ヘッダーをスキップ
Oracle Application Serverリリース・ノート
10g リリース3(10.1.3.1.0)for Microsoft Windows
B31912-06
  目次
目次

戻る
戻る
 
次へ
次へ
 

4 管理およびセキュリティに関する一般的な問題

この章では、Oracle Application Serverの管理およびセキュリティに関する問題について説明します。内容は次のとおりです。

4.1 一般的な問題と対処方法

この項では、管理およびセキュリティに関する一般的な問題について説明します。内容は次のとおりです。

4.1.1 アダプタによるスレッド消費を最小限に抑えるためのJGroupの構成

『Oracle Application Server エンタープライズ・デプロイメント・ガイド』には、ファイル・アダプタやFTPアダプタなどのアダプタ用のアクティブ化ポイント用にJGroupを構成する方法が記載されています。システム上で実行されるファイル・アダプタまたはFTPアダプタのアクティブ化が多すぎると、この構成では次のようなパフォーマンス上の問題が発生する場合があります。

java.lang.OutOfMemoryError: unable to create new native thread

この問題を回避するため、JGroup構成ファイル内ですべてのup_threadおよびdown_threadパラメータをfalseに設定して、スレッド消費が最小限になるようにJGroupを構成することをお薦めします。次に例を示します。

<config>
    <UDP
        mcast_port="45566"
        mcast_addr="228.10.10.10"
        tos="16"
        ucast_recv_buf_size="20000000"
        ucast_send_buf_size="640000"
        mcast_recv_buf_size="25000000"
        mcast_send_buf_size="640000"
        loopback="false"
        discard_incompatible_packets="true"
        max_bundle_size="10000"
        max_bundle_timeout="30"
        use_incoming_packet_handler="true"
        use_outgoing_packet_handler="false"
        ip_ttl="2"
        enable_diagnostics="false"
        down_thread="false" up_thread="false"
        enable_bundling="true"/>
    <PING timeout="2000"
        down_thread="false" up_thread="false" num_initial_members="3"/>
    <!--MERGE2 max_interval="100000"
        down_thread="false" up_thread="false" min_interval="20000"/-->
    <FD_SOCK down_thread="false" up_thread="false"/>
    <!--FD timeout="3000" max_tries="5" down_thread="false" up_thread="false" shun="true"/-->
    <!--VERIFY_SUSPECT timeout="1500" down_thread="false" up_thread="false"/-->
    <pbcast.NAKACK max_xmit_size="1300"
                   use_mcast_xmit="false" gc_lag="0"
                   retransmit_timeout="200,300,600,1200,2400,4800"
                   down_thread="false" up_thread="false"
                   discard_delivered_msgs="true"/>

    <UNICAST timeout="300,600,1200,2400,3600" down_thread="false" up_thread="false"/>
    <pbcast.STABLE stability_delay="1000" desired_avg_gossip="50000"
                   down_thread="false" up_thread="false"
                   max_bytes="2000000"/>
    <VIEW_SYNC avg_send_interval="60000" down_thread="false" up_thread="false" />
    <pbcast.GMS print_local_addr="true" join_timeout="3000"
                down_thread="false" up_thread="false"
                join_retry_timeout="2000" shun="true"
                 />
    <FC max_credits="5000000" down_thread="false" up_thread="false"
        min_threshold="0.01"/>
    <FRAG2 frag_size="1200" down_thread="false" up_thread="false"/>
    <!--pbcast.STATE_TRANSFER down_thread="false" up_thread="false"/-->
</config>

4.1.2 ファイル・アップロード時のアプリケーション・デプロイのハング

Application Server Controlを使用したアプリケーション・デプロイ時には、ページを手動で更新しないかぎり、アップロード・ページに「アップロードの進行中です」のメッセージが表示されたままとなります。ASControl.logファイルに、次のメッセージが表示されます。

