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Oracle Application Serverリリース・ノート
10gリリース2(10.1.2)for Solaris Operating System (SPARC)
B15829-14
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10 Oracle Application Server Portal

この章では、Oracle Application Server Portalに関する問題とその対処方法について説明します。この章の内容は次のとおりです。

10.1 OracleAS Portal 10gリリース2(10.1.4)の問題と対処方法

この項では、OracleAS Portal 10gリリース2(10.1.4)に関する問題とその対処方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

10.1.1 一般的な問題と対処方法

この項では、OracleAS Portalの一般的な問題とその対処方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

10.1.1.1 データベース・リンクの編集時にパスワードが必要

10.2以降のバージョンのデータベースにポータル・スキーマをインストールしている場合は、Portalナビゲータの「データベース・オブジェクト」タブからデータベース・リンクの名前変更または編集を行う際、リモート・ユーザーのパスワードを再入力する必要があります。これは、対象となるデータベース・リンクが「特定ユーザー」オプションを指定して作成されている場合にのみ適用されます。

10.1.1.2 承認が有効である場合にコンテンツを移動しても承認を要求されない

ページ間またはページのリージョン間でのコンテンツの移動について、承認プロセスはトリガーされません。たとえば、承認プロセスを必要とするよう構成されたリンク先のページにリンク元のコンテンツを移動する場合、すべてのユーザーに対して承認が必要であっても、移動先のページで承認プロセスはトリガーされません。

10.1.1.3 .tgz、.gzおよび.Zを拡張子に持つファイルのダウンロードに失敗する

.gz.tgzおよび.Zを拡張子に持つドキュメントをOracleAS Portalからダウンロードすると、ダウンロードに失敗します。

対処方法として実行する手順は次のとおりです。

  1. ファイルORACLE_HOME/Apache/Apache/conf/httpd.confを開きます。

  2. Oracle HTTP ServerのAddEncodingディレクティブを探します。

  3. 次の例に示すように、Zgzおよびtgzの各拡張子に対するディレクティブをコメントアウトします。

    # AddEncoding x-compress Z
    # AddEncoding x-gzip gz tgz
    
  4. 次のコマンドを実行して、Oracle Application Server中間層で手動で行った構成の変更を同期化します。

    ORACLE_HOME/dcm/bin/dcmctl updateConfig -ct ohs
    
  5. 次のコマンドを実行して、Oracle HTTP Serverを再起動します。

    ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl restartproc process-type=HTTP_Server
    
  6. 次のコマンドを実行して、OracleAS Web Cacheを再起動します。

    ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl restartproc process-type=WebCache
    

この問題は、今後のパッチ・リリースで修正される予定です。

10.1.1.4 モバイル・デバイスを使用してOracleAS Portalにアクセスするとログアウト・リンクが機能しない

モバイル・デバイスを使用してOracleAS Portalにアクセスすると、デフォルト・ホーム・ページが公開されている場合、ログアウト後すぐにセッションが終了しません。そのため、そのセッション中にアクセスした公開されていないコンテンツが、ブラウザでアクセス可能なままになります。このコンテンツは、ブラウザを閉じるかワイヤレス・セッションがタイム・アウトになるまでアクセス可能な状態になります。

この問題を解決するには、Wirelessサーバーのパッチ4568672を適用します。このパッチは、次のサイトから入手できます。

http://metalink.oracle.com

10.1.1.5 Oracle Reports 10.1.2.0.2の出力をOracleAS Portal 10.1.4に配信できない

OracleAS Portal 10gリリース2(10.1.4)をOracle Reports 10gリリース2(10.1.2.0.2)とともに使用すると、Oracle Reportsの出力をOracleAS Portalに配信できません。

たとえば、次の例は期待どおりに動作しません。

http://mywebserver.com:7779/reports/rwservlet?server=myrepserv+report=test.rdf+
userid=scott/tiger@mydb+destype=oracleportal+desformat=PDF+pagegroup=mypaggrp+
outputpage=reports_output+itemtitle=pushtoportal+statuspage=result

この問題を解決するには、Oracle ReportsのパッチARU 7769689を適用します。

10.1.1.6 ファイルまたはイメージのアップロードにおける内部エラー

コンテンツの複数の翻訳を管理しているポータルにデフォルトの言語でログインしている場合、ファイルまたはイメージ・アイテムをアップロードしようとすると、次のエラーが表示されることがあります。

Internal error (WWC-00006)
Unexpected error - User-Defined Exception (WWC-35000)
Unexpected error - ORA-00001: unique constraint PORTAL.WWDAV$PKPATH) violated (WWC-35000)

このエラーは、ページ上に同じファイル名を持つファイルまたはイメージ・アイテムがあるために発生します。対処方法として、次のいずれかの手順を実行します。

  • 新しいファイルまたはイメージ・アイテムに対して別のファイル名を使用します。

  • 『Oracle Application Server Portal構成ガイド』の説明に従って、DAV Loaderユーティリティ(wwdav_loader)を実行します。DAV Loaderの実行には非常に長い時間がかかりますが、これによって、ファイル名を変更せずに新しいファイルまたはイメージ・アイテムをアップロードできるようになります。

10.1.1.7 OracleAS Cold Failover Cluster(中間層)構成後にOracleAS Portalへのログインに失敗する

OracleAS Cold Failover Cluster(中間層)を構成し、その中間層が、ポータルが実行される中間層に関連付けられたインフラストラクチャと同じノードに共存する場合、OracleAS Portalへのログイン時に次のエラーが表示されることがあります。

Internal error (WWC-00006)
Unexpected error encountered in wwsec_app_priv.process_signon (User-Defined Exception) (WWC-41417)

Portal依存性設定ファイルiasconfig.xmlのOracle Internet Directoryホスト名に、新しい中間層のホスト名が指定されている場合があります。対処方法として実行する手順は次のとおりです。

  1. iasconfig.xmlファイルのIASInstance要素を更新し、Oracle Internet Directoryコンポーネントに関連したIASInstance要素のHostにOracle Internet Directoryホストを指定します。

  2. 次に示すようにptlconfigツールを実行して、Oracle Internet Directory設定を更新します。

    ptlconfig -dad <dad> -pw <portal schema password or Oracle Internet Directory password> -oid
    

iasconfig.xmlファイルを更新し、ptlconfigを実行する詳細は、『Oracle Application Server Portal構成ガイド』の付録A「Portal依存性設定ツールおよびファイルの使用」を参照してください。

10.1.2 アップグレードに関する問題と対処方法

この項では、OracleAS Portalのアップグレードに関する問題とその対処方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

10.1.2.1 アップグレード後にイメージとドキュメントに対する相対ハイパーテキスト・リンクが無効になる

OracleAS Portal 10gリリース2(10.1.4)にアップグレードすると、イメージおよびドキュメントへの相対ハイパーテキスト・リンクが無効になる場合があります。これは、相対ハイパーテキスト・リンクで使用されている大文字と小文字が、リンク先のファイル名と異なる場合に発生します。たとえば、アップグレード前のイメージがポータルにPROCESS1.GIFという名前でアップロードされているときに、アップグレード後のハイパーテキスト・リンクがprocess1.gifを参照する場合、そのイメージへの相対ハイパーテキスト・リンクは無効になります。これは、HTMLテンプレート、またはイメージや他のドキュメントを参照するドキュメントで発生します。

この問題を解決するには、ファイル名で使用される大文字と小文字が一致するようにイメージ名およびドキュメント名を編集します。

10.1.3 ユーザー・インタフェースに関する問題と対処方法

この項では、OracleAS Portalのユーザー・インタフェースに関する問題とその対処方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

