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Oracle Application Server リリース・ノート
10g リリース3(10.1.3.1.0)for Solaris Operating System (SPARC 64-bit)
B40024-04
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5 Oracle Application Serverパッケージ・アプリケーション・アダプタ

この章では、次のOracle Application Serverアダプタ(OracleASアダプタ)に関する問題と対処方法について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

5.1 OracleASアダプタ: 一般的な問題と対処方法

この項では、Oracle Application Serverアダプタ、OracleASアダプタJ2CA(J2CA)およびOracleASアダプタのBusiness Services Engine(BSE)に関する一般的な問題について説明します。

5.1.1 ネームスペース要件

XMLネームスペースの目的は、XMLボキャブラリ(要素名と属性名の定義場所)をグローバル環境にデプロイし、複数のボキャブラリが組み合される場合に特定の文書で名前が衝突する危険性を低減できるようにすることです。より厳密なスキーマ検証には、修飾付きネームスペースが使用されます。この仕様に準拠する文書では、要素名と属性名が修飾名として表示されます。構文上は、接頭辞付きの名前または接頭辞なしの名前になります。属性ベースの宣言構文は、接頭辞をネームスペース名にバインドし、接頭辞なしの要素名に適用されるデフォルト・ネームスペースをバインドするために用意されています。これらの宣言はそれが表示される要素により範囲指定されるため、文書の各部に異なるバインディングを適用できます。この仕様に準拠するプロセッサでは、これらの宣言と接頭辞を認識して処理する必要があります。

SOAリリース10.1.3.1.0では、W3CベースのBPELおよびESBの場合、より厳密なネームスペース検証を実行することをお薦めします。そのため、アプリケーション・エクスプローラでは、ネームスペースに「修飾」マークが付いた状態でバックエンド用のWebサービスが生成されます。これは、このサービスがBPELまたはESBによりテストまたは使用される間に、使用中のリクエストXML文書がスキーマおよびWSDL文書に準拠する必要があることを意味します。また、ネームスペースが修飾されることに注意することも重要です。このことをさらに理解できるように、次の例に違いを示します。

  1. 未修飾ネームスペースに基づくESBおよびBPELの入力XMLは、次のようになります。

    <?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
    <CompanyCode.GetDetail>
       <COMPANYCODEID>1000</COMPANYCODEID>
    </CompanyCode.GetDetail>
    
  2. 修飾ネームスペースに基づくESBおよびBPELの入力XMLは、次のようになります。

    <?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
    <bapi:CompanyCode.GetDetail xmlns:bapi="urn:sap-com:document:sap:business"
     CompanyCodeId="1000">
    </bapi:CompanyCode.GetDetail>
    

    注意: 修飾ネームスペースが必要なWSDL文書に対して未修飾入力を渡すと、ESBにより「入力XMLを処理できません...」という例外がスローされます。

5.1.2 アウトバウンドBPELおよびESBプロセスのテスト

BPELコンソールを使用すると、デプロイされたBPELプロセスをテストできます。プロセスのデプロイ後に、コンソールの「開始」タブを使用してエンドツーエンド・シナリオを管理、監視および実行できます。iWayアダプタは、「XMLペイロード」オプションを使用したテストと「Java配信API使用」を使用した実行オプションについて動作保証済です。開発者には、iWayアダプタのテストにこの方法を使用することをお薦めします。

BPELコンソールからアウトバウンドBPELプロセスをテストする際、またはEnterprise Manager(EM)コンソールからアウトバウンドESBプロセスをテストする際には、これらのコンソールにより生成されたXMLエンベロープを使用しないでください。かわりに、これらのエンベロープを削除し、スキーマから生成された、ネームスペースの修飾に関してWSDL準拠のXMLペイロードを使用してください。

ESBデータ・フローは、EMコンソールを使用してテストできます。ESBデータ・フローおよび相互作用の作成時には、Webサービスが作成されてOracle Application Serverに登録されます。Webサービスのテストの詳細は、Oracle Application Server管理者に確認するか、次のマニュアルを参照してください。

  • 『Oracle Application Server Adapter for PeopleSoftユーザーズ・ガイド』

  • 『Oracle Application Server Adapter for MySAP ERP User's Guide』

  • 『Oracle Application Server Adapter for Siebelユーザーズ・ガイド』

  • 『Oracle Application Server Adapter for J.D. Edwards OneWorldユーザーズ・ガイド』

5.1.3 スキーマの検証

インバウンド処理(イベント)のルート検証、ネームスペース検証およびスキーマ検証は、リリース10.1.3.1.0のBPELを使用するOracleAS Adapter for MySAP ERPについてのみサポートされています。OracleAS Siebel、OracleAS PeopleSoftおよびOracleAS J.D. Edwards OneWorldアダプタの場合、この検証はサポートされていません。

次の手順では、インバウンド処理の例としてMATMASを使用しています。

OracleAS Adapter for MySAP ERPを使用してインバウンド処理を検証する手順は、次のとおりです。この手順では、インバウンド処理の例としてMATMASを使用します。

  1. アプリケーション・エクスプローラを起動します。

  2. MySAPターゲットに接続します。

  3. 「ALE/IDOCs」ノードを開きます。

  4. MySAPアダプタ用のチャネルを作成済であることを確認します。

  5. 「MATMAS - マテリアル・マスター」ノードを選択して開きます。

  6. 「MATMAS01」を右クリックし、コンテキスト・メニューから「インバウンドJCAサービスの作成(イベント)」を選択します。

    「WSDLおよび検証」詳細ペインが開きます。このペインには、「ルート」、「ネームスペース」および「スキーマ」検証用の新規チェック・ボックスが含まれています。

    • 複数の検証オプションを選択できます。

    • ルート検証を使用すると、インバウンドXML文書のルート要素を検証できます。

    • ネームスペース検証を使用すると、インバウンドXML文書のネームスペースを検証できます。

    • スキーマ検証を使用すると、WSDL文書内のスキーマを使用してインバウンドXML文書を検証できます。

    • 実行時には、検索オプションの選択順序に基づいて検証が処理されます。

    • 複数の検証オプションを選択した場合、実行時に最初の検証オプションに失敗すると、残りの検証オプションは処理されません。

    • ルート検証とネームスペース検証は、最も緩やかな検証レベルとみなされます。スキーマ検証は、より厳密な検証レベルです。

    • SAP環境でのIDOC間でルート要素とネームスペースが異なる場合を除き、ルート検証オプションとネームスペース検証オプションを併用することをお薦めします。

  7. WSDL文書を生成し、BPELプロセスを作成します。

  8. SAP GUIからトランザクション(IDOC)をトリガーします。

    検証に失敗したインバウンド・トランザクションがSAPトランザクション・モニター(SM58)に表示されます。

    ステータス・テキスト・フィールドには、検証プロセスに失敗した文書に関して「java.lang.exception」と表示されます。

5.1.4 HTTPリポジトリ接続

J2CAユーザーは、HTTPリポジトリ接続を作成できます。この接続を使用すると、WSDL文書をリモートで生成して格納できます。アプリケーション・エクスプローラでHTTPリポジトリ接続を作成する手順は、次のとおりです。HTTPリポジトリを使用するには、iwjcaivpテスト・ツール(jca-app-adapter-test)が正常にデプロイされて動作していることを確認します。

