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Oracle Calendarアプリケーション開発者ガイド
10gリリース1(10.1.2)
B25653-01
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3 Oracle Calendar SDKでサポートされているデータ・コンポーネントおよびプロパティ

Oracle Calendar SDKではカレンダ・データの処理にiCalendar形式が使用されます。ただし、SDKのこのバージョンでは現在サポートされていないiCalendarデータもあります。特に、VFREEBUSYおよびVJOURNALコンポーネントはサポートされていません。

イベントはOracle Calendarにおける共有エンティティであるため、これらのプロパティのデータは常に保存されるわけではありません。一部のプロパティは、インスタンス単位ではなくイベント単位で格納されるため、1つの値のみが保持されます。特に、複数の参加者がいるカレンダ・イベントは、各参加者の予定表に使用されます。ただし、そのカレンダ・イベントはOracle Calendarストアには1回だけ使用されます。

iCalendarコンポーネントおよびプロパティのデータ型、構文およびその他の特長の詳細は、「RFC 2445 - Internet Calendaring and Scheduling Core Object Specification(iCalendar)」を参照してください。

また、Oracle Calendar SDKでは連絡先情報の処理にvCard形式が使用されます。vCardコンポーネントおよびプロパティの特長の詳細は、「RFC 2426 - vCard MIME Directory Profile」を参照してください。

次の表および項では、Oracle Calendar SDKでサポートされているiCalendarとvCardのコンポーネントおよびプロパティについて説明します。また、Oracle Calendar SDKでは、X-ORACLEで始まる名前のOracle固有のコンポーネントおよびプロパティも提供されます。

iCalendarのコンポーネント

Oracle Calendar SDKではVEVENTおよびVTODOのiCalendarコンポーネントがサポートされています。

後述の表にVEVENTおよびVTODOのコンポーネント・プロパティを示します。これらの表のヘッダーと略語の説明を次に示します。

VEVENT

予定、メモ、終日イベントおよび休日を記述します。

表3-1 VEVENTのコンポーネント・プロパティ

コンポーネント・プロパティ 最小発生数 最大発生数 データ型

ATTACH


0

1

添付ファイルの場所

ATTENDEE


0

n

CAL-ADDRESS

CATEGORIES


0

n

TEXT

CLASS


0

1

TEXT

COMMENT


0

n

TEXT

CONTACT


0

n

TEXT

CREATED


0

1

DATE-TIME

DESCRIPTION


0

1

TEXT

DTEND


1(ただしDURATIONとともには使用不可)

1

DATE-TIME(デフォルト)、DATE

DTSTAMP


0

1

DATE-TIME

DTSTART


1

1

DATE-TIME(デフォルト)、DATE

DURATION


1(ただしDTENDとともには使用不可)

1

DURATION

EXDATE


0

1

DATE-TIME(デフォルト)、DATE

EXRULE


0

1

RECUR

GEO


0

1

2つのセミコロン区切りのFLOAT値

LAST-MODIFIED


0

1

DATE-TIME

LOCATION


0

1

TEXT

ORGANIZER


0

1

CAL-ADDRESS

PRIORITY


0

1

INTEGER

RDATE


0

n

DATE-TIME(デフォルト)、DATE、PERIOD

RECURRENCE-ID


0

1

DATE-TIME

RELATED-TO


0

n

DATE-TIME(デフォルト)、DATE

RESOURCES


0

n

TEXT

RRULE


0

1

RECUR

SEQUENCE


0

1

INTEGER

STATUS


0

1

TEXT

SUMMARY


0

1

TEXT

TRANSP


0

1

TEXT

UID


0

1

TEXT

URL


0

1

URI

X-ORACLE-CLASS


0

1

TEXT

X-ORACLE-EVENT-GUID


0

1

TEXT

X-ORACLE-EVENTINSTANCE-GUID


0

1

TEXT

X-ORACLE-EVENTTYPE


0

1

TEXT

X-ORACLE-ISRTCENABLED


0

1

BOOLEAN

X-ORACLE-RTC-ATTENDEE-URL


0

1

URI

X-ORACLE-RTC-DIALININFO


0


TEXT

X-ORACLE-RTC-ENABLEDIRECTJOIN


0

1

BOOLEAN

X-ORACLE-RTC-HOST-URL


0

1

TEXT

X-ORACLE-RTC-MEETINGID


0

1

TEXT

X-ORACLE-RTC-PASSWORD


0

1

TEXT

X-ORACLE-RTC-PUBLISHATTENDEES


0

1

BOOLEAN

X-ORACLE-RTC-SECURITYTYPE


0

1

TEXT

X-ORACLE-RTC-SENDEMAILNOTIFICATION


0

1

BOOLEAN

X-ORACLE-RTC-SITEID


0

1

INTEGER

X-ORACLE-RTC-VERSION


0

1

TEXT


VALARM

カレンダ・エントリに対するアラームを記述します。VALARMのプロパティにはアラームのタイプ(ポップアップや電子メールなど)と、VALARMがカレンダ・イベントのユーザーに通知するまでの時間が含まれます。

