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Oracle Calendar管理者ガイド
10gリリース1(10.1.1)
B25126-01
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12 カレンダ・ノードの管理

この章の内容は次のとおりです。

カレンダ・ノード

ノードは、ユーザー、リソースおよびイベント・カレンダの予定表と情報を含むデータベースです。ノード・ネットワークは、複数の接続済ノードのセットです。1つのカレンダ・ホストで複数のノードを使用することができます。この状況は、ユーザーのグループが異なるタイムゾーンを必要とする場合、あるいは管理者がユーザー・グループ内でユーザーを論理的に分割する場合によく発生します。

カレンダ・ノードの作成

各ノードは、ノードIDと呼ばれる一意の数値キーによって識別されます。ほとんどの管理者は、Calendar Serverへの接続時に使用できる1つ以上の説明的なノードのエイリアスを設定します。SYSOP(ノード管理者)パスワードによって、すべてのノード管理タスクに使用されるカレンダ・アカウントへのアクセスは制限されます。各ノードには、デフォルトのタイムゾーンがあります。

ノードを作成するには、次の情報が必要です。

ノードの作成手順

  1. 第5章「Oracle Calendar Server管理の概要」で説明したunistopユーティリティを使用して、Calendar Serverを停止します。ノードを作成するには、Calendar Serverを停止する必要があります。

  2. uniaddnodeユーティリティを実行します。unistopおよびuniaddnodeユーティリティの使用方法と構文の詳細は、『Oracle Calendarリファレンス・マニュアル』の第6章「Calendar Serverユーティリティ」を参照してください。

  3. 第5章「Oracle Calendar Server管理の概要」で説明したunistartユーティリティを使用して、Calendar Serverを再起動します。unistartユーティリティの使用方法と構文の詳細は、『Oracle Calendarリファレンス・マニュアル』の第6章「Calendar Serverユーティリティ」を参照してください。

例 ノードIDが144、エイリアスがPublicationsのノードを作成するには、次のように入力します。

% uniaddnode -n 144 -a publications
Please enter Sysop password:
uniaddnode: Database initialization done
uniaddnode: node [144] has been successfully initialized

次のようなエントリが $ORACLE_HOME/ocal/misc/unison.iniファイルに作成されます。nameおよびversionフィールドは内部で使用され、ノードの作成中に自動的に生成されます。ノード・セクションのパラメータの値は変更しないでください。

[144]
name = N2
version = A.06.10
timezone = EST5EDT
aliases = publications

カレンダ・ノードの削除

ノードを手動で削除するには、Calendar Serverに関する高度な知識が必要です。ノードを削除する前に、次の手順で参照している章の内容をよく読んで理解しておいてください。

手動によるノードの削除手順

  1. unidbbackupユーティリティを使用してノード・ネットワークのすべてのノードをバックアップします。カレンダ・データベース全体をバックアップする方法は、第14章「サーバーのバックアップおよびリストア」を参照してください。

  2. $ORACLE_HOME/ocal/misc/nodes.iniファイルを編集し、変更を適用して、ノード・ネットワークからノードを削除します(ノード・ネットワークの一部の場合)。これを実行する前に、第14章の「Calendar Serverのメンテナンスおよび監視」の内容を理解してください。

  3. Oracle CalendarをOracle Collaboration Suiteとともに配置した場合は、unioidconfユーティリティに-deletenodeオプションを指定して実行します。unioidconfユーティリティの詳細は、『Oracle Calendarリファレンス・マニュアル』の第6章「Calendar Serverユーティリティ」を参照してください。

    Calendar Serverの配置にサード・パーティのディレクトリ・サーバーが含まれる場合、ノード上のすべてのユーザー、リソースおよびイベント・カレンダを削除します(uniuser -exを使用)。uniuserユーティリティの詳細は、『Oracle Calendarリファレンス・マニュアル』の第6章「Calendar Serverユーティリティ」を参照してください。

