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Oracle Identity Managerアップグレード・ガイド
リリース9.0.3
E05100-01
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3 WebLogicアプリケーション・サーバーでのリリース9.0.2からリリース9.0.3へのアップグレード

この章では、WebLogicアプリケーション・サーバーでのリリース9.0.2からリリース9.0.3へのアップグレードについて説明します。Oracle Identity Managerの他の旧リリースからはリリース9.0.3にアップグレードしないでください。

リリース9.0.3は、WebLogic 8.1 SP6アプリケーション・サーバーでの動作が保証されています。リリース9.0.3へのアップグレード・プロセスの中でWebLogic 8.1 SP6にアップグレードする必要があります。


注意:

新たにOracle Identity Managerを購入し、リリース9.0.3がこの製品の最初のデプロイである場合は、この章を読む必要はありません。リリース9.0.3インストーラ・プログラムを実行してリリース9.0.3をデプロイしてください。

リリース9.0.3アップグレード・パッケージの内容を既存のリリース9.0.2システムの一時ディレクトリに抽出します。


注意:

このドキュメントではこの一時ディレクトリを<PATCH>と呼びます。

この項では、WebLogicにおいてリリース9.0.2からリリース9.0.3にアップグレードする方法を次の手順で説明します。

  1. Oracle Identity Manager用のデータベースのアップグレード

  2. アップグレードの準備

    1. Oracle Identity Managerサーバーのアップグレード準備

    2. 管理およびユーザー・コンソールのアップグレード準備

    3. Design Consoleのアップグレード準備

    4. Remote Managerのアップグレード準備

  3. アップグレードの実行

  4. リリース9.0.2カスタム・コードの移行

  5. 診断ダッシュボードのアップグレード

  6. アップグレード後の構成

Oracle Identity Manager用のデータベースのアップグレード

次のいずれかの方法を選択して、Oracle Identity Managerリリース9.0.2デプロイメントで使用していたデータベースをアップグレードします。

データベースをアップグレードする前に次の手順を実行します。

  1. Oracle Identity Managerリリース9.0.3アップグレード・パッケージの内容をデータベース・マシンの一時ディレクトリに抽出します。このドキュメントでは、この一時ディレクトリを<PATCH>と呼びます。

  2. <PATCH>ディレクトリのスクリプトの実行権限を有効にします。

既存データベース・インスタンスのインプレース・アップグレード

この方法は、データベースはそのままでデータベース・スキーマをアップグレードすることで、既存のリリース9.0.2データベース・インスタンスをアップグレードします。

  1. 既存データベースのバックアップを作成します。データベースに応じて、OracleデータベースまたはSQL Server提供のエクスポートまたはバックアップ・ユーティリティを使用して、本番データベースの完全なバックアップを実行します。

    アップグレード・プロセスでデータが損失しないようにするため、本番データベースのバックアップには、少なくともOracle Identity Managerリリース9.0.2データベース・インスタンスの完全なエクスポートまたはバックアップを含めます。アップグレードが失敗した場合は、このバックアップを使用してデータベースを元の状態にリストアすることができます。

  2. データベース・ベンダーのドキュメントや、該当するアプリケーション・サーバー用のOracle Identity Managerのインストレーションおよびアップグレード・ガイドを参照して、データベースが適切に構成されていることを確認します。

  3. データベースとオペレーティング・システムに応じて次のいずれかのスクリプトを使用して、データベース・スキーマをOracle Identity Managerリリース9.0.2からリリース9.0.3にアップグレードします。データベースが存在するマシンでスクリプトを実行してください。


    注意:

    oim_db_upg_902_to_903スクリプトでは、Oracleで必要なストアド・プロシージャもアップグレードされます。

    UNIX上のOracle:

    1. Oracle Identity Managerリリース9.0.2用のデータベースがインストールされているシステムで次のスクリプトを実行し、データベース・スキーマをアップグレードします。

      <PATCH>/db/oracle/Scripts/oim_db_upg_902_to_903.sh
      
      
    2. oim_db_upg_902_to_903.shスクリプトで表示されるプロンプトに従って、Oracleデータベースの適切な情報を入力します。

    Windows上のOracle:

    リリース9.0.2用のデータベースがインストールされているシステムで次のバッチ・スクリプトを実行し、データベース・スキーマをアップグレードします。

    <PATCH>\db\oracle\Scripts\oim_db_upg_902_to_903.bat
    
    

    コマンドラインでは、Oracle oim_db_upg_902_to_903.batスクリプトを次のように使用します。

    oim_db_upg_902_to_903.bat <ORACLE_SID> <ORACLE_HOME> <ORACLE_XELL_USER> <ORACLE_XELL_USER_PWD> <PATCH>
    
    

    SQL Server:

    <PATCH>\db\SQLServer\Scripts\upg_902_to_903.batバッチ・ファイルを実行します。このスクリプトの実行の詳細は、付録A「SQL Serverアップグレード・スクリプトの実行」を参照してください。

  4. 次の手順を実行して、データベースのストアド・プロシージャを再コンパイルします。


    注意:

    Oracleデータベースを使用している場合は、この手順は省略できます。oim_db_upg_902_to_903スクリプトの実行によりOracleで必要なストアド・プロシージャがすでに作成されているためです。

    SQL Server:

    1. プレーン・テキスト・エディタを起動して、次のファイルを開きます。

      <PATCH>\db\SQLServer\StoredProcedures\compile_all_XL_SP.bat
      
      
    2. compile_all_XL_SP.batのSequential Listsセクションにリストされているすべてのストアド・プロシージャで、文字列@sysuserデータベース・ユーザー名で置き換えてください。SQL Serverでは、ストアド・プロシージャから起動されるファンクションをデータベース・ユーザー名(所有者)で修飾する必要があるため、この処理を行います。@記号も含めて@sysuser文字列全体を置き換えてください。

    3. 次のスクリプトを実行します。

      <PATCH>\db\SQLServer\StoredProcedures\compile_all_XL_SP.bat
      
      

      このスクリプトの実行の詳細は、付録A「SQL Serverアップグレード・スクリプトの実行」を参照してください。

  5. データベースに応じて次の手順を実行し、Oracle Identity Manager監査およびコンプライアンス・モジュールをアップグレードします。

    Oracle:

    1. Oracle Identity Managerリリース9.0.2データベース・スキーマ所有者の資格証明を使用してSQL*Plusにログインします。

    2. 次のスクリプトを実行します。

      <PATCH>/db/oracle/Scripts/Oracle_Enable_XACM.sql
      
      

    SQL Server:

    次のスクリプトを実行します。

    <PATCH>\db\SQLServer\Scripts\SQLServer_Enable_XACM.bat
    
    

    このスクリプトの実行の詳細は、付録A「SQL Serverアップグレード・スクリプトの実行」を参照してください。

  6. ユーザー・プロファイル監査機能とレポート機能では、特定のメタデータがデータベースにロードされていることが必要です。Oracle Identity Managerサーバーのホスト・マシンのオペレーティング・システムに応じて次のいずれかのコマンドを実行して、Oracle Identity Managerメタデータをデータベースにロードします。

    Windows:

    次の.batファイルを実行します。

    <PATCH>\db\Utilities\LoadXML.bat
    
    

    UNIX:

    次のスクリプトを実行します。

    <PATCH>/db/Utilities/LoadXML.sh
    
    

    このスクリプトの実行の詳細は、付録B「データベースへのメタデータのロード」を参照してください。

アップグレード用の新しいデータベース・インスタンスの作成

この方法では、リリース9.0.3用に新しいデータベース・インスタンスを作成し、リリース9.0.2デプロイメントで使用していたデータを新しいデータベースにインポートしてから、アップグレードを実行します。ロールバックが必要な場合は、この方法によって、現在作業中のデータベースを引き続き利用できるようになります。新しいアップグレード済データベース・インスタンスを作成するには、次の手順を実行します。

  1. 既存データベースのバックアップを作成します。データベースに応じて、OracleデータベースまたはSQL Server提供のエクスポートまたはバックアップ・ユーティリティを使用して、本番データベースの完全なバックアップを実行します。

