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Oracle BPEL Process Manager Oracle Application Server以外のためのインストレーション・ガイド
10gリリース3(10.1.3.3)for UNIX Systems and Microsoft Windows
E05835-01
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3 Oracle BPEL Process ManagerのJBoss Application Serverとのインストール

この章では、Oracle BPEL Process ManagerをJBoss Application Serverとともにインストールするための要件と手順について説明します。

この章の内容は次のとおりです。


関連項目:

インストール完了後に、次のドキュメントを参照してください。
  • 『Oracle BPEL Process Managerクイック・スタート・ガイド』



  • 『Oracle BPEL Process Manager Order Bookingチュートリアル』



  • 『Oracle BPEL Process Manager開発者ガイド』



  • 『Oracle Application Server Adapters for Files, FTP, DatabasesおよびEnterprise Messagingユーザーズ・ガイド』



  • 『Oracle Application Server Adapter概要』


3.1 概要

Oracle BPEL Process Managerは、JBoss Application Serverとともにインストールして使用することができます。

JBossを使用すると、Webテクノロジによって、複数のコンピューティング・プラットフォームにまたがったE-Businessアプリケーションを設定、操作および統合できます。 JBossには、ランタイム・コンポーネントと、アプリケーションを開発、設計するためのツールの両方が組み込まれています。

Oracle BPEL Process Managerが提供するインフラストラクチャによって、異種環境にまたがり、管理者の操作を含んだ効率的な同期および非同期動作を可能にする、標準ベースのビジネス・プロセスを作成できます。また、サービス指向アーキテクチャを可能にする要因として、統合および通知に使用できるサービスが提供されます。

Oracle BPEL Consoleは、Oracle BPEL Process Managerの監視環境です。Oracle BPEL Consoleを使用して、デプロイしたBPELプロセスを実行、管理およびテストできます。Oracle BPEL Consoleは、Oracle BPEL Serverにデプロイしたプロセスの運用、管理およびデバッグを行うためのWebベースのインタフェースとして提供されます。

JBoss Application Serverと使用する場合のOracle BPEL Process Managerのインストールは、次の高水準の手順で構成されます。

  1. Oracle DatabaseでのOracle BPEL Process Managerスキーマの作成

    この手順では、Oracle Databaseをインストールし、Oracle DatabaseにBPELPM用のデハイドレーション・ストアとして必要なデータベース・スキーマを作成します。

  2. Oracle BPELPMスタンドアロン10.1.3.1 for OC4Jのインストール

    これはBPELPMのスタンドアロン・バージョンで、埋込みOC4J J2EEコンテナが付属しています。 さらに、このBPELPMをJBoss Application Server上で動作するよう構成します。

  3. BPELPMスタンドアロン10.1.3.1へのSOA Suiteパッチセット10.1.3.3の適用

    このパッチセットにより、既存の10.1.3.1.0インストールが10.1.3.3.0にアップグレードされます。

  4. JBoss Application Server上でのBPELPMスタンドアロンの構成

    この手順では、インストール済のOracle BPELPMスタンドアロンがJBoss Application Server上で稼働するよう構成するコマンド・ベースのスクリプトを実行します。 このスクリプトは、次の手順を実行します。

    • BPELDomainというJBossドメインの作成

    • oracleBPELServerというアプリケーション・サーバーの作成

    • oracleBPELServerクラスパスへのOracle BPELPMバイナリの構成

    • 必須のデータソース/JMSリソースなどの作成および構成

    • BPEL Console、BPEL Admininstrationなどのための必須のアプリケーションのデプロイ

    この手順は、JBoss Application ServerプラットフォームでのBPELPMのインストールおよび構成の概要で、詳細は「インストールおよび構成」の項で説明します。

3.2 システムおよびデータベース要件

表3-1は、JBossとともにOracle BPEL Process Managerを使用するためのシステム要件を説明しています。

表3-1 Oracle BPEL Process Managerのシステム要件

要素 要件

JBoss


バージョン4.0.5 + jbossws-1.2.1

Oracle BPEL Process Manager for OC4J

バージョン10.1.3.1

注意: Oracle BPEL Process Manager for OC4Jのインストールは、「手順2: Oracle BPEL Process Manager 10.1.3.1 for OC4Jのインストール」を参照してください。 BPELPMスタンドアロン10.1.3.1にSOA Suiteパッチセット10.1.3.3を適用します。

Webブラウザ

Internet Explorer 6.0またはMozilla Firefox 2.0

オペレーティング・システム

Microsoft Windows XP、Microsoft Windows 2003、Red Hat Enterprise Linuxリリース3、およびRed Hat Enterprise Linuxリリース4