表3-2 VALARMのコンポーネント・プロパティ

コンポーネント・プロパティ 最小発生数 最大発生数 データ型

ACTION


1

1

TEXT

ATTENDEE


0(ACTIONがEMAILの場合のみ使用可)

n

CAL-ADDRESS

DESCRIPTION


ACTIONがDESCRIPTIONまたはEMAILの場合のみ必須

1

TEXT

DURATION


0(DURATIONを使用する場合はREPEATも使用)

1

DURATION

REPEAT


0(REPEATを使用する場合はDURATIONも使用)

1

INTEGER

SUMMARY


ACTIONがEMAILの場合のみ必須

1

TEXT

TRIGGER


1

1

TRIGGER


VTODO

VTODOコンポーネントはOracle Calendar Serverに格納されているタスクを記述します。

表3-3 VTODOのコンポーネント・プロパティ

コンポーネント・プロパティ 最小発生数 最大発生数 データ型

ATTENDEE


0

n

CAL-ADDRESS

CATEGORIES


0

n

TEXT

CLASS


0

1

TEXT

COMMENT


0

n

TEXT

COMPLETED


0

1

DATE-TYPE

CONTACT


0

1

TEXT

CREATED


0

1

DATE-TIME

DESCRIPTION


0

1

TEXT

DTSTAMP


0

1

DATE-TIME

DTSTART


0

1

DATE-TIME(デフォルト)、DATE

DUE


1(ただしDURATIONとともには使用不可)

1

DATE-TIME(デフォルト)、DATE

DURATION


1(ただしDUEとともには使用不可)

1

DURATION

GEO


0

1

2つのセミコロン区切りのFLOAT値

LAST-MODIFIED


0

1

DATE-TIME

LOCATION


0

1

TEXT

ORGANIZER


0

1

CAL-ADDRESS

PERCENT-COMPLETE


0

1

INTEGER

PRIORITY


0

1

INTEGER

RELATED-TO


0

n

TEXT

RESOURCES


0

n

TEXT

REQUEST-STATUS


0

1

TEXT

SEQUENCE


0

1

INTEGER

STATUS


0

1

TEXT

SUMMARY


0

1

TEXT

UID


0

1

TEXT

URL


0

1

URI

X-ORACLE-CLASS


0

1

TEXT


VEVENT、VTODO、VALARMのコンポーネント・プロパティ

VEVENT、VTODOおよびVALARMのカレンダ・コンポーネントの、iCalendarおよびOracle固有のコンポーネント・プロパティを次に示します。

ACTION

このプロパティは、アラームがトリガーされると起動するアクションを定義します。次のいずれかの値を使用できます。

  • AUDIO:

  • DISPLAY:

  • EMAIL:

  • PROCEDURE:

  • X-ORACLE-ALARM-DEFAULT: VEVENTまたはVTODOのカレンダ・コンポーネントを、ユーザーのデフォルト・アラーム設定に基づいてアラームを使用するように作成または変更することを指定します。

  • X-ORACLE-ALARM-NONE: VEVENTまたはVTODOのカレンダ・コンポーネントをアラームなしで作成または変更することを指定します。

  • X-ORACLE-SMS: ユーザーのプリファレンスに基づき、VALARMがバンド外アラーム(SMSや電子メールなど)をサーバーで送信することを示します。

ATTACH

Oracle Calendar SDKの現在のバージョンは、ATTACHプロパティをRFC 2045に記述されているとおりに完全にはサポートしていません。ファイルURIのみサポートされています。SDKはATTACHプロパティをサポートするように構成する必要があります。これには、Oracle Calendar SDK構成ファイルのSDKセクションにおけるtmpDirectoryPathの設定も含まれます。この設定の詳細は、第7章「Oracle Calendar SDKの構成設定」を参照してください。一時的な添付ファイルは、イベントがエクスポートされる際にtmpDirectoryPathで指定されたディレクトリに保存されます。

