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Oracle SOA Suite Oracle Application Server以外のためのインストレーション・ガイド
10gリリース3(10.1.3.3)for UNIX Systems and Microsoft Windows
E05969-01
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1 Oracle BPEL Process ManagerのIBM WebSphere Application Serverとのインストール

この章では、Oracle BPEL Process ManagerをIBM WebSphere Application Serverとともにインストールするための要件と手順について説明します。

この章の内容は次のとおりです。


関連項目:

インストール完了後に、次のドキュメントを参照してください。
  • 『Oracle BPEL Process Managerクイック・スタート・ガイド』



  • 『Oracle BPEL Process Manager Order Bookingチュートリアル』



  • 『Oracle BPEL Process Manager開発者ガイド』



  • 『Oracle Application Server Adapters for Files, FTP, DatabasesおよびEnterprise Messagingユーザーズ・ガイド』



  • 『Oracle Application Server Adapter概要』


1.1 概要

Oracle BPEL Process Managerは、IBM WebSphere Application Serverとともにインストールして使用することができます。

IBM WebSphere Application Serverを使用すると、Webテクノロジによって、複数のコンピューティング・プラットフォームにまたがったE-Businessアプリケーションを設定、操作および統合できます。IBM WebSphere Application Serverには、ランタイム・コンポーネントと、アプリケーションを開発、設計するためのツールの両方が組み込まれています。

Oracle SOA Suiteは、コンポジット・アプリケーションを設計、デプロイおよび管理するためのサービス・インフラストラクチャ・コンポーネントのセットです。 Oracle SOA Suiteではサービスを作成および管理し、コンポジット・アプリケーションやビジネス・プロセスに統合できます。 コンポジットにより、複数のテクノロジ・コンポーネントを1つのSOAコンポジット・アプリケーションに簡単に結合できます。 Oracle SOA Suiteは異種ITインフラストラクチャを組み込み、SOAを段階的に導入することができます。

Oracle Business Rules(ビジネス・ルール)とOracle Adapterは、正規化された転送インフラストラクチャであるサービス・インフラストラクチャを組み込み、Enterprise Service Bus(ESB)を構成します。 Oracle BPEL Process Manager(BPEL)とヒューマン・タスク・サービス・コンポーネントを追加することで、完全なビジネス・プロセス管理(BPM)プラットフォームが形成されます。

Oracle SOA Suiteは次のコンポーネントで構成されています。

Oracle BPEL Consoleは、Oracle BPEL Process Managerの監視環境です。Oracle BPEL Consoleを使用して、デプロイしたBPELプロセスを実行、管理およびテストできます。Oracle BPEL Consoleは、Oracle BPEL Serverにデプロイしたプロセスの運用、管理およびデバッグを行うためのWebベースのインタフェースとして提供されます。

IBM WebSphere Application Serverと使用する場合のOracle BPEL Process Managerのインストールは、大まかに次の手順で構成されます。

1.2 システムおよびデータベース要件

表1-1は、IBM WebSphere Application ServerとともにOracle BPEL Process Managerを使用するためのシステム要件を説明しています。

表1-1 Oracle BPEL Process Managerのシステム要件

要素 要件

IBM WebSphere Application Server


バージョン6.1.0.3 Network DeploymentおよびFix Pack PK33090

注意: Interim Fix Pack IFPK33090は、ServletFiltersに関連するWebSphereの不具合の解決に使用されます。この不具合の修正を有効にするには、Webコンテナのカスタム・プロパティを設定する必要があります。この手順の詳細は、インストレーション・ガイドの第3項の手順14を参照してください。

Fix Pack 3: http://www-1.ibm.com/support/docview.wss?rs=180&uid=swg27004980#ver61

Interim Fix Pack IFPK33090:

http://www-1.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg24014758

Oracle SOA Suite for OC4J

SOA Suite 10.1.3.1にSOA Suiteパッチセット10.1.3.3を適用

注意: Oracle SOA Suite for OC4Jのインストールは、「手順2: Oracle SOA Suite 10.1.3.1.0 for OC4Jのインストール」を参照してください。

Webブラウザ

Internet Explorer 6.0またはMozilla Firefox 2.0

オペレーティング・システム

Microsoft Windows XP、Microsoft Windows 2003、Red Hat Enterprise Linuxリリース3、およびRed Hat Enterprise Linuxリリース4

注意: これらのオペレーティング・システムでIBM WebSphere Application Serverを使用する場合の詳細は、IBM社のWebサイトを参照してください。

デハイドレーション・ストア・データベース

Oracle Database 10g(10.2.0.2)以上

注意: この動作環境はOracle Application Serverと使用した場合のOracle SOA Suiteの動作保証であり、使用するアプリケーション・サーバーによって異なる場合があります。Oracle Databaseバージョンのアプリケーション・サーバーの動作環境を確認してください。


1.3 インストールおよび構成

ここでは、Oracle Databaseのインストールと構成、Oracle Databaseでのスキーマの作成、およびIBM WebSphere Application Serverのインストールと構成に関する手順を説明します。

この項の内容は次のとおりです。

1.3.1 手順1: Oracle Databaseの構成

Oracle Database 10gをインストールするには、次の指示に従ってください。


注意:

この手順は、Oracle Database 10gバージョン10.1.0.2およびOracle Database 10gパッチ・バージョン10.1.0.5を取得していることを前提としています。

これ以外のデータベースのバージョンについては、http://www.oracle.com/technology/documentation/index.htmlを参照してください。


  1. Oracle Database 10g 10.1.0.2をインストールします。

  2. SQL*Plusを開き、SYSDBA権限のあるユーザーとしてログインします。

  3. データベースを停止します。

    SQL> SHUTDOWN IMMEDIATE
    
  4. Oracle Database 10gをインストールしたOracleホームに、Oracle Database 10g 10.1.0.5パッチをインストールします。

  5. Linuxを使用している場合のみ、rootユーザーとしてログインし、オペレーティング・システムのコマンド・プロンプトから次のコマンドを実行します。

    /etc/init.d/init.cssd stop
    
  6. SQL*Plusのアップグレード・モードでデータベースを起動します。

    SQL> STARTUP UPGRADE
    
  7. 次のスクリプトを実行します。

    SQL> @ORACLE_HOME/rdbms/admin/catpatch.sql;
    
  8. データベースを停止します。

    SQL> SHUTDOWN IMMEDIATE
    
  9. データベースを再起動します。

    SQL> STARTUP
    
  10. 次のスクリプトを実行します。

    SQL> @ORACLE_HOME/rdbms/admin/utlrp.sql;
    

1.3.2 手順2: Oracle SOA Suite 10.1.3.1.0 for OC4Jのインストール

Oracle SOA Suite 10.1.3.1 for OC4Jのインストール方法は次のサイトを参照してください。

http://www.oracle.com/technology/software/tech/soa/index.html

SOA Suiteは、WebSphere外の専用のディレクトリにインストールする必要があります。WebSphereインストールは、このインストールのバイナリやプロパティ・ファイルを参照します。この外部インストールは永続的なもので、一時ステージング領域ではありません。OC4Jも含まれていますが、このOC4Jは起動および停止しません。これは、WASインストール以前の重要な前提条件です。


