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Oracle Business Intelligence Beansインストレーション・ガイドおよびリリース・ノート
10g リリース2(10.1.2.1)for Microsoft Windows and Solaris Operating System(SPARC)
B25359-01
 

 

Oracle® Business Intelligence Beans

インストレーション・ガイドおよびリリース・ノート

10g リリース2(10.1.2.1) for Microsoft Windows and Solaris Operating System(SPARC)

部品番号: B25359-01

原典情報: B16033-01 Oracle Business Intelligence Beans Installation Guide and Release Notes 10g Release 2 (10.1.2.1) for Microsoft Windows and Solaris Operating System

2005年10月

このドキュメントでは、Oracle Technology NetworkからダウンロードしたOracle Business Intelligence Beans(OracleBI Beans)に関するインストール・ガイドおよびリリース・ノートを提供します。 インストール・ガイドでは、OracleBI Beansをインストールする方法を説明します。リリース・ノートでは、OracleBI Beansの既知の問題および回避策について説明します。

リリース・ノートは、新しい情報が入手可能になった時点で定期的に更新されます。 最新バージョンのリリース・ノートを参照できるように、次のOracle Business Intelligence Webサイトをチェックしてください。

http://www.oracle.com/technology/products/bi

このリリース・ノートは、次の各項で構成されています。

注意: ドキュメント内に記載されているURLや参照ドキュメントには、Oracle Corporationが提供する英語の情報も含まれています。

1 ドキュメントのアクセシビリティについて

オラクル社は、障害のあるお客様にもオラクル社の製品、サービスおよびサポート・ドキュメントを簡単にご利用いただけることを目標としています。オラクル社のドキュメントには、ユーザーが障害支援技術を使用して情報を利用できる機能が組み込まれています。HTML形式のドキュメントで用意されており、障害のあるお客様が簡単にアクセスできるようにマークアップされています。 標準規格は改善されつつあります。オラクル社はドキュメントをすべてのお客様がご利用できるように、市場をリードする他の技術ベンダーと積極的に連携して技術的な問題に対応しています。 オラクル社のアクセシビリティについての詳細情報は、Oracle Accessibility ProgramのWebサイトhttp://www.oracle.com/accessibility/を参照してください。

ドキュメント内のサンプル・コードのアクセシビリティについて

スクリーン・リーダーは、ドキュメント内のサンプル・コードを正確に読めない場合があります。 コード表記規則では閉じ括弧だけを行に記述する必要があります。しかし一部のスクリーン・リーダーは括弧だけの行を読まない場合があります。

外部Webサイトのドキュメントのアクセシビリティについて

このドキュメントにはオラクル社およびその関連会社が所有または管理しないWebサイトへのリンクが含まれている場合があります。オラクル社およびその関連会社は、それらのWebサイトのアクセシビリティに関しての評価や言及は行っておりません。

2 OracleBI Beansに関する情報

OracleBI Beansは標準ベースのJavaBeans™のセットであり、Oracle OLAP用に設計された分析対応のアプリケーション基本構成要素を提供します。Oracle JDeveloperおよびOracleBI Beansを使用して、Webアプリケーションを迅速かつ簡単に構築できます。 これらのアプリケーションは、不定期に情報を参照するユーザーや、完全な非定型クエリーおよび分析機能を必要とするハイエンド・ユーザーのどちらにも、Oracleデータベースの拡張分析機能を提供します。詳細は、次の資料を参照してください。

3 システム要件

この項では、OracleBI Beansのインストール要件に関する次の情報を提供します。

3.1 ソフトウェア要件

OracleBI Beansは、Oracle JDeveloperの拡張機能を提供します。 OracleBI Beansをインストールする前に、Oracle Technology NetworkからOracle JDeveloper 10g(リリース10.1.2.1、ビルド1913)をダウンロードし、使用中のコンピュータにインストールする必要があります。詳細は、Oracle JDeveloperのインストレーション・ガイドを参照してください。このインストレーション・ガイドには、他のJDeveloperドキュメントとともにOracle Technology Networkの次のWebサイトからアクセスできます。

http://www.oracle.com/technology/software/products/jdev/index.html

重要: 古いバージョンや新しいバージョンではなく、必ずOracle JDeveloper 10g(リリース10.1.2.1、ビルド1913)をダウンロードしてください。

3.2 ハードウェア要件

使用中のコンピュータがOracle JDeveloperのインストレーション・ガイドに記載されているハードウェアの最低要件を満たしている必要があります。また、OracleBI Beansをインストールするためのハード・ディスクの空き容量が約101MB必要です。

3.3 データベース要件

OracleBI Beans 10.1.2.1は、次のデータベース・バージョンでサポートされています。

  • Oracle9i Databaseリリース2(9.2.0.6以上)。

  • Oracle Database 10g Enterprise Editionリリース1(10.1.0.4以上)。

  • Oracle Database 10g Enterprise Editionリリース2(10.2.0.1以上)。認定が予定されています。

サポートされるバージョンの最新情報は、http://metalink.oracle.comの「Certify」アプリケーションで入手できます。

3.3.1 最新のOLAPパッチのダウンロード

多次元データソースのクエリー時には、特定のデータベース・リリースとパッチのみがサポートされます。 最新のOLAPパッチを適用しているかどうかを確認するには、次の手順を実行します。

最新のOLAPパッチにアクセスする手順は、次のとおりです。

  1. http://metalink.oracle.comで、OracleMetalinkにログインします。

  2. 「Patch」をクリックします。

  3. 「Advanced Search」をクリックします。

  4. 「Advanced Search」画面で、次のフィールドに入力します。

    • Product or Product Family: 「Search」アイコンをクリックし、「Search in」フィールドから「Database & Tools」を選択します。「View All」をクリックします。検索結果リストからOracle OLAPをクリックします。

    • Release: ドロップダウン・リストから適切なリリース番号を選択します。

    • Patch Type: 「Any」を選択します。

    • Platform or Language: ユーザーの環境で使用しているプラットフォームを選択します。

    • 残りのフィールドは空白のままにします。

    「Go」をクリックすると、パッチ・リストが表示されます。OLAPパッチは、パッチ名に「OLAP」という文字が含まれています。

4 インストール・ガイド

OracleBI Beansにインストーラは必要ありません。OracleBI Beansのインストールには解凍ツールが必要です。www.info-zip.orgから、プラットフォームに関係なく使用できるInfo-Zipという解凍ツールをダウンロードできます。

