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Oracle Identity Federation管理者ガイド
10g(10.1.4.0.1)
B31476-02
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3 Oracle Identity Federationのインストール

この章では、Oracle Identity Federationをインストールするために必要な手順を詳しく説明します。この後で説明するように、入力をほとんど必要としない簡単なインストール手順を使用する基本モードと、柔軟な対応が可能な拡張モードの、2つのインストール・モードがあります。

この章の内容は次のとおりです。

3.1 前提条件

ここでは、読者がOracle Identity Federationの概念と機能を理解し、インストールに必要な情報が揃っていることを前提にしています。


関連項目:

デプロイに必要な情報のチェックリストは、第2章「Oracle Identity Federationデプロイメントの計画」を参照してください。

3.2 インストール手順の概要

この項では、Oracle Identity Federationのインストールに関係する手順の概要をまとめます。


注意:

基本拡張の2つのインストール・モードがあります。表3-1は両方のモードに当てはまります。各モードについては、後からそれぞれの項で説明します。

表3-1 Oracle Identity Federationのインストール手順

# 手順 説明

1

ようこそ画面


2

UNIXプラットフォーム用の手順

OrainstRoot.shを実行します。

3

ファイルの場所

ソース・ファイル、インストール先ファイル、パスを入力します。

4

製品の選択

インストールする製品を選択します。

5

インストールのタイプ

デフォルト・オプションと拡張オプションのいずれかを選択します。デフォルト・オプションを選択すると、手順11にスキップします。

6

インストール前チェックリスト

インストール前の要件が確認のために表示されます。

7

ポート構成

手動と自動のいずれかの構成を選択します。

8

仮想ホスト

仮想アドレス指定オプションを選択します。

9

レコード・ストア

レコード・ストアの更新方法を決定します。

10

一時セッション・ストア

一時セッション・データの格納場所を指定します。

11

サーバー・インスタンスの作成

サーバー名と管理者パスワードを指定します。

12

サマリー画面

インストール・オプション、設定および要件を表示します。

13

進捗


14

root.shの実行

この手順はUNIX/Linuxプラットフォームにのみ適用されます。

15

インストール後

コンフィギュレーション・アシスタントを実行してOracle Identity Federationをデプロイします。


3.3 基本インストール手順

Oracle Identity Federationをインストールするには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Universal Installerを実行します。ようこそ画面が表示されます。

    defaultscrn1.gifは、周囲のテキストで説明されています。

    この画面では入力は必要ありません。「次へ」をクリックして続行します。

  2. UNIXプラットフォームに初めてインストールする場合は、次のことが必要です。

    • インベントリ・ディレクトリの指定

    • OrainstRoot.shシェル・スクリプトの実行

  3. インストール・ファイルのパスとファイル名、インストールの名前、およびインストール先の完全なパスを指定します。

    defaultscrn2.gifは、周囲のテキストで説明されています。

    注意:

    この画面に表示されているソース・ファイル・パスは説明用です。実際に表示されるパスは、インストールするソース・ファイルによって異なります。

  4. インストールする製品としてOracle Identity Federationを選択します。

    defaultscrn3.gifは、周囲のテキストで説明されています。
  5. インストール方式は「基本」を選択します。

    defaultscrn4.gifは、周囲のテキストで説明されています。

    基本インストールを選択する場合、Oracle Universal Installerでは次のように想定されます。

    • インストール前要件(ホストのroot権限など)が満たされている

    • コンポーネントやサービスで使用されるポートは、各コンポーネントに事前に割り当てられたポート範囲を使用して自動構成される


      注意:

      インストール後のポート情報は、$ORACLE_HOME/staticports.iniファイルを確認してください。

    • 仮想アドレス指定が不要である

    • LDAPディレクトリ・サーバーがフェデレーション・レコード・スキーマを使用して自動更新されない

    • フェデレーション・データ・ストア情報が収集されない

  6. ボックスをチェックして、インストール前要件が満たされていることを確認します。

    defaultscrn5.gifは、周囲のテキストで説明されています。
  7. Oracle Identity Federationのこのインスタンスに対応するOracle Application Serverのホスト名と管理者パスワードを指定します。

    defaultscrn6.gifは、周囲のテキストで説明されています。

    注意:

    Oracle Identity Federationの管理者ユーザー名はoif_adminです。


    注意:

    この手順では、ias_adminパスワードとoif_adminパスワードの両方が設定されます。パスワード・フィールドを空白にしておくことはできません。

  8. サマリー画面を確認します。いずれかの情報を修正する場合は、「戻る」ボタンをクリックします。インストールを続行するには、「インストール」をクリックします。

    defaultscrn7.gifは、周囲のテキストで説明されています。
  9. Oracle Universal Installerにより、Oracle Containers for J2EE(OC4J)のインスタンスとOracle Identity Federationが作成されます。

