この章では、Oracle Application Serverのインストールに関する問題と、その対処方法について説明します。内容は次のとおりです。
この項では、Oracle Application Serverのインストールに関する問題について説明します。内容は次のとおりです。
第3.1.1項「mySOACompanyトポロジへの統合されたOracle SOA Suite Installerの使用」
第3.1.4項「Red Hat Linux 4.0にOracle HTTP Serverをインストールする前にカーネル・パラメータを設定する」
第3.1.7項「9.0.4をインストール済のホストに10.1.3をインストールする前に、gccのバージョンをチェックする」
第3.1.18項「Oracle Application Serverの後にOracle Databaseがインストールされた場合のONSポートの競合」
『Oracle Application Server エンタープライズ・デプロイメント・ガイド』には、分散環境でのmySOACompanyトポロジのインストール方法が記載されています。つまり、各種のSOAコンポーネントは個別のコンテナにインストールされます。可用性とパフォーマンスの隔離のため、この環境をお薦めします。このような問題が重要な場合は、すべてのSOAコンポーネントを単一コンテナにインストールできます。そのためには、Oracle Application Server SOA Suite 10.1.3.1.0インストーラを起動し、「J2EEサーバー、WebサーバーおよびSOAスイート」インストール・タイプを選択します。
Oracle Application Serverのこのリリースでは、IPv6により構成されているマシン上での実行は認証されていません。Oracle Application Serverのこのリリースは、IPv4により構成されているマシンにインストールして実行する必要があります。
(サイレントまたは非対話モードでインストールを実行するために)レスポンス・ファイルを使用してインストーラを実行する場合、『Oracle Application Serverインストレーション・ガイド』のインストーラでのレコード・モードを使用したレスポンス・ファイルの作成に関する項で説明しているように、-record
コマンドライン・オプションによって作成されたレスポンス・ファイルをインストーラで使用することはできません。かわりに、提供されたレスポンス・ファイル・テンプレートにより作成されたレスポンス・ファイルを使用する必要があります。テンプレートにあるプレースホルダ値は、必要な値に置き換えます。
Red Hat Linux 4.0へのOracle Application Serverインストールの一環としてOracle HTTP Serverをインストールする前に、次のカーネル・パラメータを設定します。
file-max >= 131072
このパラメータを設定しないと、Oracle Application Serverのインストール・エラーになる場合があります。
日本語、韓国語、繁体字中国語および簡体字中国語などのアジア言語の文字は、SuSEプラットフォーム上ではJDKがサポートされていないため表示されません。
この問題は、font properties/config
ファイルを変更すると解決できます。詳細は、Sun社の次のJava WebサイトのURLを参照してください。
http://java.sun.com/j2se/1.5.0/docs/guide/intl/fontconfig.html
ただし、SunもOracleもこのような変更はサポートしておらず、サポートを必要とする場合は、変更前のJDKで製品の機能エラーを再現する必要があります。
Red Hat Linuxリリース4(Nahant Update1)およびRed Hat Linuxリリース3(Taroon Update 3より前のバージョン)の場合、Oracle Application Server 10g リリース3(10.1.3.1.0)のOracle Universal Installerインストール画面には、日本語(ja_JP
)文字が四角いボックスとして表示されます。この問題は、Oracle Application Serverに同梱されているJava Runtime Engine(JRE)バージョン(1.4.2_05以前のバージョンのJRE)の使用によるものです。
この問題に対処するには、バージョン番号1.4.2._06以降のJREを使用してください。
Oracle Application Server 10g リリース3(10.1.3.1.0)には、gcc
のオペレーティング・システム依存バージョンが必須です。使用中のオペレーティング・システムに必須のgcc
のバージョンについては、『Oracle Application Serverインストレーション・ガイドfor Linux x86』を参照してください。
ホストにOracle Application Server 10g(9.0.4)がインストールされている場合は、『Oracle Application Serverクイック・インストレーションおよびアップグレード・ガイド』に記載されているように、システムにgcc-2.95
またはgcc-2.96
がインストールされている可能性があります。インストール手順では、実行可能ファイルの該当バージョンへの/usr/bin/gcc
および/usr/bin/cc
のシンボリック・リンクを作成する必要がありました。
これらのリンクが存在するかどうかをチェックする手順は、次のとおりです。
ls -l /usr/bin/gcc /usr/bin/cc
次のように、gcc
およびcc
コマンドがシンボリック・リンクかどうかをチェックします。
gcc -> /opt/gcc295/bin/gcc cc -> /opt/gcc295/bin/gcc
リンクが存在する場合は、それを削除し、次の手順で10.1.3に必須のgccのバージョンへの新規リンクを作成します。
Linuxバージョンに必須のgcc
バージョンをインストールします。次に例を示します。
/opt/gcc323
既存のシンボリック・リンクを削除します。
rm /usr/bin/gcc rm /usr/bin/cc
新バージョンのgcc
へのリンクを作成します。
ln -s /opt/gcc323/bin/gcc /usr/bin/gcc ln -s /opt/gcc323/bin/gcc /usr/bin/cc
Oracle Application Server 10g リリース3(10.1.3.1.0)をインストールします。
