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Oracle Application Server Forms and Reports Servicesインストレーション・ガイド
10gリリース2(10.1.2)for Solaris Operating System (x86) and Solaris Operating System (x86-64)
E05373-01
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3 要件

Forms/Reports Servicesをインストールする前に、ご使用のコンピュータがこの章で示す要件を満たしているかどうかを確認する必要があります。

この章は、次の項で構成されています。

3.1 システム要件

表3-1に、Forms/Reports Servicesを実行する際のシステム要件を示します。インストーラは、インストール・プロセスの開始時にこれらの要件の多くをチェックして、満たされていない項目があれば警告を表示します。

システム・チェックは、runInstallerコマンドによって実行することもできます。このコマンドは、Forms and Reports ServicesのCD-ROM(Disk 1)またはDVDのforms_reportsディレクトリにあります。

CD-ROM:

prompt> mount_point/forms_reports/runInstaller -executeSysPrereqs

DVD:

prompt> dvd_mount_point/forms_reports/runInstaller -executeSysPrereqs

結果は画面に表示されると同時に、ログ・ファイルに記録されます。実行されるチェックの詳細は、第3.11項「インストーラが実行する前提条件チェック」を参照してください。

この項の項目は次のとおりです。

表3-1 システム要件

項目 要件

オペレーティング・システム

Solaris x86: Solaris 9またはSolaris 10

Solaris x86-64: Solaris 10

インストーラによるチェック: あり

ネットワーク

Oracle Application Serverは、ネットワークに接続されたコンピュータにインストールできます。

インストーラによるチェック: なし

IP

コンピュータのIPアドレスは、静的アドレスである必要があります。

インストーラによるチェック: なし

ホスト名

ホスト名は255文字以下にする必要があります。

プロセッサの種類

i386対応

プロセッサの種類は、次のコマンドを使用して確認できます。

prompt>/usr/sbin/psrinfo -v
Status of virtual processor 0 as of: 07/03/2006 05:45:42
on-line since 04/18/2006 15:31:30.
The i386 processor operates at 2393 MHz,
and has an i387 compatible floating point processor

インストーラによるチェック: なし

プロセッサの速度

450MHz以上

プロセッサの種類は、次のコマンドを使用して確認できます。

prompt>/usr/sbin/psrinfo -v
Status of virtual processor 0 as of: 07/03/2006 05:45:42
on-line since 04/18/2006 15:31:30.
The i386 processor operates at 2393 MHz,
and has an i387 compatible floating point processor

インストーラによるチェック: なし

メモリー

512MB

注意:

  • インストーラによってコンピュータのメモリーの容量がチェックされ、コンピュータが最小メモリー要件を満たしていない場合は、警告が表示されます。

  • この値は、コンピュータごとに1つのOracle Application Serverインスタンスのみを実行することを前提としています。

メモリー量を調べるには、次のコマンドを実行します。

prompt> # /usr/sbin/prtconf | grep "Memory size"

インストーラによるチェック: あり

使用可能なメモリー

合計メモリー要件(前の行を参照)に加えて、インストール中に使用可能なメモリーが十分かどうかを確認する必要があります。

# free

出力は次のようになります。

total   used      free      shared    buffers    cached
Mem:   3734420    3655240   79180     142584    217192    2153260
-/+ buffers/cache:  1284788    2449632
Swap:   4193608     872528    3321080

使用可能なメモリーは、1行目の「free」列の下に示されています。

インストーラによるチェック: なし

ディスク容量

1.1GB

ディスクの空き容量を調べるには、次のようにdfコマンドを使用します。

# df -h dir

dirをOracleホーム・ディレクトリに、あるいは、Oracleホーム・ディレクトリがまだ存在しない場合はその親ディレクトリに置き換えます。たとえば、Oracle Application Server 10g Forms and Reports Servicesを/opt/oracle/infraにインストールする場合は、dir/opt/oracleまたは/opt/oracle/infraに置き換えます。

インストーラによるチェック: なし

/tmpディレクトリの容量

400MB

/tmpディレクトリの空きディスク容量を調べるには、次のようにdfコマンドを使用します。

# df -h /tmp

/tmpディレクトリに十分な空き容量がない場合は、TMPまたはTMPDIRの環境変数を設定して、別のディレクトリを指定できます。詳細は、第3.8.5項「TMPおよびTMPDIR」を参照してください。

インストーラによるチェック: あり

スワップ領域

使用可能なスワップ領域が1.5GB以上。

使用可能なスワップ領域の大きさを確認するには、次のswapコマンドを入力します。

prompt> /usr/sbin/swap -l
swapfile             dev      swaplo    blocks      free
/dev/dsk/c0t0d0s1   29,1025     8      4194288    4194288

この出力で、「free」列に表示される値は、空きブロックの数を示しています。また、1ブロックの値は512バイトです。これらのブロックのサイズをKBに変換するには、2で割ります。たとえば、空きブロックが2,000,000個ある場合は、1,000,000KBになります。

十分なスワップの空き領域がない場合は、次の操作を行います。

  1. rootユーザーとしてログインし、次のようにして空のスワップ・ファイルを作成します。

    prompt> su
    Password: root_user_password
    # mkfile sizem swap_file_name
    

    ファイル・サイズをメガバイトで指定するには、値にmを付加します(例、900m)。スワップ・ファイルの最小サイズは、現在使用可能なスワップ領域と必要なスワップ領域の差より大きいことが必要です。たとえば、スワップ領域が100MBの場合、スワップ・ファイルは少なくとも1400MBであることが必要です。

  2. 次のコマンドを使用して、スワップ領域に空のスワップ・ファイルを追加します。

    # /usr/sbin/swap -a swap_file_name
    
  3. /etc/vfstabファイルに次の行を追加します。追加しないと、この新しいスワップ領域は、コンピュータの再起動時に存続しません。

    /path/to/swap/file   -   -   swap   -   no   -
    

    /path/to/swap/fileを、スワップ・ファイルの場所に置き換えます。

  4. 次のコマンドを使用して、新しいスワップ領域サイズを確認します。

    prompt> /usr/sbin/swap -l
    

インストーラによるチェック: あり

モニター

256色

モニターの表示機能を調べるには、次のコマンドを実行します。

prompt> /usr/X11R6/bin/xdpyinfo

Depth行を調べます。Depthは8(ビット/ピクセル)以上であることが必要です。

インストーラによるチェック: あり

サポートされているブラウザ

Oracle Enterprise Manager 10gは、次のブラウザでサポートされています。

  • SP2が適用されたMicrosoft Internet Explorer 6.0以上(Microsoft Windowsの場合のみ)

  • Netscape 7.2

  • Mozilla 1.7(http://www.mozilla.orgからダウンロード可能)

  • Firefox 1.0.4(http://www.mozilla.orgからダウンロード可能)

  • Safari 1.2(Apple Macintoshコンピュータで使用)。

サポートされているブラウザの最新リストについては、次のOracleMetaLinkサイトにアクセスしてください。

http://metalink.oracle.com

インストーラによるチェック: なし。ただし、サポートされないブラウザでOracle Enterprise Manager 10gにアクセスすると、警告メッセージが表示されます。

カスタマ・データベース

Oracle Application Serverがサポートするカスタマ・データベースは、次のとおりです。

  • Oracle9iリリース2(9.2.0.7以上)

  • Oracle Database 10gリリース1(10.1.0.5以上)


3.1.1 メモリー使用量を減らすためのヒント

メモリーの使用量を減らす必要がある場合は、次のことを行います。

  • 必要なコンポーネントのみを構成します。

  • 必要なコンポーネントを含む中間層タイプで最も小さいものを選びます。

  • インストール後、必要なコンポーネントのみを起動します。詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。

