。

3.1.28 トルコ語のロケールが正しく表示されない

Oracle Universal Installerの実行時、トルコ語のロケールを使用してOracle Application Serverをインストールすると、Configuration Assistantのページが正しく表示されません。

3.1.29 日本語のロケールでOracle Universal Installerのヘルプの内容が正しく表示されない

Oracle Application Serverを日本語のロケール(LANG=ja)でSolaris x86(32-bit/64-bit)にインストールするとき、Oracle Universal Installerのヘルプ画面の一部の日本語内容が、正方形のボックスとして表示されます。

3.1.30 Solaris Integrationインストーラのエラー・メッセージの誤り

Solaris Integration 10.1.2.0.2のインストーラでは、Solaris 5.10がサポートされていないことを示す、次の間違ったエラー・メッセージが表示されます。

Checking operating system version: must be 5.8 or 5.9.    Actual 5.10

この問題を解決するには、次の手順を実行します。

  1. installディレクトリにあるoraparam.iniファイルを、CDから作業ディレクトリにコピーします。

  2. oraparam.iniの次の行を、

    Solaris=5.8,5.9
    

    次のように変更します。

    Solaris=5.8,5.9,5.10
    
  1. インストーラの実行時には、次のparamFileパラメータを使用して、編集したoraparam.iniを指定します。

    ./runInstaller -paramFile <working_dir>/oraparam.ini
    

また、次のOracleMetaLinkのWebサイトからパッチ5144427をダウンロードして、更新されたoraparam.iniファイルを入手することもできます。

http://metalink.oracle.com

3.1.31 仮想ホスト名を持つマシンへのインストールまたは高可用性のソフトウェアにおけるパッケージでのインストール

OracleAS Infrastructureのインストールで、仮想ホスト名を持つマシンをインストール先にすると、インストーラの「高可用性およびレプリケーション」オプションを選択して仮想ホスト名が指定できるようになります。詳細なインストール手順は、次のドキュメントを参照してください。

  • Oracle Identity ManagementとOracleAS Metadata Repositoryをインストールする場合は、Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドの「OracleAS Cold Failover Cluster(Infrastructure): インストール手順の詳細」を参照してください。

  • Oracle Identity Managementのみをインストールする場合は、Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドの「OracleAS Cold Failover Cluster(Identity Management): インストール手順の詳細」を参照してください。

3.1.32 root.sh実行時の害のないエラー

インストール時、root.shを実行すると次のエラーが表示されることがあります。

chmod: WARNING: <ORACLE_HOME>/bin/emtgtctl2: Corresponding set-ID alsodisabled on file since set-ID requires execute permission

chmod: WARNING: <ORACLE_HOME>/bin/extjob: Corresponding set-ID also disabledon file since set-ID requires execute permission

chmod: WARNING: <ORACLE_HOME>/bin/oracle: Corresponding set-ID also disabledon file since set-ID requires execute permission

これらのエラー・メッセージは害がないため、無視してかまいません。

3.1.33 OPatchはOC4Jスタンドアロン・インストールをサポートしていない

OPatchを使用してOC4Jスタンドアロン・インストールにパッチを適用することはできません。これを実行しようとすると、次のエラーが発生します。

None of the patch actions is applicable to the Oracle Home.
OPatch will not apply the patch, exiting...

3.1.34 マルチマスター・レプリケーションでのOracle Identity Managementへの中間層のインストール

Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドには、「OracleAS Cluster(Identity Management)構成への中間層のインストール」があります。マルチマスター・レプリケーション(MMR)でのOracle Identity Management(OID)への中間層のインストールに関する追加情報を次に示します。

  • 地理的に分散したMMR OIDインストールがある場合、中間層はローカルOIDアドレスを指すそれぞれの場所にインストールする必要があります。

  • サイト内でMMRがロード・バランサとともに使用されている場合、中間層は2つのOIDをフロント・エンド処理するロード・バランサにインストールする必要があります。また、OIDに対して使用するLDAPロード・バランサは、1つのOIDノードのみを指すように構成する必要があります。インストールの完了後、ロード・バランサは元の構成に戻すことができます。