WARN  util.MultipartRequestUtil _getMultiPartRequestParameter.263 -
 java.io.IOException: Cannot create temp directory: The system cannot find the
 path specified

java.io.tmpdirシステム・プロパティにより指定されている一時ディレクトリが存在しない場合、このメッセージが表示されます。

java.io.tmpdirシステム・プロパティの値を確認するため、Application Server Controlのシステム・プロパティ・ページに移動します。ここにはシステム・プロパティの値がリストされています。java.io.tmpdirシステム・プロパティによって指定されたディレクトリが存在しない場合は、ディレクトリを作成してサーバーを再起動します。

4.1.3 SOAデータベースのバックアップ

SOAデータベースに関連付けられたデータベースがある場合は、一貫した状態を確保するため、アプリケーションのリストア時にコールド・バックアップを実行する必要があります。

4.1.4 複数JVMのOC4Jインスタンスに対する管理のサポートの制限

Oracle Application Server 10g リリース3(10.1.3.1.0)を使用して、複数のJava仮想マシン(JVM)を使用するように任意のOC4Jインスタンスを構成できます。構成の変更を実行するには、Application Server Controlコンソールを使用するか、またはopmn.xmlファイルでnumprocs引数を1より大きい数値に設定します。

opmn.xmlファイルは、Oracle Application ServerのOracleホーム上の次のディレクトリにあります。

ORACLE_HOME\opmn\conf\

Application Server ControlコンソールでJVMの数を設定する方法は、Application Server Controlのオンライン・ヘルプにあるOC4Jインスタンス用の追加JVMの作成に関する項を参照してください。

opmn.xmlファイルでnumprocs引数を編集してJVMの数を設定する方法は、次の例を参照してください。変更する必要のあるnumprocsエントリの例が示されています。

<ias-component id="OC4J">   <process-type id="home" module-id="OC4J" status="enabled">        .
        .
        .
      <process-set id="default_group" numprocs="2"/>
   </process-type>
</ias-component>

ただし、この機能はApplication Server Controlではサポートされていないことに注意してください。つまり、Application Server Control(ascontrolアプリケーションと表されます)は、複数のJVMを実行しているOC4Jインスタンス上では実行できません。このため、管理OC4Jインスタンス(アクティブなascontrolをホストしているOC4Jインスタンス)に対しては、複数のJVMを構成しないでください。管理OC4Jに対するJVMの数を1より大きい数値に構成するように選択する場合は、コマンドライン・ツールを使用してOracle Application Server環境を管理する必要があります。たとえば、次のツールを使用します。

  • admin_client.jar: デプロイ、再デプロイ、アンデプロイ、アプリケーションの起動と停止、および共有ライブラリの管理に使用します。

  • Apache Ant: アプリケーションのデプロイ、再デプロイおよびアンデプロイに使用します。

  • opmnctlコマンド: Oracle Application Server上での起動、停止およびその他のライフ・サイクル操作に使用します。

また、管理OC4Jで複数のJVMを使用しており、その結果Application Server Controlコンソールを使用できない場合は、Oracle Application Serverインスタンス構成の変更を手動で実行する必要があります。手動で構成の変更を行う場合、Oracle Application Serverインスタンスを停止し、関連するXMLファイルを手動で構成し、Oracle Application Serverを再起動する必要がある場合がよくあります。

4.1.5 ネイティブ・データソースからプロパティを削除する際の問題

Application Server Controlコンソールを使用してネイティブ・データソースからプロパティを削除しても、Enterprise Managerでは、基礎となるコネクション・ファクトリからプロパティは削除されません。その結果、プロパティ(およびその現行値)は変更されません。

これは予期される動作です。基礎となるコネクション・ファクトリに値を設定するには、目的のネイティブ・データソースに対してJDBCDataSource MBeanのsetProperty操作を使用します。MBeanの各操作は、Application Server ControlコンソールからアクセスできるMBeanブラウザを使用して実行できます。


関連項目:


Application Server Controlオンライン・ヘルプのMBeanブラウザに関する項

4.1.6 コマンドラインを使用したスタンドアロンOC4Jインスタンスの再起動

Application Server Controlコンソールの一部のOC4J構成ページ(「JTA管理」や「Oracle Internet Directoryとの関連付け」など)では、変更の有効化にOC4Jインスタンスの再起動が必要です。これらのコンポーネントの構成操作中に、ユーザーにこれを知らせる警告が画面上に表示されます。

