この章では、UNIXまたはLinuxを実行するコンピュータにOracle Identity Managerをインストールする方法について説明します。サポートされるUNIXまたはLinuxプラットフォームの詳細は、『Oracle Identity Managerリリース・ノート』を参照してください。Oracle Identity Managerサーバーは、アプリケーション・サーバーを実行しているシステムにインストールする必要があります。Remote ManagerなどのOracle Identity Managerコンポーネントは別のシステムにインストールすることができます。コンポーネントごとに独自のインストーラがあります。
この章では次の項目について説明します。
注意: Oracle Identity ManagerをインストールするときはWebLogicサーバーを実行しておいてください。 |
Oracle Identity Managerサーバーをインストールする前に、次の手順を実行して環境変数を設定します。
JAVA_HOMEシステム変数が適切なJDKに設定されていることを確認します。次に例を示します。
export JAVA_HOME=<BEA_HOME>jdk142_11
注意: 保証されているJDKのバージョンを確認するには、『Oracle Identity Managerリリース・ノート』を参照してください。 |
Javaコマンドが実行されるときに、WebLogicサーバーにバンドルされているSun JVMが使用されることを確認します。このためには、WebLogicサーバー・ディレクトリjdk142_11/binを、すべてのパス・エントリの最初にあるPATHに次のように指定します。
export PATH=<BEA_HOME>/jdk142_11/bin:$PATH
インストールの際に、Oracle Identity Managerインストーラによってスキーマがデータベースにロードされます。データベース・スキーマのインストールは1回のみです。これは、Oracle Identity Managerインストーラを最初に実行したときにインストールされます。その後、その他のOracle Identity Managerコンポーネントをデプロイするためにインストーラを実行する際は、そのつどデータベース接続の情報を入力して同じスキーマに対してコンポーネントを構成します。データベース独自の詳細はデータベース管理者(DBA)に問い合せてください。
スキーマのインストール時に、対応するログ・ファイルが<XL_HOME>/logs/ディレクトリに作成されます。
Oracle Identity Managerのドキュメントは<XL_HOME>ディレクトリに自動的にインストールされます。特に指定する必要はありません。各Oracle Identity Managerコンポーネントごとに完全なドキュメント・セットがインストールされます。
WebLogicがデフォルト(weblogic81)以外のディレクトリにインストールされている場合、WebLogicがインストールされている非デフォルト・ディレクトリに対してweblogic81のシンボリック・リンクを作成しないかぎり、Oracle Identity Managerインストーラが失敗します。シンボリック・リンクをUNIXまたはLinuxで作成するには、内部ln
コマンドを使用します。
UNIXまたはLinuxに対するOracle Identity Managerは、コンソール・モード・インストーラでインストールされます。このインストーラでは次の2つの入力方法が可能です。
オプション・リストからの選択
各オプションには番号と大カッコ([ ])が付いています。オプションを選択するときは番号を入力します。選択すると、対応する大カッコの中にXが表示されます([X])。
プロンプトでの情報の入力
プロンプトで情報を入力するには、情報を入力して[Enter]を押します。プロンプトの後のカッコに囲まれているデフォルト値を受け入れるには、そのまま[Enter]を押します。
インストーラは論理的なセクション(パネル)で構成されています。
オプションのリストから項目を選択した場合は、0を入力して必要な項目を選択したことを示します。
次のインストール・パネルに移動するには、1を入力します。
前のパネルに戻るには、2を入力します。
インストールを取り消すには、3を入力します。
現在のパネルを再表示するには、5を入力します。
注意: インストール・プロセスで、未使用のログ・ファイルlog.confが<XL_HOME>/xellerate/config/ディレクトリに作成されます。このファイルは無視することができます。 |