  4. Calendar Serverを停止します。

  5. $ORACLE_HOME/ocal/db/nodes/<Nx>ディレクトリ全体を削除します。<Nx>は、$ORACLE_HOME/ocal/misc/unison.iniファイルの該当するノード・セクションのnameパラメータの値です。たとえば、ノードIDが144のノードを削除している場合、<Nx>unison.iniファイルの[144]セクションのnameパラメータの値です。unison.iniパラメータの詳細は、『Oracle Calendarリファレンス・マニュアル』の第3章「Calendar Serverパラメータ」を参照してください。

  6. $ORACLE_HOME/ocal/misc/unison.iniファイルで対応するノードのセクションを削除します。たとえば、ノードIDが144のノードを削除している場合、unison.ini[144]セクションを削除します。

  7. Calendar Serverを再起動します。


    注意:

    サード・パーティ製ディレクトリ・サーバーを使用している場合、削除したノードに予約されているカレンダ・ユーザーへのすべての参照を削除する必要があります。ディレクトリ・サーバーのldapmodifyユーティリティまたはディレクトリ・サーバーで使用できる他のツールを使用してください。

ノードの接続

ネットワーク構成は、1つのファイル($ORACLE_HOME/ocal/misc/nodes.ini)に格納され、uninodeユーティリティを使用して管理されます。ファイルは、ノード・ネットワークのホスト・メンバーの1つのみに存在し、コマンドはこのホストからのみ実行することができます。uninodeユーティリティを使用して、ノード・ネットワークでのノードの接続または切断、およびノード間でのTCP/IP接続数の設定を行います。これらは、同期ネットワーク接続(SNC)デーモン/サービスによって維持されます。

ノード・ネットワークのノードの各ペア間で確立する接続数は、インストールのサイズと構成に大きく依存します。一般的なガイドラインとして、実装数が少ない場合、1つのノードが、ネットワーク内の他のノードそれぞれに対して2つの接続を維持する構成がよく機能します。すべての接続は一方向です。したがって、3ノードのネットワークの場合、接続数は合計12になります。

次の構成内容に該当する大規模なインストールの場合、異なるガイドラインが適用されます。

このカテゴリに該当する場合、一般に、ローカル・ノードとリモート・マシン上のノード間の各方向に4接続、同じマシン上のノード間の各方向に3接続を設定することをお薦めします。ほとんどのインストールでは、これをさらに最適化できます。

uninodeユーティリティは、Calendar Serverのすべてのノード管理タスクに使用されます。uninodeユーティリティの使用方法と構文の詳細は、『Oracle Calendarリファレンス・マニュアル』の第6章「Calendar Serverユーティリティ」を参照してください。

複数のCalendar Serverノードの接続手順

  1. ノード・ネットワークの管理に使用するサーバーを選択します。


    注意:

    Oracle CalendarをOracle Collaboration Suiteとともに配置した場合、インストールした最初のCalendar Serverがノード・ネットワークを管理するサーバーとして自動的に選択されます。

  2. スタンドアロン・インストールでは、uninode -initを実行して、$ORACLE_HOME/ocal/misc/nodes.iniファイルを作成および初期化します。Oracle Collaboration Suiteのインストールでは、このファイルは自動的に作成されます。

    % uninode -init
    checking password for node 24, please wait...
    Enter SysOp password:
    
    connected to clio, node 24
    extracted existing connection information
    
    created the "$ORACLE_HOME/ocal/misc/nodes.ini" file
    initialization succeeded
    
    
  3. 新しく作成された$ORACLE_HOME/ocal/misc/nodes.iniファイルには、次のヘッダーとuninodeの構文および接続ルールの概要が含まれます。

    #Description    File (nodes.ini)
    #-------------------------------------------------------
    #INCLUDE NODE:  + H=Vancouver/N=10/ALIAS=Finance
    #EXCLUDE NODE:  - H=Toronto/N=20
    #NODE FOR MAIL: + H=Montreal/N=30/S=unison/G=unison/OU1=CS&T/OU2=R&D
    #ABSOLUTE RULE: all:2
    #RELATIVE RULE: Vancouver->Montreal:+1
    
