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Oracle Application Serverリリース・ノート
10gリリース2(10.1.2)for Microsoft Windows
B15834-14
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8 Oracle HTTP Server

この章では、Oracle HTTP Serverに関する問題について説明します。この章の内容は次のとおりです。

8.1 一般的な問題と対処方法

この項では、一般的な問題とその対処方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

8.1.1 AJP13宛先に対する重み付けされたルーティングの構成

Oc4jMountディレクティブで、重み付けされたロード・バランシングが機能するのは、宛先がインスタンスまたはクラスタのときのみです。AJP13宛先に対しては、重み付けされたロード・バランシングは機能しません。AJP13宛先に対しては、負荷はラウンドロビン方式で均等に分散されます。たとえば、mod_oc4j.confファイルに次の行が含まれている場合、Oc4jRoutingWeightディレクティブの設定に関係なく、Host_AとHost_Bは、同数のリクエストを取得します。

Oc4jSelectMethod roundrobin:weighted
Oc4jRoutingWeight Host_A 1
Oc4jRoutingWeight Host_B 25
Oc4jMount /j2ee   ajp13://Host_A:<AJP Port>,Host_B:<AJP Port>
Oc4jMount /j2ee/* ajp13://Host_A:<AJP Port>,Host_B:<AJP Port>
# Instance weighted routing work as expected
#Oc4jMount /j2ee   instance://Host_A:home,Host_B:home
#Oc4jMount /j2ee/* instance://Host_A:home,Host_B:home

AJP13宛先に対して重み付けされたロード・バランシングを実現するための対処方法としては、Oc4jMountディレクティブで、同じホストを複数回指定することが考えられます。次の例では、Host_Bを2回指定しています。

Oc4jMount /j2ee ajp13://Host_A:<AJP Port>,Host_B:<AJP Port>,Host_B:<AJP Port>

8.1.2 Oracle HTTP Server(1.0.2.2.x)をOracle Application Server 10gリリース2(10.1.2)と使用できない

オラクル社では、Oracle9iASリリース1(1.0.2.2.x)で提供されるOracle HTTP Serverを、Oracle Application Server 10gリリース2(10.1.2)で提供されるOC4Jへのフロントエンドとして使用することはサポートしていません。これら2つのコンポーネント間でデータをルーティングするときは、mod_proxyを使用しないでください。

Oracle Application Server 10g(10.1.2)で提供されるOC4Jとの間でデータをルーティングする場合は、必ずmod_oc4jを使用します。Oracle9iASリリース1(1.0.2.2.x)で提供されるOracle HTTP Serverコンポーネントと、Oracle9iASリリース1(1.0.2.2.x)で提供されるOC4Jとの間でデータをルーティングする場合は、mod_proxyを使用します。

8.1.3 ログのエラー・メッセージ

mod_oc4jからmod_ossoをコールする操作時に(ログインやログアウトなど)、Oracle HTTPサーバー・ログに次のエラー・メッセージが出力されます。

[Mon Jun 27 23:57:07 2005] [error] [client 139.185.173.23] [ecid:
90258476571,1] MOD_OC4J_0376: Request initial processing failed in ac worker with
HTTP status code 1. This status will be passed back to the listener for error
handling.

このエラー・メッセージは害がないため、無視してかまいません。将来のリリースでは削除される予定です。

8.1.4 サポートされるApacheバージョン

付録Cの「一般的なApacheとOracle Application Serverの統合」に「一般的なApacheとは、Apacheバージョン1.3.xxです。Apacheバージョン2.0ではありません。」とありますが、これは「一般的なApacheとは、Apacheバージョン1.3.xxまたはApacheバージョン2.0です。」の誤りです。

付録Cの注意項目「mod_oc4jは、Apacheバージョン1.3.xでのみサポートされます。Apacheバージョン2.0.xではサポートされません。」は無視してください。