詳細は、OracleMetaLinkのNote 370433.1「Master Note: How to Setup and Configure MultiMaster Replication (MMR) with Identity Management (IM) Cluster in High Availability Env」を参照してください。

3.2 Oracle Application Server Companion CD 10g(10.1.2.0.2)

この項では、Oracle Application Server Companion CD 10g(10.1.2.0.2)に関する情報について説明します。この項の内容は次のとおりです。

3.2.1 Oracle Application Server Companion CD 10gのシステム要件

表3-1に、Oracle Application Server Companion CD 10g(10.1.2.0.2)に収録されている製品のシステム要件を示します。

表3-1 システム要件

製品名 必要なディスク領域 必要なメモリー

Oracle Application Server Containers for J2EE


36MB

512MB

Oracle Application Server TopLink


239MB

192MB

Oracle Sensor Edge Server

175MB

512MB

Oracle HTTP Server with Apache 1.3

1.04GB

512MB

Oracle HTTP Server with Apache 2.0

961MB

512MB

OracleAS Web Cache


846MB

512MB


オペレーティング・システムとハードウェアの要件は、次のサイトを参照してください。

http://metalink.oracle.com

3.2.2 『Oracle Sensor Edge Server管理者ガイド』

Oracle Application Server 10gリリース2(10.1.2)ドキュメント・ライブラリに含まれている『Oracle Sensor Edge Server管理者ガイド』は、OTN(http://www.oracle.com/technology/products)から入手できます。

3.3 アップグレードの問題

この項では、Oracle Application Serverのアップグレードに関する問題について説明します。この項の内容は次のとおりです。

3.3.1 Portalリポジトリのアップグレード時におけるWWU-01012エラー

OracleAS Portalリポジトリが、Oracle Real Application Clusters(RAC)データベースで構成されている場合、Portalリポジトリの10gリリース2(10.1.2)へのアップグレードが失敗し、アップグレード・エラー・ログに次のエラー・メッセージが表示される場合があります。

ERROR: WWU-01012: Upgrade completed with the following errors
###        177 : ERROR at line 1:
###        178 : ORA-38301: can not perform DDL/DML over objects in Recycle Bin

この問題を回避する方法

このエラーが発生した場合は、次の方法で問題を回避できます。

  1. SQL*PlusからSYSユーザーとしてデータベースに接続します。

  2. 次のコマンドを実行します。

    purge recyclebin;
    
  3. アップグレードを再度実行します。

この問題をアップグレード前に回避する方法

RACデータベースに格納されているPortalリポジトリをアップグレードする前に、この問題を回避するには、次の手順を実行します。

  1. SQL*PlusからSYSユーザーとしてデータベースに接続します。

  2. 次の問合せを入力します。

    SELECT object_name, original_name, type, droptime FROM user_recyclebin;
    

    問合せでno rows selectedが返された場合、追加の操作は必要ありません。

    問合せで行が返された場合は、SQL*PlusからSYSとしてデータベースに接続し、次のSQL文を実行してごみ箱を空にします。

    purge recyclebin;"
    
  3. 指示に従って、Portalリポジトリをアップグレードします。

3.3.2 ログイン・リンクが動作しない

Oracle Application Serverを10g(9.0.4)から10gリリース2(10.1.2)にアップグレードすると、「ようこそ」ページにあるOracle Enterprise Manager 10gのログイン・リンクが機能しなくなります。10.1.2のインストール時、Oracle Enterprise Manager 10g用に9.0.4で指定されたポート番号が、10.1.2の「ようこそ」ページで更新されません。