  1. アプリケーション・エクスプローラを起動します。

  2. 左ペインで「構成」ノードを右クリックし、「新規」を選択します。

    「新規構成」ダイアログ・ボックスが開きます。

  3. 構成名を入力して「OK」をクリックします。

  4. 「サービス・プロバイダ」リスト・ボックスから「JCA」を選択し、「ホーム」フィールドにHTTPターゲット値を入力します。

    HTTPターゲット値には次の書式を使用します。

    http://hostname:port/iwafjca/JCAServlet
    

    次に例を示します。

    http://iwserv14:7777/iwafjca/JCAServlet
    
  5. 「OK」をクリックします。

    新規のHTTPリポジトリ接続が「構成」ノードに追加されます。

    リモート・サーバーへの接続後、新規のアダプタ・ターゲットを作成し、WSDL文書を生成してリモート・サーバーに格納できます。

    注意: J2CA HTTPリポジトリを使用してアダプタ・ターゲットを構成する場合、実行時用にOracle Application Serverを再起動する必要はありません。

5.1.5 インバウンド処理に対するBusiness Services Engineの使用

インバウンド処理に対するBusiness Services Engine(BSE)の使用はサポートされていません。BSEでは、サービスのみがサポートされています。

5.1.6 ファイル・リポジトリとBusiness Services Engineの使用

IBM-AIXプラットフォームでBusiness Services Engine(BSE)を使用する場合は、制限があるためファイル・リポジトリを使用しないでください。対処方法として、データベース・リポジトリを使用します。

5.1.7 同期イベント

OracleAS MySAP ERP、OracleAS Siebel、OracleAS PeopleSoftおよびOracleAS J.D. Edwards OneWorldアダプタの場合、同期イベント処理はサポートされていません。

5.1.8 インバウンド処理用のポート・オプション

J2CAイベントの場合、インバウンド処理用のポート・オプションはサポートされていません。サポートされているのは、非ポート・オプションのみです。

5.1.9 サポート対象のカスタム・オブジェクト

iWayでは、EISのカスタム・オブジェクトをサポートする場合にベスト・エフォートが得られます。ただし、iWayでは、顧客環境におけるすべてのカスタム・オブジェクトについてサポートを保証することはできません。カスタム・オブジェクトのサポートは、個別オプションで考慮されます。カスタム・オブジェクトは次のいずれかのカテゴリに該当する場合があります。

  • SAP

    BAPI、RFCおよびALE/IDOC

  • Siebel

    ビジネス・オブジェクト、ビジネス・サービスおよび統合オブジェクト

  • PeopleSoft

    コンポーネント・インタフェースおよびメッセージ

  • J.D. Edwards OneWorld

    ビジネス機能およびトランザクション・タイプ

EISのカスタム・オブジェクトに関する問題についてトラブルシューティングを必要とする場合は、iWayに次の情報を提供することをお薦めします。

  1. カスタム・オブジェクトのデータおよび定義

  2. カスタム・オブジェクトに関するリクエストおよびレスポンスXML文書

  3. カスタム・オブジェクトの再現ステップ

5.1.10 Windowsのショートカット

Business Services Engine(BSE)サーブレットとJCAテスト・サーブレット用のWindowsショートカットは、「プログラム」メニューからは機能しません。対処方法として、ショートカットを起動し、正しいホスト名、ポート番号およびアプリケーション名を入力してURLを更新します。URLをブラウザから直接起動することもできます。

5.1.11 OPMNおよびJCAテスト・サーブレットの起動エラー

Windowsプラットフォーム上でOPMNを起動する際またはJCAテスト・サーブレット・ページにアクセスする際に、次のエラー・メッセージが表示されます。

The application has failed to start because iwsiebel.core.dll was not found.
Re-installing the application may fix this problem.

このエラー・メッセージは無視してください。

5.1.12 アダプタの動作保証

OracleASアダプタは、リリース10.1.3.1.0のBPELおよびESBでのみ動作保証されています。他のアダプタ起動方法は動作保証されていないため、サポートされていません。これには、Java CCIプログラムを介したアダプタの起動も含まれます。

5.1.13 アダプタの互換性

アダプタを構成するには、ターゲット・システムに関連付けられている企業情報システム(EIS)クライアントのlibファイルを、libディレクトリ(OracleAS_home \adapters\application\lib)にコピーする必要があります。複数バージョンのクライアントlibファイルは同じlibディレクトリでは使用できません。したがって、異なるEISバージョンに接続するように構成されているアダプタの単一インスタンスを同時に使用することはできません。

5.1.14 サポート対象外の構成

OracleASアダプタとiWay 55(iWay Service ManagerおよびiWayアダプタ)の同一マシンへのインストールは、現在サポート対象の構成ではありません。対処方法として、各バージョンに個別のマシンを使用してください。

5.1.15 エンコーディングのサポート

OracleASアダプタでは、UTF-8エンコーディングのみがサポートされています。

5.1.16 新規のOracleASアダプタJ2CAターゲット

J2CA実装を使用する場合は、J2CAを再デプロイするか、Oracle Containers for J2EE(OC4J)を再起動して、リポジトリをリフレッシュし、Oracle Application Server Adapter Application Explorer(アプリケーション・エクスプローラ)で作成された後のJ2CAテスト・サーブレット内の新規ターゲットを確認する必要があります。デフォルトURLは次のとおりです。

http://hostname:port/iwjcaivp

これはJ2CAターゲットにのみ適用され、BSEターゲットには適用されません。また、特定のEIS用に作成した最初のターゲットには影響しません。特定のEIS用に2番目以降に作成するターゲットにのみ影響します。