    アップグレード・プロセスでデータが損失しないようにするため、本番データベースのバックアップには、少なくともOracle Identity Managerリリース9.0.2データベース・インスタンスの完全なエクスポートまたはバックアップを含めます。アップグレードが失敗した場合は、このバックアップを使用してデータベースを元の状態にリストアすることができます。

  2. データベース・ベンダーのドキュメントや、該当するアプリケーション・サーバー用のOracle Identity Managerのインストレーションおよびアップグレード・ガイドを参照して、新しいデータベースを作成します。


    注意:

    新しいデータベースを作成する場合は、元のデータベース・インスタンスで使用していたユーザー名とパスワードを新しいデータベースの資格証明として指定してください。

  3. 該当のデータベースで提供されるインポート・ユーティリティを使用して、リリース9.0.2データベースからエクスポートしたデータを、新たに作成したリリース9.0.3データベースにインポートします。これによって、元のデータベース・インスタンスと同一のコピーが作成されます。

  4. データベースとオペレーティング・システムに応じて次のいずれかのスクリプトを使用して、データベース・スキーマをOracle Identity Managerリリース9.0.2からリリース9.0.3にアップグレードします。データベースが存在するマシンでスクリプトを実行してください。

    UNIX上のOracle:

    新しいリリース9.0.3データベース・システムで次のスクリプトを実行し、プロンプトに従って適切な情報を入力して、データベース・スキーマをアップグレードします。

    <PATCH>/db/oracle/Scripts/oim_db_upg_902_to_903.sh
    

    注意:

    oim_db_upg_902_to_903スクリプトでは、Oracleで必要なストアド・プロシージャもアップグレードされます。

    Windows上のOracle:

    新しいリリース9.0.3データベース・システムで次のバッチ・スクリプトを実行し、データベース・スキーマをアップグレードします。

    <PATCH>\db\oracle\Scripts\oim_db_upg_902_to_903.bat
    
    

    コマンドラインでは、Oracle oim_db_upg_902_to_903.batスクリプトを次のように使用します。

    oim_db_upg_902_to_903.bat <ORACLE_SID> <ORACLE_HOME> <ORACLE_XELL_USER> <ORACLE_XELL_USER_PWD> <PATCH>
    
    

    SQL Server:

    次のスクリプトを実行します。

    <PATCH>\db\SQLServer\Scripts\upg_902_to_903.bat
    
    

    このスクリプトの実行の詳細は、付録A「SQL Serverアップグレード・スクリプトの実行」を参照してください。

  5. 次の手順を実行して、データベースのストアド・プロシージャを再コンパイルします。


    注意:

    Oracleデータベースを使用している場合は、この手順は省略できます。oim_db_upg_902_to_903スクリプトの実行によりOracleで必要なストアド・プロシージャがすでに作成されているためです。

    SQL Server:

    1. プレーン・テキスト・エディタを起動して、次のスクリプトを開きます。

      <PATCH>\db\SQLServer\StoredProcedures\compile_all_XL_SP.bat
      
      
    2. compile_all_XL_SP.batのSequential Listsセクションにリストされているすべてのストアド・プロシージャで、文字列@sysuserデータベース・ユーザー名で置き換えてください。SQL Serverでは、ストアド・プロシージャから起動されるファンクションをデータベース・ユーザー名(所有者)で修飾する必要があるため、この処理を行います。@記号も含めて@sysuser文字列全体を置き換えてください。

    3. 次のスクリプトを実行します。

      <PATCH>\db\SQLServer\StoredProcedures\compile_all_XL_SP.bat
      
      

      このスクリプトの実行の詳細は、付録A「SQL Serverアップグレード・スクリプトの実行」を参照してください。

  6. データベースに応じて次の手順を実行し、Oracle Identity Manager監査およびコンプライアンス・モジュールをアップグレードします。

    Oracle:

    1. Oracle Identity Managerリリース9.0.2データベース・スキーマ所有者の資格証明を使用してSQL*Plusにログインします。

    2. 次のスクリプトを実行します。

      <PATCH>/db/oracle/Scripts/Oracle_Enable_XACM.sql
      
      

    SQL Server:

    次のスクリプトを実行します。

    <PATCH>\db\SQLServer\Scripts\SQLServer_Enable_XACM.bat
    
    

    このスクリプトの実行の詳細は、付録A「SQL Serverアップグレード・スクリプトの実行」を参照してください。

  7. ユーザー・プロファイル監査機能とレポート機能では、特定のメタデータがデータベースにロードされていることが必要です。Oracle Identity Managerサーバーのホスト・マシンのオペレーティング・システムに応じて次のいずれかのコマンドを実行して、Oracle Identity Managerメタデータをデータベースにロードします。

    Windows:

    次のスクリプトを実行します。

    <PATCH>\db\Utilities\LoadXML.bat
    
    

    UNIX:

    次のスクリプトを実行します。

    <PATCH>/db/Utilities/LoadXML.sh
    
    

    このスクリプトの実行の詳細は、付録B「データベースへのメタデータのロード」を参照してください。

アップグレードの準備

Oracle Identity Managerリリース9.0.3にアップグレードする前に、次のコンポーネントに対してアップグレード前の構成タスクを実行して、アップグレードの準備を行う必要があります。

Oracle Identity Managerサーバーのアップグレード準備

Oracle Identity Managerサーバーのリリース9.0.3へのアップグレードを準備します。この項の説明に従って、リリース9.0.2のライブラリ、スクリプトおよび構成ファイルを更新します。


注意:

WebLogicクラスタでリリース9.0.3にアップグレードする場合は、管理サーバー・マシンでこの項の手順を実行します。

  1. Oracle Identity Managerリリース9.0.3アップグレード・パッケージの内容を、Oracle Identity Managerリリース9.0.2サーバーがインストールされているマシンの一時ディレクトリに抽出します。このドキュメントでは、この一時ディレクトリを<PATCH>と呼びます。

  2. 次のディレクトリのバックアップを作成します。

    • <XL_HOME>\xellerate\config

    • <XL_HOME>\xellerate\DDTemplates

    • <XL_HOME>\xellerate\lib

    • <XL_HOME>\xellerate\setup

    • <XL_HOME>\xellerate\webapp

    • <XL_HOME>\xellerate\ext

    • <XL_HOME>\xellerate\connectorResources

    • <XL_HOME>\documentation

  3. 次の表の「コピー元」列の場所にあるディレクトリとファイルを「コピー先」列の場所にコピーします。必要であれば、「コピー先」の場所にある既存のファイルを上書きします。

    表3-1 アップグレード前にコピーするOracle Identity Managerサーバーのファイル

    コピー元 コピー先

    <PATCH>\xellerate\DDTemplates\

    <XL_HOME>\xellerate\DDTemplates\

    <PATCH>\xellerate\lib\

    <XL_HOME>\xellerate\lib\

    <PATCH>\xellerate\webapp\

    <XL_HOME>\xellerate\webapp\

    <PATCH>\documentation\

    <XL_HOME>\documentation

    <PATCH>\xellerate\config\

    <XL_HOME>\xellerate\config\

    <PATCH>\xellerate\ext\

    <XL_HOME>\xellerate\ext\

    <PATCH>\xellerate\GTC\

    <XL_HOME>\xellerate\GTC\

    <PATCH>\xellerate\connectorResources\

    <XL_HOME>\xellerate\connectorResources\


  4. 次のファイルを<PATCH>\xellerate\setupディレクトリから<XL_HOME>\xellerate\setupディレクトリにコピーします。

    • setup.xml

    • patch_weblogic.cmd

    • patch_weblogic.sh

    • weblogic-setup.xml

    • setup_wl_server.xml

  5. <XL_HOME>/xellerate/setup/ディレクトリにあるオペレーティング・システム対応のpatch_weblogicスクリプトを編集します(Windowsの場合はpatch_weblogic.cmd、UNIXの場合はpatch_weblogic.shを編集します)。次のように変更します。

    • @bea_homeをWebLogicインストール・ディレクトリのパスで置き換えます。

    • @locをOracle Identity Managerサーバーのインストール・ディレクトリのパスで置き換えます。

  6. <XL_HOME>/xellerate/config/ディレクトリにある、既存のリリース9.0.2 Oracle Identity Managerサーバーのxlconfig.xml構成ファイルを、リリース9.0.3の新しいキャッシュ関連設定で更新します。次の手順を実行します。

