この章では、WebLogicアプリケーション・サーバーでのリリース9.0.2からリリース9.0.3へのアップグレードについて説明します。Oracle Identity Managerの他の旧リリースからはリリース9.0.3にアップグレードしないでください。
リリース9.0.3は、WebLogic 8.1 SP6アプリケーション・サーバーでの動作が保証されています。リリース9.0.3へのアップグレード・プロセスの中でWebLogic 8.1 SP6にアップグレードする必要があります。
注意: 新たにOracle Identity Managerを購入し、リリース9.0.3がこの製品の最初のデプロイである場合は、この章を読む必要はありません。リリース9.0.3インストーラ・プログラムを実行してリリース9.0.3をデプロイしてください。 |
リリース9.0.3アップグレード・パッケージの内容を既存のリリース9.0.2システムの一時ディレクトリに抽出します。
注意: このドキュメントではこの一時ディレクトリを<PATCH>と呼びます。 |
この項では、WebLogicにおいてリリース9.0.2からリリース9.0.3にアップグレードする方法を次の手順で説明します。
次のいずれかの方法を選択して、Oracle Identity Managerリリース9.0.2デプロイメントで使用していたデータベースをアップグレードします。
リリース9.0.2に対して構成されている既存データベースのインプレース・アップグレードを実行します。「既存データベース・インスタンスのインプレース・アップグレード」を参照してください。
リリース9.0.3用にデータベースの新しいインスタンスを作成し、リリース9.0.2デプロイメントで使用していたデータを新しいデータベースにインポートしてから、アップグレードを実行します。「アップグレード用の新しいデータベース・インスタンスの作成」を参照してください。
データベースをアップグレードする前に次の手順を実行します。
Oracle Identity Managerリリース9.0.3アップグレード・パッケージの内容をデータベース・マシンの一時ディレクトリに抽出します。このドキュメントでは、この一時ディレクトリを<PATCH>と呼びます。
<PATCH>ディレクトリのスクリプトの実行権限を有効にします。
この方法は、データベースはそのままでデータベース・スキーマをアップグレードすることで、既存のリリース9.0.2データベース・インスタンスをアップグレードします。
既存データベースのバックアップを作成します。データベースに応じて、OracleデータベースまたはSQL Server提供のエクスポートまたはバックアップ・ユーティリティを使用して、本番データベースの完全なバックアップを実行します。
アップグレード・プロセスでデータが損失しないようにするため、本番データベースのバックアップには、少なくともOracle Identity Managerリリース9.0.2データベース・インスタンスの完全なエクスポートまたはバックアップを含めます。アップグレードが失敗した場合は、このバックアップを使用してデータベースを元の状態にリストアすることができます。
データベース・ベンダーのドキュメントや、該当するアプリケーション・サーバー用のOracle Identity Managerのインストレーションおよびアップグレード・ガイドを参照して、データベースが適切に構成されていることを確認します。
データベースとオペレーティング・システムに応じて次のいずれかのスクリプトを使用して、データベース・スキーマをOracle Identity Managerリリース9.0.2からリリース9.0.3にアップグレードします。データベースが存在するマシンでスクリプトを実行してください。
注意: oim_db_upg_902_to_903スクリプトでは、Oracleで必要なストアド・プロシージャもアップグレードされます。 |
UNIX上のOracle:
Oracle Identity Managerリリース9.0.2用のデータベースがインストールされているシステムで次のスクリプトを実行し、データベース・スキーマをアップグレードします。
<PATCH>/db/oracle/Scripts/oim_db_upg_902_to_903.sh
oim_db_upg_902_to_903.shスクリプトで表示されるプロンプトに従って、Oracleデータベースの適切な情報を入力します。
Windows上のOracle:
リリース9.0.2用のデータベースがインストールされているシステムで次のバッチ・スクリプトを実行し、データベース・スキーマをアップグレードします。
<PATCH>\db\oracle\Scripts\oim_db_upg_902_to_903.bat
コマンドラインでは、Oracle oim_db_upg_902_to_903.batスクリプトを次のように使用します。
oim_db_upg_902_to_903.bat <ORACLE_SID> <ORACLE_HOME> <ORACLE_XELL_USER> <ORACLE_XELL_USER_PWD> <PATCH>
