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Oracle Application Serverリリース・ノート
10gリリース3(10.1.3.2.0) for HP-UX Itanium
E05158-02
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13 Oracle Communication and Mobility Server

この章では、Oracle Communication and Mobility Serverに関連する問題を説明します。内容は次のとおりです。

13.1 インストール、構成およびアップグレードに関する注意事項

インストール、構成およびアップグレードに関連する注意事項の詳細は、次の各項を参照してください。

13.1.1 ユーザー名に小文字のみを使用

OCMSのこのリリースでは、小文字のユーザー名をサポートします。ユーザー名は小文字のみを使用してください。

13.1.2 OutOfMemoryException

Oracle Application Server 10.1.3.2.0に同梱されるJDK 5 Update 6での不具合のため、OutOfMemoryExceptionがスローされる場合があります。このエラーが発生した場合、使用するJDKをJDK Update 10に更新してください。このエラーが発生しない場合は、JDKを更新する必要はありません。

13.1.3 インストールのアクセシビリティの問題

Oracle Communication and Mobility ServerをHP-UXにインストールする際のアクセシビリティの問題が報告されています。インストール・ウィザードを使用して製品をインストールする場合、画面の要素にアクセシビリティの要件を満たしていないものがあります。この問題を回避するには、インストーラをサイレント・モードで実行してください。

setupHPUX.bin -silent -options <HOMEDIR>/ocms-<mode>-typical.txt

デフォルトでは、サイレント・インストーラがスタンドアロン・モードで設定されています。統合アプリケーション・サーバー・モードでインストーラを実行するには、次のように設定します。

-V OCMS_MODE_SA="false" 
-V OCMS_MODE_INTEGJBOSS="false" 
-V OCMS_MODE_INTEGOAS="true" 
-V OCMS_OAS_ADMINUSER="oc4jadmin" 
-V OCMS_OAS_ADMINPASSWD="xxxxxx"

サイレント・インストーラを、デバッグ・モードで実行するには、次のように設定します。

$JAVA_HOME\bin\java -cp setup.jar run -silent -options <HOMEDIR>\silentinstall.txt

13.1.4 Oracle Communicatorのアクセシビリティの問題

プリファレンス設定には、完全にアクセスできないものがあります。この不具合を回避するには、xmlファイルを変更してプリファレンスの構成を行います。デフォルトxmlファイル(Microsoft Windowsにインストールした場合)は次のとおりです。

c:\Documents and Settings\<windows account>\Application Data\Oracle Communicator\Accounts\<CommunicatorAccountName>.xml

<windows account>および<CommunicatorAccountName>は、使用するアカウント名です。

たとえば、"John Smith"という名前でアカウントを作成してWindowsに"jsmith"というユーザー名でログインすると、アカウント情報がファイルに格納されます。

c:\Documents and Settings\jsmith\Application Data\Oracle Communicator\Accounts\John Smith.xml

連絡先の情報を含むコンパニオン<communicator account>.datファイルは、VCard書式で格納されます。次の項では、ユーザーがCommunicatorインタフェースを使用して変更できるXMLファイルの部分について説明します。表記は、階層内のXML要素名を提供します。この要素はすべてルート要素"Acount"の下に表示されます。アカウントのxmlファイルに表示される順序でアカウントを表示する必要はありません。ファイルの変更は、Communicatorがクローズの場合にのみ行ってください。Communicatorがオープンの場合は、ファイルに加えられた変更はすべて削除されます。

13.1.4.1 アカウント設定

「Account」タブを使用すると、アカウント設定にアクセスできます。

13.1.4.1.1 アカウント名

(文字列)このアカウントに対するテキストによる説明。

プリファレンス・ダイアログのその他のプロパティと異なり、「Run this program when system starts」および「Automatically sign in with this account」により、Application Data\Oracle CommunicatorディレクトリのAccounts.xmlファイル(Oracle Communicatorのこのインスタンスで作成されたアカウントすべてのリストが保持されます)が変更されます。デフォルトに設定するアカウントは、Default Account要素に含まれる必要があります。アカウントで自動的にサインインする場合、AutoLogon属性を"1"に設定してください。次に例を示します。