デハイドレーション・ストア・データベース

Oracle9i(9.2.0.8)以上

Oracle Database 10g(10.1.0.5)以上

Oracle Database 10g(10.2.0.2)以上

Oracle Database 10g Express Edition 10.2.0.1

Oracle Database 10.1.2.2

注意: この動作環境はOracle Applicaiton Serverと使用した場合のOracle BPELPMの動作保証であり、使用するアプリケーション・サーバーによって異なる場合があります。Oracle Databaseバージョンのアプリケーション・サーバーの動作環境を確認してください。


3.3 インストールおよび構成

ここでは、Oracle Databaseのインストールと構成、Oracle Databaseでのスキーマの作成、およびJBossのインストールと構成に関する手順を説明します。

この項の内容は次のとおりです。

3.3.1 手順1: Oracle Databaseの構成

Oracle Database 10gをインストールするには、次の指示に従ってください。


注意:

この手順は、Oracle Database 10gバージョン10.1.0.2およびOracle Database 10gパッチ・バージョン10.1.0.5を取得していることを前提としています。

これ以外のデータベースのバージョンについては、http://www.oracle.com/technology/documentation/index.htmlを参照してください。


  1. Oracle Database 10g 10.1.0.2をインストールします。

  2. SQL*Plusを開き、SYSDBA権限のあるユーザーとしてログインします。

  3. データベースを停止します。

    SQL> SHUTDOWN IMMEDIATE
    
  4. Oracle Database 10gをインストールしたOracleホームに、Oracle Database 10g 10.1.0.5パッチをインストールします。

  5. Linuxを使用している場合のみ、rootユーザーとしてログインし、オペレーティング・システムのコマンド・プロンプトから次のコマンドを実行します。

    /etc/init.d/init.cssd stop
    
  6. SQL*Plusのアップグレード・モードでデータベースを起動します。

    SQL> STARTUP UPGRADE
    
  7. 次のスクリプトを実行します。

    SQL> @ORACLE_HOME/rdbms/admin/catpatch.sql;
    
  8. データベースを停止します。

    SQL> SHUTDOWN IMMEDIATE
    
  9. データベースを再起動します。

    SQL> STARTUP
    
  10. 次のスクリプトを実行します。

    SQL> @ORACLE_HOME/rdbms/admin/utlrp.sql;
    

3.3.2 手順2: Oracle BPEL Process Manager 10.1.3.1 for OC4Jのインストール

これは、BPELのスタンドアロン・バージョンです。この設定には基本SOA Suiteインストールを使用できないことに注意してください。 Oracle BPEL Process Manager 10.1.3.1のスタンドアロン・バージョンは、次のURLからダウンロードできます。

http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/bpel/index.html


注意:

ファイル名はsoaで始まりますが、実際にはBPELダウンロード・ファイルです。たとえば、Oracle BPEL Process Manager 10.1.3.1 for OC4JのWindowsダウンロード・ファイルの名前はsoa_windows_x86_bpel_101310.zipです。

BPELは、JBoss外の専用のディレクトリにインストールする必要があります。 JBossインストールは、このインストールのバイナリやプロパティ・ファイルを参照します。この外部インストールは永続的なもので、一時ステージング領域ではありません。 OC4Jも含まれていますが、このOC4Jは起動および停止しません。これは、JBossインストール以前の重要な前提条件です。

3.3.3 手順3: Oracle DatabaseでのOracle BPEL Process Managerスキーマの作成


注意:

JBossでOracle BPEL Process Managerを構成するためのスクリプトを実行する前に、JAVA_HOME環境パラメータを設定する必要があります。

  1. BPELインストール設定ファイル・ディレクトリのDisk1\install\soa_schemas\ircaフォルダに移動します。

  2. Oracle Databaseのインストール場所がポイントされるようにORACLE_HOMEを設定します。たとえば、次のようになります。

    set ORACLE_HOME=c:\Oracle10g
    
  3. irca bpelと入力します。

    これによって、Oracle BPEL Process Managerインストール付属のircaスクリプトが実行されます。

  4. プロンプトが表示されたら、sysのパスワードを入力します。

    Oracle Databaseにorabpelスキーマがロードされます。

3.3.4 手順4: Oracle BPELPMスタンドアロン10.1.3.1へのSOA Suiteパッチセット10.1.3.3の適用

MetaLinkからSOA Suiteパッチセット10.1.3.3をダウンロードし、BPELPMスタンドアロン10.1.3.1にパッチセットを適用する必要があります。次の手順を実行します。

  1. http://metalink.oracle.comでOracleMetaLinkにログインします。OracleMetaLinkのホームページが表示されます。