イベントがインポートまたは格納されるとき、ATTACHプロパティの値は添付ファイルの場所になります。イベントが格納されるときのATTACHプロパティの例を次に示します。

ATTACH:file:/tmp/my_attachment.txt

イベントがエクスポートまたはフェッチされるとき、構成設定のtmpDirectoryPathが有効なディレクトリを示している場合は、このディレクトリのサブディレクトリに添付ファイルがダウンロードされます。これらのサブディレクトリは次の書式で指定されます。

./<UID>-<RECURRENCE_ID>

tmpDirectoryPathが有効なディレクトリを示していない場合は、添付ファイルはダウンロードされません。

フェッチされたイベントのATTACHプロパティの例を次に示します。

ATTACH:file:///c:/20050427T160642Z-45c-a90b-27b4a6d7-Oracle-20050427T040000Z/my_attachment.txt

ATTENDEE

カレンダ・コンポーネント内の参加者を定義します。

ATTENDEEプロパティを格納する際、参加者のプロパティとカレンダ・ユーザーとの関連付けが試みられます。CSDK_StoreEventsは、Oracle Calendar Serverで参照を実行し、対応するカレンダ・ユーザーを検索します。CSDK_StoreEventsを使用すると、カレンダ・ユーザー以外でも「外部参加者」として追加されます。

X-ORACLE-GUIDパラメータが存在する場合は、最初に検索が実行されます。これが失敗した場合、ユーザーは外部参加者として扱われます。X-ORACLE-GUIDパラメータが存在しない場合、ATTENDEEプロパティの値は、カレンダ・ユーザーの電子メール・アドレスで検索するために使用されます。

リソースを参加者として追加するには、X-ORACLE-GUIDパラメータを使用するか、またはCUTYPEパラメータを"RESOURCE"、およびCNパラメータをリソース名に設定してください。

Oracle Calendar SDKによってデータを取得する際、プロパティは各ATTENDEEに対して生成されます。参加者およびユーザー情報からパラメータPARTSTAT、ROLE、CUTYPEおよびCNを取得できます。

次の表にATTENDEEのプロパティ・パラメータを示します。

表3-4 ATTENDEEのプロパティ・パラメータ

プロパティ・パラメータ 最小発生数 最大発生数 データ型

CN


0

1

TEXT

CUTYPE


0

1

TEXT

DELEGATED-FROM


0

1

TEXT

DELEGATED-TO


0

1

TEXT

DIR


0

1

URI

MEMBER


0

1

TEXT

PARTSTAT


0

1

TEXT

ROLE


0

1

TEXT

RSVP


0

1

TEXT

SENT-BY


0

1

TEXT

X-ORACLE-GUID


0

1

TEXT

X-ORACLE-PERSONAL-COMMENT


0

1

[RFC 2045]で定義されているとおり、BASE64でエンコードされた文字列

X-ORACLE-PERSONAL-COMMENT-ISDIRTY


0

1

TEXT

X-ORACLE-PERSONAL-COMMENT-RTF


0

1

TEXT

X-ORACLE-SHOWASFREE

0

1

TRUE/FALSE


CATEGORIES

カレンダ・コンポーネントのカテゴリを定義します。

CSDK_StoreEventsを使用する場合、CATEGORIES値はサーバーに格納され、様々なCSDK_FetchEvents関数によって返されます。(プロパティX-ORACLE-EVENTTYPEは、CSDK_StoreEventsでイベント・タイプの指定に使用され、同じ値が認識されます)。

CSDK_FetchEventsBy関数の1つをコールすると、(Oracle Calendar SDKまたは他のクライアントを使用して格納された)ユーザー指定の値を返します。

CLASS

カレンダ・コンポーネントのアクセス分類を定義します。

このプロパティは、Oracle Calendar Serverのアクセス・レベルにマップされます。CLASS値とOracle Calendar Serverのアクセス・レベルは、次のようにマッピングされます。

