この章では、次に示す項で、Oracle Identity Managerサーバーのコネクタ・コンポーネントのデプロイについて説明します。
次の表に指定されている、IBM i5/OS(OS/400)Advanced Connectorをデプロイするためのシステム要件を満たしていることを確認します。
注意: LDAP GatewayはOracle Identity Managerとシームレスに連携し、i5/OS(OS/400)のOracle Identity Managerに作成されたユーザー・アカウントで動作します。そのため、Oracle Identity Managerのユーザー・アカウントに付与されているのと同じ権限があり、Provisioning AgentおよびReconciliation Agentとともに動作します。 |
次のコネクタ・ファイルを、表に示されているOracle Identity Managerサーバーのコピー先ディレクトリにコピーします。
注意: この表の最初の列に示すディレクトリ・パスは、インストール・メディアの次のディレクトリでのコネクタ・ファイルの場所に対応しています。Security Applications\IBM i5\IBM i5 Advanced これらのファイルの詳細は、「コネクタを構成するファイルおよびディレクトリ」を参照してください。 |
Oracle Identity Managerサーバーの構成には、次の手順があります。
注意: クラスタ環境では、クラスタの各ノードでこの手順を実行する必要があります。 |
必要な入力ロケール(言語および国の設定)に変更するには、必要なフォントのインストールと必要な入力ロケールの設定を行います。
必要な入力ロケールを設定するには、次のようにします。
注意: 使用しているオペレーティング・システムによっては、この手順の実行方法が異なる場合があります。 |
「コントロール パネル」を開きます。
「地域のオプション」をダブルクリックします。
「地域のオプション」ダイアログ・ボックスの「入力ロケール」タブで、使用する入力ロケールを追加してから、その入力ロケールに切り替えます。
oim_home
/xellerate/connectorResources
ディレクトリ内に新しいリソース・バンドルを追加するたび、または既存のリソース・バンドルで変更を行うたびに、コネクタ・リソース・バンドルに関連するコンテンツをサーバー・キャッシュから消去する必要があります。
サーバー・キャッシュからのコネクタ・リソース・バンドルに関連する内容を消去するには、次のようにします。
コマンド・ウィンドウで、oim_home
/xellerate/bin
ディレクトリに移動します。
次のコマンドのいずれかを入力します。
注意: このステップを実行する前にステップ1を実行する必要があります。コマンドを次のように実行すると、例外がスローされます。oim_home/xellerate/bin/batch_file_name |
Microsoft Windowsの場合:
PurgeCache.bat ConnectorResourceBundle
UNIXの場合:
PurgeCache.sh ConnectorResourceBundle
このコマンドのConnectorResourceBundle
は、サーバー・キャッシュから削除できるコンテンツ・カテゴリの1つです。その他のコンテンツ・カテゴリの詳細は、次のファイルを参照してください。
oim_home/xellerate/config/xlConfig.xml
注意: ステップ2の実行時にスローされる例外は無視できます。 |
ロギングを有効化すると、Oracle Identity Managerはプロビジョニングおよびリコンシリエーション操作の過程で発生するイベントについての情報をログ・ファイルに自動的に格納します。ロギングを行うイベントのタイプを指定するには、ログ・レベルを次のいずれかに設定します。
ALL
このレベルでは、すべてのイベントのロギングが有効化されます。
DEBUG
このレベルでは、デバッグに役立つ詳細なイベントに関する情報のロギングが有効化されます。
INFO
このレベルでは、アプリケーションの進行状況を粗密に選択した情報メッセージのロギングが有効化されます。
WARN
このレベルでは、障害を引き起こす可能性のある状況に関する情報のロギングが有効化されます。
ERROR
このレベルでは、アプリケーションを続行できる場合があるエラー・イベントに関する情報のロギングが有効化されます。
FATAL
このレベルでは、アプリケーションの機能停止の原因となる可能性がある、非常に重大なエラー・イベントに関する情報のロギングが有効化されます。
OFF
このレベルでは、すべてのイベントのロギングが無効化されます。
ログ・レベルおよびログ・ファイル・パスを設定するファイルは、使用するアプリケーション・サーバーによって異なります。
JBoss Application Serverの場合
ロギングを有効にするには、次のようにします。
JBoss_home/server/default/conf/log4j.xml
ファイルで、次の行を非コメント化または追加します。
<category name="XELLERATE"> <priority value="<log_level>"/> </category> log_level= WARN or DEBUG or ALL or INFO or ERROR or FATAL or OFF
プロパティ・ファイルで、log_level
を設定するログ・レベルと置換します。
log4j.logger.XELLERATE=log_level
log_level= WARN or DEBUG or ALL or INFO or ERROR or FATAL or OFF
ロギングを有効にすると、次のファイルにログ情報が書き込まれます。
JBoss_home/server/default/log/server.log
IBM WebSphereの場合:
ロギングを有効にするには、次のようにします。
OIM_home
/xellerate/config/log.properties
ファイルに次の行を追加します。
log4j.logger.XELLERATE=log_level