  • インスタンスを管理する必要がある場合にのみApplication Server Controlを実行します。ほとんどの場合、Application Server Controlを実行する必要はありません。

    1台のコンピュータで複数のOracle Application Serverインスタンスを実行している場合、各Application Server Controlが大量のメモリーを消費する可能性があります。必要な場合にのみApplication Server Controlを実行することで、他のコンポーネント用にメモリーを解放することができます。

  • 複数のインスタンスを管理できるようにApplication Server Controlを構成します。詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。

3.2 ソフトウェア要件

この項では、オペレーティング・システムSolaris x86およびSolaris x86-64のソフトウェア要件について説明します。

この項の項目は次のとおりです。

3.2.1 ソフトウェア要件のチェック

表3-2に、Solaris x86(Solaris 9とSolaris 10)およびSolaris x86-64(Solaris 10)に必要なオペレーティング・システム・パッケージを示します。表の後に続く手順で、システムがこれらの要件を満たしているかどうか確認できます。ここで、Oracle Application Serverをインストールするための追加要件についても説明します。

表3-2 サポートされているオペレーティング・システムおよびパッケージ

項目 要件

オペレーティング・システム

Solaris x86: Solaris 9またはSolaris 10

Solaris x86-64: Solaris 10

インストーラによるチェック: あり

パッケージ

SUNWarc
SUNWbtool
SUNWhea
SUNWlibm
SUNWlibms
SUNWsprot
SUNWtoo
SUNWi1of
SUNWi1cs
SUNWi15cs
SUNWxwfnt

注意: ロケールによっては、Java用の追加フォント・パッケージが必要になる場合もあります。詳細は、次のWebサイトを参照してください。

http://java.sun.com/j2se/1.4.2/font-requirements.html


システムがこれらの要件を満たしていることを確認する手順は次のとおりです。

  1. インストールされているSolarisのバージョンを調べるには、次のコマンドを入力します。

     # uname -r
    
    

    Solaris 9がインストールされたマシンでは5.9、Solaris 10がインストールされたマシンでは5.10が出力されます。オペレーティング・システムのアップグレード方法の詳細は、必要に応じて、ご使用のオペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。

  2. 必要なパッケージがインストールされているかどうかを確認するには、次のようなコマンドを入力します。

     # pkginfo -i SUNWarc SUNWbtool SUNWhea SUNWlibm SUNWlibms SUNWsprot \
     SUNWtoo SUNWi1of SUNWi1cs SUNWi15cs SUNWxwfnt
    
    

パッケージがインストールされていない場合は、この時点でインストールしてください。パッケージをインストールする方法については、ご使用のオペレーティング・システムまたはソフトウェアのドキュメントを参照してください。

3.2.2 オペレーティング・システムのパッチのチェック

表3-3に、オペレーティング・システムSolaris x86(Solaris 9とSolaris 10)およびSolaris x86-64(Solaris 10)に必要なソフトウェア・パッケージを示します。表の後に続く手順で、システムがパッチ要件を満たしているかどうかを確認する方法について説明します。

表3-3 Solaris x86およびSolaris x86-64のソフトウェア・パッチ

オペレーティング・システム パッチ

オペレーティング・システムSolaris x86でSolaris 9に必要なパッチ

すべてのインストール:

  • 111713-06、SunOS 5.9_x86: C++用の共有ライブラリのパッチ

  • 111728-03、SunOS 5.9_x86: Math Library(libm)のパッチ

  • 112234-12、SunOS 5.9_x86: カーネルのパッチ

  • 113986-10、SunOS 5.9_x86: リンカーのパッチ

  • 115114-02、SunOS 5.9_x86: アセンブラ用のパッチ

  • 116013-02、SunOS 5.9_x86: psユーティリティのパッチ(ローカルのSunソリューション・センターからのみ入手可能)

オペレーティング・システムSolaris x86およびSolaris x86-64でSolaris 10に必要なパッチ

すべてのインストール:

  • 118345-03 SunOS 5.10_x86: ld & libc.so.1のパッチ

  • 119961-02 SunOS 5.10_x86、x64、アセンブラ用のパッチ


コンピュータにインストールされているオペレーティング・システムのパッチのリストを入手する方法

コンピュータにインストールされているパッチを判断する手順は次のとおりです。

  1. -pオプションを指定してshowrevコマンドを実行します。次のようにコマンドを入力すると、出力内容がpatchListファイルに保存されます。

    prompt> showrev -p | sort > patchList
    
    
  2. viやemacsなどのテキスト・エディタでファイルを開き、パッチ番号を検索します。

具体的なパッチがコンピュータにインストールされているかどうかを確認するには、次のコマンドを使用します。

 # /usr/sbin/patchadd -p | grep patch_number

オペレーティング・システムのパッチがインストールされていない場合は、次のWebサイトからダウンロードしてインストールしてください。

http://sunsolve.sun.com

インストーラによるオペレーティング・システムのパッチの確認

インストーラはコンピュータ上の必要なパッチ・バージョンを検索します。完全一致するものが見つからなかった場合は、インストーラを起動したシェルに警告メッセージが表示されます。

CD-ROM:  prompt> mount_point/10.1.2disk1/runInstaller
DVD-ROM: prompt> mount_point/application_server/runInstaller
...
... installer performs prerequisite checks here ...
...
Some optional pre-requisite checks have failed. Continue? (y/n) [n] n

ユーザーはインストーラを終了するか、続行するかを選択できます。

インストールしていないパッチがある場合は、「n」と入力してインストーラを終了します。目的のパッチをダウンロードしてインストールしてください。

y」を入力して続行するのは、必要なパッチがすべてインストールされていることが確認できた場合のみにしてください。

3.3 カーネル・パラメータ

OracleAS Metadata RepositoryまたはOracleAS Web Cacheをインストールするコンピュータで、そのカーネル・パラメータを表3-4および表3-5に示す最小値に設定する必要があります。

カーネル・パラメータの値は、/etc/systemファイルに書き込まれます。/etc/systemファイルにパラメータが指定されていない場合は、行を追加してパラメータを指定する必要があります。Solaris 10では、System Vのすべてのプロセス間通信(IPC)機能が、自動的に構成されるか、リソース制御によって制御されます。この詳細は、第3.4項「Solaris 10のリソース制御」を参照してください。


注意:

  • カーネル・パラメータ値の設定が必要なのは、OracleAS Metadata RepositoryまたはOracleAS Web Cacheが実行されるコンピュータのみです。これらのコンポーネントをインストールする場合は、インストーラによってカーネル・パラメータの値がチェックされます。

  • カーネル・パラメータの値が要件を満たさない場合は、エラー・メッセージが表示されます。該当するカーネル・パラメータを適切な値に更新しないかぎり、インストールは続行できません。

  • カーネル・パラメータ値を更新した場合、新しい値を有効にするには、コンピュータを再起動する必要があります。


表3-4 OracleAS Web Cacheで必要なカーネル・パラメータ

パラメータ 最小値を示す/etc/systemの行 説明

rlim_fd_max

set rlim_fd_max=65536

1つのプロセスがオープンできるファイル・ディスクリプタに対する厳格な制限を定義します。


表3-5 OracleAS Metadata Repositoryで必要なカーネル・パラメータ

パラメータ 最小値を示す/etc/systemの行 説明

semmni

set semsys:seminfo_semmni=100

システム全体でのセマフォ・セットの最大数を定義します。

semmns

set semsys:seminfo_semmns=1024

システム上の最大セマフォを定義します。256は、1つのデータベース(これからインストールするOracleAS Metadata Repository)を実行するコンピュータ用の最小値です。