SQL Server:
<PATCH>\db\SQLServer\Scripts\upg_902_to_903.batバッチ・ファイルを実行します。このスクリプトの実行の詳細は、付録A「SQL Serverアップグレード・スクリプトの実行」を参照してください。
次の手順を実行して、データベースのストアド・プロシージャを再コンパイルします。
注意: Oracleデータベースを使用している場合は、この手順は省略できます。oim_db_upg_902_to_903スクリプトの実行によりOracleで必要なストアド・プロシージャがすでに作成されているためです。 |
SQL Server:
プレーン・テキスト・エディタを起動して、次のファイルを開きます。
<PATCH>\db\SQLServer\StoredProcedures\compile_all_XL_SP.bat
compile_all_XL_SP.batのSequential Listsセクションにリストされているすべてのストアド・プロシージャで、文字列@sysuserをデータベース・ユーザー名で置き換えてください。SQL Serverでは、ストアド・プロシージャから起動されるファンクションをデータベース・ユーザー名(所有者)で修飾する必要があるため、この処理を行います。@記号も含めて@sysuser文字列全体を置き換えてください。
次のスクリプトを実行します。
<PATCH>\db\SQLServer\StoredProcedures\compile_all_XL_SP.bat
このスクリプトの実行の詳細は、付録A「SQL Serverアップグレード・スクリプトの実行」を参照してください。
データベースに応じて次の手順を実行し、Oracle Identity Manager監査およびコンプライアンス・モジュールをアップグレードします。
Oracle:
Oracle Identity Managerリリース9.0.2データベース・スキーマ所有者の資格証明を使用してSQL*Plusにログインします。
次のスクリプトを実行します。
<PATCH>/db/oracle/Scripts/Oracle_Enable_XACM.sql
SQL Server:
次のスクリプトを実行します。
<PATCH>\db\SQLServer\Scripts\SQLServer_Enable_XACM.bat
このスクリプトの実行の詳細は、付録A「SQL Serverアップグレード・スクリプトの実行」を参照してください。
ユーザー・プロファイル監査機能とレポート機能では、特定のメタデータがデータベースにロードされていることが必要です。Oracle Identity Managerサーバーのホスト・マシンのオペレーティング・システムに応じて次のいずれかのコマンドを実行して、Oracle Identity Managerメタデータをデータベースにロードします。
Windows:
次の.batファイルを実行します。
<PATCH>\db\Utilities\LoadXML.bat
UNIX:
次のスクリプトを実行します。
<PATCH>/db/Utilities/LoadXML.sh
このスクリプトの実行の詳細は、付録B「データベースへのメタデータのロード」を参照してください。
この方法では、リリース9.0.3用に新しいデータベース・インスタンスを作成し、リリース9.0.2デプロイメントで使用していたデータを新しいデータベースにインポートしてから、アップグレードを実行します。ロールバックが必要な場合は、この方法によって、現在作業中のデータベースを引き続き利用できるようになります。新しいアップグレード済データベース・インスタンスを作成するには、次の手順を実行します。
既存データベースのバックアップを作成します。データベースに応じて、OracleデータベースまたはSQL Server提供のエクスポートまたはバックアップ・ユーティリティを使用して、本番データベースの完全なバックアップを実行します。
アップグレード・プロセスでデータが損失しないようにするため、本番データベースのバックアップには、少なくともOracle Identity Managerリリース9.0.2データベース・インスタンスの完全なエクスポートまたはバックアップを含めます。アップグレードが失敗した場合は、このバックアップを使用してデータベースを元の状態にリストアすることができます。
データベース・ベンダーのドキュメントや、該当するアプリケーション・サーバー用のOracle Identity Managerのインストレーションおよびアップグレード・ガイドを参照して、新しいデータベースを作成します。
注意: 新しいデータベースを作成する場合は、元のデータベース・インスタンスで使用していたユーザー名とパスワードを新しいデータベースの資格証明として指定してください。 |