この行で、log_level
を、設定するログ・レベルに置換します。
たとえば、次のようになります。
log4j.logger.XELLERATE=INFO
ロギングを有効にすると、次のファイルにログ情報が書き込まれます。
WebSphere_home/AppServer/logs/server_name/startServer.log
BEA WebLogicの場合
ロギングを有効にするには、次のようにします。
OIM_home
/xellerate/config/log.properties
ファイルに次の行を追加します。
log4j.logger.XELLERATE=log_level
この行で、log_level
を、設定するログ・レベルに置換します。
たとえば、次のようになります。
log4j.logger.XELLERATE=INFO
ロギングを有効にすると、次のファイルにログ情報が書き込まれます。
WebLogic_home/user_projects/domains/domain_name/server_name/server_name.log
OC4Jの場合
ロギングを有効にするには、次のようにします。
oim_home
/xellerate/config/log.properties
ファイルに次の行を追加します。
log4j.logger.XELLERATE=log_level
この行で、log_level
を、設定するログ・レベルに置換します。
たとえば、次のようになります。
log4j.logger.XELLERATE=INFO
ロギングを有効にすると、次のファイルにログ情報が書き込まれます。
OC4J_home/opmn/logs/default_group~home~default_group~1.log
IBM i5/OS(OS/400)Advanced Connectorは、次のアプリケーション・サーバーと互換性があります。
JBoss
IBM WebSphere
BEA WebLogic
Oracle Containers for Java(OC4J)
コネクタが、Oracle Identity Managerがデプロイされたアプリケーション・サーバーと連携して機能することを確認するには、/ldapgateway/bin/run.sh
ファイル(Microsoft Windowsの場合はrun.bat
)を開いて、特定のアプリケーション・サーバーに関連する行を非コメント化する必要があります。run.sh
ファイルの内容を次に示します。
SET CLASSPATH VARIABLES ##### SET ENVIRONMENT VARIABLES ####### APP_HOME=/opt/ldapgateway TMPDIR=/opt/ldapgateway/temp OIM_HOME=/opt/OIM/xellerate OIM_CLIENT_LIB=/opt/OIM/client/xlclient/lib ##### SET JBOSS HOME ################## # APPSERVER_HOME=/opt/ldapgateway/lib/jboss-4.0.2 ##### SET WEBSPHERE HOME ################## #APPSERVER_HOME=/opt/WebSphere/AppServer/lib ##### SET WEBLOGIC HOME ################## # APPSERVER_HOME=/opt/bea/ ##### SET OC4J HOME ################## #APPSERVER_HOME=/opt/oracle/oc4j
関連するアプリケーション・サーバー固有のライブラリも編集する必要があります。詳細は、アプリケーション・サーバーのベンダーのドキュメントを参照してください。
コネクタのXMLファイルをOracle Identity Managerにインポートするには、次のようにします。
左側のナビゲーション・バーの「デプロイメント管理」リンクをクリックします。
「デプロイメント管理」の下の「インポート」リンクをクリックします。ファイル検索用のダイアログ・ボックスが表示されます。
oimAs400Connector.xml
ファイルを検索して開きます。このファイルはoim_home
/xellerate/XLIntegrations/i5OS/xml/
ディレクトリにあります。このXMLファイルの詳細は、「ファイル・プレビュー」ページに表示されます。
「ファイルの追加」をクリックします。「置換」ページが表示されます。
「次へ」をクリックします。「確認」ページが表示されます。
「次へ」をクリックします。As400Resource
ITリソースの「ITリソース・インスタンス・データの提供」ページが表示されます。
As400Resource
ITリソースのパラメータの値を指定します。指定する値の詳細は、「ITリソースの定義」の表を参照してください。
「次へ」をクリックします。As400Resource
ITリソース・タイプの新しいインスタンスの「ITリソース・インスタンス・データの提供」ページが表示されます。
その他のITリソースを定義しないことを指定するには、「スキップ」をクリックします。「確認」ページが表示されます。
関連資料: その他のITリソースを定義する場合、手順は『Oracle Identity Manager Toolsリファレンス・ガイド』を参照してください。 |
「選択内容の表示」をクリックします。
XMLファイルの内容が「インポート」ページに表示されます。ノードの横に十字形のアイコンが表示されることがあります。各ノードを右クリックして「削除」を選択し、それらのノードを削除します。
「インポート」をクリックします。コネクタのファイルがOracle Identity Managerにインポートされます。
As400Resource
ITリソース・パラメータには、次の表に示す値を指定してください。
パラメータ名 | パラメータ値(デフォルト) |
---|---|
リソース・アセット名 | AS400Resource |
リソース・アセット・タイプ | OIMLDAPGatewayResourceType |
