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Oracle Application Serverリリース・ノート
10gリリース2(10.1.2)for Solaris Operating System (SPARC)
B15829-14
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17 Oracle Application Server Integration B2B

この章では、Oracle Application Server Integration B2B(OracleAS Integration B2B)に関する問題について説明します。この章の内容は次のとおりです。

17.1 一般的な問題と対処方法

この項では、一般的な問題とその対処方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

17.1.1 再デプロイに関する問題

設計時のデータ変更が再デプロイに反映されていないことがわかった場合(例、XPath式の変更が認識されない)、次のようにしてB2Bサーバーを再起動します。

opmnctl restartproc process-type=B2BServer

17.1.2 消去するとインスタンスのデータが削除される

不要になった構成を消去すると、関連するランタイム・データが削除されます。消去する前に、ランタイム・データのデータベース・アーカイブを実行することをお薦めします。

17.1.3 取引パートナおよびアグリーメントの作成のためのセルフサービスAPI

サポートされているのは、取引パートナおよびアグリーメントの作成のみで、更新や削除はサポートされていません。また、このAPIでは、RosettaNetコラボレーションもサポートされていません。

17.1.4 Oracle Application ServerクラスタリングおよびIntegration B2B

Oracle Application Server Integration B2Bは、クラスタ化されたアプリケーション・サーバー中間層環境にはインストールできません。また、中間層にインストールしたOracle Application Server Integration B2Bを、クラスタのノードとして追加することもできません。

17.1.5 B2Bユーザーとしてログインするにはロールが必要

b2bユーザーとしてログインする際、最初にb2bユーザーにロールを割り当てておかないと、ページには何も表示されません。最初にadminユーザーとしてログインして、b2bユーザーにロールを割り当てる必要があります。これでb2bユーザーがログインでき、割り当てられたロールに基づく機能を利用できます。

17.1.6 adminユーザーのパスワードは更新不可

事前定義されたadminユーザーのパスワードは更新できません。かわりに、新規ユーザーを作成して、Administratorロールを割り当てます。この新規ユーザーのパスワードは更新できます。

17.1.7 Oracle Enterprise Managerで表示されるOracleAS Integration B2Bページ

英語以外の言語でOracleAS Integration B2Bを使用する場合でも、Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlでは、OracleAS Integration B2Bのいくつかのページの一部は、英語のみで表示されます。

17.1.8 エンタープライズ環境でのOracleAS Integration B2Bの構成

Oracle Application Serverの典型的な環境では、Oracle Application Server中間層とJ2EE and Web CacheインストールおよびOracleAS Integration B2Bインストールは、OracleAS Infrastructure層およびOracleAS Metadata Repositoryインストールと通信します。

また、エンタープライズ環境で実行されるようにOracleAS Integration B2Bを構成することもできます。エンタープライズ環境はOracle Application Serverの典型的な環境とは少々異なり、企業ネットワークの外側に、Web層という追加の中間層がインストールおよび構成されています。このWeb層のインストール・タイプはJ2EE and Web Cacheです。ただし、OracleAS Integration B2Bインストールはなく、Web層にはアプリケーションがデプロイされません。Web層の用途は、Oracle Application Server中間層(とJ2EE and Web CacheインストールおよびOracleAS Integration B2Bインストール)と(Oracle HTTP Server経由で)HTTPリクエストを交換することのみです。その結果、Oracle Application Server中間層は、OracleAS Infrastructure層およびOracleAS Metadata Repositoryインストールと通信します。

Web層が用意されたエンタープライズ環境でOracleAS Integration B2Bを使用するには、次の構成作業を実行する必要があります。

Oracle Application Server中間層(とJ2EE and Web CacheインストールおよびOracleAS Integration B2Bインストール)で実行する作業は、次のとおりです。

  1. ORACLE_HOME/opmn/confディレクトリに移動します。

  2. テキスト・エディタを使用して、opmn.xmlを開きます。

  3. OC4J_B2Bに対応するエントリを検索します。

  4. AJPポートの範囲を、3301-3400から3301-3301に変更します。

    これで、OC4J_B2Bが、ただ1つのAJPポートで実行できるようになります。

  5. 変更を保存します。

Web層(とJ2EE and Web Cacheのみのインストール)で実行する作業は、次のとおりです。

  1. ORACLE_HOME/Apache/Apache/confディレクトリに移動します。

  2. テキスト・エディタを使用して、mod_oc4j.confを開きます。

  3. ファイルの末尾近く、ただし</IfModule>行の前に、次のエントリを追加します。これらのエントリによって、AJPルーティングが、構成済のOC4J_B2Bと通信できるようになります。

    Oc4jMount /b2b ajp13://hostname:ajpport
    Oc4jMount /b2b/* ajp13://hostname:ajpport
    

    各項目の説明:

    • hostname: Oracle Application Server中間層がインストールされているホストの名前

    • ajpport: Oracle Application Server中間層で構成したAJPポートの範囲

  4. 変更を保存します。


関連項目:

企業ネットワーク外部のWeb層(およびOracle HTTP Server)の構成に関する追加手順は、『Oracle Application Server Integration B2Bインストレーション・ガイド』を参照してください。

17.2 インストールに関する問題と対処方法

この項では、インストールに関する問題とその対処方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

17.2.1 中間層インスタンスがOracle Internet Directoryに登録されている場合、Secure Sockets Layerを有効にする

Oracle Internet Directory(OID)でSecure Sockets Layer(SSL)が有効になっていないのに、(手動構成で)OIDにJ2EE中間層インスタンスを登録した場合、OracleAS Integration B2Bのインストールは失敗します。

17.2.2 Red Hat Enterprise Linux 2.1 Update 5システムへのOracleAS Integration B2Bのインストール

Red Hat Enterprise Linux 2.1 Update 5システムにOracleAS Integration B2Bをインストールする場合は、HTTP_Serverの起動が不可なため、OPMN Configuration Assistantが失敗する可能性があります。これはUpdate 5の問題で、Update 6(e.57カーネル)で修正される予定です。Update 5でこの問題を回避するための手順は、次のとおりです。

  1. 次のコマンドを実行して、親なしのhttpdプロセスが残っていないかどうかを確認します。

    $ ps -efw | grep your_j2ee_oracle_home/Apache

    このコマンドを実行すると、次のように、親プロセスIDが1であるプロセスが返されます。

    oracle 4973 1 0 Jan05 ? 0:00:00

    /project1/j2ee/ohome/Apache/Apache/bin/httpd

  2. 親なしのhttpdプロセスがある場合は、それらのプロセスのPIDを取得し、次のコマンドを使用して停止します。

    $ kill -9 pid

  3. Oracle Universal Installer(OUI)インストール・セッションに戻り、「再試行」をクリックして、OPMN Configuration Assistantを再試行します。

17.3 ドキュメントの記載内容の誤り

この項では、ドキュメントの記載内容の誤りについて説明します。この項の内容は次のとおりです。

17.3.1 ユーザーズ・ガイドの記述

この項では、『Oracle Application Server Integration B2B User's Guide, 10g Release 2 (10.1.2.0.2)』(部品番号: B19370-01)に対する修正と補足事項について説明します。

章: 第3章「Supported Protocols」(supp_protos.htm

項: 「Document Protocols」

ページ: オンライン版

最初のパラグラフは、正しくは次のようになります。

The document protocol defines the document type of the message payload. Business protocols can have multiple document protocols. Document protocols follow the hierarchy shown in Figure 3-1.

章: 第11章「Managing Callouts」(callouts.htm

項: 「Tutorial: Adding Callout Usages to the RosettaNet over the Internet Transaction」

ページ: 11-16およびオンライン版

最初のパラグラフは、正しくは次のようになります。

This tutorial assumes you have completed the tutorial described in "Tutorial 1: Setting Up a RosettaNet over the Internet Transaction."

章: 第11章「Managing Callouts」(callouts.htm

項: 「Tutorial: Adding Callout Usages to the RosettaNet over the Internet Transaction」

ページ: 11-17およびオンライン版

この手順では、あるステップが欠落しており、これがないとチュートリアルとして機能しません。送信側のサーバー(この例ではAcme)では、リモート取引パートナ(この例ではGlobalChips)は、ECXMSGキューにエンキューされたメッセージで、Trading Partner Identifier - EDI Location CodeをPARTY_SITE_ID(この例では3101)に設定している必要があります。これはアグリーメントで選択する必要はありません。ただし、リモート取引パートナに設定する必要はあります。前述のTrading Partner Identifierがないと、エンキューされたOAG POメッセージでは、宛先情報を検索できません。

17.3.2 インストールに関する記述

この項では、『Oracle Application Server Integration B2B Installation Guide, 10g Release 2 (10.1.2)』(部品番号: B25761-01)に対する修正と補足事項について説明します。

『Oracle Application Server Integration B2B Installation Guide』の第3.2.1項「Beginning the Installation」の「Note」に、次の記述があります。

OracleAS Integration B2B cannot be installed on a node which is part of an OracleAS Middle Tier cluster.Additionally, nodes with individual installations of OracleAS Integration B2B may not be clustered.

B2Bサーバー自体をクラスタリングすることはできませんが、Distributed Configuration Management(dcm)を使用して、B2Bサーブレット構成を複数のインスタンス間で等しく保持できることを明記する必要があります。

その際、サーブレットとサーバーの特質に注意してください。10gリリース2(10.1.2)では、OracleAS Integration B2BはOracle Containers for Java(OC4J)コンテナの外部で別のJavaアプリケーションとして実行され、dcmには対応しません。しかし、OracleAS Integration B2BではB2Bのインバウンドhttpトランスポートを管理するOC4Jコンテナにサーブレットをデプロイします。このサーブレットのみがOC4Jクラスタリングを使用できます。インストレーション・ガイドに説明があるように、メインB2Bエンジンをクラスタの一部にすることはできません。