警告:

Windowsの「スタート」メニューから、またはOracle_Home\bpel\bin\startorabpelスクリプトを実行してOracle BPEL Serverを起動しないでください。このような操作はサポートされていません。


1.3.3 手順3: Oracle DatabaseでのOracle SOA Suiteスキーマの作成


注意:

IBM WebSphere Application ServerでOracle SOA Suiteを構成するためのスクリプトを実行する前に、JAVA_HOME環境パラメータを設定する必要があります。

  1. SOA Suiteインストール設定ファイル・ディレクトリのDisk1\install\soa_schemas\ircaフォルダに移動します。

  2. Oracle Databaseのインストール場所がポイントされるようにORACLE_HOMEを設定します。たとえば、次のようになります。

    set ORACLE_HOME=c:\Oracle10g
    
  3. ircaと入力します。

    これによって、BPEL、ESBおよびOWSMに必要なスキーマを作成するircaスクリプトが実行されます。

  4. プロンプトが表示されたら、sysのパスワードを入力します。

    orabpeloraesbおよびorawsmのスキーマがOracle Databaseにロードされます。

1.3.4 手順4: SOA Suiteパッチセット10.1.3.3の適用

MetaLinkからSOA Suiteパッチセット10.1.3.3をダウンロードし、SOA Suite 10.1.3.1にパッチセットを適用する必要があります。次の手順を実行します。

  1. http://metalink.oracle.comでOracleMetaLinkにログインします。OracleMetaLinkのホームページが表示されます。

  2. 「Patches & Updates」をクリックします。「Patches & Updates」ページが表示されます。

  3. 「Simple Search」をクリックします。

  4. 「Search By」フィールドに6148874と入力します。パッチセット6148874の詳細が表示されます。

  5. パッチセットの指示に従って、パッチセットをOracle SOA Suite 10.1.3.1にインストールします。


    注意:

    パッチの適用後にSOA Suiteインスタンスを起動/再起動しないでください。

1.3.5 手順5: IBM WebSphere Application Serverバージョン6.1.0のインストールと構成


注意:

これらの手順は、IBM WebSphere Application Serverバージョン6.1.0およびバージョン6.1.0.3アップグレード・ソフトウェアを入手していることを前提としています。

  1. IBM WebSphere Application Server Network Deployment(ND)バージョン6.1.0をインストールします。Windowsでのインストールの場合は、管理者権限があることを確認します。


    注意:

    Linuxでのインストールの場合、WebSphere Application Serverはrootユーザーでインストールしてください。

  2. WebSphere Supplementsから次のFix Packをダウンロードして適用し、IBM WebSphere Application Server NDをバージョン6.1.0.3にアップグレードします。

    • UpdateInstallerを使用する6.1.0 ND用Fixpack3 PK33090(IFIX330906023)

  3. 次のサイトからIBM WebSphere Application Server(6.1.0.3)対応のOracle SOA Suite 10.1.3.3をダウンロードします。

    http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/htdocs/101310.html)次に、Installablesフォルダに解凍します。


    注意:

    • Oracle SOA Suiteをダウンロードするディレクトリは、IBM WebSphere Application Server NDがインストールされている同じホスト上にある必要があります。



    • root以外のユーザー(Oracle SOA Suite 10.1.3.1.0 for OC4Jをインストールする際に使用したのと同じユーザー)としてInstallablesフォルダを解凍します。たとえば、Oracleとします。


  4. 次のようにNodeagentを起動します。

    オペレーティング・システム 実行スクリプト
    Windows XP WAS_HOME\profiles\<ProfileName>\bin\startNode.bat
    Linux WAS_HOME/profiles/<ProfileName>/bin/startNode.sh

  5. Installables\cfg\constants.propertiesファイルの次の必須インストール・プロパティを変更します。


    注意:

    必須プロパティには<comment>タグを付けたり、空白値を含めることはできません。この要件に従わないと、インストール時にエラーとなります。また、各フィールドには必ず適切な情報を入力してください。入力ミスがあった場合も、インストール時にエラーとなります。

    constants.propertiesファイルにはスラッシュや円記号を含めることはできません。 また、Ò=Óの前後に空白を含めることはできません。


    プロパティ 説明
    WAS_HOME IBM WebSphere Application Serverがインストールされているディレクトリ・パス。
    CELL_NAME IBM WebSphere Application Serverセルの名前(<host>Node01Cell)。
    NODE_NAME IBM WebSphere Application Serverノードの名前(<host>Node01)。
    PROFILE_NAME プロファイルの名前(デフォルトはAppSrv01)。
    SOA_HOME Oracle SOA Suiteがインストールされているディレクトリ・パス。
    SERVER_NAME Oracle SOA Suiteを実行するIBM WebSphere Application Serverインスタンスの名前。 デフォルト値はoracleSOAServerですが、任意の有効な名前を使用できます。
    SOA.DS.DRIVERTYPE JDBCドライバ・タイプ(thickまたはthin)。
    SOA.DS.HOSTNAME Oracle Database 10gがインストールされているホストの名前またはIPアドレス。
    SOA.DS.PORTNUMBER Oracle Database 10gがインストールされているホストのポート番号。
    SOA.DS.SID Oracle Database 10gのサービス名。
    BPEL.JAASAUTHUSERID Oracle BPEL Process Managerスキーマにアクセスするためのユーザー名。
    BPEL.JASAUTHPASSWD Oracle BPEL Process Managerスキーマにアクセスするためのユーザー名に対するパスワード。
    ESB.JAASAUTHUSERID ESBスキーマにアクセスするためのユーザー名。
    ESB.JASAUTHPASSWD ESBスキーマにアクセスするためのユーザー名に対するパスワード。
    AQ.JAASAUTHUSERID ESBスキーマと同様のAQスキーマにアクセスするためのユーザー名。
    AQ.JASAUTHPASSWD ESBスキーマと同様のAQスキーマにアクセスするためのユーザー名に対するパスワード。
    VHPORTS1 仮想ホストまたはHTTPポート番号。
    VHPORTS2 仮想ホストまたはHTTPポート番号。
    VHPORTS1 - DEFAULT PORT Oracle SOA Suiteを実行するデフォルト・ポート。

  6. 次のオプション・プロパティを使用する場合は、プロパティから<comment>タグを削除してから値を指定します。


    注意:

    オプションのプロパティには、デフォルトで<comment>タグがあります。 このプロパティの<comment>タグを削除すると、空白値を使用できなくなります。4つのプロパティのデフォルト値を変更してください。この要件に従わないと、インストール時にエラーとなります。

    プロパティ 説明
    PROXYSET プロキシ・サーバーが使用されているかどうか(trueまたはfalse)。
    PROXYHOST プロキシ・サーバーがインストールされているホストの名前またはIPアドレス。
    PROXYPORT ホストがプロキシ・サーバーにアクセスするために使用するポート。
    NONPROXYHOSTS プロキシ・サーバーがバイパスされる必要のあるアドレス。
    CLUSTER_NAME BPEL ServerをホスティングするWebSphereクラスタの名前。