    1. <XL_HOME>/xellerate/config/xlconfig.xmlファイルを開き、<xl-configuration>< Cache>パラメータを探します。

    2. 次のXMLエントリを</Cache>パラメータの前に追加します。

      <LinguisticSort>
               <Enable>true</Enable>
               <ExpireTime>-1</ExpireTime>
      </LinguisticSort>
      
      

管理およびユーザー・コンソールのアップグレード準備

管理およびユーザー・コンソールの一部のファイルはリリース9.0.3で変更されています。リリース9.0.2の管理およびユーザー・コンソールをカスタマイズしている場合、つまりリリース9.0.2管理およびユーザー・コンソールの出荷時のデフォルトを変更している場合は、リリース9.0.3の新しい管理およびユーザー・コンソールのファイルにカスタマイズ内容を追加する必要があります。

リリース9.0.2の管理およびユーザー・コンソールをカスタマイズした場合は、付録C「カスタマイズした管理およびユーザー・コンソールのアップグレード」を参照してください。

リリース9.0.2の管理およびユーザー・コンソールをカスタマイズしていない場合は、この項をスキップし、「Design Consoleのアップグレード準備」を参照してアップグレード・プロセスを進めます。

Design Consoleのアップグレード準備

Oracle Identity Manager Design Consoleのリリース9.0.3へのアップグレードを準備します。次の手順を使用して、リリース9.0.2のDesign Consoleのライブラリ、スクリプトおよび構成ファイルを更新します。

  1. 次のファイルとディレクトリのバックアップを作成します。

    • <XL_DC_HOME>\xlclient\XLDesktopClient.ear

    • <XL_DC_HOME>\xlclient\CustomClient.zip

    • <XL_DC_HOME>\xlclient\xlFvcUtil.ear

    • <XL_DC_HOME>\xlclient\lib

    • <XL_DC_HOME>\xlclient\ext

    • <XL_DC_HOME>\documentation

    • <XL_DC_HOME>\xlclient\fvcutil.cmd

  2. 次の表の「コピー元」列の場所にあるディレクトリとファイルを「コピー先」列の場所にコピーします。必要であれば、「コピー先」の場所にある既存のファイルを上書きします。

    表3-2 アップグレード前にコピーするOracle Identity Manager Design Consoleのファイル

    コピー元 コピー先

    <PATCH>\xlclient\XLDesktopClient.ear

    <XL_DC_HOME>\xlclient\

    <PATCH>\xlclient\CustomClient.zip

    <XL_DC_HOME>\xlclient\

    <PATCH>\xlclient\xlFvcUtil.ear

    <XL_DC_HOME>\xlclient\

    <PATCH>\xlclient\lib\

    <XL_DC_HOME>\xlclient\lib\

    <PATCH>\xlclient\ext\

    <XL_DC_HOME>\xlclient\ext\

    <PATCH>\xlclient\fvcutil.cmd

    <XL_DC_HOME>\xlclient\

    <PATCH>\documentation\

    <XL_DC_HOME>\documentation\


Remote Managerのアップグレード準備

Oracle Identity Manager Remote Managerのリリース9.0.3へのアップグレードを準備します。次の手順を使用して、リリース9.0.2のRemote Managerのライブラリ、スクリプトおよび構成ファイルを更新します。

  1. <XL_RM_HOME>\xlremote\lib\ディレクトリのバックアップを作成します。

  2. <PATCH>\xlremote\lib\ディレクトリの内容を<XL_RM_HOME>\xlremote\lib\ディレクトリにコピーします。必要であれば上書きします。

アップグレードの実行

既存のOracle Identity Managerリリース9.0.2デプロイメントからOracle Identity Managerリリース9.0.3へのアップグレードでは、最新ライブラリから新しいEAR(Enterprise Application Archive)ファイルがアセンブルされ、そのEARが再デプロイされます。