    

    (Oracle Collaboration Suiteのインストールでは、all3に設定されます。)

  4. テキスト・エディタを使用して、nodes.iniファイルに接続するノードおよび接続を制御するルールを追加します。nodes.iniの構文、接続およびルールの詳細は、この章の「構文」および「接続およびルール」を参照してください。テキスト・エディタを終了すると、uninodeによってネットワークに加えた変更の確認を求めるプロンプトが表示され、自動的に適用されます。

    uninode -editを実行し、テキスト・エディタを使用して、nodes.iniファイルにノードおよび接続を制御するルールを追加します。nodes.iniの構文、接続およびルールの詳細は、この章の「構文」および「接続およびルール」を参照してください。

    + H=clio:5730/N=24
    + H=clio:5730/N=25
    included:2
    ~
    no errors detected
    2 node(s) to ADD
    edit the temporary node file again? (y/n) n
    LAST CHANCE TO ABORT, process changes? (y/n) y
    
    checking if all nodes are up
    connected to clio, node 24
    connected to clio, node 25
    
    Processing node 24
    connected to clio, node 24
    connected to clio, node 25
    added 24->25, TCP/IP connection
    
    Processing node 25
    connected to clio, node 25
    connected to clio, node 24
    added 25->24, TCP/IP connection
    Do you want to update the directory of items (Actual = 0/Expected = 7)? (y/n) y
    placed a request in the CWS queue to get node 24 user directory
    0 connection error(s), 0 processing error(s)
    Applying connection configuration: Successful
    
    

構文

$ORACLE_HOME/ocal/misc/nodes.iniファイルには、ノードのリストおよびネットワーク構成を説明するルールのリストが含まれます。ファイル内の#という記号で始まる行は、コメントとして無視されます。

ノードの最小限の構文は次のとおりです。

+ H=<HOSTNAME>:<ENG_PORT>/N=<NODE-ID>

または

- H=<HOSTNAME>:<ENG_PORT>/N=<NODE-ID>

<HOSTNAME>は、完全修飾ドメイン名または数値IPアドレスのいずれかです。ただし、同じnodes.iniファイルでこれらを組み合せて使用しないでください。完全修飾ドメイン名を使用する場合は、ファイル全体で完全修飾ドメイン名を使用して、問題が発生しないようにする必要があります。

ネットワークにノードを含める(+)ことも、ネットワークから除外する(-)こともできます。

表12-1に、ノードの指定に使用できるフィールドを示します。

表12-1 ノードの指定

フィールド 説明 必須またはオプション

H

ホスト名: eng_port

必須

N

ノードID

必須

ALIAS

ノードIDの別名

オプション

GR

グループ名

オプション


エイリアスを指定する場合、この情報はカレンダ・クライアントによって表示されるため、ネットワークに属するすべてのノード上のユーザーがリモート・ユーザーの場所を識別しやすくなります。

グループ名は管理者が指定し、ノードのグループを参照するために使用されます。通常、グループ内のノード間の相互作用の方が、他のグループのノードとの相互作用より多くなります。ほとんどの場合、グループ名は地理的な場所や会社の部署を表します。

次の3つの事前定義グループを使用できます。

接続およびルール

2種類のルールを使用できます。1つ目のルールで、すべてのノード間またはグループ内のノード間で確立するデフォルトの接続数を指定します。

たとえば、nodes.iniファイルに次のノードがあるとします。

+H=mis-can1:5730/N=1
+H=mis-usa1:5730/N=2
+H=mis-eur1:5730/N=3
+H=mis-eur2:5730/N=4