表3-5 CLASS値とOracle Calendar Serverのアクセス・レベルのマッピング

iCalendarのCLASS値 Oracle Calendar Serverのアクセス・レベル

CLASS:PUBLIC

PUBLIC

CLASS:PRIVATE

PERSONAL

CLASS:CONFIDENTIAL

CONFIDENTIAL

CLASS:PRIVATE

X-ORACLE-CLASS:NORMAL

NORMAL


CLASSプロパティが指定されていない場合、カレンダ・コンポーネントのアクセス・レベルはPUBLICです。これはRFC 2445で定義されている動作です。

このプロパティはイベントごとに格納されるため、イベントのすべての定期的なインスタンスが同じCLASS値を持つ必要があります。

COMMENT

カレンダ・ユーザーにコメントを提供するための非処理情報を指定します。

COMPLETED

タスクが実際に完了した日付と時間を定義します。

CONTACT

連絡先情報、またはカレンダ・コンポーネントに関連付けられている連絡先情報への参照を表します。

CREATED

カレンダ情報が、カレンダ・ストア内のカレンダ・ユーザー・エージェントによって作成された日付と時間を指定します。日付と時間はUTC値になります。

DESCRIPTION

SUMMARYプロパティによる説明よりさらに詳しいカレンダ・コンポーネントの説明を提供します。

イベントの詳細に設定されます。32KBを超えると切り捨てられます。このプロパティはCSDK_StoreEventsをコールする際にインスタンス単位で格納されます。

DTEND

カレンダ・コンポーネントが終了した日付と時間を指定します。

DTSTAMP

iCalendarオブジェクトのインスタンスが作成された日付/時間を示します。この値はUTC時間形式で指定する必要があります。このプロパティはCREATEDおよびLAST-MODIFIEDプロパティとは異なります。これら2つのプロパティは、カレンダ・ストア内の特定のカレンダ・データが作成および最後に変更された時間を指定するために使用されます。これは、カレンダ・サービス情報のiCalendarオブジェクト表現が作成または最後に変更された時間とは異なります。

DTSTART

カレンダ・コンポーネントが開始する時間を指定します。

DTENDがある場合、イベントの所要時間の計算に使用されます。実際の終了時間は格納されません。イベントの時間は分で測定されるため、開始時間と所要時間のsecondsコンポーネントは0に設定されます。

DUE

タスクが完了する予定の日付と時間を定義します。

DURATION

正の所要時間を指定します。

たとえば、15日と5時間20秒の所要時間はP15DT5H0M20Sとして表されます。7週間の所要時間はP7Wとして表されます。

EXDATE

繰り返されるカレンダ・コンポーネントの例外の日付/時間リストを定義します。このプロパティの例を次に示します。

EXDATE:19960402T010000Z,19960403T010000Z,19960404T010000Z

EXRULE

繰返しセットの例外に対するルールまたは繰返しパターンを定義します。たとえば、次の構文は繰返しセットに対して、隔週の火曜日および木曜日の発生数4に対する日付を除外します。

EXRULE:FREQ=WEEKLY;COUNT=4;INTERVAL=2;BYDAY=TU,TH

次の構文は毎日の発生数10に対する日付を除外します。

EXRULE:FREQ=DAILY;COUNT=10

次の構文は毎年6月および7月の発生数8に対する日付を除外します。

EXRULE:FREQ=YEARLY;COUNT=8;BYMONTH=6,7

GEO

カレンダ・コンポーネントで指定されたアクティビティに対する地球上の位置に関連する情報を指定します。このプロパティ値は緯度および経度を(この順序で)指定します。

LAST-MODIFIED

カレンダ・コンポーネントに関連付けられた情報が、カレンダ・ストアで最後に更新された日付と時間を指定します。これは、ファイル・システムにおけるファイル更新の日付と時間に類似しています。このプロパティ値はUTC時間形式で指定する必要があります。

LOCATION

カレンダ・コンポーネントで定義されたアクティビティの予定地を定義します。

ORGANIZER

カレンダ・コンポーネントの開催者を定義します。ATTENDEEと同じプロパティ・パラメータを使用します。

PERCENT-COMPLETE

VTODOの受託者または代行者がタスクの完了率を開催者に伝えるために使用します。このプロパティ値は0〜100までの正の整数です。

PRIORITY

カレンダ・コンポーネントの関連優先度を定義します。

このプロパティは、Oracle Calendar Serverの5つの優先度値の1つにマップされます。このプロパティはイベント単位で格納されます。

RDATE

繰返しセットに対する日付/時間リストを定義します。このプロパティの例を次に示します。

RDATE:19970714T123000Z

RDATE;TZID=US-EASTERN:19970714T083000

RDATE;VALUE=DATE:19970101,19970120,19970217,19970421,19970526,19970704,
  19970901,19971014,19971128,19971129,19971225

VALUE=PERIODタイプのRDATEはサポートされていません。

RECURRENCE-ID

UIDプロパティとともに使用して、繰り返されるVEVENTまたはVTODOのカレンダ・コンポーネントの特定のインスタンスを識別します。このプロパティ値は、繰返しインスタンスのDTSTARTプロパティの有効値です。