  2. 「Patches & Updates」をクリックします。「Patches & Updates」ページが表示されます。

  3. 「Simple Search」をクリックします。

  4. 「Search By」フィールドに6148874と入力します。パッチセット6148874の詳細が表示されます。

  5. パッチセットの指示に従って、パッチセットをBPELPMスタンドアロン10.1.3.1にインストールします。


    注意:

    パッチの適用後にBPELPMインスタンスを起動/再起動しないでください。

3.3.5 手順5: JBoss Application ServerバージョンのインストールおよびJBoss用のBPELPMスタンドアロンの構成


注意:

次の手順は、JBoss Application Serverを入手していることを前提としています。

  1. JBoss Application Serverをインストールします。

  2. http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/htdocs/101310.htmlから、Orabpel_10133_Jboss.zipファイルをダウンロードします。このファイルにより、Oracle BPEL Process ManagerをJBoss Application Serverで使用できます。次に、orabpel_10133_Jbossフォルダに解凍します。


    注意:

    • Oracle BPEL Process Managerをダウンロードするディレクトリは、JBoss Application Serverがインストールされている同じホスト上にある必要があります。



    • root以外のユーザー(Oracle BPEL Process Manager 10.1.3.1 for OC4Jをインストールする際に使用したのと同じユーザー)としてorabpel_10133_Jbossフォルダを解凍します。たとえば、Oracleとします。


  3. orabpel_10133_Jboss\cfg\constants.propertiesファイルの次の必須インストール・プロパティを変更します。


    注意:

    必須プロパティにはコメント・タグを付けたり、空白値を含めることはできません。この要件に従わないと、インストール時にエラーとなります。また、各フィールドには必ず適切な情報を入力してください。入力ミスがあった場合も、インストール時にエラーとなります。

    プロパティ 説明
    JBOSS_HOME JBoss Application Serverがインストールされているディレクトリ・パス。

    たとえば、JBOSS_HOME=C:\jboss-4.0.5.GAのようになります。

    BPEL_HOME Oracle BPEL Process Managerがインストールされているディレクトリ・パス。

    たとえば、BPEL_HOME=C:\product\10.1.3.1\OraBPEL_1\bpelのようになります。

    BPEL_INSTALL_ROOT Oracle BPEL Process ManagerのJDKを含むディレクトリ。

    たとえば、Oracle BPEL Process Managerのホーム・ディレクトリがC:\OraBPELPM_1\integration\orabpelの場合、通常、BPEL_INSTALL_ROOTはC:\OraBPELPM_1です。

    DRIVER_TYPE JDBCドライバ・タイプ(thickまたはthin)。

    たとえば、DRIVER_TYPE=thinのようになります。

    HOSTNAME Oracle Database 10gがインストールされているホストの名前またはIPアドレス。

    たとえば、HOSTNAME=stda.us.oracle.comのようになります。

    PORTNUMBER Oracle Database 10gがインストールされているホストのポート番号。

    たとえば、PORT_NUMBER=1087のようになります。

    SID Oracle Database 10gのサービス名。

    たとえば、SID=ORCLのようになります。

    JAASAUTHUSERID Oracle BPEL Process Managerスキーマにアクセスするためのユーザー名。

    たとえば、JAASAUTHUSERID=orabpelのようになります。

    JASAUTHPASSWD プロキシ・サーバーのホスト名。

    たとえば、JASAUTHPASSWD=orabpelのようになります。

    PROXYSET プロキシ・サーバーが使用されているかどうか(trueまたはfalse)。

    たとえば、PROXYSET=trueのようになります。

    PROXYHOST プロキシ・サーバーのホスト名。
    PROXYHOST プロキシ・サーバーがインストールされているホストの名前またはIPアドレス。

    たとえば、PROXY_HOST=www-proxy.us.oracle.comのようになります。

    PROXY_PORT プロキシ・サーバーが稼働するポート。

    たとえば、PROXY_PORT=80のようになります。

    NON_PROXY_HOST |記号で区切られた、プロキシ・サーバーがバイパスされる必要のあるアドレス。

    たとえば、次のようになります。NON_PROXY_HOST=*.oracle.com|*.oraclecorp.com|localhost|127.0.0.1|10.177.251.61|rajeshc-pc|rajeshc-pc.idc.oracle.com


  4. オペレーティング・システムのコマンド・プロンプトで、orabpel_10133_Jbossフォルダから次のスクリプトを実行します。

    オペレーティング・システム 実行スクリプト
    Windows XP setup.bat
    Linux setup.sh

    このスクリプトにより、次のOracle BPEL Server(oracleBPELServer)およびデシジョン・サーバー(decisionServer)が作成されます。 さらに、スクリプトにより、必要なアプリケーション、キュー、データベース接続、アダプタおよびJCAも構成されます。

