Oracle Collaboration Suiteインストレーション・ガイド 10gリリース1(10.1.1)for HP-UX PA-RISC(64-bit) B25362-01 |
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この付録では、Oracle Collaboration Suiteのインストールの新機能について説明します。この付録は、Oracle Collaboration Suiteの以前のリリースをインストールしている場合に役立ちます。
Oracle Collaboration Suiteの新機能のリストについては、次のOracle Technology Networkのサイトを参照してください。
http://www.oracle.com/technology/index.html
この付録の内容は次のとおりです。
A.3「1台のコンピュータへのOracle Collaboration Suiteインフラストラクチャおよびアプリケーションのインストールにおける改良」
A.6「Oracle Collaboration Suite 10gデータベース(旧Information Storage)の変更」
A.14「Oracle Collaboration Suite 10gデータベースでのOracle 10g Databaseの使用」
以前のバージョンのOracle Collaboration Suiteでは、インストール後にアプリケーション層のコンポーネントを手動で構成する必要がありました。
Oracle Collaboration Suiteでは、各アプリケーション層のコンポーネントに対して、インストール後に行っていたすべてのタスクがメイン・インストールによって処理されます。
以前のバージョンでは、インストール・プロセスによって、登録したポート範囲に基づいて空きTCPポート値が各コンポーネントに動的に割り当てられました。インストール時にポート値を動的に決定しないで、インストールに使用するポートを指定できるようにする場合もあります。
Oracle Collaboration Suite 10gでは、インストーラでデフォルトのポート番号を割り当てるのではなく、コンポーネントのカスタム・ポート番号を指定できます。この機能は、静的ポート機能と呼ばれます。静的ポートを使用するには、コンポーネントの名前と目的のポート番号を指定してファイルを設定する必要があります。インストーラでは、デフォルトのポート番号のかわりにファイルの値を使用します。
カスタム・ポート番号および静的ポート機能の詳細は、2.4.3項を参照してください。
以前のバージョンでは、1台のコンピュータへのインストールはWindowsとLinuxのプラットフォームのみでサポートされていました。インストール・プロセスでは、それぞれの層をインストールする前に情報を準備する必要がありました。
Oracle Collaboration Suite 10gでは、すべてのプラットフォームにおいて、1台のコンピュータへのインストールが可能です。以前のリリースとは異なり、インストールの最初の時点ですべての必要な情報を入力できます。
Oracle Collaboration Suite 10gリリース1(10.1.1)では、各Oracle Collaboration SuiteインスタンスにOracle Enterprise Manager Webサイト(Application Server Control)があるため、emtab
ファイルは作成および使用されません。
コンピュータに旧リリースがインストールされている場合は、そのリリースのemtab
ファイルが存在することがあります。
HP-UXではJDK 1.4.1.05以上が必要です。JDK 1.4.1.05は、HP-UXでは他のシステム・パッチが必要になります。更新済パッチがコンピュータにあるかどうか調べてください。
詳細は、2.2項を参照してください。
以前はInformation Storageと呼ばれていたOracle Collaboration Suiteデータベースでは、現在、Oracle Collaboration Suiteによってすべての必要なスキーマが単一のデータベースに集約されています。Oracle Collaboration Suite 10gデータベースのインストール中に、データがOracle Internet Directoryに登録されます。
次の機能が、Oracle Collaboration Suiteのアプリケーション層に追加されました。
Oracle Mail構成のサポート
これにより、インストール後のOracle Mail関連の手順を実行する必要がなくなります。
Oracle Content Services構成のサポート
これにより、標準的なインストール時に、対話型モードでコンフィギュレーション・アシスタントを起動する必要がなくなります。
選択したコンポーネントに対して使用されるOracle Collaboration Suite 10gデータベースの選択のサポート
インストール時の予約済ポートの選択のサポート
また、インストールでは、インストール中に示されるIdentity Managementがリリース9.0.4.1以上であることを確認します。これは、すべてのコンポーネントを正しくOracle Internet Directoryに登録する場合に必要となります。
また、フェデレーテッド検索がインストール・プロセスに組み込まれ、Oracle Ultra Searchと統合され、その検索オプションはOracle Collaboration Suite Searchという名前になりました。
今回のリリースでは、Oracle Collaboration Suiteによって次の高可用性環境がサポートされています。
Oracle Calendar Cold Failover Cluster
分散Identity Managementアーキテクチャ
同じ場所に配置されたIdentity Managementアーキテクチャ
単一クラスタ・アーキテクチャ
また、各環境に対して、Oracle Collaboration Suite 10gデータベースおよびIdentity Managementコンポーネントを複数のコンピュータに分散できます。以前のリリースでは、すべてのコンポーネントを同じコンピュータにインストールする必要がありました。
コンポーネントでSecure Socket Layer(SSL)のみを使用してOracle Internet Directoryに接続するように指定できます。
手動による構成は、Oracle Collaboration Suite 10gリリース1(10.1.1.0.2)では必要ありません。コンフィギュレーション・アシスタントによって、ほぼすべてのインストール後のタスクが実行されます。次の操作を実行するコンフィギュレーション・アシスタントも提供されています。
中央の位置でのログ・ファイルの書込み
ログ・ファイルへのエラー・メッセージの書込み
注意: Oracle Content Servicesのコンフィギュレーション・アシスタントは、中央の位置への書込みを行いません。また、スタンドアロンのOracle Content Servicesにコンフィギュレーション・アシスタントを実行することはできません。 |
インストーラでは、インストールで使用されるリソースを監視するためのコマンドライン・オプションが提供されています。サポートされているオプションは、次のとおりです。
-printtime
によって、インストールに必要な時間が表示されます。
-printmemory
によって、インストールに使用されるメモリーが表示されます。
-printdiskusage
によって、インストールに使用されるディスク領域が表示されます。
例: 次のコマンドを使用すると、3つの項目すべてが表示されます。
runInstaller -printtime -printmemory -printdiskusage
表A-1に、Oracle Collaboration Suite 10g(10.1.1.0.2)で更新された用語を示します。Oracle Collaboration Suite 10gのドキュメント・セットでは、これらの新しい用語が使用されています。
表A-1 変更された用語
リリース2(9.0.4.2)の用語 | 10g(10.1.1.0.2)の用語 |
---|---|
Information Storage |
Oracle Collaboration Suiteデータベース |
統合Webクライアント |
Oracle Collaboration Suite Web Access |
Oracle Files |
Oracle Content Services |
中間層 |
アプリケーション層 |
対応する名前なし |
クライアント層 |
Oracle Email |
Oracle Mail |
Oracle Ultra Search |
Oracle Collaboration Suite Search |
Oracle Wireless |
Oracle Mobile Collaboration |
以前のリリースでは、インストーラにより、Oracle9iリリース1(9.0.1.3)データベースが作成され、そのデータベースにOracle Collaboration Suite 10gデータベースがロードされていました。
今回のリリースでは、インストーラによってOracle Collaboration Suite 10gデータベース用のOracle 10g Databaseが作成されます。
インストール時にこのデータベースを構成するために、インストーラによって次の新しい画面が表示されます。
データベース構成オプションの指定
データベース・スキーマのパスワードの指定
詳細は、4.4.2項を参照してください。