RELATED-TO

あるカレンダ・コンポーネントとその他のコンポーネント間の関係または参照を表します。これはその他のカレンダ・コンポーネントの永続的なグローバル一意識別子で構成されます。この値はカレンダ・コンポーネントでUIDプロパティによって表されます。

Oracle Calendar SDKはこの値をそのまま格納しますが、使用しません。この値に関連付けられているビジネス・ロジックがないからです。

REQUEST-STATUS

Oracle Calendar SDKでは無視されます。

RESOURCES

カレンダ・エンティティで指定されたアクティビティについて予想される設備またはリソースを定義します。

RRULE

定期的イベント、すべきこと、またはタイムゾーン定義に対するルールまたは繰返しパターンを定義します。

REPEAT

最初のトリガーの後に、アラームが繰り返される回数を定義します。

アラームが2回以上トリガーされる場合は、このプロパティはDURATIONプロパティとともに指定する必要があります。

SEQUENCE

リビジョンの順序内におけるカレンダ・コンポーネントのリビジョン順序番号を定義します。

STATUS

カレンダ・コンポーネントの全体的ステータスまたは確認を定義します。

仮のイベントのステータスはTENTATIVEです。仮のイベント以外の場合、CONFIRMEDとしてマークされます。他のStatus値は生成されません。

SUMMARY

イベントまたはインスタンスのタイトルを定義します。

TRANSP

ビジーな時間の検索について、イベントが透過的かそうでないかを定義します。時間の透過性はイベントの特長で、カレンダ上の時間を消費するかどうかを決定します。

カレンダに関連付けられている個人またはリソースに対する、実際の時間を消費するイベントはOPAQUEとして記録され、空き時間およびビジーな時間の検索によって検知できます。個人(またはリソース)の時間を消費しないその他のイベントはTRANSPARENTとして記録され、空き時間およびビジーな時間の検索に対して不可視にできます。

Oracle Calendar SDKでは透過性が参加者ごとに別々に記録されます。これにはATTENDEEプロパティ上のX-ORACLE-SHOWASFREEパラメータが使用され、FREE、BUSY、OUTまたはTENTATIVEの値が使用できます。

ただし、Oracle Calendar SDKではTRANSPプロパティは出力のみで使用されます。このプロパティは通常のイベントについてはOPAQUEが、終日イベント、メモおよび休日についてはTRANSPARENTが設定されます。

TRIGGER

アラームがトリガーされるときを指定します。

UID

カレンダ・コンポーネントの永続的なグローバル一意識別子を定義します。

格納されているデータでUIDが指定されていない場合、Oracle Calendar ServerによってUIDが割り当てられます。CSDK_StoreEventsの使用中、生成されたUIDは、CSDKRequestResultに結果の一部として返されます。

URL

iCalendarオブジェクトに関連付けられているUniform Resource Locator(URL)を定義します。

X-ORACLE-CLASS

このプロパティは、iCalendarコンポーネントに対するOracle固有のアクセス分類を定義します。

このプロパティは、iCalendarコンポーネントに対するOracle固有のアクセス分類を記述します。現在、このプロパティはNORMALアクセス・レベルのiCalendarコンポーネントに対してのみ使用されます。互換性とセキュリティ上の理由から、X-ORACLE-CLASS:NORMALは常にCLASS:PRIVATEとともに返されます。

X-ORACLE-EVENT-GUID

VEVENTコンポーネントを一意に識別します。

X-ORACLE-EVENTINSTANCE-GUID

VEVENTインスタンスを一意に識別します。

X-ORACLE-EVENTTYPE

VEVENTが表すイベントのタイプを識別します。プロパティはVEVENTコンポーネントで1回指定できます。使用できる値はDAILY NOTE、HOLIDAY、DAY EVENTおよびAPPOINTMENTです。

このプロパティの例を次に示します。

X-ORACLE-EVENTTYPE:DAY EVENT

X-ORACLE-ISRTCENABLED

インスタンスがWeb会議対応であることを示します。このプロパティは、Oracle Calendar Serverで生成され、カレンダ・クライアントに使用されます。このプロパティはVEVENTカレンダ・コンポーネントで指定できます。

X-ORACLE-ORGANIZATION

VTODOで記述されているタスクに関連付けられた組織を指定します。プロパティはVTODOカレンダ・コンポーネントで複数回指定できます。

このプロパティの例を次に示します。

X-ORACLE-ORGANIZATION:ACME, Inc.