    インストールの進捗状況は、Jboss_Installables\bin\logs\output.logファイルに記録されます。

  5. jbossws-1.2.1パッチを適用します。

    デフォルトで、JBoss 4.0.5にはWebサービス・デプロイヤ1.0.4(jbossws-1.0.4)が付属していますが、このデプロイヤを使用してWebサービスを実行すると問題が発生するため、jbossws1.2.1にアップグレードする必要があります。

    jbossws-1.2.1.GA.zipはhttp://labs.jboss.com/jbossws/downloadsでダウンロードできます。

    ダウンロード後、Install.txtファイルの手順に従い、パッチを構成済みのoracleBPELServerに適用します。

  6. 次のようにoracleBPELServerを起動します。

    オペレーティング・システム 実行スクリプト
    Windows XP JBOSS_HOME\bin\startServer.bat -c oracleBPELServer
    Linux JBOSS_HOME/bin/startServer.sh -c oracleBPELServer

  7. 次のようにdecisionServerを起動します。

    オペレーティング・システム 実行スクリプト
    Windows XP JBOSS_HOME\bin\startServer.bat -c decisionServer
    Linux JBOSS_HOME/bin/startServer.sh -c decisionServer

  8. Jbossをユーザー名およびパスワードとして使用して、次のURLでBPEL Consoleにログインします。

    http://localhost:9700/BPELConsole

3.4 JBoss Application Server対応のBPELPM 10.1.3.3に対するデザインタイム・デプロイ・サポート

この項では、JDeveloperでのJ2EEアプリケーションのデプロイについて、JBoss Application Serverで使用できる様々なデザインタイムのサポート機能について説明します。 次の2つの方法で、JBoss Application ServerにBPELPMコンポーネントをデプロイできます。

3.4.1 BPELPM Developer PromptでAntを使用する方法

BPELPM Developer Promptでantを使用してJ2EEアプリケーションをデプロイできます。この項の内容は次のとおりです。

3.4.1.1 前提条件のチェック

  1. BPEL_HOME\bpel\system\config\collaxa-config.xmlファイルで、bpelPlatformjboss_3に設定されていることを確認します。

  2. BPEL_HOME\bpel\utilities\ant-orabpel.propertiesファイルで、次のプロパティが設定されていることを確認します。

    • platformをjboss_3に設定

    • admin.userをJBossレルムの有効なユーザーに設定

    • admin.passwordを前述のユーザーのパスワードに設定

    • jndi.urljnp://localhost:9099に設定

    • jndi.InitialContextFactoryorg.jnp.interfaces.NamingContextFactoryに設定


    注意:

    admin.userプロパティが正しく設定されていない場合は、デプロイにおいて認証エラーがスローされることがあります。

3.4.1.2 BPELPM Promptを使用してデプロイする手順

antを使用してDeveloper PromptからBPELPMをデプロイするには、次の指示に従ってください。

  1. BPELPM Developer Promptを開きます。

  2. BPELアプリケーションのBPEL_HOME\bpel\system\appserver\oc4j\ant\binディレクトリからant.sh/batを実行します。


    注意:

    詳細は、C:\product\10.1.3.1\OraBPEL_OC4J\bpel\GETTING_STARTED.htmlを参照してください。

注意が必要な例外は次の点だけです。

  • BPEL Processにデシジョン・サービス・アプリケーション、UIアプリケーションまたはワークフロー・アプリケーションが含まれている場合、これらのアプリケーションはantスクリプトによってJBossに自動的にデプロイされません。

  • 対応するEAR/WARファイルはJBossプラットフォーム用にカスタム作成されていますが、ターゲット・サーバーに手動でデプロイする必要があります。


注意:

詳細は「Auto Loanデモ」を参照してください。

3.4.2 JDeveloperを使用する方法

JDeveloperからJ2EEアプリケーションをデプロイすることもできます。この項の内容は次のとおりです。

3.4.2.1 前提条件のチェック

  1. 次のサイトからJDeveloper Studio 10.1.3.3(jdevstudio10133.zip)をダウンロードします。

    Windowsの場合: http://www.oracle.com/technology/software/products/jdev/htdocs/soft10133.html

  2. BPEL_HOME\system\services\libディレクトリからJDEV_HOME\integration\libディレクトリに、bpm-services.jarファイルをコピーします。

  3. BPEL_HOME\libディレクトリからJDEV_HOME\integration\libディレクトリに、orabpel-ant.jarファイルをコピーします。

  4. BPEL_HOME\bpel\utilities\ant-orabpel.propertiesファイルで次のプロパティが設定されていることを確認します。BPEL_HOME\bpel\system\config\collaxa-config.xmlファイルでbpelPlatformjboss_3に設定されていることを確認します。