  10. 次に、デフォルト設定を行うためのコンフィギュレーション・アシスタントが表示されます。

  11. コンフィギュレーション・アシスタントはEARファイルを構成およびデプロイし、構成ファイルを変更します。構成が完了すると、構成サマリー画面が表示されます。

  12. Oracle Universal Installerウィザードにより、セッションを終了するよう求められます。

3.4 拡張インストール手順

拡張インストール手順には、基本手順で省略されるいくつかの手順が含まれます。全手順の概要は表3-1を参照してください。

Oracle Identity Federationを拡張モードでインストールするには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Universal Installerを実行します。ようこそ画面が表示されます。

    advscrn1.gifは、周囲のテキストで説明されています。

    この画面では入力は必要ありません。「次へ」をクリックして続行します。

  2. UNIXプラットフォームに初めてインストールする場合は、次のことが必要です。

    • インベントリ・ディレクトリの指定

    • OrainstRoot.shシェル・スクリプトの実行

  3. インストール・ファイルのパスとファイル名、インストールの名前、およびインストール先の完全なパスを指定します。

    advscrn2.gifは、周囲のテキストで説明されています。

    注意:

    この画面に表示されているソース・ファイル・パスは説明用です。実際に表示されるパスは、インストールするソース・ファイルによって異なります。

  4. インストールする製品としてOracle Identity Federationを選択します。

    advscrn3.gifは、周囲のテキストで説明されています。
  5. インストール方式は「拡張」を選択します。

    advscrn4.gifは、周囲のテキストで説明されています。

    「拡張」オプションを選択すると、インストーラは手順6に進んで次の情報を収集します。

    • root権限などの、ホストのインストール前要件の確認

    • ポート構成

    • 仮想アドレス指定

    • フェデレーション・レコード・スキーマのためのLDAPディレクトリ・サーバー情報

    • フェデレーション・データ・ストア情報

  6. ボックスをチェックして、インストール前要件が満たされていることを確認します。

    advscrn5.gifは、周囲のテキストで説明されています。
  7. ポート構成の決定方法を選択します。Oracle Universal Installerはポートを自動構成することができます。ユーザーが、サーバーのポート番号をリストしたstaticports.iniと呼ばれるファイルを指定することもできます。

    ファイルの書式を示すサンプルのstaticports.iniファイルを次に示します。ポート番号を、必要なコンポーネントで使用する値に置き換えてください。

    [System]
    @ Host Name = sys04.my.company.com
    
    [Ports]
    Oracle HTTP Server port =  7778
    Oracle HTTP Server Listen port = 7778
    Oracle HTTP Server SSL port = 4444
    Oracle HTTP Server Listen (SSL) port = 4444
    Oracle Notification Server Request port = 6004
    Oracle Notification Server Local port = 6102
    Oracle Notification Server Remote port = 6201
    Oracle HTTP Server Diagnostic port = 7201
    Java Object Cache port = 7001
    Oracle Management Agent Port = 1831
    Application Server Control RMI port = 1851
    Log Loader port = 44001
    DCM Discovery port = 7101
    Application Server Control port = 1810
    
    
    advscrn6.gifは、周囲のテキストで説明されています。

    注意:

    staticports.iniファイルには、Federation、Apache、Opmn、DCMおよびEMの各ポートが含まれます。staticports.iniファイルの詳細は、ご使用のプラットフォームに対応するOracle Application Serverのインストレーション・ガイドで、カスタム・ポート番号の使用(「静的ポート」機能)に関する項を参照してください。

  8. インストール後に実装する構成オプションを選択します。

    • フェデレーション・レコード・ストア: フェデレーション・レコードが格納されるサーバーのLDAPスキーマを更新します。

    • 一時データ・ストア: 一時データはリレーショナル・データベースに格納されます。データベース情報は2番目の画面に表示されます。

    • 仮想アドレス指定: インストールされるコンポーネントはすべて、仮想ホスト名を使用するように構成できます。仮想ホスト名を指定する2番目の画面が表示されます。

    advscrn7.gifは、周囲のテキストで説明されています。
    • フェデレーション・レコードのLDAPスキーマを更新することを選択した場合、詳細の入力を求められます。Oracle Internet Directory、Sun Java System DirectoryおよびMicrosoft Active Directoryのいずれかを選択します。

      advscrn8.gifは、周囲のテキストで説明されています。

      ディレクトリ・サーバーがOracle Internet DirectoryまたはSun Java System Directoryの場合は、次の項目を指定します。