Oracle Technology Networkからダウンロードするファイルは、bibeans10121.zipです。

重要: このOracleBI Beansのリリースは、既存のOracleホーム・ディレクトリにはインストールしないでください。インストールすると、Oracle Universal InstallerでOracleBI Beansをアンインストールできなくなります。

このドキュメントでは、jdev_installを使用して、Oracle JDeveloper 10g(リリース10.1.2.1、ビルド1913)がインストールされているディレクトリ位置を表します。 たとえば、Oracle JDeveloper 10gc:\jdev10gにインストールされた場合、jdev_installc:\jdev10gとなります。

古いバージョンや新しいバージョンではなく、必ずOracle JDeveloper 10g(リリース10.1.2.1、ビルド1913)を使用してください。

この項では、OracleBI Beansのインストールに関して次の情報を提供します。

4.1 WindowsプラットフォームでのOracleBI Beansのインストール

OracleBI BeansをWindowsプラットフォームにインストールするには、次の手順を実行してください。

  1. スタンドアロン版Oracle JDeveloper 10gがインストールされているディレクトリにbibeans10121.zipファイルを解凍します。

  2. 既存のファイルを上書きするかどうかを尋ねるプロンプトが表示された場合は、常に「はい」を選択します。

4.2 Windows以外のプラットフォームでのOracleBI Beansのインストール(動作保証なし)

OracleBI BeansをWindows以外のプラットフォームにインストールするには、次の手順を実行してください。

  1. 次のコマンドを使用して、スタンドアロン版Oracle JDeveloper 10gがインストールされているディレクトリにbibeans10121.zipファイルを解凍します。

    unzip -o bibeans10121.zip -d jdev_install

    重要: 必ず-oスイッチを指定し、bibeans10121.zipファイル内の適切なファイルによって既存のファイルが上書きされ、OracleBI Beansが適切に機能できるようにしてください。

  2. 既存のファイルを上書きするかどうかを尋ねるプロンプトが表示された場合は、常に「はい」を選択します。

  3. ファイルが抽出された後で次のコマンドを入力し、これらのファイルすべてに読取り権限があることを確認します。

    chmod -R g+r jdev_install

  4. OracleBI Beansカタログのスクリプトを実行するには、次のコマンドを入力して、これらのファイルに実行権限を付与します。

    chmod +x jdev_install/bibeans/bin/*.csh

  5. OracleBI Beansの構成チェック・ユーティリティを実行するには、次のコマンドを入力して、これらのファイルに実行権限を付与します。

    chmod +x jdev_install/bibeans/bi_checkconfig/*.csh

5 OracleBI Beans(およびOracle JDeveloper)の起動

OracleBI Beansを使用するには、JDeveloperを実行します。

6 インストール後の作業

ユーザーの環境に適したインストール後の作業を実行します。次の点に注意してください。

6.1 データベースに関する考慮事項

BI Beansでは、Oracle9i Databaseリリース2またはOracle Database 10g Enterprise Editionに格納されているデータがサポートされます。 ただし、3.3項「データベース要件」で説明しているように、サポート対象となるのは特定のリリースおよびパッチのみです。

OracleBI Beansアプリケーションの接続先となるデータベース・バージョンに基づき、次の各項を参照してください。

6.1.1 BI Beansと併用するOracle9i Databaseリリース2の準備

Oracle9i Databaseリリース2と併用する場合は、次の作業を実行します。

  1. Oracle9i Databaseリリース2をインストールします(まだインストールしていない場合)。

    • 手順の説明は、Oracle Technology Networkから該当するプラットフォームのOracle9iのインストレーション・ガイドをダウンロードしてください。

      http://www.oracle.com/technology

    • サポートされているデータベース・バージョンの詳細は、3.3項「データベース要件」を参照してください。

    注意: データベース・クライアントをインストールする際には、必ず別のOracleホーム・ディレクトリにインストールしてください。

  2. 『Oracle OLAP表キューブ集計と問合せ操作のベスト・プラクティス』に記載される構成設定に従って、データベースを構成します。このドキュメントにアクセスするには、パッチ・セット2529822をダウンロードします。BI Beansが正しく動作し、効率的に機能するためには、これらの構成設定に正確に従う必要があります。このドキュメントは必要に応じて更新されるため、新しいパッチ・セットをダウンロードする際には、新しいバージョンがないかどうかを確認してください。

  3. 『Oracle OLAPアプリケーション開発者ガイド』の説明に従って、適切なOLAPメタデータを定義します。このドキュメントは、Oracle Technology Network(http://www.oracle.com/technology)から入手できます。適切なメタデータを定義しないと、OLAPクエリーを作成できなくなります。次のいずれかのツールを使用して、メタデータを定義します。

    • Oracle Enterprise ManagerのOLAP管理ツール。詳細は、Oracle Enterprise Managerのヘルプ・システムを参照してください。

    • OracleBI Warehouse Builder。詳細は、『Oracle Warehouse Builderユーザーズ・ガイド』を参照してください。

6.1.2 BI Beansと併用するOracle Database 10g Enterprise Editionの準備

Oracle Database 10g Enterprise Editionと併用する場合は、次の作業を実行します。

  1. Oracle Database 10g Enterprise Editionをインストールします(まだインストールしていない場合)。

    • 手順の説明は、Oracle Technology Networkから該当するプラットフォームのOracle Database 10g Enterprise Editionのインストレーション・ガイドをダウンロードしてください。

      http://www.oracle.com/technology

    • サポートされているデータベース・バージョンの詳細は、3.3項「データベース要件」を参照してください。

    注意: データベース・クライアントをインストールする際には、必ず別のOracleホーム・ディレクトリにインストールしてください。

  2. 『Oracle OLAP表キューブ集計と問合せ操作のベスト・プラクティス』に記載される構成設定に従って、データベースを構成します。このドキュメントにアクセスするには、パッチ・セット3760779をダウンロードします。BI Beansが正しく動作し、効率的に機能するためには、これらの構成設定に正確に従う必要があります。このドキュメントは必要に応じて更新されるため、新しいパッチ・セットをダウンロードする際には、新しいバージョンがないかどうかを確認してください。