該当のデータベースで提供されるインポート・ユーティリティを使用して、リリース9.0.2データベースからエクスポートしたデータを、新たに作成したリリース9.0.3データベースにインポートします。これによって、元のデータベース・インスタンスと同一のコピーが作成されます。
データベースとオペレーティング・システムに応じて次のいずれかのスクリプトを使用して、データベース・スキーマをOracle Identity Managerリリース9.0.2からリリース9.0.3にアップグレードします。データベースが存在するマシンでスクリプトを実行してください。
UNIX上のOracle:
新しいリリース9.0.3データベース・システムで次のスクリプトを実行し、プロンプトに従って適切な情報を入力して、データベース・スキーマをアップグレードします。
<PATCH>/db/oracle/Scripts/oim_db_upg_902_to_903.sh
注意: oim_db_upg_902_to_903スクリプトでは、Oracleで必要なストアド・プロシージャもアップグレードされます。 |
Windows上のOracle:
新しいリリース9.0.3データベース・システムで次のバッチ・スクリプトを実行し、データベース・スキーマをアップグレードします。
<PATCH>\db\oracle\Scripts\oim_db_upg_902_to_903.bat
コマンドラインでは、Oracle oim_db_upg_902_to_903.batスクリプトを次のように使用します。
oim_db_upg_902_to_903.bat <ORACLE_SID> <ORACLE_HOME> <ORACLE_XELL_USER> <ORACLE_XELL_USER_PWD> <PATCH>
SQL Server:
次のスクリプトを実行します。
<PATCH>\db\SQLServer\Scripts\upg_902_to_903.bat
このスクリプトの実行の詳細は、付録A「SQL Serverアップグレード・スクリプトの実行」を参照してください。
次の手順を実行して、データベースのストアド・プロシージャを再コンパイルします。
注意: Oracleデータベースを使用している場合は、この手順は省略できます。oim_db_upg_902_to_903スクリプトの実行によりOracleで必要なストアド・プロシージャがすでに作成されているためです。 |
SQL Server:
プレーン・テキスト・エディタを起動して、次のスクリプトを開きます。
<PATCH>\db\SQLServer\StoredProcedures\compile_all_XL_SP.bat
compile_all_XL_SP.batのSequential Listsセクションにリストされているすべてのストアド・プロシージャで、文字列@sysuserをデータベース・ユーザー名で置き換えてください。SQL Serverでは、ストアド・プロシージャから起動されるファンクションをデータベース・ユーザー名(所有者)で修飾する必要があるため、この処理を行います。@記号も含めて@sysuser文字列全体を置き換えてください。
次のスクリプトを実行します。
<PATCH>\db\SQLServer\StoredProcedures\compile_all_XL_SP.bat
このスクリプトの実行の詳細は、付録A「SQL Serverアップグレード・スクリプトの実行」を参照してください。
データベースに応じて次の手順を実行し、Oracle Identity Manager監査およびコンプライアンス・モジュールをアップグレードします。
Oracle:
Oracle Identity Managerリリース9.0.2データベース・スキーマ所有者の資格証明を使用してSQL*Plusにログインします。
次のスクリプトを実行します。
<PATCH>/db/oracle/Scripts/Oracle_Enable_XACM.sql
SQL Server:
次のスクリプトを実行します。
<PATCH>\db\SQLServer\Scripts\SQLServer_Enable_XACM.bat
このスクリプトの実行の詳細は、付録A「SQL Serverアップグレード・スクリプトの実行」を参照してください。
ユーザー・プロファイル監査機能とレポート機能では、特定のメタデータがデータベースにロードされていることが必要です。Oracle Identity Managerサーバーのホスト・マシンのオペレーティング・システムに応じて次のいずれかのコマンドを実行して、Oracle Identity Managerメタデータをデータベースにロードします。
Windows:
次のスクリプトを実行します。
<PATCH>\db\Utilities\LoadXML.bat
UNIX:
次のスクリプトを実行します。
<PATCH>/db/Utilities/LoadXML.sh
このスクリプトの実行の詳細は、付録B「データベースへのメタデータのロード」を参照してください。