Application Server ControlコンソールをスタンドアロンOC4J環境で使用しており、これらのページに変更を適用した後に表示される「再起動」リンクを使用した場合は、OC4Jインスタンスの内部再起動が実行されるため、操作に数分かかることがあります。このため、OC4Jスタンドアロンのユーザーには、OC4Jインスタンスの再起動に「再起動」リンクではなくコマンドラインを使用することをお薦めします。

4.1.7 Application Server ControlコンソールでTopLinkセッションを使用できない

Application Server ControlコンソールでTopLink対応アプリケーションのTopLinkセッションを使用できない場合は、ログイン時にMBeanが作成されるようにTopLinkセッションが構成されていることを確認してください。このためには、アプリケーションにserverPlatformクラスが定義されていることと、ServerPlatformクラスでRuntimeServicesEnabledフラグが有効化されていることを確認します。

Oracle Application Server 10g リリース3(10.1.3.1.0)では、次のプラットフォーム・クラスを使用する必要があります。この設定には、sessions.xmlまたはセッションAPIを使用できます。

oracle.toplink.platform.server.oc4j.Oc4j_10_1_3_Platform

Oracle JDeveloperを使用してTopLink対応アプリケーションを開発するときは、必ずバージョン11以上を使用してください。


関連項目:


『Oracle TopLink開発者ガイド』のサーバー・プラットフォームの構成に関する項

4.1.8 OPMNによるOC4Jの起動または停止時にMBean通知を受信できない

OPMNを使用してOracle Containers for J2EE(OC4J)を起動または停止した場合は、ias:j2eeType=J2EEServer,name... MBeanエンティティから通知を受け取ることはできません。この問題は、Application Server Controlと、コマンドラインのopmnctl stopまたはopmnct startコマンドのどちらでも生じます。

現在、この問題への対処方法はありません。

4.1.9 Java Server Pages標準タグ・ライブラリの使用

Java Server Pages標準タグ・ライブラリ(JSTL)では、Java Developer Kit 1.4にパッケージされているJAXP 1.2クラスが利用されます。

Oracle Application Server 10g リリース3(10.1.3.1.0)では、JAXP 1.3クラスを使用するJDK 1.5が利用されます。しかし、JSTLには引き続きJAXP 1.2クラスが必要です。JDK 1.5でXML関連のタグを持つJSTLを実行する場合は、次のようなエラー・メッセージを受け取ります。

: missing class org.apache.xpath.encounter failure.

JSTLの問題を解決するには、必要な.warファイルにxalan.jarファイルを含めます。.warファイルがある/WEB-INF/libディレクトリにxalan.jarファイルを追加して、再パッケージ化します。

詳細は、次のJSTLリリース・ノートを参照してください。

http://java.sun.com/webservices/docs/1.6/jstl/ReleaseNotes.html

4.1.10 RMD条件の不完全な評価

『Oracle Process Manager and Notification Server管理者ガイド』および動的リソース管理(DRM)の基本仕様の説明にあるように、リソース管理ディレクティブ(RMD)の条件には完全修飾パスを使用できます。ただし、この条件はまったく評価されない場合があります。opmn.xmlファイルが有効な場合でも、アクションまたは例外の起動に失敗する場合があります。

RMD定義は、次のどちらかにできます。

  • 階層: ias-instance以下のレベルで定義する場合。階層RMDでは、RMDの定義対象となるOPMN構成コンポーネント内での対応付けが前提となります。

  • グローバル: process-managerレベルで定義する場合。グローバルRMDでは、OPMNコンポーネントの明示的な指定が必要です。

階層RMDを参照する場合は、完全修飾パスのかわりに、階層的な相対参照を使用します。

たとえば、平均リクエスト時間が少なくとも60秒間に対して500ミリ秒を超えており、階層RMDが構成されているOC4Jのprocess-setで実行されているプロセスが4未満の場合は、opmn.xmlファイルに次の行を使用します。