  7. オペレーティング・システムのコマンド・プロンプトで、次のスクリプトを実行します。

    オペレーティング・システム 実行スクリプト
    Windows XP configureSOA.bat
    Linux rootユーザー(WebSphere Installユーザー)でconfigureSOA.sh

    root Oracle SOA Suite Installユーザー以外でcopyFiles.sh install

    AIX/Solaris rootユーザー(WebSphere Installユーザー)でconfigureSOA.sh

    root Oracle SOA Suite Installユーザー以外でcopyFiles.sh install


    これにより、IBM WebSphere Application Server上にOracle BPEL Serverが作成され、必要なアプリケーション、データベース接続およびアダプタが構成されます。

    インストールの進捗状況は、Installables\bin\logs\output.logファイルに記録されます。


    注意:


  8. OWSMアプリケーションがポイントするデータベースを変更するには、ircaを実行した後に次のコマンドを実行します。

    オペレーティング・システム 実行スクリプト
    Windows configureOWSMDB.bat
    Linux configureOWSMDB.sh(oracleユーザーとして)

    このスクリプトにより、必要なプロパティ・ファイルが構成されデータベースにデータがシードされます。


    注意:

    このスクリプトを実行する前に、スキーマに対してircaを実行してください。 また、OWSMスキーマにシード・データが含まれていないことを確認してください。

  9. スクリプトの実行が完了したら、NodeAgentを停止および起動します。

  10. IBM管理コンソールから、Webコンテナ・カスタム・プロパティcom.ibm.ws.webcontainer.invokefilterscompatibility=trueを追加します。 カスタム・プロパティにアクセスするには、「Servers」→「Application Servers」→「oracleSOAServer」→「Web Container Settings」→「Web Container」→「Custom Properties」の順に移動します。


    注意:

    これは、IBM WebSphere Application Serverでのドメイン・フィルタの不具合の修正に必要です。

  11. IBM WebSphere Application Serverの管理ドキュメントの起動手順に従って、Oracle BPEL Serverを「Servers」→「Application Servers」でoracleSOAServerを選択し、「Start」(oracleSOAServerという名前で表現)で起動します。


    注意:

    Windowsの「スタート」メニューから、またはOracle_Home\bpel\bin\startorabpelスクリプトを実行してOracle BPEL Serverを起動しないでください。このような操作はサポートされていません。

1.4 WebSphere 6.1.0.3対応のSOA Suite 10.1.3.1に対するデザインタイム・デプロイ・サポート

この項では、JDeveloperでのJ2EEアプリケーションのデプロイについて、WebSphere 6.1.0.3で使用できる様々なデザインタイムのサポート機能について説明します。 次の2つの方法で、WebSphere 6.1.0.3にSOA Suiteコンポーネントをデプロイできます。

1.4.1 BPELPM Developer PromptでAntを使用する方法

BPELPM Developer Promptでantを使用してJ2EEアプリケーションをデプロイできます。この項の内容は次のとおりです。

1.4.1.1 前提条件のチェック

  1. ORACLE_HOME\bpel\system\config\collaxa-config.xmlファイルで、bpelPlatformWebSphere_5に設定されていることを確認します。

  2. ORACLE_HOME\bpel\utilities\ant-orabpel.propertiesファイルで、platformWebSphere_5に設定されていることを確認します。

  3. ORACLE_HOME\bpel\utilities\ant-orabpel.propertiesファイルでセキュリティがONに設定されている場合は、admin.userプロパティおよびadmin.passwordプロパティが有効なLDAPユーザーをポイントしている必要があります。


    注意:

    admin.userプロパティが正しく設定されていない場合は、デプロイにおいて認証エラーがスローされることがあります。

1.4.1.2 BPELPM Promptを使用してデプロイする手順

antを使用してDeveloper PromptからBPELPMプロセスをデプロイするには、次の指示に従ってください。

  1. 「スタート」「すべてのプログラム」<Oracle_Home>「Oracle BPEL Process Manager」「Developer Prompt」を選択して、BPELPM Developer Promptを開きます。

  2. Run ant.sh/bat.これによってBPELアプリケーションのbuild.xmlが実行され、次の手順が実行されます。

    1. BPELPMに対してBPELプロセスをコンパイルおよびデプロイします。

    2. BPELアプリケーション・ディレクトリ内のpublic_htmlにワークフロー・フォームWARファイルをコンパイルおよび生成します。ただし、WebSphereにはデプロイしません。

    3. bpel\system\appserver\oc4j\j2ee\home\applicationsディレクトリにUIアプリケーションWARファイル(存在する場合)をコンパイルおよび生成します。ただし、WebSphereにはデプロイしません。

    4. BPELアプリケーション・ディレクトリ内のdecisionservicesフォルダにデシジョン・サービス(ビジネス・ルール)アプリケーションEARファイルをコンパイルおよび生成します。ただし、WebSphereにはデプロイしません。

  3. WebSphere内のOracleSOAServerに、ワークフロー・フォームとデシジョン・サービス・アプリケーションを手動でデプロイします(IBM Integration Consoleを使用)。


注意:

詳細は「Auto Loanデモ」を参照してください。

1.4.2 JDeveloperを使用する方法

JDeveloperからJ2EEアプリケーションをデプロイすることもできます。この項の内容は次のとおりです。

1.4.2.1 前提条件のチェック

  1. 次のサイトからJDeveloper Studio 10.1.3.1(jdevstudio10131.zip)をダウンロードします。

    Windowsの場合: http://www.oracle.com/technology/software/products/jdev/htdocs/soft10131.html

  2. ORACLE_HOME\bpel\system\config\collaxa-config.xmlファイルで、bpelPlatformWebSphere_5に設定されていることを確認します。

  3. ORACLE_HOME\bpel\utilities\ant-orabpel.propertiesファイルで、platformWebSphere_5に設定されていることを確認します。

  4. Installables\bpel\system\services\libから<jdev_home>\integration\libに、bpm-services.jarをコピーします。


    注意:

    bpm-services.jarには、java-wsdl-mappingおよびDecisionServiceInfoTemplateに対する変更内容が含まれています。これらは、DecisionServicesのWebSphere上での実行に必要です。

  5. bpel\utilities\ant-orabpel.propertiesファイルでセキュリティがONに設定されている場合は、admin.userプロパティおよびadmin.passwordプロパティが有効なLDAPユーザーをポイントしている必要があります。

Oracle SOAサーバーへの接続の作成

次の手順を実行して、アプリケーション・サーバー接続と統合サーバー接続を作成します。

  1. スタンドアロンOC4J 10.1.3タイプのアプリケーション・サーバー接続を作成します。

    • Websphereに利用できるプラグインはないため、サーバー・タイプにはOC4Jスタンドアロンを選択します。

    • この接続のテストで発生するエラーは無視します。 このエラーは、WebsphereにOPMNがないために発生します。

  2. 統合サーバー接続をhostname:<default_port>に作成します。 デフォルト・ポートはconstants.propertiesファイルで定義したものです。