各ノードから他のノードそれぞれに対して2つの接続を確立するように指定するには、事前定義グループincludedを使用して次の行を追加します。

included:2

2つ目のルールでは、1つのノードまたはグループから別のノードまたはグループへの接続数を指定します。

N1->N2:X

N1およびN2は、ホスト名、ノードIDまたはグループ名です。Xは接続の絶対数(0、1、2、3など)または接続の相対数(+1、-1、+2など)です。ルールは、ファイルの1番目のルールから最後のルールまで順番に解釈されます。したがって、最も一般的なルールから最も固有のルールの順に指定する必要があります。

たとえば、このノードのセットに固有のルールを適用するには、これらのノードを選択する際にグループ(GR)フィールドを使用すると便利です。

+H=mis-can1:5730/N=1/GR=Canada
+H=mis-usa1:5730/N=2/GR=USA
+H=mis-eur1:5730/N=3/GR=Europe
+H=mis-eur2:5730/N=4/GR=Europe
included:2
Europe:+1

上の例では、前の行で定義した絶対値を基準に、各Europeノードにさらに接続(合計3接続)を追加できます。

グループを使用しない場合は、次のように指定できます。

+H=mis-can1:5730/N=1
+H=mis-usa1:5730/N=2
+H=mis-eur1:5730/N=3
+H=mis-eur2:5730/N=4
included:2
mis-eur1 ->mis-eur2:3
mis-eur2 ->mis-eur1:3

この場合、SNC接続は単方向なので、各方向で接続数を指定する必要があります。


注意:

nodes.iniファイルで絶対ルールと相対ルールを適用するとき、絶対ルールは相対ルールよりも前に指定する必要があります。前の例では、絶対ルール(included:2)が相対ルール(mis-eur1 ->mis-eur2:3 and mis-eur2 ->mis-eur1:3)の前にあります。

ネットワークへのノードの追加

ホストの除外記号(-)を、含める記号(+)に置き換えます。

ネットワークからのノードの削除

ホストの含める記号(+)を、除外記号(-)に置き換えます。


警告:

ノード・ネットワークからノードを一時的にでも削除すると、このノードで作成された既存のイベントのすべてのリモート参加者が失われます。


ノード間の接続数の増減

ノード間の接続数を変更するには、ルール・エントリに必要な変更を加えます。ルール・エントリを追加、削除または変更できます。

例: ロサンゼルスからクパチーノへの接続数を2つ増やすには、ファイルの最後に次のルールを追加します。

angeles->cupertino:+2 

マスター・ノードの設定

ノード・ネットワークのマスター・ノードを設定してネットワーク管理を制御できます。また、複数のノードおよびホストに分散するインストールでのユーザー・アカウントの検索も容易に行えます。マスター・ノードの使用はオプションです。Oracle Collaboration Suiteとともに配置した場合、マスター・ノードはインストール時に自動的に構成されます。


注意:

ノード・ネットワークに設定できるマスター・ノードは常に1つです。

マスター・ノードの設定手順

  1. ネットワークのノードのホストとなっているすべてのCalendar Serverを停止します。

  2. 構成するノードを含むCalendar Serverホストのunison.iniファイルを編集します。

  3. [CLUSTER] masternodeパラメータの値を、対象のノードのノードIDに設定します。

  4. Calendar Serverを再起動します。

Oracle Mobile Collaborationを使用するノードと使用しないノードの共存

ノード・ネットワークにマスター・ノードがある場合、クライアントはマスター・ノードにワイヤレス機能などの使用可能なサーバー機能を問い合せます。マスター・ノードのサーバーがOracle Mobile Collaborationを使用して設定され、ネットワークの他のノードはOracle Mobile Collaborationを使用していない場合、これらの他のノードにアカウントを持つユーザーのクライアントは、ワイヤレス機能が有効になっているかのように動作しますが、ワイヤレス機能を使用しようとするとエラーが発生します。同様に、マスター・ノードがOracle Mobile Collaborationを使用せずに設定され、ネットワークの他のノードはOracle Mobile Collaborationを使用して設定されている場合、すべてのユーザーのクライアントではワイヤレス機能が非表示または無効になります(マスター・ノードがクライアントにサーバー上でワイヤレス機能が無効になっていると伝えるため)。