X-ORACLE-RTC-ATTENDEE-URL

このプロパティはVEVENTカレンダ・コンポーネントで1回指定できます。

X-ORACLE-RTC-DIALININFO

参加者が電話会議に参加するために必要なダイヤルイン情報(電話番号や会議IDなど)を指定します。このプロパティはVEVENTカレンダ・コンポーネントで1回指定できます。

このプロパティの例を次に示します。

X-ORACLE-RTC-DIALININFO:1-999-999-9999 Conference Id: 999999

X-ORACLE-RTC-ENABLEDIRECTJOIN

Oracle Calendar Web ServicesにWeb会議の詳細(参加URLを含む)を含めて、参加者が招待された電子メールから会議に参加できるようにするかどうか指定する、ブール値。このプロパティはVEVENTカレンダ・コンポーネントで1回指定できます。

このプロパティの例を次に示します。

X-ORACLE-RTC-ENABLEDIRECTJOIN:TRUE

X-ORACLE-RTC-HOST-URL

このカレンダ・コンポーネント・インスタンスに関連付けられたWeb会議をホスティングするWebページのURLを指定します。この値はWeb会議で設定されます。このプロパティはVEVENTカレンダ・コンポーネントで1回指定できます。

このプロパティの例を次に示します。

X-ORACLE-RTC-HOST-URL:http://www.example.com

X-ORACLE-RTC-MEETINGID

VEVENTカレンダ・コンポーネント・インスタンスに関連付けられたWeb会議IDを指定します。この値はWeb会議サーバーのみで生成されます。このプロパティはVEVENTカレンダ・コンポーネントで1回指定できます。

X-ORACLE-RTC-PASSWORD

Web会議のオプション・キー(パスワード)。プロパティはVEVENTカレンダ・コンポーネントで指定できます。

X-ORACLE-RTC-PUBLISHATTENDEES

Oracle Calendar Serverおよびそのクライアントでは現在サポートされていません。Oracle Calendar Serverは常にこの値をTRUEに設定します。Oracle Calendar Serverのクライアントはこのプロパティをユーザーに公開しないことが推奨されます。このプロパティはVEVENTカレンダ・コンポーネントで1回指定できます。

X-ORACLE-RTC-SECURITYTYPE

Web会議対応インスタンスのセキュリティ・タイプを示します。使用できるタイプはRESTRICTED、REGULARおよびPUBLICです。プロパティはVEVENTカレンダ・コンポーネントで1回指定できます。このプロパティはVEVENTカレンダ・コンポーネントで1回指定できます。

X-ORACLE-RTC-SENDEMAILNOTIFICATION

TRUEに設定されている場合、カレンダ・クライアントが会議の参加者宛の通知電子メールを作成することを指定します。このプロパティはVEVENTカレンダ・コンポーネントで1回指定できます。

X-ORACLE-RTC-SITEID

VEVENTで表されているWeb会議に関連付けられたサイトIDを指定します。このプロパティの値はOracle Calendar Serverで生成されます。クライアントはこの値にアクセスしません。管理者は、指定された値を変更してWeb会議と統合されたサイトを追跡できます。このプロパティはVEVENTカレンダ・コンポーネントで1回指定できます。

X-ORACLE-RTC-VERSION

このWeb会議のタイプを確実にサポートするためにOracle Calendar Serverで使用されます。プロパティはVEVENTカレンダ・コンポーネントで1回指定できます。

プロパティ・パラメータ

CAL-ADDRESS(ATTENDEEおよびORGANIZERのデータ型)の、iCalendarおよびOracle固有のプロパティ・パラメータを次に示します。

CUTYPE

カレンダ・ユーザーのタイプを示します。

CN

コンポーネント・プロパティ(この場合はATTENDEEまたはORGANIZER)に関連付けられた共通の(または表示可能な)名前。

DELEGATED-FROM

リクエストを委譲した元を示します。

DELEGATED-TO

元のリクエストが委譲された先のカレンダ・ユーザーを示します。

DIR

ATTENDEEまたはORGANIZERに対応するディレクトリ情報を表すURIを示します。

MEMBER

ATTENDEEまたはORGANIZERが属すグループを示します。

PARTSTAT

ATTENDEEまたはORGANIZERの参加ステータスを示します。

このパラメータには次の値が使用可能で、その値には次のような応答と返信がOracle Connector for OutlookとOracle Calendarネイティブ・クライアントからあります。

