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Oracle Application Serverリリース・ノート
10gリリース2(10.1.2)for HP Tru64 UNIX
E05143-02
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3 インストールおよびアップグレードに関する問題

この章では、Oracle Application Serverのインストールとアップグレードに関する問題、およびその対処方法について説明します。この章の内容は次のとおりです。

3.1 インストールの問題

この項では、Oracle Application Serverのインストールに関する問題について説明します。この項の内容は次のとおりです。

3.1.1 ノード・ファイルの場所の欠落

Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドの第13.2.3項「本番およびスタンバイの両方のサイトでの同じホスト名の設定」に、ノード・ファイルの場所が記載されていません。この項では、方法1を使用して中間層に同一のホスト名を設定する作業について説明します。

ノード・ファイルの正しい場所は、/etc/rc.config.d/netconfです。

3.1.2 Oracle Business Intelligence Discovererが使用不可能

Oracle Business Intelligence Discovererは、HP Tru64 UNIX上のOracle Application Server 10gリリース2(10.1.2)ではサポートされません。したがって、Discovererは、インストール・タイプのOracle Business IntelligenceにもOracle Forms and Reportsにも含まれません。

また、Oracle Application Server 10gリリース2(10.1.2)for HP Tru64 UNIXには、スタンドアロン版のOracle Business Intelligenceもありません。

3.1.3 Oracle Application Server 10gリリース2(10.1.2)のパッチ・セット2(10.1.2.2.0)の適用

HP Tru64 UNIXにOracle Application Server 10gリリース2(10.1.2)をインストールした後で、10gリリース2(10.1.2)のパッチ・セット2(10.1.2.2.0)ソフトウェア更新およびOracleAS Metadata Repository更新を適用することが必須です。このパッチ・セットは、ソフトウェアのアップグレードにも必須です。

このパッチ・セットの適用が必要なインストール・タイプは、次のとおりです。

  • OracleAS Infrastructureおよび中間層

  • スタンドアロンのインストールでのOracle Forms and Reports

  • Oracle BPEL Process ManagerおよびOracle BPEL Process Analytics

  • Oracle Application Server Integration InterConnect

  • OracleAS Portal 10.1.4

このパッチ・セットは、次のOracleMetaLinkのWebサイトからパッチ番号4960210を使用してダウンロードできます。

https://metalink.oracle.com

3.1.4 OracleAS Portalのリリース10.1.4への更新

HP Tru64 UNIXにOracle Application Server 10gリリース2(10.1.2)をインストールした後で、OracleAS Portalをリリース10.1.4にアップグレードすることが必須です。これは、HP Tru64 UNIXでは、Oracle Application Server 10gリリース2(10.1.2)でOracleAS Portalの10.1.2.0.2も10.1.2.2もサポートされなくなるためです。

Oracle Application Server 10gリリース2(10.1.2.0.2)に同梱されているOracleAS Metadata Repository Upgrade Assistantを使用して、ポータル・スキーマをアップグレードする必要があります。

ポータル・スキーマのアップグレード後、Oracle Application Server 10gリリース2(10.1.2)のパッチ・セット2(10.1.2.2.0)をインストールする必要があり、このパッチ・セットによって、スキーマのリリースが10.1.4.1.0に更新されます。

3.1.5 IPv6がサポートされない

今回リリースされたOracle Application Serverは、IPv6で構成されたマシンでの動作が保証されていません。今回リリースされたOracle Application Serverは、IPv4で構成されたマシンにインストールして実行する必要があります。

3.1.6 ホスト名にアンダースコア文字を使用しない

Oracle Application Serverインストールのホスト名には、アンダースコア文字(_)を使用しないでください。たとえば、yourbusiness_nameは使用できません。

3.1.7 OracleAS Portalコンポーネントでは、繁体字中国語環境でzh_TW.EUCロケールおよびzh_TWロケールがサポートされない

繁体字中国語環境でロケールがzh_TW.EUCまたはzh_TWに設定されているコンピュータにOracleAS Portalコンポーネントをインストールしようとすると、これらのロケールに対するJavaエンコーダの動作が原因でインストーラが一時停止し、続行できなくなります。

これを回避するには、この環境でzh_TW.BIG5ロケールを使用します。この要件は、インストール時にのみ適用されます。インストール後は、元のロケールにリセットできます。

3.1.8 文字が削除または切り捨てられる

zh_CN.GB18030キャラクタ・セットが使用されているロケールでは、Java Developer Kit(JDK)のsun.io.CharToByteGB18030コンバータの問題により、入出力操作を行うと、一部の文字が削除されたり、切り捨てられたりします。

この問題を回避するには、Oracle Internet Directoryのロケールで、zh_CN.GB18030をキャラクタ・セットとして使用しないようにします。キャラクタ・セットには、zh_CN.GBKまたはzh_CN.GB2312を使用することをお薦めします。

3.1.9 File-Based Farm Repository Configuration Assistantの障害

Oracle Universal Installerで、File-Based Farm Repository Configuration Assistantの動作中に「中止」を選択してから「再試行」を選択すると、Configuration Assistantに障害が発生して次のメッセージが表示されます。

This instance is already a member of a farm. An Oracle Application Server instance
cannot be moved directly from one farm to another.

現在、この問題への対処方法はありません。

3.1.10 記録モードで作成されたレスポンス・ファイルがサポートされない

(サイレント・インストールまたは非対話型インストールを実行するために)レスポンス・ファイルとともにインストーラを実行する場合は、Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドの「インストーラの記録モードを使用したレスポンス・ファイルの作成」で説明しているように、インストーラで-recordコマンドライン・オプションを使用して作成したレスポンス・ファイルを使用することはできません。そのかわり、レスポンス・ファイルに用意されたテンプレートから作成されたレスポンス・ファイルを使用する必要があります。このとき、テンプレート・ファイルのプレースホルダ値は、独自の値に置き換えます。

3.1.11 Oracle Database 10g(10.1.0.5)のパッチ・セット

Oracle Database 10g(10.1.x)データベース上でOracleAS Metadata Repository Creation Assistantを実行する前に、Oracle Database 10g(10.1.0.5)のパッチ・セットをインストールする必要があります。このパッチは、Oracle Application Server 10gリリース2(10.1.2.0.2)のCDパックに含まれている、Oracle Database 10g(10.1.0.5)のパッチ・セットのCDからのみ入手できます。