([process].avgReqTime > 500 {duration(60)})&([process-set].numProcs < 4)

グローバルRMDを参照する場合は、グローバルな絶対参照を使用します。

たとえば、Java仮想マシン(JVM)のヒープ・サイズが500MBを超えている場合は、opmn.xmlファイルに次の行を使用します。

[process-set=home][process].heapSize > 500000

opmn.xmlファイルは、Oracle Application ServerのOracleホーム上の次のディレクトリにあることに注意してください。

ORACLE_HOME/opmn/conf/

4.1.11 Application ServerおよびOC4Jインスタンスが同じ名前を共有する場合はシステムMBeanを参照できない

Oracle Application Server 10g リリース3(10.1.3.1)をインストールし、デフォルトのOC4Jインスタンスの名前を指定する場合は、Oracle Application Serverインスタンスの名前、またはOracle Application Serverインスタンス名の最初の数文字と一致する名前を使用しないでください。使用すると、Application Server ControlのMBeanブラウザを使用してシステムまたはアプリケーションのMBeanを参照できなくなります。

たとえば、OC4Jインスタンス名およびOracle Application Serverインスタンス名が次のとおりである場合、インスタンスのMBeanを参照できません。

Oracle Application Server instance name: instance1_as10132.node1.acme.com OC4J instance name: instance1

同様に、追加のOC4Jインスタンスを作成する場合も、この制限事項に注意してください。OC4JインスタンスをホストしているOracle Application Serverの名前と一致する名前を使用しないでください。

4.1.12 パッチ・セット適用後にOracle Application Serverを再起動する場合の注意事項

次の項では、10gリリース3(10.1.3.1.0)Oracleホームにパッチを適用し、10gリリース3(10.1.3.1.0)Oracleホームのインストール時に次のインストール・オプションを選択している場合の重要な注意事項を説明します。

  • 「拡張インストール」オプションを選択。

  • 「J2EEサーバー、WebサーバーおよびSOA Suite」インストール・タイプを選択。

  • インスタンスを、管理OC4Jインスタンスとして機能するように構成。

Oracle Application Server 10gリリース3(10.1.3.1.0)のインストール時に、これらのオプションをすべて選択した場合、インストールの完了時にOracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlコンソールが表示されないことがまれにあります。

この問題が発生した場合は、次の項で詳細を参照してください。

4.1.12.1 Application Server Controlコンソールの表示に問題が発生した場合のアプリケーション・サーバー・インスタンスの再起動

以前にこの問題を経験して解決した場合は、必ず次の各コマンドを使用してアプリケーション・サーバー・インスタンスを起動してください。opmnctl startallコマンドは使用しないでください。

opmnctl start
opmnctl startproc process-type=<OC4J instance name 1>
opmnctl startproc process-type=<OC4J instance name 2>
opmnctl startproc process-type=<Oracle HTTP Server instance name>

4.1.12.2 10gリリース3(10.1.3.1.0)拡張インストール後のApplication Server Controlコンソールの表示

これらのオプションを選択して10gリリース3(10.1.3.1.0)をインストールした後、Application Server Controlコンソールを表示できない場合は、インストール時にアプリケーション・サーバー・インスタンスのserver.xmlファイルが破損した可能性があります。

次の手順を実行して問題を修正してください。

  1. テキスト・エディタを使用して、home OC4Jインスタンスのserver.xmlファイルを開きます。

    ORACLE_HOME/j2ee/home/config/server.xml
    
  2. homeインスタンスのserver.xmlファイルに次のエントリが存在することを確認します。

    <global-application name="default" path="application.xml" parent="system" start="true" />
    
  3. homeインスタンスのserver.xmlファイルを保存して閉じます。

  4. テキスト・エディタを使用して、oc4j_soa OC4Jインスタンスのserver.xmlファイルを開きます。

    ORACLE_HOME/j2ee/oc4j_soa/config/server.xml
    

    注意:


    oc4j_soaは、「拡張インストール」オプションによってインストールされる第2のOC4Jインスタンスのデフォルト名です。インストーラの管理設定画面でこのインスタンスに対して別の名前を入力した場合は、前の例のoc4j_soaを、管理設定ページで入力した名前に置換してください。