  3. 『Oracle OLAPアプリケーション開発者ガイド』の説明に従って、適切なOLAPメタデータを定義します。このドキュメントは、Oracle Technology Network(http://www.oracle.com/technology)から入手できます。適切なメタデータを定義しないと、OLAPクエリーを作成できなくなります。次のいずれかのツールを使用して、メタデータを定義します。

    • Oracle Enterprise ManagerのOLAP管理ツール。詳細は、Oracle Enterprise Managerのヘルプ・システムを参照してください。

    • OracleBI Warehouse Builder。詳細は、『Oracle Warehouse Builderユーザーズ・ガイド』を参照してください。

    • Analytic Workspace Manager。詳細は、『Oracle OLAPアプリケーション開発者ガイド』を参照してください。

6.2 その他の作業

データベースの準備の他、ユーザーの環境に応じて次の作業を行ってください。

  • 移行の詳細は、7項「既存のOracleBI Beansプロジェクトの移行」を参照してください。

  • JDeveloperのデフォルトにより、JDKは..\..\jdkディレクトリ(Windows)または/usr/java/jdk1.4ディレクトリ(Solaris)にあるものと想定されます。 JDKがデフォルトの場所にない場合は、BIT_ORACLE_HOME/jdev/bin/jdev.confを編集して、SetJavaHomeオプションの設定を変更する必要があります。

  • JDeveloperを使用して設計する際には、分析データがプロジェクトに保存されます。 ただし、開発者またはエンド・ユーザーが、分析データやオブジェクトを他の開発者やエンド・ユーザーと共有できるようにする場合は、ヘルプ・トピックのBI Beansカタログのインストールおよび構成に関する項の説明に従って、OracleBI Beansカタログをインストールおよび構成する必要があります。

  • アプリケーションをテストするには、選択したデプロイメント環境をインストールする必要があります。 詳細は、ヘルプ・トピックのデプロイメント環境の要件に関する項を参照してください。

  • BI Beansには、クライアント環境の構成を検証および報告するユーティリティが含まれています。この構成診断ユーティリティの目的は、構成に関する情報を収集して問題を診断することです。このユーティリティを使用すると、BI Beans、JDeveloperおよびOracle Databaseのリリース番号などの情報が表示され、OLAPカタログのメタデータと照合した診断テストが実行されます。

    詳細は、BI Beansヘルプ・システムのBI Beansクライアント構成の検証に関する項を参照してください。

7 既存のOracleBI Beansプロジェクトの移行

この付録では、Oracle9i JDeveloper(9.0.4)からの既存のOracleBI Beansプロジェクトの移行手順を説明します。 OracleBI Beans 10.1.2より前のバージョンからプロジェクトを移行する必要がある場合、7.5項「OracleBI Beansカタログの移行後の作業(オプション)」で説明するオプション作業の実行を検討してください。 この付録の構成は、次のとおりです。

7.1 Oracle OLAPインスタンスの移行(オプション)

OracleBI Beans 10.1.2アプリケーションは、Oracle9i リリース2またはOracle Database 10g リリース1(または2)Enterprise Editionに対して実行できます。その他の移行手順を実行する前に、次のリストの説明に従って、使用するデータベース・バージョンを決定する必要があります。

  • OracleBI BeansアプリケーションをアップグレードしてOracle9i リリース2 Enterprise Editionと併用する予定で、現在は以前のバージョンのデータベースと併用している場合は、アプリケーションを移行する前に、データベースをアップグレードする必要があります。詳細は、Oracle9i Databaseリリース2のインストレーション・ガイドを参照してください。

  • OracleBI BeansアプリケーションをアップグレードしてOracle Database 10g リリース1(または2)Enterprise Editionと併用する予定で、現在は以前のバージョンのデータベースと併用している場合は、アプリケーションを移行する前に、データベースをアップグレードする必要があります。 Oracle OLAPの移行の詳細は、Oracle Database 10g リリース1(または2)Enterprise Edition用の『Oracle OLAPアプリケーション開発者ガイド』を参照してください。

サポートされているデータベース・バージョンの詳細は、3.3項「データベース要件」を参照してください。

7.2 OracleBI Beansカタログの移行

リモートOracleBI Beansカタログを移行するには、OracleBI Beansに付属するアップグレード・ユーティリティを実行します。 次のリストに示すように、ユーティリティの名前および場所は、プラットフォームごとにわずかに異なります。

  • Windowsの場合: ユーティリティ名はbi_upgradecatalog.batであり、JDEV_HOME\bibeans\binディレクトリに格納されています。ここでは、JDEV_HOMEはJDeveloperがインストールされているディレクトリです。

  • Sun Solaris(SPARC)の場合: ユーティリティ名はbi_upgradecatalog.cshであり、JDEV_HOME/bibeans/binディレクトリに格納されています。ここでは、JDEV_HOMEはJDeveloperがインストールされているディレクトリです。

重要: アップグレード・ユーティリティは、Oracle BI Beansリリース9.0.3または9.0.4からOracle BI Beansリリース10.1.2へのアップグレードでのみ実行できます。 必ず、最新バージョンのOracle BI Beansに付属するユーティリティを実行してください。

カタログの移行ユーティリティの詳細は、Oracle BI Beansヘルプ・システムのOracle BI Beansカタログのアップグレード・ユーティリティに関するヘルプ・トピックを参照してください。

7.2.1 Oracle Database 10g Enterprise Editionリリース2へ移行する場合の追加手順

アップグレード・ユーティリティを実行して既存のOracleBI BeansカタログをOracle Database 10g Enterprise Editionリリース2(10.2.0.1以上)に移行するだけでなく、次の手順を実行して、データベース・サーバー上のPL/SQLパッケージを更新する必要があります。

  1. 次のようにパッチをインストールします。

    1. OracleBI Beansインストール・ディレクトリでbidatasvr.jarを検索します。

    2. bidatasvr.jarからbibcoreb.plsファイルをローカル・ディレクトリに抽出します。 このjarファイルには圧縮スコープがあり、oracle\dss\persistence\storagemanager\bi\scriptsディレクトリに抽出されます。

  2. 次のようにパッチを適用します。

    1. コマンド・プロンプトに、次のように入力します。

      cd oracle\dss\persistence\storagemanager\bi\scripts

    2. sqlplusセッションをオープンします。 たとえば、次のように入力します。

      sqlplus BIBCAT/BIBCAT@mydb

      ここで、mydbは接続文字列、BIBCAT/BIBCATはOracleBI Beansカタログのホストとなるスキーマの所有者のユーザー名およびパスワードです。

    3. sqlplusプロンプトに、次のように入力します。

      SQL> @bibcoreb.pls

      この手順により次の出力が表示されます。

      Package body created.
      Commit complete.
      