5.1.17 BSEを使用できない場合の実行時メッセージの起動

BSEが使用できない間に実行時メッセージを起動すると、「空白が必要です。」という例外エラーが発生します。

「URL http://host:port/ibse...に接続できません。」というエラー・メッセージが表示されます。

5.1.18 BSEを使用した実行時のアウトバウンドBPELプロセスの起動

BSEを使用して実行時にアウトバウンドBPELプロセスを起動すると、「SoapRouterが見つかりません」というメッセージが表示されます。

対処方法: 対応するbpel.xmlファイルに次の要素を追加します。

<property name "optSoapShortcut">false</property>

5.1.19 WSILブラウザがJDeveloperで動作しない

collaxa-config.xmlファイルのApplicationsWSDLHomeパラメータでは、アプリケーションのWSDLのエクスポート先が指定されます。このプロパティ値が誤って/oracleas\adapters\application\wsdlsに指定されています。

プロパティ値を/oracleas/adapters/application/wsdlsに訂正する必要があります。

5.1.20 J2CAテスト・ツールはアウトバウンドにのみ使用する

J2CAテスト・ツールは、アウトバウンド(サービス)にのみ使用する必要があります。ツールで使用可能なインバウンド(イベント)アクティビティ・オプションはサポートされていません。

5.1.21 J2CAテスト・ツールでDBCS入力がサポートされない

J2CA構成の使用時には、ブラウザベースのテスト・ツールにより送信対象のコンテンツにエンコーディングが追加されます。J2CAテスト・ツールでは、このように追加されたエンコーディングが原因で文字に誤りが生じます。したがって、日本語文字を含む入力を使用したテストは実行できません。アダプタの種類とリリースを問わず、J2CAでは日本語文字を使用した関数の型の作成、挿入または更新はテストできません。

5.1.22 BSEのWebサービス・ブラウザ・ページでDBCS入力がサポートされない

BSE構成の使用時には、ブラウザベースのテスト・ツールにより送信対象のコンテンツにエンコーディングが追加されます。BSEテスト・ツールでは、このように追加されたエンコーディングが原因で文字に誤りが生じます。したがって、日本語文字を含む入力を使用したテストは実行できません。考えられる対処方法は、ピュアSOAPリクエストを送信できるツールを使用することです。

5.1.23 Webサービス用ESBプロセスの作成

Webサービス用のESBプロセスを作成する場合は、SOAPサービスを使用してESBプロセスを作成する必要があります。

  1. Oracle JDeveloperを起動します。

  2. 新規ESBプロジェクトを開きます。

  3. ワークエリアを右クリックし、コンテキスト・メニューから「ESBサービスの作成」を選択して「SOAPサービス」をクリックします。

5.1.24 アダプタ言語の動作保証

iWayアダプタは、英語での動作保証が完了しています。ただし、特定のリリース・レベルでは、一部のiWayアダプタについて日本語でも動作保証が完了しています。他の言語で問題が発生した場合、対処方法についてはiWayカスタマ・サポートにお問い合せください。

5.2 OracleAS Adapter Application Explorer

この項では、OracleAS Adapter Application Explorerに関する問題について説明します。

5.2.1 環境変数と権限の設定

Application Explorerの起動時に、次のことを確認してください。

  • 環境変数$IWAY55$ORACLE_HOME/adapters/applicationに設定します。

  • 実行可能権限を次のように追加します。

    chmod u+x $ORACLE_HOME/adapters/application/tools/iwae.sh
    

5.2.2 J2CA構成でファイルまたはDBリポジトリを使用してリモート・マシンに接続できない

ファイルまたはDBリポジトリを使用する場合、OracleAS Adapter Application Explorerを使用してJ2CA構成のリモート・マシンに接続することはできません。J2CA構成を使用する場合、アダプタ用のコンテナとして使用するのと同じマシンにOC4Jをインストールする必要があります。リモート・マシン上のOC4Jへの接続にOracleAS Adapter Application Explorerを使用する必要がある場合は、かわりにHTTPリポジトリを構成します。HTTPリポジトリを使用した接続の作成方法の詳細は、「HTTPリポジトリ接続」を参照してください。

5.3 OracleAS Adapter for PeopleSoft: 問題と対処方法

この項では、OracleAS Adapter for PeopleSoftに関する問題について説明します。

5.3.1 サポート対象のPeopleSoftリリースおよびPeopleToolsのリリース・レベル

次の表に、サポートされているアダプタ・プラットフォームとPeopleSoftプラットフォームの組合せと、組合せごとにサポートされているPeopleSoftリリースおよびPeopleSoft Toolsリリースを示します。

アダプタ・プラットフォーム PeopleSoftプラットフォーム PeopleSoftリリース PeopleToolsリリース・レベル
UNIX(HP-UX、Solaris) Windows、AIX、HP-UX、Linux 8.1 8.16.03 - 8.22
UNIX(HP-UX、Solaris) Windows、AIX、HP-UX、Linux 8.4 8.40.05 - 8.48
UNIX(HP-UX、Solaris) Solaris 8.1 8.16.03 - 8.22
UNIX(HP-UX、Solaris) Solaris 8.4 8.40.05 - 8.48

5.3.2 非互換のPeopleSoft LDAP認証

説明

PeopleSoft LDAP認証は、サインオンPeopleCodeに依存します。ただし、PeopleSoftでコンポーネント・インタフェースとともに提供される認証サービスでは、サインオンPeopleCodeが起動されないため、OracleAS Adapter for PeopleSoftではPeopleSoft LDAP認証を使用できません。

対処方法

なし。

5.3.3 PeopleSoftへの自動再接続

説明

OracleAS Adapter for PeopleSoftでは、PeopleSoftへの接続が使用不能になった場合に自動的に再接続されることはありません。

対処方法

なし。

5.3.4 HTTPSプロトコル

説明

OracleAS Adapter for PeopleSoftでは、イベントに対するHTTPSプロトコルはサポートされていません。

対処方法

なし。

5.3.5 PeopleSoftメッセージ

説明

OracleAS Adapter for PeopleSoftでは、イベントについてのみメッセージが使用され、サービスについては使用されません。

対処方法

なし。

5.3.6 レベル2のスクロールに伴う制限

説明

PeopleSoftでは、レベル2のスクロールを含んだコンポーネント・インタフェースに伴う制限が確認されています。レベル2のスクロールに新規の行を挿入しようとすると、NULLポインタ例外エラーが発生します。

