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Oracle Identity Managerベスト・プラクティス・ガイド
リリース9.0.3
E05088-01
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7 Oracle Application Server Single Sign-Onとの統合

この章では、ユーザーがOracle Identity Managerにログインする際に、Oracle Application Server(OracleAS)Single Sign-On(OracleASのコンポーネント)を使用してユーザーの認証および認可を管理する方法について説明します。


関連資料:

OracleAS Single Sign-Onのデプロイ方法の詳細は、『Oracle Application Server Single Sign-On管理者ガイド』を参照してください。

この章では、OracleAS Single Sign-OnおよびOracle Identity Managementのインフラストラクチャに精通していることと、アプリケーション・サーバー、Webサーバー、Oracle Identity Manager、OracleAS Single Sign-On、Oracle Internet Directoryなどの必要なコンポーネントがすでにインストールされていることを前提としています。


重要:

Oracle Identity ManagerおよびOracleAS Single Sign-On環境では、アプリケーション・サーバーやWebサーバーなど、様々に異なる構成が可能です。

この章では、構成の一例を示すために、Oracle Containers for J2EE(OC4J)アプリケーション・サーバーおよびOracle Application Server OC4J Internet Information Server(IIS)Pluginを使用してOracleAS Single Sign-Onと統合する方法について説明します。この章の情報は、IISバージョン6.0に基づいています。

シングル・サインオンの構成方法の詳細は、アプリケーション・サーバーおよびWebサーバーのベンダーのドキュメントを参照してください。


この章では、次の内容について説明します。

OracleAS Single Sign-Onと通信するためのOC4J IIS Pluginの設定

Oracle Application Server OC4J Pluginをインストールおよび構成する必要があります。このプラグインは、OC4J用のIISプラグインであるため、OC4Jアプリケーション・サーバーはOracleAS Single Sign-Onサーバーと通信できます。Oracle Application Server OC4J Pluginのファイル名はopii.dllです。

次の手順を実行して、Oracle Application Server OC4J Pluginをインストールおよび構成します。

  1. 次の手順を実行して、Oracle Application Server OC4J PluginをOracle Technology Network(OTN)からダウンロードします。

    1. 次のURLからOTNのWebサイトにアクセスします。

      http://www.oracle.com/technology/index.html

    2. ページ上部の水平ナビゲーション・メニューの「Downloads」をクリックします。

    3. ページの「Middleware」セクションまでスクロールし、「Developer Tools」セクションの「SOA Suite」をクリックします。

    4. 「Oracle SOA Suite 10g Release 3 (10.1.3.1.0)」セクションで「See All」をクリックします。

    5. Oracle SOA Suite 10g Companion CDエントリを開くと、Oracle Application Server OC4J Pluginがコンポーネントとしてリストに表示されます。

    6. 該当するオペレーティング・システムの「CD1」をクリックして、Oracle SOA Suite 10g Companion CDのCD1をダウンロードします。

  2. レジストリ・エディタを開き、次の手順を実行します。


    注意:

    ここでは、regeditを使用するサンプルの手順を示します。

    1. 「HKEY_LOCAL_MACHINE」「SOFTWARE」を順にクリックし、「Oracle」を右クリックして「新規」「キー」を順に選択し、「opii」と名前を付けます。

    2. 「opii」エントリを右クリックして「新規」「文字列値」を順に選択し、文字列値に「log_file」と名前を付けます。

    3. 「log_file」エントリを右クリックして「修正」を選択します。「文字列の編集」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    4. 「値のデータ」フィールドに、opiiログ・ファイルを保存する場所へのパスを入力し、「OK」をクリックします。

    5. 「opii」エントリを右クリックして「新規」「文字列値」を順に選択し、文字列値に「log_level」と名前を付けます。このlog_level文字列値はopiiの必要なログ・レベルを指定し、debug、inform、errorおよびemergが有効な値です。

    6. 「opii」エントリを右クリックして「新規」「文字列値」を順に選択し、文字列値に「server_defs」と名前を付けます。

    7. 文字列値「server_defs」を右クリックし、「修正」を選択します。「文字列の編集」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    8. opii.confファイルがある場所へのパスを入力します。opii.confファイルは手順9で作成します。

  3. IIS管理コンソールを起動してOracleAS Single Sign-Onサーバーと通信するIISサーバーのホスト・ノードのエントリを開き、「Webサイト」エントリを開いて「既定のWebサイト」エントリを右クリックし、「新規作成」「仮想ディレクトリ」を順に選択します。仮想ディレクトリの作成ウィザードが表示されます。「次へ」をクリックして次の手順を実行します。

    1. 「エイリアス」フィールドに「opii」と入力し、「次へ」をクリックします。

    2. 「パス」フィールドにopii.dllファイルがある場所を入力し、「次へ」をクリックします。

    3. 「仮想ディレクトリのアクセス許可」画面で「読み取り」「ASPなどのスクリプトを実行する」および「ISAPIアプリケーションやCGIなどを実行する」の各オプションを選択し、「次へ」をクリックします。「完了」をクリックして、仮想ディレクトリの作成ウィザードを終了します。

  4. 次の手順を実行して、opii.dll(Oracle Application Server OC4J Plugin)をフィルタとしてIISのWebサイトに追加します。

    1. IIS管理コンソールで、「既定のWebサイト」エントリを右クリックし、「プロパティ」を選択します。既定のWebサイトのプロパティ・ダイアログ・ボックスが表示されます。

    2. 「ISAPIフィルタ」タブを選択して「追加」をクリックします。

    3. 「フィルタ名」フィールドに「opii」と入力します。

    4. 「実行可能ファイル」フィールドにopii.dll(Oracle Application Server OC4J Plugin)の場所へのパスを入力します。

    5. フィルタのプロパティの追加/編集ダイアログ・ボックスで「OK」をクリックします。既定のWebサイトのプロパティ・ダイアログ・ボックスで「OK」をクリックします。

