この章では、UNIXおよびLinuxにOracle Identity Managerをインストールする方法について説明します。サポートされるUNIXおよびLinuxプラットフォームの詳細は、『Oracle Identity Managerリリース・ノート』を参照してください。Oracle Identity Managerサーバーは、アプリケーション・サーバーを実行しているシステムにインストールする必要があります。Remote ManagerなどのOracle Identity Managerコンポーネントは別のシステムにインストールすることができます。コンポーネントごとに独自のインストーラがあります。
この章では次の項目について説明します。
注意: RedHat Linuxの基本インストールに含まれるデフォルト・ロギング・パッケージによって、Oracle Identity Managerでインストールの問題と例外が発生します。Oracle Identity ManagerをRedHat Linuxにインストールする前に、commons-logging-1.0.2ライブラリを基本オペレーティング・システム・インストールから削除します。通常、commons-logging-1.0.2ライブラリは、すべての標準RedHatインストールでインストールされます。また、/usr/share/java/ディレクトリのシンボリック・リンクも削除してください。これらのシンボリック・リンクを削除することで、インストール時にOracle Identity Managerが独自の内部ログ出力jarファイルを使用するように強制されます。 |
インストールの際に、Oracle Identity Managerインストーラによってスキーマがデータベースにロードされます。データベース・スキーマのインストールは1回のみです。これは、Oracle Identity Managerインストーラを最初に実行したときにインストールされます。その後、その他のOracle Identity Managerコンポーネントをデプロイするためにインストーラを実行する際は、そのつどデータベース接続の情報を入力して同じスキーマに対してコンポーネントを構成します。データベース独自の詳細はデータベース管理者(DBA)に問い合せてください。
注意: スキーマのインストール時に、対応するログ・ファイルが<XL_HOME>/logs/ディレクトリに作成されます。 |
Oracle Identity Managerのドキュメントは<XL_HOME>ディレクトリに自動的にインストールされます。特に指定する必要はありません。各Oracle Identity Managerコンポーネントごとに完全なドキュメント・セットがインストールされます。
ここでは、インストール前の考慮事項とインストール・プログラムについて説明します。
Oracle Identity Managerをインストールする前に、次の手順を実行します。
次の手順でJAVA_HOME
変数を設定します。
JAVA HOME変数を設定します。たとえば:
export JAVA_HOME=/opt/jdk142_12
JAVA HOME変数を加えたパスをエクスポートします。たとえば:
export PATH=$<JAVA_HOME
>/bin:$PATH
認証済Java JDKのバージョンを調べるためには、『Oracle Identity Managerリリース・ノート』を参照してください。
SQL Serverをデータベースとして使用する場合は、Oracle Identity Managerサーバーをインストールする前に、Microsoft SQL Server JDBCドライバの3つの.jarファイルをUNIXまたはLinuxサーバーにコピーし、それらのファイルをCLASSPATHに追加します。
UNIXおよびLinuxに対するOracle Identity Managerは、コンソール・モード・インストーラでインストールされます。このインストーラでは次の2つの入力方法が可能です。
オプション・リストからの選択
各オプションには番号と大カッコ([ ])が付いています。オプションを選択するときは番号を入力します。選択すると、対応する大カッコの中にXが表示されます([X])。
プロンプトでの情報の入力
プロンプトで情報を入力するには、情報を入力して[Enter]キーを押します。プロンプトの後のカッコに囲まれているデフォルト値を受け入れるには、そのまま[Enter]キーを押します。
インストーラは論理的なセクション(パネル)で構成されています。
オプションのリストから項目を選択した場合は、0を入力して必要な項目を選択したことを示します。
次のインストール・パネルに移動するには、1を入力します。
前のパネルに戻るには、2を入力します。
インストールを取り消すには、3を入力します。
現在のパネルを再表示するには、5を入力します。
次にインストール・プロセスの手順を示します。
注意: インストール・プロセスで、未使用のログ・ファイルlog.confが<XL_HOME>/xellerate/config/ディレクトリに作成されます。このファイルは無視することができます。 |
重要: Oracle Identity Managerを既存のOracle Identity Managerインストールに上書きインストールしないでください。別のOracle Identity Managerホーム・ディレクトリを使用します。Oracle Identity Managerホーム・ディレクトリと同じ名前を再利用する場合は、元のOracle Identity Managerホーム・ディレクトリのバックアップを作成して、元のディレクトリ名を変更します。すべてのOracle Identity Managerコンポーネントは異なるホーム・ディレクトリにインストールする必要があります。たとえば、Oracle Identity Managerサーバーをインストールしたのと同じディレクトリにRemote Managerをインストールすることはできません。 |
UNIXまたはLinuxにOracle Identity Managerサーバーをインストールするには、次のようにします。
SQL Serverをデータベースとして使用する場合は、Oracle Identity Managerサーバーをインストールする前に、次の3つのファイルが<JBOSS_HOME>/server/default/lib/ディレクトリにあることを確認し、ドライバの場所をシステムのCLASSPATH環境変数に追加します。