3.3.3 OracleAS Infrastructureインスタンスがファームから削除されない

OracleAS FarmでのOracleAS Infrastructureのアップグレードを完了しても、アップグレード前のインフラストラクチャのインスタンスが、ファームに残ったままになります。具体的には、Application Server Controlコンソールの「ファーム」ページに、アップグレード前のインスタンスが引き続き表示されます。現在のところ、アップグレード前のインスタンスを削除する方法はありません。残ったインスタンスによって、アップグレードしたインフラストラクチャの動作に問題が発生することはありません。

中間層インスタンスはOracleAS Farmから切り離せます。ただし、OracleAS Farmからの中間層の切離しは、中間層を削除する前に行う必要があります。詳細は、Oracle Application Serverのアップグレードおよび互換性ガイドの第4章「中間層のアップグレード」、「OracleAS FarmからのソースOracleホームの削除」を参照してください。

3.3.4 部分レプリケーション環境でOracle Internet Directoryをアップグレードする際のmod_osso Configuration Assistantの実行に関する問題

Oracle Internet Directoryの部分レプリケーションを使用している環境でIdentity Managementをアップグレードすると、アップグレードの最後でmod_osso Configuration Assistantに障害が発生する場合があります。

この問題が発生しても、Oracle Universal Installerを終了しないでください。プログラムを実行したまま、別のウィンドウを開いて次の対処方法を実行します。

  1. テキスト・エディタを使用して、アップグレードするレプリカのOracleホームにある次のファイルを開きます。

    ORACLE_HOME/config/infratool_mod_osso.properties
    
  2. ファイルの内容を次のように変更します。

    DCMRESYNC=oracle.ias.configtool.configimpl.DcmResync$0
    JAZN=oracle.security.jazn.util.JAZNConfigTool$0
    HTTPD=oracle.ias.configtool.configimpl.HttpdSsoConfig$0
    MODOSSO=oracle.ias.configtool.configimpl.SsoConfig$0
    
  3. infratool_mod_osso.propertiesファイルを保存して閉じます。

  4. Oracle Universal Installerに戻り、Configuration Assistantの実行を再度試みます。

3.3.5 特定のコンポーネントをアップグレードする際の問題

アプリケーション・サーバーの特定のコンポーネントをアップグレードする際に問題が発生する場合は、対応するリリース・ノートの該当するコンポーネントに関する章を参照してください。

たとえば、Oracle Ultra Searchのアップグレード中に問題が発生した場合は、第11章「Oracle Ultra Search」を参照してください。

3.3.6 Oracle Application Server 10g(9.0.4)を10gリリース2(10.1.2)にアップグレードすると、Oracle Delegated Administration Servicesのカテゴリのカスタム順序が上書きされることがある

Oracle Application Server 10g(9.0.4)から10gリリース2(10.1.2)にアップグレードすると、構成したOracle Delegated Administration Servicesのカテゴリのカスタム順序が上書きされることがあります。上書きされた場合、アップグレード後にOracle Internet Directoryセルフサービス・コンソールの「順序カテゴリ」ウィンドウから、カテゴリ・リストの順序を変更する必要があります。

3.3.7 アップグレード時に、formsweb.cfgに定義されたパラメータ名では大文字と小文字が区別される

formsweb.cfgのいずれかのアプリケーション・セクションで、envFileパラメータを使用してユーザー定義の構成ファイルを指定している場合は、パラメータenvFileを指定する文字と、そのファイルのデフォルトのアプリケーション・セクションにおける文字とで、大文字と小文字の区別が一致している必要があります。

異なっている場合、中間層のOracleAS Upgrade Assistantがユーザー定義の構成ファイルを見つけることができないため、アップグレードできません。

3.3.8 OracleAS Forms ServicesのEARファイルのデプロイ中にOracleAS Forms Servicesのアップグレードが失敗する

Business Intelligence and FormsのOracleホームをOracle Application Server 10gリリース2(10.1.2)にアップグレードする際にOracleAS Forms Servicesのアップグレードが失敗した場合、OracleAS Upgrade Assistantのログ・ファイルを確認します。