<Accounts>
 <DefaultAccount AutoLogin="1">John Smith</DefaultAccount>
 <Account>Jane Smith</Account>
<Accounts>

13.1.4.2 所在設定

「Presence」タブを使用すると、所在設定にアクセスできます。

13.1.4.2.1 DeviceCaption

(文字列)別のユーザーに送信したデバイスに対するテキストによる説明。デフォルトは"PC"です。

13.1.4.2.2 UserIdleTimeOut

(int)無効の場合は0、有効の場合は1。UserIdleTimeOutValueで指定した期間、ユーザーが待機する場合、ユーザーをアイドルとして表示するかどうかを指定します。

13.1.4.2.3 UserIdleTimeOutValue

(int)アイドルとして表示されるまでの、ユーザーがアクティブでない状態が続く期間(UserIdleTimeOutが有効の場合)。

「Presence」タブのPresence PolicyおよびPersistent Noteは、アカウントXMLファイルではなく、XCAPサーバーに格納されます。

13.1.4.3 表示設定

「Appearance」タブを使用すると、表示設定にアクセスできます。

13.1.4.3.1 テーマ

(文字列)使用するビジュアル・テーマ。10.1.3.2には、Classic、Communicator、JazzおよびSteelCanのオプションがあります。

13.1.4.3.2 サウンド

(複合)Sounds要素は、様々なイベントで使用されるそれぞれ異なるサウンドを示します。Sound要素は、次のサウンドのいずれかです。

  • Sound/Event: IncomingMessage、UserOnline、UserOfflineまたはVoiceMessageAvailable

  • Sound/File: イベントの発生時に再生される.wavファイル

  • Sound/Mute: サウンドを再生しない場合は1、再生する場合は0

13.1.4.3.3 Ui/MainDlgTopMost

(int)falseの場合は0、trueの場合は1。trueの場合、メイン・ウィンドウをそれ以外のウィンドウの上に表示します。

13.1.4.3.4 Ui/MainDlgCloseToTaskBar

(int)falseの場合は0、trueの場合は1。trueの場合、ウィンドウの右上の「X」をクリックすると、Communicatorを閉じずにシステム・トレイに最小化します。

13.1.4.3.5 Ui/SendMessageWithEnter

(int)falseの場合は0、trueの場合は1。tureの場合、[Enter]を押すとメッセージが送信されます。falseの場合、[Enter]を押すと新しい行に移動します。

13.1.4.3.6 ShowSmilies

(int)falseの場合は0、trueの場合は1。trueの場合、スマイリー(顔文字)が画像として表示されます。

13.1.4.3.7 RingSignals

(複合)呼出音として使用するサウンドを指定します。空の場合は、デフォルトのサウンドが使用されます。単一のRingSignals/DefaultSignal要素は、.wavサウンド・ファイルのフルパスまたは存在するfilesisのビルドのいずれかの要素の値で定義できます。ビルドは.wavファイルまたは次のいずれかを指します。Dallas、Houston、Office、News Desk、Reception、Beep Beep、Tune 1、Tune 2、Metallic、Mobile 1、Mobile 2。

13.1.4.4 セキュリティ

「Security」タブを使用すると、セキュリティ設定にアクセスできます。

13.1.4.4.1 Credentials/Credential

(複合)0以上のCredentials/Credential要素があります。ユーザーがログイン時にユーザー名/パスワードの保存を選択する場合、Credential要素のコンテンツが自動的に入力されます。ユーザーはこのフィールドを直接編集できませんが、要素を削除してユーザー名/パスワードを記憶域から削除できます。

13.1.4.5 ネットワーク

「Network」タブを使用すると、ネットワーク設定にアクセスできます。プロキシ、XDMS、LDAPおよびSTUN設定は、すべて管理者によって構成されるため、エンド・ユーザーはこれらの設定を変更できません。カスタマイズに関する詳細は管理者ガイドで説明されています。