      
  3. 次の手順で、パッケージが有効であることを確認します。

    1. sqlplusセッションを再オープンします。

    2. 次のSQLコマンドを入力します。

      SQL> column OBJECT_NAME format a30;
      SQL> column STATUS format a10;
      SQL> select object_name, status from user_objects where object_name='BISM_CORE';
      
      

      次の表示は、パッチが正常に適用されたことを示しています。

      OBJECT_NAME                STATUS
      ------------------------------------------------
      BISM_CORE                  VALID
      BISM_CORE                  VALID
      

7.3 旧リリースからのユーザー設定の移行

Oracle9i JDeveloper(9.0.4)のリリースからOracle JDeveloper 10gにユーザー設定を移行できます。 初めてOracle JDeveloper 10gを開いたときに、ユーザー設定を旧バージョンから移行するよう求めるプロンプトが表示されます。デフォルトでは、すべての設定が移行するようにマーク付けされています。 ユーザー設定、特にデータベース接続のアップグレードを許可する必要があります。データベース接続が移行されていない場合、移行するいずれかのワークスペースに存在する、BIDesignersにより参照される接続を再作成する必要があります。

Oracleでは、Oracle JDeveloperリリース3.2.3からOracle9i JDeveloper(9.0.4)以上への直接移行はサポートされていません。

7.4 OracleBI Beansワークスペースの移行

プロジェクトを移行するには、次の手順を実行します。

  1. ワークスペースを移行する前に、これらのワークスペースのバックアップ・コピーを作成します。

  2. 7.3項「旧リリースからのユーザー設定の移行」の説明に従ってデータベース接続を自動的に移行しなかった場合、続行する前にこれらの接続を移行します。 Oracle JDeveloper 10gで、「接続ナビゲータ」を表示し、「データベース」を右クリックして、「接続のインポート」を選択します。

    Oracle9i JDeveloper(9.0.4)の接続を使用するBIDesignerを開く前に、必ずこの手順を完了してください。

  3. JDeveloperでプロジェクトを移行します。

    Oracle9i JDeveloper(9.0.4)で作成されたワークスペース、またはOracle JDeveloper 10gのワークスペースに追加するOracle9i JDeveloper(9.0.4)で作成されたプロジェクトを移行する必要があります。 Oracle JDeveloper 10gを起動し、Oracle9i JDeveloper(9.0.4)のOracle BI Beansワークスペースを開くと、「移行ウィザード」が表示されます。このウィザードでは、多くの移行手順を自動的に実行できます。 たとえば、このウィザードにより、ワークスペースが適切なOracle JDeveloper 10gバージョンに更新されます。UIXのインストール可能なファイルおよびHTMLアプリケーションのデータ・バインド構文の更新など、適宜その他のオプションを自動的に実行できます。

    ウィザードにより任意のローカル・カタログが自動的に移行されるよう許可する必要があります。ウィザードでは、移行前にカタログをバックアップするかどうかも指定できます。特定のローカル・カタログを移行しない場合は、ウィザードでそれらのカタログを選択解除できます。リモート・カタログのアップグレードの詳細は、7.2項「OracleBI Beansカタログの移行」を参照してください。

  4. 自動アップグレードが完了したら、「コンパイラ」オプションで「非推奨を指摘」を選択し、置換が必要な推奨されないクラスまたはタグを識別するようアプリケーション・コードをコンパイルし、表示されたエラーを修正します。

  5. 次の行を削除してプロジェクト設定を編集し、このオプションが設定されていないことを確認します。このオプションが設定されていると、JDeveloperでは新規バージョンではなく旧バージョンのJDBCが使用されます。

    -Djava.ext.dirs=C:\Jdev\JDev904_2.7.5.32.1\jdev\lib\patches

  6. アプリケーションにプレゼンテーションが含まれ、シンQueryBuilderを使用してそのプレゼンテーションを編集する場合、「開始」ページでメジャーが選択されていない場合があります。 この問題を解決するには、次の手順を実行します。

    1. JDeveloperでプレゼンテーションを編集します。

    2. プレゼンテーション・エディタの「項目」パネルを使用し、「OK」または「適用」をクリックします。

    3. 設計時カタログからランタイム・カタログにアプリケーションを再配置します。

  7. 所有するアプリケーションの種類に応じて、次の各項で説明する適切な手順を実行します。

7.4.1 OracleBI Beans JSPアプリケーションの手動移行手順

JSPアプリケーションについては、次の各項で説明する手動移行手順を実行します。

7.4.1.1 ネームスペースの更新

各ページのコードの1行目にあるネームスペースを編集します。 次の例に示すように、既存のネームスペースに「/jsp」を追加します。

編集前:

<%& taglib uri="http://xmlns.oracle.com/bibeans" prefix="orabi" %>

編集後:

<%& taglib uri="http://xmlns.oracle.com/bibeans/jsp" prefix="orabi" %>

7.4.1.2 新規BI JSPタグ機能へのアクセス

このリリースのOracle BI Beansに新規に追加されたJSPタグ機能にアクセスするには、次の手順を実行する必要があります。

  1. 移行アプリケーションのすべてのJSPページの最上部に、次のテキストを追加します。

    <%@ taglib uri="http://java.sun.com/jstl/core" prefix="c"%>

  2. 次の手順を実行して、JSTLタグ・ライブラリがプロジェクトに含まれることを確認します。

    1. <project>\public_html\WEB-INF\libディレクトリをチェックし、ここにstandard.jarファイルが含まれるかどうかを確認します。含まれない場合は、手順bおよびcを実行します。