DESTINATION_ORACLE_HOME\upgrade\log\iasua.log

iasua.logファイルに次のエラーがある場合は、OracleAS Upgrade Assistantを再度実行します。

Forms: Caught exception
oracle.ias.sysmgmt.deployment.j2ee.exception.J2eeDeploymentException: Nested
exception
Resolution:
Base Exception:
This DCM Client Session has been invalidated due to DCM Daemon restart. All
unsaved changes will be lost.
Forms: Caught exception oracle.ias.upgrade.config.oc4j.Oc4jUpgradeException:
Caught exception
ERROR:1 Forms: Error deploying Forms ear file for the user application
appliation_name
NOTIFICATION:1 Framework: Finished upgrading Forms with status: Failure.

OracleAS Upgrade Assistantを2回目に実行すると、OracleAS Forms Servicesコンポーネントが正常にアップグレードされるはずです。

3.3.9 シード・データベースのアップグレード後にIdentity Managementが起動しない

シード・データベースとは、Oracle Application Serverのインストール手順でインストールされて、自動的に構成されたデータベースのことです。OracleAS Infrastructureコンポーネントの全体的なアップグレードの一環としてアップグレードする場合以外は、シード・データベースを手動でアップグレードする必要はありません。OracleAS Infrastructureコンポーネントのアップグレードの詳細は、Oracle Application Serverのアップグレードおよび互換性ガイドを参照してください。

ただし、Oracle Application Server環境をアップグレードせずに、Oracle Application Serverのシード・データベースを新しいデータベース・バージョンに手動でアップグレードすることができます。アップグレードが完了したデータベースは、シード・データベースと呼ばれずに、カスタマ・データベースと呼ばれる場合があります。そのため、この手動によるアップグレード手順は、シード・データベースからカスタマ・データベースへのアップグレード手順とも呼ばれます。

シード・データベースをOracle Database 10g(10.1.0.4.2)にアップグレードすると、Oracle Application Server Identity ManagementインスタンスのDistributed Configuration Management(DCM)デーモンが起動しない場合があります。これは、Identity Managementインスタンスとアップグレード後の10gのカスタマ・データベースとの間にOracle Notification Server(ONS)ポートの競合が発生しているためです。Identity ManagementインスタンスのONSポートは、アップグレード後の10gデータベースによってすでに使用されています。

この問題を回避するには、次の構成ファイルのローカル・ポートのファイル要素を、競合しないポートの値に更新します。

DATABASE_HOME/opmn/conf/ons.config

3.3.10 formsweb.cfgのworkingDirectoryのORACLE_HOMEの値が置換されない

OracleAS Upgrade Assistantでは、formsweb.cfgのworkingDirectoryパラメータにあるアップグレード元のORACLE_HOMEへの参照が、アップグレード先のORACLE_HOMEに置換されません。

対処方法として、OracleAS Upgrade Assistantを実行した後、formsweb.cfgのworkingDirectoryパラメータにあるアップグレード元のORACLE_HOMEへの参照を、アップグレード先のORACLE_HOMEに置換します。

3.3.11 アップグレード後にOracleAS Wirelessプロバイダが動作しない可能性がある

Oracle9i Application Server 9.0.2.xにジオコーディング、マッピングまたはルーティングのプロバイダが構成されている場合、Oracle Application Server 10gリリース2(10.1.2)へのアップグレード後は、これらのOracleAS Wirelessロケーション・ベース・サービスが動作しなくなる可能性があります。

そのため、アップグレード後は、ジオコーディング、マッピングまたはルーティングのプロバイダをすべて、Application Server Controlコンソールを使用して手動で削除する必要があります。具体的には、ロケーション・ベース・サービスの管理に、「サイト管理」ページの「コンポーネント構成」セクションにある「ロケーション・サービス」リンクを使用します。「サイト管理」ページは、Application Server ControlコンソールのOracleAS Wirelessホーム・ページからアクセスできます。

