リリース・ノート
リリース10.1.3.2.0
部品番号: E05053-01
原典情報: Oracle JDeveloper Release Notes Version 10.1.3.2.0
2007年3月
Oracle JDeveloper 10gは、標準ベースのSOAアプリケーション向けの完全な統合開発環境です。Oracle JDeveloper 10gリリース3(10.1.3)には、多数の新機能が追加されています。たとえば、新しいルック・アンド・フィール、拡張リファクタ・オプションにより大幅に改善されたコーディング環境、最新のJava標準(J2SE 5.0、J2EE 1.4、EJB 3.0)のサポートおよびビジュアルJSF開発などです。視覚的で宣言的なアプローチと改善されたOracle Application Development Framework(Oracle ADF)の連携により、アプリケーション開発が簡素化され、通常のコーディング・タスクが削減されます。これにより、どのようなテクノロジ・スタックや配布先プラットフォームを選択した場合にも、開発者の生産性が飛躍的に向上します。
Oracle JDeveloper(10.1.3.1.0)では、以前のリリースに統合サービス環境ワークベンチを提供するための統合SOA開発ツールが追加され、IDE機能が拡張されています。特に、このリリースではBPEL(Business Process Execution Language)とESB(Enterprise Service Bus)ツールがJDeveloperに完全に統合されています。また、JDeveloperではEJB 3およびJPA(Java Persistence API)向けのコアIDE機能が拡張され、最終的なEJB 3仕様に準拠した最新のものになっています。
WebCenter Extension for JDeveloperでIDEをさらに拡張することにより、Oracle JDeveloper 10.1.3.2.0はより完成された環境となります。 WebCenter Frameworkの機能とリソースはシームレスに統合され、JDeveloperで表示されます。たとえば、WebCenterのコンポーネントは、「コンポーネント」およびデータ・コントロール・パレットにあるリソースのカタログからすぐにアクセスできます。 また、WebCenterの拡張機能はいくつかのウィザードを備えており、ポートレットのビルド、既存ポートレットの使用、コンテンツ・リポジトリへのデータ・コントロールの作成およびアプリケーションの保護など、開発に不可欠なタスクを支援します。
このドキュメントの発行時点で未入手の追加情報は、『Oracle JDeveloper Release Notes Addendum』を参照してください。 JDeveloperの詳細と技術資料は、Oracle Technology NetworkのJDeveloper製品センター(http://www.oracle.com/technology/products/jdev/101)にアクセスしてください。
注意: ドキュメント内に記載されているURLや参照ドキュメントには、Oracle Corporationが提供する英語の情報も含まれています。 |
JDeveloperの内部CVSクライアントをCVSNTサーバーに対して使用すると、バイナリ・ファイルが破損することがあります。これを回避するには、JDeveloperでCVSNTクライアントを使用します。この構成は、「バージョニング」を選択して「IDE設定」の「CVS」パネルで行います。
JDeveloperでは、Webサービスの注釈でEJBセッションBeanをコンパイルする際に、Windowsで許可されているパス名の長さを超えることがあります。JDeveloperでWebサービス・クラス・ファイルについて生成されるパス名は、3つの要素、つまりアプリケーション・デプロイ・フォルダへのパス(システムにより設定され編集は不可)、Webサービスのソース・フォルダへのパス(システムにより設定)、パッケージ名で指定されているクラス・ファイルへのパス(ユーザーが最短文字数で指定)を連結したものです。
たとえば、パス名のユーザー指定部分がパッケージ名com.oracle.myapp.ejb.webservice.test
に基づいている場合は、Webサービスのクラス・ファイルについて次のパスが作成されます。
<JDev_Install>jdev¥system¥oracle.j2ee.10.1.3.37.58¥embedded-oc4j¥application-deployments¥¥current-workspace-app¥MyApplication_MyProject¥ws-src¥com¥oracle¥myapp¥ejb¥webservice¥test
その結果、次の例外が発生します。
oracle.j2ee.ws.common.tools.api.SeiValidationException: Interface <classname>.SessionEJBBeanPortType: The class could not be loaded from the class path.