    • platformjboss_3に設定

    • admin.userをJBossレルムの有効なユーザーに設定

    • admin.passwordを前述のユーザーのパスワードに設定

    • jndi.urljnp://localhost:9099に設定

    • jndi.InitialContextFactoryorg.jnp.interfaces.NamingContextFactoryに設定

  5. JDeveloperで、スタンドアロンOC4J 10.1.3タイプのアプリケーション・サーバー接続を作成します。

  6. JDeveloperで、localhost:9700への統合サーバー接続を作成します。

3.4.2.2 JDeveloperを使用してデプロイする手順

JDeveloperを使用してDeveloper PromptからBPELPMをデプロイするには、次の指示に従ってください。

  1. JDeveloperから、BPELアプリケーションを右クリックして必要なドメインにデプロイします。

    deployment.gifの説明が続きます
    図deployment.gifの説明

注意が必要な例外は次の点だけです。

  • BPEL Processにデシジョン・サービス・アプリケーション、UIアプリケーションまたはワークフロー・アプリケーションが含まれている場合、これらのアプリケーションはJDeveloperによってJBossに自動的にデプロイされません。

  • 対応するEAR/WARファイルはJBossプラットフォーム用にカスタム作成されていますが、JBoss Application Serverでターゲット・サーバーoracleBPELServerに手動でデプロイする必要があります。


注意:

詳細は「Auto Loanデモ」を参照してください。

3.5 JBoss Application Serverの追加の構成手順

この項の構成手順はオプションです。必要な場合のみ実行してください。

3.5.1 LDAPの使用

この項では、LDAPをJBossで構成し、oracleBPELServerでLDAP認証を有効にする手順を説明します。

  1. JBOSS_HOME\server\oracleBPELServer\conf下のlogin-config.xmlにナビゲートします。

  2. アプリケーション・ポリシー「BPELAuthentication」で「UsersRolesLoginModule」をコメント化します。

  3. 「LdapLoginModule」のコメント化を解除します(デフォルトで「LdapLoginModule」はコメント化されています)。

  4. 変更を保存します。

  5. oracleBPELServerを再起動します。

この手順により、デフォルトのファイルベース認証が無効になり、外部LDAP認証が有効になります。


注意:

LdapLoginModuleにはデフォルト値が含まれています。 必ずご使用の環境固有の値に変更してください。

3.5.2 高可用性設定の使用

この項では、JBoss上のBPELPM 10.1.3.3で使用可能な高可用性(HA)サポートについて説明します。この項の内容は次のとおりです。

3.5.2.1 前提条件のチェック

BPELPMのHA設定が2つのマシンの2つのノードで構成されていることを確認します。 ここでは、2つのノードのホスト名をhostname01およびhostname02と仮定します。 また、ロード・バランシングのURLをhttp:\\<loadbalancer>:9800とします。

3.5.2.2 BPELPM用のHAの構成手順

次の手順を実行して、JBoss上のBPELPMでHAを構成します。

  1. hostname01およびhostname02のJBoss上でBPELPMを別々に構成します。


    注意:

    • ホスト名のJBossにBPELPMを構成する手順は、「インストールおよび構成」を参照してください。



    • 構成時に、両方のノードとも、DB_URLプロパティがorabpel_10133_jboss\bpelDomain.properties内の同じデータベースをポイントしていることを確認してください。


  2. 任意のロード・バランシング・ソフトウェアをhostname01またはhostname02、もしくはその他のホストにインストールし、共通のロード・バランシングURL(http://<loadbalancer>:9800)を使用してhttp://hostname01:9700およびhttp://hostname02:9700をポイントします。

  3. hostname01およびhostname02の両方でBPEL_HOME\bpel\system\config\collaxa-config.xmlを変更します。

    • soapCallbackUrlプロパティがロード・バランサのURLをポイントするよう、collaxa-config.xmlファイル内のsoapCallbackUrlプロパティをhttp://<loadbalancer>:9800に更新します。

  4. hostname01およびhostname02の両方のホストでoracleBPELServerを起動します。

  5. http://<loadbalancer>:9800/BPELConsoleでBPEL Process Manager Consoleにログインします。

3.6 インストール後の検証作業

この項ではインストール後に実行する検証作業について説明します。この内容は次のとおりです。

3.6.1 Oracle BPEL Process Manager Consoleの検証

次の手順を実行して、Oracle BPEL Process Manager Consoleが起動しているかどうかをチェックします。

  1. http://localhost:9700/BPELConsole(またはソフトウェアがインストールされている場所、たとえばhttp://<machine-name>:9700/BPELConsole/)に移動します。Oracle BPEL Process Manager Consoleのウィンドウが表示されます。

    console.gifの説明が続きます
    図console.gifの説明

  2. 「LDAPの使用」のセキュリティ設定手順で構成したユーザーIDでログインします。

    index.gifの説明が続きます
    図index.gifの説明

3.6.2 データベース・アダプタに対するSelectAllByTitleサンプルの検証

  1. データベースにログインし、SQL*Plusを起動します。

  2. setup.sqlスクリプトを実行します。

    SQL> @Oracle_Home/samples/tutorials/122.DBAdapter/sql/setup.sql;
    