OracleAS Wirelessのロケーション・ベース・サービスの詳細は、次のOTNのWebサイトで「OracleAS Wireless」の「Location Based Services」を参照してください。

http://www.oracle.com/technology/products

3.3.12 新しいデータベース・リリースをサポートするための手順

10.1.2.0.2または10.1.4.0.0のいずれかのOracleAS Metadata Repository Upgrade Assistantで新しいデータベース・リリースをサポートするには、次の手順を完了する必要があります。

  1. テキスト・エディタで$ORACLE_HOME/mrua/mrua.xmlを開きます。

    OracleAS Metadata Repository Upgrade AssistantのCD ROMを使用している場合は、CDの内容を書込み可能なディレクトリにコピーして編集する必要があります。

  2. $ORACLE_HOME/mrua/mrua.xmlファイルに、次の内容を追加します(次の例では、RDBMS 10.2.0.2を使用しています)。

    <Version ReleaseNumber="10.2.0.2" DisplayName="OracleAS supported database">
    </Version>
    
  3. 編集した$ORACLE_HOME/mrua/mrua.xmlファイルを保存し、MRUAを実行します。

  4. OracleAS Metadata Repository Upgrade Assistantを実行します。


注意:

Oracle Application Serverリリース2(10.1.2)のMetadata Repositoryをホストするデータベースをアップグレードする前に、そのデータベース・リリースがサポートされていることを確認する必要があります。次のOTNのWebサイトで、Oracle Application Server動作要件の表4「Oracle Application Server Certified Oracle Databases」を参照してください。

http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/as_certification_r2_101202.html


3.3.13 Oracle Identity Managementのアップグレード後の新しいODSパスワード

ODSパスワードは、ユーザー・アカウントのロック解除やディレクトリに対するセキュリティの構成など、特定のOracle Internet Directory管理タスクの実行に必要です。

Oracle Identity Managementを10gリリース2(10.1.2)にアップグレードした後、アップグレード先OracleホームのODSパスワードはアップグレード元OracleホームのODSパスワードと同じではなくなります。かわりに、アップグレード先OracleホームのODSパスワードは、アップグレード手順の際に新しいOracle Application Server 10gリリース2(10.1.2)インスタンスに対して指定したias_adminパスワードと同じになります。

3.4 ドキュメントの記載内容の誤り

この項では、インストールおよびアップグレードに関するドキュメントの記載内容の誤りについて説明します。この項の内容は次のとおりです。

3.4.1 SYSパスワードの変更に関する説明の追加

Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantのユーザーズ・ガイドに次の記載があります。

「passwordパラメータに指定する値は、SYSユーザーのパスワードを設定します。現在のSYSパスワードと異なる値を指定すると、SYSパスワードは変更されます。」

この記載を次のように変更します。

「passwordパラメータに指定する値は、ユーザーSYS用のパスワードを設定します。データベースに接続した後、ALTER USER文を発行してSYSのパスワードを変更すると、データ・ディクショナリに格納されているパスワードとパスワード・ファイルに格納されているパスワードの両方が更新されます。これは必須パラメータです。」

更新されたテキストは、『Oracle Database管理者ガイド』のテキストと一致しています。

3.4.2 Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantのユーザーズ・ガイドでの、Ultra Searchの前提条件に関する記載の抜け

Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantのユーザーズ・ガイドで、Oracle Database 9.2の前提条件からUltra Searchが抜けています。

これは誤りです。Oracle Database 9.2にUltra Searchを構成しておかないと、OracleAS Metadata Repository Creation Assistantは実行できません。

3.4.3 Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantのユーザーズ・ガイドへの、compatibleパラメータに関する補足事項の追加

Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantのユーザーズ・ガイドでは、表1-7に、compatible初期化パラメータに必要な補足事項を追加する必要があります。

compatibleパラメータの指定には、小数点で区切られた4つ以上の数字を使用する必要があります。たとえば、「9.2.0.0」と「9.2.0.0.0」は両方とも受け入れられますが、「9.2.0」は受け入れられません。