    2. 移行プロジェクトで任意のJSPページを開きます。「コンポーネント・パレット」で、「JSTLコア」を選択します。outタグをページにドラッグします。タグ・エディタで「OK」を選択します。

    3. JSPページで、<c:out></c:out>タグを検索し、削除します。

      <project>\public_html\WEB-INF\libディレクトリを再度チェックします。このディレクトリにstandard.jarファイルが存在する必要があります。

7.4.1.3 Updating the <body> Tag

BIThinSessionタグが含まれる各ページでHTML <body>タグを更新します。ネームスペースを編集した後、BIBodyタグおよびInitBITagsタグを更新する必要があります。BIBodyタグは、ビジュアル・エディタに表示されている場合、ページ上でドラッグ・アンド・ドロップできます。InitBITagsタグは、フォームの1つ目の子としてドラッグ・アンド・ドロップできます。

ドラッグ・アンド・ドロップ技術が無効である場合、次の手順で説明するように、タグを手動で編集できます。

  1. <body>タグを削除し、その場所に、必須のBIタグであるBIBody(HTML <form>タグの前)およびInitBITags(HTML <form>タグの後)を挿入します。

  2. <form>のアクション属性をJSPページ名に設定します。

  3. メソッド属性をPOSTに設定します。

  4. InitBITagsのparentForm属性を<form>の名前に設定します。

次のコードは、biexplorerdetail1.jspというページにおけるこれらのタグの例を示しています。

<orabi:BIBody>
<form name="BIForm" method="POST" action="biexplorerdetail1.jsp" >
<orabi:InitBITags parentForm="BIForm"/>

注意: JSPページ名の指定にスラッシュがないことを確認してください。さらに、終了タグ</body>を</orabi:BIBody>に置き換えてください。

7.4.1.4 プレゼンテーションにアクセスしたコードの更新

アプリケーションにJSPページのスクリプトレットが含まれる場合、またはIDによりプレゼンテーションにアクセスし、このプレゼンテーションをThinDataviewCommonにキャストしたJavaコードが含まれる場合、このプレゼンテーションをプレゼンテーションBeanにキャストし、このBeanからデータ・ビューを取得する必要があります。

このためには、次のようなコード行を変更し、

ThinDataviewCommon dataView = (ThinDataViewCommon)pageContext.findAttribute
("biuntitled1_pres1");

次のようにします。

ThinDataviewCommon tdvc = null;
Presentation p = (Presentation)pageContext.findAttribute
("biuntitled1_pres1");
if (p != null)
   tdvc = p.getView();

新規プレゼンテーションBeanにアクセスするには、次のインポートを追加します。

oracle.dss.thin.beans.dataView.Presentation;

7.4.1.5 SaveButton JSPタグの更新

SaveButton JSPタグはSaveLinkタグで置き換えられました。アプリケーションでSaveButton JSPタグが使用されている場合、次の手順を実行してアプリケーションを更新できます。

  1. BIThinSessionで、次のようなSaveButtonタグを検索します。

    <orabi:SaveButton id="analyze1_SaveButton1"
    presentationId="analyze1_Presentation1"
    saveConfirmationPage="saveconf1.jsp"
    saveConfirmationId="saveconf1_SaveConfirmation1" />
    
    

    次の例に示すように、SaveLinkタグを使用するようSaveButtonタグを変更します。

    <orabi:SaveLink id="analyze1_SaveButton1" mode="Save"
    presentationId="analyze1_Presentation1" />
    
    
  2. SaveButtonタグのRenderタグを変更します。たとえば、次のようなRenderタグがあるとします。

    <orabi:Render targetId="analyze1_SaveButton1" parentForm="BIForm"/>
    
    

    Renderタグを次のように編集します。

    <orabi:Button text="Save" onClick="${analyze1_SaveButton1_data.showDialog}"/>
    
    

    ユーザーが「保存」ボタンをクリックすると、内部の保存ページが表示されます。

7.4.1.6 DimensionMemberList JSPタグのmembers属性の更新

DimensionMemberListタグのmembers属性のフォーマットが変更されています。 以前のフォーマットはmember1;member2;member3でした。 次に例を示します。

members="WORLD;AMERICA;EUROPE"

新しいフォーマットは、level1::member1;level2::member2;level3::member3です。 次に例を示します。

members="L1::WORLD;L2::AMERICA;L3::EUROPE"

この属性のフォーマットを更新するには、次の手順を実行します。

  1. DimensionMemberListの定義タグを編集します。「構造」ウィンドウで定義タグを選択するか、ビジュアル・エディタでリストを右クリックし、「定義タグの編集」を選択します。

  2. members属性を選択します。

  3. 省略記号ボタンを選択して拡張エディタを表示します。

    無効な属性値が存在するため新しいフォーマットに更新されることを示すメッセージが表示されます。

  4. 「OK」を選択します。 membersエディタが表示されます。

  5. エディタの右側に正しいmember属性が表示されていることを確認します。

  6. 「OK」を選択してウィザードを完了します。

    タグ編集プロパティ・インスペクタに、新しいmember属性フォーマットが表示されます。

  7. 「タグの編集」ダイアログで「OK」を選択します。

7.4.2 OracleBI Beans UIXアプリケーションの手動移行手順

UIXアプリケーションについては、次の各項で説明する手動移行手順を実行します。これらの手順では、BI Beansによりカスタム・アプリケーションの基盤として生成されたUIXアプリケーションを使用したことを前提としています。

7.4.2.1 イメージのパスの更新

ワークスペースにイメージが含まれる場合、次の手順の説明に従って、イメージをコピーし、BIPageTemplate UITファイルおよびログインUIXファイル内のイメージのパスを更新する必要があります。

  1. BIPageTemplate UITファイルおよびログインUIXページ内のすべてのイメージのソース・パスを更新します。Oracle9i JDeveloper(9.0.4)では、イメージはpublic_html\cabo\images\<app_name>ディレクトリに格納されています。 Oracle JDeveloper 10gでは、public_html\<app_name>ディレクトリに格納されています。

    たとえば、このディレクトリの指定は、UITファイル内の次のようなタグで行われます。

    <images source="cabo\images\<app_name>\required.gif">

    このタグを次のように変更します。

    <images source="<app_name>\required.gif">

  2. アプリケーションでカスタム・イメージが使用される場合、手順1で指定したように、Oracle JDeveloper 10gの該当するディレクトリにイメージをコピーします。