10.1.3.1 英語以外のポータルでテンプレートのキャッシュ・オプションが正しく表示されない

英語以外のポータルでは、次のテンプレート・キャッシュ・オプション(「テンプレート・プロパティ」の「メイン」タブにある)のラベルが正しくありません。

テンプレート定義をシステム・レベルで、コンテンツをユーザー・レベルで[]分間キャッシュ

このテンプレート・キャッシュ・オプションの正しいラベルは次のとおりです。

テンプレートの定義およびコンテンツをシステム・レベルで[]分間キャッシュ

10.1.4 ポートレットおよびプロバイダに関する問題と対処方法

この項では、OmniPortlet、Webクリッピング、シンプル・パラメータ・フォーム、ページ・ポートレットおよびWSRPプロバイダに関する問題とその対処方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

10.1.4.1 クローニング後のOmniPortlet Webページのデータソースの使用

中間層インスタンスをクローニングする場合、OmniPortlet Webページのデータソースを使用する前に、次の手順を実行する必要があります。

  1. web.xmlファイルを開きます。

    ORACLE_HOME/j2ee/OC4J_Portal/applications/portalTools/omniPortlet/WEB-INF/web.xml
    
  2. usePortコンテキスト・パラメータがある場合は、それをクローニングのターゲット・インスタンスのOracle HTTP Serverポートに設定します。このポート番号は、ORACLE_HOME/install/portlist.iniに指定されています。

  3. OC4J_Portalインスタンスを再起動します。

    ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl stopproc process-type=OC4J_Portal
    ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl startproc process-type=OC4J_Portal
    

10.1.4.2 ページ・ポートレットでデータが切り捨てられる

OracleAS Portal全体にSecure Sockets Layer(SSL)が構成されている場合(『Oracle Application Server Portal構成ガイド』の第6.3.2.1.4項「OracleAS Portal全体にわたるSSLの構成」を参照)、ページ・ポートレットで出力が切り捨てられ、次の場合は、ポートレットに意味のない文字が表示されることがあります。

  • システム・レベルで定義がキャッシュされているページに、タブを含むページ・ポートレットが配置されている。

  • タブを含むページ・ポートレットの定義で、システム・レベルのキャッシュが指定されている。

  • タブを含むページ・ポートレットのインスタンスで、システム・レベルのキャッシュが指定されている。

出力が切り捨てられ、ページ・ポートレットに意味のない文字が表示されることを回避するには、コンテナ・ページの定義、ページ・ポートレットの定義およびインスタンスでユーザー・レベルのキャッシュを指定します。

この問題は、今後のパッチ・リリースで解決される予定です。このパッチにより、タブが含まれるページ・ポートレットでも、エラーを発生させることなく、システム・レベルでのキャッシュが可能になります。

10.1.4.3 WSRP用の最新のポートレット・コンテナのダウンロード

OracleAS Portal 10.1.2.0.2から、WSRP用のポートレット・コンテナが継続して更新されています。このコンテナの新しいバージョンに関する情報や、コンテナを使用する前に適用する必要のあるパッチについて、次のPDKのソフトウェア・ダウンロード・ページを確認してください。

http://www.oracle.com/technology/products/ias/portal/pdk.html

10.1.4.4 OracleAS Portalでユーザー・プロファイル属性を表示するWSRPポートレットを使用する

認証されていないユーザーが一般公開されているOracleAS Portalのページにアクセスすると、PUBLICと呼ばれる内部システム・ユーザーを使用して一時セッションが作成されます。PUBLICは認証されていないユーザー・セッションを示す内部システム・ユーザーであり、標準の認証されたユーザー・セッションに関連付けられている一般的なユーザー・プロファイル属性は公開されません(姓、名など)。そのため、ユーザー・プロファイル情報を明示的に利用するポートレットは、一般公開されていない(認証された)ページにのみ追加することをお薦めします。これにより、利用するポートレットのユーザー・プロファイル・データが必ず存在するようになります。

10.1.4.5 エンタープライズ構成でのWSRPプロデューサの登録

エンタープライズ構成でWSRPプロデューサを登録する場合、Web Services Definition Language(WSDL)ドキュメントを手動で作成してから、そのWSDLを使用してWSRPプロデューサを登録する必要があります。これは、動的に生成されるWSDLではHTTPSプロトコルとHTTPSポートを使用してURLが作成されますが、WSRPプロデューサではHTTPが使用されるためです。


注意:

WSRPポートレットのプロデューサは、PDK-Javaポートレットのプロバイダに似ています。

WSDLドキュメントを手動で作成するには、次の作業を実行します。

  1. ブラウザ(Internet Explorerを推奨)を使用して、動的に生成されたWSDLを表示します。

    サンプルのWSRP用のWSDLを表示するには、次のリンクにアクセスします。

    http://<host>:<external http port>/portletapp/portlets?WSDL

  2. ブラウザから、開いたファイルを別の場所に保存します。

    WSRPのサンプルでは、ファイルを次のディレクトリに保存します。

    ORACLE_HOME/j2ee/home/applications/portletapp/wsrp-samples

    ファイルをwsrpsamples.wsdlとして保存します。

  3. 保存したファイルで、httpshttpに置き換え、ポートを外部のhttpポートに修正します。

  4. 編集したファイルをブラウザで表示します。

    たとえば、WSRPのサンプルではURLは次のようになります。

    http://<host>:<external http port>/portletapp/wsrpsamples.wsdl

  5. WSRPプロデューサを登録する場合は、手順4のURLのように、このURLを目的の*.wsdlファイルに置き換えて使用します。

エンタープライズ構成の詳細は、次のURLにある『Oracle Application Serverエンタープライズ・デプロイメント・ガイド』を参照してください。

http://www.oracle.com/technology/documentation/appserver1012.html

10.1.4.6 ページ・ポートレットでのポートレットの追加または削除に関する問題

ページAおよびページBの2つのページについて、ポートレットをパーソナライズできる完全な権限を持っているとします。このとき、ページAにページBがポートレットとして表示されている場合は、ページBのポートレットを追加または削除できません。しかし、ページAとページBがそれぞれ個別のページとして表示されている場合は、ポートレットを追加または削除できます。これは既知の問題です。

10.1.4.7 ページ・ポートレットへの連携型Portalアダプタを使用したアクセスに関する問題

連携型Portalアダプタを使用すると、自身のポータルにリモート・ポータル・ページを表示できます。ただし、両方のポータル・インスタンスで同じOracleAS Single Sign-Onサーバーを共有していない場合は、リモートのページが一般公開されていても、そのリモート・ポータル・ページをページ・ポートレットとして表示できません。ページ・ポートレットのかわりに、次のようなメッセージが表示されます。

Portlet 257,75057 responded with content-type text/plain when the client was requesting content-type text/html

対処方法として、同じOracleAS Single Sign-Onサーバーを使用するように両方のポータル・インスタンスを構成します。

10.1.4.8 再デプロイ後のJPSポートレットのエラー

ポートレットをポートレット・コンテナに再デプロイすると、プロデューサとそのコンシューマ間のすべての既存のセッションが失われます。コンシューマが既存のプロデューサ・セッションを再使用しようとすると、再デプロイ後に初めて接続を試行する際、次のようなエラー・メッセージが表示されることがあります。

Error: Could not get markup. The cookie or session is invalid or there is a runtime exception.