3.4.4 OracleAS Single Sign-Onでの高可用性構成のための追加手順

OracleAS Single Sign-Onに対して、「OracleASクラスタ(ID管理)」オプションを使用してOracleAS Infrastructureをインストールした場合は、その後、追加の手順を実行する必要があります。詳細は、第26章「Oracle Application Server Single Sign-On」を参照してください。

3.4.5 インストールされたドキュメントにおけるファイル拡張子の誤り

Oracle Application Server 10gとともにインストールされているドキュメントでは、該当言語を示すための標準的なファイル拡張子が使用されていません。たとえば、中国語のファイル(および拡張子にアンダースコアが含まれるその他のファイル)は識別されません。

この問題を回避するには、ORACLE_HOME/ohs/htdocsディレクトリおよびORACLE_HOME/ohs/htdocsのすべてのサブディレクトリで、ファイル拡張子を次のように変更します。

  • zh_CN -> zh-CN

  • pt_BR -> pt-BR

  • es_ES -> es-ES

  • fr_CA -> fr-CA

  • zh_TW -> zh-TW

3.4.6 OracleAS Upgrade Assistantログ・ファイルのパスの誤り

入力ミスにより、『Oracle Application Serverクイック・アップグレード・ガイド』に、OracleAS Upgrade Assistantログ・ファイルのパスが誤って記載されています。この入力ミスは、中間層アップグレードのトラブルシューティング手順に関する項にあります。

OracleAS Upgrade Assistantログ・ファイルは、実際には次の場所にあります。

DESTINATION_ORACLE_HOME/upgrade/log/iasua.log

3.4.7 Forms and ReportsのCD-ROMのリリース番号の誤り

Forms and Reports ServicesのインストールCDのupgrade.txtファイルには、Oracle Application Server 10gリリース2(10.1.2.0.2)のForms and Reports Servicesインストール・タイプへのアップグレード方法がまとめられています。

ただし、このファイルに記載されているリリース番号が間違っています。このファイルのリリース10.1.2.0.1への参照は、リリース10.1.2.0.2に変更する必要があります。

3.4.8 著作権情報の誤り

著作権情報のヘルプ・トピックにある著作権の日付で、間違った日付範囲が指定されています。この日付範囲は、次のように修正する必要があります。Copyright © 1996-2005, Oracle. All rights reserved.

ほとんどのヘルプ・トピックでは、ページの下部にあるリンクで商標の日付範囲が正しく表示されます。著作権の日付範囲が間違っているのは、著作権情報のトピックだけです。

3.4.9 データベースのパッチの適用に関する説明の誤り

Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantのユーザーズ・ガイドの第1.5.2.2項「Oracle9iリリース2(9.2.0.6)のReal Application Clustersデータベース」には、次のような記述があります。

「Oracle9iリリース2(9.2.0.6)のデータベースをReal Application Clusters環境で実行している場合は、データベースにOracleAS Metadata Repositoryをロードする前に、パッチ3047933(ARU 6662789)を適用する必要があります。」

この情報は間違っています。パッチの適用は必要ありません。

3.4.10 レスポンス・ファイルのパラメータ値の誤り

Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantのユーザーズ・ガイドの付録B「サイレント・インストール」の、第B.2.2.1.1項「ファイル・システムを使用するデータベースにOracleAS Metadata Repositoryをロードする際のレスポンス・ファイルの例」の「[ADVANCED]」セクションに、次の要件が示されています。

SYSTEM_UNDO_TABLESPACE_REQUIREMENT_MET =false

正しい要件は、次のようになります。

SYSTEM_UNDO_TABLESPACE_REQUIREMENT_MET =true

3.4.11 推奨される環境変数の誤り

Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドの第4.8.3項「複数の別名を持つコンピュータへのインストール」では、ORACLE_HOSTNAME変数を使用するよう推奨していますが、これは誤りです。Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドの記載どおりにORACLE_HOSTNAME環境変数を使用すると、Oracle Universal Installerがファイルのコピー中に終了します。インストール時、(ループバック・アダプタなど)他の方法を使用しても失敗します。