8.2 構成に関する問題と対処方法

この項では、構成に関する問題とその対処方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

8.2.1 OracleAS Web Cacheがオフになっている場合または無効になっている場合のリダイレクトの中断

デフォルトでは、Oracle HTTP ServerはリダイレクトをOracleAS Web Cacheのリスニング・ポートに送信します。OracleAS Web Cacheが実行されていない場合または無効になっている場合、Oracle HTTP Server(およびOracle HTTP Serverの背後で実行されるOC4Jアプリケーション)からのリダイレクトは機能しません。OracleAS Web Cacheを実行しない場合は、httpd.confおよびssl.confを編集して、OracleAS Web Cacheのリスニング・ポートではなくListenディレクティブと一致するようにPortディレクティブを変更します。

8.2.2 Single Sign-On用のIISリスナー6.0の構成

次の手順では、IISリスナー6.0を構成してOracleAS SSO Plug-inを使用する方法について説明します。

  1. 新しいディレクトリを作成し、プロキシ・プラグイン・モジュールをインストールします。この手順では、ディレクトリの名前はc:\pluginにします。

  2. プロキシ・モジュール用にサーバー定義ファイルとして使用するテキスト・ファイルを作成します。この手順では、ファイルの名前はservers.txtにします。ファイルは、次のようになります。

    oproxy.serverlist=ias1
    oproxy.ias.hostname=myproxy.example.com
    oproxy.ias1.port=7777
    oproxy.ias1.urlrule=/*
    
  3. 「スタート」メニューから「ファイル名を指定して実行」を選択します。

  4. 「ファイル名を指定して実行」ダイアログ・ボックスに「regedit」と入力し、「OK」をクリックします。

    「レジストリ エディタ」ウィンドウが表示されます。

  5. 「レジストリ エディタ」ウィンドウで、「HKEY_LOCAL_MACHINE」フォルダを開きます(名前の前の「+」をクリックします)。

  6. 「SOFTWARE」フォルダを開きます(名前の前の「+」をクリックします)。

  7. 「ORACLE」フォルダを開きます。

  8. 「編集」メニューから「新規」、次に「キー」を選択します。

    「ORACLE」フォルダの下に「新しいキー #1」という名前の新規フォルダが追加されます。

  9. キー名として「IIS Proxy Adapter」と入力します。

  10. 次の値をIIS Proxy Adapterに追加します。

    server_defs c:\plugin\servers.txt
    log_file c:\plugin\proxy.log
    log_level error_level
    

    前述のテキストで、log_fileとlog_levelはオプションです。error_levelは、error、debug、informまたはemergに設定できます。

  11. OK」をクリックします。

  12. 「スタート」→「プログラム」→「管理ツール」を選択します。

  13. 「サービス」を選択します。

  14. IIS Admin Serviceを停止します。またこれによって、World Wide Web Publishing ServiceとHTTP SSLサービスも停止します。

  15. 「管理ツール」から「インターネット サービス マネージャ」を選択します。

  16. コンピュータの名前を展開します。

  17. 「既定の Web サイト」を選択して右クリックします。

  18. 「新規作成」メニューから「仮想ディレクトリ」を選択します。

  19. エイリアス(oproxyなど)とパス(c:\pluginなど)を設定します。

  20. 「実行」チェック・ボックスを選択します。

  21. 「プロパティ」を右クリックします。

  22. 「ISAPI フィルタ」を選択します。

  23. 「追加」を選択し、フィルタ名(oproxyなど)と実行可能ファイル(c:\plugin\oracle_proxy.dllなど)を追加します。

  24. 適用」をクリックします。

  25. IIS Serverを再起動します。


    注意:

    • IISを再起動するには、コントロール・パネルですべてのIISサービスを停止するか、コンピュータを再起動する必要があります。.dllファイルを確実に再ロードさせるのは、この方法のみです。管理コンソール経由でIISを再起動する方法では不十分です。

    • 同じホームに複数のOracleインストールが必要な場合、OracleAS SSO Plug-inとともに使用するインストールのORACLE_HOME\bin PATHエントリが、PATHの先頭になるように指定してください。


  26. フィルタに緑色の上向きの矢印のマークが付いていることを確認します。

8.2.3 Oc4jCERTCHAINIndicatorを使用してクライアント証明書を渡す

OC4Jへクライアント証明書を渡すには、mod_oc4j.confファイルのOc4jCERTCHAINIndicatorディレクティブを使用します。このディレクティブは、環境に設定された証明連鎖を示します。たとえば、mod_oc4j.confファイルに次の行があるとします。