表3-6 PARTSTATの使用可能な値

ATTENDEEプロパティ・パラメータ ネイティブ・クライアントの返信 OCFOの応答

PARTSTAT=NEEDS-ACTION

後で決定

なし

PARTSTAT=ACCEPTED

承諾

承諾

PARTSTAT=DECLINED

辞退

辞退

PARTSTAT=DECLINED

X-ORACLE-UNAVAILABLE=TRUE

(これはOracle Calendar Serverのリリース2(9.0.4)に接続中のみ適用可能)

辞退、別の日時を希望

辞退

PARTSTAT=TENTATIVE

承諾、別の日時を希望

仮の予定


X-ORACLE-UNAVAILABLEは、TRUEに設定されていてPARTSTAT=DECLINEDの場合のみ意味があります。

ROLE

ATTENDEEまたはORGANIZERがカレンダ・コンポーネントで担当する予定のロール。

RSVP

ATTENDEEがカレンダ・イベントの開催者に返信または連絡を行うかどうかを示します。

SENT-BY

ATTENDEEまたはORGANIZERの代理人を示します。

X-ORACLE-GUID

Oracle Collaboration Suiteユーザーを一意に識別します。

このプロパティの例を次に示します。

ATTENDEE;X-ORACLE-GUID=D99DBDBAAF8D6D3DE0340003BA18F2E9:mailto:
  john.doe@example.com

X-ORACLE-PERSONAL-COMMENT

カレンダ・ユーザーの個人的なコメントを指定します。このパラメータはATTENDEEプロパティで指定できます。

このプロパティの値タイプは、RFC 2045で定義されているとおり、BASE64でエンコードされた文字列です。

X-ORACLE-PERSONAL-COMMENTプロパティが定義された参加者のコンポーネントの例を次に示します。

ATTENDEE;X-ORACLE-PERSONAL-COMMENT=
  RoaXMgaXMgYSBtdWx0aS1saW5lXG4NCiAgcGVyc29uYWwgYW5ub3RhdGlvbi4gV2l0aC
  BhIGJ1bmNoIG9mIHNwZWNpYWxcbg0KICBjaGFyIHN1Y2ggYXMgY29tbWEgKCwpIHNlbWkt
  Y29sb24gKDspLCBhbmQgZG91YmxlLQ0KICBxdW90ZSAoXCIpLiI=:
  MAILTO:john.doe@example.com

X-ORACLE-PERSONAL-COMMENT-ISDIRTY

TRUEに設定されている場合、X-ORACLE-PERSONAL-COMMENTおよびX-ORACLE-PERSONAL-COMMENT-RTFパラメータの値が最後に変更された後に、VEVENTコンポーネントのDESCRIPTIONプロパティが変更されたことを指定します。このパラメータはATTENDEEプロパティで指定できます。

X-ORACLE-PERSONAL-COMMENT-RTF

カレンダ・ユーザーの個人的なコメントをリッチ・テキスト形式(RTF)で指定します。このパラメータはATTENDEEプロパティで指定できます。

X-ORACLE-SHOWASFREE

特定の参加者のビジーな時間の検索について、イベントが透過的かそうでないかを指定します。次のいずれかの値を使用できます。

  • FREE

  • BUSY

  • OUT

  • TENTATIVE

vCardのコンポーネント

カレンダ・ユーザーのアドレス帳のビジネスおよび個人の連絡先を記述します。vCardのサンプルを次に示します。

BEGIN:VCARD
UID:ORACLE:CALSERV:CONTACT/AAAAAAAABBBBBBBBCCCCCCCCDDDDDDDD
REV:20040802T195051Z
EMAIL;TYPE=PREF;TYPE=INTERNET:calendar.user@my-company.com
ADR;TYPE=X-ORACLE-OTHER:;;;;;;
ADR;TYPE=HOME:;;;;;;
ADR;TYPE=WORK:;;;;;;
N:User;Calendar;;;
FN:User\, Calendar
VERSION:3.0
END:VCARD