この制限を回避するには、EJBセッションBeanの作成時に入力するパッケージ名を短くします。たとえば、前述の例に示したcom.oracle.myapp.ejb.webservice.test
のかわりにパッケージ名com.oracle.myapp
を入力すると、有効な長さのクラス・パスが生成されます。
ADF WebアプリケーションのWARファイルをスタンドアロンOC4Jにデプロイすると、EJB3のモデル・プロジェクト依存性の関係で複数の永続性ユニットが定義されるために次のエラーが発生することがあります。
DeployerRunnable.run[application1:ejb3_mdnav_adffaces] - Multiple persistence units with name "model" are defined at the same scope.oracle.oc4j.admin.internal.DeployerException: [application1:ejb3_mdnav_adffaces] - Multiple persistence units with name "model" are defined at the same scope.
このエラーを回避するには、ViewControllerプロジェクト設定を更新し、Modelプロジェクトに対する依存性を削除してから、ADF WebアプリケーションをスタンドアロンOC4Jにデプロイします。
JDeveloperデプロイメント・プロファイルをアーカイブ・ファイルにデプロイする際のデフォルト動作では、アーカイブが標準J2EEとしてデプロイされます。アーカイブを特定のアプリケーション・サーバー・プラットフォーム用のファイルにデプロイして、プラットフォーム固有のディスクリプタ処理を取り込むには、「Deployment Profiles - プラットフォーム」ページで「ターゲット接続」を設定する必要があります。「ターゲット接続」は、「接続ナビゲータ」でアプリケーション・サーバー接続を作成後、デフォルト(J2EE)以外の値に設定する必要があります。
Oracle Liteリリース10.2.0.2は、列定義に対する標準JDBCメタデータをサポートしていないため、EJBエンティティを作成できません。このBugはOracle Lite 10.2.0.3で修正される予定です。
UMLアーチファクトを含むナビゲータ・パッケージの場合は、「アプリケーション・ナビゲータ」のコンテキスト・メニューから「リファクタ」サブメニューを表示できます。ただし、パッケージをリファクタしてもUMLアーチファクトはリファクタされませんが、Java型や他の型は予期したとおりにリファクタされます。
JAWSスクリーン・リーダーを使用している場合は、現在Java Modelerのポップアップ・コード・エディタにアクセスできません。回避策は、ダイアグラム上のJava要素には「編集」のかわりに「ソースへ移動」を使用することです。これにより、メイン・コード・エディタが起動します。
マルチバイト・キャラクタを使用した名前のデータベース・テーブルをインポートする場合は、JDeveloperのエンコーディングをUTF-8に変更する必要があります。
リリース10.1.3.1では、エンティティの永続性コンテキストの存続期間が関連トランザクションの存続期間と密接に関係しています。そのため、デフォルトではPersistenceContextの型はPersistenceContextType.TRANSACTIONです。
この要件はリリース10.1.3で緩和されており、一部のアプリケーションはこの要件への準拠に依存しないことが判明しています。
リリース10.1.3.1で厳密な要件に従って操作するには、JDeveloperリリース10.1.3から移行されて、Webクライアントと対話するEJB 3.0ステートレス・セッションBeanをステートフル・セッションBeanに変更する作業が必要になることがあります。
この変更の他にも、次の変更が必要です。
@Resource EntityManager em;
このように生成された文を次のように変更する必要があります。
@PersistenceContext(type=PersistenceContextType.EXTENDED) EntityManager em;
これにより、Webクライアントでは(新規のステートフル)セッションBeanから戻されたエンティティに対して付加的な操作を実行できるようになります。
JDeveloperリリース10.1.3とJDeveloperリリース10.1.3.1では、EJB 3.0ランタイムに違いがあります。JDeveloper 10.1.3で作成されたEJB 3.0アプリケーションはAS 10.1.3でのみ動作し、JDeveloper 10.1.3.1で作成されたEJB 3.0アプリケーションはSOA 10.1.3.1でのみ動作します。
EJB 3.0アプリケーションをJDeveloper 10.1.3からJDeveloper 10.1.3.1に移行できます。オンライン・ヘルプ・トピックの「Oracle JDeveloperスタート・ガイド」→「Oracle JDeveloper 10gへの移行」→「Oracle JDeveloper 10gリリース10.1.3からリリース10.1.3.1へのEJB 3.0アプリケーションの移行」の順にナビゲートし、指示に従ってください。