AMD64およびIntel EM64Tで動作保証済のRed Hat Enterprise Linux AS/ES 4.0、Update 1以降にインストールする場合は、次のパッケージ(または以降のバージョン)が必須です。
glibc-2.3.4-2.9.i686.rpm(32ビット)
glibc-2.3.4-2.9.x86_64.rpm
glibc-common-2.3.4-2.9.x86_64.rpm
glibc-devel-2.3.4-2.9.i386.rpm(32ビット)
glibc-devel-2.3.4-2.9.x86_64.rpm
gcc-3.4.3-22.1.x86_64.rpm
gcc-c++-3.4.3-22.1.x86_64.rpm
gnome-libs-1.4.1.2.90-44.1.x86_64.rpm
libstdc++-3.4.3-22.1.i386.rpm(32ビット)
libstdc++-3.4.3-22.1.x86_64.rpm
libstdc++-devel-3.4.3-22.1.i386.rpm(32ビット)
libstdc++-devel-3.4.3-22.1.x86_64.rpm
make-3.80-5.x86_64.rpm
pdksh-5.2.14-30.x86_64.rpm
sysstat-5.0.5-1.x86_64.rpm
binutils-2.15.92.0.2-13.x86_64.rpm
compat-db-4.1.25-9.i386.rpm(32ビット)
compat-db-4.1.25-9.x86_64.rpm
control-center-2.8.0-12.x86_64.rpm
xscreensaver-4.18-5.rhel4.2.x86_64.rpm
setarch-1.6-1.x86_64
openmotif21-2.1.30-11.RHEL4.4.i386.rpm(32ビット)
VIRTUAL_HOST_NAME
環境変数を設定して基本インストールを正常に終了した後に、ORACLE_HOME¥opmn¥logs¥default_group~home~default_group~1
に次のエラー・メッセージが表示される場合があります。
Warning: Unable to set up connection factory for a resource adapter in esb-dt: Error creating a ResourceAdapter implementation class. Error creating a JavaBean of class 'oracle.tip.esb.server.bootstrap.DesignTimeResourceAdapter: java.lang.RuntimeException: failed to get ESB_HOME: java.lang.NullPointerException Warning: Unable to set up connection factory for a resource adapter in esb-rt: Error creating a ResourceAdapter implementation class. Error creating a JavaBean of class 'oracle.tip.esb.server.bootstrap.RuntimeResourceAdapter: java.lang.RuntimeException: failed to get ESB_HOME: java.lang.NullPointerException log4j:WARN No appenders could be found for logger (org.quartz.simpl.SimpleThreadPool). log4j:WARN Please initialize the log4j system properly.
これらのエラー・メッセージは無視して問題ありません。
Oracle Application Serverを正常にインストールした後に、application.log
ファイルに次のエラー・メッセージが見つかる場合があります。
javax.servlet.ServletException: ORABPEL START-UP ERROR!!!!!!!! OraBPEL run-time expected system environment property "orabpel.home".
このエラー・メッセージは無視して問題ありません。
ANT_HOME
環境変数が正しく設定されていないため、Oracle Application Serverのインストール中に複数のOracle Application Serverツールおよびスクリプトが失敗します。
この問題に対処するには、Oracle Application Serverをインストールする前にANT_HOME
環境変数の設定を解除します。
ANT_HOME
環境変数の設定を解除した後、次の操作のいずれかを実行できます。
/etc/ant.conf
ファイルを削除します。
/etc/ant.conf
ファイル内でANT_HOME
環境変数が正しく設定されていない行をコメントアウトします。
トルコ語ロケールでは、Oracle Application Server中間層のインストールが失敗します。
いくつかのインストール画面が正しく表示されず使用できないため、トルコ語ロケールではUniversal Installerを実行してOracle Application Serverをインストールしないでください。
OWSMおよびBPELなどのOracle Application Serverコンポーネントは、トルコ語ロケールでは機能しません。
簡体字中国語および繁体字中国語を使用してOracle Application Serverをインストールする場合の問題を回避するために、次のロケールを使用することをお薦めします。
簡体字中国語の場合: zh_CN.gb18030
ではなくzh_CN.gbk
繁体字中国語の場合: zh_TW.eucTW
ではなくzh_TW.big5
スペイン語およびポルトガル語(ブラジル)言語ロケールでのOracle Application Serverの拡張インストールで、「ルール制御」アイコンが表示されません。
さらに、Oracle Application ServerへのURLリンクも正しく設定されません。
ポルトガル語(ブラジル)ロケールのインストールには、「ルール制御」リンクはありません。
Oracle Application Serverのインストールに続くOracle HTTP Serverの「ようこそ」ページが英語でしか表示されません。