プロデューサのセッションを再確立するには、ポータル・ページを更新します。新しいブラウザ・セッションからポートレットにアクセスすれば、このエラー・メッセージは表示されません。これは、新しいブラウザ・セッションによって新しいプロデューサ・セッションが自動的に確立されるためです。

10.1.5 グローバリゼーション・サポートの問題と対処方法

この項では、OracleAS Portalのグローバリゼーション・サポートに関する問題とその対処方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

10.1.5.1 BiDi言語ではテキストは常に右から左に入力される

すべてのテキスト領域およびフィールドでの文字方向は、右から左(RTL)です。ただし、左から右(LTR)に機能するテキスト領域も必要な場合があります。Internet Explorerユーザーは、左側にある[Ctrl]キーを押しながら[Shift]キーを押すと、入力方向を変更できます。

10.1.5.2 BiDi言語でのブラウザの制限

アラビア語やヘブライ語など、右から左に記述する言語でOracle Instant Portalを正しく表示するには、Internet Explorerを使用する必要があります。

10.1.5.3 OracleAS PortalのASCII以外の文字に関する制限

この項では、ASCII以外の文字をOracleAS Portalで使用するときの制限について説明します。

  • Webフォルダで、ポータル・ページの名前を変更してASCII以外の文字を使用すると、エラー・メッセージが表示されます。

  • ASCII以外の一部のキャラクタ・セット環境では、ユーザー名またはグループ名の選択に、「ユーザーをブラウズ」または「グループをブラウズ」の値リストを使用できません。これを回避するには、ユーザー名またはグループ名を手動で入力します。

  • ASCII以外の文字を含む項目のURLを、あるブラウザのアドレス・フィールドからコピーして別のブラウザに貼り付けると、ログイン資格証明がOracleAS Single Sign-Onで認証済でない場合、該当する項目にアクセスできないことがあります。

    これを回避するには、ポータルにログインしてから項目にアクセスして項目のURLをコピーします。

10.1.5.4 Oracle Instant PortalのASCII以外の文字に関する制限

ASCII以外のキャラクタ・セットをサポートする環境でOracle Instant Portalを使用するには、UTF8またはAL32UTF8データベース・キャラクタ・セットを使用する必要があります。

10.1.5.5 OracleAS Portalの言語が繁体字中国語のときエラーが表示される

ポータル言語を繁体字中国語に設定している場合、「カスタム検索」などのポートレットを操作したり、ナビゲータを使用すると、エラーが発生することがあります。このようなエラーは、OracleAS Metadata Repositoryデータベースのshared_pool_sizeパラメータの値が小さすぎると発生します。

対処方法として、OracleAS Metadata Repositoryデータベースのshared_pool_sizeパラメータの値を増やします。推奨されている最小値は144MBですが、この値は繁体字中国語には小さすぎます。shared_pool_sizeパラメータの値は、216MB以上に増やしてください。

10.1.6 ドキュメントの記載内容の誤り

この項では、OracleAS Portalドキュメントの記載内容の誤りについて説明します。この項の内容は次のとおりです。

10.1.6.1 ページおよびテンプレートのキャッシュ・オプションに関するヘルプの誤り

ページおよびテンプレートのキャッシュ・オプションに関するオンライン・ヘルプの記述に誤りがあります。ページおよびテンプレートのキャッシュの正しい情報は、『Oracle Application Server Portalユーザーズ・ガイド』の第22章「ページ生成のパフォーマンスの向上」を参照してください。

10.2 OracleAS Portal 10gリリース2(10.1.2)の問題と対処方法

この項では、OracleAS Portal 10gリリース2(10.1.2)に関する問題とその対処方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

10.2.1 一般的な問題と対処方法

この項では、OracleAS Portalの一般的な問題とその対処方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

10.2.1.1 OracleAS Metadata Repositoryインストール後のportal.logファイルのエラー

OracleAS Metadata Repository Creation Assistantを使用してOracleAS Metadata Repositoryをインストールした後、portal.logファイルに次のエラーが記録されます。

Error while opening file:
/private1/iasinst/Repca_050712/portal/admin/plsql/lib/sitedb.jar

Exception java.io.FileNotFoundException:
/private1/iasinst/Repca_050712/portal/admin/plsql/lib/sitedb.jar

このエラーはインストール・プロセスに影響しないため、無視できます。

10.2.1.2 OracleAS Cold Failover Cluster(中間層)構成後にOracleAS Portalへのログインに失敗する

OracleAS Cold Failover Cluster(中間層)を構成し、その中間層が、ポータルが実行される中間層に関連付けられたインフラストラクチャと同じノードに共存する場合、OracleAS Portalへのログイン時に次のエラーが表示されることがあります。

Internal error (WWC-00006)
Unexpected error encountered in wwsec_app_priv.process_signon
(User-Defined Exception) (WWC-41417)

Portal依存性設定ファイルiasconfig.xmlのOracle Internet Directoryホスト名に、新しい中間層のホスト名が指定されている場合があります。対処方法として実行する手順は次のとおりです。

  1. iasconfig.xmlファイルのIASInstance要素を更新し、Oracle Internet Directoryコンポーネントに関連したIASInstance要素のHostにOracle Internet Directoryホストを指定します。

  2. 次の例に示すようにptlconfigツールを実行して、Oracle Internet Directory設定を更新します。

    ptlconfig -dad <dad> -pw <portal schema password or Oracle Internet Directory password> -oid
    

iasconfig.xmlファイルを更新し、ptlconfigを実行する詳細は、『Oracle Application Server Portal構成ガイド』の付録A「Portal依存性設定ツールおよびファイルの使用」を参照してください。

10.2.2 アップグレードに関する問題と対処方法

この項では、OracleAS Portalのアップグレードに関する問題とその対処方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

10.2.2.1 アップグレード後のOracleAS Portalの構成

アップグレードする前にOracleAS PortalがソースOracleホームで構成されていない場合、アップグレード後も構成されていない状態になります。中間層をアップグレードした後、またはOracleAS Metadata Repositoryをアップグレードした後にOracleAS Portalを構成するには、次の手順を実行します。

  1. 次のptlemスクリプトのポート・エントリを変更します。

    UNIXの場合: DESTINATION_ORACLE_HOME/assistants/opca/ptlem.sh

    Windowsの場合: DESTINATION_ORACLE_HOME\assistants\opca\ptlem.bat

    次のポート値を更新する必要があります。

    • http_port: Oracle HTTP Serverポート

      (この値には、DESTINATION_ORACLE_HOME/Apache/Apache/conf/httpd.confで指定されている値を使用します)

    • wc_invalid: OracleAS Web Cache無効化ポート

    • wc_admin: OracleAS Web Cache管理用ポート

    • em_port: Application Server Controlポート

    Oracle Enterprise Manager 10gを使用して、次のようにwc_invalidwc_adminおよびem_portのポート値を取得します。

    1. ブラウザで、Application Server ControlコンソールのURLを入力します。

    2. アップグレード先Oracleホームに使用したias_adminログイン資格証明を入力します。

    3. 「スタンドアロン・インスタンス」セクションで、アップグレード先中間層インスタンスの名前をクリックします。

    4. ポート」タブをクリックします。

      「ポート」ページには、必要なポート値が表示されます。

  2. Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlコンソールを使用して、OracleAS Portalを構成します。


    関連項目:

    『Oracle Application Server Portal構成ガイド』の第7.2.2項「Application Server Controlコンソールを使用したOracleAS Portalの構成」

  3. 次のようにしてptlconfigを実行して、OracleAS Metadata Repositoryのポータル・スキーマを、アップグレードされた中間層インスタンスを使用して構成します。

    DESTINATION_ORACLE_HOME/portal/conf/ptlconfig -dad <portal_dad>
    

注意:

ポート(ptlem.shまたはptlem.bat)を更新せずにApplication Server Controlを使用してOracleAS Portalを構成した場合、iasconfig.xmlおよびtargets.xmlファイルに不正なポート・エントリが含まれるため、ポータルにアクセスできなくなります。正しいポート値でOracleAS Portalを再構成し、ポータルにアクセスできるようにするには、最初にiasconfig.xmlおよびtargets.xmlに正しいポート値を入力してからOracleAS Portalを構成する必要があります。

targets.xmlファイルの更新

DESTINATION_ORACLE_HOME/sysman/emd/targets.xmlを更新するには、次の手順を実行します。

  1. DESTINATION_ORACLE_HOME/assistants/opca/ptlem.sh(Windowsでは.bat)のポート・エントリを前述のように変更します。

  2. DESTINATION_ORACLE_HOME/sysman/emd/targets.xmlをバックアップします。

  3. 再構成するポータルのターゲット・エントリを削除します。<Target TYPE = "oracle_portal">のターゲット・エントリは完全に削除する必要があります。次に例を示します。

    <Target TYPE="oracle_portal"
      ....
    </Target>
    

    このポータルのターゲット・エントリを削除する前に、ターゲットにプロパティ<Property NAME="portal_DAD" VALUE="portal"/>が含まれ、そのOracleHomeプロパティがアップグレード先中間層と一致していることを確認します。

  4. ファイルを保存します。

  5. ORACLE_HOME環境変数の値をDESTINATION_ORACLE_HOMEに設定します。

  6. スクリプトDESTINATION_ORACLE_HOME/assistant/opca/ptlem.sh(Windowsでは.bat)を実行します。

  7. ログ・ファイルDESTINATION_ORACLE_HOME/assistant/opca/install.logで誤りがないことを確認します。

iasconfig.xmlファイルの更新

DESTINATION_ORACLE_HOME/portal/conf/iasconfig.xmlを更新するには、次の手順を実行します。

  1. 再構成するポータル・インスタンスが参照するWebCacheComponentおよびEMComponent要素のポート値を更新します。次に示すすべてのポートのアップグレード後のポート値は、前述のようにOracle Enterprise Manager 10gから取得します。

    • WebCacheComponentListenPortInvalidationPortおよびAdminPortを、WebCache Listen PortWeb Cache InvalidationおよびWebCache Admin Portで更新します。

    • EMComponentConsoleHTTPPortApplication Server Control Portで更新します。

  2. 次のようにしてptlconfigを実行して、OracleAS Metadata Repositoryのポータル・スキーマを、アップグレードされた中間層インスタンスを使用して構成します。

    DESTINATION_ORACLE_HOME/portal/conf/ptlconfig -dad <portal_dad> [-pw <portal schema password>]
    

targets.xmlおよびiasconfig.xmlの両方のファイルを更新した後、Application Server ControlコンソールからOracle HTTP ServerおよびOC4J_Portalのバウンス・バックを実行します。


注意:

iasconfig.xmlおよびptlconfigの詳細は、『Oracle Application Server Portal構成ガイド』を参照してください。

10.2.2.2 データベースをリリース9iから10gにアップグレードした後、ポータルのパッチを適用する

ポータル・スキーマを持つデータベースをリリース9iからリリース10gに更新した場合、パッチ4543413を適用します。これは、OracleAS Portalリリース10.1.2.0.0、10.1.2.0.1、10.1.2.0.2および10.1.4に該当します。

10.2.2.3 OracleAS Metadata Repositoryのリリース9.0.4.3から10.1.4.0.1へのアップグレード時に必要な追加手順

リリース9.0.4インスタンスにOracle Application Server 10g(9.0.4)Patchset 3(9.0.4.3)を適用している場合、10.1.4.0.1 MRUAを実行してOracleAS Metadata Repositoryをリリース10.1.4.0.1にアップグレードするには、まず10.1.4.0.1 MRUAにパッチ5365207を適用する必要があります。そのためには、10.1.4.0.1 MRUAおよびユーティリティCD–ROMの内容を、書込み権限のある場所にコピーする必要があります。その後、10.1.4.0.1 MRUAの配置されたディレクトリにパッチ5365207を適用します。このパッチは、次のOracle MetaLinkにあります。

http://metalink.oracle.com

10.1.4.0.1 MRUAのパッチ適用済バージョンを使用して、リリース9.0.4.3インスタンスをリリース10.1.4.0.1にアップグレードします。MRUAの実行方法の詳細は、Oracle Application Serverのアップグレードおよび互換性ガイドを参照してください。

パッチ5365207を適用しないと、10.1.4.0.1 MRUAを実行する際、次のエラーが表示されてポータル・コンポーネントのアップグレードが失敗します。

Calling upgrade plugin for PORTAL
Error: Component upgrade failed PORTAL
Error: PORTAL component version is: 9.0.4.3.0 INVALID

このエラー・メッセージは、画面に表示されるとともにMRUAログ・ファイル(ORACLE_HOME\upgrade\logs\mrua.log)にも記録されます。エラー・メッセージの詳細は、ポータルのアップグレード事前チェック・ログ・ファイル(ORACLE_HOME\upgrade\temp\portal\precheck.log)を確認してください。アップグレード・ログ・ファイルの確認方法の詳細は、Oracle Application Serverのアップグレードおよび互換性ガイドを参照してください。

precheck.logファイルの詳細なエラー・メッセージは、次のように記述されています。

### Install Schema Validation Utility
>>> Running upg/common/prechk/svuver.sql .
Portal SQL script started at Thu Jun  1 08:55:22 2006
Connected.
# Beginning outer script: common/prechk/svuver
# Portal Schema Version = 9.0.4.3.0
# Version of schema validation utility being installed =
Connected.
###
### ERROR: Exception Executing upg/common/prechk/svuver.sql
###
### Check Failed at Thu Jun  1 08:55:24 2006 Continuing as PreCheck mode is
specified

### Invoke Schema Validation Utility in Report Mode
>>> Running upg/common/prechk/../svurun.sql .
Portal SQL script started at Thu Jun  1 08:55:24 2006
Connected.
# Beginning outer script: common/prechk/svurun
#-- Beginning inner script: common/common/svurun

l_mode := wwutl_schema_validation.MODE_REPORT;

                  *

ERROR at line 5:
ORA-06550: line 5, column 19:
PLS-00201: identifier 'WWUTL_SCHEMA_VALIDATION.MODE_REPORT' must be declared
ORA-06550: line 5, column 9:
PL/SQL: Statement ignored
ORA-06550: line 8, column 19:
PLS-0020: identifier 'WWUTL_SCHEMA_VALIDATION.MODE_CLEANUP' must be declared

ORA-06550: line 8, column 9:
PL/SQL: Statement ignored
ORA-06550: line 15, column 5:
PLS-00201: identifier 'WWUTL_SCHEMA_VALIDATION.VALIDATE_ALL' must be declared

ORA-06550: line 15, column 5:
PL/SQL: Statement ignored
Connected.
###
### ERROR: Exception Executing upg/common/prechk/../svurun.sql REPORT
###
### Check Failed at Thu Jun  1 08:55:25 2006 Continuing as PreCheck mode is
specified

注意:

このエラーがすでに発生している場合は、パッチ5365207を適用してアップグレードを再実行します。アップグレードを再実行する前に、OracleAS Metadata Repositoryをバックアップからリストアする必要はありません。アップグレードは事前チェック・フェーズで失敗しており、OracleAS Metadata Repositoryのポータル・スキーマは変更されていないためです。