Oracle Identity Managerリリース9.0.3にアップグレードする前に、次のコンポーネントに対してアップグレード前の構成タスクを実行して、アップグレードの準備を行う必要があります。
Oracle Identity Managerサーバー
管理およびユーザー・コンソール
Design Console
Remote Manager
Oracle Identity Managerサーバーのリリース9.0.3へのアップグレードを準備します。この項の説明に従って、リリース9.0.2のライブラリ、スクリプトおよび構成ファイルを更新します。
注意: WebLogicクラスタでリリース9.0.3にアップグレードする場合は、管理サーバー・マシンでこの項の手順を実行します。 |
Oracle Identity Managerリリース9.0.3アップグレード・パッケージの内容を、Oracle Identity Managerリリース9.0.2サーバーがインストールされているマシンの一時ディレクトリに抽出します。このドキュメントでは、この一時ディレクトリを<PATCH>と呼びます。
次のディレクトリのバックアップを作成します。
<XL_HOME>\xellerate\config
<XL_HOME>\xellerate\DDTemplates
<XL_HOME>\xellerate\lib
<XL_HOME>\xellerate\setup
<XL_HOME>\xellerate\webapp
<XL_HOME>\xellerate\ext
<XL_HOME>\xellerate\connectorResources
<XL_HOME>\documentation
次の表の「コピー元」列の場所にあるディレクトリとファイルを「コピー先」列の場所にコピーします。必要であれば、「コピー先」の場所にある既存のファイルを上書きします。
表3-1 アップグレード前にコピーするOracle Identity Managerサーバーのファイル
コピー元 | コピー先 |
---|---|
<PATCH>\xellerate\DDTemplates\ |
<XL_HOME>\xellerate\DDTemplates\ |
<PATCH>\xellerate\lib\ |
<XL_HOME>\xellerate\lib\ |
<PATCH>\xellerate\webapp\ |
<XL_HOME>\xellerate\webapp\ |
<PATCH>\documentation\ |
<XL_HOME>\documentation |
<PATCH>\xellerate\config\ |
<XL_HOME>\xellerate\config\ |
<PATCH>\xellerate\ext\ |
<XL_HOME>\xellerate\ext\ |
<PATCH>\xellerate\GTC\ |
<XL_HOME>\xellerate\GTC\ |
<PATCH>\xellerate\connectorResources\ |
<XL_HOME>\xellerate\connectorResources\ |
次のファイルを<PATCH>\xellerate\setupディレクトリから<XL_HOME>\xellerate\setupディレクトリにコピーします。
setup.xml
patch_weblogic.cmd
patch_weblogic.sh
weblogic-setup.xml
setup_wl_server.xml
<XL_HOME>/xellerate/setup/ディレクトリにあるオペレーティング・システム対応のpatch_weblogicスクリプトを編集します(Windowsの場合はpatch_weblogic.cmd、UNIXの場合はpatch_weblogic.shを編集します)。次のように変更します。
@bea_homeをWebLogicインストール・ディレクトリのパスで置き換えます。
@locをOracle Identity Managerサーバーのインストール・ディレクトリのパスで置き換えます。
<XL_HOME>/xellerate/config/ディレクトリにある、既存のリリース9.0.2 Oracle Identity Managerサーバーのxlconfig.xml構成ファイルを、リリース9.0.3の新しいキャッシュ関連設定で更新します。次の手順を実行します。
<XL_HOME>/xellerate/config/xlconfig.xmlファイルを開き、<xl-configuration>< Cache>パラメータを探します。
次のXMLエントリを</Cache>パラメータの前に追加します。
<LinguisticSort> <Enable>true</Enable> <ExpireTime>-1</ExpireTime> </LinguisticSort>
管理およびユーザー・コンソールの一部のファイルはリリース9.0.3で変更されています。リリース9.0.2の管理およびユーザー・コンソールをカスタマイズしている場合、つまりリリース9.0.2管理およびユーザー・コンソールの出荷時のデフォルトを変更している場合は、リリース9.0.3の新しい管理およびユーザー・コンソールのファイルにカスタマイズ内容を追加する必要があります。