このエラーが戻された場合は、PeopleSoftリリース・レベルをアップグレードする必要があります。

この制限は、8.1xのコード行のPeopleToolsリリース8.16.08およびPeopleToolsリリース8.17.02で修正されます。この問題は、PeopleSoftインシデントT-MZYGAR-2C5YSによって追跡されます。

8.4xのコード行では、この制限はPeopleSoftインシデントT-TCHURY-YZ9FRによって追跡され、PeopleSoft 8.41で修正されます。

対処方法

なし。

5.3.7 レベル3のスクロールに伴う制限

説明

PeopleSoftでは、レベル3のスクロールを含んだコンポーネント・インタフェースに伴う制限が確認されています。レベル3のスクロールに新規の行を挿入しようとすると、NULLポインタ例外エラーが発生します。

このエラーが戻された場合は、PeopleSoftリリース・レベルをアップグレードする必要があります。

この制限は、PeopleSoftリリース8.18で修正され、PeopleSoftインシデントT-MZYGAR-D2529によって追跡されます。ただし、PeopleSoft 8.41および8.42では、引き続き制限があります(PeopleSoftインシデントT-MZYGAR-3F72X)。この問題は、リリース8.43で修正される予定です(PeopleSoftインシデント・レポート562734000)。

対処方法

なし。

5.3.8 有効日指定のスクロールに伴う制限

説明

PeopleSoftでは、有効日指定と複数トランザクションに制限があることが確認されています。同じ主キーについて複数の有効日指定行を挿入する場合は、2つの個別トランザクションを使用する必要があります。この制限は、PeopleSoftインシデントT-ACESAR-BS362によって追跡されます。

対処方法

なし。

5.3.9 レベル1、2または3のスクロールについて2行目を挿入する際の制限

説明

レベル1、2または3のスクロールを挿入しようとする際に、次の状況があるとします。

  • レベル1、2または3のスクロールについて1行のみが存在すること。

  • 数値で終わる必須のフィールド名が存在すること。

この場合、次の書式でエラー・メッセージが表示されます。

This is an invalid property {ADDRESS_1} (91,15)

この例は、FinancialsアプリケーションのVNDR_IDコンポーネント・インタフェースを使用して作成されました。実際のプロパティ名がADDRESS1であることに注意してください。

対処方法

対処方法として、次の手順を実行してください。

  1. PeopleSoft Application Designerで、作業に使用するコンポーネント・インタフェースを開きます。

  2. 数値で終わるプロパティを選択します。

  3. 右クリックして、コンテキスト・メニューから「Edit Name」を選択します。

  4. プロパティ名を変更します。

    数値で終わらない名前を選択する方法(ADDRESSAなど)と、アンダースコアを追加する方法(ADDRESS_1など)があります。

  5. コンポーネント・インタフェースを保存します。

  6. コンポーネント・インタフェース用のJava APIを再生成します。

  7. 改訂後のプロパティ名をXMLトランザクションに使用します。

5.3.10 複数レベルのコンポーネント・インタフェース用のスキーマ作成時の制限

説明

8.1xシリーズの最新リリースでは、複数レベルのコンポーネント・インタフェース用のスキーマを作成しようとすると、次のエラーが発生します。

Index: -1, Size: 0

これは、8.1シリーズの最新リリースではバックエンドのPeopleSoftインタフェースに変更があるためです。

対処方法

iwpsci84.jarファイルを保持し、OracleAS_home \adapters\application\libディレクトリからiwpsci81.jarファイルを削除します。


関連項目:

  • 『Oracle Application Server Adapterインストレーション・ガイド』

  • 『Oracle Application Server Adapter for PeopleSoftユーザーズ・ガイド』


5.3.11 PeopleToolsの日付書式

説明

コンポーネント・インタフェース・キーには、YYYY-MM-DD日付書式は機能しません。

PeopleSoftでは、この制限がPeopleToolsのほとんどのリリースについて確認されており、最新リリースで対処されています。詳細は、PeopleSoft解決ID 200730918を参照してください。

対処方法

MM/DD/YYYY書式を使用します。または、日付書式YYYY-MM-DDを使用し、日付を文字列に変更し、DD/MM/YYYYに再フォーマットし、コンポーネント・インタフェースの日付に渡すPeopleSoftメソッドを記述する方法もあります。

5.3.12 Java APIの生成

説明

PeopleSoft内で内部的に整合性のないコンポーネント・インタフェースを作成できます。PeopleSoftに用意されているコンポーネント・インタフェース・テンプレートの不整合は検出済です。この問題の兆候には、PeopleSoft Application DesignerでJava APIを生成する際のエラーが含まれます。

Java APIの生成中にエラーが発生した場合は、コンポーネント・インタフェースが誤動作していると考えられ、データベースを破損する可能性があります。API生成中にエラーが発生した場合、コンポーネント・インタフェースの正常動作は保証できません。また、続行する前にエラーの原因を修正することをお薦めします。

対処方法

PeopleToolsを使用してコンポーネント・インタフェースを修正してください。

5.3.13 コンポーネント・インタフェース機能とアダプタ機能の違い

説明

コンポーネント・インタフェースと標準アプリケーション機能には、パネル処理に関連する違いがあることが検出されています。これらの違いとして考えられる兆候には、「最初のオペランドがNULLです」などのメッセージがあります。OracleAS Adapter for PeopleSoftはPeopleSoftコンポーネント・インタフェースの機能をレプリケートする必要がありますが、これはコンポーネント・インタフェースを3層モードでPeopleSoftアプリケーション・サーバーを介して実行する場合のみです。

予想したコンポーネント・インタフェース機能とアダプタ機能の違いに気づいた場合は、3層モードのPeopleToolsコンポーネント・インタフェース・テスト・ツールを使用して、コンポーネント・インタフェースを実行し、その違いが現実のものかどうかを確認する必要があります。

対処方法

3層モードでのみPeopleToolsコンポーネント・インタフェース・テスト・ツールを使用して、コンポーネント・インタフェースをテストします。

5.3.14 コンポーネント・インタフェース使用時のフィールドが見つからないというエラー

説明

コンポーネント・インタフェースの使用中に、「The highlighted field is required」(ハイライトされているフィールドは必須です)というPeopleSoftエラー・メッセージが戻された場合、どの必須フィールドが欠落しているかを判別するのは困難です。PeopleSoftでは、この制限が確認されています。

対処方法

PeopleSoftメッセージ・カタログ内のメッセージを、フィールド名の変数を渡すように編集できます。詳細は、PeopleSoft解決ID 200731449を参照してください。