パッチ5365207を適用した後も事前チェック・フェーズでポータルのアップグレードが失敗する場合は、事前チェック・ログ・ファイルで新しいエラーの詳細を確認してください。エラーの説明に基づき、問題を解決してアップグレードを再度実行するか、またはオラクル社カスタマ・サポート・センターに問い合せます。

10.2.3 ユーザー・インタフェースに関する問題と対処方法

この項では、OracleAS Portalのユーザー・インタフェースに関する問題とその対処方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

10.2.3.1 一般のページ・ポートレットに表示されるページにリージョンを追加するときの問題

一般のページ・ポートレットに表示されるページにリージョンを追加した場合、新しいリージョンはすぐに表示されません。この問題を回避するには、一般のページ・ポートレットが含まれているページの「キャッシュの消去」リンク(「アクセス」タブ)をクリックして、キャッシュを手動で無効にします。

10.2.3.2 サブページのポートレットが表示されない

ページにページ・ポートレット(ポートレットA)が表示されていて、そのサブページ・リンクがタブとポートレットが含まれるページ(ポートレットB)にリンクを持つ場合、このサブページ・リンクを使用してポートレットAからポートレットBへ移動しても、ポートレットBのタブの下にあるポートレットは表示されません。これは、既知の問題です。

10.2.3.3 親またはテンプレートからの権限を継承しているページで、リスト・ビューによる権限の設定ができない

リスト・ビューを使用して、1つ以上のページに対してアクセス権限を設定する場合、親ページまたはテンプレートから権限を継承するページに、権限は設定されません。この問題を回避するには、サブページの「アクセス」タブを使用して、これらのページに対する権限を個別に変更します。

10.2.4 エクスポートおよびインポートに関する問題と対処方法

この項では、OracleAS Portalでのエクスポートおよびインポートに関する問題とその対処方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

10.2.4.1 エクスポートおよびインポートがReports Serverコンポーネントをサポートしない

Reports Serverコンポーネントをトランスポート・セットに含めた場合、それらはエクスポートおよびインポート時に削除されます。また、エクスポートおよびインポートするページ・グループにはOracle Reportsのアイテム・タイプを構成しないでください。構成した場合、(ページ・グループの「構成」タブの「コンテンツ・タイプおよびクラス」にある「編集」リンクをクリックして)インポートされたページ・グループでアイテム・タイプを構成すると、次のようなエラーが表示されます。

Internal error (WWC-00006)
Unexpected error - User-Defined Exception (WWC-35000)
Unexpected error - ORA-01403: no data found (WWC-35000)

10.2.5 ポートレットおよびプロバイダに関する問題と対処方法

この項では、OmniPortlet、Webクリッピング、シンプル・パラメータ・フォームおよびページ・ポートレットに関する問題とその対処方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

10.2.5.1 クローニング後のOmniPortlet Webページのデータソースの使用

中間層インスタンスをクローニングする場合、OmniPortlet Webページのデータソースを使用する前に、次の手順を実行する必要があります。

  1. web.xmlファイルを開きます。

    ORACLE_HOME/j2ee/OC4J_Portal/applications/portalTools/omniPortlet/WEB-INF/web.xml
    
  2. usePortコンテキスト・パラメータがある場合は、それをクローニングのターゲット・インスタンスのOracle HTTP Serverポートに設定します。このポート番号は、ORACLE_HOME/install/portlist.iniに指定されています。

  3. OC4J_Portalインスタンスを再起動します。

    ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl stopproc process-type=OC4J_Portal
    ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl startproc process-type=OC4J_Portal
    

10.2.5.2 OmniPortletおよびWebクリッピングのカスタマイズのエクスポートおよびインポート時のエラー

OmniPortletプロバイダまたはWebクリッピング・プロバイダのカスタマイズをインポートまたはエクスポートする際、次のようなエラー・メッセージが表示されることがあります。

[Warning: (WWU-74505)] context = Import of one of the web provider customization failed user = PORTAL An error occurred importing data to the web provider OMNIPORTLET.

対処方法として、ソースおよびターゲットの両方のポータルでポートレット・リポジトリのOmniPortletプロバイダおよびWebクリッピング・プロバイダを更新してから、インポートまたはエクスポートを実行します。

この問題はリリース10.1.2.0.0にのみ該当します。リリース10.1.2.0.2では修正されています。

10.2.5.3 ページ・ポートレットでのポートレットの追加または削除に関する問題

ページAおよびページBの2つのページについて、ポートレットをカスタマイズできる完全な権限を持っているとします。このとき、ページAにページBがポートレットとして表示されている場合は、ページBのポートレットを追加または削除できません。しかし、ページAとページBがそれぞれ個別のページとして表示されている場合は、ポートレットを追加または削除できます。これは既知の問題です。

10.2.6 PDKに関する問題と対処方法

Oracle Application Server Portal Developer Kit(PDK)リリース10.1.2は、Portal and Wirelessインストールに含まれています。PDK-JavaおよびPDK-PL/SQLのリリース・ノートは、次の中間層のORACLE_HOMEにあります。

  • PDK-Javaの場合: ORACLE_HOME/portal/pdkjava/v2/pdkjava.v2.releasenotes.html

  • PDK-PL/SQLの場合: ORACLE_HOME/portal/pdkjava/v2/pdkplsql.release.notes.html

OracleAS PDKの最新バージョン

新しいバージョンのOracleAS PDKが定期的にリリースされ、新機能、新規APIおよび追加ドキュメントが提供されます。最新の機能を利用するには、Oracle Technology Network(OTN)のPDKのダウンロード・ページ(http://www.oracle.com/technology/products/ias/portal/pdk.html)から最新のPDKをダウンロードしてください。

最新バージョンのOracleAS PDKのリリース・ノートは、OTNのOracle Application Server Portalおよび次のPDKのダウンロード・サイトから入手できます。

  • pdk\plsql\pdkplsql.release.notes.html

  • pdk\jpdk\v2\pdkjava.v2.release.notes.html

この項では、OracleAS PortalのPDKに関する問題とその対処方法について説明します。


関連項目:

カスタムJPSプロバイダを追加する方法の詳細は、第10.2.8.1.12項「アプリケーションをWebサービスとして公開する」を参照してください。

10.2.6.1 WSRPとJSR 168のサポート

OracleAS Portalは、Oracle Application Server 10g(9.0.4)で起動するJava Specification Request(JSR)168ポートレットの構築をサポートします。しかし、OracleAS Portalは、Web Services for Remote Portlets(WSRP)に対応したポートレットの使用をサポートしていません。現在、JSR 168ポートレットは、http://portalstandards.oracle.com/でホストされているOracleAS Portal Verification Service、またはダウンロード可能なOracleAS PortalのDeveloper's Previewに対してのみテストできます。ただし、Developer's PreviewとホストされているOracleAS Portal Verification Serviceは、開発目的にのみ提供されており、本番システムには使用できません。

10.2.6.2 Strutsテキスト・タグに関する制限の解除

Oracle Application Server Portal Developer Kitの以前のリリースでは、Strutsテキスト・タグを使用してフォーム値を入力するには、プロバイダのpassAllUrlParamsフラグをtrueに設定する必要がありました。これは、OracleAS Web Cacheのパフォーマンスに影響を与え、フィールド名には非修飾名を使用する必要がありました。OracleAS Portal 10gリリース2(10.1.2)からは、この制限がなくなりました。

10.2.7 グローバリゼーション・サポートの問題と対処方法

この項では、OracleAS Portalのグローバリゼーション・サポートに関する問題とその対処方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