Oc4jCERTCHAINIndicator SSL_CLIENT_CERT_CHAIN

この場合、証明連鎖は環境変数SSL_CLIENT_CERT_CHAINnnは0より大きい)を使用して定義できます。証明の順序は、次のようになります。

  • SSL_CLIENT_CERT_CHAIN0は最上位の中間CA証明書で、ルートCA証明書で認証されます。

  • SSL_CLIENT_CERT_CHAINnは最下位の中間CA証明書で、クライアント証明書を認証します。

Oc4jCERTCHAINIndicatorディレクティブを使用するには、Oc4JExtractSSLディレクティブをOnに設定する必要があります。次の行は、ディレクティブを設定する方法を示しています。

Oc4jExtractSSL On
Oc4jCertChainIndicator CERT_CHAIN_INDICATOR

次にディレクティブの例を示します。

Oc4jExtractSSL On
Oc4jCertChainIndicator SSL_CLIENT_CERT

8.3 ドキュメントの記載内容の誤り

この項では、インストールおよびアップグレードに関するドキュメントの記載内容の誤りについて説明します。この項の内容は次のとおりです。

8.3.1 SSLCARevocationFileディレクティブの説明に対する修正

『Oracle HTTP Server管理者ガイド』の第11章「Oracle HTTP ServerでのSSLの有効化」に、SSLCARevocationFileディレクティブの説明がありますが、正しくは次のようになります。

証明書を発行したCA(認証局)からの証明書失効リスト(CRL)をまとめるファイルを指定します。ファイルは、クライアント認証に使用されます。このファイルは、PEMでエンコードされた様々なCRLファイルを優先順位の順に連結したものです。CRLファイルの発行者は単一である必要があります。SSLCARevocationFileで指定されたファイルはハッシュしないでください。SSLCARevocationFileのエントリは1つのみとします。エントリが複数ある場合は、最後のエントリが使用されます。SSLCARevocationFileは、SSLCARevocationPathのかわりに使用したり追加として使用できます。

8.3.2 SSLCARevocationPathディレクティブの説明に対する修正

『Oracle HTTP Server管理者ガイド』の第11章「Oracle HTTP ServerでのSSLの有効化」に、SSLCARevocationPathディレクティブの説明がありますが、正しくは次のようになります。

PEMでエンコードされている証明書失効リスト(CRL)が格納されるディレクトリを指定します。CRLは、証明書の発行元のCA(認証局)から届きます。CRLのいずれかに記載されている証明書を使用してクライアントが自身を認証しようとすると、証明書は取り消され、そのクライアントはサーバーに対して自身を認証できなくなります。

SSLCARevocationPathディレクトリ内のCRLファイルは、ハッシュする必要があります。CRLをハッシュする手順については、『Oracle Application Server管理者ガイド』の第15.2.5.2.1項「証明書検証のためのハッシュ値によるCRL名の変更」を参照してください。orapkiを使用すると、拡張子「.rN」のファイルが作成されます。SSLCARevocationPathは、この拡張子があると機能せず、取り消された証明書でまだアクセスできます。Oracle HTTP Serverで機能するようにするには、拡張子を「.rN」から「.r0」に変更します。

SSLCARevocationPathは、SSLCARevocationFileのかわりに使用したり追加として使用できます。

8.3.3 mod_php拡張機能に関する情報を記載したWebサイトのアドレスの誤り

mod_php拡張機能に関する追加情報を記載したWebサイトに誤りがありました。正しいWebサイトは次のとおりです。

http://www.php.net/manual/en/funcref.php

8.3.4 40ビットおよび56ビットの輸出暗号として一覧表示されたタグの誤り

『Oracle HTTP Server管理者ガイド』の表10-1「SSL暗号スイートのタグ」には、40ビットおよび56ビットの輸出暗号としてエイリアスが一覧表示されていますが、これは誤りです。

40ビットの輸出暗号にはEXP40を使用しないでください。かわりにEXPORT40を使用してください。

56ビットの輸出暗号にはEXP56を使用しないでください。かわりにEXPORT56を使用してください。