Oracle Management Agent for Windows Readme

原典情報: %ORACLE_HOME%\relnotes\README_AGENT.html


目次

この章の内容は、次のとおりです。

1 概要

2 関連ドキュメント

3 Oracle Management Agent for Windowsのインストール

4 既知の問題

1 概要

Oracle Management Agent for Windowsは、Enterprise Manager 10g Grid Controlのコンポーネントです。このCD-ROMに含まれているソフトウェアを使用して、Grid Controlコンソールで監視するWindowsホスト・コンピュータにOracle Management Agent on Windowsをインストールします。

2 関連ドキュメント

環境を監視するためのGrid Controlの使用方法の詳細は、Oracle Technology Network Japan(OTN-J)で入手できる、Enterprise Managerの次のドキュメントを参照してください。

3 Oracle Management Agent for Windowsのインストール

WindowsコンピュータにManagement Agentをインストールするには、Oracle Management Agent for WindowsのCD-ROMのルート・ディレクトリにあるsetup.exeファイルをダブルクリックします。

Oracle Universal Installerによってインストール・プロセスが順に示されます。

4 既知の問題

4.1  一般

4.1.1 Windows Agentを使用してターゲットを管理するために必要なManagement Serviceのパッチ

WindowsでOracle Management Agentを使用する場合、Windowsのターゲットを集中的に監視できるようにOracle Management Serviceに特定のパッチを適用する必要があります。使用するオペレーティング・システム・プラットフォーム用の最新の必須パッチを調べることをお薦めします。

4.1.2 Enterprise Manager 10g Management Agentに移行するためのWindows固有の手順

『Oracle Enterprise Manager構成ガイド』には、以前のバージョンのOracle Enterprise Managerから移行するための手順が記載されています。ただし、8.3.1項の手順はManagement Agentを監視対象ホストに配置する方法であり、Windowsホストには対応していません。特に、WindowsシステムにManagement Agentを新たに配置するときに、Enterprise Managerリリース2.2、リリース9.0.1またはリリース9.2のジョブ・システムは使用できません。

Management AgentをWindowsホストにインストールするには、Oracle Universal Installerを使用して、『Oracle Enterprise Manager Grid Control基本インストレーションおよび構成』の指示に従う必要があります。

また、Management Agentを各Windowsホストにインストールしたら、ジョブ・システムの接続情報を必ず設定してください。詳細は、『Oracle Enterprise Manager Grid Control基本インストレーションおよび構成』のWindowsのみのジョブ・システムの接続情報の設定に関する項を参照してください。

Oracle Enterprise ManagerのドキュメントはOTN-Jにあります。

http://otn.oracle.co.jp/document/products/oracle10g/101/doc_cd/nav/portal_16.htm

4.1.3 サービスの開始に関する問題

Windowsでサービス(agentまたはDBConsole)を開始するときに、次のメッセージが表示されて失敗することがあります。

A service specific error occurred: 2.

この問題を修正するには、%WINDIR%パスおよび%WINDIR%¥system32パスをシステムPATH変数に指定します。この変更を行うためにはマシンの管理者権限が必要になる場合があります。環境変数はコントロール パネルの「システム」を使用して変更できます。(Bug#3450679)

4.1.4 NT 4.0でのAgentの停止操作に関する問題

Management AgentまたはDatabase ControlコンソールをWindows NT 4.0ホストで実行しているときに、Agentまたはコンソールが停止しない場合またはタイムアウトから正常に回復しない場合があります。これにより、emctlで報告されるステータスとWindowsの「サービス」マネージャで報告されるステータスとの間に一貫性がなくなる場合があります。

この問題の回避策としては、AgentまたはDatabase Controlコンソールを停止するときには次の内部コマンドをそれぞれ発行します。

emctl istop agent
emctl istop dbconsole

その後、コントロール パネルの「管理ツール」にあるWindowsの「サービス」マネージャを使用して、Management AgentまたはDatabase Control Consoleを起動できます。(Bug#3320183)