10.2.7.1 Oracle Textの検索の制限(テキスト・ファイルおよびHTMLファイル)

ASCII以外の一部のキャラクタ・セット環境では、プレーン・テキスト・ファイルおよびHTMLファイルのASCII以外の文字コンテンツを検索できません。

ドキュメントのキャラクタ・セットとデータベース・キャラクタ・セットが同一の場合は、プレーン・テキストおよびHTMLファイルを検索できます。

10.2.7.2 BiDi言語ではテキストは常に右から左に入力される

すべてのテキスト領域およびフィールドでの文字方向は、右から左(RTL)です。ただし、左から右(LTR)に機能するテキスト領域も必要な場合があります。Internet Explorerユーザーは、左側にある[Ctrl]キーを押しながら[Shift]キーを押すと、入力方向を変更できます。

10.2.7.3 OracleAS PortalのASCII以外の文字に関する制限

この項では、ASCII以外の文字をOracleAS Portalで使用するときの制限について説明します。

  • ASCII以外のXMLデータは、XMLポートレットに正しく表示されません。ASCII以外のXMLデータを表示するには、この機能を備えているOmniPortletを使用してください。

  • Webプロバイダの表示名でASCII以外の文字を使用すると、表示名が正しく表示されません。同様に、プロバイダ・グループの表示名で使用されるASCII以外の文字も表示されません。

  • Webフォルダで、ポータル・ページの名前を変更してASCII以外の文字を使用すると、エラー・メッセージが表示されます。

  • ASCII以外の一部のキャラクタ・セット環境では、ユーザー名またはグループ名の選択に、「ユーザーをブラウズ」または「グループをブラウズ」の値リストを使用できません。これを回避するには、ユーザー名またはグループ名を手動で入力します。

  • ASCII以外の文字を含む項目のURLを、あるブラウザのアドレス・フィールドからコピーして別のブラウザに貼り付けると、ログイン資格証明がOracleAS Single Sign-Onで認証済でない場合、該当する項目にアクセスできないことがあります。

    これを回避するには、ポータルにログインしてから項目にアクセスして項目のURLをコピーします。

10.2.7.4 Oracle Instant PortalのASCII以外の文字に関する制限

ASCII以外のキャラクタ・セットをサポートする環境でOracle Instant Portalを使用するには、UTF8またはAL32UTF8データベース・キャラクタ・セットを使用する必要があります。

10.2.7.5 共有タイプ・オブジェクトが英語以外のページ・グループに表示されない

共有タイプ・オブジェクト(ページ・タイプ、アイテム・タイプ)のデフォルト言語は、常に英語です。英語以外の言語でページ・グループを作成した場合、そのページ・グループのデフォルト言語で共有タイプの翻訳が存在していないかぎり、共有タイプはページ・グループで使用可能になりません。

翻訳を作成する手順は、次のとおりです。

  1. 「共有オブジェクト」ページ・グループの言語を使用可能にします。

    詳細は、『Oracle Application Server Portalユーザーズ・ガイド』の翻訳の作成に関する項を参照してください。

  2. 言語の設定」ポートレットで該当する言語に切り替えます。

  3. セッション言語が英語以外の言語に設定されている状態で、ページ・タイプまたはアイテム・タイプを編集します。

    これにより、該当する言語での翻訳が自動的に作成されます。

これで、英語以外のページ・グループで共有タイプが使用可能になります。

10.2.7.6 アイテムのバージョニングを有効にすると翻訳が消去される

バージョニングが有効で、ページ・グループに複数の翻訳がある場合(たとえば、デフォルトの言語が英語で、ドイツ語およびフランス語での翻訳が有効な場合)、新しいバージョンでの翻訳を追加しても、他の翻訳は表示されません。たとえば、フランス語の翻訳を新しいバージョンとして追加または編集すると、ドイツ語の翻訳はページ・ビューアには表示されなくなります。この問題を回避するには、複数の翻訳が必要になった場合に、アイテムのバージョニングを無効にするか、翻訳を追加または更新するときに「上書き」モードを使用します。

10.2.8 ドキュメントの記載内容の誤り

この項では、OracleAS Portalドキュメントの記載内容の誤りと補足事項について説明します。

10.2.8.1 ドキュメントの記載内容の誤り

この項では、OracleAS Portalドキュメントの記載内容の誤りについて説明します。この項の内容は次のとおりです。

10.2.8.1.1 アイテム/ポートレットのプロパティの編集

オンライン・ヘルプには、「編集」アイコンをクリックすると、アイテムまたはポートレットのプロパティを編集できると記述されています。これは、アイテムに関しては正しい記述ですが、ポートレットの横にあるこのアイコンをクリックすると、「デフォルトの編集」ページが表示されます。ポートレットのインスタンス属性(表示名など)を編集するには、「操作」アイコンをクリックして、「ポートレット・インスタンスの編集」リンクをクリックします。

10.2.8.1.2 保留中のアイテムの編集

保留中のアイテム: プレビュー」のオンライン・ヘルプ(cawkpend.htm)では、承認プロセスでの最初の承認者による承認が済んでいない場合、送信者は保留中のアイテムの編集を続行できると記述されていますが、これは間違っています。

10.2.8.1.3 最新バージョンのイメージの参照

イメージ属性で、アップロードされたソース・イメージを参照できます。現在、ドキュメントには次のとおり記述されています。

「OracleAS Portalにアップロードされたイメージを再利用するには、このフィールドに、パスを省いた内部名(ファイル名ではない)を入力します。たとえば、「1645.GIF」と入力します。」

参照されたイメージ・アイテムに対しバージョニングを行うときに、参照で内部ファイル名(1645.gifなど)を使用すると、作成された最新バージョンのイメージは参照に使用されません。イメージ参照では、引き続き元のバージョンが表示されます。次に例を示します。

  1. イメージ属性で、イメージ・アイテムを1645.gifなどの内部ファイル名で参照します。

  2. イメージ・アイテムを更新し、新しいバージョンを作成します。新しいバージョンには、新しい内部ファイル名(1705.gifなど)が付けられます。

  3. イメージ属性は、引き続き1645.gifを参照します。新しいバージョンのイメージを参照するよう更新されていません。

したがって、内部ファイル名は、バージョニングを使用していない場合、または最新バージョンではない元のバージョンを参照する場合にのみ使用してください。

バージョニングを使用し、常に最新バージョンを表示する場合は、内部ファイル名ではなく、イメージ・アイテムへの永続リンクを使用します。永続リンクでは、常に最新バージョンのイメージを取得します。そのため、1645.gifではなく、次のとおり入力します。

/pls/<DAD>/url/item/<GUID>

これは、永続リンクの相対URL書式です。次に例を示します。

/pls/portal/url/ITEM/A47D41ECA23648A9E030007F0100118A

ホスト名やドメイン名を変更する場合、またはコンテンツを別のサイトにエクスポートする場合は、常に相対URLを使用する必要があります。永続URLの詳細は、『Oracle Application Server Portalユーザーズ・ガイド』のページおよびアイテムのURLに関する項を参照してください。

10.2.8.1.4 リスト・ビューでの作業

リスト・ビュー機能が、ページ編集モード: リスト・ビューに関するオンライン・ヘルプ・トピック(pobpglst.htm)に記載されています。このトピックの情報の一部に誤りがあります。

ボタン: アクション・リスト: オプション「ILSを有効にする」および「ILSを無効にする」は使用できません。

ボタン: 検索: 検索では大文字と小文字は区別されません。

サブアイテム: オンライン・ヘルプでは、サブアイテムはリスト・ビューに表示されないと記述されています。これは正しい記述ですが、サブアイテムが検索基準と一致する場合、検索結果に表示されます。