  5. 次の手順を実行して、<OSSO_HOME>\binフォルダでIISグループに権限を付与します。

    1. <OSSO_HOME>\binフォルダを右クリックして、「プロパティ」を選択します。

    2. セキュリティ・タブを選択します。

    3. 読取り権限と実行権限を持つIIS_WPGグループを追加します。

  6. 次の手順を実行して、IIS管理コンソールからIISサーバーを再起動します。

    1. OracleAS Single Sign-Onサーバーと通信するIISサーバーのホスト・ノードを右クリックし、「すべてのタスク」「IISの再起動」を順に選択します。「IISの停止/開始/再起動」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    2. 「<IISサーバーの名前>を再起動します」を選択し、「OK」をクリックします。

    3. IISサーバーの再起動後に、「既定のWebサイト」を右クリックして「プロパティ」を選択し、「ISAPIフィルタ」タブを選択してopiiフィルタに緑色の上向き矢印が表示されていることを確認して、opii.dll(Oracle Application Server OC4J Plugin)が稼働していることを確認します。

  7. IIS管理コンソールで、「Webサービス拡張」をクリックし、「opii」を選択して「許可」ボタンをクリックします。

  8. 次の手順を実行して、ajp13プロトコルのポートを指定します。

    1. OC4Jアプリケーション・サーバーのホスト・マシンで、<OC4J_HOME>\j2ee\<OC4J_INSTANCE>\config\default-web-site-.xmlファイルをテキスト・エディタで開きます。


      注意:

      <OC4J_HOME>は、OC4Jがインストールされている場所です。<OC4J_INSTANCE>は、OC4Jインスタンスの名前です。

    2. 文字列ajp13を検索します。

    3. ajp13のポート番号(8889など)を指定します。

  9. 次のエントリを指定したopii.confファイルをopiiディレクトリに作成します。エントリには、OracleAS Single Sign-Onによって保護されるOracle Identity Managerアプリケーション、Oracle Identity Managerのホスト・マシン名(host_nameなど)およびajp13のポート番号(ajp13 port numberなど)をリストします。

    Oc4jMount /xlWebApp ajp13://host_name:ajp13 port number
    Oc4jMount /xlWebApp/* ajp13://host_name:ajp13 port number
    Oc4jMount /xlScheduler ajp13://host_name:ajp13 port number
    Oc4jMount /xlScheduler/* ajp13://host_name:ajp13 port number
    Oc4jMount /Nexaweb ajp13://host_name:ajp13 port number
    Oc4jMount /Nexaweb/* ajp13://host_name:ajp13 port number
    

OracleAS Single Sign-Onによるシングル・サインオンのためのOracle Identity Managerの設定

次の手順を実行して、OracleAS Single Sign-Onと統合するためにOracle Identity Managerを設定します。

  1. アプリケーション・サーバーを正常に停止します。

  2. プレーン・テキスト・エディタを起動し、次のファイルを開きます。

    <XL_HOME>\xellerate\config\xlconfig.xml

  3. 次のシングル・サインオン構成(シングル・サインオンなしのデフォルト設定)を探します。

    <web-client>
    <Authentication>Default</Authentication>
    <AuthHeader>REMOTE_USER</AuthHeader>
    </web-client>
    
    
  4. 次のようにして、シングル・サインオン構成を編集します。

    <web-client>
    <Authentication>SSO</Authentication>
    <AuthHeader>osso-username</AuthHeader>
    </web-client>
    
    

    ASCII以外の文字のログインによるシングル・サインオンを有効化するには、ASCII以外のヘッダー値をデコードするデコード・クラス名を含める必要があります。次のようにデコード・クラス名を追加してシングル・サインオン構成を編集します。

    <web-client>
    <Authentication>SSO</Authentication>
    <AuthHeader>osso-username</AuthHeader>
    <AuthHeaderDecoder>com.thortech.xl.security.auth.CoreIDSSOAuthHeaderDecoder</AuthHeaderDecoder>
    </web-client>
    
    
  5. アプリケーション・サーバーを再起動します。

Oracle Identity Managerユーザー用のSingle Sign-Onユーザー・アカウントの作成

OracleAS Single Sign-Onを認証に使用するOracle Identity ManagerユーザーごとにエントリをOracle Internet Directoryに作成する必要があります。Oracle Internet Directoryは、すべてのOracleAS Single Sign-Onユーザー・アカウントおよびパスワードのリポジトリです。OracleAS Single Sign-Onサーバーは、ユーザーをOracle Internet Directoryのエントリに対して認証します。

次の手順を実行して、OracleAS Single Sign-Onを認証に使用するOracle Identity ManagerユーザーごとにエントリをOracle Internet Directoryに作成します。

  1. 次のURLからOracle Delegated Administration Servicesのホームページにログインします。

    http://host:port/oiddas/

    hostはOracle Delegated Administration Servicesがあるコンピュータ名、portはそのサーバーのポート番号です。Oracle Delegated Administration ServicesとOracleAS Single Sign-Onのホスト名は、通常、同じです。

  2. 「ディレクトリ」タブを選択します。

  3. 「ユーザー」タブで「作成」をクリックします。

  4. 次のフィールドに情報を入力して、Oracle Identity Managerユーザーに関する情報を作成します。

    • ユーザーID


      注意:

      ユーザーIDは、Oracle Identity ManagerのユーザーIDと同じである必要があります。

    • 電子メール

    • パスワード: OracleAS Single Sign-On用(および2回入力して確認)

  5. 「発行」ボタンをクリックしてユーザーを作成します。