3.1.12 英語版以外の「ようこそ」ページに不適切にコード化されたURLリンク・ページがある

英語版以外のOracle Internet Directoryの「ようこそ」ページ・ファイルに不適切にコード化されたURLリンクがあります。不適切にコード化されている「ようこそ」ページは、.htmではなく、.htmlの接続先URLを参照します。この問題が発生すると、「Page Not Found」というエラー・メッセージが表示されます。

この場合、Webブラウザのアドレス・バーでURLの拡張子を.htmlから.htmに変更してください。

3.1.13 OracleAS Metadata RepositoryとOracle Internet Directoryが別々のコンピュータに分散している場合にエラーが発生する

OracleAS Metadata Repositoryがコンピュータ1、Oracle Internet Directoryがコンピュータ2にインストールされている分散インフラストラクチャ環境を使用する場合、Oracle Internet DirectoryではOracleAS Metadata Repositoryの登録が許可されず、次のようなエラー・メッセージが表示されます。

MR Already registered.
The service name is already registered with the specified
Oracle Internet Directory by the database containing OracleAS Metadata Repository on computer 2.
To continue with the registration, please remove existing registration in the
Oracle Internet Directory.

この問題は、両方のデータベースSIDが同じ場合に発生します。

3.1.14 「ようこそ」リンクが不適切にコード化される

Forms and Reports Servicesの「ようこそ」ページで、ページの下部にある「ようこそ」リンクが不適切にコード化されています。ナビゲートするには、ページの上部にある「ようこそ」タブを使用する必要があります。

3.1.15 OracleAS Metadata Repository Creation Assistantでは、Oracle Database 10g(10.1.0.4)へのロードが許可されていない

OracleAS Metadata Repository Creation Assistantでは、Oracle Database 10g(10.1.0.4)へのロードが許可されていますが、プログラムによって許可しないようにする必要があります。OracleAS Metadata Repository Creation Assistantプログラムでは、このようなロードに対する前提条件の確認が必要ですが、実行されていません。

3.1.16 既存のInfrastructureに対する10gリリース2(10.1.2.0.2)の中間層のインストール

10gリリース2(10.1.2.0.2)の中間層は、既存のInfrastructureに対してインストールできます。具体的には、10.1.2.0.2の中間層のインストール時に、Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドの説明に従って、既存のIdentity Management 10gリリース2(10.1.2.0.0)と、OracleAS Metadata Repository 10gリリース2(10.1.2.0.0)または10g(9.0.4)の接続の詳細を指定してください。

10.1.2.0.2の中間層では、次の構成がサポートされています。

  • Identity Management 10gリリース2(10.1.2.0.0)およびOracleAS Metadata Repository 10g(9.0.4)

  • Identity Management 10gリリース2(10.1.2.0.0)およびOracleAS Metadata Repository 10gリリース2(10.1.2.0.0)

  • Identity Management 10gリリース2(10.1.2.0.2)およびOracleAS Metadata Repository 10gリリース2(10.1.2.0.0)

10gリリース2(10.1.2.0.2)と10gリリース2(10.1.2.0.0)間の互換性の問題の詳細は、Oracle Application Serverのアップグレードおよび互換性ガイドにあるバージョンの互換性に関する項を参照してください。

3.1.17 IBM WebSphereにはパッチ・バージョン6.0.2が必要

IBM WebSphere Application Serverを使用している場合は、次のサイトにあるパッチをインストールします。http://www-1.ibm.com/support/docview.wss?rs=180&uid=swg24009813

これにより、Oracle Industrial Telnet Serverや(場合によっては)他の製品を使用する際に発生する可能性のある問題を回避できます。

3.1.18 「ORA-01031: 権限が不足しています。」エラー・メッセージ

OracleAS Metadata Repository Creation Assistantがロードされると、ログ・ファイルにエラー「ORA-01031: 権限が不足しています。」が記録されます。

このエラーは、OracleAS Syndication製品のロード時に発生します。この製品は非推奨になっており、互換性目的でロードされます。このエラーは無視してかまいません。

3.1.19 Oracle Ultra Searchが必要(Oracle Database 10gリリース2(10.2.x)のみ)

Oracle Database 10gリリース2(10.2.x)にOracleAS Metadata Repositoryをインストールする場合は、データベースにOracle Ultra Searchをインストールする必要があります。

OracleAS Metadata Repository Creation Assistantによって、データベースにWKSYSおよびWKPROXYスキーマがインストールされているかどうか確認されます。インストールされていない場合は、OracleAS Metadata Repository Creation Assistantによって次の警告が表示されます。

"The Database does not contain Ultra Search Schemas WKSYS and/or WKPROXY. Please
install them and try again. Refer to the
Database Install Guide and Ultra Search User Guide for more information."

データベースにOracle Ultra Searchがインストールされていない場合、Oracle Database 10g Companion CD-ROMからインストールできます。詳細は、Oracle Database Companion CDのインストレーション・ガイドを参照してください。

Oracle Ultra Searchのインストール後、Database Configuration Assistant(DBCA)を使用してデータベースにスキーマをロードする必要があります。Ultra Searchスキーマのロード方法については、Oracle MetaLinkhttps://www.metalink.oracle.com)のNote 337992.1を参照してください。

3.1.20 Real Application Clusters 10.2データベースでMetadata Repository Creation Assistantを実行する前にパッチの適用が必要

Real Application Clusters 10.2データベースでMetadata Repository Creation Assistantを実行する前に、ARUパッチ7993184をインストールする必要があります。このパッチを適用しないと、Oracle Ultra Searchの構成中にエラー・メッセージが表示されます。

