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Oracle Identity Manager IBM Lotus Notes and Domino Connectorガイド
リリース9.0.4
E05498-01
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1 コネクタについて

Oracle Identity Managerでは、アクセス権の管理、セキュリティおよびITリソースのプロビジョニングが自動化されています。Oracle Identity Managerコネクタは、Oracle Identity Managerとサード・パーティ製アプリケーションの統合に使用されます。このマニュアルでは、Oracle Identity ManagerとIBM Lotus Notes and Dominoとの統合に使用されるコネクタをデプロイする手順について説明します。


注意:

Oracle Identity Managerコネクタは、オラクル社がThor Technologies社を企業買収する前はリソース・アダプタと呼ばれていました。

この章では、次の項目について説明します。


注意:

このガイドでは、Oracle Identity Managerサーバーという用語は、Oracle Identity Managerがインストールされているコンピュータを意味します。

このガイドの一部では、IBM Lotus Notes and Dominoをターゲット・システムと呼んでいます。


リコンシリエーション・モジュール

リコンシリエーションとは、ターゲット・システム上でのユーザー・アカウントの作成および変更を、Oracle Identity Manager内で複製することです。これは、構成したスケジュール済タスクによって開始される自動化プロセスです。


関連資料:

リコンシリエーションの構成の概念については、『Oracle Identity Manager Connectorフレームワーク・ガイド』のOracle Identity Managerのデプロイ構成に関する項を参照してください。

ターゲット・システムからリコンサイルされるデータのタイプによって、リコンシリエーションは次のタイプに分類できます。

参照フィールド・リコンシリエーション

参照フィールド・リコンシリエーションには、グループ参照フィールドのリコンサイルが含まれます。

ユーザー・リコンシリエーション

ユーザー・リコンシリエーションには、次のフィールドのリコンサイルが含まれます。

リコンサイル対象のリソース・オブジェクト・フィールド

次のターゲット・システム・フィールドがリコンサイルされます。

  • FirstName

  • MiddleName

  • LastName

  • ShortName

  • OrgUnit

  • MailInternetAddress

  • Location

  • Comment

  • ForwardDomain

  • SecurityType

  • GrpName

  • OldLastName

  • OldFirstName

  • OldMiddleName

  • OldOrgUnit

リコンサイル対象のXellerateユーザー・フィールド

次のターゲット・システムのフィールドは、信頼できるソースのリコンシリエーションが実装されている場合にのみリコンサイルされます。

  • ユーザーID

  • 組織

  • ユーザー・タイプ

  • 従業員タイプ

プロビジョニング・モジュール

プロビジョニングとは、Oracle Identity Managerを介して、ターゲット・システム上でユーザー・アカウント情報を作成または変更することです。プロビジョニング操作の実行には、Oracle Identity Manager管理およびユーザー・コンソールを使用します。


関連資料:

プロビジョニングの概念については、『Oracle Identity Manager Connectorフレームワーク・ガイド』のOracle Identity Managerのデプロイ構成に関する項を参照してください。

このターゲット・システムでは、次のフィールドがプロビジョニングされます。

サポートされている機能

次の表に、このコネクタで使用可能な機能を示します。

機能 タイプ 説明
Add User プロビジョニング ユーザーを作成します。
Delete User プロビジョニング ユーザーを削除します。
Update User Last Name プロビジョニング ユーザーの姓を更新します。
Update User First Name プロビジョニング ユーザーの名を更新します。
Update User Middle Name プロビジョニング ユーザーのミドル・ネームを更新します。
Update User Organizational Unit プロビジョニング ユーザーの組織単位を更新します。
Update User Short Name プロビジョニング ユーザーの短縮名を更新します。
Update User Mail Internet Address プロビジョニング ユーザーの電子メール・アドレスを更新します。
Update User Location プロビジョニング ユーザーの場所を更新します。
Update User Comment プロビジョニング ユーザーのコメントを更新します。
Update User Forward Domain プロビジョニング ユーザーの電子メールを転送する必要のある電子メール・アドレスを更新します。
Update User Password プロビジョニング ユーザー・パスワードを更新し、IDファイルをリセット(または更新)します。
Disable User プロビジョニング ユーザーを無効にします。
Enable User プロビジョニング ユーザーを有効化します。
Reconcile lookup field リコンシリエーション 参照フィールドをリコンサイルします。
Reconcile User Data リコンシリエーション 信頼できるモード: IBM Lotus Notes and DominoからOracle Identity Managerへユーザー・データをリコンサイルします。対応するユーザーがOracle Identity Managerに作成されます。ユーザーがOracle Identity Managerにすでに存在する場合、そのユーザーが更新されます。

信頼できないモード: IBM Lotus Notes and DominoからOracle Identity Managerへユーザー・データをリコンサイルします。Oracle Identity Managerにはユーザーは作成されません。