    • 前述の手順で作成したアプリケーション・サーバー接続を選択します。

    • BPELとESBへの接続テストは成功する必要があります。

1.4.2.2 JDeveloperを使用してデプロイする手順

JDeveloperを使用してDeveloper PromptからBPELPMをデプロイするには、次の指示に従ってください。

  1. 「スタート」「すべてのプログラム」<Oracle_Home>「Oracle BPEL Process Manager」「Developer Prompt」を選択して、Developer Promptを開きます。

  2. JDeveloperから、BPELアプリケーションを右クリックして必要なドメインにデプロイします。これによってBPELアプリケーションのbuild.xmlファイルが実行され、次の手順が実行されます。

    1. BPELPMに対してBPELプロセスをコンパイルおよびデプロイします。

    2. BPELアプリケーション・ディレクトリ内のpublic_htmlにワークフロー・フォームWARファイルをコンパイルおよび生成します。ただし、WebSphereにはデプロイしません。

    3. bpel\system\appserver\oc4j\j2ee\home\applicationsディレクトリにUIアプリケーションEARファイル(存在する場合)をコンパイルおよび生成します。ただし、WebSphereにはデプロイしません。

    4. BPELアプリケーション・ディレクトリ内のdecisionservicesフォルダにデシジョン・サービス(ビジネス・ルール)アプリケーションEARファイルをコンパイルおよび生成します。ただし、WebSphereにはデプロイしません。


      注意:

      EARファイルにはapplication.xmlファイルが含まれているため、application_1_3.dtdファイルを追加する必要があります。 また、workflowform.warのweb.xmlファイルにweb-app_2_3.dtdファイルを含めます。これはdefault_OrderApproval_1_0_OrderApproval.warの下にあります。web.xmlファイルには<description>タグが含まれています。 このタグはWebSphereでサポートされていないため、デプロイ・エラーとなることがあります。 この問題を回避するには、WebSphereにデプロイする前にweb.xmlファイルから<description>タグを手動ですべて削除します。

      オラクル社では今後のパッチでのFixの提供に努めており、MetaLinkから入手可能になる予定です。

      WebSphereは、web.xmlファイル内で<mime-mapping>タグの後に<security-role>タグが出現することを想定しています。


  3. WebSphere内のOracleSOAServerに、ワークフロー・フォームとデシジョン・サービス・アプリケーションを手動でデプロイします(IBM Integration Consoleを使用)。

1.5 IBM WebSphere Application Serverのインストール後の構成

次のインストール後の手順を実行して、IBM WebSphere Application Serverを構成できます。

1.6 インストール後の検証作業

この項ではインストール後に実行する検証作業について説明します。この内容は次のとおりです。

1.6.1 WebSphereコンソールからのインストールの検証

  1. WebSphereコンソールにログインし、図1-1のように「Servers」「Application Servers」oracleSOAServerがインストールされていることを確認します。

    図1-1 IBM WebSphereコンソール・ウィンドウ-「Application Servers」ページ

    図1-1の説明が続きます
    図1-1 IBM WebSphereコンソール・ウィンドウ-「Application Servers」ページの説明

  2. 図1-2のように、「Environment」「Shared Libraries」に、共有ライブラリsoa_bpel_slsoa_esb_slsoa_desc_slおよびsoa_owsm_slが作成されていることを確認します。

    図1-2 IBM WebSphereコンソール・ウィンドウ-「Application Servers」ページ-「Shared Libraries」ページ

    図1-2の説明が続きます
    図1-2 IBM WebSphereコンソール・ウィンドウ-「Application Servers」ページ-「Shared Libraries」ページの説明

  3. 図1-3のように、「Resources」「JDBC」「JDBC Providers」で、BPELDataSourceProviderBPELXADataSourceProviderAQXADataSourceProviderおよびESBXADataSourceProviderを確認します。

    図1-3 IBM WebSphereコンソール・ウィンドウ-「JDBC Providers」ページ

    図1-3の説明が続きます
    図1-3 IBM WebSphereコンソール・ウィンドウ-「JDBC Providers」ページの説明

  4. 図1-4のように、「Resources」「JDBC」「Data Sources」で、作成したデータ・ソースのデータベース接続をテストします。

    図1-4 IBM WebSphereコンソール・ウィンドウ-「Data Sources」ページ

    図1-4の説明が続きます
    図1-4 IBM WebSphereコンソール・ウィンドウ-「Data Sources」ページの説明

1.6.2 BPEL、ESBおよびOWSMコンソールの検証

次の手順を実行して、BPEL、ESBおよびOWSMコンソールが起動しているかどうかをチェックします。

  1. http://localhost:<default_port>/BPELConsole/(またはソフトウェアがインストールされている場所、たとえばhttp://<machine-name>:<default_port>/BPELConsole/)に移動します。 図1-5のように、BPELコンソール・ウィンドウが表示されます。

    http://localhost:<default_port>/esb/に移動します。 図1-6のように、ESBコンソール・ウィンドウが表示されます。

    http://localhost:<default_port>/ccore/に移動します。 図1-7のように、OWSMコンソール・ウィンドウが表示されます。


    注意:

    BPEL、ESBおよびOWSMログイン・ウィンドウを使用できるのは、WebSphereで管理セキュリティが設定されている場合のみです。

    <default_port>はconstants.propertiesファイルで定義したものです。


    図1-5 BPELコンソール・ウィンドウ

    図1-5の説明が続きます
    図1-5 BPELコンソール・ウィンドウの説明

    図1-6 ESBコンソール・ウィンドウ

    図1-6の説明が続きます
    図1-6 ESBコンソール・ウィンドウの説明

    図1-7 OWSMコンソール・ウィンドウ

    図1-7の説明が続きます
    図1-7 OWSMコンソール・ウィンドウの説明

  2. ユーザー名およびパスワードを使用してBPELコンソールにログインすると、図1-8のように、「Oracle Enterprise Manager BPEL管理」ページが表示されます。

    図1-8 Oracle Enterprise Manager BPEL管理

    図1-8の説明が続きます
    図1-8 Oracle Enterprise Manager BPEL管理の説明

    ユーザー名およびパスワードを使用してESBコンソールにログインすると、図1-9のように、「Oracle Enterprise Manager ESB管理」ページが表示されます。

    図1-9 Oracle Enterprise Manager ESB管理

    図1-9の説明が続きます
    図1-9 Oracle Enterprise Manager ESB管理の説明

    ユーザー名およびパスワードを使用してOWSMコンソールにログインすると、図1-10のように、「Oracle Enterprise Manager Web Services Manager管理」ページが表示されます。

    図1-10 Oracle Enterprise Manager OWSM管理

    図1-10の説明が続きます
    図1-10 Oracle Enterprise Manager OWSM管理の説明

1.6.3 データベース・アダプタに対するSelectAllByTitleサンプルの検証

  1. データベースにログインし、SQL*Plusを起動します。

  2. setup.sqlスクリプトを実行します。

    SQL> @Oracle_Home/samples/tutorials/122.DBAdapter/sql/setup.sql;
    