そのコンピュータでデータベースがすでに実行中の場合は、「semmnsパラメータの最小値を決定するには」を参照してください。

semmsl

set semsys:seminfo_semmsl=256

初期インストールに限定した推奨最小値を定義します。

shmmax

set shmsys:shminfo_shmmax=4294967295

共有メモリー・セグメントの最大許容サイズを定義します(4GB = 4294967295)。

shmmni

set shmsys:shminfo_shmmni=100

システム全体の共有メモリー・セグメントの最大数を定義します。


semmnsパラメータの最小値を決定するには

Oracleデータベースが実行されていないコンピュータにOracleAS Metadata Repositoryをインストールする場合(つまり、OracleAS Metadata Repositoryがコンピュータ上で実行される唯一のデータベースとなる場合)は、semmnsパラメータを最小の256に設定します。

Oracleデータベースがすでに実行されているコンピュータにOracleAS Metadata Repositoryをインストールする場合は、semmnsパラメータを、各Oracleデータベース(OracleAS Metadata Repositoryを含む)のprocesses初期化パラメータを合計して、それに最大のパラメータ値を2回加算し、さらにデータベースごとに10を加算した値に設定します。

OracleAS Metadata Repositoryデータベースのprocessesパラメータのデフォルト値は150です。

たとえば、コンピュータでOracleデータベースがすでに実行されており、そのprocessesパラメータが200に設定されている場合、semmnsパラメータを最低でも770に設定する必要があります。

Oracleデータベースのprocessesパラメータの値を確認するには、SQL*Plusで次のコマンドを実行します。

prompt> sqlplus "sys/password as sysdba"
SQL> show parameters processes

passwordでは、SYSユーザーのパスワードを指定します。

カーネル・パラメータの値を追加または更新する手順は次のとおりです。

  1. 値を変更する必要のあるコンピュータでrootユーザーになります。

  2. /etc/systemファイルのバックアップ・コピーを作成します。たとえば、次のコマンドを実行すると、system.backという名前のバックアップ・コピーが作成されます。

    # cp /etc/system /etc/system.back
    
    
  3. viやemacsなどのテキスト・エディタを使用して、値を更新するか、または必要に応じて/etc/systemファイルに新しい行を追加します。たとえば、次の行は、パラメータに値を設定する例を示しています。

    set semsys:seminfo_semmni=300
    set semsys:seminfo_semmns=1024
    set semsys:seminfo_semmsl=256
    set shmsys:shminfo_shmmax=4294967295
    set shmsys:shminfo_shmmin=1
    set shmsys:shminfo_shmmni=512
    set shmsys:shminfo_shmseg=150
    
    

    ヒント:

    /etc/systemファイルのコメント文字は、アスタリスク(*)であり、#ではありません。

  4. コンピュータを再起動して、新しい値を有効にします。

3.4 Solaris 10のリソース制御

Solaris 10では、System Vのすべてのプロセス間通信(IPC)機能が、自動的に構成されるか、リソース制御によって処理されます。デフォルト値が増え、リソースが自動的に割り当てられるため、以前はシステムのチューニングが必要だったアプリケーションの多くが自動的に実行できるようになりました。これは、Solaris 10のデフォルト値がOracleの推奨値より大きいためです。Oracleが推奨しているSolaris 9のデフォルト値は、表3-6に示すように、対応するSolaris 10のリソース制御に適用されます。

表3-6 Solaris 9のカーネル、および対応するSolaris 10のリソース制御およびデフォルト値

Solaris 9のカーネル Solaris 10のリソース制御 適用されるデフォルト値(Solaris 9)

seminfo_semmni

project.max-sem-ids

100

seminfo_semmsl

process.max-sem-nsems

256

shminfo_shmmax

project.max-shm-memory

4294967295

shminfo_shmmni

project.max-shm-ids

100


リソース制御の構成

リソース制御に指定された現在の値を表示し、必要に応じてその値を変更するには、次の手順を実行します。

  1. リソース制御の現在の値を表示するには、次のコマンドを入力します。

    # id -p
    project id uid=0(root) gid=0(root) projid=1 (user.root)
    
    

    id -pコマンドを実行すると、project idが確認されます。

    # prctl -n project.max-shm-memory -i project user.root
    # prctl -n project.max-sem-ids -i project user.root
    
    
  2. 既存のリソース制御の値を変更するには、次のコマンドを入力します。

    1. max-shm-memoryの値を6GBに変更するには:

      # prctl -n project.max-shm-memory -v 6gb -r -i project user.root
      
      
    2. max-sem-idsの値を256に変更するには:

      # prctl -n project.max-sem-ids -v 256 -r -i project user.root
      
      

    Solaris 10のチューニングの詳細は、次のサイトを参照してください。

    http://docs.sun.com/app/docs/doc/817-0404/6mg74vs8v?a=view

3.5 ポート

Oracle HTTP Server、OracleAS Web Cache、Oracle Enterprise Manager 10gなどの数多くのOracle Application Serverコンポーネントで、ポートが使用されます。インストーラでデフォルトのポート番号を割り当てたり、指定したポート番号を使用したりするよう構成できます。

Oracle HTTP Serverのデフォルト・ポートが80ではなく7777である理由

デフォルトでは、インストーラによって、ポート80でなくポート7777を使用するようにOracle HTTP Serverが構成されます。ポート7777がデフォルトのポートである理由は、UNIXでは1024未満のポート番号を使用するコンポーネントに対しrootユーザーとして追加の手順を実行しないと、コンポーネントを実行できないためです。インストーラにはrootアクセス権がないので、必然的に1024より大きい番号のポートが使用されます。

Oracle HTTP Serverでデフォルト以外のポート(ポート80など)を使用する場合は、静的ポート機能を使用することで、コンポーネントにポート番号を割り当てることができます。ポート番号はインストール後に変更することもできますが、インストール時に設定するほうが簡単です。

3.5.1 ポートの使用状況の確認方法

ポートが使用されているかどうかを調べるには、次のようにnetstatコマンドを実行します。

prompt> netstat -an | grep portnum

3.5.2 デフォルトのポート番号の使用方法

コンポーネントにデフォルトのポート番号を使用する場合は、何も設定する必要はありません。各コンポーネントのポート範囲内にあるポートが少なくとも1つは使用できることを確認してください。範囲内に空きポートが見つからない場合は、インストールは失敗します。

3.5.3 カスタム・ポート番号(静的ポート機能)の使用方法

コンポーネントに対してカスタム・ポート番号を割り当てるようインストーラに指示する手順は次のとおりです。

  1. コンポーネント名およびポート番号を含むファイルを作成します。ファイルの形式は、第3.5.3.1項「staticports.iniファイルの形式」を参照してください。通常、このファイルはstaticports.iniという名前にしますが、他の名前を付けることもできます。

  2. インストーラの「ポート構成オプションの指定」画面で「手動」を選択し、staticports.iniファイルへのフルパスを入力します。

    このファイルへのフルパスを指定しない場合、インストーラはこのファイルを見つけることができません。その場合は、警告が表示されることなく、すべてのコンポーネントにデフォルト・ポートが割り当てられます。

3.5.3.1 staticports.iniファイルの形式

staticports.iniファイルの形式は次のとおりです。port_numは、コンポーネントで使用するポート番号に置き換えます。

# J2EE and Web Cache
Oracle HTTP Server port = port_num
Oracle HTTP Server Listen port = port_num
Oracle HTTP Server SSL port = port_num
Oracle HTTP Server Listen (SSL) port = port_num
Oracle HTTP Server Diagnostic port = port_num
Java Object Cache port = port_num
DCM Java Object Cache port = port_num
DCM Discovery port = port_num
Oracle Notification Server Request port = port_num
Oracle Notification Server Local port = port_num
Oracle Notification Server Remote port = port_num
Application Server Control port = port_num
Application Server Control RMI port = port_num
Oracle Management Agent port = port_num
Web Cache HTTP Listen port = port_num
Web Cache HTTP Listen (SSL) port = port_num
Web Cache Administration port = port_num
Web Cache Invalidation port = port_num
Web Cache Statistics port = port_num
Log Loader port = port_num
ASG port = port_num

