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Oracle Identity Manager Microsoft Active Directory Connectorガイド
リリース9.0.4
E05499-02
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3 コネクタの構成

コネクタをデプロイしたら、要件に合せて構成する必要があります。この章では、次のコネクタ構成手順を説明します。


注意:

これらの項では、コネクタの構成に関する概念および手順の両方を説明します。概念情報を確認してから手順を実行することをお薦めします。

リコンシリエーションの構成

このガイドで前述したように、リコンシリエーションとは、ターゲット・システム上でのユーザー・アカウントの作成および変更を、Oracle Identity Managerで複製することです。この項では、リコンシリエーションの構成に関する次の項目について説明します。

信頼できるソースのリコンシリエーションの構成

コネクタの構成中に、ターゲット・システムを、信頼できるソースまたはターゲット・リソースとして指定できます。ターゲット・システムを信頼できるソースとして指定すると、新規作成されたユーザー・アカウントと変更されたユーザー・アカウントの両方が、Oracle Identity Managerでリコンサイルされます。ターゲット・システムをターゲット・リソースとして指定すると、変更されたユーザー・アカウントのみがOracle Identity Managerでリコンサイルされます。


注意:

ターゲット・システムをリコンシリエーションの信頼できるソースとして指定しない場合は、この項を省略してかまいません。

信頼できるソースのリコンシリエーション用のXMLファイルをインポートするには、次のようにします。


注意:

信頼できるソースとして指定できるのは、1つのターゲット・システムのみです。別の信頼できるソースを構成している状態でxliADXLResourceObject.xml ファイルをインポートした場合、2つのコネクタのリコンシリエーションはいずれも機能しなくなります。

  1. Oracle Identity Manager管理およびユーザー・コンソールを開きます。

  2. 左のナビゲーション・バーの「デプロイメント管理」リンクをクリックします。

  3. 「デプロイメント管理」の下の「インポート」リンクをクリックします。ファイルを開くダイアログ・ボックスが表示されます。

  4. xliADXLResourceObject.xmlファイルを検索して開きます。このファイルはOIM_home/xellerate/XLIntegrations/ActiveDirectory/xmlディレクトリにあります。このXMLファイルの詳細は、「ファイル・プレビュー」ページに表示されます。

  5. 「ファイルの追加」をクリックします。「置換」ページが表示されます。

  6. 「次へ」をクリックします。「確認」ページが表示されます。

  7. 「インポート」をクリックします。

  8. 表示されるメッセージで、「インポート」をクリックしてXMLファイルのインポートを確認します。次に、「OK」をクリックします。

信頼できるソースのリコンシリエーション用のXMLファイルをインポートしたら、リコンシリエーションのスケジュール済タスクのTrustedSource属性の値をTrueに設定する必要があります。この手順は、「リコンシリエーションのスケジュール済タスクの構成」の項で説明されています。

部分リコンシリエーション

デフォルトでは、前回のリコンシリエーションの実行後に追加または変更されたすべてのターゲット・システム・レコードが、現在のリコンシリエーションの実行中にリコンサイルされます。リコンサイルする必要のある追加または変更されたターゲット・システム・レコードのサブセットを指定して、このプロセスをカスタマイズできます。これは、リコンシリエーション・モジュールのフィルタを作成して行います。

このコネクタでは、「ITリソースの定義」で説明した手順を実行する一方で、CustomizedReconQuery ITリソース・パラメータの値を指定してフィルタを作成します。

次の表に、問合せ条件の作成に使用できるMicrosoft Active Directoryの属性、および対応するOracle Identity Managerの属性を示します。この問合せ条件は、CustomizedReconQueryパラメータの値として指定します。

Oracle Identity Managerの属性 Microsoft Active Directoryの属性
User ID sAMAccountName
First Name givenName
Last Name sn
Middle Name initials
Full Name displayName
Groups memberOf