    このスクリプトにより、データベースにmovies表が作成され、データが移入されます。

  3. WebSphereコンソールの「Resources」「Resource Adapters」「DB Adapter」「J2C Connection Factories」「BPEL Samples」「Custom Properties」「Connection String」で、データベース・アダプタがデータベースをポイントするように指定します。 また、ユーザー名とパスワードを設定します。

  4. oracleSOAServerを再起動します。

  5. 「スタート」「すべてのプログラム」「Oracle - Oracle_Home」「Oracle SOA Suite」「Developer Prompt」を選択します。

  6. 次のディレクトリに移動します。

    tutorials\122.DBAdapter\SelectAllByTitle
    
  7. 次のコマンドを実行します。

    ant
    

    これにより、このチュートリアルに依存するすべてのプロジェクトがコンパイルされ、デプロイされます。プロジェクトは、Oracle_Home\bpel\domains\domain_name\deployにデプロイされます。

  8. 「スタート」「すべてのプログラム」「Oracle - Oracle_Home」「Oracle SOA Suite」「BPEL Console」を選択します。

  9. 「デプロイ済のBPELプロセス」リストでSelectAllByTitleをクリックします。

  10. MOVIESテーブルの「開始」ページにムービー・タイトルを入力します。 たとえば、The Aviatorと入力します。

  11. 「XMLメッセージの転送」をクリックします。

  12. 結果を表示し、インスタンスを検査します。


注意:

ESBのサンプルは、http://www.oracle.com/technology/products/integration/esb/index.htmlを参照してください。 サンプルの指示に従うと、サンプルをデプロイできます

1.6.4 OrderBookingチュートリアル・サンプルの検証

IBM WebSphere Application Serverにデプロイする前に、Oracle SOA Suiteに付属するweb.xmlファイルでWebアプリケーションDTDリンクを変更する必要があります。

  1. Oracle_Home\bpel\samplesディレクトリにあるweb.xmlファイルを検索します。

  2. 実行するサンプルに関連する各web.xmlファイルに次の変更を加えます。

    変更前:

    http://java.sun.com/j2ee/dtds/web-app_2_3.dtd
    

    変更後:

    http://java.sun.com/dtd/web-app_2_3.dtd
    
  3. 「スタート」「すべてのプログラム」「Oracle - Oracle_Home」「Oracle SOA Suite」「Developer Prompt」を選択します。

  4. 次のディレクトリに移動します。

    tutorials\127.OrderBookingTutorial
    
  5. SQL*Plusを起動し、次のスクリプトを実行します。

    SQL> @PracticeFiles\insertTable.sql;
    

    これにより、必要なサンプル表がデータベースに作成されます。

  6. bpel.xmlファイル内のすべてのBPELパートナ・リンクを変更して、constants.propertiesファイルで定義されているデフォルト・ポートに更新します。

  7. 次のコマンドを実行します。

    ant
    

    これにより、このチュートリアルに依存するすべてのプロジェクトがコンパイルされ、デプロイされます。 ただし、CreateOrderBookingUIおよびSelectManufacturingUIに対するWARファイルを、手動でIBM WebSphere Application Serverにデプロイする必要があります。

  8. <ORACLE_HOME>\j2ee\home\applicationsディレクトリに移動します。

  9. 手順7antを実行したときに作成されたCreateOrderBookingUI.warファイルを見つけます。

  10. OrderApproval\public_html\OrderApproval\formディレクトリに移動します。

  11. 手順7でantを実行したときに作成されたdefault_OrderApproval_1_0_OrderApproval.warファイルを見つけます。

  12. WebSphere管理コンソールで「Install Application」を選択し、IBM WebSphere Application Serverにwarファイルをデプロイします。

    次のURLからWebSphere管理コンソールにアクセスします。

    http://hostname:9060/ibm/console
    

    注意:

    WARファイルのみをデプロイする場合は、次のようにしてコンテキスト・ルートを渡す必要があります。

    • CreateOrderBookingUI.war CreateOrderBookingUI


  13. デプロイメント・ターゲットとして、oracleSOAServerを選択します。

  14. warまたはearファイルに対して、手順913を繰り返します。

  15. IBMコンソールからoracleSOAServerを再起動します。

  16. 次のOrderBookingチュートリアルの手順を実行します。

    1. http://localhost:<default_port>/CreateOrderBookingUIを使用してプロセスを開始します。default_portはconstants.propertiesファイルで定義したものです。

    2. 監査またはフロー・モードでコンソールを開きます。コンソールに表示される手順に従って、作業を完了するためのタスク・リンクをクリックします。

    3. プロセスがサプライヤの選択を超えて移動すると、手動でのユーザー承認(または拒否)のためヒューマン・ワークフローが追加されます。このプロセスには5分のタイムアウトがあり、デフォルトで発注ステータスが拒否されます。次のワークリストURLを開いて、この手順に従います。

      http://localhost:default_port/integration/worklistapp/Login

      default_portはconstants.propertiesファイルで定義したものです。

    4. jcooper/welcomeとしてログインすると、タスクのリストが表示されます。最初にタスクを獲得し、次に表示して承認または拒否します。その後、jcooperページからログアウトします。

      jstein/welcomeとしてログインすると、承認済タスクのみのリストが表示されます。タスクを表示し、承認または拒否します。その後、jsteinページからログアウトします。これでこのプロセスのヒューマン・ワークフロー部分は完了です。メイン・プロセスに戻ってプロセスを監査します。

    5. File Readを使用してバッチ・モードでプロセスを実行するには、\tempディレクトリに付属するpractice files\OrderBookingPO_*.xmlをコピーし、バッチ・プロセスがファイルを読み込んで処理するのを観察します。

1.6.5 アダプタ・サンプルの実行

表1-2に示すJ2Cコネクション・ファクトリ・プロパティが変更されていることを確認します。

表1-2 J2Cコネクション・ファクトリ・プロパティ

アダプタ・タイプ プロパティ

データベース

  • driverClassName



  • connectionString



  • username



  • password

FTP

  • host



  • port

注意: FTPサーバーに接続するための新しい認証エイリアスを作成する必要があります。

アプリケーション

  • connectionString



  • userName



  • password

AQ

  • connectionString



  • userName



  • password

JMS

  • connectionFactoryLocation



  • isTopic



  • isTransacted

注意: キューのistopicプロパティをfalseに設定する必要があります。また、実行するJMSサンプルのisTransactedプロパティをfalseに設定する必要があります。

MQ

  • channelName



  • portNumber



  • queueManagerName



  • hostName


1.7 Auto Loanデモ

この項では、WebSphere 6.1上のBPELPM 10.1.3.3でAuto Loanデモを実行する方法を説明します。内容は次のとおりです。

1.7.1 JDeveloper Studio 10.1.3.3の前提条件

JDeveloperで次の変更を1回だけ実行する必要があります。

  1. jdev\integration\libにあるJDeveloperのbpm-services.jarBPEL_HOME\system\services\libの更新済jarに置換します。