リリース9.0.2の管理およびユーザー・コンソールをカスタマイズした場合は、付録C「カスタマイズした管理およびユーザー・コンソールのアップグレード」を参照してください。
リリース9.0.2の管理およびユーザー・コンソールをカスタマイズしていない場合は、この項をスキップし、「Design Consoleのアップグレード準備」を参照してアップグレード・プロセスを進めます。
Oracle Identity Manager Design Consoleのリリース9.0.3へのアップグレードを準備します。次の手順を使用して、リリース9.0.2のDesign Consoleのライブラリ、スクリプトおよび構成ファイルを更新します。
次のファイルとディレクトリのバックアップを作成します。
<XL_DC_HOME>\xlclient\XLDesktopClient.ear
<XL_DC_HOME>\xlclient\CustomClient.zip
<XL_DC_HOME>\xlclient\xlFvcUtil.ear
<XL_DC_HOME>\xlclient\lib
<XL_DC_HOME>\xlclient\ext
<XL_DC_HOME>\documentation
<XL_DC_HOME>\xlclient\fvcutil.cmd
次の表の「コピー元」列の場所にあるディレクトリとファイルを「コピー先」列の場所にコピーします。必要であれば、「コピー先」の場所にある既存のファイルを上書きします。
表3-2 アップグレード前にコピーするOracle Identity Manager Design Consoleのファイル
コピー元 | コピー先 |
---|---|
<PATCH>\xlclient\XLDesktopClient.ear |
<XL_DC_HOME>\xlclient\ |
<PATCH>\xlclient\CustomClient.zip |
<XL_DC_HOME>\xlclient\ |
<PATCH>\xlclient\xlFvcUtil.ear |
<XL_DC_HOME>\xlclient\ |
<PATCH>\xlclient\lib\ |
<XL_DC_HOME>\xlclient\lib\ |
<PATCH>\xlclient\ext\ |
<XL_DC_HOME>\xlclient\ext\ |
<PATCH>\xlclient\fvcutil.cmd |
<XL_DC_HOME>\xlclient\ |
<PATCH>\documentation\ |
<XL_DC_HOME>\documentation\ |
Oracle Identity Manager Remote Managerのリリース9.0.3へのアップグレードを準備します。次の手順を使用して、リリース9.0.2のRemote Managerのライブラリ、スクリプトおよび構成ファイルを更新します。
<XL_RM_HOME>\xlremote\lib\ディレクトリのバックアップを作成します。
<PATCH>\xlremote\lib\ディレクトリの内容を<XL_RM_HOME>\xlremote\lib\ディレクトリにコピーします。必要であれば上書きします。
既存のOracle Identity Managerリリース9.0.2デプロイメントからOracle Identity Managerリリース9.0.3へのアップグレードでは、最新ライブラリから新しいEAR(Enterprise Application Archive)ファイルがアセンブルされ、そのEARが再デプロイされます。
WebLogicでリリース9.0.3にアップグレードするには、デプロイメントに応じて次のいずれかの項の手順を使用します。
次の手順を実行して、単一のWebLogicアプリケーション・サーバーでリリース9.0.3にアップグレードします。
WebLogicアプリケーション・サーバーが実行していることを確認します。
WebLogic管理コンソールにログインします。
「Deployment」をクリックし、「Applications」をクリックします。
XellerateアプリケーションとNexawebbアプリケーションの「Remove」ボタンをクリックして、各アプリケーション・デプロイメントを削除します。
WebLogicアプリケーション・サーバーを正常に停止します。
<BEA_HOME>\user_projects\domains\<Name_of_domain_directory>\XLApplicationsディレクトリのすべてのファイルを削除します。
次の手順を使用して、WebLogic 8.1 SP6アプリケーション・サーバーにアップグレードします。
既存のWebLogicデプロイメントをバックアップしてから、WebLogic 8.1 SP6にアップグレードします。詳細はWebLogicアプリケーション・サーバーのドキュメントを参照してください。