パッチを適用する手順は次のとおりです。

  1. Real Application Clusters 10.2データベースをインストールします。

  2. データベースを、DBCAを使用して作成するか、インストール中に作成します。

  3. Oracleプロセスをすべて停止します。

  4. 同じOracleホームにCompanion CDのOracle Ultra Searchをインストールします。

  5. ARUパッチ7993184を適用します。ARUパッチは、Oracle MetaLinkhttps://www.metalink.oracle.com)から入手できます。

  6. DBCAを起動して、Oracle Ultra Searchを構成します。

  7. Metadata Repository Creation Assistantを実行します。

3.1.21 Oracle Database 10.2でOracle Metadata Repository Creation Assistantを実行する前にDB_DOMAINに移入する

Oracle Database 10gリリース2(10.2)のデフォルトのインストール・オプションでは、DB_DOMAINに値が移入されません。OracleAS Metadata Repository Creation Assistantは、DB_DOMAIN値を使用して、Oracle Application Serverファームに$SID.$DB_DOMAINという名前を付けます。そのため、OracleAS Metadata Repository Creation Assistantを実行する前に、データベースのDB_DOMAINに有効な値が移入されていることを確認する必要があります。移入されていない場合は、デフォルトのファーム名REGRESS.RDBMS.DEV.US.ORACLE.COMになります。

3.1.22 インストーラで表示されるリリース番号の誤り

OracleAS Metadata Repository Creation Assistantのインストーラに、OracleAS Metadata Repositoryの誤ったリリース番号が表示されることがあります。インストーラには(10.1.2.0.2)と表示されますが、正しくは(10.1.2.0.3)です。

この問題はインストール時に無視してかまいません。

3.1.23 OracleAS Metadata Repository 10.1.2.xではJAccelerator(Ncomp)はインストールされない

OracleAS Metadata Repository 10.1.2.xにOracle Database 10.1.0.5のパッチ・セットを適用した後、catpatch.sqlスクリプトを実行すると、次のエラー・メッセージが表示されます。

"select dbms_java.full_ncomp_enabled from dual
ERROR at line 1: ORA-29558: JAccelerator (NCOMP) not installed. Refer to Install
Guide for instructions. ORA-6512: at "SYS.DBMS_JAVA", line 236."

このエラー・メッセージは無視してかまいません。OracleAS Metadata Repository 10.1.2.xでは、JAccelerator(Ncomp)はインストールされません。

3.1.24 一部のノードが停止しているReal Application Clustersデータベースに対するOracle Application Server中間層のインストール

Oracle Application Server中間層をReal Application ClustersデータベースのMetadata Repositoryに対してインストールする際にReal Application Clustersデータベースの一部のノードが停止している場合、それらのノードをデータベースから削除する必要があります。削除したノードは、Oracle Application Server中間層のインストール後にデータベースへ再度追加できます。

3.1.25 複数のホーム(複数のIP)を持つコンピュータにOracleAS Web Cacheをインストールする際に必要な追加手順

Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドに記載されているとおり、インストーラの起動時にOUI_HOSTNAMEパラメータを使用してセカンダリ・ホスト名を指定すると、OracleAS Web Cacheのインストール中に、OPMN Configuration Assistantで次のエラーが表示されます。

The OPMN config assistant fails.

ORACLE_HOME/opmn/logs/WebCache~WebCacheAdmin~1ORACLE_HOME/opmn/logs/WebCache~WebCache~1にあるログ・ファイルには、次のエラーが記録されます。

No matching CACHE element found in webcache.xml for current hostname
(primary_hostname) and ORACLE_HOME (/u00/product/as1012secondary)
webcache/webcache.xml contains:
      <CACHE NAME="secondary_hostname-WebCache" [...]
           HOSTNAME="secondary_hostname" [...]

このエラーを修正するには、次の手順を実行します。

  1. webcache.xmlファイルを探し、そのファイルを開いて編集します。

  2. webcache.xmlファイルで、次の行を探します。

    <CACHE NAME="secondary_hostname-WebCache" [...]
        HOSTNAME="secondary_hostname" [...]
    
  3. CACHE要素のHOSTNAMEをプライマリ・ホスト名に置き換えます。

    <CACHE NAME="secondary_hostname-WebCache" [...]
        HOSTNAME="primary_hostname" [...]
    

3.1.26 OracleAS Cold Failover Cluster内でOracleAS Web Cacheを動作させるための構成

OracleAS Web Cacheを構成してOracleAS Cold Failover Clusterで動作させるには、追加の構成手順を実行する必要があります。

OracleAS Web Cacheを構成するには、次の手順を実行します。この手順のhost1はアクティブ・ノードの仮想ホスト名を、host2はパッシブ・ノードの仮想ホスト名を表します。

  1. webcache.xmlファイルを探し、そのファイルを開きます。

  2. 次のCACHE要素を探します。

    <CACHE NAME="host1-WebCache" ORACLEHOME="/myoraclehome/oracle"
        HOSTNAME="host1" VOTES="1" CAPACITY="30" >
    ...
    ...
    </CACHE>
    
  3. 見つけたCACHE要素の下に、2つ目のCACHE要素を追加します。最初のCACHE要素をコピーして、その下に貼り付けます。

    <CACHE NAME="host1-WebCache" ORACLEHOME="/myoraclehome/oracle"
        HOSTNAME="host1" VOTES="1" CAPACITY="30" >
    ...
    ...
    </CACHE>
    <CACHE NAME="host1-WebCache" ORACLEHOME="/myoraclehome/oracle"
        HOSTNAME="host1" VOTES="1" CAPACITY="30" >
    ...
    </CACHE>
    
  4. 2つ目のCACHE要素のホスト名を、クラスタのパッシブ・ノードのホスト名に置き換えます。

    <CACHE NAME="host1-WebCache" ORACLEHOME="/myoraclehome/oracle"
        HOSTNAME="host1" VOTES="1" CAPACITY="30" >
    ...
    ...
    </CACHE>
    <CACHE NAME="host1-WebCache" ORACLEHOME="/myoraclehome/oracle"
        HOSTNAME="host2" VOTES="1" CAPACITY="30" >
    ...
    </CACHE>
    
  5. ファイルを保存します。

  6. OracleAS Web Cacheを再起動します。

3.1.27 新しいデータベース・リリースをサポートするための手順


重要:

Oracle Application Serverリリース2(10.1.2)のMetadata Repositoryをホストするデータベースをアップグレードする前に、そのデータベース・リリースがサポートされていることを確認する必要があります。次のOTNのWebサイトで、Oracle Application Server動作要件の表4「Oracle Application Server Certified Oracle Databases」を参照してください。

http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/as_certification_r2_101202.html


10.1.2.0.2または10.1.4.0.0のいずれかのOracleAS Metadata Repository Upgrade Assistantで新しいデータベース・リリースをサポートするには、次の手順を完了する必要があります。