重要: Oracle Identity Managerを既存のOracle Identity Managerインストールに上書きインストールしないでください。別のOracle Identity Managerホーム・ディレクトリを使用します。Oracle Identity Managerホーム・ディレクトリと同じ名前を再利用する場合は、元のOracle Identity Managerホーム・ディレクトリのバックアップを作成して、元のディレクトリ名を変更します。すべてのOracle Identity Managerコンポーネントは異なるホーム・ディレクトリにインストールする必要があります。たとえば、Oracle Identity Managerサーバーをインストールしたのと同じディレクトリにRemote Managerをインストールすることはできません。 |
UNIXまたはLinuxでOracle Identity Managerサーバーをインストールするには、次のようにします。
SQL Serverをデータベースとして使用する場合は、Oracle Identity Managerサーバーをインストールする前に、次の3つのファイルが<BEA_HOME>/weblogic81/server/lib/ディレクトリあることを確認し、ドライバの場所をCLASSPATH環境変数に追加してください。
mssqlserver.jar
msbase.jar
msutil.jar
Oracle Identity ManagerインストールCDをCD-ROMドライブにセットします。
コンソールで、ディレクトリをインストールCDのinstallServerディレクトリに変更します(cd
)。
次のコマンドを使用してinstall_server.shファイルを実行します。
sh install_server.sh
インストーラがコンソール・モードで起動します。
注意: 配布メディア(CD)からOracle Identity Managerをインストールしていない場合は、すべてのシェル・スクリプトの実行ビットをinstallServerディレクトリに設定します。すべてのシェル・スクリプトの実行ビットを再帰的に設定するには、installServerディレクトリにナビゲートして、chmod -R u+x *.sh コマンドを実行します。 |
言語リストの番号を入力して言語を選択します。
0を入力して、言語の選択を適用します。「ようこそメッセージ」パネルが表示されます。
「ようこそメッセージ」パネルで1を入力して、次のパネルを表示します。
「管理ユーザー情報」パネルが表示されます。
Oracle Identity Manager管理者用に使用するパスワードを入力し、再入力して確認し、1を入力して次のパネルに進みます。
「OIMアプリケーション・オプション」パネルが表示されます。
「OIMアプリケーション・オプション」パネルで1を入力して、次のパネルを表示します。
「インストールするOracle Identity Managerアプリケーションを選択します」パネルが表示されます。
インストールするアプリケーションを選択します。
Oracle Identity Managerの場合は1を入力します。
監査およびコンプライアンス・モジュールを使用するOracle Identity Managerの場合は2を入力します。
終了したら0を入力して次のセクションに進みます。
「ターゲット・ディレクトリ」パネルが表示されます。
「ターゲット・ディレクトリ」パネルで、次の手順のいずれかを実行します。
Oracle Identity Managerをインストールするディレクトリのパスを入力します。たとえば、/opt/oracle/と入力します。
1を入力して次のパネルに進みます。
ディレクトリが存在しない場合は、ディレクトリの作成を求められます。yes(はい)を表すyを入力します。
「データベース・サーバーの選択」パネルが表示されます。
注意: 既存のデータベースに対してインストールするには、インストールするOracle Identity Managerのバージョンの動作が既存のデータベースのバージョンで保証されていることを確認します。保証されている構成を確認するには、『Oracle Identity Managerリリース・ノート』を参照してください。Oracle Identity Managerを既存のデータベースにインストールすると、警告メッセージが表示されます。このメッセージによって、データベース・スキーマがすでに存在していることが通知され、インストール・プロセスを終了してから、.xldatabasekeyファイルを既存のOracle Identity Managerインストールから新しい<XL_HOME>/xellerate/configディレクトリにコピーするように指示されます。 このディレクトリが存在しない場合は、新しい<XL_HOME>/xellerate/configディレクトリを作成してください。 |
使用するデータベースのタイプを指定します。
Oracleを選択するには1を入力します。
SQL Serverを選択するには2を入力します。
0を入力して終了します。
1を入力して次のパネルに進みます。
「データベース情報」パネルが表示されます。
データベースの情報を入力します。
データベースのホスト名またはIPアドレスを入力します。
ポート番号を入力します(またはデフォルトを受け入れます)。
データベース名のSIDを入力します。