# Business Intelligence and Forms
Reports Services SQL*Net port = port_num
Reports Services discoveryService port = port_num
Reports Services bridge port = port_num

# Infrastructure
Oracle Internet Directory port = port_num
Oracle Internet Directory (SSL) port = port_num
Oracle Certificate Authority SSL Server Authentication port = port_num
Oracle Certificate Authority SSL Mutual Authentication port = port_num
Ultra Search HTTP port number = port_num

このファイルは、CD-ROM(Disk 1)またはDVDにあるstaticports.iniファイルをテンプレートとして使用すると簡単に作成できます。

  1. CD-ROMまたはDVDにあるstaticports.iniファイルをハード・ディスクにコピーします。

    表3-7 CD-ROMおよびDVDのstaticports.iniファイルの場所

    メディア staticports.iniファイルの場所

    CD-ROM

    Disk 1: mount_point/1012disk1/stage/Response/staticports.ini

    DVD

    dvd_mount_point/forms_reports/stage/Response/staticports.ini


  2. ローカル・コピー(ハード・ディスク上のファイル)を編集して、使用するポート番号を含めます。

    staticports.iniファイルのすべてのコンポーネントのポート番号を指定する必要はありません。このファイルに記載されていないコンポーネントには、デフォルトのポート番号が使用されます。

    次の例では、Application Server Controlのポートと、OracleAS Web Cacheの一部のポートを設定します。指定されていないコンポーネントについては、デフォルトのポート番号が割り当てられます。

    Application Server Control port = 2000
    Web Cache Administration port = 2001
    Web Cache Invalidation port = 2002
    Web Cache Statistics port = 2003
    
    

    インストールの終了後に割り当てられたポートを確認するには、ORACLE_HOME/install/portlist.iniファイルを調べます。


ポート番号の選択:

  • ポート番号の最大値は65535です。

  • 1024未満のポート番号をコンポーネントに使用する場合は、そのコンポーネントをrootユーザーとして実行する必要があります。

  • ポート番号389および636をOracle Internet Directoryで使用する場合は、/etc/servicesファイルでこれらの番号をコメント化する必要があります。

  • Oracle HTTP ServerとOracleAS Web Cacheのポート番号を設定する場合は、事前に第3.5.3.3項「Oracle HTTP ServerおよびOracleAS Web Cacheのポート」を読んでください。


インストーラはメモリーを調べることで、ファイルで指定されたポートが使用可能かどうかを確認します。つまり、実行中のプロセスが使用しているポートしか検出できないということです。アプリケーションが使用しているポートを特定するために構成ファイルを調べることはありません。

指定されたポートが使用中であることを検出した場合、アラートを表示します。使用中のポートは割り当てられません。この問題に対応する手順は次のとおりです。

  1. staticports.iniファイルを編集して、別のポートを指定するか、ポートを使用しているアプリケーションを停止します。

  2. 再試行」をクリックします。インストーラがstaticports.iniファイルを再度読み取り、ファイル内のエントリをもう一度確認します。

portlist.iniファイルのstaticports.iniとしての使用

staticports.iniファイルは、Forms/Reports Servicesのインストール後に作成されるORACLE_HOME/install/portlist.iniファイルと同じ形式になっています。Forms/Reports Servicesのインストール後に別のインストールに同じポート番号を使用する場合は、最初のインストールのportlist.iniファイルを、以降のインストールでstaticports.iniファイルとして使用できます。


注意:

staticports.iniOracle Management Agent portの行は、portlist.iniEnterprise Manager Agent portの行に該当します。

3.5.3.2 インストーラが、指定されたポートではなくデフォルトのポートを使用する原因となるエラーの状況

staticports.iniファイルを注意深く調べます。間違いがあると、インストーラが警告を表示せずにデフォルトのポートを使用する原因となります。次の点を調べてください。

  • 複数のコンポーネントに同じポートを指定した場合、インストーラは指定されたポートを最初のコンポーネントに使用し、他のコンポーネントにはそのコンポーネントのデフォルトのポートを使用します。複数のコンポーネントに同じポートが指定されていても、インストーラによって警告は表示されません。

  • staticports.iniファイルに構文エラーがある場合は(行内に=文字が記述されていないなど)、その行は無視されます。こうした行で指定されているコンポーネントには、デフォルト・ポートが割り当てられます。構文エラーがある行に対して、警告は表示されません。

  • コンポーネント名のつづりが間違っていた場合、インストーラはそのコンポーネントにデフォルトのポートを割り当てます。ファイル内のコンポーネント名では大文字と小文字が区別されます。認識できない名前がある行に対して、警告は表示されません。

  • ポート番号に数字以外の値を指定した場合、インストーラはその行を無視し、コンポーネントにデフォルトのポート番号を割り当てます。その際に、警告は表示されません。

  • staticports.iniファイルへの相対パスが指定されている場合は、インストーラはファイルを見つけることができません。インストーラは警告を表示せずに続行し、すべてのコンポーネントにデフォルトのポートを割り当てます。staticports.iniファイルへのフルパスを指定する必要があります。

3.5.3.3 Oracle HTTP ServerおよびOracleAS Web Cacheのポート

Oracle HTTP Serverのhttpd.confファイルでは、OracleAS Web CacheおよびOracle HTTP Serverで使用するポートは、PortディレクティブとListenディレクティブが指定します。これらのポートを設定するときには、構成するコンポーネントに応じて、staticports.iniファイルの適切な行を選択します。

これらのコンポーネントのポートを設定する際は、次の内容を十分に理解しておく必要があります。

OracleAS Web CacheとOracle HTTP Serverの両方を構成する場合

  1. OracleAS Web Cacheのポートを設定します。

    OracleAS Web Cacheでは、Portディレクティブで指定されるポートが使用されます(図3-1)。このポートを設定するには、staticports.iniファイルに次の行を使用します。

    Web Cache HTTP Listen port = port_number
    
    

    OracleAS Web CacheのSSLポートを構成するには、次の行を使用します。

    Web Cache HTTP Listen (SSL) port = port_number
    
    

    この場合、Oracle HTTP Server port行を使用してポート番号を設定することはできません。staticports.iniファイルにOracle HTTP Server port行とWeb Cache HTTP Listen port行の両方が記述されている場合は、Oracle HTTP Server port行は無視されます。たとえば、次の2行がstaticports.iniにあるとします。

    Web Cache HTTP Listen port = 7979
    Oracle HTTP Server port = 8080
    
    

    Portディレクティブは7979に設定されます。

  2. Oracle HTTP Serverのポートを設定します。

    Oracle HTTP Serverでは、Listenディレクティブで指定されるポートが使用されます。このポートを設定するには、staticports.iniファイルに次の行を使用します。

    Oracle HTTP Server Listen port = port_number
    
    

    SSL Listenポートを構成するには、次の行を使用します。

    Oracle HTTP Server Listen (SSL) port = port_number
    
    

図3-1 OracleAS Web CacheとOracle HTTP Serverの両方を構成する場合

図3-1の説明が続きます。
「図3-1 OracleAS Web CacheとOracle HTTP Serverの両方を構成する場合」の説明

Oracle HTTP Serverのみの構成(OracleAS Web Cacheは不使用)