  1. テキスト・エディタで$ORACLE_HOME/mrua/mrua.xmlを開きます。

    OracleAS Metadata Repository Upgrade AssistantのCD ROMを使用している場合は、CDの内容を書込み可能なディレクトリにコピーして編集する必要があります。

  2. $ORACLE_HOME/mrua/mrua.xmlファイルに、次の内容を追加します(次の例では、RDBMS 10.2.0.2を使用しています)。

    <Version ReleaseNumber="10.2.0.2" DisplayName="OracleAS supported database">
    </Version>
    
  3. 編集した$ORACLE_HOME/mrua/mrua.xmlファイルを保存し、MRUAを実行します。

  4. OracleAS Metadata Repository Upgrade Assistantを実行します。

3.1.28 トルコ語のロケールが正しく表示されない

Oracle Universal Installerの実行時、トルコ語のロケールを使用してOracle Application Serverをインストールすると、Configuration Assistantのページが正しく表示されません。

3.1.29 Metadata Repository Creation AssistantにはTEMP表領域が必要

Metadata Repository Creation Assistantが実行されているデータベースには、TEMP表領域が存在する必要があります。TEMP表領域が存在しない場合は、Metadata Repository Creation Assistantを実行する前に作成してください。

3.1.30 OC4Jスタンドアロン・インストールでOPatchがサポートされない

OPatchを使用してOC4Jスタンドアロン・インストールにパッチを適用することはできません。これを実行しようとすると、次のエラーが発生します。

None of the patch actions is applicable to the Oracle Home.
OPatch will not apply the patch, exiting...

3.1.31 マルチマスター・レプリケーションでのOracle Identity Managementへの中間層のインストール

Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドには、「OracleAS Cluster(Identity Management)構成への中間層のインストール」があります。マルチマスター・レプリケーション(MMR)でのOracle Identity Management(OID)への中間層のインストールに関する追加情報を次に示します。

  • 地理的に分散したMMR OIDインストールがある場合、中間層はローカルOIDアドレスを指すそれぞれの場所にインストールする必要があります。

  • サイト内でMMRがロード・バランサとともに使用されている場合、中間層は2つのOIDのフロント・エンドにあるロード・バランサにインストールする必要があります。その際には、1つのOIDノードのみが指されるように、OIDで使用するLDAPロード・バランサを構成する必要があります。インストールの完了後、ロード・バランサは元の構成に戻すことができます。

詳細は、OracleMetaLinkのNote 370433.1「Master Note: How to Setup and Configure MultiMaster Replication (MMR) with Identity Management (IM) Cluster in High Availability Env」を参照してください。

3.1.32 日本語ロケールの設定フォント

日本語ロケールでOracle Appliation Serverのインストールを開始する前には、X Window環境においてjisx0208.1983-1フォントがサポートされていることを確認してください。

このフォントが正しく構成されていない場合、文字が正方形のボックスとして表示されます。

3.1.33 仮想ホスト名を持つマシンへのインストールまたは高可用性ソフトウェアにおけるパッケージでのインストール

OracleAS Infrastructureのインストールで、仮想ホスト名を持つマシンをインストール先にすると、インストーラの「高可用性およびレプリケーション」オプションを選択して仮想ホスト名が指定できるようになります。詳細なインストール手順は、次のドキュメントを参照してください。

  • Oracle Identity ManagementとOracleAS Metadata Repositoryをインストールする場合は、Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドの「OracleAS Cold Failover Cluster(Infrastructure): インストール手順の詳細」を参照してください。

  • Oracle Identity Managementのみをインストールする場合は、Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドの「OracleAS Cold Failover Cluster(Oracle Identity Management): インストール手順の詳細」を参照してください。

3.1.34 追加設定するカーネル・パラメータ

oracleユーザー用に追加設定が必要なカーネル・パラメータは、次のとおりです。

 max_proc_per_user = 2408
 max_threads_per_user = 8192

3.2 Oracle Application Server Companion CD 10g(10.1.2.0.2)

この項では、Oracle Application Server Companion CD 10g(10.1.2.0.2)に関する情報について説明します。この項の内容は次のとおりです。

3.2.1 Oracle Application Server Companion CD 10gのシステム要件

表3-1に、Oracle Application Server Companion CD 10g(10.1.2.0.2)に収録されている製品のシステム要件を示します。

表3-1 システム要件

製品名 必要なディスク領域 必要なメモリー

Oracle Application Server Containers for J2EE


72MB

512MB

Oracle Application Server TopLink


258MB

192MB

Oracle Sensor Edge Server

284MB

512MB

Oracle HTTP Server with Apache 1.3

1.3GB

512MB

Oracle HTTP Server with Apache 2.0

1.29GB

512MB

OracleAS Web Cache


1.23GB

512MB


オペレーティング・システムとハードウェアの要件は、次のサイトを参照してください。

https://metalink.oracle.com

3.2.2 『Oracle Sensor Edge Server管理者ガイド』

Oracle Application Server 10gリリース2(10.1.2)ドキュメント・ライブラリに含まれている『Oracle Sensor Edge Server管理者ガイド』は、OTN(http://www.oracle.com/technology/products)から入手できます。

3.3 アップグレードの問題

この項では、Oracle Application Serverのアップグレードに関する問題について説明します。この項の内容は次のとおりです。

3.3.1 Portalリポジトリのアップグレード時におけるWWU-01012エラー

OracleAS Portalリポジトリが、Oracle Real Application Clusters(RAC)データベースで構成されている場合、Portalリポジトリの10gリリース2(10.1.2)へのアップグレードが失敗し、アップグレード・エラー・ログに次のエラー・メッセージが表示される場合があります。

ERROR: WWU-01012: Upgrade completed with the following errors
###        177 : ERROR at line 1:
###        178 : ORA-38301: can not perform DDL/DML over objects in Recycle Bin

この問題を回避する方法

このエラーが発生した場合は、次の方法で問題を回避できます。

  1. SQL*PlusからSYSユーザーとしてデータベースに接続します。

  2. 次のコマンドを実行します。

    purge recyclebin;
    