このような環境にOracle Application Serverをインストールするには、その前に使用するコンピュータのホスト名をOUI_HOSTNAME環境変数に設定する必要があります。

3.4.12 OracleAS Disaster Recovery環境へのOracle Application Serverのインストールにおける制限事項の誤り

Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドの第13.3.1項「OracleAS Infrastructureのインストール」に、次の記述があります。

「OracleAS InfrastructureのOracle Identity ManagementおよびOracleAS Metadata Repositoryコンポーネントを同じノードにインストールする必要があります。コンポーネントを複数のノードに分散することはできません。」

この制限事項は誤りです。

3.4.13 シンボリック・リンク作成コマンドの誤り

第5.6項「シンボリック・リンクの使用」に記載されている、シンボリック・リンクの作成に使用するコマンドが正しくありません。正しいコマンドは次のとおりです。

mkdir /home/basedir
ln -s /home/basedir /home/linkdir

3.4.14 Oracle Application Serverのアップグレードおよび互換性ガイドでのNUMBER列の不完全な説明

Oracle Application Serverのアップグレードおよび互換性ガイドの第4.6.4.6.2項「CTS互換性とJDBC」には、CTS互換性モードとOracle JDBCについて記載されていますが、Oracle JDBCのNUMBER型の情報が不十分です。

Oracle JDBCの浮動小数点との互換性に関する最新情報は、『Oracle Database JDBC開発者ガイドおよびリファレンス』の「Oracle JDBCの注意および制限事項」にある「IEEE 754浮動小数点との互換性」を参照してください。このマニュアルは、次のOracle Technology Network(OTN)のWebサイトのOracle Databaseドキュメント・ライブラリからアクセスできます。

http://www.oracle.com/technology/documentation/index.html

3.4.15 「OracleASクラスタ(ID管理)」でインストールされる言語

Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドの「高可用性環境へのインストール: OracleAS Cluster(Identity Management)」の第12.5.4項に対する修正事項です。

OracleAS Cluster(Identity Management)を後続のノードにインストールする場合の注意

  1. 最初のノードに使用したものと同じ言語セットをインストール時に選択します。

  2. 最初のノードに対してインストールした言語は、必要なすべての後続ノードをインストールするまで無効にしないでください。言語を無効にすると、Single Sign On Configuration Assistantでエラーが発生することがあります。

3.4.16 Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantのユーザーズ・ガイドの記載内容の誤り

Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantのユーザーズ・ガイドの表1-9「スキーマおよび表領域」にあるOracle Enterprise Manager 10gに関する行は、間違っているので無視してください。

3.4.17 SSO情報の誤り

Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドの第4.10.2項「OracleAS Single Sign-Onのホスト名」には、現在次の記述があります。

「OracleAS Single Sign-Onをインストールするときに、hostsファイルにコンピュータのホスト名しかなく、ドメイン名が含まれていない場合は、ホスト名(ドメイン名なし)を使用したSingle Sign-On Serverへのサインオンのみが可能になります。」

「Single Sign-On Serverへの接続にドメイン名が必要になるようにするには、hostsファイルを編集し、ドメイン名を入れます。このファイルを編集しない場合は、インストーラのコマンドライン・パラメータOUI_HOSTNAMEを使用し、hostsの値を変更できます。たとえば、次のようになります。」

"prompt> mount_point/1012disk1/runInstaller
OUI_HOSTNAME=myserver.mydomain.com"

第2段落の最後の文は誤りです。SSOを適切に機能させるには、インストーラを実行する前に/etc/hostsファイルを編集する必要があります。

すでにインストールが終了して問題が発生している場合は、『Oracle Application Server Single Sign-On管理者ガイド』の説明に従って、「SSO Server管理」ページのパートナ・アプリケーションのホーム、成功URLおよびログアウトURLを手動で変更すると問題を解決できます。