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Oracle® Essbase Studio

新機能

リリース 11.1.1


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著者: EPM 情報開発チーム

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目次:

Essbase Studioの紹介

Integration ServicesからEssbase Studioへ

Essbase Studioの機能

インストールと構成

アクセシビリティ

Essbase Studioの紹介

Oracle Essbase Studioは、データのモデリング、キューブの設計、分析アプリケーションの構築などに関連するタスクを実行するための単一の環境を提供することにより、キューブの構築を容易にします。Essbase Studioは、キューブの構築アクティビティを単一のインタフェースに統合することで、アウトラインの構築およびデータのロードに一貫したプラットフォームを提供します。

Essbase Studioでは、ウィザード主体のユーザー・インタフェースを使用して、様々なデータ・ソース・タイプのモデリングをサポートします。Oracle Essbaseアプリケーションは通常そこから構築されるため、Essbase Studioをすべてのキューブ関連データのモデリングを実行できる単一ポイントにすることができます。

共通のメタデータ・リポジトリまたはカタログによって、企業で構築されるすべてのEssbaseアプリケーションに関連するすべてのメタデータが取り込まれるため、最低限の粒度でメタデータを再使用できます。これらのカタログは、Essbase Studioに共通のメタデータに関する情報を提供し、それらを企業全体の様々なアプリケーション間で共有します。

Essbase Studioでは、いくつかのドリルスルー・オプションがサポートされています: リレーショナル・データベース、URL、カスタムSQLおよびJavaメソッドなど。ドリルスルー機能はデータ・セルおよびメンバー・セルでサポートされており、一致するメタデータ・コンテキストを持つキューブに動的にリンクしています。

また、Essbase Studioでは、メタデータ関係の豊富なグラフィック表示を使用した系列の追跡もサポートされています。これにより、ユーザーはアプリケーションの系列を、メタデータ・コンポーネントからその元となるデータ・ソースまでたどることができます。

Integration ServicesからEssbase Studioへ

Oracle Essbase Integration Servicesの機能はEssbase Studioに組み込まれているため、Integration Servicesに精通したユーザーは、すばやくEssbase Studioに移行できます。用語の若干の違いやいくつかのタスク順序の違いがありますが、これら2つのアプリケーションには多くの共通点があります。

データ・ソース接続

Integration Servicesで、ソース・データをポイントするデータ・ソース名(ODBC DSN)を作成すると、Integration ServicesはODBCを使用してデータベースに接続します。

Essbase Studioでは、キューブ配置時にODBCまたはJDBCのいずれかを使用してデータ・ソースに接続します。キューブ配置では、アウトラインの構築、およびアプリケーションとデータベースへのデータ・ロードのためのロード・オプションが設定されます。これら2つのデータ・ソースの接続方法は、「非ストリーミング」および「ストリーミング」と呼ばれています。

  • 非ストリーミングを選択すると、Essbase Studioは、キューブ配置時にEssbaseがデータ・ソースにアクセスするように要求します。EssbaseサーバーはODBCを使用してデータ・ソースをクエリーします。

  • ストリーミングを選択すると、Essbase StudioはJDBCを使用して直接データ・ソースにアクセスします。

構成時に方法を選択するには、server.propertiesファイル内のコマンドを変更します。デフォルト・モードは非ストリーミングで、通常はパフォーマンスが向上します。

メタデータ・ストレージ

Integration Servicesでは、OLAPメタデータ・カタログというリレーショナル・リポジトリにメタデータが保管されます。また、Essbase Studioにはメタデータの独自のリレーショナル・カタログがあります。Integration Servicesでは、ログインするときにIntegration ServicesコンソールでカタログのDSN情報を指定します。Essbase Studioでは、コンフィグレータにカタログの場所情報を指定し、コンフィグレータがserver.propertiesファイルを更新します。

OLAPモデルおよびミニスキーマ

Integration Servicesでデータ・ソースに接続すると、テーブル間の結合を定義するスター・スキーマで構成されるOLAPモデルが作成されます。Essbase Studioは、ミニスキーマを使用して同様の機能を実行します。Essbase Studioの接続ウィザードを使用すれば、すばやく簡単にミニスキーマを作成できます。ミニスキーマに必要なテーブルを選択すると、Essbase Studioによって自動的に適切な結合が検索されます。また、ビジネス要件に合せて、ミニスキーマで結合を追加および編集することもできます。

階層

Integration Servicesで、モデルにスター・スキーマを定義した後、そのスター・スキーマからOLAPメタアウトラインを作成します。OLAPメタアウトラインは、列をメタアウトラインにドラッグして作成した階層で構成されます。