  3. アップグレードを再度実行します。

この問題をアップグレード前に回避する方法

RACデータベースに格納されているPortalリポジトリをアップグレードする前に、この問題を回避するには、次の手順を実行します。

  1. SQL*PlusからSYSユーザーとしてデータベースに接続します。

  2. 次の問合せを入力します。

    SELECT object_name, original_name, type, droptime FROM user_recyclebin;
    

    問合せでno rows selectedが返された場合、追加の操作は必要ありません。

    問合せで行が返された場合は、SQL*PlusからSYSとしてデータベースに接続し、次のSQL文を実行してごみ箱を空にします。

    purge recyclebin;"
    
  3. 指示に従って、Portalリポジトリをアップグレードします。

3.3.2 ログイン・リンクが動作しない

Oracle Application Serverを10g(9.0.4)から10gリリース2(10.1.2)にアップグレードすると、「ようこそ」ページにあるOracle Enterprise Manager 10gのログイン・リンクが機能しなくなります。10.1.2のインストール時、Oracle Enterprise Manager 10g用に9.0.4で指定されたポート番号が、10.1.2の「ようこそ」ページで更新されません。

現在、この問題への対処方法はありません。

3.3.3 OracleAS Infrastructureインスタンスがファームから削除されない

OracleAS FarmでのOracleAS Infrastructureのアップグレードを完了しても、アップグレード前のインフラストラクチャのインスタンスが、ファームに残ったままになります。具体的には、Application Server Controlコンソールの「ファーム」ページに、アップグレード前のインスタンスが引き続き表示されます。現在のところ、アップグレード前のインスタンスを削除する方法はありません。残ったインスタンスによって、アップグレードしたインフラストラクチャの動作に問題が発生することはありません。

3.3.4 部分レプリケーション環境でOracle Internet Directoryをアップグレードする際のmod_osso Configuration Assistantの実行に関する問題

Oracle Internet Directoryの部分レプリケーションを使用している環境でIdentity Managementをアップグレードすると、Oracle Universal Installerによるアップグレード実行時の問題により、アップグレードの最後でmod_osso Configuration Assistantに障害が発生する場合があります。

この問題が発生しても、Oracle Universal Installerを終了しないでください。プログラムを実行したまま、別のウィンドウを開いて次の対処方法を実行します。

  1. テキスト・エディタを使用して、アップグレードするレプリカのOracleホームにある次のファイルを開きます。

    ORACLE_HOME/config/infratool_mod_osso.properties
    
  2. ファイルの内容を次のように変更します。

    DCMRESYNC=oracle.ias.configtool.configimpl.DcmResync$0
    JAZN=oracle.security.jazn.util.JAZNConfigTool$0
    HTTPD=oracle.ias.configtool.configimpl.HttpdSsoConfig$0
    MODOSSO=oracle.ias.configtool.configimpl.SsoConfig$0
    
  3. infratool_mod_osso.propertiesファイルを保存して閉じます。

  4. Oracle Universal Installerに戻り、Configuration Assistantの実行を再度試みます。

3.3.5 特定のコンポーネントをアップグレードする際の問題

アプリケーション・サーバーの特定のコンポーネントをアップグレードする際に問題が発生する場合は、対応するリリース・ノートの該当するコンポーネントに関する章を参照してください。

たとえば、Oracle Ultra Searchのアップグレード中に問題が発生した場合は、第11章「Oracle Ultra Search」を参照してください。

3.3.6 アップグレード後のOracleAS Portalの構成

OracleAS PortalがソースOracleホームで構成されていない場合は、10gリリース2(10.1.2)にアップグレードした後も、未構成のままです。

OracleAS Portalの構成は、中間層のアップグレード後に行うことも、アップグレード処理全体の最後、つまりOracleAS Metadata Repositoryのアップグレード後に行うこともできます。

アップグレード後にOracleAS Portalを構成する手順は、次のとおりです。

  1. 次のファイルのポート・エントリを変更します。

    DESTINATION_ORACLE_HOME/assistants/opca/ptlem.sh
    
    
    
    

    ptlem.shファイルの次のポート値を、対応するソース・ポート値で次のように更新します。

    • http_port: Oracle HTTP Serverのポート

    • wc_invalid: Web Cache無効化ポート

    • wc_admin: Web Cache管理用ポート

    • em_port: Application Server Controlポート

    これらのポート値は、http_port以外はすべて、Application Server Controlコンソールの「ポート」ページから取得できます。

    http_port値を取得するには、次の構成ファイルの内容をチェックします。

    DESTINATION_ORACLE_HOME/Apache/Apache/conf/httpd.conf
    
  2. Application Server Controlコンソールを使用して、OracleAS Portalコンポーネントを構成します。


    関連項目:

    Application Server Controlコンソールのオンライン・ヘルプにある追加コンポーネントの構成に関する項

  3. ptlconfigコマンドを次のように実行して、OracleAS Portalのリポジトリをアップグレードされた中間層に関連付けます。

    DESTINATION_ORACLE_HOME/portal/conf/ptlconfig -dad portal_dad
    
    
    
    

    iasconfig.xmlとptlconfigツールの詳細は、『Oracle Application Server Portal構成ガイド』を参照してください。

Application Server Controlコンソールを使用してOracleAS Portalをすでに構成していても、ptlem.shファイル内のポートを更新していない場合は、次の作業も行う必要があります。

  1. ptlem構成ファイルのポート・エントリを、この項の前半で説明しているとおりに変更します。

  2. Oracle Enterprise Managerの次の構成ファイルのバックアップを作成します。

    DESTINATION_ORACLE_HOME/sysman/emd/targets.xml
    
  3. 再構成するOracleAS Portalのターゲットに対応するエントリを削除します。

    OracleAS Portalのターゲットを定義しているエントリ全体、つまり<Target TYPE="oracle_portal">タグから</Target>タグまでを確認する必要があります。

    次に例を示します。

     <Target TYPE="oracle_portal"
             .
             .
             .
    </Target>
    

    このポータルのターゲット・エントリを削除する前に、このターゲットにプロパティ<Property NAME="portal_DAD" VALUE="portal"/>が含まれていること、およびそのOracleHomeプロパティがアップグレード先中間層のOracleホームと一致していることを確認します。