  5. oc4j_soaインスタンスのserver.xmlファイルに次のエントリが存在することを確認します。

    <application name="ascontrol" path="../../home/applications/ascontrol.ear" parent="system" start="false" />
    
  6. oc4j_soaインスタンスのserver.xmlファイルを保存して閉じます。

  7. homeインスタンスとoc4j_soaインスタンスの両方を停止した後、起動します。


    注意:


    この問題の再発を防止するため、アプリケーション・サーバー・インスタンスの起動にopmnctl startallコマンドを使用しないでください。かわりに、アプリケーション・サーバー・インスタンスの再起動が必要となるたびに、必ず次の個別のコマンドを使用してアプリケーション・サーバーの各コンポーネントを停止および再起動してください。
    opmnctl start
    opmnctl startproc process-type=<OC4J instance name 1>
    opmnctl startproc process-type=<OC4J instance name 2>
    opmnctl startproc process-type=<Oracle HTTP Server instance name>
    


ヒント:


『Oracle Application Server管理者ガイド』の「起動と停止」

Oracle Technology Networkの10gリリース3(10.1.3.0.0)ドキュメント・ライブラリで参照可能な最新の『Oracle Application Serverリリース・ノート』


4.1.13 Application Server Controlへの「ようこそページ」リンクが動作しない

Oracle Application Serverの「ようこそページ」にはApplication Server Controlへのリンクが含まれています。 このリンクが動作しない場合は、次の手順を実行してください。

  1. $ORACLE_HOME/Apache/Apache/htdocs/index.html.htmlを編集します。

  2. 次のエントリを探します。

    <a href="/em">
    
  3. 次のエントリと置き換えて、Application Server Controlのホスト名とポート番号を代入します。

    <a href="http://hostname:port/em">
    

4.2 クラスタリングとレプリケーションの問題

この項では、クラスタリングとレプリケーションに関する問題について説明します。内容は次のとおりです。

4.2.1 Oracle Universal Installerのサンプルのクラスタ検出アドレスの使用による無関係なサーバーとのクラスタ化

Oracle Universal Installerには、拡張インストール・オプションの一部として、サンプルのクラスタ検出アドレスが用意されています。提供されているサンプルの検出アドレスは225.0.0.1:6789です。これは推奨のアドレスではなく、ネットワーク管理者に問い合せた場合に受け取るクラスタ検出アドレスの様式を示すことを意図した例です。

Oracle Application Serverのクラスタ構成は完全に動的なため、インストールにこのサンプルのクラスタ検出アドレス(225.0.0.1:6789)を使用すると、同様にこのクラスタ検出アドレスを使用してインストールされた他のサーバーと間違ってクラスタ化される可能性があります。

特定のOracle Application Serverインスタンスのクラスタ検出アドレスは、次のopmnctlコマンドを使用してコマンドラインから設定できます。

> $ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl config topology update discover=<cluster config address>

たとえば、特定のOracle Application Serverインスタンスのクラスタ検出アドレスを225.0.0.1:9876に更新する場合、コマンドは次のようになります。

> $ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl config topology update discover="*225.0.0.1:9876"

トポロジとクラスタ検出アドレスの構成の詳細は、『Oracle Containers for J2EE構成および管理ガイド』の第8章「クラスタの構成および管理」を参照してください。

4.3 ドキュメントの記載内容の誤り

この項では、管理に関するドキュメントの記載内容の誤りについて説明します。内容は次のとおりです。

4.3.1 Application Server Controlオンライン・ヘルプにあるマルチキャスト・アドレスの有効範囲の誤り

Application Server Controlオンライン・ヘルプにある次のトピックでは、Oracle Application Server 10g リリース3(10.1.3.1.0)クラスタ・トポロジの構成時にマルチキャスト・アドレスに使用できるアドレスの有効範囲について、誤って記載されています。