5.3.15 関連する表示フィールドのサポート

説明

コンポーネント・インタフェースでは、関連する表示フィールドはサポートされていません。PeopleSoftでは、この制限が確認されています。

対処方法

詳細は、PeopleSoft解決ID 200731974を参照してください。複数の対処方法が示されています。

5.3.16 コンポーネント・インタフェース機能とアダプタ機能の違い

説明

PeopleSoftでは、コンポーネント・インタフェースのバックエンド・プロセッサの問題が確認されています。この問題が原因で、特定のコンポーネント・インタフェースに対するアダプタの動作が、3層モードのコンポーネント・インタフェース・テスト・ツールと異なります。

PeopleSoftケース1965239に、HR 8.1xのCI_JOB_DATA_HIREコンポーネント・インタフェースに関する問題が記載されています。この状況では、NAMEフィールドがPeopleCodeにより正しく移入されません。対処方法は、XMLを介してNAMEフィールドを手動で移入することです。

PeopleSoft解決ID 200728981には、JOBCODEコンポーネント・インタフェースに関してREG_TEMPフィールドを空に変更できないという問題が記載されています。対処方法として、PeopleToolsの最新リリースにアップグレードする必要があります。

対処方法

対処方法はコンポーネント・インタフェースに応じて異なります。

5.3.17 複数の有効日指定のスクロール

説明

複数の有効日指定の行を挿入する際にエラーが発生します。

対処方法

同じ主キーについて複数の有効日指定行を挿入する場合は、2つの個別トランザクションを使用する必要があります。この制限は、PeopleSoftインシデントT-ACESAR-BS362によって追跡されます。

5.3.18 デバッグ・メッセージ

説明

PeopleTools 8.4xの特定リリースでは、デバッグ・ウィンドウに次のメッセージが表示される場合があります。

PSProperties not yet initialized!

このPeopleSoft警告メッセージは無視してください。

対処方法

なし。

5.3.19 LOCATIONコンポーネント・インタフェース

説明

Human Resourcesアプリケーション、リリース8.80.000を使用してLOCATIONコンポーネント・インタフェースにアクセスしようとすると、実行時にエラーが発生して次のメッセージが表示されます。

Component Interface Not Found

これはPeopleSoftアプリケーションの提供方法による問題であり、PeopleToolsリリースには関係ありません。

対処方法

次の手順を実行してください。

  1. PeopleTools Application Designerでコンポーネント・インタフェースを開きます。

  2. コンポーネント・インタフェースに簡単な変更を加えます。

  3. 変更内容を取り消します。

  4. コンポーネント・インタフェースを保存します。

この手順を実行すると、特定の内部PeopleSoftデータ構造がリセットされ、OracleAS Adapter for PeopleSoftでコンポーネント・インタフェースを検出できるようになります。この問題は、PeopleToolsの複数の異なるリリースで、Human Resourceアプリケーションのリリース8.8.000上で実行されるLOCATIONコンポーネント・インタフェースについて検出されていますが、他のコンポーネント・インタフェースでも発生する可能性があります。

5.3.20 コンポーネント・インタフェース名

説明

PeopleSoftでは、特定の特殊文字(アンダースコアなど)で始まるコンポーネント・インタフェース名が許可されていますが、アプリケーション・エクスプローラではこの種の名前が認識されません。

対処方法

文字A〜Zまたは整数0〜9で始まるコンポーネント・インタフェース名を使用します。

5.3.21 コンポーネント・インタフェースのJava APIコンパイル・エラー(PeopleTools 8.46)

説明

PeopleTools 8.46を使用してコンポーネント・インタフェース用のJava APIをすべてコンパイルすると、一部のコンポーネント・インタフェースにコンパイル・エラーが発生する場合があります。

対処方法

コンパイルに失敗したコンポーネント・インタフェースのJavaソース・コードを手動で訂正できます。また、失敗したコンポーネント・インタフェースを使用する予定がない場合は、それをAPIビルド・プロセスから削除してビルドから除外してください。

5.4 OracleAS Adapter for MySAP ERP: 問題と対処方法

この項では、OracleAS Adapter for MySAP ERPに関する問題について説明します。

5.4.1 MySAP ERPのリリースとAPI

OracleAS Adapter for MySAP ERPでは、次のMySAP ERPプラットフォームがサポートされています。

  • SAP R/3 Enterprise 47x100

  • SAP R/3 Enterprise 47x200

  • MySAP ERP Central Component(ECC)5.0(SAP NetWeaver 2004にデプロイ)

  • MySAP ERP Central Component(ECC)6.0(SAP NetWeaver 2004sにデプロイ)

  • SAP Java Connector(SAP JCo)バージョン2.18

    SAP Java Connectorの現行リリースのステータスは、SAP Service MarketplaceでSAP Note #549268を参照してください。

    リリースのバージョンは、製品コンポーネントごとに異なる場合があります。また、SAP機能は、SAP製品のバージョンとサポート・パッケージごとに異なる場合があります。

注意: OracleAS Adapter for MySAP ERPでサポートされているのは、前述のバージョンのみです。OracleAS Adapter for MySAP ERPを古いバージョンのSAP R/3で使用しないことをお薦めします。アダプタを古いバージョンのSAP R/3(SAP R/3 4.6Cなど)で使用する計画の場合は、iWay Software Product Managementからの事前承認が必要です。

SAP R/3 Adapterのサポート

SAP R/3 Adapter(iwsap.jar)はOUIインストーラで使用可能ですが、10.1.3.1.0リリースでは動作保証されておらず、サポートされていません。このリリースで動作保証されてサポートされているのは、MySAP ERP Adapter(iwmysap.jar)のみです。

5.4.2 インバウンド処理中の中間文書(IDoc)

説明

インバウンド処理(サービス・モード)中にIDocを使用する場合、IDocごとに一意の文書番号がDOCNUMフィールドにないと、システムによりIDocファイル内のヘッダー・レコードごとにIDocが作成され、各IDocのデータが複製されます。

対処方法

デプロイ後は、Oracle Databaseアダプタの相互作用に使用される表の列を変更しないでください。

5.4.3 BSEでSAPターゲットに接続できない

説明

BSEではSAPターゲットに接続できません。

対処方法

Solarisの場合は、BSEでSAPターゲットに接続する前に、環境変数LD_LIBRARY_PATHOracleAS_home/adapters/application/libに設定します。