表3-7 vCardのコンポーネント・プロパティ

コンポーネント・プロパティ 最小発生数 最大発生数 データ型

ADR


1

n

セミコロン区切りのTEXT値

AGENT


0

1

vCard(デフォルト)、TEXT、URI

BDAY


0

1

DATE(デフォルト)、DATE-TIME

CATEGORIES


0

n

カンマ区切りのTEXT値

CLASS


0

1

TEXT

EMAIL


0

1

TEXT

FN


1

1

TEXT

GEO


0

1

セミコロン区切りの2つのFLOAT値

KEY


0

1

BINARY(デフォルト)、TEXT

LABEL


0

1

TEXT

LOGO


0

1

BINARY(デフォルト)、URI

MAILER


0

1

TEXT

N


1

1

TEXT(複数の値が可能)

NICKNAME


0

1

カンマ区切りのTEXT値

NOTE


0

1

TEXT

ORG


0

1

セミコロン区切りのTEXT値

PHOTO


0

1

BINARY(デフォルト)、URI

PRODID


0

1

TEXT

REV


0

1

DATE-TIME(デフォルト)、DATE

ROLE


0

1

TEXT

SORT-STRING


0

1

TEXT

TEL


0

n

電話番号の値

TITLE


0

1

TEXT

TZ


0

1

UTCオフセット値(デフォルト)、TEXT

UID


0

1

TEXT

URL


0

1

URI

VERSION


1

1

TEXT


vCardのコンポーネント・プロパティ

vCardのiCalendarおよびOracle固有のコンポーネント・プロパティを次に示します。

ADR

vCardオブジェクトの配信アドレスのコンポーネントを指定します。

AGENT

vCardに関連付けられた個人またはリソースの代理となる別のユーザーの情報を指定します。

BDAY

vCardが表すオブジェクトの生成日を指定します。デフォルトは1つの日付値です。1つの日付-時間値に再設定することもできます。

CATEGORIES

vCardに関するアプリケーション・カテゴリ情報を指定します。

CLASS

vCardオブジェクトのアクセス分類を指定します。

EMAIL

vCardが表すオブジェクトとの通信用の電子メール・アドレスを指定します。

FN

vCardが表すオブジェクトの名前に対応する書式設定済テキストを指定します。

GEO

vCardが表すオブジェクトの地球上の位置に関連する情報を指定します。

KEY

vCardが表すオブジェクトに関連付けられている公開鍵または認証証明を指定します。

LABEL

vCardが表すオブジェクトの配信アドレスに対応する書式設定済テキストを指定します。TYPEタイプ・パラメータを使用して配信ラベルのタイプを指定できます。

LOGO

vCardが表すオブジェクトに関連付けられているロゴの図形画像を指定します。

MAILER

vCardに関連付けられた個人が使用中の電子メール・ソフトウェアのタイプを指定します。

N

vCardが表すオブジェクトの名前のコンポーネントを指定します。

NICKNAME

vCardが表す名前の代理または追加として指定される、説明的な名前を指定します。FNまたはNタイプで指定される、なじみのある正規名の形式を指定する場合にも使用できます。

NOTE

vCardに関連付けられている追加的な情報またはコメントを指定します。

ORG

vCardに関連付けられている組織の名前および単位を指定します。

PHOTO

vCardが表すオブジェクトの別の観点を示す、画像または写真情報を指定します。デフォルトはバイナリ値です。URI値に再設定することもできます。

PRODID

vCardオブジェクトを作成した製品のIDを指定します。

REV

現在のvCardに関するリビジョン情報を指定します。

ROLE

vCardが表すオブジェクトのロール、業務またはビジネス・カテゴリに関する情報を指定します。

SORT-STRING

FNおよびNタイプの各国語固有のソートに使用される、姓または名のテキストを指定します。

TEL

vCardが表すオブジェクトの電話番号を指定します。

TZ

vCardが表すオブジェクトのタイムゾーンに関連する情報を指定します。

SOUND

このプロパティはサポートされていません。

TITLE

vCardが表すオブジェクトのジョブ・タイトル、機能的位置または機能を指定します。

UID

vCardコンポーネントに関連付けられた個人またはリソースに対応する、グローバル一意識別子を指定します。

URL

vCardが参照するオブジェクトに関連付けられているUniform Resource Locatorを指定します。

VERSION

このvCardの書式設定に使用されたvCard仕様のバージョンを指定します。プロパティはvCardオブジェクトに存在する必要があります。値は3.0になります。