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Oracle Application Serverリリース・ノート
10gリリース2(10.1.2)for Solaris Operating System (SPARC)
B15829-14
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28 Oracle Enterprise Manager

この章では、Oracle Enterprise Managerに関する問題について説明します。この章の内容は次のとおりです。

28.1 一般的な問題と対処方法

この項では、Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlコンソールに関する一般的な問題とその対処方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

28.1.1 Oracle Application Server 9.0.2または9.0.3を削除した後のOracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlコンソールの問題

状況によっては、Oracle Application Server 9.0.2または9.0.3を削除すると、その際に実行した自動プロシージャによって、Oracle Application Server 10gディレクトリ内のいくつかの構成ファイルが誤った情報で上書きされる場合があります。

Oracle Application Server 10gでは、Enterprise Managerコントロール・スクリプトが、必要に応じて次のファイルのバックアップを作成するように変更されています。したがって、バックアップ・バージョンのファイルと置き換えることで、この問題は解決できます。

対象となるファイルは次のとおりです。

ORACLE_HOME/sysman/config/iasadmin.properties
ORACLE_HOME/sysman/emd/targets.xml
ORACLE_HOME/sysman/j2ee/config/jazn-data.xml
ORACLE_HOME/sysman/webapps/emd/WEB-INF/config/consoleConfig.xml

ケースに応じて、複数のバックアップ・ファイルが作成される場合があります。バックアップ・ファイルには、<original-file-name>.nという書式で名前が付けられます。nは1〜10の数値です。

最新のバックアップ・ファイルは.1、次に新しいファイルは.2というようになります。タイムスタンプをチェックするか、これらのファイルを調べて、最新の正しいデータのバージョンを確認する必要があります。その可能性が最も高いのは、Application Server 9.0.2または9.0.3を削除する前に作成された、最後のバックアップ・バージョンです。

これらのファイルを復元する手順は次のとおりです。

  1. UNIXの場合はemctlコマンド、Windowsの場合はコントロール・パネルの「サービス」を使用して、Application Server Controlコンソールを停止します。

  2. 上にあげた4つのファイルを削除または名前変更します。

  3. 適切で正しいバージョンと判断したバックアップ・ファイルのバージョンをコピーします。

  4. Application Server Controlコンソールを起動します。

28.1.2 管理プロセスを開始する前のNLSおよびオペレーティング・システムのロケールの環境変数の設定

英語以外の環境でemctlなどのコマンドライン・ツールを実行してプロセスを開始する場合は、オペレーティング・システムのロケールとNLS_LANG環境変数の設定が、正しく矛盾なく構成されていることを確認します。これには、Oracle Application Serverのインストール環境で使用できるemctlコマンドライン・ユーティリティのほかに、Grid Controlコンソールのインストール環境で使用できるemctlユーティリティも該当します。

これらの環境変数がOracle Application ServerまたはGrid Controlコンソールをインストールする前に設定されていないと、Application Server ControlコンソールまたはGrid Controlコンソールでは、ASCII以外の文字が正しく表示されません。この問題を回避するには、2つの環境変数をインストールの前に設定します。それが不可能な場合にこの問題を解決するには、インストール後に2つの環境変数を設定し、Management Agentを再起動します。

これらの変数の値の確認および設定方法の詳細は、次の項を参照してください。

28.1.2.1 オペレーティング・システムのロケールの確認

LC_ALLまたはLANG環境変数が適切な値に設定されていることを確認します。現在の設定を確認するには、次のコマンドを発行します。

$PROMPT> locale

28.1.2.2 オペレーティング・システムのロケールの設定

bashまたはzshを使用している場合は、exportコマンドを発行して、オペレーティング・システムのロケールの環境変数を設定します。次に例を示します。

export LANG=zh_CN

この例では、変数は簡体字中国語に設定されています。各オペレーティング・システムで固有の値については、オペレーティング・システム固有のドキュメントを参照してください。

cshまたはtcshを使用している場合は、setenvコマンドを発行します。

setenv LANG zh_CN

28.1.2.3 NLS_LANG環境変数の確認

NLS_LANG環境変数が、オペレーティング・システムのロケールの設定と一致する適切な値に設定されていることを確認します。Grid Controlを使用してOracle Application Serverを集中管理する場合は、Grid Control Management Repositoryのデータベース・キャラクタ・セットとも一致している必要があります。言語またはキャラクタ・セットの固有の値については、使用しているOracle製品のグローバリゼーション・サポート・ガイドを参照してください。