7.4.2.2 エラー・ページの更新

移行中、UIXアプリケーションのエラー・ページにおける問題を説明したメッセージが表示される場合があります。 この問題を解決するには、次のいずれかの処理を実行します。

  • Oracle BI Beans 10.1.2により自動的に提供されるデフォルトのエラー・ページを使用する場合は、プロジェクトをOracle BI Beans 10.1.2に移行する前に、既存のエラー・ページを削除します。

  • デフォルトのエラー・ページがカスタマイズ済であり、変更内容を保持する必要がある場合は、移行する前に<bibeans:biPageTemplate>要素を編集し、renderLogoutButton属性を削除します。たとえば、要素が次のように表示されているとします。

    <bibeansTemplate:biPageTemplate
         xmlns="http://xmlns.oracle.com/uix/ui"
         xmlns:data="http://xmlns.oracle.com/uix/ui"
         xmlns:ctrl="http://xmlns.oracle.com/uix/controller"
        renderLogoutButton="false"
        renderOpenButton="false"
        pageTitle="BI uiXML Application Error">
    
    

    要素を編集し、次のテキストを削除します。

    renderLogoutButton="false"

    要素を編集した後、web.xmlファイルを変更します。エラー・ページのエントリは次のように表示されます。

    <init-param>
       <param-name>oracle.cabo.servlet.errorPage</param-name>
       <param-value>cabo/bi/uix/error</param-value>
    </init-param>
    
    

    cabo/bi/uix/errorを変更し、カスタマイズしたエラー・ページを指すようにします。

7.4.2.3 部分ページ・レンダリングの要素の追加

部分ページ・レンダリング(PPR)機能を使用するテンプレート・ページを編集する必要があります。次の例に示すように、<body>要素をアプリケーション・コードに追加します。

<contents>
    <body>
       <contents>
          <form name="form1" method="POST">
              <contents>

</body>タグを必ず適切な場所に追加してください。

7.4.2.4 dialogLinkDef要素ごとのコードの追加

Oracle JDeveloper 10gで、ボタン、リンクまたはイメージのonClick属性にdialogLinkをバインドするには、キーshowDialogによりdialogLinkのdataObjectにバインドする必要があります。たとえば、dialogLinkのIDがdlgLnk1であり、BIThinSession、bisession1で定義されているとします。

Oracle9i JDeveloper(9.0.4)では、コードは次のようになります。

<button onClick="${bibeans:data().bisession1.dlgLnk1}"/>

Oracle JDeveloper 10gでは、コードは次のようになります。

<button onClick="${bibeans:data().bisession1.dlgLnk1_data.showDialog}"/>

7.4.2.5 プレゼンテーションにアクセスしたコードの更新

IDによりプレゼンテーションにアクセスし、このプレゼンテーションをThinDataviewCommonにキャストするJavaコードがアプリケーションに含まれる場合、このプレゼンテーションをプレゼンテーションBeanにキャストし、このBeanからデータ・ビューを取得する必要があります。

このためには、次のようなコード行を変更し、

ThinDataviewCommon dataview =
 (ThinDataViewCommon) pageObjects.get("<parameter>");

次のようにします。

Presentation presentation =
   (Presentation) pageObjects.get("<parameter>");
ThinDataviewCommon dataview = null;
if (presentation !=null)
   dataview=presentation.getView();

旧バージョンのUIXアプリケーションのJavaコードには、このコード変更を加える必要がある2つのインスタンスがあります。

新規プレゼンテーションBeanにアクセスするには、次のインポートを追加します。

oracle.dss.thin.beans.dataView.Presentation;

7.4.2.6 SaveDef UIXタグの更新

現行リリースでは、saveConfirmationタグは推奨されないため、SaveDef UIXタグに置き換えられています。 saveConfirmationページではなく、自動的に提供される内部の保存ダイアログ・ページを使用する必要があります。

たとえば、コードの元の行は次のようになります。

<bibeans:saveDef id="saveBtn1"
presentationId="pres1"
saveConfirmationPage="SaveConfirm1.uix"
saveConfirmationId="saveConf1" />

コードを次の行のようにリライトします。

<bibeans:saveDef id="saveBtn1" presentationId="pres1" mode="Save" />

ユーザーが「保存」ボタンをクリックすると、内部の保存ページが表示されます。

7.4.2.7 DimensionMemberList UIXタグのmembers属性の更新

DimensionMemberListタグのmembers属性のフォーマットが変更されています。 以前のフォーマットはmember1;member2;member3でした。 次に例を示します。

members="WORLD;AMERICA;EUROPE"

新しいフォーマットは、level1::member1;level2::member2;level3::member3です。 次に例を示します。

members="L1::WORLD;L2::AMERICA;L3::EUROPE"

この属性のフォーマットを更新するには、次の手順を実行します。

  1. DimensionMemberListの定義タグを編集します。「構造」ウィンドウで定義タグを選択するか、ビジュアル・エディタでリストを右クリックし、「定義タグの編集」を選択します。

  2. members属性を選択します。

  3. 省略記号ボタンを選択して拡張エディタを表示します。

    無効な属性値が存在するため新しいフォーマットに更新されることを示すメッセージが表示されます。

  4. 「OK」を選択します。 membersエディタが表示されます。

  5. エディタの右側に正しいmember属性が表示されていることを確認します。

  6. 「OK」を選択してウィザードを完了します。

    タグ編集プロパティ・インスペクタに、新しいmember属性フォーマットが表示されます。

  7. 「タグの編集」ダイアログで「OK」を選択します。

7.4.3 OracleBI Beans Java-Clientクラス・アプリケーションの手動移行手順

Javaクライアント・クラスを使用するアプリケーションについては、次の各項で説明する手動移行手順を実行します。

7.4.3.1 グラフのコード変更

アプリケーションにグラフを使用する場合、次のコード変更を加える必要があります。コードの次の行を変更します。

((GraphLayout) layout).setGraph((UIGraph) dv);

次のようにします。

((GraphLayout) layout).setGraph((Graph) dv);