SOAP 1.2のバインディングを含むWSDLからトップダウンでWebサービスを作成してから、そのサービスを「Webサービス・エディタ」で変更すると、バインディングがSOAP 1.1に変更されます。
これを回避するには、「Webサービス・エディタ」ダイアログで、手動で「SOAP 1.1バインディング」の選択を解除し、かわりに「SOAP 1.2バインディング」を選択します。
一方向操作を使用するトップダウンのWebサービスを作成してから、「Webサービス・エディタ」を使用してサービスを変更するか、「ソースからWebサービスを再生成」を起動すると、一方向操作が双方向操作に変更されます。
これを回避するには、「Webサービス・エディタ」ダイアログで「一方向操作をVoidメソッドから作成」チェック・ボックスを手動で選択します。
列挙型を使用してトップダウンのWebサービスのWSDLを生成すると、そのサービスに対して「Webサービス・エディタ」で行ったそれ以降の変更は、検証エラーのためコミットできません。
Init ParamまたはHeader、あるいはその両方を使用するWebサービス・ハンドラを作成した後、そのハンドラを編集してInit ParamまたはHeaderを削除すると、JDeveloperでエラー・メッセージが表示されます。
これを回避するには、ハンドラを削除してから、初期パラメータを使用せずに再作成します。
信頼性が有効になっているWebサービスへのプロキシを実行すると、失敗していて「Httpアナライザ」で検査するとサーバーから戻されたSOAPメッセージの本体が空になっているとわかる場合があります。これは、プロキシ信頼性ウィザードの「操作設定」タブで「有効期間」のデフォルト値が1秒になっているためです。
これを回避するには、有効期間を2秒以上に増やします。
EJB3.0のWebサービスを外部OC4JにデプロイしてOracle Enterprise Managerからテストしようとした場合、「起動」ボタンが表示されないことがあります。回避策はありません。
複数のポートを使用するWebサービスへのプロキシを作成すると、そのWebサービスには無効なエンドポイントを持つプロキシが生成されることがあります。
回避策は、WSDLを調べて適切なエンドポイントURLを見つけ、それを生成されたプロキシ・クラスに貼り付けることです。
1つのプロジェクトに同じマッピング・ファイルを使用するWebサービスを複数作成すると、ランタイム例外が戻されます。
回避策は次のとおりです。
AntタスクでWebサービス・ハンドラを定義するビルドXMLファイルを編集する場合、ハンドラ・コードにより'class'または'handlerClass'属性のいずれかを使用するハンドラ・クラス名を指定できます。 ただし、JDeveloperでのクラス名の指定にhandlerClassを使用している場合、エディタは誤ってhandlerClassにハンドラ要素で定義されていないことを示す赤の下線を表示します。 これは、JDeveloperに登録されているXMLスキーマがhandlerClass属性を認識していないために発生します。
このエラーを回避するには、ハンドラ・クラス名の指定にclass属性を使用してください。
WS-Iテスト・ツールは時々実行に失敗することがあります。 JDeveloperが異常終了した場合、デフォルトの作業ディレクトリ(/mywork
フォルダが作成された場所)が正しく保存されない可能性があります。 次回のWS-Iテスト・ツールの起動時に、JDeveloperはWS-Iテスト・ツールの起動スクリプトをデフォルトの作業ディレクトリに書き込もうとしますが、このディレクトリが存在しない場合はWS-Iテスト・ツールは起動しません。
これを回避するには、次のいずれか、または両方を試行します。
WSDLエディタのデザイン・ビューでは、4つある列のいずれも最後のノードは削除できません。 かわりに、「構造」ウィンドウまたはWSDLエディタのコード・ビューからノードを削除してください。
JDeveloper 10.1.3.1は、JavaServer Facesリファレンス実装バージョン1.1_02にアップグレードされます。これはSun社のJSFランタイムのメンテナンス・リリースであり、このリリースに新しく導入された制限事項により、./WEB-INFディレクトリ(またはサブディレクトリ)にあるJSFページを処理できません。JSFアプリケーションのページがWEB-INFディレクトリにある場合、そのページを正常に機能させるには、WEB-INF以外のWebルートにある他のディレクトリに移動する必要があります。JSFページでADFモデル・データ・バインディングを使用する場合は、JSP/JSPXページを./WEB-INF(またはサブディレクトリ)からWebルートの新規ディレクトリに移動した後、この変更をDataBindings.cpxファイルの<pageMap>セクションのpath値に反映させる必要があります。たとえば、ページのpath値が以前は/WEB-INF/page/Test.jspxで、このTest.jspxページを./public_html/page/Test.jspxに移動したとします(./public_htmlはビュー・コントローラ・プロジェクトのHTMLルート・ディレクトリ)。その場合は、pathの値を編集し、/WEB-INF/page/Test.jspxから/page/Test.jspxに変更する必要があります。