プラットフォームがMicrosoft Windowsベースのオペレーティング・システムの場合は、レジストリのデフォルトのNLS_LANG設定がそのまま使用されている必要があります。通常は、この値を変更する必要はありません。

さらに、NLS_LANG設定が$ORACLE_HOME/opmn/conf/opmn.xml(UNIXの場合)またはORACLE_HOME\opmn\conf\opmn.xml(Windowsの場合)に存在するかどうかを確認します。たとえば、次のような内容がopmn.xmlファイルに存在する必要があります。

<environment>
     <variable id="TMP" value="/tmp"/>
     <variable id="NLS_LANG" value="JAPANESE_JAPAN.JA16SJIS"/>
</environment>

NLS_LANG設定が存在する場合は、opmn.xmlファイルのNLS_LANG設定が、NLS_LANG環境変数と一致していることを確認します。

28.1.2.4 NLS_LANG環境変数の設定

bashまたはzshを使用している場合は、exportコマンドを発行して、NLS_LANG環境変数を設定します。次に例を示します。

export NLS_LANG="Simplified Chinese_China.ZHS16GBK"

この例では、変数は簡体字中国語に設定されています。各オペレーティング・システムで固有の値については、オペレーティング・システム固有のドキュメントを参照してください。

cshまたはtcshを使用している場合は、setenvコマンドを発行します。次に例を示します。

setenv NLS_LANG "Simplified Chinese_China.ZHS16GBK"

28.1.3 Oracle Application Serverクラスタ内のOC4Jインスタンスにプロパティを適用する際の誤解しやすいエラー・メッセージ

OC4Jサーバーの「プロパティ」ページでOracle Application Serverクラスタ内のOC4Jインスタンスに変更を適用すると、常に「クラスタ間でサーバー・プロパティが適用されました。」というメッセージが表示されます。しかし実際には、環境変数、ポート、アイランドおよびアイランド・プロセス数に対する変更は、現在管理されているOC4Jインスタンスにのみ適用され、クラスタ内のその他のインスタンスには適用されません。このページのその他の値(「Javaオプション」など)は、クラスタ全体に適用されます。

クラスタ全体に適用される値についての情報は、ページ上部のヒントに表示されます。ただし、確認メッセージが正しくない場合があります。

28.1.4 コンポーネントの構成時またはOC4Jインスタンスの追加、削除時のエラー

Oracle Application Server 10g(10.1.2)のインスタンスが1つ以上存在するコンピュータにOracle Management Agent 10.1.0.2をインストールした場合、後からOracle Application Serverインストールのコンポーネント構成を変更すると、Application Server Controlコンソールでエラーが発生する可能性があります。たとえば、アプリケーション・サーバーをインストールした後に、OC4Jインスタンスを作成したり、削除したり、またはOracle Application Serverコンポーネントを構成したりすると、エラーが発生する場合があります。

この問題を回避するには、Oracle Management Agent 10.1.0.3またはそれ以降のパッチセットをインストールします。

28.1.5 Macintoshブラウザでのパフォーマンス・チャートの表示およびID管理の構成に関する問題

MacintoshコンピュータでApple Safariブラウザを使用している場合は、Application Server Controlコンソールで、Application Server中間層のインストールに対するID管理の構成または変更を行うことはできません。

特に、Application Server Controlコンソールで、「インフラストラクチャ」ページの「ID管理」セクションにある「構成」をクリックすると、問題が発生します。ID管理ホストのホストおよびポートは入力できますが、ウィザードの次のページは表示できません。

また、Macintoshブラウザでは、Application Serverのホーム・ページにパフォーマンス・グラフが正しく表示されません。グラフのかわりに、小さな疑問符が表示されます。