    このスクリプトにより、データベースにmovies表が作成され、データが移入されます。

  3. JBoss Consoleの「Deployments」「DB Adapter」「Configuration」「Outbound Connection Pools」「eis/DB/BPELSamples」「Properties」で、データベース・アダプタがデータベースをポイントするように指定します。


    注意:

    詳細は、3.6.3項「アダプタ・サンプルの実行」を参照してください。

  4. 「スタート」「すべてのプログラム」「Oracle - Oracle_Home」「Oracle BPEL Process Manager」「Developer Prompt」を選択します。

  5. 次のディレクトリに移動します。

    tutorials\122.DBAdapter\SelectAllByTitle
    
  6. 次のコマンドを実行します。

    ant
    

    これにより、このチュートリアルに依存するすべてのプロジェクトがコンパイルされ、デプロイされます。 プロジェクトは、BPEL_HOME\bpel\domains\domain_name\deployにデプロイされます。

  7. 「スタート」「すべてのプログラム」「Oracle - Oracle_Home」「Oracle BPEL Process Manager」「BPEL Console」を選択します。

  8. 「デプロイ済のBPELプロセス」リストでSelectAllByTitleをクリックします。

  9. 「開始」ページでムービー・タイトルを入力します。

  10. 「XMLメッセージの転送」をクリックします。

  11. 結果を表示し、インスタンスを検査します。

3.6.3 アダプタ・サンプルの実行

表3-2に示すアウトバウンド接続プール・プロパティが変更されていることを確認します。

3.6.3.1 JBoss Application Serverでのアダプタのアウトバウンド接続プールの構成

アダプタを使用してBPEL Processをデプロイする前に、BPEL Process Partnerlinkによって使用される必須のアウトバウンド接続プールを作成する必要があります。 次の手順を実行して、必要なアウトバウンド接続プールを作成します。

  1. jbossをユーザー名およびパスワードとして使用して、http://localhost:8001/consoleにログインします。

  2. 「Deployments」→「<adapter_name>」→「Configuration」「Outbound Connection Pools」を選択します。 「Outbound Connection Pool Configuration Table」が表示されます。

  3. 「Lock & Edit」をクリックします。

  4. 「New」をクリックします。 「Create a New Outbound Connection」ページが表示されます。

  5. 「Outbound Connection Group」に表示されるアウトバウンド接続を選択します。

  6. 「Next」をクリックします。 「JNDI Name for Outbound Connection Instance」ページが表示されます。

  7. jca:addressの下にBPELプロセスのパートナ・リンクWSDLによって参照される必要なJNDI名を入力します。

  8. 「Finish」をクリックします。 「Save Deployment Plan Assistant」ページが表示されます。

  9. 「Location」フィールドでデプロイ・プランの場所を選択し、「Finish」をクリックします。 「Settings for <adapter_name>」ページが表示されます。

  10. 「Outbound Connection Pools」ページに戻り、「Groups and Instances」列で作成したアウトバウンド接続プールを選択します。 「Outbound Connection Properties」ページが表示されます。

  11. 対応するプロパティ値の列をクリックしてプロパティを更新します。

  12. 「Save」をクリックします。

  13. 「Activate Changes」ボタンをクリックして、変更をアクティブにします。

表3-2 アウトバウンド接続プール・プロパティ

アダプタ・タイプ プロパティ

データベース

  • driverClassName



  • connectionString

FTP

  • host



  • port

注意: FTPサーバーに接続するための新しい認証エイリアスを作成する必要があります。

アプリケーション

  • connectionString



  • userName



  • password

AQ

  • connectionString



  • userName



  • password

JMS

  • connectionFactoryLocation



  • isTopic



  • isTransacted

注意: キューのistopicプロパティをfalseに設定する必要があります。また、実行するJMSサンプルのisTransactedプロパティをfalseに設定する必要があります。

MQ

  • channelName



  • portNumber



  • queueManagerName



  • hostName


3.6.4 Antを使用したサンプルのデプロイ

BPEL_HOME\bpel\utilities\ant-orabpel.propertiesのadmin.userおよびadmin.passwordが、認証用の認証ストア設定からの有効なユーザーの資格証明で更新されていることを確認します。 サンプルは、前述の手順に従ってantスクリプトを使用してDeveloper Promptからデプロイできます。 BPELプロセスのみを含んだサンプルは、antスクリプトを使用して完全にデプロイできます。 デシジョン・サービス・アプリケーション、ワークフロー・フォーム、およびUIアプリケーションなどの追加コンポーネントを含んだサンプルは、次の方法でデプロイしてください。