      • サーバー・ホスト名

      • サーバーがリスニングするポート

      • SSLの有効/無効

      • 適切なインストール権限を持つ、Oracle Internet Directoryのスーパーユーザー名またはシングル・サインオン・ユーザー名

      • パスワード

      advscrn8b.gifは、周囲のテキストで説明されています。

      ディレクトリ・サーバーがMicrosoft Active Directoryの場合は、ドメイン接尾辞も指定します。

    • 一時データをリレーショナル・データベースに格納することを選択した場合は、詳細の入力を求められます。

      advscrn9.gifは、周囲のテキストで説明されています。

      手順8で1つ以上のタイプの一時データにRDBMSストレージを指定した場合、Oracle Universal Installerによりデータベース接続の詳細が求められます。

      • 接続ロールとリソース・ロールを持つ非管理者アカウントのユーザー名とパスワード

      • ホスト名と、サーバーがリスニングするポート番号

      • Webサービス名


      注意:

      RDBMS一時ストアを共有できるかどうかは、Oracle Identity Federationサーバーのデプロイ方法により異なります。
      • Oracle Identity Federationサーバーがスタンドアロン・サーバーとして機能する場合、データベース・インスタンスとデータベース・ユーザー名の組合せを使用できるのは、このOracle Identity Federationインスタンスだけです。同一のRDBMSサーバー/ユーザー名を使用して2つのOracle Identity Federationサーバーのデータを使用しようとすると、構成とユーザー・セッション・データに関する実行時競合の原因になります。

      • Oracle Identity Federationサーバーがクラスタ化環境やロード・バランシング環境にデプロイされている場合は、同一のデータベース・インスタンスとデータベース・ユーザー名の組合せを、クラスタやロード・バランシング・グループの一部であるすべてのOracle Identity Federationサーバーで使用できます。この場合、すべてのOracle Identity Federationインスタンスが、同一の構成とバックエンド・ユーザー・セッション・ストアを使用します。


    • 仮想ホスト名を指定することを選択した場合は、ここでその情報を入力します。

    advscrn10.gifは、周囲のテキストで説明されています。
  9. Oracle Identity FederationのこのインスタンスでのOracle Application Serverホスト名と管理者パスワードを指定します。

    advscrn11.gifは、周囲のテキストで説明されています。

    注意:

    管理者ユーザー名はoif_adminです。


    注意:

    この手順では、ias_adminパスワードとoif_adminパスワードの両方が設定されます。パスワード・フィールドを空白にしておくことはできません。

  10. サマリー画面を確認します。いずれかの情報を修正する場合は、「戻る」ボタンをクリックします。インストールを続行するには、「インストール」をクリックします。

    advscrn12.gifは、周囲のテキストで説明されています。
  11. Oracle Universal Installerにより、Oracle Containers for J2EE(OC4J)のインスタンスとOracle Identity Federationが作成されます。

  12. 次に、デフォルト設定を行うためのコンフィギュレーション・アシスタントが表示されます。

  13. コンフィギュレーション・アシスタントはEARファイルを構成およびデプロイして、構成ファイルを修正し、リクエストがあればフェデレーション・データLDAPスキーマを作成します。

  14. Oracle Universal Installerウィザードが終了します。

3.4.1 SSLの有効化

Oracle Identity Federationをインストールする場合、その工程でSSLConfigTool$ORACLE_HOME/binディレクトリにインストールされます。ただし、サーバーに対してSSLが構成されるわけではありません。次の点に注意してください。

  • SSLConfigToolは、Oracle Identity FederationのSSL構成に影響を与えたり変更するためには使用できません。SSL経由で他のコンポーネントと通信できるようにサーバーを構成するには、Oracle Identity Federation管理コンソールを使用します。詳細は、「Oracle Identity FederationでのSSLの使用」を参照してください。

  • Oracle Identity Federationが実行されているOracle Application ServerインスタンスでSSLを有効にするには、SSLConfigToolを使用してOracle HTTP ServerのSSL通信を構成する必要があります。詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』の「InfrastructureでのSSLの有効化」を参照してください。

3.5 インストール後のテスト

Oracle Identity Federationサーバーが適切にインストールされたことを確認するには、http://hostname:port/fedadminでOracle Identity Federation管理コンソールにアクセスします。

3.6 次の作業

インストールが完了すると、Oracle Identity Federation管理コンソールが自動的に起動し、次のような運用上の詳細が構成可能になります。

これらに関する詳細は、次を参照してください。

3.6.1 サーバーの再関連付け

Oracle Identity Federationサーバーを異なるインフラストラクチャ・インスタンス用にするためにネットワーク構成の変更が必要になることがあります。このプロセス(再関連付けと呼ばれる)は、たとえばOracle Identity Federationサーバーがテスト環境から本番インフラストラクチャへ移行する準備ができているときに必要です。

再関連付け手順の詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。作業8のOracle Identity Federationの更新に関する項の手順1と2で、インフラストラクチャの変更を行う方法を説明しています。残りの手順では、Oracle Identity Federationを、異なるOracle Internet DirectoryまたはOracleAS Single Sign-Onに再関連付けする場合について説明しています。