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Oracle Application Serverリリース・ノート
10gリリース2(10.1.2)for Solaris Operating System (SPARC)
B15829-14
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24 Oracle Delegated Administration Services

この章では、Oracle Delegated Administration Services(DAS)およびOracle Internet Directoryセルフサービス・コンソールに関する問題について説明します。この章の内容は次のとおりです。

24.1 一般的な問題と対処方法

この項では、Oracle Delegated Administration Servicesの一般的な問題とその対処方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

24.1.1 リリース9.0.2、9.0.4および10.1.2のOracle Delegated Administration Servicesの構成権限でレルムの値を編集できない

リリース9.0.2、9.0.4および10.1.2のアップブレードでは、レルムの値を編集できるのはorcladminユーザーのみです。他のユーザーは、Oracle Delegated Administration Servicesの構成権限を付与されていても、この値を編集できません。他のユーザーは「ユーザー検索ベース」、「ユーザー作成ベース」、「グループ検索ベース」および「グループ作成ベース」を読み取るための十分な権限がありません。この問題を回避するには、これらのコンテナに対するACLを変更し、匿名参照アクセスを有効にします。

24.1.2 メンバーが指定されていないロールが「ユーザーの作成」および「ユーザーの編集」の「ロール割当て」セクションに表示されない

ロールには1つ以上の一意のメンバーを含める必要があります。これによって、ロールは「ユーザーの作成」ページと「ユーザーの編集」ページの「ロール割当て」セクションに表示されるようになります。

ロールに一意のメンバーを追加するLDIFファイルの構文は、次のとおりです。

dn: DN_of_role_entry  changetype: modify  add:uniquemember  uniquemember:DN of member entry

ファイルを変更するには、次のコマンドを発行します。

ldapmodify -p oid_port -h oid_host -D "cn=orcladmin" -w admin_password -v -f file_name.ldif

24.1.3 Oracle Application Server Single Sign-OnのパスワードをリセットするとOracle Delegated Administration Servicesのホーム・ページにリダイレクトされる

OracleAS Portalなどの各種アプリケーションは、Oracle Application Server Single Sign-OnのパスワードのリセットにOracle Delegated Administration Servicesを使用します。ソース・アプリケーションのリンクをクリックすると、Oracle Internet Directoryセルフサービス・コンソールの「Single Sign-Onパスワードのリセット」ページが開きます。ユーザーはそこから自分のパスワードをリセットできます。しかし、ユーザーがパスワードのリセット後に「OK」ボタンをクリックしたり、パスワード変更プロセスを中断するために「取消」ボタンをクリックすると、アプリケーションの参照先ページではなく、Oracle Delegated Administration Servicesのホーム・ページにリダイレクトされます。

ユーザーをOracle Delegated Administration Servicesのホーム・ページ以外の場所にリダイレクトするには、アプリケーションの参照先ページのリンクに、返す正しいURLを含む問合せ文字列を追加します。問合せ文字列に、doneURLおよびcancelURL属性用にname=valueの組合せをそれぞれ組み込みます。doneURL属性は、ユーザーが「OK」ボタンをクリックしたときにコールされるリダイレクトURLです。cancelURL属性は、ユーザーが「取消」ボタンをクリックしたときにコールされるリダイレクトURLです。次は、doneURLおよびcancelURL属性を含む「アプリケーション・パスワードの変更」ページへのURLの構築例です。

http://host:port/oiddas/ui/oracle/ldap/DASStep1ResetPwd?
cancelURL=http://www.domain.com&doneURL=http://www.domain.com

24.1.4 1レベル・レルムの使用で例外がスローされる

Oracle Internet Directoryで、レルムDNがルートDSE(DSA固有のエントリ)である1レベル・レルムを作成できます。1レベル・レルムを使用すると、Oracle Internet DirectoryでルートDSEがサブスクライバ検索ベースになります。Oracle Application Server Single Sign-OnおよびOracle Delegated Administration Servicesは、1レベル・レルムの使用により正しく機能します。ただし、Oracle Delegated Administration Servicesによってユーザーのリソース・アクセス記述子(RAD)の取得が試行されると、oracle.ldap.util.User.getExtendedProperties()からNullPointerExectionがスローされます。1レベルのOracle Internet Directoryレルムと統合された場合や、カスタム・アプリケーションからoracle.ldap.util.User.getExtendedProperties()メソッドがコールされた場合に、この例外はOracle Application Server Forms ServicesおよびReports Servicesに対してスローされます。

この問題は、今後のパッチ・リリースで修正される予定です。

24.1.5 Oracle Application Serverを10gリリース2(10.1.2)にアップグレードすると、Oracle Delegated Administration Servicesのユーザー属性カテゴリのカスタム順序が上書きされることがある