この問題を修正するには、次の手順を実行します。

  1. このOracleホームのApplication Server Controlサービスを停止します。

  2. テキスト・エディタを使用して、変更するアプリケーション・サーバー・インスタンスのOracleホームにある次の構成ファイルを開きます。

    $ORACLE_HOME/sysman/j2ee/config/emd-web-site.xml
    
  3. このファイルで、次のエントリを探します。

    <!-- The default web-app for this site, bound to the root -->
      <default-web-app application="em" name="default" />
       <web-app application="em" name="emd" root="/emd" load-on-startup="true" />
    
  4. <web-app>タグに次の引数を追加します。

    shared="true"
    

    次に例を示します。

    <!-- The default web-app for this site, bound to the root -->
       <default-web-app application="em" name="default" />
          <web-app application="em" name="emd" root="/emd"
             load-on-startup="true" shared="true"/>
    
  5. 変更を保存して、em-web-site.xmlファイルを閉じます。

  6. コントロール・パネルの「サービス」を使用して、このOracleホームのApplication Server Controlサービスを起動します。

28.1.6 Macintoshブラウザでの進行状況ページの問題

一般に、Application Server Controlコンソールで操作(新しいOC4Jインスタンスの作成など)を行うと、Enterprise Managerに、その操作がまだ進行中であることを示す進行状況ページが表示されます。

MacintoshコンピュータでApple Safariブラウザを使用している場合は、操作が終了した後も、引き続きこの進行状況ページが表示されます。そのため、表示されるはずの操作の確認ページが表示されません。

この問題を解決するには、EM_OC4J_OPTS環境変数を次の値に設定して、Application Server Controlを再起動します。

-Doracle.sysman.emSDK.eml.util.iAS.waitForCompletion=true

関連項目:

EM_OC4J_OPTS環境変数の使用方法の詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』の付録「Application Server Controlの管理および構成」を参照してください。

28.1.7 OracleAS Cold Failover Cluster構成でのトポロジ・ビューア・アプレットの障害

OracleAS Cold Failover Cluster構成で、仮想ホスト名を使用してApplication Server Controlにアクセスすると、Javaアプレット・バージョンのトポロジ・ビューアはOracle Process Manager and Notification Server(OPMN)への接続に失敗します。

これには、次のいずれかの対処方法を使用します。

  • HTML専用バージョンのトポロジ・ビューアを使用します。

  • 物理ホスト名を使用してApplication Server Controlに接続します。

28.1.8 「ホスト」ページで「トポロジ」リンクをクリックするとエラーになる

Application Server Controlの「ホスト」ページで「トポロジ」リンクをクリックすると、次のエラーが表示されます。

Could not determine the oracle home for this component

このエラーを回避するには、「ファーム」ページに移動して、そこから「トポロジ」リンクをクリックします。

28.1.9 「ホスト」ページで「ADF Business Components」リンクを使用するとエラーになる

Application Server Controlの「ホスト」ページで、「ターゲット」セクションの「ADF Business Components」ターゲットをクリックすると、次のエラーが表示されます。

Error: Failed to connect to OC4J null instance now, please click refresh page to  try again!

このエラーを回避するには、「OC4J管理」ページに移動して、「関連リンク」セクションの「ADF Business Components」リンクをクリックします。

28.1.10 ファーム・ロケータ・リンクが表示されない

一部のインストール環境では、コンポーネントを構成するために、Application Serverのホーム・ページに移動して、「システム・コンポーネント」表の真上にある「コンポーネントの構成」をクリックすると、ファーム・ロケータ・リンクが表示されなくなります。ロケータ・リンクは、Application Server Controlコンソールのページの上部に表示されます。これらは、Application Server Controlコンソール内の現在のページの位置を示します。ユーザーが階層コンテンツ内を移動したり、コンテンツ・レベルや機能レベルをドリルダウンしたりすると、ロケータ・リンクがその位置を追跡するため、ユーザーは階層の上のレベルに戻ることができます。