注意: WebLogic 8.1 SP6アプリケーション・サーバーにアップグレードする際には、「BEA Patch for 2007 Daylight Savings Time Changes for the United States」の情報を確認する必要があります。次のBEA eSupport Webサイトの「Customer Support News」を参照してください。 |
WebLogic 8.1 SP6へのアップグレードが終了したら、次のファイルをテキスト・エディタで開き、JAVA_HOME変数が<BEA_HOME>\jdk1.4.2_11を指すように変更します。
JAVA_HOME変数を変更するファイル |
---|
<BEA_HOME>\weblogic81\common\bin\commEnv.<cmd or sh> |
<BEA_HOME>\weblogic81\server\bin\ant |
<Name_of_domain_directory>\setEnv.<cmd or sh> |
<Name_of_domain_directory>\startWebLogic.<cmd or sh> |
リリース9.0.2で使用していたjdk1.4.2_05ディレクトリの名前を、OLD_jdk1.4.2_05またはLEGACY_jdk1.4.2_05などに変更して、アップグレード・スクリプトの実行やトラブルシューティングの際に間違えないようにします。
WebLogicアプリケーション・サーバーを起動します。
SQL Serverをデータベースとして使用している場合は、次のファイルがCLASSPATHに追加されていることを確認します。
mssqlserver.jar
msbase.jar
msutil.jar
<PATCH>\xellerate\ext\ojdbc14.jarを<BEA_HOME>\weblogic81\server\lib\ディレクトリにコピーします。必要であれば、既存のファイルを上書きします。
アプリケーション・サーバーで次のいずれかのpatch_weblogicスクリプトを実行します。
Windows:
WebLogic管理者のパスワードとOracle Identity Managerデータベース・ユーザーのパスワードをコマンド引数として使用して、<XL_HOME>\xellerate\setup\patch_weblogic.cmdを実行します。次に例を示します。
<XL_HOME>\xellerate\setup\patch_weblogic.cmd <WebLogic_admin_password> <database_user_password>
UNIX:
WebLogic管理者のパスワードとOracle Identity Managerデータベース・ユーザーのパスワードをコマンド引数として使用して、<XL_HOME>/xellerate/setup/patch_weblogic.shを実行します。次に例を示します。
$ <XL_HOME>/xellerate/setup/patch_weblogic.sh -<WebLogic_admin_password> -<database_user_password>
「Security」→「Realms」→「myrealm」→「Providers」→「Authentication」を選択します。
「XellerateAuthenticator」を削除します。
WebLogicアプリケーション・サーバーを正常に停止します。
<XL_HOME>\xellerate\lib\wlXLSecurityProviders.jarを<BEA_HOME>\weblogic81\server\lib\mbeantypes\ディレクトリにコピーします。
WebLogicアプリケーション・サーバーを起動します。
「Security」→「Realms」→「myrealm」→「Providers」→「Authentication」→「Configure a new OIMAuthenticator...」を選択し、「SUFFICIENT」制御フラグを使用してOIMAuthenticator
を作成します。
WebLogicアプリケーション・サーバーを正常に停止します。
WebLogicアプリケーション・サーバーを起動します。
次の手順を実行して、WebLogicクラスタでリリース9.0.3にアップグレードします。
WebLogic管理コンソールにログインします。
すべての管理対象サーバーを正常に停止します。
「Deployment」をクリックし、「Applications」をクリックします。
XellerateアプリケーションとNexawebbアプリケーションの「Remove」ボタンをクリックして、各アプリケーション・デプロイメントを削除します。
クラスタの各ノードで<BEA_HOME>\user_projects\domains\<Name_of_domain_directory>\XLApplicationsディレクトリのすべてのファイルを削除します。