  • クラスタ・トポロジ構成時のヒント

  • サポート対象のクラスタ・トポロジの概要

マルチキャスト・アドレスは、224.0.1.0〜239.255.255.255の範囲内にする必要があります。

4.3.2 Oracle Application Server 10.1.3を使用したOracle Application Server 10.1.2の構成に関する修正

Oracle Application Server 10g リリース3(10.1.3.1.0)のJ2EE最新機能を、既存のOracle Application Server リリース2(10.1.2)のコンポーネントおよびアプリケーションで使用する場合、Oracle Application Server 10g リリース3(10.1.3.1.0)の中間層をフロントエンドとして、Oracle Application Server リリース2(10.1.2)からOracle HTTP Serverを使用できます。 この方法の詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』の第6.4項を参照してください。

ただし、その項では次のコマンドが誤って記載されています。

ORACLE_HOME_SERVER2/opmn/bin/opmnctl config port update ias-component=OC4J process-type=instance name portid=default-web-site protocol=ajp

正しいコマンドは、次のようになります。

ORACLE_HOME_SERVER2/opmn/bin/opmnctl config port update ias-component=default_group process-type=instance name portid=default-web-site protocol=ajp range=12501-12600

4.3.3 ホスト名の変更に関する追加情報

Oracle Enterprise Service Busを使用している環境の場合は、現在『Oracle Application Server管理者ガイド』の第7.2.2項に記載されていない次の追加情報を参照してください。

  • タスク9のステップ1では、esbparam.propertiesファイルを編集してDT_OC4J_HOSTプロパティを変更すると説明されています。これに加え、ポート番号を変更した場合は、DT_OC4J_HTTP_PORTプロパティも変更する必要があります。

  • ステップ3で説明されているように、esbparam.propertiesファイルのインポート後は、Oracle BPEL Process Managerの各アプリケーションを含むすべてのアプリケーションを再デプロイする必要があります。

4.3.4 クローニングおよびOracle Enterprise Service Busに関する追加情報

Oracle Enterprise Service Busを使用している環境の場合は、現在『Oracle Application Server管理者ガイド』の第9.5.6項に記載されていない次の追加情報を参照してください。

  • クローニング後のインスタンスに実行するステップの説明部分で、ステップ2に、クローニング後のインスタンス上でesbparam.propertiesファイルを編集してDT_OC4J_HOSTプロパティを新しいホスト名に変更すると説明されています。クローニング後のインスタンスがリモート・ホストにある場合は、DT_OC4J_HOSTプロパティとDT_OC4J_HTTP_PORTプロパティの両方を変更する必要があることに注意してください。クローニング後のインスタンスがソース・インスタンスと同じノード上にある場合は、DT_OC4J_HTTP_PORTプロパティを変更する必要があります。

  • ステップ4で説明されているように、esbparam.propertiesファイルのインポート後は、Oracle BPEL Process Managerの各アプリケーションを含むすべてのアプリケーションを再デプロイする必要があります。

4.3.5 クローニングに関する追加情報

次のリストに、『Oracle Application Server管理者ガイド』のクローニングに関する章に示した情報を補足および修正する目的で、クローニングに関する追加および修正情報を記載しています。

  • 第9.6.1項で、clone_command_lineにオプションを追加する方法の例を示していません。次の情報を追加する必要があります。

    複数の引数を指定するには、clone_command_lineに引数を追加します。各引数は空白で区切ります。clone_command_line行を追加しないでください。次の例で、2つの引数を指定する方法を示しています。

    clone_command_line= -silent -invptrloc /private/oracle/oraInst.loc oracle.as.j2ee.top:szl_PortListSelect="{YES, /tmp/staticports.ini}"
    
  • 第9.6.2項で、cs.propertiesファイルの場所を指定していません。このファイルは次の場所にあります。

    (UNIX) ORACLE_HOME/clone/ias/config/cs.properties
    (Windows) ORACLE_HOME\clone\ias\config\cs.properties
    
  • 第9.6.2項の例では、誤ったオプションを使用しています。正しい例を次に示します。

    clone_command_line= oracle.as.j2ee.top:szl_PortListSelect="{YES, /tmp/staticports.ini}"
    