「ファーム」ページに戻るには、Application Serverのホーム・ページに移動して、「一般」セクションの「ファーム」リンクをクリックします。

28.1.11 Oracle Business Intelligence Discovererでレポートされたステータスの誤り

Grid Controlコンソール・リリース10.1でOracleBI Discovererを管理している場合は、Grid ControlコンソールにOracleBI Discovererの誤ったステータスが表示されます。たとえば、コンポーネントが実際に稼動していても、Grid Controlコンソールには停止中というステータスが表示されます。この問題を解決するために、Grid ControlコンソールのManagement Agentリリース10.1.0.4の個別パッチがOracle MetaLinkでリリースされる予定です。

この問題は、Application Server Controlコンソール・リリース10.1.2では発生していません。OracleBI Discovererのステータスは、Application Server Controlコンソールには正しく表示されます。

28.1.12 JAZN LDAPユーザー・マネージャからの変更時にOC4Jの再起動が要求される

OC4Jアプリケーションの「プロパティ」ページを使用してOC4Jアプリケーションのユーザー・マネージャを変更する場合は、次のことに注意してください。アプリケーションは、ユーザーが「JAZN LDAPユーザー・マネージャを使用」を選択して「適用」をクリックした直後に、JAZN LDAPユーザー・マネージャを使用して起動します。

しかし、JAZN LDAPユーザー・マネージャからJAZN XMLユーザー・マネージャなどの別のユーザー・マネージャに変更する場合は、OC4Jインスタンスを再起動しないと、新しいユーザー・マネージャはアプリケーションで有効になりません。

28.1.13 ログ・ページからのデータのポスト

Application Server Controlのセキュリティを構成した後、「ロギング」ページのフォーム・データの更新に関する問題が断続的に発生する場合があります。これらの問題は、Microsoft Internet Explorerブラウザで、セキュリティ更新プログラム832894MS04-004)または修正プログラム821814をインストールした後に発生することがあります。Microsoft Internet Explorerには、HTTPS Webページでのフォームの使用に関する既知の問題があります。これらの更新に関する問題は、「ログ・リポジトリの検索」ページの「拡張検索」機能で確認されています。

この問題を回避するには、Microsoft Q831167.exeパッケージおよびMicrosoft社が推奨する他の関連パッチをダウンロードします。

28.1.14 Grid ControlコンソールからApplication Serverターゲットを削除する際の追加の手順

Oracle Application Server 10g(9.0.4)または10gリリース2(10.1.2)ターゲットをGrid Controlコンソールから削除しても、Application Server Controlコンソールの「インフラストラクチャ」ページには、「集中管理」が「構成済」として引き続き表示されます。

このページの「集中管理」セクションをリセットするには、アプリケーション・サーバーのOracleホームにあるcentralagents.lstから、次のファイルを削除します。

ORACLE_HOME/sysman/emd/centralagents.lst (UNIX)

28.1.15 Application Server Controlコンソールでスキーマ・パスワードを変更する際のセキュリティに関する考慮事項

Application Server Controlコンソールでは、OracleAS Metadata Repositoryのコンポーネント・スキーマのパスワードを変更できます。

しかし、Application Server Controlコンソールでこのタスクを実行すると、入力した新しいパスワードが次のログ・ファイルにクリア・テキスト形式で保存されます。

ORACLE_HOME/sysman/log/em-web-access.log

また、Application Server Controlコンソールがセキュアでない場合は、新しいスキーマ・パスワードが、クライアント側のブラウザからコンソールを実行しているコンピュータに暗号化されずに転送されます。


関連項目:

Application Server Controlコンソールのセキュリティを構成する利点については、『Oracle Application Server管理者ガイド』の「InfrastructureでのSSLの有効化」の「Application Server Controlコンソールのセキュリティの構成」を参照してください。

これらの潜在的なセキュリティの問題を回避するには、Application Server Controlコンソールでスキーマ・パスワードを変更する前に、次の手順を実行します。

  1. Application Server Controlを停止します。

    Application Server Controlを停止するには、Application Server ControlのOracleホームで次のコマンドを入力します。

    ORACLE_HOME/bin/emctl stop iasconsole
    

    関連項目:

    『Oracle Application Server管理者ガイド』の「起動と停止」

  2. 次のコマンドを入力して、Application Server Controlを保護します。

    ORACLE_HOME/bin/emctl secure iasconsole
    

    関連項目:

    『Oracle Application Server管理者ガイド』の付録Aの「Application Server Controlコンソールのセキュリティの構成」を参照してください。

  3. テキスト・エディタを使用して、アプリケーション・サーバーのOracleホームにある次の構成ファイルを開きます。

    ORACLE_HOME/sysman/j2ee/config/emd-web-site.xml
    
  4. emd-web-site.xmlファイルで、次のエントリを探します。

      <!-- Access Log, where requests are logged to -->
            <access-log path="../../log/em-web-access.log" />
    
  5. access-log pathエントリを次のように変更して、各ログ・エントリのフォーマットを指定します。

      <!-- Access Log, where requests are logged to -->
            <access-log path="../../log/em-web-access.log"
       format="$ip - [$time] '$path' $status $size"/>
    
  6. 変更を保存して、emd-web-site.xmlファイルを閉じます。

  7. Application Server Controlを起動します。

    Application Server Controlを起動するには、Application Server ControlのOracleホームで次のコマンドを入力します。

    ORACLE_HOME/bin/emctl start iasconsole
    

    関連項目:

    『Oracle Application Server管理者ガイド』の「起動と停止」

28.1.16 OracleAS PortalがSSL(Secure Sockets Layer)用に構成されている場合の一部のメトリック表示に関する問題

SSL(Secure Sockets Layer)を使用するように構成されているOracleAS PortalなどのターゲットをApplication Server Controlコンソールで監視する場合、OracleAS Portalの一部のパフォーマンス・メトリックが表示されないことがあります。

この問題を修正するには、WebサイトでHTTPSをサポートするために使用されていた証明局を、Application Server Controlで認識できるようにする必要があります。その認証局の証明書が、Application Server Controlで認識される認証局のリストに追加されていることが必要です。その認証局を認識するようにApplication Server Controlを構成するには、次の手順を実行します。

  1. 次の手順に従って、Webサイトの証明局の証明書を取得します。

    1. Microsoft Internet Explorerで、監視するアプリケーション・サーバーのHTTPS URLに接続します。

    2. ブラウザ画面の下部にあるロック・アイコンをダブルクリックします。このアイコンは、セキュアなWebサイトに接続していることを意味します。

      ブラウザに、このWebサイトで使用されている証明書の詳細を示す「証明書」ダイアログ・ボックスが表示されます。他のブラウザにも、Webサイトの証明書の詳細を表示するための同様のメカニズムが用意されています。

    3. 証明書のパス」タブをクリックして、証明書のリストの最初のエントリを選択します。

    4. 証明書の表示」をクリックして、2つ目の「証明書」ダイアログ・ボックスを表示します。

    5. 「証明書」ウィンドウの「詳細」タブをクリックします。

    6. ファイルにコピー」をクリックして、証明書のエクスポート・ウィザードを表示します。

    7. 証明書のエクスポート・ウィザードで、エクスポートするフォーマットとして「Base64 encoded X.509 (.CER)」を選択し、その証明書をportal_certificate.cerなどのわかりやすい名前でテキスト・ファイルに保存します。

    8. 任意のテキスト・エディタを使用して、証明書ファイルを開きます。

      証明書ファイルの内容は、例28–1のようになっています。

  2. 次の手順に従って、証明局のリストを更新します。

    1. Oracle Application ServerのOracleホームにある次のディレクトリから、b64InternetCertificate.txtファイルを探します。

      ORACLE_HOME/sysman/config/
      

      このファイルには、Base64証明書のリストが含まれています。

    2. b64InternetCertificate.txtファイルを編集して、エクスポートした証明書ファイルの内容をこのファイルの末尾に追加します。BEGIN行からEND行までの証明書のBase64テキストをすべて追加するように注意してください。

  3. 証明書が含まれているテキスト・ファイル(前の手順の例ではportal_certificate.cer)をOracleAS Portalの中間層にコピーします。