したがって、マスター・ノードとネットワーク内の他のノードが同じワイヤレス機能を使用していることを確認することをお薦めします。

ノードの移動

ノード全体を1つのホストから別のホストに移動できます。ノードを移動する場合、次の点を考慮する必要があります。

ビッグ・エンディアン・ホストとリトル・エンディアン・ホスト

ビッグ・エンディアン・ホストからリトル・エンディアン・ホストへ(またはその逆)ノードを移動する場合、データベースの変換が必要です。変換ユーティリティunib2lendian(ビッグ・エンディアンからリトル・エンディアンへ)およびunil2bendian(リトル・エンディアンからビッグ・エンディアンへ)ユーティリティの詳細は、オラクル社カスタマ・サポート・センターにお問い合せください。

表12-2に、ビッグ・エンディアンとリトル・エンディアンのプラットフォームを示します。

表12-2 Oracle Calendar Serverのプラットフォーム

ビッグ・エンディアン リトル・エンディアン(Intelプロセッサ)

Solaris

Linux

HP-UX

Windows

IBM-AIX

Compaq Tru64


ノード・ネットワーク

ノード・ネットワーク間でノードを移動する手順は、ノード・ネットワーク内でノードを移動する手順とは異なります。この違いは、ノード・ネットワーク情報の更新に使用するユーティリティにあります。

ほとんどのノード・ネットワーク管理はuninodeまたはCalendar Administratorを使用して実行しますが、これらのツールを使用してノード・ネットワークからノードを削除するとデータが失われます。つまり、削除したノードでユーザーが作成したカレンダ・データが、ネットワークに属する他のすべてのノードから削除されます。これは、ノード・ネットワーク間でノードを移動する場合は問題ありません。しかし、ノード・ネットワーク内でノードを移動する場合、ネットワークのすべてのノードで、ノードに関連するすべてのデータを保持する必要があります。この場合、unidbfixユーティリティを使用してノード・ネットワーク構成を更新して、データの損失を防ぎます。この手順の詳細は、この章の「移動の実行」を参照してください。


注意:

ディレクトリ・サーバーを実行している場合、ノード・ネットワークのすべてのノードが同じディレクトリ・サーバーを指している必要があります。

内部ディレクトリから外部ディレクトリへの移動

内部ディレクトリを使用するCalendar ServerからLDAPディレクトリ・サーバーを使用するCalendar Serverへ(またはその逆へ)ノードを移動する場合は、オラクル社カスタマ・サポート・センターにお問い合せください。

移動の実行

次の手順では、次のホスト間でノードを移動する方法について説明します。

  • 両方がビッグ・エンディアンまたはリトル・エンディアン

  • 両方が同じバージョンのCalendar Serverを使用

  • 両方が内部ディレクトリを使用、または両方がディレクトリ・サーバーを使用

最初の手順では、ノード・ネットワーク内でノードを移動する方法について説明します。2番目の手順では、1つのネットワークから別のネットワークへノードを移動する方法について説明します。どちらの手順でも1つのノードの移動について説明しますが、これらは複数のノードの移動にも応用できます。

ノード・ネットワーク内でのノードの移動手順

  1. 両方のCalendar Serverを停止します。この後の手順で指示があるまで、どちらのCalendar Serverも再起動しないでください。

  2. 移動するノード上でunidbfix -cを実行し、データベースが破損していないことを確認します。unidbfixユーティリティの詳細は、『Oracle Calendarリファレンス・マニュアル』の第6章「Calendar Serverユーティリティ」を参照してください。

  3. $ORACLE_HOME/ocal/db/nodes/<Nx>ディレクトリのアーカイブ・ファイルを作成します。<Nx>は、unison.iniファイルの移動するノードを構成するセクションに表示されるnameパラメータの値です。


    注意:

