この章では、Oracle Collaboration Suiteの概要およびこのマニュアルの使用方法について説明します。 ここでは、次の内容について説明します。
Oracle Collaboration Suiteは、通信およびコラボレーション・サービスを提供する一連の統合ソフトウェア・コンポーネントです。 これらのコンポーネントは、Oracle9i Application ServerおよびOracle9i Databaseに基づいています。 Oracle Collaboration Suiteを使用すると、ユーザーは電子メール、ボイスメールおよびFaxを交換できます。 また、予定の編成、ドキュメントの共有、オンライン会議の調整、追跡および実行を行うこともできます。 ユーザーは、Webまたはワイヤレス・ネットワークを介して、電話やFaxによって、またはMicrosoft Outlookなどのクライアント・アプリケーションを使用して、これらのサービスにアクセスします。
次に、Oracle Collaboration Suiteを構成するコンポーネントおよび提供されるサービスの概念図を示します。
Oracle Collaboration Suiteは、大きく3つの層に分類されます。 3つの層を構成するコンポーネントの配置には、別のオプションもあります。 次の図に、大きく3つの層に分類されたコンポーネントを示します。
3つの層とそのコンポーネントについては、次の項で説明します。
Information Storage層には、Oracle9i Databaseが使用されています。 この層は、Oracle FilesとOracle Emailデータベースで構成され、Oracle9i Real Application Clustersとともに配置されます。
Infrastructure層は、Oracle9i Application Server上に構築されています。 この層は、セキュリティ、ディレクトリ、ポータル・サービスなどのサービスの共通セットで構成されています。 これらのサービスは、Oracle Collaboration Suiteアプリケーションによって使用されます。
Oracle Collaboration Suite用に選択するネットワーク設定とアーキテクチャによって、この製品の可用性、セキュリティ、スケーラビリティおよびパフォーマンスが決定されます。 Collaboration Suiteのサービスを信頼性があり、効率的なものにするには、これらの要素を慎重に計画して、システムを最適化する必要があります。
このマニュアルを参照してネットワークとアーキテクチャを計画した後に、Oracle Collaboration Suiteをインストールします。 次の2つの章「Oracle Collaboration Suiteのネットワーク計画」および「Oracle Collaboration Suiteのアーキテクチャ計画」では、ネットワークとアーキテクチャの設定および計画方法と使用可能な既存の要素の活用方法について説明します。 また、これらの章では、ニーズを評価するときに必要となる質問のリストも示します。 第4章「Oracle Collaboration Suiteの配置例」では、Collaboration Suiteの実践的な配置例を示します。この例に基づいて、独自の配置を設計できます。