管理者ID | uid=idfAs400Admin,dc=as400,dc=com |
管理者パスワード | idfAs400Pwd |
サーバー・アドレス | localhost |
ルートDN | dc=as400,dc=com |
ポート | 5389 |
Oracle Identity Managerの外部にあるシステムに存在するリソース・アセットがAPIのメソッドのコールに使用されるかどうか | No |
これらのITリソース・パラメータの値を指定したら、この手順のステップ9に進んで、コネクタのXMLファイルをインポートします。
コネクタのXMLファイルのインポート時に、次のアダプタがOracle Identity Managerにインポートされます。
CreateAs400AdvUser
ChangeAs400AdvUserPassword
ResetAs400AdvPassword
DeleteAs400AdvUser
RevokeAs400AdvUser
ResumeAs400AdvUser
ModifyAs400AdvUser
ModifyRemoveAs400AdvUser
「アダプタ・マネージャ」フォームを使用してアダプタをコンパイルするには、次のようにします。
現在のデータベースにインポートしたすべてのアダプタをコンパイルするには、「すべてをコンパイル」オプションを選択します。
複数のアダプタ(すべてではない)をコンパイルするには、コンパイルするアダプタを選択します。次に、「選択したものをコンパイル」オプションを選択します。
「開始」をクリックします。指定したアダプタがOracle Identity Managerによってコンパイルされます。
Oracle Identity Managerがクラスタ環境にインストールされている場合は、oim_home
/xellerate/Adapter
ディレクトリから、コンパイル済のアダプタをクラスタの他の各ノードの同じディレクトリにコピーします。必要な場合には、その他のノードのアダプタ・ファイルを上書きします。
アダプタの詳細情報を表示するには、次のようにします。
「アダプタ・マネージャ」フォームでアダプタをハイライト表示します。
アダプタの行ヘッダーをダブルクリックするか、アダプタを右クリックします。
表示されるショートカット・メニューで「アダプタの起動」を選択します。アダプタの詳細が表示されます。
Oracle Identity ManagerサーバーでLDAP Gatewayをインストールおよび構成するには、次のようにします。
ldapgateway.zip
ファイルを、LDAP_install_dir
と表されているOracle Identity Managerシステムのディレクトリに解凍します。
メッセージ・トランスポート・レイヤーJTOpenを使用するには、LDAP Gatewayを構成する必要があります。このためには、LDAP_install_dir
/conf/as400.properties
ファイルを開いて、次の表にあるパラメータの値を指定します。
パラメータ | サンプル値 | 説明 |
---|---|---|
_host_ |
10.0.0.1 |
ターゲットのi5/OS(OS/400)システムのIPアドレス |
_adminId_ |
As400AdminID |
ターゲットのi5/OS(OS/400)システムの管理者ID |
_adminPwd_ |
As400Pwd |
ターゲットのi5/OS(OS/400)システムの管理者パスワード |
_agentHost_ |
10.0.0.1 |
ターゲットのi5/OS(OS/400)システムのIPアドレス |
_agentAdminId_ |
As400AgentAdmin |
ターゲットのi5/OS(OS/400)システムのReconciliation Agent管理者ID |
_agentAdminPwd_ |
As400AgentAdmPwd |
ターゲットのi5/OS(OS/400)システムのReconciliation Agent管理者パスワード |
_agentLib_ |
OIMI5ADV |
ターゲットのi5/OS(OS/400)システムのReconciliation Agentファイルがあるライブラリ |
_agentFile_ |
QCSRC |
ターゲットのi5/OS(OS/400)システムのReconciliation Agentファイル |
_agentMember_ |
EUSRPWD |
リコンシリエーション・イベント情報を取得する権限を持つReconciliation Agentのユーザー |
_agentport_ |
5490 |
ターゲットのi5/OS(OS/400)システムのReconciliation Agentに割り当てられたポート |
IBM i5/OS(OS/400)Advanced Connectorはメッセージ・トランスポート・レイヤーとしてJTOpenを使用して、Oracle Identity Managerサーバーからi5/OS(OS/400)データおよびリソースにアクセスします。つまり、LDAP Gatewayによって使用され、i5/OS(OS/400)システムにインストールされたProvisioning AgentおよびReconciliation Agentと通信します。
JTOpenをメッセージ・トランスポート・レイヤーとして構成するには、次のようにします。
次のIBM WebサイトからJTOpenをダウンロードして、jtopen_
ver
.zip
ファイルを解凍します。
http://www14.software.ibm.com/webapp/download/search.jsp?go=y&rs=expastbjm3
jt400.jar
およびuti400.jar
ファイルをjtopen_install_dir
/jtopen/lib/
ディレクトリからLDAP_install_dir
/lib/
ディレクトリにコピーします。
メッセージ・トランスポート・レイヤーとしてJTOpenを使用するには、LDAP Gatewayを構成する必要もあります。詳細は、「手順7: LDAP Gatewayのインストールおよび構成」で説明しています。