    既存のノードが上書きされるのを防ぐため、移動しているノード名が、新しいホスト上に存在していないことを確認してください。

  4. 同じアーカイブ・ツールを使用して、アーカイブ・ファイルを新しいホストにコピーし、ディレクトリをリストアします。$ORACLE_HOME/ocal/db/nodes/<Nx>ディレクトリが、新しいホストに存在することを確認します。

    ターゲット・サーバーにすでに<Nx>という名前のノードが存在する場合、移動するノードの名前を変更できます。未使用の最も小さい文字と数字の組合せを使用してください。たとえば、ターゲット・サーバーの最後のノード名がN6である場合、新しいノード名をN7に変更します。

  5. 古いホストの$ORACLE_HOME/ocal/misc/unison.iniファイルからノードを構成するセクションを削除し、新しいホストの$ORACLE_HOME/ocal/misc/unison.iniファイルに追加します。

    手順4でノード名の変更を選択した場合、ノードを構成するセクション名も変更する必要があります。手順4で選択した文字と数字の組合せを使用します。

ノード・ネットワーク情報の更新(手順6〜11

  1. ノード・ネットワークに属する他のすべてのCalendar Serverを停止します。この後の手順で指示があるまで、どのCalendar Serverも再起動しないでください。

  2. ノード・ネットワークの各ホストでunidbfix -export -n allを実行します。各ノード・データベース・ディレクトリ(各$ORACLE_HOME/ocal/db/nodes/<node>/permディレクトリ)にremotenode.iniファイルが作成されます。このファイルには、ノード<ノード>に対するすべてのリモート・ノードに関する情報が含まれます。unidbfixユーティリティの詳細は、『Oracle Calendarリファレンス・マニュアル』の第6章「Calendar Serverユーティリティ」を参照してください。

  3. ノード・ネットワークの各ノードのremotenode.iniファイルで移動したノードのノード・エントリを編集し、古いホスト名を新しいホスト名に置き換えます。

  4. ノード・ネットワークの各ホストでunidbfix -import -n allを実行します。これで、ノード・ネットワークの各ノードでノード・データベースが更新されます。unidbfixユーティリティの詳細は、『Oracle Calendarリファレンス・マニュアル』の第6章「Calendar Serverユーティリティ」を参照してください。

  5. 新しく移動したノードでunidbfix -kを実行し、キー・ファイルを作成します。unidbfixユーティリティの詳細は、『Oracle Calendarリファレンス・マニュアル』の第6章「Calendar Serverユーティリティ」を参照してください。

  6. ノード・ネットワークの$ORACLE_HOME/ocal/misc/nodes.iniファイルを編集して、ホスト名の変更を反映させます。

  7. ディレクトリ・サーバーを実行している場合、ldapmodifyツールを使用してディレクトリ・サーバーを更新し、移動したノードで古いホスト名を新しいホスト名に変更します。この属性は、各SYSOP特別ユーザー用に存在します。

  8. 古いホストで$ORACLE_HOME/ocal/db/nodes/<Nx>ディレクトリを削除します。

  9. この手順の間停止していたすべてのCalendar Serverを起動します。

ノード・ネットワーク間でのノードの移動手順

  1. 現在のネットワークからノードを削除します。uninode -editを実行してnodes.iniファイルを編集し、変更を適用します。uninodeユーティリティの詳細は、『Oracle Calendarリファレンス・マニュアル』の第6章「Calendar Serverユーティリティ」を参照してください。

  2. 両方のCalendar Serverを停止します。この後の手順で指示があるまで、どちらのCalendar Serverも再起動しないでください。

  3. 移動するノード上でunidbfix -cを実行し、データベースが破損していないことを確認します。

  4. $ORACLE_HOME/ocal/db/nodes/<Nx>ディレクトリのアーカイブ・ファイルを作成します。<Nx>は、移動しているノードの名前です。


    注意:

    既存のノードが上書きされるのを防ぐため、移動しているノード名が、新しいホスト上に存在していないことを確認してください。

  5. 同じアーカイブ・ツールを使用して、アーカイブ・ファイルを新しいホストにコピーし、ディレクトリをリストアします。$ORACLE_HOME/ocal/db/nodes/<Nx>ディレクトリが、新しいホストに存在することを確認します。