4.1.5 Windows 2000でOracle Universal Installerが起動しない

Oracle Universal InstallerがWindows 2000 Service Pack 4で正常に起動しないことがあります(表示されてから消える)。これは、基礎にあるJREの不具合が原因です。この問題の回避策としては、install¥win32¥setup.exe -J-Dsun.java2d.noddraw=trueを実行する必要があります。

4.1.6 Grid ControlからApplication Server Controlにナビゲートできない

アプリケーション・サーバー・インスタンスの「管理」またはGrid Controlコンポーネントをクリックして、Grid ControlからApplication Server Controlにナビゲートするときに、Microsoft Internet ExplorerのWebブラウザに「ページを表示できません」というエラー・メッセージが表示されることがあります。この問題の回避策としては、URLアドレスからias_admin:badpassword@を削除して[Enter]キーを押します。(Bug#3460210)

4.1.7 Oracle Application Server 10g(9.0.4)がインストールされているマシンでのEnterprise Manager Grid Control 10.1.0.2 Management Agentのアンインストールまたは削除

Oracle Application Server 10g(9.0.4)の1つ以上のインスタンスがあるマシンにEnterprise Manager Grid Control 10.1.0.2 Management Agentをインストールした場合は、Management Agentを適切にアンインストールまたは削除するために特定の手順を実行する必要があります。

AS 10gがAgentよりも先にインストールされていた場合は、Agentのインストールと構成の段階でAS 10gが自動的に検出されます。Grid Controlを使用すると、Agentが存在するホスト上のターゲットとしてASインスタンスが表示されます。

また、AS Controlコンソールから明示的に集中管理を構成した場合、またはGrid Controlの「Application Server」タブの「追加」ボタンをクリックしてAS 10gインスタンスを検出した場合、エージェントを削除するには次の手順を実行する必要があります。

1. Management Agentを削除する前に、次の手順でGrid ControlからApplication Server 10gインスタンスを削除します。

    a. Grid Controlで、「ターゲット」、「Applications Server」の順に移動します。
    b. 削除するインスタンスを選択して、「削除」をクリックします。
    c. 操作を確認し、処理が完了するのを待機します。

注意: AS 10gインスタンスのすべてのサブターゲットが削除されるまで待機してください。この非同期操作の進行状況を調べるには、「管理サービス」タブの「削除済ターゲット」をクリックします。削除が保留されているすべてのターゲットが削除されるまで待機します。(Bug#3516499)

2. ホスト上のすべてのAS 10gインスタンスについてこの操作が終了したら、Management Agentを削除できます。

(アンインストールなどで)すでにエージェントを削除している場合は、<AS_HOME>/sysman/emdディレクトリのcentralagents.lstファイルから<AGENT_HOME>エントリを削除します。<AGENT_HOME>以外のエントリがない場合はcentralagents.lstファイルを削除できます。すべてのAS 10gインスタンスについてこれを実行する必要があります。この手順を実行しないと、OC4Jインスタンスの作成または削除など、AS 10g構成を変更するときにエラーが発生することがあります。

4.2  システムの監視

4.2.1 NT 4.0でのホスト・メトリックに関する問題

RAMが2GBを超えるWindows NT 4.0ホストでAgentを実行している場合、ホスト・メモリーに関連する特定のホスト・メトリックが正確でないことがあります。(Bug#3294952)

4.2.2 Oracle Application Serverの監視に関する問題

「開いているファイル数」メトリック(「エージェント・プロセス統計」メトリックに含まれる)は、プロセス内のすべてのハンドルを実際に報告します。これらの値は、Oracle Application Serverのインストールでは大きくなる可能性があります。アプリケーション・サーバーを監視するManagement Agentでの典型的な数値は800〜1500です。(Bug#3458990)

4.2.3 FormsターゲットのCPU使用率とメモリー使用量が正しくない

「すべてのメトリック」ページでFormsターゲットのメトリックを表示すると次のようになります。

* 「Total Memory」に、0または非常に小さな数値が間違って表示されます。(Bug#3334946)