翻訳されたOracle HTTP Serverの「ようこそ」ページを表示するには、次の書式でインストール情報を入力する必要があります。<lang>は、「ようこそ」ページの表示に使用する言語です。
http://<host>.<port>/index.html.<lang>
次に例を示します。
http://<host>.<port>/index.html.ja
(日本語)
http://<host>.<port>/index.html.ko
(韓国語)
http://<host>.<port>/index.html.zh_TW
(繁体字中国語)
http://<host>.<port>/index.html.zh_CN
(簡体字中国語)
http://<host>.<port>/index.html.de
(ドイツ語)
http://<host>.<port>/index.html.fr
(フランス語)
http://<host>.<port>/index.html.it
(イタリア語)
http://<host>.<port>/index.html.es
(スペイン語)
http://<host>.<port>/index.html.pt_BR
(ポルトガル語(ブラジル))
OracleAS Metadata Repository Database内のBPELスキーマに古いスキーマが含まれている場合、opmnctl stopall
コマンドがタイムアウトします。
この問題に対処するには、本番IRCAを実行し、OracleAS Metadata Repositoryに新規スキーマをロードします。
Oracle Application Server SOA MainCDのインストールが成功した後、oraInstallyyyy-mm-dd_hh-mm-ssAM/PM.errファイルに次の例外メッセージが含まれている場合があります。
java.lang.NumberFormatException: For input string: ""80""at java.lang.NumberFormatException.forInputString(Unknown Source) ...... Returning 0 instead
この例外メッセージは無視して問題ありません。
Oracle Application Serverをインストールすると、ONS localportはデフォルトで6101に設定されます。同じホストにOracle Databaseをインストールした場合、データベースのONSポートも6101に設定される可能性があります。これによりポートの競合が発生します。この問題に対処するには、インストール後にいずれかのONSポートを別のポート番号に手動で変更します。ONSポート番号の変更手順については、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。
Oracle Enterprise LinuxシステムにOracle Application Server 10g リリース3(10.1.3.1.0)をインストールする前に、次の手順を実行する必要があります。
次のファイルを表示します。
/etc/redhat-release
このファイルには次のテキスト文字列が含まれています。
Enterprise Linux Enterprise Linux AS release 4 (October Update 4)
<INSTALL_DIRECTORY>/install/oraparam.ini
の最後にredhat-
で始まるテキスト文字列を追加します。たとえば、変更前のoraparam.iniを次に示します。
[Certified Versions]Linux=redhat-Red Hat Enterprise Linux AS release 3,redhat-Red Hat Enterprise Linux AS release 4,redhat-Red Hat Enterprise Linux ES release 3,redhat-Red Hat Enterprise Linux ES release 4,SuSE-9
を次のように変更します。
[Certified Versions] Linux=redhat-Red Hat Enterprise Linux AS release 3,redhat-Red Hat Enterprise Linux AS release 4,redhat-Red Hat Enterprise Linux ES release 3,redhat-Red Hat Enterprise Linux ES release 4,SuSE-9,redhat-Enterprise Linux Enterprise Linux AS release 4 (October Update 4)
Oracle Universal Installerを実行します。
ユーザーのopmn起動にJapanese_Japanロケールを使用すると、ロギング機能の問題によりopmnが不安定になります。Japanese_Japanのかわりに、American_Americaなどの別の言語ロケールを使用してください。
この項では、インストールに関するドキュメントの記載内容の誤りについて説明します。内容は次のとおりです。
『Oracle Application Serverインストレーション・ガイド』の第2章「要件」では、/etc/hosts
ファイルに関するいくつかの追加情報が欠落しています。
インストールでoc4j:home
を開始するには、/etc/hosts
ファイルに次のエントリが存在する必要があります。
127.0.0.1 localhost
『Oracle Application Serverインストレーション・ガイドfor Linux x86』、第6.5.4項「OracleホームへのOracleAS GuardのOracleAS 10g(10.1.3.1.0)スタンドアロン・インストールのインストール」には、次のディレクトリ位置が記載されています。
/Disk2/asg/install/runInstaller
正しいディレクトリ位置は次のとおりです。
/Disk2/asg/Disk1/install/runInstaller
インストールの完了後readme.txt
が表示されますが、次の項のURLにタイプミスがあります。
Oracle Application Serverのオンライン・ドキュメントは、次のサイトを参照してください。http://download.oracle.com/docs/cd/B31017-01/index.htm
正しいURLは次のとおりです。
http://download.oracle.com/docs/cd/B31017_01/index.htm
URL内のダッシュ(-)をアンダースコア文字(_)にする必要があります。