Oracle HTTP Serverのみを構成する場合、Oracle HTTP ServerではPortディレクティブとListenディレクティブの両方を使用します(図3-2)。この場合、両ディレクティブが同じポート番号を使用するように設定する必要があります。

これらのポートを設定するには、staticports.iniファイルのOracle HTTP Server port行とOracle HTTP Server Listen port行を使用します。次に例を示します。

Oracle HTTP Server port = 8080
Oracle HTTP Server Listen port = 8080

これらのポートのSSLバージョンを設定するには、次の行を使用します。非SSLバージョンの場合と同様、2つの行で同じポート番号を指定する必要があります。

Oracle HTTP Server SSL port = 443
Oracle HTTP Server Listen (SSL) port = 443

staticports.iniのWeb Cache行も指定した場合、OracleAS Web Cacheは構成していないため、これらの行は無視されます。

図3-2 Oracle HTTP Serverのみを構成する場合

図3-2の説明が続きます。
「図3-2 Oracle HTTP Serverのみを構成する場合」の説明

3.5.3.4

この項では、staticports.iniを使用するためのいくつかの一般的な使用例について説明します。

3.5.3.4.1 フロントエンドにOracleAS Web Cache、ポート番号に80と443を使用するようOracle HTTP Serverを構成する場合

この使用例では、次の行を含むstaticports.iniファイルを作成します。

Web Cache HTTP Listen port = 80
Oracle HTTP Server Listen port = 81
Web Cache HTTP Listen (SSL) port = 443
Oracle HTTP Server Listen (SSL) port = 444

Oracle HTTP Serverでは、ListenおよびSSL Listenのポートには、任意の使用可能なポートを指定できます。この例では、ポート81と444を使用します。これらのポートは、1024未満の番号でなくてもかまいません。選択したポート番号が1024未満の場合は、Oracle HTTP ServerとOracleAS Web Cacheをrootユーザーとして起動する必要があります。


注意:

この例では1024未満のポート番号を使用しているため、Oracle HTTP ServerとOracleAS Web Cacheをrootユーザーで実行するように構成する必要があります。この構成は、インストール時またはインストール後に実行できます。

インストール後に構成を行う場合は、インストーラではこれらのコンポーネントは起動されません(コンポーネントが未構成のため)。

詳細は、『Oracle HTTP Server管理者ガイド』および『Oracle Application Server Web Cache管理者ガイド』を参照してください。


3.5.3.4.2 OracleAS Web Cacheなしで、ポート番号に80と443を使用するようOracle HTTP Serverを構成する場合

この使用例では、次の行を含むstaticports.iniファイルを作成します。

Oracle HTTP Server port = 80
Oracle HTTP Server Listen port = 80
Oracle HTTP Server SSL port = 443
Oracle HTTP Server Listen (SSL) port = 443


注意:

この例では1024未満のポート番号を使用しているため、Oracle HTTP Serverをrootユーザーで実行するように構成する必要があります。詳細は、前述の「注意」を参照してください。

3.6 オペレーティング・システム・グループ

Oracle製品がインストールされていないコンピュータにForms/Reports Servicesをインストールする場合は、オペレーティング・システム・グループを作成する必要があります。この場合は、インベントリ・ディレクトリを所有するグループを作成します。第3.6項「オペレーティング・システム・グループ」「インベントリ・ディレクトリのグループの作成」を参照してください。

ローカル・オペレーティング・システム・グループを作成するには、次の操作を行います。

次のコマンドを入力して、oinstallグループを作成します。

# /usr/sbin/groupadd oinstall

ローカル・オペレーティング・システム・グループが作成されました。オペレーティング・システム・ユーザーとグループの詳細は、オペレーティング・システムのドキュメントを参照するか、システム管理者に連絡してください。

インベントリ・ディレクトリのグループの作成

Oracle製品がインストールされていないコンピュータにForms/Reports Servicesをインストールする場合は、インベントリ・ディレクトリを所有するグループを作成します。インストーラは、インベントリ・ディレクトリにファイルを保存して、コンピュータにインストールされたOracle製品を識別します。

このマニュアルでは、このオペレーティング・システム・グループの名前にoinstallが使用されています。

インベントリ・ディレクトリに対して別個のグループを作成することで、様々なユーザーがコンピュータにOracle製品をインストールできます。ユーザーはインベントリ・ディレクトリに対する書込み権限が必要です。書込み権限を持つには、oinstallグループに所属する必要があります。

Oracle製品を初めてコンピュータにインストールするときは、インベントリ・ディレクトリ用のグループ名を入力する画面が表示されます。以降のインストールでは、インベントリ・ディレクトリの場所を入力する画面が表示されます。

インベントリ・ディレクトリのデフォルト名はoraInventoryです。

インベントリ・ディレクトリがコンピュータ上に存在するかどうかが不明な場合は、ファイルを調べます。このファイルには、インベントリ・ディレクトリの場所とその所有グループが示されています。このファイルがない場合は、Oracle製品がコンピュータにインストールされていないことを意味します。

3.7 オペレーティング・システム・ユーザー

Oracle製品のインストールおよびアップグレードを行うためのオペレーティング・システム・ユーザーを作成します。インストーラを実行するオペレーティング・システム・ユーザーは、次のディレクトリに対する書込み権限が必要です。

コンピュータに他のOracle製品がインストールされている場合は、オペレーティング・システム・ユーザーがすでに作成されている可能性があります。/etc/oraInst.locファイルまたは/var/opt/oracle/oraInst.locファイルを調べてください。このファイルには、インベントリ・ディレクトリの場所とその所有グループが示されています。このファイルがない場合は、Oracle製品がコンピュータにインストールされていないことを意味します。

Oracle製品のインストールに使用するユーザーがまだ作成されていない場合は、表3-8に示すプロパティを持つユーザーを作成します。

表3-8 インストーラを実行するオペレーティング・システム・ユーザーのプロパティ

項目 説明

ログイン名

このユーザーには任意の名前を付けられます。このガイドでは、oracleユーザーという名前を使用します。

グループ識別子

oracleユーザーのプライマリ・グループには、oraInventoryディレクトリに対する書込み権限が必要です。

このグループには任意の名前を付けられます。このマニュアルでは、oinstallという名前を使用します。

ホーム・ディレクトリ

oracleユーザーのホーム・ディレクトリには、他のユーザーと同じホーム・ディレクトリを指定できます。

ログイン・シェル

デフォルトのログイン・シェルは、C、BourneまたはKornシェルです。



注意:

oracleユーザーは、Oracle製品のインストールとメンテナンスの目的にのみ使用します。インストーラ関連の作業以外には、oracleユーザーを使用しないでください。また、rootをoracleユーザーとして使用しないでください。

ローカル・オペレーティング・システム・ユーザーの作成

ローカル・オペレーティング・システム・ユーザーを作成するには、次の操作を行います。

  1. oracleユーザーを作成するには、次のようなコマンドを入力します。

    # /usr/sbin/useradd -g oinstall -G dba[,oper] oracle
    
    

    このコマンドのオプション:

    • -gオプションによって、プライマリ・グループが指定されます。これは、たとえばoinstallなどOracleインベントリ・グループである必要があります。

    • -Gオプションによってセカンダリ・グループが指定されます。これには、OSDBAグループが含まれている必要があり、必要に応じて、dbadba,operなどのOSOPERグループが含まれます。

  2. oracleユーザーのパスワードを設定します。

    # passwd oracle
    
    

