1 技術的な変更と機能強化
この章では、Oracle Coherence製品でリリース3.4.1以降に導入された変更と機能強化について説明します。このドキュメントの内容は、その発行時点において正確です。オラクル社では、ソフトウェアのリリース後、リリース・ノートを定期的に更新しています。
1.1 Oracle Coherence for Java 3.4.2
Oracle Coherence for Java 3.4.2で導入された新機能、機能向上およびバグ修正を次に示します。
Coherence*Webの機能強化と修正
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WebLogic Server 10.3およびWebLogic Portal 10.3とのネイティブな統合を追加しました。これにより、アプリケーションおよびWebコンテナ・ライブラリをインストルメントする必要がなくなりました。『Oracle Coherence*Webユーザーズ・ガイド』の「Coherence*WebおよびWebLogic Server 10.3」および「Coherence*WebおよびWebLogic Portal」を参照してください。
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Coherence*Extendの最上層でCoherence*Webを実行できるようになりました。
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セッション属性共有ポリシーを定義するためのプラッガブル・インタフェースとデフォルトの実装を追加しました。『Oracle Coherence*Webユーザーズ・ガイド』の「セッションおよびセッション属性の有効範囲設定」を参照してください。
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分割セッション・モデルのパフォーマンスを大幅に改善しました。
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起動サービスの起動障害に起因する、一貫性のないスティッキー・セッション・モード構成を検出し、回避します。
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非ロック・アクセス・モードが有効になっているときのセッション・モデルの同時変更を検出し、回避します。
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アプリケーションの再デプロイ時にCoherenceのログ出力スレッドのリークを引き起こしていた問題を修正しました。
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生成したweb.xml
ファイルにエンコーディングXMLの属性を保持することで、国際対応したアプリケーションが適切に処理されるように、WebInstallerを修正しました。
他の機能強化と修正
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ReadWriteBackingMap
から合成イベントを配信するためのサポートを追加しました。
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レプリケートしたキャッシュ・サービスをPOFと全面的に互換としました。
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JMX管理シャットダウン・プロトコルを強化しました。
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Coherence*Extendクライアントで発生したニア・キャッシュの無効化イベントを捕捉できない原因となっていた、分散キャッシュ・サービスのリグレッションを修正しました。
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分散キャッシュのバックアップ・プロトコルで発生するパフォーマンスのリグレッションを修正しました。
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デシリアライズの前に値が断続的に返る原因となっていた、レプリケートしたキャッシュ・サービスのリグレッションを修正しました。
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ネストした空配列のPOFシリアライズを修正しました。
1.2 Oracle Coherence for C++ 3.4.2
Oracle Coherence for C++ 3.4.2で導入された新機能、機能向上およびバグ修正を次に示します。
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破棄の際に再帰が発生しないようにLinkedList
を改良しました。
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Map::Entry::hashCode()
の効果を改善しました。
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更新の欠落を引き起こすSafeHashMap
の競合状態を修正しました。
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配列のオーバーラップに関するArray::copy()
の問題を修正しました。
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ネストした空配列のPOFシリアライズを修正しました。
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信号処理専用のスレッドを追加しました。
1.3 Oracle Coherence for .NET 3.4.2
Oracle Coherence for .NET 3.4.2で導入された新機能、機能向上およびバグ修正を次に示します。