また、リスト・ビューでは、テンプレートに基づくページに、テンプレートに属しているタブまたはアイテムが表示されないことに注意してください。テンプレートのタブとアイテムを表示するには、「テンプレートの編集」リンクをクリックする必要があります。したがって、リスト・ビューでのページ編集では、テンプレートから継承されたタブにアイテムを追加することはできません。同様に、別の編集ビュー(グラフィカル・ビューなど)によるページ編集では、これらのタブにアイテムを追加しても、そのアイテムはリスト・ビューに表示されません。

Netscape 4.8では、「説明」列の下のバージョン情報が誤って表示されます。この問題は、Internet Explorerでは発生しません。

10.2.8.1.5 非公開アイテムのセクションに関する記載内容の誤り

「編集ページのグループ・アイテム」タブに関するオンライン・ヘルプ(sbrsmit.htm)で、「期限切れと削除アイテム」セクション、「期限切れと削除アイテムの表示」チェック・ボックスおよび「期限切れと削除アイテムの保持」チェック・ボックスと記述されています。これらは、正しくはそれぞれ「非公開アイテム」セクション、「編集モードで非公開アイテムを表示」チェック・ボックス、「削除アイテムの保持」チェック・ボックスです。これらのチェック・ボックスの使用方法の詳細は、そのページの説明を参照してください。

10.2.8.1.6 アイテム・レベルのセキュリティとページ・キャッシュ

オンライン・ヘルプでは、アイテム・レベルのセキュリティ(ILS)が有効な場合はページ・キャッシュが自動的に無効になると記述されていますが、これは間違っています。ページ・キャッシュは、ILSが有効な場合でも無効になりません。

10.2.8.1.7 ユーザー・プロファイルのヘルプの記載内容の誤り

Portalユーザー・プロファイルの編集」タブの「プリファレンス」(secumed1.htm)および「権限」(secgmed3.htm)のオンライン・ヘルプでは、これらのページに「デフォルトに戻す」ボタンがあると記述されていますが、これは間違っています。このオプションは使用できません。

10.2.8.1.8 カスタム検索結果の表示スタイルの定義

デフォルトの編集: カスタム検索 - 結果の表示」ページのオンライン・ヘルプ(sbrrsres.htm)では、スタイルおよび属性の設定は、検索結果に返されたアイテムにのみ適用されると記述されていますが、これは間違っています。「検索結果のレンダリングに使用するスタイルおよび属性を指定してください。」セクションの下にある「スタイル」および「属性」の設定は、アイテムとページの両方に適用されます。

10.2.8.1.9 ページ・ポートレットへの背景色または背景イメージの適用

ページ・ポートレット(ナビゲーション・ページを含む)に背景色または背景イメージを表示する場合は、次の手順を実行します。

  1. ナビゲーション・ページをポートレットとして公開したときに独自のスタイルを使用していることを確認します。つまり、ページ・プロパティで「ポートレットを配置したページのスタイルを使用」を選択しないでください。

  2. コンテナ・ページ(ポートレットが含まれているページ)のスタイルで、「ポートレット・ボディ色」をnull(値なし)に設定します。この手順は、ドキュメントには記載されていません。

10.2.8.1.10 JSRポートレットの登録

『Oracle Application Server Portal構成ガイド』のポートレットの登録と表示に関する項には、OracleAS Portalのローカル・インスタンスにJSR 168ポートレットを登録する方法が記載されています。これらの説明は現在のリリースには適用されませんが、WSRPに対応したOracleAS Portalがリリースされるまでは、Developer's Previewのリリースで使用できます。ただし、Developer's Previewは開発目的にのみ提供されており、本番システムには使用できません。

10.2.8.1.11 インストールされなくなった「企業ページ」ページ・グループ

このドキュメントには、「企業ページ」ページ・グループについて説明している箇所があります。このページ・グループはOracleAS Portalではインストールできなくなっているため、ドキュメントに記載されている場合は無視できます。ただし、「企業ページ」ページ・グループが含まれた既存のOracleAS Portalをアップグレードする場合、そのページ・グループがアップグレードで削除されることはありません。

10.2.8.1.12 アプリケーションをWebサービスとして公開する

『Oracle Application Server Portal開発者ガイド』のWebサービスとしてのアプリケーションの公開に関する項には、不正確な手順と欠落している手順があります。この項は、正しくは次のようになります。

WARファイルをOracle Application Serverにデプロイする前に、次の手順を実行する必要があります。

  1. web.xmlファイルを更新します。これらのエントリは、アプリケーションをデプロイ後すぐにWebサービスとして公開するために必要です。

    <web-app>
     <description>Empty web.xml file for Web Application</description>
      <session-config>
       <session-timeout>35</session-timeout>
      </session-config>
     <mime-mapping>
      <extension>html</extension>
      <mime-type>text/html</mime-type>
     </mime-mapping>
     <mime-mapping>
      <extension>txt</extension>
      <mime-type>text/plain</mime-type>
     </mime-mapping>
     <filter>
      <filter-name>portletfilter</filter-name>
      <filter-class>oracle.webdb.wsrp.server.ContextFilter</filter-class>
     </filter>
     <filter-mapping>
      <filter-name>portletfilter</filter-name>
      <servlet-name>portletjaxrpc</servlet-name>
     </filter-mapping>
     <filter-mapping>
      <filter-name>portletfilter</filter-name>
      <servlet-name>portletresource</servlet-name>
     </filter-mapping>
     <servlet>
      <servlet-name>portletdeploy</servlet-name>
    <servlet-class>oracle.webdb.wsrp.server.deploy.PortletDeployServlet</servlet-class>
      <load-on-startup>1</load-on-startup>
     </servlet>
     <servlet>
      <servlet-name>portletjaxrpc</servlet-name>
      <servlet-class>com.sun.xml.rpc.server.http.JAXRPCServlet</servlet-class>
      <init-param>
         <param-name>configuration.file</param-name>
         <param-value>/WEB-INF/WSRPService_Config.properties</param-value>
      </init-param>
     </servlet>
     <servlet>
      <servlet-name>portletresource</servlet-name>
      <servlet-class>oracle.webdb.wsrp.server.ResourceServlet</servlet-class>
     </servlet>
     <servlet-mapping>
      <servlet-name>portletjaxrpc</servlet-name>
      <url-pattern>/portlets*</url-pattern>
     </servlet-mapping>
     <servlet-mapping>
      <servlet-name>portletresource</servlet-name>
      <url-pattern>/portletresource*</url-pattern>
     </servlet-mapping>
    </web-app>
    
  2. Oracle Application Server OC4JインスタンスにカスタムJPSプロデューサを追加する場合、application.xmlファイルに次のライブラリ・パスを追加する必要があります。

    <library path="$ORACLE_HOME/portal/jlib/commons-logging.jar"/>
    <library path="$ORACLE_HOME/portal/jlib/dom4j.jar"/>
    <library path="$ORACLE_HOME/portal/jlib/jaxrpc-api.jar"/>
    <library path="$ORACLE_HOME/portal/jlib/jaxrpc-ri-patched.jar"/>
    <library path="$ORACLE_HOME/portal/jlib/namespace.jar"/>
    <library path="$ORACLE_HOME/portal/jlib/relaxngDatatype.jar"/>
    <library path="$ORACLE_HOME/portal/jlib/ptlshare.jar"/>
    <library path="$ORACLE_HOME/portal/jlib/saaj-api.jar"/>
    <library path="$ORACLE_HOME/portal/jlib/saaj-ri.jar"/>
    <library path="$ORACLE_HOME/portal/jlib/wsrp-common.jar"/>
    <library path="$ORACLE_HOME/portal/jlib/wsrp-container.jar"/>
    <library path="$ORACLE_HOME/portal/jlib/oracle-portlet-tags.jar"/>
    <library path="$ORACLE_HOME/lib/xml.jar"/>
    <library path="$ORACLE_HOME/lib/xmlmesg.jar"/>
    <library path="$ORACLE_HOME/lib/xmlparserv2.jar"/>
    <library path="$ORACLE_HOME/portal/jlib/xsdlib.jar"/>
    