次に、問合せ条件の例を示します。

  • givenName=John&sn=Doe

    この問合せ条件では、名前がJohnで姓がDoeであるユーザーのレコードがリコンサイルされます。

  • givenName=John&sn=Doe|initials=JD

    この問合せ条件では、次の条件のいずれかに合致するユーザーのレコードがリコンサイルされます。

    • ユーザーの名がJohnであるか、姓がDoeである。

    • ユーザーのイニシャルがJDである。

CustomizedReconQueryパラメータの値を指定しないと、リコンシリエーション中に、ターゲット・システムのすべてのレコードが既存のOracle Identity Managerレコードと比較されます。

CustomizedReconQueryパラメータの値を指定する際に従う必要のあるガイドラインを次に示します。

  • Microsoft Active Directoryの属性では、この項に示した表と同様に大文字または小文字を使用する必要があります。属性名は大/小文字が区別されるためです。

  • 問合せ条件の演算子と値の間に不要な空白を入れないでください。

    値と演算子が空白で区切られている問合せ条件と、値と演算子の間に空白が含まれていない問合せ条件を比較した場合、異なる結果が生じます。たとえば、次の問合せ条件による出力は異なります。

    givenname=John&sn=Doe

    givenname= John&sn= Doe

    2つ目の問合せ条件では、リコンシリエーション・エンジンは冒頭に空白が含まれた名および姓の値を検索します。

  • 問合せ条件には、等号記号(=)、アンパサンド(&)および縦線(|)以外の特殊文字を使用しないでください。


    注意:

    等号記号(=)、アンパサンド(&)および縦線(|)以外の特殊文字を使用すると、例外がスローされます。

「ITリソースの定義」で説明した手順の実行中に、CustomizedReconQueryパラメータの値を指定します。

バッチ・リコンシリエーション

リコンシリエーションの実行中に、ターゲット・システム・レコードのすべての変更内容がOracle Identity Managerにリコンサイルされます。リコンサイルされるレコード数によっては、このプロセスに長い時間がかかる場合があります。また、リコンシリエーション中に接続が中断すると、プロセスの完了にはさらに時間がかかります。

このような問題を避けるため、バッチ・リコンシリエーションを構成できます。

バッチ・リコンシリエーションを構成するには、次のユーザー・リコンシリエーションのスケジュール済タスクの属性に値を指定する必要があります。

  • StartRecord: この属性を使用して、バッチ・リコンシリエーションを開始するレコード番号を指定します。

  • BatchSize: この属性を使用して、各バッチに含めるレコード数を指定します。

  • NumberOfBatches: この属性を使用して、リコンサイルするバッチの総数を指定します。バッチ・リコンシリエーションを使用しない場合は、この属性の値としてAll Availableを指定します。


    注意:

    この属性の値としてAll Availableを指定すると、StartRecord属性およびBatchSize属性の値は無視されます。

「ユーザー・リコンシリエーションのスケジュール済タスク」で説明する手順に従ってこれらの属性の値を指定してください。

バッチ・リコンシリエーションの構成後、バッチ・リコンシリエーションの実行中にリコンシリエーションが失敗した場合は、ログ・ファイルでリコンシリエーションが失敗したバッチに関する情報を確認してください。

リコンシリエーションのスケジュール済タスクの構成

「手順5: コネクタのXMLファイルのインポート」で説明する手順を実行すると、参照フィールドおよびユーザー・リコンシリエーションに対するスケジュール済タスクが、Oracle Identity Managerで自動的に作成されます。これらのスケジュール済タスクを構成するには、次のようにします。

  1. Oracle Identity Manager Design Consoleを開きます。

  2. 「Xellerate Administration」フォルダを開きます。

  3. 「Task Scheduler」を選択します。

  4. 「Find」をクリックします。事前定義されたスケジュール済タスクの詳細が2つのタブに表示されます。

  5. 最初のスケジュール済タスクについて、「Max Retries」フィールドに数値を入力します。この数はOracle Identity Managerがタスクを完了するために試行する回数です。この数を超えると、ERRORステータスがタスクに割り当てられます。