OC4Jは、埋込みOC4Jに対するsystem-jazn-data.xmlファイルで定義されているユーザー・リポジトリで排他的に動作します。 ADFセキュリティ・ウィザードでアプリケーション・リポジトリを選択した場合、ユーザー、ロールおよびポリシー情報を、ウィザードが生成したjazn-data.xmlファイルからsystem-jazn-data.xmlファイルに移行する必要があります。本番アプリケーションの場合はOracle Internet Directory(OID)に移行します。 詳細はリリース・ノート・トピックの「JDeveloperでのJAZNMigrationToolの使用」を参照してください。
JAZNMigrationToolは、あるストアのコンテンツを、LDAPディレクトリにロード可能な別のストアに移行する方法を提供します。使用するコマンドは次のとおりです。
java JAZNMigrationTool -D binddn -w passwd [-h ldaphost] [-p ldapport]
[-sf filename] [-df LDIF_filename]
[-sr source_realm] [-dr dest_realm]
[-m policy|realm|all]
[-help]
次の例では、embedded-oc4j¥config¥system-jazn-data.xmlからj2ee¥home¥config¥system-jazn-data.xmlに、すべてのユーザー、ロールおよびJAASポリシーを移行しています。
set CLASSPATH=JDEV_HOME\j2ee\home\jazn.jar;%CLASSPATH%
JDEV_HOME\jdk\bin\Java oracle.security.jazn.tools.JAZNMigrationTool -w welcome
-sf JDEV_HOME\jdev\system\oracle.j2ee.xxxx\embedded-oc4j\config\system-jazn-data.xml
-df JDEV_HOME\j2ee\home\config\system-jazn-data.xml -dt xml
JDEV_HOMEにはJDeveloperのインストール・ディレクトリを指定する必要があることに注意してください。XXXXは最終ビルド番号です。
Java JAZNMigrationTool -helpコマンドを使用すると、詳細が表示されます。
LDAPベースのID管理でADFを使用する場合、JAASモードが有効であることを確認してください。 JAASモードを有効にする方法の詳細は、『Oracle Containers for J2EEセキュリティ・ガイド』を参照してください。
JAASモードは、次の行をorion-application.xmlに追加することで有効にできます。
<orion-application ... > ... <jazn provider="XML" jaas-mode="doAsPrivileged" /> ... </orion-application>
BPEL Process ManagerとEnterprise Service Busに使用可能な最新マニュアルについては、Oracle Application Serverドキュメント・ライブラリを参照してください。
JDeveloper内でApplication Server 10.1.2インスタンスに対してADFインストーラを実行中に(「ツール」→ADFインストーラ)、サーバーが停止していても「インストールを終了できません」というエラーが戻されることがあります。Application Server 10.1.2インスタンスに対してADFインストーラを実行する前に、Application Serverインスタンスを停止するのみでなく、Application Server Control Manager(EM)サービスも停止する必要があります。
リストア機能を使用しても、bc4j.earはApplication Server 10.1.3.0.0に再デプロイされません。datatags.earはbc4j.earと同一のため、これは機能には影響しません。ただし、必要なbc4j.earはEMコンソールを使用して手動でデプロイする必要があります。
<JDev_Install>/BC4J/redist/フォルダには、名前を変更されたdatatags.earファイルが含まれています。 以前のリリースでは、このファイルはbc4j.earファイルでした。 新しい名前は、このファイルの内容と、非推奨のBC4J JSPデータタグ・ライブラリにWebアプリケーションのイメージとCSSサポートを提供するという限定された役割を、より正確に表しています。
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