10.2.8.1.13 OracleAS Portalでのセキュリティの構成手順に必要な変更

『Oracle Application Server Portal構成ガイド』の「OracleAS Portalの保護」の記載内容には、次のような既知の誤りがあります。

  • 第6.3.2.1.2項「OracleAS Single Sign-OnとのSSL接続」の「SSLConfigToolを使用したOracleAS Single Sign-OnのSSL構成」の手順1には、現在は次のように記述されています。

    「SSLプロトコルを使用するブラウザ・リクエストを受け入れるようにサイトを構成するかどうかを確認するメッセージが表示されたら、nを入力します。」

    -config_w_defaultオプションを使用した場合は入力指示が表示されないため、この作業は手順1では実行しないでください。この作業は、手順3の、中間層OracleホームでSSLConfigToolを実行する箇所で行ってください。

  • 第6.3.2.1.3項「OracleAS Web CacheとのSSL接続」の「SSLConfigToolを使用したOracleAS Web CacheのSSL構成」の手順2には、SSLConfigToolを実行するコマンドが、現在は次のように記述されています。

    SSLConfigTool.bat -config_w_default -opwd <orcladmin_pwd>
    

    このコマンドは次のように使用する必要があります。

    SSLConfigTool.bat -config_w_prompt -ptl_inv_pwd <ptl_inv_pwd> -opwd <orcladmin_pwd>
    
  • 第6.3.2.1.4項「OracleAS Portal全体にわたるSSLの構成」の「SSLConfigToolを使用したOracleAS Portal全体のSSL構成」の手順2には、現在は次のように記述されています。

    「スクリプトで求められたら、次の値を入力します。

    • SSLプロトコルを使用するブラウザ・リクエストを受け入れるようにサイトを構成するかどうかを確認するメッセージが表示されたら、yを入力します。

    • Oracle HTTP ServerがSSLプロトコルでリクエストを受け入れるかどうかを確認するメッセージが表示されたら、yを入力します。」

    -config_w_defaultオプションを使用した場合は入力指示が表示されないため、この作業は手順2では実行しないでください。この作業は、手順3の、中間層OracleホームでSSLConfigToolを実行する箇所で行ってください。

  • 第6.3.2.1.3項「OracleAS Web CacheとのSSL接続」の「SSLConfigToolを使用したOracleAS Web CacheのSSL構成」で、次の手順が欠落しています。

    「Identity ManagementがインストールされているOracleAS InfrastructureでSSLを有効にし、InfrastructureのOracleホームでSSLConfigToolを実行します。Windowsの場合の例は次のとおりです。

    SSLConfigTool.bat -config_w_default -opwd <orcladmin_pwd>
    

    ここで、

    • config_w_defaultは、portlist.iniファイルおよびias.propertiesファイルに指定された値を使用して、ツールをサイレント・モードで実行します。

    • opwdはOracle管理者パスワードです。パスワードを指定しないと指定を求められます。」

    この手順は手順1の後に実行します。

10.2.8.1.14 ポータルのアップグレードに関するエラー・メッセージおよび警告メッセージの先頭にはWWU-が必要

『Oracle Application Server Portalエラー・メッセージ・ガイド』の第6章「UPG-00001〜UPG-26001」に記載されたPortalのアップグレード時のエラー・メッセージと警告メッセージでは、接頭辞が誤ってUPG-となっています。これらのエラー・メッセージと警告メッセージの接頭辞はWWU-です。

10.2.8.2 その他のドキュメント

この項では、OracleAS Portalドキュメントに対する補足事項を説明します。この項の内容は次のとおりです。

10.2.8.2.1 ログ・レジストリ・レコードの不正確なデータ

ログ・レジストリ・レコードに関するオンライン・ヘルプ(wvlogadm.htm)には、ログが記録される処理がリストされています。OracleAS Web Cacheの導入により、OracleAS Portalのアクティビティ・ログ表に記録される処理の一部が不正確になりました。表示や実行などの処理がこれに該当します。ただし、他のすべての処理は正確であるため、アクティビティ・ログ表とビューはOracleAS Portal Metadata Repositoryに残っています。

10.2.8.2.2 WebDAVクライアントで期限切れアイテムが表示される

期限切れアイテムは、システム・パージ時にデータベースから完全に削除されるまで、WebDAVクライアントで表示されたままになります。

10.2.8.2.3 機能拡張されたリッチ・テキスト・エディタ

テキスト・アイテムに書式を適用するためにOracleAS Portalで使用されるリッチ・テキスト・エディタ(WYSIWIGエディタ)の詳細は、OTN(http://www.oracle.com/technology/products/ias/portal/content_management.html)で、テクニカル・ノート『OracleAS Portal 9.0.4.1 – Enhanced Rich Text Editor』を参照してください。

10.2.8.2.4 OracleAS PortalでのOracle Driveの使用

OracleAS Portalでは、Oracle Driveの機能を使用して、Windowsデスクトップから直接ポータル・コンテンツを管理および公開できます。Oracle Driveは強力なWebDAVクライアントです。Oracle Driveは、Oracle Portal Repositoryをドライブとしてマッピングし、Windowsデスクトップからのデスクトップ・オーサリング、パブリッシュ、およびポータル固有のメタデータのアトリビューション(特定化)の実行を可能にします。詳細は、OTN(http://www.oracle.com/technology/products/ias/portal/content_management_10gr2.html)でテクニカル・ノート『How to Install and Configure the Oracle Drive』を参照してください。

10.2.8.2.5 テンプレートのタブが削除できない

他のユーザーが、テンプレートに基づくページでタブにコンテンツを配置すると、テンプレートの管理権限が与えられている場合でも、このテンプレートのタブを削除できません。

10.2.8.2.6 仮想プライベート・ポータルからサブスクライバを削除するときにエラーが発生する

rmsub.cshスクリプトを使用して、仮想プライベート・ポータル(VPP)からサブスクライバを削除するときに、次のエラーが表示されることがあります。

ERROR: Interface Version Specified does not match Profile Interface Version - 1.1
Could not delete Provisioning Profile.

このエラーが表示されても、VPPの使用には影響しません。

10.2.8.2.7 このリリースでWSRPプロバイダを監視できない

Oracle Enterprise Manager 10gのヘルプには、OracleAS Portalに登録されたWebプロバイダ、データベース・プロバイダおよびWSRPプロバイダを監視する方法について記載されています。WSRPプロバイダは将来のリリースで提供される予定です。10gリリース2(10.1.2)ではWSRPプロバイダを監視することはできません。

10.2.8.2.8 ptlwsrp_data.sqlスクリプトの場所

『Oracle Application Server Portal構成ガイド』の付録Cにある「ptlwsrp_data.sqlスクリプトを使用したWSRPポートレット・プリファレンス・ストアの作成」では、スクリプトptlwsrp_data.sqlの使用に関する説明が記載されています。この説明には、最初にこのスクリプトを次のURLにあるPortal Centerからダウンロードするという情報が記載されていません。

http://portalcenter.oracle.com