WebLogicでリリース9.0.3にアップグレードするには、デプロイメントに応じて次のいずれかの項の手順を使用します。

単一のWebLogicアプリケーション・サーバーのアップグレード

次の手順を実行して、単一のWebLogicアプリケーション・サーバーでリリース9.0.3にアップグレードします。

  1. WebLogicアプリケーション・サーバーが実行していることを確認します。

  2. WebLogic管理コンソールにログインします。

  3. 「Deployment」をクリックし、「Applications」をクリックします。

  4. XellerateアプリケーションとNexawebbアプリケーションの「Remove」ボタンをクリックして、各アプリケーション・デプロイメントを削除します。

  5. WebLogicアプリケーション・サーバーを正常に停止します。

  6. <BEA_HOME>\user_projects\domains\<Name_of_domain_directory>\XLApplicationsディレクトリのすべてのファイルを削除します。

  7. 次の手順を使用して、WebLogic 8.1 SP6アプリケーション・サーバーにアップグレードします。

    1. 既存のWebLogicデプロイメントをバックアップしてから、WebLogic 8.1 SP6にアップグレードします。詳細はWebLogicアプリケーション・サーバーのドキュメントを参照してください。


      注意:

      WebLogic 8.1 SP6アプリケーション・サーバーにアップグレードする際には、「BEA Patch for 2007 Daylight Savings Time Changes for the United States」の情報を確認する必要があります。次のBEA eSupport Webサイトの「Customer Support News」を参照してください。

      http://support.bea.com/


    2. WebLogic 8.1 SP6へのアップグレードが終了したら、次のファイルをテキスト・エディタで開き、JAVA_HOME変数が<BEA_HOME>\jdk1.4.2_11を指すように変更します。

      JAVA_HOME変数を変更するファイル
      <BEA_HOME>\weblogic81\common\bin\commEnv.<cmd or sh>
      <BEA_HOME>\weblogic81\server\bin\ant
      <Name_of_domain_directory>\setEnv.<cmd or sh>
      <Name_of_domain_directory>\startWebLogic.<cmd or sh>

    3. リリース9.0.2で使用していたjdk1.4.2_05ディレクトリの名前を、OLD_jdk1.4.2_05またはLEGACY_jdk1.4.2_05などに変更して、アップグレード・スクリプトの実行やトラブルシューティングの際に間違えないようにします。

  8. WebLogicアプリケーション・サーバーを起動します。

  9. SQL Serverをデータベースとして使用している場合は、次のファイルがCLASSPATHに追加されていることを確認します。

    • mssqlserver.jar

    • msbase.jar

    • msutil.jar

  10. <PATCH>\xellerate\ext\ojdbc14.jarを<BEA_HOME>\weblogic81\server\lib\ディレクトリにコピーします。必要であれば、既存のファイルを上書きします。

  11. アプリケーション・サーバーで次のいずれかのpatch_weblogicスクリプトを実行します。

    Windows:

    WebLogic管理者のパスワードとOracle Identity Managerデータベース・ユーザーのパスワードをコマンド引数として使用して、<XL_HOME>\xellerate\setup\patch_weblogic.cmdを実行します。次に例を示します。

    <XL_HOME>\xellerate\setup\patch_weblogic.cmd <WebLogic_admin_password> <database_user_password>
    
    

    UNIX:

    WebLogic管理者のパスワードとOracle Identity Managerデータベース・ユーザーのパスワードをコマンド引数として使用して、<XL_HOME>/xellerate/setup/patch_weblogic.shを実行します。次に例を示します。

    $ <XL_HOME>/xellerate/setup/patch_weblogic.sh -<WebLogic_admin_password> -<database_user_password>
    
    
  12. 「Security」「Realms」「myrealm」「Providers」「Authentication」を選択します。

  13. 「XellerateAuthenticator」を削除します。

  14. WebLogicアプリケーション・サーバーを正常に停止します。

  15. <XL_HOME>\xellerate\lib\wlXLSecurityProviders.jarを<BEA_HOME>\weblogic81\server\lib\mbeantypes\ディレクトリにコピーします。