注意:

Delete Userプロビジョニング機能は、IBM Lotus Notes and DominoのDeleteUser Administration Process(AdminP)機能を使用して実装されます。同様に、RenameNotesUser AdminP機能は、次のプロビジョニング機能の実装に使用されます。
  • Update User Last Name

  • Update User First Name

  • Update User Middle Name

  • Update User Organizational Unit


多言語サポート

コネクタでは、次の言語がサポートされています。


関連資料:

サポートされる特殊文字の詳細は、『Oracle Identity Managerグローバリゼーション・ガイド』を参照してください。

コネクタを構成するファイルおよびディレクトリ

このコネクタを構成するファイルとディレクトリは、インストール・メディアの次のディレクトリにあります。

Collaboration and Messaging Applications/IBM Lotus Notes Domino

これらのファイルとディレクトリを次の表に示します。

インストール・メディア・ディレクトリのファイル 説明
config/adminP.properties
このファイルを使用して、Dominoサーバーで実行されるAdminPコマンドの値を指定します。
config/attributemapping_prov.properties
このファイルには、プロビジョニングに必要なパラメータが含まれます。
config/attributemapping_recon.properties
このファイルには、リコンシリエーションに必要なパラメータが含まれます。
lib/JavaTask/xlLotusNotesProvision.jar
このJARファイルには、プロビジョニングの実装に使用されるクラス・ファイルが含まれます。
lib/ScheduleTask/xlLotusNotesRecon.jar
このJARファイルには、リコンシリエーションの実装に使用されるクラス・ファイルが含まれます。
resourcesディレクトリにあるファイル これらの各リソース・バンドル・ファイルには、コネクタで使用される言語固有の情報が含まれます。

注意: リソース・バンドルは、Oracle Identity Managerのユーザー・インタフェースに表示されるローカライズ・バージョンのテキスト文字列を含むファイルです。これらのテキスト文字列には、管理およびユーザー・コンソールに表示されるGUI要素のラベルおよびメッセージが含まれます。

test/config/log.properties
このファイルは、テスト・ユーティリティの実行時に、ログ・レベルおよびログ・ファイルの作成先ディレクトリを指定するために使用されます。
test/config/config.properties
このファイルは、テスト・ユーティリティを使用してターゲット・システムに接続するために必要なパラメータおよび設定を指定するために使用されます。
test/scripts/lotusNotes.bat
このファイルには、Microsoft WindowsプラットフォームでOracle Identity Managerサーバーからテスト・コールを実行するために必要なスクリプトが含まれます。
test/scripts/lotusNotes.sh
このファイルには、UNIXベースのプラットフォームでOracle Identity Managerサーバーからテスト・コールを実行するために必要なスクリプトが含まれます。
xml/xlLotusNotes_XellerateUser.xml
このXMLファイルには、Xellerateユーザーの構成が含まれます。このファイルをインポートする必要があるのは、信頼できるソースのリコンシリエーション・モードでコネクタを使用する場合のみです。
xml/xlLotusNotesConnector.xml
このXMLファイルには、コネクタの次のコンポーネントの定義が含まれます。
  • ITリソース・タイプ

  • ITリソース

  • リソース・オブジェクト

  • プロセス定義

  • プロセス・タスク

  • アダプタ

  • プロセス・フォーム


「手順3: コネクタ・ファイルおよび外部コード・ファイルのコピー」で、これらのファイルを必要なディレクトリにコピーする方法を説明します。

コネクタのリリース番号の確認

次の方法のいずれかを使用して、コネクタのリリース番号を確認できます。

デプロイ前

コネクタのリリース番号を確認するには、次のようにします。

  1. xlLotusNotesRecon.jarファイルの内容を抽出します。このファイルは、インストール・メディアの次のディレクトリにあります。

    Collaboration and Messaging Applications/IBM Lotus Notes Domino/lib/ScheduleTask
    
    
  2. テキスト・エディタでmanifest.mfファイルを開きます。manifest.mfファイルは、xlLotusNotesRecon.jarファイル内にバンドルされているファイルの1つです。

    manifest.mfファイルで、コネクタのリリース番号がVersionプロパティの値として表示されます。


注意:

デプロイ後もxlLotusNotesRecon.jarファイルのコピーを保持している場合、いつでもこの方法を使用してコネクタのリリース番号を確認できます。コネクタをデプロイした後は、次の項で説明する「デプロイ後」の方法を使用することをお薦めします。

デプロイ後

デプロイ済のコネクタのリリース番号を確認するには、次のようにします。


関連資料:

次の手順の詳細は、『Oracle Identity Managerデザイン・コンソール・ガイド』を参照してください。

  1. Oracle Identity Manager Design Consoleを開きます。

  2. フォーム・デザイナでプロセス・フォームを開きます。コネクタのリリース番号は、「Version」フィールドの値です。