クラスタの各ノードで次のフォルダを削除します。
<BEA_HOME>\weblogic81\common\nodemanager\<Name_of_server_directory>\stage\xellerate
<BEA_HOME>\weblogic81\common\nodemanager\<Name_of_server_directory>\stage\Nexaweb
次の手順を使用して、WebLogic 8.1 SP6アプリケーション・サーバーにアップグレードします。
既存のWebLogicデプロイメントをバックアップしてから、WebLogic 8.1 SP6にアップグレードします。詳細はWebLogicアプリケーション・サーバーのドキュメントを参照してください。
注意: WebLogic 8.1 SP6アプリケーション・サーバーにアップグレードする際には、「BEA Patch for 2007 Daylight Savings Time Changes for the United States」の情報を確認する必要があります。次のBEA eSupport Webサイトの「Customer Support News」を参照してください。 |
WebLogic 8.1 SP6へのアップグレードが終了したら、次のファイルをテキスト・エディタで開き、JAVA_HOME変数が<BEA_HOME>\jdk1.4.2_11を指すように変更します。
JAVA_HOME変数を変更するファイル |
---|
<BEA_HOME>\weblogic81\common\bin\commEnv.<cmd or sh> |
<BEA_HOME>\weblogic81\server\bin\ant(管理サーバーのみ) |
<Name_of_domain_directory>\setEnv.<cmd or sh> |
<Name_of_domain_directory>\startWebLogic.<cmd or sh> |
リリース9.0.2で使用していたjdk1.4.2_05ディレクトリの名前を、OLD_jdk1.4.2_05またはLEGACY_jdk1.4.2_05などに変更して、アップグレード・スクリプトの実行やトラブルシューティングの際に間違えないようにします。
管理サーバーを起動します。
WebLogic管理コンソールで、すべての管理対象サーバーについて「Remote Start」タブの次のフィールドが次の値に設定されていることを確認します。
「Java Home」: <BEA_HOME>\jdk1.4.2_11
「Bea Home」: <BEA_HOME>
すべての管理対象サーバーが実行していることを確認します。
すべての管理対象サーバーについて「Configuration」タブの「Listen Address」フィールドに「Host Address」が含まれていることを確認します。
SQL Serverをデータベースとして使用している場合は、すべての管理対象サーバーの「Remote Start」タブの「Class Path」フィールドに次のファイルが追加されていることを確認します。
mssqlserver.jar
msbase.jar
msutil.jar
<PATCH>\xellerate\ext\ojdbc14.jarを、管理サーバーを含むすべてのクラスタ参加者の<BEA_HOME>\weblogic81\server\lib\ディレクトリにコピーします。必要であれば既存のファイルを上書きします。
管理サーバーで次のいずれかのpatch_weblogicスクリプトを実行します。
Windows:
WebLogic管理者のパスワードとOracle Identity Managerデータベース・ユーザーのパスワードをコマンド引数として使用して、<XL_HOME>\xellerate\setup\patch_weblogic.cmdを実行します。次に例を示します。
<XL_HOME>\xellerate\setup\patch_weblogic.cmd <WebLogic_admin_password> <database_user_password>
UNIX:
WebLogic管理者のパスワードとOracle Identity Managerデータベース・ユーザーのパスワードをコマンド引数として使用して、<XL_HOME>/xellerate/setup/patch_weblogic.shを実行します。次に例を示します。
$ <XL_HOME>/xellerate/setup/patch_weblogic.sh -<WebLogic_admin_password> -<database_user_password>
クラスタを停止し、クラスタのすべての管理対象サーバーを正常に停止します。これには、クラスタ名を右クリックして「Start/Stop this cluster」を選択し、右側のペインで「Graceful shutdown of all Managed Servers...」オプションを選択します。