  4. orapkiユーティリティを使用して、monwallet Oracle Walletを更新します。これには、次のコマンドを実行します。

    ORACLE_HOME/bin/orapki wallet add
        -wallet ORACLE_HOME/sysman/config/monwallet
        -trusted_cert
        -cert certificate_location
    

    パスワードの入力を求めるメッセージが表示されたら、monwallet Walletのパスワードを入力します。デフォルトのパスワードは「welcome」です。

    この例では、前の手順で証明書を保存してOracleAS Portalの中間層にコピーしたテキスト・ファイルへのフルパスをcertificate_locationに代入します。次に例を示します。

    /dua0/oracle/portal_certificate.cer
    
  5. Application Server Controlを再起動します。

    Application Server Controlを再起動すると、証明局のリストに追加した内容がEnterprise Managerで検出されるため、保護されたApplication Server ControlコンソールでOracleAS Portalのメトリックを正常に監視することができます。

例28-1 エクスポートした証明書の内容の例

-----BEGIN CERTIFICATE-----
MIIDBzCCAnCgAwIBAgIQTs4NcImNY3JAs5edi/5RkTANBgk
... base64 certificate content ...
------END CERTIFICATE------

28.1.17 Application Server Controlコンソールからデータベース制御ファイルをリカバリできない

OracleAS InfrastructureのOracleホームのバックアップを作成した場合、そのバックアップをリカバリする際には、Application Server Controlコンソールの「リカバリの実行」ページでOracleAS Metadata Repositoryのデータベース制御ファイルをリカバリするためのオプションを使用できません。

つまり、Application Server Controlコンソールでは、バックアップしたデータベース制御ファイルはリカバリできません。かわりに、コマンドラインのOracleAS Backup and Recovery Toolを使用して、データベース制御ファイルをリカバリします。具体的には、データベース制御ファイルをリカバリするには、Backup and Recovery Toolに-cコマンドライン引数を使用します。

詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』の「Metadata Repositoryのリストアとリカバリ」を参照してください。

28.1.18 フランス語またはフランス語(カナダ)言語環境でOracleAS Farmの操作を実行する際のトポロジ・ビューアの使用上の問題

デフォルトの言語がフランス語またはフランス語(カナダ)に設定されている場合は、Application Server Controlコンソールのトポロジ・ビューアで、OracleAS Farmアイコンの横にあるコンテキスト・メニューから操作を選択すると、JavaScriptエラーが発生します。

この問題を回避するには、OracleAS Farmの個々のインスタンスに関連付けられたコンテキスト・メニューを使用します。

トポロジ・ビューアのコンテキスト・メニューの使用方法については、Enterprise Managerのオンライン・ヘルプで、HTMLのみのトポロジ・ビューアを使用して実行できるアクションに関する項を参照してください。

28.1.19 Oracle Application ServerをGrid Controlで管理する場合のセキュリティの構成

Oracle Application ServerをOracle Enterprise Manager 10g Grid Controlで管理する場合、管理を開始した後でApplication Server Controlのセキュリティを有効にするには、次のような制限事項があることに注意してください。

Application Server Controlのセキュリティを有効にすると、Grid ControlコンソールのApplication Serverホーム・ページにある「管理」リンクが機能しなくなります。Application Server Controlの新しいセキュアなHTTPS URLにリンクされずに、元のHTTP URLへリンクされたままになります。

この問題を解決するには、Grid Controlコンソールからアプリケーション・サーバー・ターゲットをいったん削除して、再び追加する必要があります。監視対象のターゲットを削除および追加する方法については、Grid Controlコンソールのオンライン・ヘルプを参照してください。

28.1.20 Application Server ControlコンソールをInternet Explorerで表示しようとすると画面が空白になる

Application Server ControlコンソールにナビゲートしたときにMicrosoft Internet ExplorerでApplication Server Controlコンソールが表示されずに画面が空白になる場合、Internet Explorerの「ページの自動読み込み」セキュリティ・オプションが問題の原因となっている可能性があります。このオプションは、Application Server Controlコンソールで特定のページを表示するために有効にされている必要があります。