mssqlserver.jar
msbase.jar
msutil.jar
Oracle Identity ManagerインストールCDをCD-ROMドライブにセットします。
コンソールで、ディレクトリをインストールCDのinstallServerディレクトリに変更し(cd)、次のコマンドを使用してinstall_server.shファイルを実行します。
sh install_server.sh
インストーラがコンソール・モードで起動します。
注意: 配布メディア(CD)からOracle Identity Managerをインストールしていない場合は、すべてのシェル・スクリプトの実行ビットをinstallServerディレクトリに設定します。すべてのシェル・スクリプトの実行ビットを再帰的に設定するには、installServerディレクトリにディレクトリを変更し、次のコマンドを実行します。
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言語リストの番号を入力して言語を選択します。
0を入力して、言語の選択を適用します。「ようこそメッセージ」パネルが表示されます。
「ようこそメッセージ」パネルで1を入力して、次のパネルを表示します。
「管理ユーザー情報」パネルが表示されます。
Oracle Identity Managerの管理者用パスワードを入力し、確認のためにパスワードを再入力します。そして、1を入力して次のパネルを表示します。
「OIMアプリケーション・オプション」パネルが表示されます。
「OIMアプリケーション・オプション」パネルで1を入力して、次のパネルを表示します。
「インストールするOracle Identity Managerアプリケーションを選択します」パネルが表示されます。
インストールするアプリケーションを選択します。
Oracle Identity Managerの場合は1を入力します。
監査およびコンプライアンス・モジュールを使用するOracle Identity Managerの場合は2を入力します。
選択を終了する場合は、0を入力し、次のパネルを表示します。「ターゲット・ディレクトリ」パネルが表示されます。
「ターゲット・ディレクトリ」パネルで、次の手順のいずれかを実行します。
Oracle Identity Managerをインストールするディレクトリのパスを入力します。たとえば、/opt/oracle/
と入力します。
1を入力して次のパネルに進みます。
ディレクトリが存在しない場合は、ディレクトリの作成を求められます。yes(はい)を表すyを入力します。
「データベース・サーバーの選択」パネルが表示されます。
注意: 既存のデータベースに対してインストールするには、インストールするOracle Identity Managerのバージョンの動作が既存のデータベースのバージョンで保証されていることを確認します。保証されている構成を確認するには、『Oracle Identity Managerリリース・ノート』を参照してください。既存データベースに対してOracle Identity Managerをインストールすると、データベース・スキーマがすでに存在することを知らせる警告メッセージが現れ、.xldatabasekeyファイルを既存のOracle Identity Managerのインストール場所から新しい<XL_HOME>/xellerate/config/ディレクトリにコピーするよう指示します。 <XL_HOME>/xellerate/configディレクトリが存在しない場合は新規に作成します。 |
「データベース・サーバーの選択」パネルで、使用するデータベースのタイプを指定します。
Oracleの場合は1を入力します。
SQL Serverの場合は2を入力します。
終了したら0を入力します。
1を入力して次のパネルに進みます。
データベースの情報を入力します。
データベースのホスト名またはIPアドレスを入力します。
ポート番号を入力します(またはデフォルトを受け入れます)。
データベース名のSIDを入力します。
Oracle Identity Managerがデータベースに接続するために使用するアカウントのデータベース・ユーザー名を入力します。
Oracle Identity Managerがデータベースに接続するために使用するデータベース・アカウントのパスワードを入力します。
1を入力して次のパネルに進みます。
「認証情報」パネルが表示されます。
Oracle Identity Manager Webアプリケーションの認証モードを選択します。
Oracle Identity Managerのデフォルト認証の場合は1を入力します。
SSO認証の場合は2を入力します。
終了したら0を入力します。
SSO認証を選択した場合は、プロンプトが表示されたときに、シングル・サインオン・システムで使用されるヘッダー変数を指定する必要があります。
1を入力して次のパネルに進みます。
アプリケーション・サーバーの選択パネルが表示されます。
アプリケーション・サーバーのタイプを指定します。
JBossの場合は4を入力します。
終了したら0を入力します。
1を入力して次のパネルに進みます。
「クラスタ情報」パネルが表示されます。
クラスタへのデプロイに関して次の情報を指定します。
「はい」(クラスタ)の場合は1を入力し、プロンプトに一意のパーティション名を入力します。
「いいえ」(非クラスタ)の場合は2を入力します。
終了したら0を入力します。
1を入力して次のセクションに進みます。
「アプリケーション・サーバーの情報」パネルが表示されます。
「アプリケーション・サーバーの情報」パネルで次の手順を実行します。
アプリケーション・サーバーがインストールされている場所を指定します。
JDKがインストールされている場所を指定します。
1を入力して次のセクションに進みます。
アプリケーション・サーバー・インストールのバックアップに関するメッセージを受け取ったら、1を入力して次のセクションに進みます。「サマリー」パネルが表示されます。
「サマリー」パネルで1を入力してインストールを開始します。
インストールが終了すると、「完了」パネルが表示されます。3を入力して終了します。
Oracle Identity Managerサーバーをインストールしたら、第7章「Oracle Identity ManagerサーバーおよびJBossのインストール後の構成」の指示に従ってインストール・プロセスを進めます。