ローカル・オペレーティング・システム・ユーザーが作成されました。

オペレーティング・システム・ユーザーが属しているグループを確認するには、このユーザー名を指定してgroupsコマンドを実行します。次に例を示します。

prompt> groups oracle

オペレーティング・システム・ユーザーとグループの詳細は、オペレーティング・システムのドキュメントを参照するか、システム管理者に連絡してください。

3.8 環境変数

Forms/Reports Servicesをインストールするオペレーティング・システム・ユーザーは、表3-9に示す環境変数を設定または解除する必要があります。

この項の項目は次のとおりです。

表3-9 環境変数の要約

環境変数 設定または解除

ORACLE_HOMEおよびORACLE_SID


どちらでもかまわない(インストーラによってこれら2つの環境変数は解除される)。

PATH、CLASSPATHおよびLD_LIBRARY_PATH


Oracleホーム・ディレクトリ内にあるディレクトリの参照はできない。

DISPLAY


インストーラ・ウィンドウを表示するモニターに設定する。

TMPおよびTMPDIR


オプション。解除された場合は、/tmpがデフォルトになる。

TNS_ADMIN


設定できない。

REPORTS_DEFAULT_DISPLAY


デフォルトではYESに設定されている。NOに設定する場合は、適切なディスプレイを指定する必要がある。


3.8.1 環境変数に関するヒント

環境変数を操作する際は、次のヒントを参考にしてください。

  • .profileファイルに設定された環境変数は、読取り不能な場合があります。環境変数が適切な値に設定されていることを確認する場合は、インストーラを実行したシェルで値をチェックしてください。

  • 環境変数の値を調べるには、envコマンドを使用します。このコマンドは、現在定義されているすべての環境変数とその値を表示します。

    % env
    
    
  • suコマンドを使用してユーザーを切り替えた場合(rootユーザーからoracleユーザーへの切替えなど)は、切り替えた後に環境変数を確認してください。新しいユーザーの場合、環境変数が渡されないことがあるためです。これは、-パラメータを指定してsuを実行した(su - user)場合でも同様です。

    # /* root user */
    # su - oracle
    % env
    
    

3.8.2 ORACLE_HOMEおよびORACLE_SID

これらの環境変数はインストーラによって解除されるため、インストーラの起動時には設定または解除のどちらの状態でもかまいません。

3.8.3 PATH、CLASSPATHおよびLD_LIBRARY_PATH

PATHCLASSPATHおよびLD_LIBRARY_PATH環境変数がOracleホーム・ディレクトリを参照しないように編集します。

3.8.4 DISPLAY

インストーラを表示するXサーバーを指定するようDISPLAY環境変数を設定します。DISPLAY環境変数の形式は次のとおりです。

hostname:display_number.screen_number

例(Cシェル):

% setenv DISPLAY test.mydomain.com:0.0

例(BourneまたはKornシェル):

$ DISPLAY=test.mydomain.com:0.0; export DISPLAY

ディスプレイをテストするには、xclockプログラムを実行します。

$ xclock &

Forms/Reports Servicesでは、インストール時にのみ稼動するXサーバーが必要になります。オペレーティング・システムにフレーム・バッファを持つXサーバーがインストールされている場合、インストール中はログインしたままで、フレーム・バッファを実行しておく必要があります。フレーム・バッファを実行しない場合は、X Virtual Frame Buffer(XVFB)やVirtual Network Computing(VNC)などの仮想フレーム・バッファを使用する必要があります。

XVFBなどの仮想フレーム・バッファ・ソリューションを取得してインストールする方法は、OTN(http://www.oracle.com/technology/products/)にアクセスし、「frame buffer」で検索してください。

3.8.5 TMPおよびTMPDIR

インストーラは、スワップ領域として一時ディレクトリを使用します。インストーラでは、TMP環境変数およびTMPDIR環境変数を調べて、一時ディレクトリの場所を特定します。環境変数がない場合は、/tmpディレクトリが使用されます。

/tmp以外の一時ディレクトリを使用する場合は、TMP環境変数およびTMPDIR環境変数を代替ディレクトリのフルパスに設定します。oracleユーザーには、このディレクトリに対する適切な権限が必要です。また、このディレクトリは表3-1に示した要件を満たしている必要があります。

例(Cシェル):

% setenv TMP /tmp2
% setenv TMPDIR /tmp2

例(BourneまたはKornシェル):

$ TMP=/tmp2; export TMP
$ TMPDIR=/tmp2; export TMPDIR

この環境変数が未設定でデフォルト・ディレクトリに十分な容量がない場合は、環境変数が設定されていないことを示すエラー・メッセージが表示されます。その場合は、異なるディレクトリを指すように環境変数を設定するか、デフォルト・ディレクトリの容量が十分になるように解放してください。どちらを実行しても、インストールは最初からやりなおす必要があります。

3.8.6 TNS_ADMIN

この項では、次の2つの要件について説明します。

  • TNS_ADMIN環境変数が設定されていないこと。

  • /etcディレクトリまたは/var/opt/oracleディレクトリには、tnsnames.oraファイルを配置できません。

これらの要件は、他のOracle製品のNet構成ファイル間の競合を防ぐために必要です。

TNS_ADMINの設定が必要な場合、あるいは/etcディレクトリまたは/var/opt/oracleディレクトリにtnsnames.oraファイルを配置する必要がある場合は、Forms/Reports Servicesをインストールする前に次の手順を実行してください。

  1. /etcディレクトリまたは/var/opt/oracleディレクトリにtnsnames.oraファイルがある場合は、このディレクトリから別のディレクトリにファイルを移動します。または、ファイルの名前を変更します。

  2. TNS_ADMIN環境変数が設定されていないことを確認します。

    例(Cシェル):

    % unsetenv TNS_ADMIN
    
    

    例(BourneまたはKornシェル):

    $ unset TNS_ADMIN
    
    

インストール後に、新しく作成されたtnsnames.oraファイルの内容を、既存のtnsnames.oraファイルにマージできます。

3.8.7 REPORTS_DEFAULT_DISPLAY

REPORTS_DEFAULT_DISPLAY環境変数は、Oracle Reportsに次の機能を実装するかどうかを指定します。

  • DISPLAYへの依存性の排除

  • フォント情報のために有効なプリンタを定義する依存性の排除

  • イメージおよびフォント情報の表面解像度に対するScreenPrinter(screenprinter.ppd)の使用

  • 拡張イメージのサポート

Oracle Reportsでは、REPORTS_DEFAULT_DISPLAY=YESの場合、DISPLAY環境変数のすべての設定値が上書きされます。REPORTS_DEFAULT_DISPLAYの詳細は、『Oracle Application Server Reports ServicesレポートWeb公開ガイド』を参照してください。


注意:

REPORTS_DEFAULT_DISPLAYはOracle Reportsに対してのみ使用され、Oracle Application Serverのインストーラには適用されません。REPORTS_DEFAULT_DISPLAYYESに設定された場合でも、インストーラではDISPLAY環境変数がそのまま使用されます。

3.9 /etc/hostsファイル

/etc/hostsファイルの内容は、デフォルトのOracle Identity Managementレルムの場所およびOracleAS Single Sign-Onのホスト名に影響を与えますが、hostsファイルを編集せずに別の方法で必要な値を入力できます。

詳細は、次の項を参照してください。

3.9.1 デフォルトのOracle Identity Managementレルムの場所

インストーラによってhostsファイルが読み取られ、デフォルトのOracle Identity Managementレルムの場所が作成されます。「Internet Directoryのネームスペースの指定」画面にこの場所が表示されます。

hostsファイルは次のような書式になっている必要があります。

ip_address   fully_qualified_hostname   short_hostname

例:

123.45.67.89   primaryHost.mydomain.com   primaryHost

この例では、デフォルトのOracle Identity Managementレルムの場所は、「dc=mydomain,dc=com」のようになります。

このファイルが別の書式を使用している場合は、インストーラは正しくない値を画面に表示します。たとえば、hostsファイルに次の行が含まれていると想定します。

123.45.67.89   primaryHost   primaryHost.mydomain.com  <--- incorrect format

この場合、インストーラは、デフォルトのOracle Identity Managementレルムとして「dc=primaryHost,dc=com」を表示します。通常、これは、デフォルトのOracle Identity Managementレルムとして指定する値ではありません。