  2. jdev\integration\libにあるJDeveloperのorabpel-ant.jarBPEL_HOME\libの更新済jarに置換します。

  3. jdev\integration\bpel\utilities\ant-orabpel.propertiesファイル内の次のプロパティを変更します。

    • Platformをwebsphere_5に変更

    • admin.userをWebSphereレルムの有効なユーザーに変更

    • admin.passwordを前述のユーザーのパスワードに変更

    • jndi.urlをiiop://<hostname>:<Boot_strap_port>に変更


      注意:

      ここで使用するBoot_strap_portは、IBM管理コンソールの「oracleSOAServer」→「Ports」→「BOOTSTRAP_ADDRESS」から取得できます。

    • jndi.InitialContextFactoryをcom.ibm.websphere.naming.WsnInitialContextFactoryに変更

  4. JDeveloperで、スタンドアロンOC4J 10.1.3タイプのアプリケーション・サーバー接続を作成します。

    • Websphereに利用できるプラグインはないため、サーバー・タイプにはOC4Jスタンドアロンを選択します。

    • この接続のテストで発生するエラーは無視します。 このエラーは、WebsphereにOPMNがないために発生します。

  5. JDeveloperで、"<hostname>:9700"への統合サーバー接続を作成します。

    • 前述の手順で作成したアプリケーション・サーバー接続を選択します。

    • BPELとESBへの接続テストは成功する必要があります。


    注意:

    この段階では、Mediatorに関するテスト接続のエラーは無視してください。

1.7.2 Auto Loanデモ・サンプル

Auto Loan Flowサンプルには、次のコンポーネントがあります。

  • BPELプロセス: AutoLoanFlow BPEL Process <bpel jar>

  • デシジョン・サービス・アプリケーション(ビジネス・ルール・アプリケーション)

    • CreditRatingAgent <ear>

    • LoanAdvisorAgent <ear>

  • UIアプリケーション: AutoLoanFlowUI <ear>

  • HWF Tformアプリケーション: AutoLoanflow LoanApproval <ear>

BPELPMスタンドアロンに同梱されているAutoLoanFlowサンプルはOC4Jアプリケーション・サーバー用に作成されているため、そのままではWebSphere Application Server上で実行できません。具体的には、JDeveloperを使用して、デシジョン・サービス・アプリケーションをWebSphereプラットフォーム用に再生成する必要があります。java-wsdl-mappingファイルがWebSphere固有の変更を必要とするためです。

次の項では、Auto Loan Flowのデシジョン・サービス・アプリケーションをWebSphere用に再生成する手順を説明します。

1.7.3 JDeveloper Studioを使用したAuto Loanフロー・プロセスのモデリング

次の手順を実行して、AutoLoanFlowサンプルをWebSphere用に変更します。

  1. 次のファイルをファイル・システムから削除します。

    BPEL_HOME\samples\demos\AutoLoadDemo\AutoLoanFlow\bpel\decisionservices.decs

  2. 次のファイルを使用して、JDeveloper StudioからJDeveloperプロジェクトとしてAutoLoanFlowサンプルを開きます。

    BPEL_HOME\samples\demos\AutoLoanDemo\AutoLoanFlow\AutoLoanFlow.jpr

  3. アプリケーション・ナビゲータからAutoLoanFlow.bpelファイルを開きます(AutoLoanFlowプロジェクト内にあります)。

  4. AutoLoanFlow.bpel,のServicesスイムレーンから、次のデシジョン・サービス・パートナ・リンクを削除します。

    • CreditRatingAgent

    • LoanAdvisorAgent

  5. BPEL_HOME\samples\demos\AutoLoanDemo\AutoLoanBroker.pdfの「Modelling Auto Loan Broker Process」の手順II、III、IVおよびVを実行して2つのデシジョン・サービス・アプリケーションを再作成します。

1.7.4 Oracleプラットフォーム以外での既知の問題

AutoLoanFlow BPELプロセスには、パートナ・リンクとして2つのデシジョン・サービス・アプリケーション(CreditRatingAgentおよびLoanAdvisorAgent)があります。デフォルトで、これら2つのJ2EEアプリケーションに対して生成されるコンテキスト・ルートの値は同じで/rules/${domain_id}/${process_id}/${process_revision}です。

${}属性は、Auto Loan Flowの構築およびデプロイ時に、実際の値に置換されます。ただし、これら2つのアプリケーションのコンテキスト・ルートが一意でないため、これらはWebSphereでデプロイできません。 2つ目のアプリケーションがWebSphereでデプロイまたは起動されると、コンテキスト・ルートが使用中であるというエラーが発生します。これはOracle以外のアプリケーション・サーバーで発生する問題で、BPELプロセスがJDeveloper Studioで生成された複数のデシジョン・サービス・パートナ・リンクを参照する場合に起こります。回避策として、JDeveloperでデシジョン・サービス・アプリケーションを生成した後、構築およびデプロイを実行する前に、次の手順を実行します。

  1. AutoLoanFlow\decisionservices\CreditRatingAgent\ear\META-INF\application.xmlファイルを変更します。

    <context-root>/rules/${domain_id}/${process_id}/${process_revision}</context-root><context-root>/rules/${domain_id}/${process_id}/${process_revision}/CreditRatingAgent</context-root>に変更します。

  2. AutoLoanFlow\decisionservices\CreditRatingAgent\war\WEB-INF\web.xmlファイルを変更します。

    <url-pattern>CreditRatingAgent</url-pattern><url-pattern>/</url-pattern>に変更します。

  3. 最後に、統合サーバー接続を使用してAuto Loan Flowを構築およびデプロイします。 アプリケーション・ナビゲータで、BPELプロジェクトのResourcesフォルダのbuild.xmlを右クリックし、「Antターゲットの実行」「デプロイ」を選択します。

    これにより、統合サーバー接続で稼働中のBPELエンジンにBPELプロセスが自動的にデプロイされます。

次のJ2EEアプリケーションは、WebSphere管理コンソールを使用してWebSphereに手動でデプロイする必要があります。

  • CreditRatingAgent.ear

  • LoanAdvisorAgent.ear

  • AutoLoanFlowUI.ear

  • <domain>_AutoLoanFlow_<version>_LoanApproval.ear

1.7.5 WebSphereへのJ2EEアプリケーションのデプロイ

次の手順を実行して、アプリケーションをWebSphereにデプロイします。

  1. http://<hostname>:<port>/ibm/consoleのWebSphere管理コンソールを起動します。

  2. 「Install Enterprise Application」を選択します。

  3. ファイルシステムでターゲットEARファイルが存在するディレクトリまでナビゲートし、EARファイルを選択します。

  4. 「Select Installation Options」ページで「Deploy Webservices」オプションを選択します。

  5. 「Map Modules to Servers」ページで、アプリケーションをインストールするターゲット・サーバーとして「oracleSOAServer」を選択します。

  6. 他はデフォルト値を選択してデプロイを完了します。

  7. デプロイのリストからデプロイしたアプリケーションを起動します。

1.7.6 サンプルの実行

プロセスをデプロイした後、次の手順を実行してサンプルをテストします。

  1. http://<hostname>:default_port/AutoLoanFLowUIからAutoLoanFlow UIを開きます。default_portはconstants.propertiesファイルで定義したものです。