  4. targets.xmlファイルを保存します。

  5. ORACLE_HOME環境変数を、アップグレード先のOracleホームに設定します。

  6. ptlemスクリプトを次のように実行します。

    DESTINATION_ORACLE_HOME/assistants/opca/ptlem.sh
    
  7. 次のログ・ファイルにエラーが記録されていないかチェックします。

    DESTINATION_ORACLE_HOME/assistants/opca/install.log
    
  8. OracleAS Portalの次の構成ファイルを、WebCacheComponent要素とEMComponent要素の新しいポート値で更新します。

    DESTINATION_ORACLE_HOME/portal/conf/iasconfig.xml
    
    
    
    

    必要なポート番号は、Application Server Controlコンソールの「ポート」ページから取得できます。

  9. ptlconfigコマンドを次のように実行して、OracleAS Portalのリポジトリをアップグレードされた中間層に関連付けます。

    DESTINATION_ORACLE_HOME/portal/conf/ptlconfig -dad portal_dad
    
       [-pw <portal schema password>]
    
  10. Application Server Controlコンソールで、HTTP_ServerおよびOC4J_Portalを停止してから再起動します。

iasconfig.xml構成ファイルとptlconfigツールの詳細は、『Oracle Application Server Portal構成ガイド』を参照してください。

3.3.7 Oracle Application Server 10g(9.0.4)を10gリリース2(10.1.2)にアップグレードすると、Oracle Delegated Administration Servicesのカテゴリのカスタム順序が上書きされることがある

Oracle Application Server 10g(9.0.4)から10gリリース2(10.1.2)にアップグレードすると、構成したOracle Delegated Administration Servicesのカテゴリのカスタム順序が上書きされることがあります。上書きされた場合、アップグレード後にOracle Internet Directoryセルフサービス・コンソールの「順序カテゴリ」ウィンドウから、カテゴリ・リストの順序を変更する必要があります。

3.3.8 アップグレード時に、formsweb.cfgに定義されたパラメータ名では大文字と小文字が区別される

formsweb.cfgのいずれかのアプリケーション・セクションで、envFileパラメータを使用してユーザー定義の構成ファイルを指定している場合は、パラメータenvFileを指定する文字と、そのファイルのデフォルトのアプリケーション・セクションにおける文字とで、大文字と小文字の区別が一致している必要があります。

異なっている場合、中間層のOracleAS Upgrade Assistantがユーザー定義の構成ファイルを見つけることができないため、アップグレードできません。

3.3.9 シード・データベースのアップグレード後にIdentity Managementが起動しない

シード・データベースとは、Oracle Application Serverのインストール手順でインストールされて、自動的に構成されたデータベースのことです。OracleAS Infrastructureコンポーネントの全体的なアップグレードの一環としてアップグレードする場合以外は、シード・データベースを手動でアップグレードする必要はありません。OracleAS Infrastructureコンポーネントのアップグレードの詳細は、Oracle Application Serverのアップグレードおよび互換性ガイドを参照してください。

ただし、Oracle Application Server環境をアップグレードせずに、Oracle Application Serverのシード・データベースを新しいデータベース・バージョンに手動でアップグレードすることができます。アップグレードが完了したデータベースは、シード・データベースと呼ばれずに、カスタマ・データベースと呼ばれる場合があります。そのため、この手動によるアップグレード手順は、シード・データベースからカスタマ・データベースへのアップグレード手順とも呼ばれます。

シード・データベースを101042カスタマ・データベース(rdbmsインストール)にアップグレードした後、Oracle Application Server Identity ManagementインスタンスのDCMデーモンが起動しない場合があります。これは、Identity Managementインスタンスとシード101042カスタマ・データベースとの間にOracle Notification Server(ONS)ポートの競合が発生しているためです。Identity ManagementインスタンスのONSポートは、シード101042カスタマ・データベースによってすでに使用されています。

この問題を回避するには、$DATABASE_HOME/opmn/conf/ons.configファイルのローカル・ポートのファイル要素を更新します。


注意:

Oracle Application Serverのインストール手順を使用してOracleAS Metadata Repositoryに新しいデータベースを作成すると、シード・データベースが作成されます。この後、Oracle Universal Installerを使用してOracle Application Server 10g(10.1.2)をインストールすると、データベースが自動的にアップグレードされます。このタイプのOracleAS Metadata Repositoryデータベースは、OracleAS Metadata Repositoryをホストをする目的でOracle Application Serverのインストール手順によって自動的に作成されるため、シード・データベースと呼ばれます。詳細は、Oracle Application Serverのアップグレードおよび互換性ガイドを参照してください。

シード・データベースをOracle Database 10g(10.1.0.4.2)にアップグレードすると、Oracle Application Server Identity ManagementインスタンスのDistributed Configuration Management(DCM)デーモンが起動しない場合があります。これは、Identity Managementインスタンスとアップグレード後の10gのカスタマ・データベースとの間にOracle Notification Server(ONS)ポートの競合が発生しているためです。Identity ManagementインスタンスのONSポートは、アップグレード後の10gデータベースによってすでに使用されています。

この問題を回避するには、次の構成ファイルのローカル・ポートのファイル要素を、競合しないポートの値に更新します。

DATABASE_HOME\opmn\conf\ons.config

3.3.10 formsweb.cfgのworkingDirectoryのORACLE_HOMEの値が置換されない

OracleAS Upgrade Assistantでは、formsweb.cfgworkingDirectoryパラメータにあるアップグレード元のORACLE_HOMEへの参照が、アップグレード先のORACLE_HOMEに置換されません。

対処方法として、OracleAS Upgrade Assistantを実行した後、formsweb.cfgworkingDirectoryパラメータにあるアップグレード元のORACLE_HOMEへの参照を、アップグレード先のORACLE_HOMEに置換します。

3.3.11 アップグレード後にOracleAS Wirelessプロバイダが動作しない可能性がある

Oracle9i Application Server 9.0.2.xにジオコーディング、マッピングまたはルーティングのプロバイダが構成されている場合、Oracle Application Server 10gリリース2(10.1.2)へのアップグレード後は、これらのOracleAS Wirelessロケーション・ベース・サービスが動作しなくなる可能性があります。

そのため、アップグレード後は、ジオコーディング、マッピングまたはルーティングのプロバイダをすべて、Application Server Controlコンソールを使用して手動で削除する必要があります。具体的には、ロケーション・ベース・サービスの管理に、「サイト管理」ページの「コンポーネント構成」セクションにある「ロケーション・サービス」リンクを使用します。「サイト管理」ページは、Application Server ControlコンソールのOracleAS Wirelessホーム・ページからアクセスできます。