7.4.4 OracleBI Beans Javaサーブレット・アプリケーションの手動移行手順

サーブレット・アプリケーションを移行する前に、多くのカスタム・ページまたは機能を追加したかどうかを確認します。カスタマイズをそれほど追加していない場合は、JSPまたはUIXアプリケーションを生成し、そこでカスタマイズを再作成する必要があります。JSPまたはUIXアプリケーションに切り替えることで、Oracle BI Beansの強力な新機能を簡単に利用できます。

サーブレット・アプリケーションを移行する場合は、次の各項で説明する手動移行手順を実行します。

7.4.4.1 サーブレット・アプリケーションのCaboディレクトリ内のインストール可能ファイルの更新

JSPまたはUIXアプリケーションを移行すると、caboディレクトリ内のインストール可能ファイルが自動的に更新されます。これらのインストール可能ファイルは、サーブレット・アプリケーションでは自動的に更新されません。 caboディレクトリには、UIXおよびOracle BI Beansのイメージ、スタイル・シートおよびJavascriptファイルが含まれており、これらのファイルはOracle9i JDeveloper(9.0.4)からOracle JDeveloper 10gへ更新されています。サーブレット・アプリケーションのcaboディレクトリ内のインストール可能ファイルを更新するには、次の手順を実行します。

  1. アップグレードするプロジェクトのpublic_htmlディレクトリに移動します。

  2. caboディレクトリの名前をcabo.9.0.4に変更します。

  3. サーブレット・アプリケーションの場合と同じBIDesignerを使用して、UIXまたはJSPページを新規作成します。

    ページが生成されると、プロジェクトのcaboディレクトリが新規作成されます。

  4. 旧ディレクトリ(cabo.9.0.4)に、その他のファイル(新規スタイル・シート、.xssファイルまたはアプリケーション固有のイメージ・ファイルを作成した場合など)が格納されていた場合、これらのファイルを新規caboディレクトリにコピーする必要があります。

  5. (オプション)作成された新規ページを安全に削除できます。

7.4.4.2 サーブレット・アプリケーションのサンプルの参照

Oracle BI Beansには、サーブレット・アプリケーション・サンプルのセットが付属しています。 Oracle JDeveloper 10gでのサーブレット・アプリケーションの操作に関する推奨事項については、これらのサンプルを参照してください。たとえば、ViewToolbarに影響するコードを参照し、これに従ってアプリケーション・コードを変更します。ViewToolbarには下位互換性がありません。

7.5 OracleBI Beansカタログの移行後の作業(オプション)

カタログを移行した後、移行後の作業を実行してパフォーマンスを向上させることができます。

7.5.1 カタログ移行後の作業が役立つ条件

次のすべての条件を満たしている場合、オプションの移行後の作業を実行できます。

  • OracleBI Beans 9.0.3またはOracleBI Beans 10g(9.0.4)からOracleBI Beans 10.1.2に移行したアプリケーションを使用している場合。

  • Oracle Database 10g上で動作する移行したOracleBI Beansカタログを使用している場合。

  • アプリケーションの実行中、標準ErrorHandlerログに次の警告メッセージが検出された場合。

    BIB-9549 クエリーにレベル情報が挿入されていません。このクエリー、関連する計算および保存された選択の再保存を依頼してください: (このメッセージの後に、レベル情報が不足しているオブジェクトのリストが続きます。)

注意: カタログの移行後の作業は、以前OracleBI Beans 10g(9.0.4)から移行したOracleBI Beans 10.1.2.1アプリケーションにも有効な場合があります。

7.5.2 メッセージBIB-9549が表示される理由

OracleBI Beans 10.1.2リリース以降、各クエリーとその関連する計算および保存された選択内のディメンション・メンバー参照ごとに、階層およびレベル情報がカタログに格納されます。この情報がカタログに格納されていないオブジェクトのロードをアプリケーションがリクエストした場合は必ず、クエリーがロード操作を完了する前に必要な情報を検索する必要があります。 メッセージBIB-9549は、クエリーが不足した情報を検索している間にロード操作が遅延したことを示しています。

7.5.3 移行後の作業

情報が不足したオブジェクトがロードされるたびに遅延が発生するのを防ぐため、OracleBI Beans 10.1.2を使用して、カタログ内の各オブジェクトのロードおよび再保存を一度の操作で実行できます。

オブジェクトをロードおよび再保存するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle JDeveloper 10gで、「ローカル・カタログ」の各オブジェクトをダブルクリックします。 この処理によりオブジェクトが開きます。

  2. 各オブジェクトを再保存します。

  3. 各オブジェクトをリモート・カタログにコピーします。

8 リリース・ノート

この項では、OracleBI Beansに関するリリース・ノートを提供します。この項の構成は、次のとおりです。

8.1 空白を含むプロジェクトの名前付け

JDeveloperで作成されたOracleBI Beansプロジェクトには、断続的な問題が発生する場合があります。多くの場合、これらの問題はプロジェクトのJ2EEルート・コンテキストに空白が含まれることが原因であり、その原因はプロジェクト名に空白が含まれていることによります。

これらの問題を回避するには、プロジェクト名に空白を含めないようにします。プロジェクト名に空白を含める必要がある場合は、「プロジェクトの設定」ダイアログにアクセスし、JDeveloperでプロジェクトについて生成されたデフォルトのJ2EEコンテキスト・ルートを変更します。

8.2 Connectionオブジェクトのexecutecommandメソッド

OLAP DML入力文字列または出力ログ情報が長すぎる場合、ConnectionオブジェクトのexecuteCommandメソッドに問題が発生する場合があります。その場合は、JDBCによりDBMS_AW PL/SQLパッケージを使用します。

8.3 ファミリ・ステップの後に非対称保存済選択に対するKEEPが続く場合

ファミリ・ステップの後に非対称保存済選択に対するKEEPアクションが続く場合、Oracle9i(リリース2)データベース、リリース9.2.0.6に接続すると、重複した結果が表示される場合があります。この問題には回避策がありません。

8.4 プレゼンテーション

OracleBI Beansでは、プレゼンテーションに関して次の問題があります。

8.4.1 円形コンポーネントが含まれるグラフの問題

Sun Java J2SE 1.2のバグ4151279およびSun J2SE 1.4のリグレッション・バグ4749538により、円形コンポーネントが含まれる円グラフおよびその他のグラフが最適な状態でレンダリングされない場合があります。 この問題を解決するには、グラフのgraphicAntialiasingプロパティをtrueに設定します。