  16. WebLogicアプリケーション・サーバーを起動します。

  17. 「Security」「Realms」「myrealm」「Providers」「Authentication」「Configure a new OIMAuthenticator...」を選択し、「SUFFICIENT」制御フラグを使用してOIMAuthenticatorを作成します。

  18. WebLogicアプリケーション・サーバーを正常に停止します。

  19. WebLogicアプリケーション・サーバーを起動します。

WebLogicクラスタのアップグレード

次の手順を実行して、WebLogicクラスタでリリース9.0.3にアップグレードします。

  1. WebLogic管理コンソールにログインします。

  2. すべての管理対象サーバーを正常に停止します。

  3. 「Deployment」をクリックし、「Applications」をクリックします。

  4. XellerateアプリケーションとNexawebbアプリケーションの「Remove」ボタンをクリックして、各アプリケーション・デプロイメントを削除します。

  5. クラスタの各ノードで<BEA_HOME>\user_projects\domains\<Name_of_domain_directory>\XLApplicationsディレクトリのすべてのファイルを削除します。

  6. クラスタの各ノードで次のフォルダを削除します。

    • <BEA_HOME>\weblogic81\common\nodemanager\<Name_of_server_directory>\stage\xellerate

    • <BEA_HOME>\weblogic81\common\nodemanager\<Name_of_server_directory>\stage\Nexaweb

  7. 次の手順を使用して、WebLogic 8.1 SP6アプリケーション・サーバーにアップグレードします。

    1. 既存のWebLogicデプロイメントをバックアップしてから、WebLogic 8.1 SP6にアップグレードします。詳細はWebLogicアプリケーション・サーバーのドキュメントを参照してください。


      注意:

      WebLogic 8.1 SP6アプリケーション・サーバーにアップグレードする際には、「BEA Patch for 2007 Daylight Savings Time Changes for the United States」の情報を確認する必要があります。次のBEA eSupport Webサイトの「Customer Support News」を参照してください。

      http://support.bea.com/


    2. WebLogic 8.1 SP6へのアップグレードが終了したら、次のファイルをテキスト・エディタで開き、JAVA_HOME変数が<BEA_HOME>\jdk1.4.2_11を指すように変更します。

      JAVA_HOME変数を変更するファイル
      <BEA_HOME>\weblogic81\common\bin\commEnv.<cmd or sh>
      <BEA_HOME>\weblogic81\server\bin\ant(管理サーバーのみ)
      <Name_of_domain_directory>\setEnv.<cmd or sh>
      <Name_of_domain_directory>\startWebLogic.<cmd or sh>

    3. リリース9.0.2で使用していたjdk1.4.2_05ディレクトリの名前を、OLD_jdk1.4.2_05またはLEGACY_jdk1.4.2_05などに変更して、アップグレード・スクリプトの実行やトラブルシューティングの際に間違えないようにします。

  8. 管理サーバーを起動します。

  9. WebLogic管理コンソールで、すべての管理対象サーバーについて「Remote Start」タブの次のフィールドが次の値に設定されていることを確認します。

    • 「Java Home」: <BEA_HOME>\jdk1.4.2_11

    • 「Bea Home」: <BEA_HOME>

  10. すべての管理対象サーバーが実行していることを確認します。

  11. すべての管理対象サーバーについて「Configuration」タブの「Listen Address」フィールドに「Host Address」が含まれていることを確認します。

  12. SQL Serverをデータベースとして使用している場合は、すべての管理対象サーバーの「Remote Start」タブの「Class Path」フィールドに次のファイルが追加されていることを確認します。

    • mssqlserver.jar

    • msbase.jar

    • msutil.jar

  13. <PATCH>\xellerate\ext\ojdbc14.jarを、管理サーバーを含むすべてのクラスタ参加者の<BEA_HOME>\weblogic81\server\lib\ディレクトリにコピーします。必要であれば既存のファイルを上書きします。

  14. 管理サーバーで次のいずれかのpatch_weblogicスクリプトを実行します。

    Windows:

    WebLogic管理者のパスワードとOracle Identity Managerデータベース・ユーザーのパスワードをコマンド引数として使用して、<XL_HOME>\xellerate\setup\patch_weblogic.cmdを実行します。次に例を示します。