13.1.4.5.1 ConnectionType

(int)音声および映像品質に影響するネットワークの速度を指定します。使用できる値は、64、128、256、512、1024および2048です。

  • 64: モデム

  • 128: ISDN

  • 256: DSL/ケーブル・モデム

  • 512: DSL/ケーブル・モデム

  • 1024: LAN接続

  • 2048: LAN接続

13.1.4.6 オーディオ

「Audio」タブを使用すると、オーディオ設定にアクセスできます。ラジオおよびビデオ設定の多くは、システム・レジストリに格納されます。

13.1.4.6.1 SilenceSuppression

(int)無効の場合は0、有効の場合は1。有効の場合、オーディオで無音抑止を使用します。

13.1.4.6.2 AcousticEchoCancellation

(int)無効の場合は0、有効の場合は1。有効の場合、エコー・キャンセルを使用します。通常、マイクおよびスピーカーを使用する場合に役に立ちます。ヘッドフォンを使用する場合は、この設定を無効にしてください。

13.1.4.6.3 PCSpeakerEnabled

(int)無効の場合は0、有効の場合は1。有効の場合、コールを受信するとPCのスピーカでビープ音が鳴るようにします。ヘッドフォンの使用時で、ヘッドフォンを常に装着しない場合に役に立ちます。

13.1.4.6.4 AllowVolumeCheck

(int)無効の場合は0、有効の場合は1。コールを開始する前に、Communicatorでボリューム・レベルを変更できます。

13.1.4.7 ビデオ

「Video」タブを使用すると、ビデオ設定にアクセスできます。

13.1.4.7.1 PreferredCaptureDevice

(文字列)この要素は、取得に使用するためのビデオ・デバイスのコンピュータ表記です。この要素ではデフォルトのシステム・ビデオが使用されているため、要素からテキストを削除する以外の方法でxml内でこれを変更しないことをお薦めします。

13.1.4.7.2 ImageResolution

(文字列)受信するビデオのビデオ画像のサイズを指定します。有効値は、QCIF、CIFおよび4CIF(小、中および大)です。「Camera Settings」ボタンは、アカウントXMLで変更できないWeb画像固有のプロパティを示します。

13.1.4.8 その他

「Other」タブを使用すると、その他の設定にアクセスできます。連絡先およびグループ(内部メモ: Adam JAWSによると、ユーザーは連絡先およびIMを追加できますが、連絡先を削除できないため、この情報をここに記載します)。連絡先を削除するには、.xmlアカウント・ファイルと同じ場所の.datファイルを編集する必要があります。すべての連絡先は、次のようなVCard書式で表現されます。

BEGIN:VCARD
VERSION:3.0
UID:badf5dee-3848-4443-acc5-8ab0bf19069e
ADR;WORK:;;;;;;US
EMAIL;PREF;INTERNET:john.smith@example.com
FN:
N:SMITH,JOHN
TEL;WORK;VOICE:@w650 555 1212
URL;WORK:
X-ORACLE-SIPURI:sip:john.smith@example.com
X-ORACLE-GROUPS:20000
REV:20070205T130513Z
END:VCARD

連絡先VCARDエントリを検索し、BEGIN:VCARDからEND:VCARDまでに含まれるすべてを削除すると、連絡先を削除できます。

13.2 その他の既知の問題

次に示す問題が報告されています。

13.2.1 OCMSサーバーがIPアドレス変更後に起動しない

OCMSサーバーをDHCPベースのマシン(ラップトップなど)にデプロイし、初期インストール後にIPアドレスを変更すると、SIPバインディング・エラーのためにOCMS自体が起動しなくなります。この問題には、2つの回避方法があります。

  • sdp/confディレクトリのSipContainer.xmlファイルに出現するIPアドレスを編集する。

  • OCMSを再インストールする。

13.2.2 XSLTスタイルシートのエラー

最初の起動時に、XSLTスタイルシートに関するエラー・メッセージが表示される場合があります。このエラーに関連したパフォーマンスへの影響はありません。無視しても安全です。