  6. 「Disabled」チェック・ボックスと「Stop Execution」チェック・ボックスが選択されていないことを確認します。

  7. 「Start」リージョンで「Start Time」フィールドをダブルクリックします。表示される日付時間エディタで、タスクを実行する日付と時間を選択します。

  8. 「Interval」リージョンで、次のスケジュール・パラメータを設定します。

    • タスクを繰り返し実行するように設定するには、「Daily」「Weekly」「Recurring Intervals」「Monthly」または「Yearly」のオプションを選択します。

      「Recurring Intervals」オプションを選択した場合は、タスクを繰り返して実行する間隔も指定する必要があります。

    • タスクを1回のみ実行するように設定するには、「Once」オプションを選択します。

  9. スケジュール済タスクの属性の値を指定します。指定する値の詳細は、「スケジュール済タスク属性の値の指定」を参照してください。


    関連資料:

    タスク属性の追加および削除の詳細は、『Oracle Identity Managerデザイン・コンソール・ガイド』を参照してください。

  10. 「Save」をクリックします。スケジュール済タスクが作成されます。INACTIVEステータスが「Status」フィールドに表示されますが、これは、タスクが現在実行されていないためです。タスクは手順7で設定した日時に実行されます。

  11. ステップ5〜10を繰り返してもう1つのスケジュール済タスクを作成します。

スケジュール済タスク属性の値の指定

この項では、次のスケジュール済タスクに指定する属性値について説明します。

参照フィールド・リコンシリエーションのスケジュール済タスク

ADGroupLookupReconTaskスケジュール済タスクの次の属性に値を指定する必要があります。


注意:

  • 属性値はインポートしたコネクタのXMLファイルで事前定義されています。変更する属性にのみ値を指定してください。

  • すべての属性に値(デフォルトまたはデフォルト以外)を割り当てる必要があります。属性値を1つでも空白のままにした場合、リコンシリエーションは実行されません。


属性 説明 デフォルト/サンプル値
Server Microsoft Active DirectoryサーバーのITリソース・インスタンス名 AD Server
LookupCodeName リコンサイルされたすべてのグループ名と対応するobjectGUIDを含む参照コード Lookup.ADReconliation.GroupLookup

スケジュール済タスク属性に値を指定したら、手順のステップ10に進んでスケジュール済タスクを作成します。

ユーザー・リコンシリエーションのスケジュール済タスク

ActiveDirectoryReconTaskスケジュール済タスクの次の属性に値を指定する必要があります。


注意:

  • 属性値はインポートしたコネクタのXMLファイルで事前定義されています。変更する属性にのみ値を指定してください。

  • すべての属性に値(デフォルトまたはデフォルト以外)を割り当てる必要があります。属性値を1つでも空白のままにした場合、リコンシリエーションは実行されません。


属性 説明 デフォルト/サンプル値
DeleteRecon リコンシリエーションの削除を有効にするかどうかを指定します。

値はTrueまたはFalseです。この属性には値を指定する必要があります。

True
UseFieldMapping FieldLookupCode属性のフィールド・マッピングを使用するかどうかを指定します。

この属性のデフォルト値はTrueです。このデフォルト値は変更しないでください。

True
FieldLookupCode カスタム・リコンシリエーションで使用される参照定義の名前。

この属性は、UseFieldMapping属性がTrueに設定されている場合のみ有効です。

Lookup.ADReconliation.FieldMap
MaintainHierarchy 組織階層をMicrosoft Active Directoryで継続して使用するかどうかを指定します。

値はTrueまたはFalseです。この属性には値を指定する必要があります。

True
XellerateObject 信頼できるソースのリコンシリエーションが実行されるOracle Identity ManagerのXellerate Userリソース・オブジェクト名。

信頼できるソースのリコンシリエーションを実行する場合は、値をXellerate Userに変更してください。実行しない場合は、値をFalseに変更します。

この属性には値を指定する必要があります。

Xellerate User
Object リコンシリエーションが実行されるOracle Identity ManagerのADユーザー・リソース・オブジェクト名。

デフォルト値は、AD Userです。この値は変更しないでください。

AD User
Server Microsoft Active Directoryサーバーを意味するITリソース・インスタンス名。

この属性には値を指定する必要があります。

AD Server
TransformLookupCode 参照表に保存された変換クラス・マップの参照コード。

この属性は、UseTransformMapping属性がTrueに設定されている場合のみ有効です。

Lookup.ADReconliation.TransformationMap
UseTransformMapping TransformLookupCode属性を使用してアクセスする変換マッピングを使用する必要があるかどうかを指定します。