* 「Total CPU」の値が間違っています。(Bug#3472013)

値が正しくないため、これらのメトリックに対して適切な警告が生成されなくなります。正確な値は、Application Server Controlの「Forms」ホーム・ページの「概要」タブで確認できます。

4.2.4 メモリーしきい値に達するとリサイクルするようにウォッチドッグをチューニング

場合によっては、emagentプロセスによって時間の経過とともに「仮想メモリー使用量」が増加することがあります(Bug#3498224)。ウォッチドッグには組込み機能があり、使用量の増加を検出し、指定したしきい値に達するとAgentをリサイクルします。このしきい値のデフォルト値は200MBです。

ユーザーがこのしきい値を変更するには、EMAGENT_RECYCLE_MAXMEMORYシステム環境変数を希望の値(MB単位)に設定します。

4.2.5 メトリックのNull値は適切に処理されない

「すべてのメトリック」ページからドリルダウンしてメトリックのリアルタイム値を表示する方法は2つあります。1つは「すべてのメトリック」ページのメトリックのリンクをクリックする方法です。もう1つは、「すべてのメトリック」ページのメトリックを展開して、メトリック列を個別のリンクとして表示する方法です。メトリック列のリンクをクリックすると、「データの表示」ドロップダウン・メニューを含むメトリック詳細ページが表示されます。ユーザーは、このページで様々なリアルタイム・データおよび履歴データ表示オプションを選択できます。「データの表示」ドロップダウン・メニューからリアルタイム・オプションを選択すると、次のエラーが発生する場合があります。

ターゲット<target_name>のデータの取得中にエラーが発生しました。例外: null

このエラーの回避策としては、「すべてのメトリック」ページに戻り、メトリック全体のリンクをクリックしてそのメトリックの列のリアルタイム値を表示します。(Bug#3442700)

4.2.6. セキュリティを有効にした後の不明または使用不可の状態のクラスタ・データベースのManagement Agent

Agentのインストール時に、または後からemctlコマンドを使用して、クラスタ・データベースのManagement Agentのセキュリティを有効にすると、エージェントが不明または使用不可の状態のままになり、その時点以降はクラスタ・ターゲットの可用性が更新されなくなる問題が発生することがあります。(Bug#3370009)

この問題を解決するためには次の回避策を使用できます。

1. SQL*Plusを起動し、SYSMANとしてログインします。
2. 次のPL/SQLブロックをコピーしてSQL*Plusウィンドウに貼り付けます。

-- Script to fix the agent state after an agent is secured--

set serveroutput on size 100000 FORMAT WRAPPED
DECLARE
l_agent_url VARCHAR2(256);
BEGIN

FOR clust_rec IN (SELECT target_name,target_guid, emd_url
FROM mgmt_targets
WHERE target_type ='cluster'
AND emd_url NOT IN
(SELECT emd_url FROM mgmt_targets
WHERE target_type = 'oracle_emd') )
LOOP

l_agent_url := replace(clust_rec.emd_url, 'http:', 'https:');

INSERT INTO mgmt_change_agent_url
VALUES(clust_rec.emd_url, l_agent_url);

UPDATE mgmt_targets
SET emd_url = l_agent_url
WHERE target_guid = clust_rec.target_guid;

DELETE FROM mgmt_change_agent_url;
COMMIT;

dbms_output.put_line('Agent state corrected.');
dbms_output.put_line('Please restart the agents for cluster ' || clust_rec.target_name);

END LOOP;

EXCEPTION
WHEN OTHERS THEN
dbms_output.put_line('Did not find any issues with cluster agents');
END;
/

-- End Script --

3. 次のコマンドを実行してクラスタ・データベースのすべてのAgentを再起動し、Agentの状態をクリアします。

emctl stop agent
emctl clearstate
emctl start agent

4. 手順3ですべてのAgentを再起動してから5分間待機しても、クラスタ・データベースのAgentまたはこれらのAgentで管理されているターゲットが不明または使用不可の状態のままの場合は、手順3を再び実行します。