Oracle Identity Managerがデータベースに接続するために使用するアカウントのデータベース・ユーザー名を入力します。
Oracle Identity Managerがデータベースに接続するために使用するデータベース・アカウントのパスワードを入力します。
1を入力して次のパネルに進みます。
「認証情報」パネルが表示されます。
Oracle Identity Manager Webアプリケーションの認証モードを選択します。
Oracle Identity Managerのデフォルト認証の場合は1を入力します。
SSO認証の場合は2を入力します。
終了したら0を入力します。
SSO認証を選択した場合は、プロンプトが表示されたときに、シングル・サインオン・システムで使用されるヘッダー変数を指定する必要があります。
1を入力して次のパネルに進みます。
アプリケーション・サーバーの選択パネルが表示されます。
アプリケーション・サーバーのタイプを指定します。
BEA WebLogicの場合は3を入力します。
終了したら0を入力します。
1を入力して次のパネルに進みます。
「クラスタ情報」パネルが表示されます。
アプリケーション・サーバーがクラスタ化されているかどうかを指定し、クラスタ固有の情報を指定し、次の手順を実行します。
「はい」の場合は1を入力します。
「いいえ」の場合は2を入力します。
終了したら0を入力します。
「はい」を選択した場合は、プロンプトでクラスタ名を入力します。
1を入力して次のセクションに進みます。
「アプリケーション・サーバーの情報」パネルが表示されます。
プロンプトでアプリケーション・サーバーの情報を入力します。
アプリケーション・サーバーのパスを入力するか、[Enter]を押してデフォルトを受け入れます。
アプリケーション・サーバーのJDKディレクトリのパスを入力するか、[Enter]を押してデフォルトを受け入れます。
1を入力して次のパネルに進みます。
「アプリケーション・サーバーの情報」パネルが表示されます。
アプリケーション・サーバーのログイン情報を入力します。
注意: 入力する情報はクラスタ・インストールか非クラスタ・インストールかによって異なります。 |
非クラスタ・インストールのWebLogicサーバー情報を指定するには、次のようにします。
アプリケーション・サーバー・コンピュータのホスト名またはIPアドレスを入力します。
注意: ホスト名では大文字と小文字が区別されます。 |
WebLogicサーバー名を入力します(デフォルトはmyserver)。
管理ポートを入力します(デフォルトは7001)。
WebLogicサーバー・ポートを入力します(デフォルトは7001)。
WebLogicドメイン管理者のログイン名を入力します。(これはWebLogic構成ウィザードで構成した管理者アカウントです)。
ドメイン管理者のパスワードを入力し、確認のために再入力します。
1を入力して次のセクションに進みます。
クラスタ・インストールのWebLogicサーバー情報を指定するには、次のようにします。
アプリケーション・サーバーのホスト・マシンのホスト名またはIPアドレスを入力します。
注意: ホスト名では大文字と小文字が区別されます。 |
WebLogicサーバー名を入力します。
管理ポートを入力します(デフォルトは7001)。
WebLogicサーバー・ポートを入力します(デフォルトは7001)。
WebLogicドメイン管理者のログイン名(WebLogic構成ウィザードで構成した管理者アカウント)を入力します。
管理者のパスワードを入力し、確認のために再入力します。
1を入力して次のセクションに進みます。
2番目の「アプリケーション・サーバーの情報」パネルが表示されます。
ドメインの情報を入力します。
ドメインの場所を入力します。これは、ドメイン・ディレクトリを含むWebLogicディレクトリです(WebLogicの構成またはターゲットの場所と呼ばれることもあります)。
構成ディレクトリ名を入力します。これは、Oracle Identity Managerをインストールしている特定のドメインを含むディレクトリです(構成またはドメイン名と呼ばれることもあります)。
ドメイン名を入力します。これは、Oracle Identity Managerをインストールしているドメインの名前です。
1を入力して次のセクションに進みます。
アプリケーション・サーバー・インストールのバックアップを作成するように警告するメッセージが表示されたら、インストールをバックアップし、1を入力して次のセクションに進みます。
情報のサマリー・ページが表示されたら、表示された情報を確認し、次のいずれかを実行します。
2を入力し、戻って変更します。
1を入力し、インストールを開始します。
Oracle Identity Managerがインストールされ、「完了」パネルが表示されます。
3を入力して終了します。
Oracle Identity Managerサーバーのインストールが終了したら、第7章「Oracle Identity ManagerおよびWebLogicのインストール後の構成」の指示に従ってインストール作業を進めます。