  2. 「Initiate New BPEL Loan Flow」リンクをクリックします。

  3. デフォルトのペイロードを受け入れ、「Submit Loan Application」をクリックします。

  4. jstein/welcome1をユーザー名およびパスワードとして使用して、http://<hostname>:<default_port>/integration/worklistappのワークリストにログインします。 default_portはconstants.propertiesファイルで定義したものです。

  5. タスクのタイトル(「Loan Approval for Irving Stone」)をクリックします。

  6. タスク・ペイロードを確認します。ローンの信用評価が500、リスクが「中」で信用最大額が50000.0であることを確認します。

    ローン提供プロバイダは「Premium Bank」でAPRは4.0です。

  7. タスクを承認します。

  8. AutoLoanFlowインスタンスを検証します。

1.8 制限、既知の問題、トラブルシューティングのヒント

この項では、IBM WebSphere Application Serverバージョン6.1.0.3上でのOracle BPEL Process Manager 10.1.3.1の制限、既知の問題およびトラブルシューティングのヒントについて説明します。

1.8.1 制限

次の制限に注意してください。

  • 「BPELテスト」ページはBPELプロセスのJUnitテスト・ケースを実行しますが、複数の同時インスタンスを実行できません。これは、JSPページから作成されたスレッドは、WebSphereのJNDIリソースにアクセスできないという事実によるものです。

  • EJB 3.0/ JPA

    WebSphere 6.1.0.3ではEJB 3.0およびJPAがサポートされていません。 EJB3.0アプリケーションを実行するには、Fix Pack 6.1.0.9へのアップグレードとEJB 3.0用の機能パックのインストールが必要です。

  • Java Web Service(JWS)

    WebSphere 6.1.0.3では注釈付きJWSがサポートされていません。 JWSアプリケーションを実行するには、Fix Pack 6.1.0.9へのアップグレードとJWS用の機能パックのインストールが必要です。

  • WebSphereでのSOA OrderBooking

    必要なアップグレードを実施し機能パックを適用しても、SOA Order BookingチュートリアルのJWSアプリケーションをWebSphereにデプロイできません。 これは、次のbugs.eclipse.orgリンクで説明されている不具合が原因です。

    https://bugs.eclipse.org/bugs/show_bug.cgi?id=112835

  • ESB再発行API

    再発行APIを使用した外部クライアントからのESBインスタンスの再発行が、次のエラーにより失敗します。

    Error code="1617" severity="5" - "java.sql.SQLException: enlist:
    

    ESBコンソールから同じものを再発行できます。

  • J2Cコネクション

    BPELPMプロセスとESBサービスで同じアダプタが使用されるため、BPELPMおよびESB jca:endpointのそれぞれに別々のJ2Cコネクション・ファクトリを設定する必要があります。

1.8.2 既知の問題

次の既知の問題に注意してください。

  • BPELプロセスの開始時に、SystemOut.logファイルで次の例外が発生します。

    "javax.ejb.RemoveException: com.ibm.ejs.container.BeanNotReentrantException: METHOD_READY: Tx != null"
    

    これは機能性に影響を与えないため無視できます。

  • SOAServerの起動または停止時に次のエラーが発生することがありますが、これらは問題のないエラーです。 これらのエラーは無視しても支障ありません。

    (Error No. 1) javax.naming.ConfigurationException [Root exception is javax.naming.NameNotFoundException: Name comp/env/ejb not found in context "java:".]
       at
    com.ibm.ws.naming.java.javaURLContextImpl.throwConfigurationExceptionWithDefaultJavaNS(javaURLContextImpl.java:411)
       at com.ibm.ws.naming.java.javaURLContextImpl.lookup(javaURLContextImpl.java:388)
       at com.ibm.ws.naming.java.javaURLContextRoot.lookup(javaURLContextRoot.java:204)
       at com.ibm.ws.naming.java.javaURLContextRoot.lookup(javaURLContextRoot.java:144)
       at javax.naming.InitialContext.lookup(InitialContext.java:363)
    ...
    =============================================================================
    (Error No. 2 ) java.lang.NullPointerException
       at org.apache.jsp._ErrorPage._jspService(_ErrorPage.java:482)
       at com.ibm.ws.webcontainer.jsp.runtime.HttpJspBase.service(HttpJspBase.java:102)
       at javax.servlet.http.HttpServlet.service(HttpServlet.java:856)
       at com.ibm.ws.webcontainer.servlet.ServletWrapper.service(ServletWrapper.java:989)
       at com.ibm.ws.webcontainer.servlet.ServletWrapper.service(ServletWrapper.java:930)
       at com.ibm.ws.webcontainer.filter.WebAppFilterChain.doFilter(WebAppFilterChain.java:118)
       at com.ibm.ws.webcontainer.filter.WebAppFilterChain._doFilter(WebAppFilterChain.java:87)
       at com.ibm.ws.webcontainer.filter.WebAppFilterManager.doFilter(WebAppFilterManager.java:761)
       at com.ibm.ws.webcontainer.filter.WebAppFilterManager.doFilter(WebAppFilterManager.java:673)
       at com.ibm.ws.webcontainer.servlet.ServletWrapper.handleRequest(ServletWrapper.java:498)
       at com.ibm.ws.wswebcontainer.servlet.ServletWrapper.handleRequest(ServletWrapper.java:464)
       at com.ibm.ws.webcontainer.webapp.WebAppRequestDispatcher.forward(WebAppRequestDispatcher.java:308)
       at com.ibm.ws.webcontainer.webapp.WebApp.sendError(WebApp.java:2720)
       at com.ibm.ws.webcontainer.servlet.CacheServletWrapper.handleRequest(CacheServletWrapper.java:111)
       at com.ibm.ws.webcontainer.WebContainer.handleRequest(WebContainer.java:744)
       at com.ibm.ws.wswebcontainer.WebContainer.handleRequest(WebContainer.java:1433)
       at com.ibm.ws.webcontainer.channel.WCChannelLink.ready(WCChannelLink.java:96)
       at com.ibm.ws.http.channel.inbound.impl.HttpInboundLink.handleDiscrimination(HttpInboundLink.java:465)
    ....
    =============================================================================
    (Error No. 3) [9/27/07 13:55:45:669 IST] 00000066 agent         E   Global transaction rollback
    oracle.tip.esb.server.common.exceptions.BusinessEventRetriableException: Failed to commit transaction; transaction status is "6"
    at oracle.tip.esb.server.common.JTAHelper.commitTransaction(JTAHelper.java:178)
       at oracle.tip.esb.server.dispatch.agent.ESBWork.run(ESBWork.java:143)
       at com.ibm.ejs.j2c.work.WorkProxy.run(WorkProxy.java:497)
       at com.ibm.ws.util.ThreadPool$Worker.run(ThreadPool.java:1469)
    Caused by: javax.transaction.RollbackException
       at
    com.ibm.ws.Transaction.JTA.TransactionImpl.stage3CommitProcessing(TransactionImpl.java:1811)
     at com.ibm.ws.Transaction.JTA.TransactionImpl.processCommit(TransactionImpl.java:1590)
       at com.ibm.ws.Transaction.JTA.TransactionImpl.commit(TransactionImpl.java:1512)
       at com.ibm.ws.Transaction.JTA.TranManagerImpl.commit(TranManagerImpl.java:237)
       at com.ibm.ws.Transaction.JTA.TranManagerSet.commit(TranManagerSet.java:162)
       at com.ibm.ws.Transaction.JTA.UserTransactionImpl.commit(UserTransactionImpl.java:285)
       at oracle.tip.esb.server.common.JTAHelper.commitTransaction(JTAHelper.java:176) ... 3 more
    ....
    