  • Oracle Application Serverインスタンスのインストール時にVIRTUAL_HOST_NAMEを設定した場合は、prepare_cloneスクリプトを実行する前に、次のファイル内のOUI_HOSTNAMEパラメータをVIRTUAL_HOST_NAMEで更新する必要があります。

    (Unix) ORACLE_HOME/inventory/Clone/clone.xml
    (Windows) ORACLE_HOME\inventory\Clone\clone.xml
    

4.3.6 Java SSOの「セッション・タイムアウト」フィールドに関するオンライン・ヘルプの誤り

Oracle Enterprise Manager Application Server Controlの「Java SSO構成」ページの「セッション・タイムアウト」フィールドについて記載されているオンライン・ヘルプに誤りがあります。このフィールドは、『Oracle Containers for J2EEセキュリティ・ガイド』の表14-1「Java SSOプロパティ」に正しく記載されています。

「セッション・タイムアウト」は、Java SSO Cookieが有効な時間(秒単位)です。これは非アクティブのタイムアウトではなく、ハード・タイムアウトであることに注意してください。

この時間が経過した後、どのような状況下でもセッションがタイムアウトになります。この構成設定のデフォルトは7200秒(2時間)です。

4.3.7 OPMNにおけるpingタイムアウトのデフォルト値は30秒であり、20秒は誤り

『Oracle Process Manager and Notification Server管理者ガイド』では、pingタイムアウトのデフォルト値が20秒であるという誤った記述があります。これは実際は30秒です。

4.3.8 『Oracle Process Manager and Notification Server管理者ガイド』のGateway例の誤り

『Oracle Process Manager and Notification Server管理者ガイド』の第6章「opmn.xmlの一般的な構成」の「<gateway>」の項に記載された最後の例は、検証エラーを発生させる場合があります。この例には、次の2行が記載されています。

<gateway list="host1a.subA.com:6200&host2a.subA.com:6200/host1b.subB.com:6200&host2b.subB.com:6200"/>
<gateway list="host1b.subB.com:6200&host2b.subB.com:6200/host1a.subA.com:6200&host2a.subA.com:6200"/>

前述の行を使用すると、次のエラーが発生する場合があります。

In line 9 of /scratch/aime1/10133/ohs/opmn/conf/opmn.xml:
LPX-00241: entity reference is not well formed
XML parse failed: error 241.
opmnctl: opmn.xml validation failed.

これを修正するには、次のように、2行を単一行にマージする必要があります。

<gateway
 list="host1a.subA.com:6200&
 host2a.subA.com:6200/host1b.subB.com:6200&host2b.subB.com:6200,
 host1b.subB.com:6200&host2b.subB.com:6200/host1a.subA.com:6200&
 host2a.subA.com:6200"/>

4.3.9 コンポーネントの有効化および無効化のサポート

『Oracle Application Server管理者ガイド』で、コンポーネントの有効化および無効化がサポートされないという誤った記述があります。これは、Application Server Controlコンソールではサポートされませんが、OPMNではサポートされます。 コンポーネントの有効化および無効化の詳細は、『Oracle Process Manager and Notification Server管理者ガイド』を参照してください。

4.3.10 request属性の説明の誤り

『Oracle Process Manager and Notification Server管理者ガイド』の第6.2項「opmn.xmlの要素および属性について」で、request属性の説明に次の誤った文が含まれています。

request属性には、ONSが自身のリモート・ポートをバインドするIPアドレスまたはホスト名を指定します。」

正しい文を次に示します。

request属性には、ONSが自身のリクエスト・ポートをバインドするIPアドレスまたはホスト名を指定します。」

4.3.11 タイトルの誤り

『Oracle Process Manager and Notification Server管理者ガイド』の第7.6項「一般的なApache(Linuxのみ)」でタイトルが誤っています。 一般的なApacheのプロセスの管理用に示されたOracle HTTP Serverのプロセス・モジュールの構成は、LinuxおよびMicrosoft Windowsのオペレーティング・システムに対して有効です。