OracleAS Wirelessのロケーション・ベース・サービスの詳細は、次のOTNのWebサイトで「OracleAS Wireless」の「Location Based Services」を参照してください。

http://www.oracle.com/technology/products

3.3.12 Oracle Identity Managementのアップグレード後の新しいODSパスワード

ODSパスワードは、ユーザー・アカウントのロック解除やディレクトリに対するセキュリティの構成など、特定のOracle Internet Directory管理タスクの実行に必要です。

Oracle Identity Managementを10gリリース2(10.1.2)にアップグレードした後、アップグレード先OracleホームのODSパスワードはアップグレード元OracleホームのODSパスワードと同じではなくなります。かわりに、アップグレード先OracleホームのODSパスワードは、アップグレード手順の際に新しいOracle Application Server 10gリリース2(10.1.2)インスタンスに対して指定したias_adminパスワードと同じになります。

3.4 ドキュメントの記載内容の誤り

この項では、インストールおよびアップグレードに関するドキュメントの記載内容の誤りについて説明します。この項の内容は次のとおりです。

3.4.1 SYSパスワードの変更に関する説明の追加

Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantのユーザーズ・ガイドに次の記載があります。

「passwordパラメータに指定する値は、SYSユーザーのパスワードを設定します。現在のSYSパスワードと異なる値を指定すると、SYSパスワードは変更されます。」

この記載を次のように変更します。

「passwordパラメータに指定する値は、ユーザーSYS用のパスワードを設定します。データベースに接続した後、ALTER USER文を発行してSYSのパスワードを変更すると、データ・ディクショナリに格納されているパスワードとパスワード・ファイルに格納されているパスワードの両方が更新されます。これは必須パラメータです。」

更新されたテキストは、『Oracle Database管理者ガイド』のテキストと一致しています。

3.4.2 Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantのユーザーズ・ガイドでの、Ultra Searchの前提条件に関する記載の抜け

Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantのユーザーズ・ガイドで、Oracle Database 9.2の前提条件からUltra Searchが抜けています。

これは誤りです。Oracle Database 9.2にUltra Searchを構成しておかないと、OracleAS Metadata Repository Creation Assistantは実行できません。

3.4.3 Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantのユーザーズ・ガイドへの、compatibleパラメータに関する補足事項の追加

Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantのユーザーズ・ガイドでは、表1-7に、compatible初期化パラメータに必要な補足事項を追加する必要があります。

compatibleパラメータの指定には、小数点で区切られた4つ以上の数字を使用する必要があります。たとえば、「9.2.0.0」と「9.2.0.0.0」は両方とも受け入れられますが、「9.2.0」は受け入れられません。

3.4.4 OracleAS Single Sign-Onでの高可用性構成のための追加手順

OracleAS Single Sign-Onに対して、「OracleASクラスタ(ID管理)」オプションを使用してOracleAS Infrastructureをインストールした場合は、その後、追加の手順を実行する必要があります。詳細は、第23章「Oracle Application Server Single Sign-On」を参照してください。

3.4.5 インストールされたドキュメントにおけるファイル拡張子の誤り

Oracle Application Server 10gとともにインストールされているドキュメントでは、該当言語を示すための標準的なファイル拡張子が使用されていません。たとえば、中国語のファイル(および拡張子にアンダースコアが含まれるその他のファイル)は識別されません。

この問題を回避するには、ORACLE_HOME/ohs/htdocsディレクトリおよびORACLE_HOME/ohs/htdocsのすべてのサブディレクトリで、ファイル拡張子を次のように変更します。

3.4.6 OracleAS Upgrade Assistantログ・ファイルのパスの誤り

入力ミスにより、『Oracle Application Serverクイック・アップグレード・ガイド』に、OracleAS Upgrade Assistantログ・ファイルのパスが誤って記載されています。この入力ミスは、中間層アップグレードのトラブルシューティング手順に関する項にあります。

OracleAS Upgrade Assistantログ・ファイルは、実際には次の場所にあります。

DESTINATION_ORACLE_HOME/upgrade/log/iasua.log

3.4.7 Forms and ReportsのCD-ROMのリリース番号の誤り

Forms and Reports ServicesのインストールCDのupgrade.txtファイルには、Oracle Application Server 10gリリース2(10.1.2.0.2)のForms and Reports Servicesインストール・タイプへのアップグレード方法がまとめられています。

ただし、このファイルに記載されているリリース番号が間違っています。このファイルのリリース10.1.2.0.1への参照は、リリース10.1.2.0.2に変更する必要があります。

3.4.8 著作権情報の誤り

著作権情報のヘルプ・トピックにある著作権の日付で、間違った日付範囲が指定されています。この日付範囲は、次のように修正する必要があります。Copyright © 1996-2005, Oracle. All rights reserved.

ほとんどのヘルプ・トピックでは、ページの下部にあるリンクで商標の日付範囲が正しく表示されます。著作権の日付範囲が間違っているのは、著作権情報のトピックだけです。

3.4.9 データベースのパッチの適用に関する説明の誤り

Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantのユーザーズ・ガイドの第1.5.2.2項「Oracle9iリリース2(9.2.0.6)のReal Application Clustersデータベース」には、次のような記述があります。

「Oracle9iリリース2(9.2.0.6)のデータベースをReal Application Clusters環境で実行している場合は、データベースにOracleAS Metadata Repositoryをロードする前に、パッチ3047933(ARU 6662789)を適用する必要があります。」

この情報は誤りです。パッチの適用は必要ありません。

3.4.10 このリリースでOracle Developer Suite 10.1.2.0.2を使用できない

ドキュメント内でOracle Developer Suite 10.1.2.0.2が参照されていますが、このリリースではOracle Developer Suite 10.1.2.0.2は出荷されません。

3.4.11 サイレント・インストール用OIDポートの誤り

Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドには、サイレント・インストール時に使用するOIDポートがポート389として記載されていますが、ポート389は特権ポートであるためrootアクセス権が必要です。サイレント・インストールでは、インストールが終了するまでrootアクセス権は付与されません。そのため、ポート389を使用すると、次のエラー・メッセージが表示されます。