1.8.3 トラブルシューティングのヒント

次のリストに、IBM WebSphere Application ServerとともにOracle BPEL Process Managerをインストールする際に発生するエラーとその解決方法を説明します。

プロキシ設定

BPELプロセスを開始すると、WSDLが見つからないというエラーが発生することがあります。このエラーを解決するには、次のようにプロキシ設定が正しく構成されているかどうかを確認します。

  1. IBM管理コンソール・ウィンドウにログインします。

  2. 「Servers」「Application Servers」と移動します。「Application Servers」ページが表示されます。

  3. 「Java and Process Management」「Process Definition」「Java Virtual Machine」「Custom Properties」とクリックします。

  4. 次のカスタム・プロパティの値を検証します。

    • http.proxySet: プロキシ・サーバーを使用する場合はtrueに、使用しない場合はfalseに設定

    • http.proxyHost: プロキシ・サーバーのURL

    • http.proxyPort: プロキシ・サーバーのポート

    • http.nonProxyHosts: プロキシをバイパスするアドレスのパイプ(|)で区切られたリスト

  5. これらのプロパティのいずれかを変更した場合は、oracleSOAServerを再起動する必要があります。

Sudoアクセス(Linuxのみ)

IBM WebSphere Application Server 6.1.0.3は、rootとしてインストールする必要があります(sudoアクセスを使用)。また、Installables\bin\setup.shファイルの実行時、プロンプトが表示されたら、sudoパスワードを入力する必要があります。

J_securityサーブレットが見つからない

BPELコンソールにログインすると、J_securityサーブレットが見つからないというエラーが発生することがあります。 これは、アプリケーション・セキュリティがフォームベース認証で有効になっていないことを示します。セキュリティを有効にするには、次の手順を実行します。

  1. IBM管理コンソール・ウィンドウにログインします。

  2. 「Servers」「Secure administration, applications, and infrastructure」と移動します。「Secure administration, applications, and infrastructure」ページが表示されます。

  3. 「Security Configuration Wizard」ボタンをクリックし、ウィザードの手順を実行します。

セキュリティを必要としない場合は、http://hostname:<default_port>/BPELConsole/default/index.jspを使用して「BPELコンソール」ダッシュボードに直接アクセスします。default_portはconstants.propertiesファイルで定義したものです。

ビジネス・ルール・アプリケーション(デシジョン・サービス・アプリケーション)

Webサービスのデプロイ・オプションのあるデシジョン・サービス・アプリケーションでは、IBM WebSphere Application Serverにインストールできない場合があります。この主な原因は、IBM WebSphere Application Serverによって必要とされるJAX-RPC java-wsdlマッピング・ファイルの相違です。

java-wsdlマッピング・ファイルは、IBM WebSphere Application Serverのjava2wsdlエミッタを使用した再生成が必要な場合があります。


注意:

wsdl2javaおよびjava-wsdlマッピング・ファイルの詳細は、http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wasinfo/v6r1/index.jsp?topic=/com.ibm.websphere.express.doc/info/exp/ae/rwbs_java2wsdl.htmlを参照してください。

Ant/Obantスクリプトを使用したBPELプロセスのデプロイ

BPELプロセスのデプロイが失敗した場合は、bpel\utilities\ant-orabpel.propertiesファイルの次の属性セットを検証します。

  • Platform: websphere_5に設定します。

  • admin.useradmin.password: ユーザー・アカウント・リポジトリからの有効ユーザーの資格証明です(IBM WebSphere Application Serverでアプリケーション・セキュリティが有効な場合にのみ適用されます)。


    注意:

    ant-orabepl.propertiesファイルは、BPEL_HOME\OraBPEL_1\bpel\utilitiesディレクトリにあります。

MCF属性使用時のJMSアダプタでのNULLポインタ例外の処理

アダプタ・プロセスの実行時は、インバウンドおよびアウトバウンド・サービスwsdlからManagedConnectionFactory(MCF)およびその他の関連MCF属性(jca:address内)を削除してください。これらの属性はJDeveloperによって生成され、OC4J上でのみ使用されます。MCF属性を保持していた場合、MQのJMSアダプタでNULLポインタ例外が生じます。その他のアダプタでも同様の例外が発生します。したがって、WebSphereでの実行の際は、このようなMCF属性は削除してください。

WebSphere Application Serverのrootインストール以外へのインストール

configureWebsphereAsRoot.shスクリプトは、WebSphere Application Serverがrootユーザーでインストールされていることを前提としているため、そうでない場合は、This script must be executed as 'root' userというメッセージを表示して終了します。WebSphere Application Serverが別のユーザー(wasUserなど)でインストールされている場合、スクリプトを変更し、rootユーザーのチェックを削除してwasUserとして実行できるようにする必要があります。

次の手順を実行して、WebSphere Application Serverのrootインストール以外にインストールします。

  1. 次のようにconfigureWebsphereAsRoot.shを編集します。

    次に示すように、#を使用してecho "This script must be executed as 'root' user."の後のexit文をコメント化します。

    if [ $(whoami) = "root" ]
     then
    echo "Executing the script as 'root' user"
     else
    echo "This script must be executed as 'root' user."
     #exit
    fi
    
  2. configureWebsphereAsRoot.shスクリプトをwasUserユーザーで実行します。

SystemErrエラー

登録されているすべてのシステムについて、Topic LocationがESB_JAVA_DEFERREDに設定されていることを確認してください。 これは、ESBコンソールの「サービス」→「システム」ページで変更できます。

Topic Locationの値が不適切な場合、SystemErrログに次のエラーが記録されます。

[10/22/07 15:48:53:118 PDT] 0000001e SystemErr R at oracle.tip.esb.server.common.RuntimeESBSystem.isSystemOnCurrentCluster(RuntimeESBSystem.java:247)

OWSM

OWSMアプリケーションにアクセスするにはOWSMにログインする必要があります。 そのため、IBMコンソールでセキュリティが無効になっている場合は、次の変更を加える必要があります。

  1. <ORACLE_HOME>\owsm\config\ccoreui-config-common.propertiesを更新します。 ui.jsso.enable=falseと設定します。

  2. IBMコンソールからoracleSOAServerまたはccoreアプリケーションを再起動します。

  3. 次のURLを使用してOWSM ccoreにアクセスします。

    http://<hostname>:<DEFAULTPORT>/ccore/Login.jsp(ユーザー名およびパスワードにはadmin/oracleを使用)