  6. 古いホストの$ORACLE_HOME/ocal/misc/unison.iniファイルからノードを構成するセクションを削除し、新しいホストの$ORACLE_HOME/ocal/misc/unison.iniファイルに追加します。

  7. ディレクトリ・サーバーを実行している場合、ldapmodifyツールを使用してディレクトリ・サーバーを更新し、移動したノードで古いホスト名を新しいホスト名に変更します。この属性は、各SYSOP特別ユーザー用に存在します。

  8. ノードが属していた元のマシンで$ORACLE_HOME/ocal/db/nodes/<Nx>ディレクトリを削除します。

  9. この手順の間停止していたすべてのCalendar Serverを起動します。

  10. ノードを新しいノード・ネットワークに追加します。uninode -editを実行してnodes.iniファイルを編集し、変更を適用します。uninodeユーティリティの詳細は、『Oracle Calendarリファレンス・マニュアル』の第6章「Calendar Serverユーティリティ」を参照してください。

LDAPノードと非LDAPノードの接続


注意:

この手順は、スタンドアロン・モードでインストールされたOracle Calendar Serverのみに対応します。

LDAP接続を含むノードと含まないノードをネットワーク内で共存させるには、ノード・ネットワーク内の最新バージョンのCalendar Serverでそのネットワークを管理する必要があります。さらに、複数の最新バージョンのCalendar Serverがあり、そのいずれかでディレクトリ・サーバーを使用している場合は、その中の1台でノード・ネットワークを管理する必要があります。ノード・ネットワーク内のすべてのノードが同じディレクトリ・サーバーを指す必要があることに注意してください。

次に、すべてのノードが現在外部ディレクトリに接続されているネットワークに内部ディレクトリ・ノードを組み込む際に実行する手順の概要を示します。すべてのCalendar Serverが最新バージョンであることを前提としています。

新しい内部ディレクトリ・ノードをノード・ネットワークに組み込むには、次の手順を実行します。

  1. 既存のノード・ネットワークのすべてのノードをバックアップします。詳細は、第14章「Calendar Serverのメンテナンスおよび監視」「サーバーのバックアップおよびリストア」を参照してください。

  2. ディレクトリ・サーバーを使用するノードのホストとなっているすべてのサーバーを停止します(unison.iniのパラメータ[DAS] enable=TRUE)。

  3. ディレクトリ・サーバーを使用するノード・ネットワークのすべてのCalendar Serverで、unison.iniファイルのパラメータ[ENG] dir_internal_nodesを編集して、すべての非LDAPノードを含めます。

    次に例を示します。

    ネットワークには4つのノードがあり、ディレクトリ・サーバーを使用するCalendar Serverにノード10000と10001、内部ディレクトリを使用するCalendar Serverに10002と10003がある場合、ディレクトリ・サーバーを使用するCalendar Serverのunison.iniファイルには次のパラメータが含まれます。

    [ENG]
    dir_internal_nodes = {10002, 10003}
    

    警告:

    [ENG] dir_internal_nodesパラメータの使用方法を誤ると、深刻な問題を引き起こす可能性があります。


  4. 変更の完了後、すべてのサーバーを起動します。

  5. unidssyncを実行して、LDAPノードをディレクトリ・サーバーと同期させます。

  6. uninodeを実行して、非LDAPノードをノード・ネットワークに追加します。

  7. 定期的に(ほとんどの場合1週間に少なくとも1回)unidssyncを実行して、LDAPノードとディレクトリ・サーバーの同期を維持します。

注意事項: UNIXおよびWindowsでのLDIFの違い

データをWindowsサーバーからUNIXサーバーに正しく移動するには、UNIXとWindowsのLDIFファイル形式の違いを理解する必要があります。Windowsで生成されたLDIFファイルをUNIXにインポートする前に、すべての制御文字が削除されていることを確認します(CR/LFをNLに変更)。