OID not able to startup

この問題を回避するには、インストレーション・ガイドのサイレント・インストールの例に記載されているOIDポート番号を使用しないでください。非SSLポートの場合、OUIによって選択されるデフォルトのOIDポートは3060であり、これが一般的に使用されます。SSLの場合、ポートは3131です。ただし、レスポンス・ファイルでは非SSLポートのみを指定します。

3.4.12 レスポンス・ファイルのパラメータ値の誤り

Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantのユーザーズ・ガイドの付録B「サイレント・インストール」の、第B.2.2.1.1項「ファイル・システムを使用するデータベースにOracleAS Metadata Repositoryをロードする際のレスポンス・ファイルの例」の「[ADVANCED]」セクションに、次の要件が示されています。

SYSTEM_UNDO_TABLESPACE_REQUIREMENT_MET =false

正しい要件は、次のようになります。

SYSTEM_UNDO_TABLESPACE_REQUIREMENT_MET =true

3.4.13 推奨される環境変数の誤り

Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドの第4.8.3項「複数の別名を持つコンピュータへのインストール」では、ORACLE_HOSTNAME変数を使用するよう推奨していますが、これは誤りです。Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドの記載どおりにORACLE_HOSTNAME環境変数を使用すると、Oracle Universal Installerがファイルのコピー中に終了します。インストール時、(ループバック・アダプタなど)他の方法を使用しても失敗します。このような環境にOracle Application Serverをインストールするには、その前に使用するコンピュータのホスト名をOUI_HOSTNAME環境変数に設定する必要があります。

3.4.14 ディレクトリの誤り

Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドの第4.2.2項「コンソールまたはX Windowからのインストール」には、次のディレクトリ・パスが記載されています。

/etc/pamd.d/xdm

正しいディレクトリは、/etc/pam.d/xdmです。

3.4.15 OracleAS Disaster Recovery環境へのOracle Application Serverのインストールにおける制限事項の誤り

Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドの第13.3.1項「OracleAS Infrastructureのインストール」に、次の記述があります。

「OracleAS InfrastructureのOracle Identity ManagementおよびOracleAS Metadata Repositoryコンポーネントを同じノードにインストールする必要があります。コンポーネントを複数のノードに分散することはできません。」

この制限事項は誤りです。

3.4.16 シンボリック・リンク作成コマンドの誤り

第5.6項「シンボリック・リンクの使用」に記載されている、シンボリック・リンクの作成に使用するコマンドが正しくありません。正しいコマンドは次のとおりです。

mkdir /home/basedir
ln -s /home/basedir /home/linkdir

3.4.17 Oracle Application Serverのアップグレードおよび互換性ガイドでのNUMBER列の不完全な説明

Oracle Application Serverのアップグレードおよび互換性ガイドの第4.6.4.6.2項「CTS互換性とJDBC」には、CTS互換性モードとOracle JDBCについて記載されていますが、Oracle JDBCのNUMBER型の情報が不十分です。

Oracle JDBCの浮動小数点との互換性に関する最新情報は、『Oracle Database JDBC開発者ガイドおよびリファレンス』の「Oracle JDBCの注意および制限事項」にある「IEEE 754浮動小数点との互換性」を参照してください。このマニュアルは、次のOracle Technology Network(OTN)のWebサイトのOracle Databaseドキュメント・ライブラリからアクセスできます。

http://www.oracle.com/technology/documentation/index.html

3.4.18 「OracleASクラスタ(ID管理)」でインストールされる言語

Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドの「高可用性環境へのインストール: OracleAS Cluster(Identity Management)」の第12.5.4項に対する修正事項です。

OracleAS Cluster(Identity Management)を後続のノードにインストールする場合の注意

  1. 最初のノードに使用したものと同じ言語セットをインストール時に選択します。

  2. 最初のノードに対してインストールした言語は、必要なすべての後続ノードをインストールするまで無効にしないでください。言語を無効にすると、Single Sign On Configuration Assistantでエラーが発生することがあります。

3.4.19 Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantのユーザーズ・ガイドの記載内容の誤り

Oracle Application Server Metadata Repository Creation Assistantのユーザーズ・ガイドの表1-9「スキーマおよび表領域」にあるOracle Enterprise Manager 10gに関する行は、間違っているので無視してください。

3.4.20 パッチ情報の誤り

Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドでは、次のようなパッチ・キット要件が記載されています。

  • Tru64 UNIX V5.1B Patch Kit 2 (T64V51BB22AS0002-20030415)以上

  • T64KIT0020879-V51BB22-E-20031125

  • T64KIT0019662-V51BB22-E-20030818

  • T64KIT0021665-V51BB22-E-20040220

  • T64KIT0021681-V51BB22-E-20040223

これらのパッチに加えて、次のパッチをインストールすることにより、インストールを完了してください。

  • Patch Kit 2上にインストール: T64KIT0024070-V51BB22-20041027

  • Patch Kit 3上にインストール: T64KIT0023582-V51BB24-E-20040913

  • Patch Kit 4上にインストール: T64KIT0023584-V51BB25-E-20040913

  • Patch Kit 5上にインストール: なし


注意:

Oracle Universal Installerでは、最低要件としてPatch Kit 5がチェックされます。そのため、Patch Kit 5をインストールすることをお薦めします。

3.4.21 ADF Configuration Assistantに関する情報の欠落

Oracle Application Server Forms and Reports Servicesのインストレーション・ガイドの表A-1「Forms/Reports ServicesのConfiguration Assistant」には、ADF Configuration Assistantに関する情報がありません。

ログ・ファイルの場所とその説明の詳細は、Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドの付録「Configuration Assistant」で、2つ目の表「Oracle Application Server Configuration Assistant」を参照してください。

3.4.22 シェル制限の設定の誤り

Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドの第4.4.1項「OracleAS Web Cacheのカーネル・パラメータの設定」と第4.5項「oracleユーザーのシェル制限の設定」には、nofileパラメータのシェル制限を65536に設定する必要があると記載されていますが、これは誤りです。nofileパラメータのシェル制限は、4096に設定する必要があります。

第4.5項「oracleユーザーのシェル制限の設定」には、noprocパラメータのシェル制限を設定する必要があることも記載されています。しかし、HP Tru64 UNIXプラットフォームでは、noprocパラメータはサポートされていません。