ヒント:

hostsファイルに別の書式を使用する必要がある場合は、必要な書式が使用できるようにファイルを編集し、インストールを実行してから、インストール後にファイルを元の書式に戻すことができます。

hostsファイルを編集できない、または編集しない場合は、デフォルトのOracle Identity Managementレルムに設定する値を「Internet Directoryのネームスペースの指定」画面の「カスタム・ネームスペース」フィールドに入力できます。


3.9.2 OracleAS Single Sign-Onのホスト名

OracleAS Single Sign-Onをインストールするときに、hostsファイルにコンピュータのホスト名しかなく、ドメイン名が含まれていない場合は、ホスト名(ドメイン名なし)を使用したSingle Sign-On Serverへのサインオンのみが可能になります。

Single Sign-On Serverへの接続にドメイン名が必要になるようにするには、hostsファイルを編集し、ドメイン名を入れます。このファイルを編集しない場合は、インストーラのコマンドライン・パラメータOUI_HOSTNAMEを使用し、hostsの値を変更できます。次に例を示します。

prompt> mount_point/1012disk1/runInstaller OUI_HOSTNAME=myserver.mydomain.com

3.10 ネットワーク関連のトピック

通常、Forms/Reports Servicesをインストールするコンピュータは、ネットワーク接続されており、Forms/Reports Servicesインストールを含むローカル記憶域、ディスプレイ画面、CD-ROMまたはDVDドライブを備えています。

この項では、このような一般的な使用例に該当しないコンピュータへのForms/Reports Servicesのインストール方法について説明します。この項は、次のトピックで構成されています。

3.10.1 マルチホーム(マルチIP)コンピュータへのインストール

マルチホーム・コンピュータは、複数のIPアドレスに関連付けられます。これは複数のネットワーク・カードをコンピュータに装着することで可能となります。各IPアドレスはホスト名に関連付けられています。さらに、ホスト名の別名を設定することもできます。デフォルトでは、Oracle Universal InstallerはORACLE_HOSTNAME環境変数の設定を使用して、ホスト名を検出します。ORACLE_HOSTNAMEが設定されていない場合に、複数のネットワーク・カードを持つコンピュータにForms/Reports Servicesをインストールすると、/etc/hostsファイルにある最初の名前を使用してホスト名が決められます。

使用するホスト名を先頭にするには、このファイルの行の並替えが必要な場合があります。ファイルはインストールの終了後、元の順序に戻せます。

このホスト名(またはこのホスト名の別名)を使用して、クライアントがコンピュータにアクセスできるようにする必要があります。そのことを確認するには、クライアント・コンピュータから短縮名(ホスト名のみ)およびフルネーム(ホスト名.ドメイン名)を使用してホスト名に対するpingを実行します。これらは、両方とも正常に実行される必要があります。

3.10.2 CD-ROMまたはDVDからハード・ドライブへのコピーを使用した、ハード・ドライブからのインストール

Forms/Reports ServicesのCD-ROMまたはDVDからインストールするかわりに、CD-ROMまたはDVDの内容をハード・ドライブにコピーし、ハード・ドライブからインストールすることができます。この方法は、Forms/Reports Servicesの多数のインスタンスをネットワーク経由でインストールする場合や、Forms/Reports ServicesをインストールするコンピュータにCD-ROMまたはDVDドライブが搭載されていない場合に向いている場合があります。

また、リモートのCD-ROMまたはDVDドライブからインストールすることもできます。「リモートのCD-ROMまたはDVDドライブからのインストール」を参照してください。

ハード・ドライブからインストールするときは、CD-ROMの交換を求めるメッセージは表示されません。適切な場所にコピーされている場合は、インストーラが自動的にファイルを探します。

CD-ROMをコピーするには

  1. 親ディレクトリ(たとえば、oralinfrs)を作成し、その親ディレクトリ下にDisk1Disk2という名前のサブディレクトリを作成します(Disk3以降も同様)。サブディレクトリの名前は、DiskNにする必要があります(NはCD-ROM番号)。

  2. 各CD-ROMの内容を該当するディレクトリにコピーします。

    prompt> cp -pr /cdrom_mount_point/10.1.2disk1/* /path/to/hard/drive/Disk1/
    prompt> cp -pr /cdrom_mount_point/10.1.2disk2/* /path/to/hard/drive/Disk2/
    ... Repeat for each CD-ROM.
    
    

コピーしたファイルからインストーラを実行するには、Disk1ディレクトリのrunInstaller実行可能プログラムを起動します。このファイルは、Forms/Reports Servicesが実行されるコンピュータで実行します。

prompt> /path/to/hard/drive/Disk1/runInstaller

DVDからoralinfrsディレクトリをコピーするには

oralinfrsディレクトリをDVDからハード・ディスクにコピーします。

prompt> cp -pr /dvd_mount_point/oralinfrs /path/to/hard/drive

コピーしたファイルからインストーラを実行するには、Forms/Reports Servicesが実行されるコンピュータでrunInstaller実行可能プログラムを起動します。

prompt> /path/to/hard/drive/oralinfrs/runInstaller

3.10.3 リモートのCD-ROMまたはDVDドライブからのインストール

インストーラをリモート・コンピュータ(remote_computer)で実行しながら、その画面をローカル・コンピュータ(local_computer)に表示できます。Forms/Reports Servicesは、リモート・コンピュータにインストールされます。

  1. remote_computerをlocal_computerに表示できるようにします。ローカル・コンピュータのコンソールで、次のコマンドを実行する必要があります。

    local_computer> xhost +remote_computer
    
    

    xhostを実行しないと、Xlibエラーが発生する可能性があります。これは、インストーラ起動時の「Failed to connect to server」、「Connection refused by server」または「Can't open display」と同様のエラーです。

  2. local_computerで、remote_computerへのリモート・ログインを実行します(telnetまたはrloginを使用)。第3.7項「オペレーティング・システム・ユーザー」に説明されているoracleユーザーとしてログインします。第3.8項「環境変数」に説明されている環境変数が適切に設定されていることを確認します。

    local_computer> rlogin -l oracle remote_computer.mydomain.com
    - OR -
    local_computer> telnet remote_computer.mydomain.com
    
    
  3. remote_computer上のDISPLAY環境変数がlocal_computerを指すように設定します。

    例(Cシェル):

    remote_computer> setenv DISPLAY local_computer.mydomain.com:0.0
    
    

    例(BourneまたはKornシェル):

    remote_computer> DISPLAY=local_computer.mydomain.com:0.0; export DISPLAY
    
    
  4. インストーラを実行します。第4.9項「Oracle Universal Installerの起動」を参照してください。


注意:

PseudoColorカラー・モデルまたはPseudoColorビジュアルをサポートしている場合、PC X emulatorを使用してインストーラを実行できます。PseudoColorビジュアルを使用するようPC X emulatorを設定してからインストーラを実行します。カラー・モデル設定またはビジュアル設定の変更方法については、X emulatorのドキュメントを参照してください。

3.10.4 リモート・コンピュータでのインストール

インストーラをリモート・コンピュータ(remote_computer)で実行しながら、その画面をローカル・コンピュータ(local_computer)に表示できます。Forms/Reports Servicesは、リモート・コンピュータにインストールされます。

  1. remote_computerlocal_computerに表示できるようにします。ローカル・コンピュータのコンソールで、次のコマンドを実行します。

    local_computer> xhost +remote_computer
    
    

    xhostを実行しないと、Xlibエラーが発生する可能性があります。これは、インストーラ起動時のFailed to connect to serverConnection refused by serverまたはCan't open displayと同様のエラーです。