    <XL_HOME>\xellerate\setup\patch_weblogic.cmd <WebLogic_admin_password> <database_user_password>
    
    

    UNIX:

    WebLogic管理者のパスワードとOracle Identity Managerデータベース・ユーザーのパスワードをコマンド引数として使用して、<XL_HOME>/xellerate/setup/patch_weblogic.shを実行します。次に例を示します。

    $ <XL_HOME>/xellerate/setup/patch_weblogic.sh -<WebLogic_admin_password> -<database_user_password>
    
    
  15. クラスタを停止し、クラスタのすべての管理対象サーバーを正常に停止します。これには、クラスタ名を右クリックして「Start/Stop this cluster」を選択し、右側のペインで「Graceful shutdown of all Managed Servers...」オプションを選択します。

  16. 「Security」「Realms」「myrealm」「Providers」「Authentication」を選択します。

  17. 「XellerateAuthenticator」を削除します。

  18. WebLogic管理サーバーを正常に停止します。

  19. <XL_HOME>\xellerate\lib\wlXLSecurityProviders.jarを管理サーバーの<BEA_HOME>\weblogic81\server\lib\mbeantypes\ディレクトリにコピーします。

  20. WebLogic管理サーバーを起動します。

  21. 「Security」「Realms」「myrealm」「Providers」「Authentication」「Configure a new OIMAuthenticator...」を選択し、「SUFFICIENT」制御フラグを使用してOIMAuthenticatorを作成します。

  22. WebLogic管理サーバーを正常に停止します。

  23. WebLogic管理サーバーを起動します。

  24. 管理サーバーの<XL_HOME>ディレクトリを、ディレクトリ構造を維持したままですべての管理対象サーバーにコピーします。

  25. <XL_HOME>\xellerate\lib\wlXLSecurityProviders.jarをクラスタのすべての管理対象サーバーの<BEA_HOME>\weblogic81\server\lib\mbeantypes\ディレクトリにコピーします。既存ファイルは上書きします。

  26. <XL_HOME>\xellerate\lib\nexaweb-common.jarをクラスタのすべての管理対象サーバーの<BEA_HOME>\weblogic81\server\lib\ディレクトリにコピーします。既存ファイルは上書きします。

  27. クラスタを起動します。

リリース9.0.2カスタム・コードの移行

リリース9.0.2環境で使用していたカスタム・コードは、新たにアップグレードしたリリース9.0.3環境で再利用できます。


注意:

リリース9.0.2環境からカスタム・コードを移行する前に、Oracle Identity Managerリリース9.0.3のライブラリを使用してカスタム・コードを再コンパイルする必要があります。

次に、リリース9.0.3ライブラリを使用して再コンパイルした後に、リリース9.0.2環境から移行してリリース9.0.3で再利用できるカスタム・コードのリストを示します。


注意:

クラスタ環境では、リリース9.0.3ライブラリを使用して次のカスタム・コードを再コンパイルしてから、再コンパイル済のコードをクラスタの他の参加者にコピーします。

診断ダッシュボードのアップグレード

WebLogicでリリース9.0.3診断ダッシュボードにアップグレードする前に、既存のリリース9.0.2診断ダッシュボードXIMDDアプリケーションを削除する必要があります。次の手順を使用します。

  1. 管理コンソールを使用して既存のXIMDDアプリケーションを削除します。

  2. <PATCH>\DiagnosticDashboardディレクトリにあるリリース9.0.3のXIMDD.warファイルを使用して、XIMDDアプリケーションの新しいインスタンスをインストールします。

    アプリケーション・サーバーに診断ダッシュボードをインストールする詳細な手順は、『Oracle Identity Manager管理およびユーザー・コンソール・ガイド』の「診断ダッシュボードの使用」、診断ダッシュボードのインストールに関する項を参照してください。

アップグレード後の構成

リリース9.0.3へのアップグレードが終了したら、『Oracle Identity Manager WebLogic用インストレーション・ガイド』の「Oracle Identity ManagerおよびWebLogicのインストール後の構成」の章を参照して、アップグレードしたリリース9.0.3環境が正しく構成されていることを確認します。