5.4.4 日本語DBCS文字を含むSAP IDocデータがオーバーフローして文字が切り捨てられる

説明

すべてのBSEおよびJ2CAイベントおよびサービスで、日本語DBCS文字を含むSAP IDocデータがオーバーフローし、文字が切り捨てられます。

対処方法

この問題は将来のリリースで修正されます。

5.4.5 バインディング・フォルトに関するコードと詳細の値が設定されない

説明

不正なリクエストXMLを使用してOracle BPEL ConsoleでSAPアウトバウンド・プロセスを起動すると、インスタンスにフォルトが発生し、バインディング・フォルトがスローされます。Oracle BPEL Consoleにログインし、フォルトが発生したインスタンスを選択して「監査」をクリックします。バインディング・フォルトに関するコードと詳細の値が設定されていません。

対処方法

なし。

5.4.6 MySAPアダプタ例外

説明

アウトバウンド処理中にOracleAS Adapter for MySAP ERPを使用すると、特定の状況でBPELまたはESBレイヤーから次のタイプの例外が発生する場合があります。

failed due to: Error in processing the input document.; nested exception is:
javax.resource.ResourceException: Error in processing the input document.

同時に、アダプタにより生成されるJCAログ・ファイルに正確なエラー・メッセージが示されます。たとえば、アウトバウンド処理でCompanyCode SAP BAPIにGetDetailメソッドを使用すると、JCAログ・ファイルに次のエラー・メッセージが示されます。

MySAP response error: BapiError: Company code 1010 does not exist

対処方法

次の手順を実行してください。

  1. OracleAS Adapter Application Explorerを起動し、該当する構成に接続します。

  2. MySAPアダプタ・ノードを開いて使用可能なターゲットを表示します。

  3. 使用可能なMySAPターゲット・ノードを右クリックし、「編集」を選択します。

    「アプリケーション・サーバー」ダイアログ・ボックスにターゲット接続情報が表示されます。

  4. 「詳細」タブをクリックします。

  5. 「エラー処理」ドロップダウン・リストから「エラー・ドキュメントが作成されます」を選択します。

  6. 「ユーザー」タブをクリックします。

  7. 「パスワード」フィールドに、MySAP ERPアプリケーションの有効なパスワードを入力します。

  8. 「OK」をクリックします。

  9. OracleAS Adapter Application Explorerを再起動します。

    Oracle BPELまたはESBにより、レスポンスXML文書にエラー・メッセージが生成されます。たとえば、アウトバウンド処理でCompanyCode SAP BAPIにGetDetailメソッドを使用すると、XMLレスポンスに次のエラー・メッセージが示されます。

    <companycode_get_detail_oct24ProcessResponseurn:sap-com:document:sap:business.responsehttp://xmlns.oracle.com/companycode_get_detail_oct24>
    <COMPANYCODE_ADDRESS> </COMPANYCODE_ADDRESS>
    <COMPANYCODE_DETAIL> </COMPANYCODE_DETAIL>
    <RETURN>
    <TYPE>E</TYPE>
    <CODE>FN020</CODE>
    <MESSAGE>Company code 1010 does not exist</MESSAGE>
    <LOG_MSG_NO>000000</LOG_MSG_NO>
    <MESSAGE_V1>1010</MESSAGE_V1>
    </RETURN>
    </companycode_get_detail_oct24ProcessResponse>
    

5.5 OracleAS Adapter for Siebel: 問題と対処方法

この項では、OracleAS Adapter for Siebelに関する問題について説明します。

5.5.1 サポート対象のSiebelリリースとAPI

次の表に、サポートされているアダプタ・プラットフォームとSiebelプラットフォームの組合せと、組合せごとにサポートされているSiebelリリースおよびSiebel APIを示します。

アダプタ・プラットフォーム Siebelプラットフォーム Siebelリリース API
UNIX(HP-UX、Solaris) Windows、AIX、HP-UX、Linux 6.3 - 7.8 JavaデータBean
UNIX(HP-UX、Solaris) Solaris 6.0.1 - 7.8 JavaデータBean

5.5.2 Siebel環境におけるその他の構成

一部のデフォルトSiebelビジネス・サービスは、正常に実行するためにSiebel環境で事前に追加の設定ステップを必要とする場合があります。次に例を示します。

  • EAI XML Converterなどのビジネス・サービスを使用する場合は、統合オブジェクトのXSDを生成する前に、Siebelツールを使用して、使用予定の統合コンポーネント内の「xml container element」タグを削除する必要があります。

  • EAIディスパッチ・サービスのビジネス・サービスを含むソリューションを作成する際には、HTTPリクエストを処理するための名前付きサブシステムの設定が必要になる場合があります。

5.5.3 Siebelへの自動再接続

説明

JavaデータBeanインタフェースを使用してSiebelに接続すると、初期接続が失われた後は再接続できません。アプリケーション・エクスプローラでネットワーク接続が短時間失われるか、またはアプリケーション・エクスプローラがSiebelアプリケーションにログインしている間にSiebelサーバーまたはゲートウェイ・サービスが再起動されると、この問題が発生する場合があります。

対処方法

Siebelアプリケーションに正常にログインするには、アプリケーション・サーバーとアプリケーション・エクスプローラを再起動します。これはSiebel APIに関する既知の問題です。詳細は、Siebel Alert 984を参照してください。

5.5.4 OracleAS Adapter for Siebelを使用したSiebelレコードの更新または削除

説明

更新または削除対象のレコードを所有するチームに属していないSiebelユーザーとしてログインすると、アクションを実行できません。デフォルトでは、アダプタは「My」ビューに設定されます。ただし、Siebel Access Controlには、「All」ビューや「Organization」ビューのような他のビューが用意されています。したがって、ユーザーがチームに属しておらず、「My」ビューでレコードを参照できなくても、Siebelフロントエンドの別のビューを介してレコードを更新または削除できます。この操作は、アダプタからは実行できません。アダプタでは、ユーザーが更新または削除対象レコードのチームに属している必要があります。

対処方法

次の2つの対処方法が考えられます。

  • 更新または削除対象のレコードを所有するチームに属しているユーザーとしてSiebelアダプタ経由でログインします。

  • 更新または削除対象のレコードを所有するチームにユーザーを追加します。

5.5.5 Siebelリクエスト文書に日本語文字が含まれている場合のアダプタ例外エラー

説明

OracleAS Adapter J2CAでは、Siebelリクエスト文書に日本語文字が含まれていると、アダプタ例外エラーが戻されます。BSEでは、同じリクエストが機能します。