「Security」→「Realms」→「myrealm」→「Providers」→「Authentication」を選択します。
「XellerateAuthenticator」を削除します。
WebLogic管理サーバーを正常に停止します。
<XL_HOME>\xellerate\lib\wlXLSecurityProviders.jarを管理サーバーの<BEA_HOME>\weblogic81\server\lib\mbeantypes\ディレクトリにコピーします。
WebLogic管理サーバーを起動します。
「Security」→「Realms」→「myrealm」→「Providers」→「Authentication」→「Configure a new OIMAuthenticator...」を選択し、「SUFFICIENT」制御フラグを使用してOIMAuthenticator
を作成します。
WebLogic管理サーバーを正常に停止します。
WebLogic管理サーバーを起動します。
管理サーバーの<XL_HOME>ディレクトリを、ディレクトリ構造を維持したままですべての管理対象サーバーにコピーします。
<XL_HOME>\xellerate\lib\wlXLSecurityProviders.jarをクラスタのすべての管理対象サーバーの<BEA_HOME>\weblogic81\server\lib\mbeantypes\ディレクトリにコピーします。既存ファイルは上書きします。
<XL_HOME>\xellerate\lib\nexaweb-common.jarをクラスタのすべての管理対象サーバーの<BEA_HOME>\weblogic81\server\lib\ディレクトリにコピーします。既存ファイルは上書きします。
クラスタを起動します。
リリース9.0.2環境で使用していたカスタム・コードは、新たにアップグレードしたリリース9.0.3環境で再利用できます。
注意: リリース9.0.2環境からカスタム・コードを移行する前に、Oracle Identity Managerリリース9.0.3のライブラリを使用してカスタム・コードを再コンパイルする必要があります。 |
次に、リリース9.0.3ライブラリを使用して再コンパイルした後に、リリース9.0.2環境から移行してリリース9.0.3で再利用できるカスタム・コードのリストを示します。
注意: クラスタ環境では、リリース9.0.3ライブラリを使用して次のカスタム・コードを再コンパイルしてから、再コンパイル済のコードをクラスタの他の参加者にコピーします。 |
カスタムjavaコード(統合開発環境、すなわちEclipse、JDeveloper、WASDまたはコマンドラインjavac、およびリリース9.0.3ライブラリを使用して再コンパイルしたもの)。
機能するOracle Identity Managerリリース9.0.2アダプタにバインドされているカスタムjavaライブラリ(リリース9.0.3ライブラリを使用して再コンパイルしたもの)。アダプタは再コンパイルする必要はありません。
カスタム・スケジュール済タスク(リリース9.0.3ライブラリを使用して再コンパイルしたもの)。
カスタム・イベント・ハンドラ(リリース9.0.3ライブラリを使用して再コンパイルしたもの)。
Oracle Identity Managerリリース9.0.2 APIを使用して構築されたカスタム・クライアント。Oracle Identity Managerリリース9.0.3 APIとの互換性を持つように更新する必要があります。
たとえば、廃止されて新たに置き換えられたAPIもあります。Oracle Identity Managerリリース9.0.2からリリース9.0.3へのAPIの変更の詳細は、リリース9.0.3の『Oracle Identity Managerリリース・ノート』を参照してください。
WebLogicでリリース9.0.3診断ダッシュボードにアップグレードする前に、既存のリリース9.0.2診断ダッシュボードXIMDDアプリケーションを削除する必要があります。次の手順を使用します。
管理コンソールを使用して既存のXIMDDアプリケーションを削除します。
<PATCH>\DiagnosticDashboardディレクトリにあるリリース9.0.3のXIMDD.warファイルを使用して、XIMDDアプリケーションの新しいインスタンスをインストールします。
アプリケーション・サーバーに診断ダッシュボードをインストールする詳細な手順は、『Oracle Identity Manager管理およびユーザー・コンソール・ガイド』の「診断ダッシュボードの使用」、診断ダッシュボードのインストールに関する項を参照してください。
リリース9.0.3へのアップグレードが終了したら、『Oracle Identity Manager WebLogic用インストレーション・ガイド』の「Oracle Identity ManagerおよびWebLogicのインストール後の構成」の章を参照して、アップグレードしたリリース9.0.3環境が正しく構成されていることを確認します。