  1. antスクリプトを使用して、サンプルのBPELプロセスをデプロイします。

  2. 各デシジョン・サービス・アプリケーションについて、JSPおよびdecisionservice.xmlファイルを手動で編集してドメインの変数を置換し、必要に応じてポートをホストします。WARまたはEARファイルを生成し、DecisionServerにデプロイします。アプリケーションを起動します。

  3. 各ワークフロー・フォーム・アプリケーションについては、WARまたはEARファイルを生成し、oracleBPELServerにデプロイします。アプリケーションを起動します。

  4. 各UIアプリケーションについては、doApply.jspを手動で編集してドメインの変数を置換し、必要に応じてポートをホストします。WARまたはEARファイルを生成し、oracleBPELServerにデプロイします。アプリケーションを起動します。

3.7 Auto Loanデモ

この付録では、JBoss Application Server 4.0.5上のBPELPM 10.1.3.3でAuto Loanデモを実行する方法を説明します。 内容は次のとおりです。

3.7.1 JDeveloper Studio 10.1.3.3の前提条件

JDeveloperで次の変更を1回だけ実行する必要があります。

  1. jdev\integration\libにあるJDeveloperのbpm-services.jarBPEL_HOME\system\services\libの更新済jarに置換します。

  2. jdev\integration\libにあるJDeveloperのorabpel-ant.jarをBPEL_HOME\libの更新済jarに置換します。

  3. jdev\integration\bpel\utilities\ant-orabpel.propertiesファイル内の次のプロパティを変更します。

    • Platformをjboss_3に変更

    • admin.userをJBossレルムの有効なユーザーに変更

    • admin.passwordを前述のユーザーのパスワードに変更

    • jndi.urlをjnp://<hostname>:<bootstrap_JNP_service_port>に変更


      注意:

      ここで使用するbootstrap_JNP_service_portは、JBOSS_HOME/server/oracleBPELServer下のjboss-service.xmlから取得できます。

      探す対象の値は<attribute name="Port">です。 デフォルトで、bootstrap_JNP_service_portの値は9099です。


    • jndi.InitialContextFactoryをorg.jnp.interfaces.NamingContextFactoryに変更

  4. JDeveloperで、スタンドアロンOC4J 10.1.3タイプのアプリケーション・サーバー接続を作成します。

  5. JDeveloperで、"<hostname>:9700"への統合サーバー接続を作成します。


    注意:

    この段階では、ESBに関するテスト接続のエラーは無視してください。

3.7.2 Auto Loanデモ・サンプル

Auto Loan Flowサンプルには、次のコンポーネントがあります。

  • BPELプロセス: AutoLoanFlow BPEL Process <bpel jar>

  • デシジョン・サービス・アプリケーション(ビジネス・ルール・アプリケーション)

    • CreditRatingAgent <ear>

    • LoanAdvisorAgent <ear>

  • UIアプリケーション: AutoLoanFlowUI <ear>

  • HWF Tformアプリケーション: AutoLoanflow LoanApproval <ear>

BPELPMスタンドアロンに同梱されているAutoLoanFlowサンプルはOC4Jアプリケーション・サーバー用に作成されているため、そのままではJBoss Application Server上で実行できません。 具体的には、JDeveloperを使用して、デシジョン・サービス・アプリケーションをJBossプラットフォーム用に再生成する必要があります。java-wsdl-mappingファイルがJBoss固有の変更を必要とするためです。

次の項では、Auto Loan Flowのデシジョン・サービス・アプリケーションをJBoss用に再生成する手順を説明します。

3.7.3 JDeveloper Studioを使用したAuto Loanフロー・プロセスのモデリング

次の手順を実行して、AutoLoanFlowサンプルをJBoss用に変更します。

  1. 次のファイルをファイル・システムから削除します。

    BPEL_HOME\samples\demos\AutoLoadDemo\AutoLoanFlow\bpel\decisionservices.decs

  2. 次のファイルを使用して、JDeveloper StudioからJDeveloperプロジェクトとしてAutoLoanFlowサンプルを開きます。

    BPEL_HOME\samples\demos\AutoLoanDemo\AutoLoanFlow\AutoLoanFlow.jpr

  3. アプリケーション・ナビゲータからAutoLoanFlow.bpelファイルを開きます(AutoLoanFlowプロジェクト内にあります)。

  4. AutoLoanFlow.bpelのServicesスイムレーンから、次のデシジョン・サービス・パートナ・リンクを削除します。

    • CreditRatingAgent

    • LoanAdvisorAgent

  5. BPEL_HOME\samples\demos\AutoLoanDemo\AutoLoanBroker.pdfの「Modelling Auto Loan Broker Process」の手順II、III、IVおよびVを実行して2つのデシジョン・サービス・アプリケーションを再作成します。