Essbase Studioでは、階層の作成はメタアウトラインの作成と分離されています。これにより、複数のメタアウトラインにまたがった階層の再使用が容易になります。

Essbase Studioでは、次の異なるタイプの階層を作成できます:

  • 標準

  • メジャー

  • カレンダ

Integration Servicesの各次元は、Essbase Studioの階層に対応します。Integration Servicesの各属性次元は、Essbase Studioで代替階層として作成されます。Essbase Studioでは、独自にユーザー定義の兄弟と子を作成することもできます。

キューブ・スキーマ

Oracle Essbase Integration Servicesでは、OLAPメタアウトラインがすべての階層とその関係のグループ化について記述します。Essbase Studioでは、キューブ・スキーマがこれを行います。キューブ・スキーマは、キューブの論理モデルを表すメジャーや階層などのメタデータ要素で構成されています。

Essbase Studioでは、キューブ・スキーマ・ウィザードでいくつかの簡単なドラッグ・アンド・ドロップ操作を行うだけで、キューブ・スキーマを作成できます。

Essbase Studioの機能

Essbase Studioコンソールは、直感的なユーザー・インタフェースによって、キューブの構築と配置に必要なタスクを迅速に実行できるようにします。次のようなタスクがあります:

  • データ・ソース接続の確立

  • キューブ配置のターゲットとしてのEssbaseへの接続確立

  • ソース・テーブルおよび列のプロパティの表示

  • ソース・テーブルおよび列のデータのプレビュー

  • ミニスキーマの作成と移入

  • 導出テキスト・メジャーを含むメタデータ要素の作成

  • 物理データ・ソースのイントロスペクションによるファクト・テーブル、次元テーブル、階層、別名および属性の検出

  • 別名と別名セットの作成および編集

  • 階層の作成および編集

  • Essbaseモデルの構築とプロパティの編集

  • Essbaseへのキューブ配置

  • ドリルスルー・レポートの生成

Essbase Studioコンソールの「データ・ソース」タブには、接続を作成した物理データ・ソースがすでに表示されています。また、「ミニスキーマ」タブには、データ・ソースから選択したテーブルのレイアウトがグラフィック表示されます。

さらに、サンプル・データの表示、結合のグラフィカルな追加、メタデータ要素の表示、およびメタデータ要素間の関係(系列)の表示を行うことができます。

データ・ソース接続の操作

Essbase Studioでは、データ・ソース接続の確立だけでなく、その他にも接続に関連する次のタスクを実行できます:

  • 既存のデータ・ソース接続の増分更新

  • 既存のデータ・ソース接続のイントロスペクションの実行

  • データ・ソース接続のプロパティの編集

  • 接続リストのリフレッシュ

  • 接続の削除

ミニスキーマの操作

ミニスキーマは、データ・ソース接続内のテーブルまたはテキスト・ファイルのグラフィカル・モデルです。Essbase Studioでは、ミニスキーマを使用して、次の重要なタスクを実行できます:

  • メタデータ要素の作成

  • テーブルの追加

  • 結合の追加と編集

  • サンプル・データの表示

  • テーブルへの色の適用

メタデータ要素の操作

メタデータ要素は、データ・ソースの物理オブジェクトまたは他のメタデータから導出される論理オブジェクトです。Essbase Studioでは、環境内のメタデータ要素に関連する多くのタスクを実行できます:

  • メタデータ要素の作成および編集

  • 導出テキスト・メジャーの作成および編集

  • 日付要素の作成

  • メタデータ・フォルダの作成および編集

  • 不要なメタデータ要素の削除

  • サンプル・データの表示

  • メタデータ要素間の関係(系列)の表示

次元要素の操作

Essbase Studioは、次元要素(メタデータ要素のタイプの1つ)を使用してビジネス・エンティティを表します。たとえば、次元要素を、国、金額または製品を表すリレーショナル列にすることができます。

次元要素は、階層、キューブ・スキーマ、エクスポート・モデルおよびドリルスルー・レポートのような多次元アーチファクトの作成に使用されます。次元要素は、テキスト・ベース、数値ベースまたは日付ベースにできます。また、フィルタまたはソート順を含めるように編集できます。

Essbase Studioでは、次元要素の作成は、物理ツリー表示から論理ツリー表示へ列を移動する簡単なドラッグ・アンド・ドロップ操作で行うことができます。

すべての次元要素にはプロパティ・セットがあり、ダブルクリックして表示および編集できます: これらのプロパティには次のようなものが含まれます:

  • キャプション・バインディング

  • キー・バインディング

  • フィルタ

  • ソート順

  • 別名定義

バインディング式(キャプションとキー)によって、各次元要素が、次のようにデータベース・アウトライン内のリレーショナル列または式に関連付けられます:

  • キャプション・バインディングは、アウトラインのメンバーの実際の名前にマッピングされます。

  • キー・バインディングは、アウトライン内の一意の識別子にマッピングされます。

別名セットの操作

Essbase Studioでは、環境の必要に応じて次の操作を別の名前で実行できます:

  • 作成、別名

  • 別名の変更と削除

  • 別名をデータ・ソースの列に関連付けるバインディングの追加。

Essbaseモデル・プロパティの操作

Essbaseモデルは、テーブルおよび列から作成される論理モデル(スター・スキーマ)です。Essbaseモデルは、多次元データベースの構造を生成するために使用されます。

Essbase Studioでキューブ・スキーマを構築するときに、キューブに含める階層、メジャーおよびメジャー階層を指定します。Essbaseモデルでは、キューブ・スキーマを構成するオブジェクトがグラフィカルに表示されます。

Essbase Studioコンソールでは、Essbaseモデルに関する次の重要なタスクを簡単に実行できます:

  • モデルの構築

  • モデル・プロパティの編集

  • モデルの次元およびメンバーのプロパティの編集

  • モデル・プロパティの検証

  • プロパティへの変更の確認

  • モデルの参照

キューブの配置

Essbase Studioで構築したEssbaseモデルは、Essbaseサーバーへのキューブの配置に使用されます。

Essbase Studioには、キューブ配置時にいくつかのロード・オプションが用意されています。

  • アウトラインの構築のみ

  • データのロードのみ

  • アウトラインの構築とデータのロード

  • メンバーの増分ロード

  • キューブ配置前に、既存のデータベースを削除または既存のデータベースからメンバーを消去

  • 配置前に既存のキューブからメンバーを削除

ドリルスルー・レポートの操作

ドリルスルー・レポートを使用して、データ・ソースから直接取得したデータを表示するスプレッドシート・レポートを作成します。ドリルスルー・レポートは、交差レベル(メンバー・セット)に基づいています。スプレッドシートで、ユーザーは、交差レベルを表しているセルをダブルクリックして、Essbaseキューブではなくターゲット・データ・ソースに保管されている詳細情報を表示します。ドリルスルー・レポートを操作する場合、次のようなタスクを実行できます:

  • ドリルスルー・レポートの作成および定義

  • ドリルスルー・レポートのカスタマイズ

  • レポートの交差レベルの指定

  • Oracle Essbaseモデルへのドリルスルー・レポートの関連付け

インストールと構成

新しいOracle Hyperion Enterprise Performance Management System Installer, Fusion EditionおよびOracle Hyperion Enterprise Performance Management Systemコンフィグレータでは、製品のインストール、アップグレードおよび構成のための合理化および簡略化されたアプローチが提供されます。Oracle Hyperion Enterprise Performance Management Systemコンフィグレータでは、新しいOracle Hyperion Shared Services Registryを使用して、構成情報を保管および再利用することにより、製品の構成を簡略化します。

Oracle Hyperion Enterprise Performance Management System Diagnosticsでは、製品コンポーネントが正常にインストールおよび構成され、実行中であることが確認されます。

インストールと構成に関するドキュメンテーション・セットが整理されて、インストール・ガイドの数が減り、必要な情報が見つけやすくなりました。個別の製品インストール・ガイドは次のガイドに変わりました:

  • Oracle Hyperion Enterprise Performance Management Systemインストール概要

  • Oracle Hyperion Enterprise Performance Management Systemインストールおよび構成ガイド

  • Oracle Hyperion Enterprise Performance Management Systemセキュリティ管理ガイド

次のガイドのうち、1つ以上を使用する必要がある場合もあります:

  • Oracle Hyperion Enterprise Performance Management Systemマニュアル配置ガイド

  • Oracle Hyperion Enterprise Performance Management System High Availability Guide

  • Oracle Hyperion Enterprise Performance Management Systemインストールおよび構成トラブルシューティング

  • Oracle Hyperion Enterprise Performance Management Systemバックアップおよびリカバリ・ガイド

  • Oracle Hyperion Enterprise Performance Management Systemライフサイクル管理ガイド

  • Oracle Hyperion Enterprise Performance Management System SSL Configuration Guide

アクセシビリティ

障害のあるお客様にオラクル社の製品、サービスおよびサポート・ドキュメンテーションをご利用いただくために、Essbase Studio11.1.1では、アクセシビリティをサポートしています。アクセシビリティは、『Oracle Essbase Studioユーザー・ガイド』の付録Aで説明しています。このリリースのOracle Essbase Studioのドキュメンテーションは、HTMLフォーマットでご利用いただけます。