Oracle Application Serverを10gリリース2(10.1.2)にアップグレードすると、Oracle Delegated Administration Servicesに構成したユーザー属性カテゴリのカスタム順序が上書きされることがあります。上書きされた場合、アップグレード後にOracle Internet Directoryセルフサービス・コンソールの「属性カテゴリの構成」ウィンドウから、カテゴリ・リストの順序を変更する必要があります。

「属性カテゴリの構成」ウィンドウでカテゴリ・リストの順序を変更するには、『Oracle Identity Management委任管理ガイド』の第5章「Oracle Internet Directoryセルフサービス・コンソールでのユーザーおよびグループの管理」、ユーザー・エントリの構成に関する項を参照してください。

24.2 管理に関する問題と対処方法

この項では、Oracle Delegated Administration Servicesの管理に関する問題とその対処方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

24.2.1 権限の割当てと取消しには新規セルフサービス・コンソール・セッションの開始が必要

ユーザーおよびグループに対するロールの割当ておよび取消しは、セルフサービス・コンソールが新規作成された場合にのみ適用されます。ロールの割当てまたは取消し後に、コンソールをログアウトして再度ログインします。

24.2.2 Oracle Internet Directoryセルフサービス・コンソールでUnified MessagingのボイスメールPINフィールドのラベルが適切に表示されない

Oracle Collaboration Suiteのユーザーがセルフサービス・コンソールを使用してパスワードを変更すると、ボイスメールPIN番号に関連付けられたフィールドがEmailServerContainerとして誤って表示されます。この問題を解決する手順は次のとおりです。

  1. Oracle Directory Managerを使用して次のDNのエントリにナビゲートします。cn=orclpwdverifierconfig,cn=EMailServerContainer, cn=Products,cn=OracleContext,cn=subscriber realm

  2. エントリを選択します。

  3. プロパティの表示」で「すべて」を選択します。

  4. 「表示名」テキスト・ボックスに「Voicemail PIN」と入力します。

  5. 適用」を選択します。

24.2.3 特権ユーザー・アカウントのロック解除

Oracle Identity Managementには、特権ユーザーの固有タイプが2つあります。どちらの特権ユーザー・アカウントも、特定のパスワード・ポリシーがアクティブな場合にロックできます。

最初のタイプの特権ユーザーは、DN cn=orcladminを持つスーパー・ユーザーで、デフォルトのID管理レルムにある特殊ユーザー・エントリとして表されます。この特権により、ディレクトリ管理者はDITおよびOracle Internet Directoryサーバーの構成を変更できます。不正なパスワードによるバインドが何度も試行された結果、スーパー・ユーザー(orcladmin)のアカウントがロックされた場合などは、Oracle Internet Directoryリポジトリに対するDBA権限を持つ管理者は、oidpasswdツールを使用してロックを解除できます。orcladminアカウントをロック解除するには、次のコマンドを実行します。

oidpasswd unlock_su_acct=TRUE

2番目の特権ユーザーは、レルム固有のものです。このユーザーは、レルム内のユーザーやグループの作成および削除などの機能やOracle Delegated Administration Servicesに関するすべての機能を管理します。このアカウントは、DN cn=orcladmin,cn=users,realm_DNを持つエントリで表されます。単一のスーパー・ユーザー・アカウントとは対照的に、各レルムにレルム固有の特権ユーザーが存在します。レルム固有の特権アカウントをロック解除するには、管理者がOracle Directory Managerを使用してレルム固有の特権ユーザー・アカウントのパスワードを変更します。

24.2.4 Oracle Internet Directoryセルフサービス・コンソールの「ユーザーの作成」および「ユーザーの編集」ウィンドウに「タイムゾーン」フィールドが2つ表示される

Oracle Internet Directoryの分散インストールでは、Oracle Internet Directoryセルフサービス・コンソールの「ユーザーの作成」および「ユーザーの編集」ウィンドウに「タイムゾーン」フィールドが2つ表示されることがあります。重複フィールドを削除する手順は次のとおりです。

  1. Oracle Directory Managerを起動して、orcladminとしてログインします。

  2. ナビゲータ・ペインで、「Oracle Internet Directoryサーバー」→「<ディレクトリ・サーバー・インスタンス>」→「エントリ管理」を開きます。

  3. 「エントリ管理」の下のサブツリーで、次のDNを開きます。realm_DN, cn=oraclecontext, cn=Products, cn=DAS,cn=Attribute Configuration, cn=User Configuration, cn=categories, cn=Basic Info

  4. cn=categoriesノードの下のcn=Basic Infoを選択します。

  5. プロパティ」タブ・ページで、orcldasattrname属性を特定してorcltimezone;;;7の値を削除します。

  6. 適用」をクリックします。

  7. Oracle Delegated Administration Servicesを再起動して、Oracle Internet Directoryセルフサービス・コンソールにログインします。

  8. 構成」タブで、「ユーザー・エントリ」を選択します。

  9. ページのリフレッシュ」をクリックします。