パートナ・リンクのターゲットURLの変更

デシジョン・サービス・アプリケーションはdecisionServerにデプロイされ、oracleBPELServerと異なるポート(デフォルトで9701)で実行されるため、BPELプロセスからデシジョン・サービスへのパートナ・リンク・バインディングを、正しい位置をポイントするよう変更する必要があります。

  1. BPEL_HOME/samples/demos/AutoLoanDemo/AutoLoanFlow/bpel/bpel.xmlファイルで次の変更を行います。

    decisionServiceDetailsのポート番号を9701(またはDecisionServerポートに変更し、wsdlRuntimeLocationプロパティ値をCreditRatingAgentPLおよびLoanAdvisorAgentPLバインディングに変更します。

3.7.4 Oracleプラットフォーム以外での既知の問題

AutoLoanFlow BPELプロセスには、パートナ・リンクとして2つのデシジョン・サービス・アプリケーション(CreditRatingAgentおよびLoanAdvisorAgent)があります。 デフォルトで、これら2つのJ2EEアプリケーションに対して生成されるコンテキスト・ルートの値は同じで/rules/${domain_id}/${process_id}/${process_revision}です。

${}属性は、Auto Loan Flowの構築およびデプロイ時に、実際の値に置換されます。 ただし、これら2つのアプリケーションのコンテキスト・ルートが一意でないため、これらはJBossでデプロイできません。 2つ目のアプリケーションがJBossでデプロイまたは起動されると、コンテキスト・ルートが使用中であるというエラーが発生します。これはOracle以外のアプリケーション・サーバーで発生する問題で、BPELプロセスがJDeveloper Studioで生成された複数のデシジョン・サービス・パートナ・リンクを参照する場合に起こります。 回避策として、JDeveloperでデシジョン・サービス・アプリケーションを生成した後、構築およびデプロイを実行する前に、次の手順を実行します。

  • AutoLoanFlow\decisionservices\CreditRatingAgent\ear\META-INF\application.xmlファイルを変更します。

    <context-root>/rules/${domain_id}/${process_id}/${process_revision}</context-root><context-root>/rules/${domain_id}/${process_id}/${process_revision}/CreditRatingAgent</context-root>に変更します。

  • AutoLoanFlow\decisionservices\CreditRatingAgent\war\WEB-INF\web.xmlファイルを変更します。

    <url-pattern>CreditRatingAgent</url-pattern><url-pattern>/</url-pattern>に変更します。

  • 最後に、統合サーバー接続を使用してAuto Loan Flowを構築およびデプロイします。 アプリケーション・ナビゲータでBPELプロジェクトを右クリックし、「デプロイ」を選択します。

    これにより、統合サーバー接続で稼働中のBPELエンジンにBPELプロセスが自動的にデプロイされます。

次のJ2EEアプリケーションは、JBossに手動でデプロイする必要があります。

  • CreditRatingAgent.ear

  • LoanAdvisorAgent.ear

  • AutoLoanFlowUI.ear

  • <domain>_AutoLoanFlow_<version>_LoanApproval.ear

3.7.5 JBossへのJ2EEアプリケーションのデプロイ

次の手順を実行して、アプリケーションをJBossにデプロイします。

  1. J2EEアプリケーションをJBossにデプロイするには、ファイルをJBOSS_HOME\server\SERVER_NAME\deployディレクトリにコピーします。

    AutoLoanDemoの場合、デプロイするサーバーはdecisionServerです。 JBOSS_HOME\server\decisionServer\deployディレクトリです。 コピー後、JBossによってアプリケーションが自動的にデプロイされます。

3.7.6 サンプルの実行

プロセスをデプロイした後、次の手順を実行してサンプルをテストします。

  1. http://<hostname>:9700/AutoLoanFLowUIからAutoLoanFlow UIを開きます。

  2. 「Initiate New BPEL Loan Flow」ハイパーリンクをクリックします。

  3. デフォルトのペイロードを受け入れ、「Submit Loan Application」をクリックします。

  4. jstein/welcome1をユーザー名およびパスワードとして使用して、http://<hostname>:9700/integration/worklistappのワークリストにログインします。

  5. タスクのタイトル(「Loan Approval for Irving Stone」)をクリックします。

  6. タスク・ペイロードを確認します。ローンの信用評価が500、リスクが「中」で信用最大額が50000.0であることを確認します。

    ローン提供プロバイダは「Premium Bank」でAPRは4.0です。

  7. タスクを承認します。

  8. AutoLoanFlowインスタンスを検証します。