対処方法

この問題は将来のリリースで修正されます。

5.5.6 HTTPSプロトコル

説明

OracleAS Adapter for Siebelでは、サービスおよびイベントに対するHTTPSプロトコルはサポートされていません。

対処方法

なし。

5.5.7 複数値グループ

説明

OracleAS Adapter for Siebelでは、結合指定を含む複数値グループ(MVG)はサポートされていません。

対処方法

なし。

5.5.8 複数のWSDLファイルを生成する際のSiebelスキーマの問題

説明

異なるSiebelオブジェクトについて2つの異なるWSDLファイルを生成しようとすると、2番目に生成されたWSDLファイルには最初のWSDLファイルと同じスキーマ情報が含まれます。

対処方法

この問題を回避する手順は、次のとおりです。

  1. 最初のSiebelオブジェクトのWSDLを生成します。

  2. もう1つのSiebelオブジェクトのWSDLを生成する前に、次のフォルダから既存のスキーマを削除します。

    <Oracle_Home>\adapters\application\config\<configuration_name>\schemas\Siebel\<target_name>
    
  3. 次のSiebelオブジェクトのWSDLを生成します。

5.5.9 Siebel 7.8のビジネス・サービス

OracleAS Adapter for Siebelにより、メソッドIntObjHierToXMLDOCを使用してSiebelビジネス・サービス(EAI XML Converter)が起動されると、次のエラーが生成されます。

  • BSEの場合

    The XML Document cannot be converted to an XML Hierarchy.(SBL-EAI-04110)
    
  • J2CAの場合

    javax.resource.ResourceException: Error in processing the input document
    

iWayでは、この問題に関してSiebelカスタマ・サポートによるサービス・リクエスト(SR# 38-3296542173)が公開されています。XMLをプロパティ・セットに変換する他のビジネス・サービスでも、このエラー・メッセージが発生する場合があります。Siebel社から解決策が提供された後、リリース・ノートが更新されます。

5.5.10 Siebelの接続性に関する前提条件

JCA構成用のCOM接続性を使用してSiebelシステム(リリース6.2以前)に接続するには、次の手順を実行する必要があります。

  1. Siebelシック・クライアントをアダプタのインストール先と同じマシンにインストールします。

  2. データベース・クライアント(Microsoft SQL ServerまたはOracle)を同じマシンにインストールします。

  3. アダプタのlibフォルダにあるSiebelの.DLLファイル(iwsiebel.local.dllおよびiwsiebel.core.dll)を、アプリケーション・サーバー・パスに追加する必要があります。

  4. uagent.cfgファイルを編集し、データソース・パラメータ値をlocalからserverに変更します。

    uagent.cfgファイルは、次のSiebelシック・クライアント・フォルダにあります。

    c:\sea\client\bin
    
  5. 適切なパラメータを使用してSEA MSQlのデータソースを編集します。

    Windowsでは、「コントロール パネル」→「管理ツール」→「データ ソース(ODBC)」の順にアクセスし、データソースを編集できます。

  6. アダプタ・ターゲット接続の作成時には、次のターゲット・タイプを使用します。

    Siebel 6.2 - (Local COM Access Implementation)
    
  7. アダプタ・ターゲット接続の作成時には、uagent.cfgファイルへのフルパスを指定します。次に例を示します。

    c:\sea\client\bin\uagent.cfg
    

5.6 OracleAS Adapter for J.D. Edwards OneWorld: 問題と対処方法

この項では、OracleAS Adapter for J.D. Edwards OneWorldに関する問題について説明します。

5.6.1 サポート対象のJ.D. Edwards OneWorldプラットフォーム、製品およびリリース

次の表に、サポートされているアダプタ・プラットフォームとJ.D. Edwards OneWorldプラットフォームの組合せと、組合せごとにサポートされているJ.D. Edwards OneWorld製品およびリリースを示します。

アダプタ・プラットフォーム J.D. Edwards OneWorldプラットフォーム J.D. Edwards OneWorld製品とリリース
Windows、AS400、HP 9000/B、SunまたはIBM RS/6000 Windows、AS400、HP 9000/B、SunまたはIBM RS/6000
  • XE(B7333)SP19〜SP23
  • ERP 8.0(B7334)

  • EnterpriseOne B9(8.9)

  • EnterpriseOne 8.10(Toolsリリース8.93および8.94)

  • EnterpriseOne 8.11(SP1)


5.6.2 UNIXプラットフォームでのJ.D. Edwards OneWorldインバウンドWSDLの生成

UNIXプラットフォーム上では、J.D. Edwards OneWorld用のインバウンドWSDL文書を生成できません。対処方法として、WSDL文書をWindowsプラットフォーム上で生成し、それと同じWSDL文書をUNIXプラットフォーム上で使用します。ただし、WindowsプラットフォームとUNIXプラットフォーム上のアダプタ・ターゲットおよびチャネルについて、構成の詳細が同じであることを確認する必要があります。

5.6.3 J.D. Edwards OneWorldの作業ユニット(UOW)

この項では、J.D. Edwards OneWorldの作業ユニット(UOW)について説明します。

  1. iWayでは、J.D. Edwards OneWorldの個々のビジネス機能はお客様が生成して、グループ化することをお薦めします。

  2. 個々のビジネス機能の生成とグループ化は、J.D. Edwards OneWorldのビジネス機能に関する経験と知識に完全に基づいています。UOWの生成に関するマニュアルはありません。

  3. UOWに使用可能なXMLスキーマ文書(XSD)ファイルを作成する手順は、次のとおりです。

    1. 適切なイベントをJ.D. Edwards OneWorld GUIから起動し、そのイベントに基づいてXML出力ファイルを生成します。

    2. XMLファイルを使用して、XMLSPYなどのXMLエディタでXSDファイルを作成します。

    3. XSDの作成時に、そのXSDがSOA 10.1.3.1のネームスペース要件を満たしていることを確認します。SOA 10.1.3.1に必須のネームスペース、ターゲット・ネームスペースおよび他の項目を手動で追加します。

  4. 生成した後は、UOW用のXSDファイルをリポジトリ・フォルダにコピーします。このリポジトリ・フォルダは、アプリケーション・エクスプローラを使用してJ.D. Edwards OneWorldターゲットを作成すると、ファイル・システム上で自動的に構成されます。