この問題の対処方法は3つあります。

  1. Internet Explorerで表示するすべてのページに対して、次の手順により「ページの自動読み込み」オプションを有効にする方法があります。

    1. Internet Explorerで「ツール」メニューから「インターネット オプション」を選択します。

    2. セキュリティ」タブをクリックします。

    3. レベルのカスタマイズ」をクリックします。

    4. その他」オプションまで下にスクロールし、「ページの自動読み込み」オプションが有効にされていることを確認します。

  2. Application Server Controlコンソールに接続するときに、より具体的なURLを使用する方法があります。

    たとえば、http://host:port/へのアクセスで問題が発生する場合、次のように具体的なURLを入力します。

    http://host:port/emd/console/
    
  3. 次のように、Application Server ControlコンソールのURLをInternet Explorerの「信頼済みサイト」のリストに追加する方法があります。

    1. Internet Explorerで「ツール」メニューから「インターネット オプション」を選択します。

    2. セキュリティ」タブをクリックします。

    3. 信頼済みサイト」アイコンをクリックしてから「サイト」をクリックすると、「信頼済みサイト」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    4. Application Server Controlのセキュリティが有効にされていない場合、「このゾーンのサイトにはすべてサーバーの確認 (https:) を必要とする」チェック・ボックスの選択を解除します。

    5. Application Server ControlコンソールのURLを入力し、「追加」をクリックします。

28.2 ドキュメントの記載内容の誤り

この項では、ドキュメントの記載内容の誤りについて説明します。この項の内容は次のとおりです。

28.2.1 EM_OC4J_OPTS環境変数の記述の誤り

『Oracle Application Server管理者ガイド』の第A.5.1項「EM_OC4J_OPTS環境変数を使用して設定可能なオプションの要約」には、EM_OC4J_OPTS環境変数を使用してApplication Server Controlコンソールでページのタイムアウト設定を変更する方法が説明されています。

このタイムアウト・オプションの記述は正しくありません。

Application Serverホーム・ページで、CPU使用量やメモリー使用量などのホスト関連のメトリックやステータスのタイムアウトを増加するには、Application Server Controlコンソールを起動する前に、環境変数EM_OC4J_OPTSを次のように定義します。

-Doracle.sysman.ias.ApplicationServerObject.timeout=timeout_value_in_milliseconds

たとえば、Application Server Controlページであるパフォーマンス・メトリックが「不明」と表示された場合、その設定を次のようにデフォルト値の2000ミリ秒から5000ミリ秒に増加してください。

-Doracle.sysman.ias.ApplicationServerObject.timeout=5000

28.2.2 Application Server Controlの「すべてのメトリック」ページのオンライン・ヘルプ

Application Server Controlのほとんどのコンポーネントのホーム・ページには、「すべてのメトリック」リンクが存在します。このリンクをクリックすると、Enterprise Managerに「すべてのメトリック」ページが表示され、選択したコンポーネントに対して監視できるすべてのパフォーマンス・メトリックが示されます。

ほとんどの場合、「すべてのメトリック」ページでメトリック名をクリックすると、「メトリック詳細」ページが表示され、「ヘルプ」をクリックすると、選択したメトリックの詳細を表示できます。

しかし、一部のメトリックでは、「ヘルプ」をクリックすると、「トピックが見つかりません」というエラーが表示されます。この問題は、Oracle Application Serverの今後のバージョンで解決される予定です。

また、別のケースでは、特定のメトリックのオンライン・ヘルプが、Grid Controlコンソールでアプリケーション・サーバーのインスタンスを集中管理している場合にのみ利用できる機能について説明している場合があります。たとえば、オンライン・ヘルプがメトリックのしきい値、アラート、履歴データの表示などについて説明している場合などです。このような場合は、Grid Controlコンソールをインストールして構成することにより、これらの追加の監視機能を利用できます。

28.2.3 オンライン・ヘルプ・トピックの正規表現に関する項の誤り

Application Server Controlのオンライン・ヘルプの正規表現に関するトピックでは、アスタリスク(*)の例が次のように示されています。

OC4J*

正しくは、次のとおりです。

OC4J.*