8.4.2 番号記号による数値の印刷

データ・セルに大きな数値が含まれるクロス集計を印刷する場合、実際の数値のかわりに文字列#######が印刷される場合があります。この問題には回避策がありません。

8.4.3 開始位置揃えボタンの問題

Javaクライアントのクロス集計ツールバーでは、「開始位置揃え」ボタンを使用すると、常にテキストが左揃えになります。右から左へ読む言語のロケールでは、「右揃え」ボタンを使用します。

8.5 HTMLクライアント・アプリケーション

OracleBI Beansでは、HTMLクライアント・アプリケーションに関して次の問題があります。

8.5.1 シン・グラフにおけるツール・ヒント用のカスタム・テキスト

HTMLクライアント・アプリケーションでは、アプリケーション開発者がエンド・ユーザーに対し、シン・グラフにおけるツール・ヒント用のカスタム・テキストの入力を許可できます。 この操作により、悪意のある目的に使用される可能性のあるJavaScriptをユーザーが入力できるということを、開発者は認識する必要があります。開発者はエンド・ユーザーに対し、シン・グラフにおけるツール・ヒント用のカスタム・テキストの入力を禁止することをお薦めします。

8.5.2 ポップアップ・ウィンドウおよびサードパーティのツールバーまたはポップアップ・ブロッカ

HTMLクライアント・アプリケーションでは、サードパーティのツールバーまたはポップアップ・ブロッカ(GoogleまたはYahooツールバーなど)がインストールされているブラウザにおいて、ポップアップ・ウィンドウ(値リスト、LOV)の動作が停止する場合があります。次のOracleBI BeansコンポーネントではLOVが使用されています。

  • データ・ビューでは、ページ・コントロールによりFindMemberポップアップが起動します。

  • QueryBuilderおよびCalcBuilderでは、LOVContainerポップアップが起動します。

この問題を回避するには、問題のツールバーを無効にするか、非表示にします。

8.5.3 部分ページ・レンダリングの問題

ページの部分的なレンダリング・アクションがパラグラフ要素(<p>)または無効なHTMLに含まれるコンポーネントの更新に使用された場合、コンポーネントが正しく更新されないことがあり、JavaScriptエラーが生成されます。この問題を回避するには、パラグラフ要素(<p>)または無効なHTMLにコンポーネントを配置しないでください。

8.5.4 FolderListタグでの循環参照

開発者は、BI Beans FolderList JSPタグのtargetFolderListIds属性を使用することで、フォルダが選択されたときにコンテンツが更新されるターゲットとして、別のFolderListタグの識別子を指定できます。 開発者がターゲットを誤って指定し、循環参照を作成した場合、FolderListタグでは自動的に検出されません。たとえば、あるページに次の3つのFolderListタグが存在するとします。

<orabi:FolderList id="A" targetFolderListIds="B"/>
<orabi:FolderList id="B" targetFolderListIds="C"/>
<orabi:FolderList id="C" targetFolderListIds="A"/>

このページが実行されると、次の無限ループが発生します。

FolderList A updates FolderList B
FolderList B updates FolderList C
FolderList C updates FolderList A

FolderListタグでは、ページが実行される前にこの循環参照は検出されません。

8.6 トルコ語の地域設定の問題

Sun JRE 1.4バグ4688797により、コンピュータにトルコ語の地域設定が含まれる場合に、データベース・スキーマへの接続時に問題が発生する可能性があります。 「I」または「i」などの特定の文字が含まれるユーザー名(bibdemoなど)でデータベース・スキーマに接続しようとすると、問題が発生します。 影響を受ける文字の詳細は、Sun JREバグを参照してください。

この問題を回避するには、トルコ語の地域設定を使用しないようにするか、対象となる文字が含まれないユーザー名を使用してください。

8.7 OracleBI Beansのアクセシビリティの制限

OracleBI Beansには、次のアクセシビリティの制限があります。

  • 現行バージョンのJAWSスクリーン・リーダーでは、Javaアプリケーション内のテーブルの認識および読込みが正しく行われません。この問題は、OracleBI Beansヘルプ・システムが組み込まれたJDeveloperヘルプ・システムで発生しています。

  • JAWSでは、OLAP接続ウィザードの一部のパネルの説明が読み込まれません。

8.8 Oracle OLAPオプションの既知の問題

この項では、Oracle OLAPオプションの既知の問題について説明します。これらの問題は、OracleBI Beansなど、OLAPデータにアクセスするすべての製品に影響します。

  • Oracle9i(リリース2)OLAPオプションでは、データベース・リソースが適切に解放されない場合があります。これによって、メモリー消費量が極端に増える可能性があります。 リソースを解放するには、OracleBI Beansを閉じます。

  • Oracle OLAP 10g リリース1(10.1.0.4)のアナリティック・ワークスペースで実行する場合、パフォーマンス上の問題が発生する可能性があります。 これらの問題を回避するには、必ずOracleMetalinkで該当するOracle OLAPパッチの有無を確認します。URLは次のとおりです。

    http://metalink.oracle.com

  • OracleBI Beans 10.1.2.1に同梱されたOLAPクライアントは上書きしないでください。 OracleBI Beansには、このリリースのOracleBI Beansでサポートされているすべてのデータベース・バージョン(Oracle Database 10g Enterprise Editionリリース2(10.2.0.1)を含む)と通信するOLAPクライアント(olap_api.jarファイル)が同梱されています。

    既知の不具合が存在するため、OracleBI Beans 10.1.2.1インストール・ディレクトリ内のolap_api.jarファイルを、Oracle Database 10g Enterprise Editionリリース2のインストール・ディレクトリ内のolap_api.jarファイルで上書きしないでください。


Oracle Business Intelligence Beansインストレーション・ガイドおよびリリース・ノート, 10g リリース2(10.1.2.1)for Microsoft Windows and Solaris Operating System(SPARC)

部品番号: B25359-01

原本名: Oracle Business Intelligence Beans Installation Guide and Release Notes, 10g Release 2 (10.1.2.1) for Microsoft Windows and Solaris Operating System

原本部品番号: B16033-01

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