5.6.4 J.D. Edwards OneWorldのリリースとライブラリ・ファイル

次の表に、OracleAS Adapter for J.D. Edwards OneWorldに必須のライブラリ・ファイルをリリース別に示します。

J.D. Edwards OneWorldのリリース 必須ライブラリ・ファイル
XE(B7333) Connector.jarおよびKernel.jar
ERP 8.0(B7334) Connector.jarおよびKernel.jar
EnterpriseOne 8.9(B9) Connector.jar、Kernel.jar、jdeutil.jarおよびlog4j.jar
EnterpriseOne 8.10 Connector.jar、Kernel.jar、jdeutil.jarおよびlog4j.jar
EnterpriseOne 8.11 Connector.jar、Kernel.jar、jdeutil.jarおよびlog4j.jar

5.7 ソフトウェアの保守に関する注意事項

Oracle OEM 10.1.3.1のWSDL生成には新しい機能があり、これによって、修飾と未修飾の両方のネームスペースに対してアウトバウンドとインバウンドのWSDLを生成できます。以前のリリースでは、未修飾ネームスペースにはスキーマが、修飾ネームスペースにはWSDLが生成されていました。このため、ネームスペースの接頭辞に問題が生じていました。このパッチを適用することで、修飾と未修飾の両方のネームスペースに対してWSDLを生成できます。このパッチの適用対象は、J2CA構成のみであることに注意してください。

この新機能の結果として、次のJavaアーカイブ(.jar)ファイルが変更されました。

次の表に、これらの.jarファイルのデプロイを示します。

表5-1 JARファイルの場所

SI番号 jarファイル フォルダ

1.

iwafcont.jar

$ORACLE_HOME\adapters\application\lib

および

$ORACLE_HOME \j2ee\home

または

oc4j_soa\connectors\jca-app-adapter\jca-app-adapter

2.

iwae.jar

$ORACLE_HOME\adapters\application\lib

および

$ORACLE_HOME \j2ee\home

または

oc4j_soa\connectors\jca-app-adapter\jca-app-adapter

3.

iwaeutil.jar

$ORACLE_HOME\adapters\application\lib

および

$ORACLE_HOME \j2ee\home

または

oc4j_soa\connectors\jca-app-adapter\jca-app-adapter

4.

iwafjca15.jar

$ORACLE_HOME \j2ee\home

または

oc4j_soa\connectors\jca-app-adapter\jca-app-adapter

5.

orabpel-adapters.jar

$ORACLE_HOME\adapters\application\lib

および

$ORACLE_HOME \adapters\lib


注意: .jarファイルをデプロイするときは、Oracle Application Serverを停止して再起動する必要があります。

修飾ネームスペースを使用したWSDLの生成

修飾ネームスペースを使用してWSDLを生成する手順は、次のとおりです。

  1. OracleAS Adapter Application Explorerを起動します。

  2. J2CA構成に接続します。

  3. アダプタ・ターゲット(例: MySAP)に接続します。

  4. 「ALE(IDOCS)」を選択します。

  5. 任意のIDOC(例: MATMAS)を選択し、ノードを開きます。

  6. 「MATMAS01」を右クリックし、コンテキスト・メニューから「インバウンドJCAサービスの作成(イベント)」を選択し、ビジネス・オブジェクト用のWSDLを生成します。

    「WSDLのエクスポート」ダイアログ・ボックスが開きます。

    「WSDLのエクスポート」ダイアログ・ボックス
    図image1.gifの説明

    要素フォームのデフォルトは新規フィールドで、次の2つのオプションがあります。

    • 修飾(デフォルトで選択)

    • 未修飾

  7. 修飾を選択して、「OK」をクリックします。

    修飾ネームスペースを使用してWSDLが生成されます。

修飾ネームスペースを使用したアウトバウンドWSDLの生成

修飾ネームスペースを使用してアウトバウンドWSDLを生成する手順は、次のとおりです。

  1. OracleAS Adapter Application Explorerを起動します。

  2. J2CA構成に接続します。

  3. アダプタ・ターゲット(例: MySAP)に接続します。

  4. 「ビジネス・オブジェクト・リポジトリ」財務会計「会社コード」「GetList」を順番に選択します。

  5. 「GetList」を右クリックし、コンテキスト・メニューから「アウトバウンドJCAサービスの作成(リクエスト/レスポンス)」を選択し、ビジネス・オブジェクト用のWSDLを生成します。

    「WSDLのエクスポート」ダイアログ・ボックスが開きます。

    「WSDLのエクスポート」ダイアログ・ボックス
    図image2.gifの説明

    要素フォームのデフォルトは新規フィールドで、次の2つのオプションがあります。

    • 修飾(デフォルトで選択)

    • 未修飾

  6. 修飾を選択して、「OK」をクリックします。

    修飾ネームスペースを使用してアウトバウンドWSDLが生成されます。

様々なWSDLタイプに対するサポート

修飾WSDLがサポートされているのは、OEMアダプタに対してのみです。未修飾WSDLはサポートされていません。

5.8 ドキュメントの記載内容の誤り

この項では、ドキュメントの記載内容の誤りについて説明します。また、さらに明確化する必要のある項も示します。

5.8.1 J2CA用データベース・リポジトリの構成

J.D. Edwards、MySAP、PeopleSoftおよびSiebelの各ユーザーズ・ガイドの「J2CA用データベース・リポジトリの構成」の手順9を次のように補足します。

OracleデータベースのJDBCドライバを次のフォルダにコピーする必要があります。

OracleAS_home\adapters\application\lib

OracleAS_homeは、Oracle Application Serverがインストールされているディレクトリです。

5.8.2 データ・エクスポート制御表と処理ログ表

この項では、『Oracle Application Server Adapter for J.D. Edwards OneWorldユーザーズ・ガイド』の記載内容を明確化する情報を提供します。

付録: A「アウトバウンド・トランザクション処理用のJ.D. Edwards OneWorldの構成」

見出し:「データ・エクスポート制御表と処理ログ表」

ページ: A-2

この項の第2段落を次のように変更します。

データ・エクスポート制御表のレコードを使用して、アウトバウンド・サブシステム・バッチ・プロセス(R00460)からコールするベンダー固有のオブジェクトを判別します。次の手順を実行してください。

  1. サブシステムR00460を手動で起動します。

    このサブシステムは常に実行中である必要があります(ジョブ・ステータス)。

  2. jde.iniファイル内で別のジョブ・キューを割り当てます。

  3. R00460のXJDE0001バージョンに同じキューを割り当てます。