  2. local_computerで、remote_computerへのリモート・ログインを実行します(telnetまたはrloginを使用)。第3.7項「オペレーティング・システム・ユーザー」に説明されているoracleユーザーとしてログオンします。第3.8項「環境変数」に説明されている環境変数が適切に設定されていることを確認します。

    local_computer> rlogin -l oracle remote_computer.mydomain.com
    - OR -
    local_computer> telnet remote_computer.mydomain.com
    
    
  3. remote_computer上のDISPLAY環境変数がlocal_computerを指すように設定します。

    例(Cシェル):

    remote_computer> setenv DISPLAY local_computer.mydomain.com:0.0
    
    

    例(BourneまたはKornシェル):

    remote_computer> DISPLAY=local_computer.mydomain.com:0.0; export DISPLAY
    
    
  4. インストーラを実行します。インストーラの実行方法は、第4.9項「Oracle Universal Installerの起動」を参照してください。


    注意:

    PseudoColorカラー・モデルまたはPseudoColorビジュアルをサポートしている場合、PC X emulatorを使用してインストーラを実行できます。PseudoColorビジュアルを使用するようPC X emulatorを設定してからインストーラを実行します。カラー・モデル設定またはビジュアル設定の変更方法については、X emulatorのドキュメントを参照してください。

3.10.5 NFSマウントしたストレージへのインストール

標準のNFSが装備されたコンピュータでは、Forms/Reports Servicesをインストールおよび実行できません。Network Appliance(NetApp)ファイラなどの認可されたNFSマウントのストレージ・システムを使用する必要があります。Forms/Reports Servicesは、NFSマウントのストレージ・システムでの動作が保証されています。

NetAppシステムは最低でも、リモート・インストール・ユーザーとリモートrootユーザーに対してエクスポートする必要があります。これは、exportfsコマンドを使用して実行できます。

prompt> exportfs -i /vol/vol1

更新された最新の証明リストについては、Oracle Technology Network(http://www.oracle.com/technology)で確認してください。

3.10.6 単一インストールからの複数インスタンスの実行

Forms/Reports Servicesコンポーネントは、それらがインストールされたコンピュータ上でのみ動作するよう設計されています。そのため、NFSを通じてリモート・コンピュータのファイルにアクセスできる場合でも、コンポーネントをリモート・コンピュータで実行することはできません。

3.10.7 NISおよびNIS+のサポート

Forms/Reports Servicesは、NISおよびNIS+環境にインストールして実行できます。これらの環境の詳細は、Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドを参照してください。

3.11 インストーラが実行する前提条件チェック

表3-10に、インストーラが実行するチェックの一覧を示します。

表3-10 インストーラが実行する前提条件チェック

項目 説明

CPU

CPUが最低処理速度を満たしているかどうかをチェックします。

オペレーティング・システムのバージョン

サポートされるバージョンは表3-1を参照してください。

メモリー

推奨値については、表3-1を参照してください。

ページファイルの合計サイズ(仮想メモリー)

推奨値については、表3-1を参照してください。

スワップ領域

推奨値については、表3-1を参照してください。

TMP容量

推奨値については、表3-1を参照してください。

インスタンス名

Forms/Reports Servicesをインストールするコンピュータに同じ名前のインスタンスが存在しないことを確認します。

Oracleホーム・ディレクトリの名前

Oracleホーム・ディレクトリ名にスペースが含まれていないかどうかをチェックします。

Oracleホーム・ディレクトリへのパス

Oracleホーム・ディレクトリへのパスが127文字を超えていないことを確認します。

Oracleホーム・ディレクトリの内容

Oracleホーム・ディレクトリに、インストール障害を引き起こすファイルが含まれていないかどうかをチェックします。

Oracleホーム・ディレクトリ

中間層を拡張する場合と、Oracle Developer Suiteが配置されたOracleホームに中間層をインストールする場合以外は、新しいディレクトリにForms/Reports Servicesをインストールする必要があります。ここで、許可されていないインストール例をいくつか紹介します。

  • 8.0、8i、9.0.1または9.2データベースのOracleホームへの、Oracle Application Server 10gのインストール

  • Oracle Management ServiceのOracleホームへの、Oracle Application Server 10gのインストール

  • Oracle Collaboration SuiteのOracleホームへの、Oracle Application Server 10gのインストール

  • スタンドアロンのOracle HTTP ServerのOracleホームへの、Oracle Application Server 10gのインストール

  • スタンドアロンのOracleAS Web CacheのOracleホームへの、Oracle Application Server 10gのインストール

  • Oracle9i Developer Suite 9.0.2のOracleホームへの、Oracle Application Server 10gのインストール

  • スタンドアロンのOracle Application Server Containers for J2EEのOracleホームへの、Oracle Application Server 10gのインストール

  • Oracle9iAS 1.0.2.2のOracleホームへの、Oracle Application Server 10gのインストール

  • Oracle9iAS9.0.2または9.0.3中間層のOracleホームへの、Oracle Application Server 10g Forms and Reports Services中間層のインストール

  • OracleAS Infrastructure 9.0.2またはリリース10gのOracleホームへの、OracleAS Developer Kits 10gのインストール

  • Oracle9iAS9.0.2または9.0.3中間層のOracleホームへの、OracleAS Developer Kits 10gのインストール

  • Oracle Developer Suite 9.0.2またはリリース10gのOracleホームへの、OracleAS Developer Kits 10gのインストール

  • Oracle9iAS 9.0.2のOracleホームへの、OracleAS Infrastructure 10gのインストール

  • Oracle Application Server 10g Forms and Reports Services中間層またはOracleAS Developer Kits 10gのOracleホームへの、OracleAS Infrastructure 10gのインストール

  • Oracle Developer Suite 9.0.2またはリリース10gのOracleホームへの、OracleAS Infrastructure 10gのインストール

静的ポートの競合

staticports.iniファイルにポートが指定されている場合は、ファイルにリストされているポートをチェックします。staticports.iniファイルの詳細は、第3.5項「ポート」を参照してください。

モニター

モニターが256色以上を表示できるように構成されているかどうかをチェックします。

クラスタ・ファイル・システム

インストーラにより、Oracle Application Serverをクラスタ・ファイル・システム(CFS)にインストールするのではないことがチェックされます。

Display権限

ユーザーにDISPLAY環境変数で指定されているモニターで表示する権限が与えられているかどうかをチェックします。

DISPLAY環境変数

DISPLAY環境変数が設定されているかどうかをチェックします。

TNS_ADMIN環境変数

TNS_ADMIN環境変数が設定されていないこと。

/etcディレクトリまたは/var/opt/oracleディレクトリにtnsnames.oraファイルが存在しないようにします。

Oracle Enterprise Managerディレクトリの書込み確認

中間層を実行する場合、またはForms/Reports Servicesを同じOracleホームに再インストールする場合にのみチェックします。インストーラを実行するオペレーティング・システム・ユーザーに次のディレクトリに書き込むことができるかどうかをチェックします。

  • ORACLE_HOME/sysman/emd

  • ORACLE_HOME/sysman/config

  • ORACLE_HOME/sysman/webapps/emd/WEB-INF/config

Oracle Enterprise Managerファイルの有無

中間層を実行する場合、またはForms/Reports Servicesを同じOracleホームに再インストールする場合にのみチェックします。次のファイルが存在するかどうかをチェックします。

  • ORACLE_HOME/sysman/config/iasadmin.properties

  • ORACLE_HOME/sysman/webapps/emd/WEB-INF/config/consoleConfig.xml