値はTrueまたはFalseです。

True
XellerateOrg リコンサイルされたユーザーが作成されるOracle Identity Manager組織。

この属性には値を指定する必要があります。

Xellerate Users
MultiValueAttributes リコンサイルするMicrosoft Active Directoryのすべての多値属性のカンマ区切りリスト。

ADグループのリコンシリエーションでは、memberOfを入力します。

この属性には値を指定する必要があります。

memberOf
GroupObject グループのリコンシリエーションが実行されるOracle Identity ManagerのADグループ・リソース・オブジェクト名。

ADグループのリコンシリエーションを実行する場合は、値をAD Groupに変更してください。実行しない場合は、値をFalseに変更します。

この属性には値を指定する必要があります。

AD Group
StartRecord バッチ・プロセスの開始レコードを指定します。

デフォルト値は0です。

この属性については、「バッチ・リコンシリエーション」の項で説明します。

1
BatchSize バッチに含めるレコード数を指定します。

デフォルト値は0です。

この属性については、「バッチ・リコンシリエーション」の項で説明します。

3
NumberOfBatches リコンサイルするバッチ数を指定します。

デフォルト値(All Available)を指定すると、バッチ・リコンシリエーションは実行されません。

この属性については、「バッチ・リコンシリエーション」の項で説明します。

デフォルト値: All Available(すべてのユーザーのリコンサイル)

サンプル値: 50


スケジュール済タスク属性に値を指定したら、手順のステップ10に進んでスケジュール済タスクを作成します。

Oracle Identity Managerリリース9.0.1のリコンシリエーションの有効化

Oracle Identity Managerリリース9.0.1を使用している場合は、次の手順を実行してリコンシリエーションを有効にする必要があります。


関連資料:

『Oracle Identity Managerデザイン・コンソール・ガイド』

  1. 「Design Console」を開きます。

  2. 「Process Management」フォルダを開きます。

  3. ADユーザーの「Process Definition」フォームを開きます。

  4. 「Reconciliation Field Mappings」タブをクリックします。

  5. ITリソース・タイプの各フィールドで次の操作を行います。

    1. フィールドをダブルクリックして、そのフィールドの「Edit Reconciliation Field Mapping」ウィンドウを開きます。

    2. 「Key Field for Reconciliation Matching」の選択を解除します。

リコンシリエーション用のカスタム属性の追加


注意:

この項ではオプションの手順を説明します。プロビジョニング用の新しい属性を追加しない場合は、この手順を実行する必要はありません。

デフォルトでは、「リコンシリエーション・モジュール」で示した属性が、Oracle Identity Managerとターゲット・システム間のリコンシリエーション用にマップされます。必要に応じて、追加の属性をリコンシリエーション用にマップできます。

リコンシリエーション用のカスタム属性を追加するには、次のようにします。


関連資料:

これらの手順の詳細は、『Oracle Identity Managerデザイン・コンソール・ガイド』を参照してください。

  1. Oracle Identity Manager Design Consoleを開きます。

  2. 「Xellerate Administration」フォルダを開きます。

  3. 「Lookup Definition」をダブルクリックします。

  4. Lookup.ADReconciliation.FieldMap参照定義を検索するために、この名前を「Code」フィールドに入力して、「Query」アイコンをクリックします。

  5. Lookup.ADReconciliation.FieldMapフィールド・マップを開くには、「Lookup.ADReconciliation.FieldMap」をダブルクリックします。

  6. 必要なフィールドをLookup.ADReconciliation.FieldMapフィールド・マップに追加します。

    次のフィールドがLookup.ADReconciliation.FieldMapフィールド・マップにデフォルトとして提供されます。

    • memberOf

    • instanceType

    • Organization

    • givenName

    • sAMAccountName

    • IT Resource

    • objectGUID

    • name

    • sn

    • cn

    • whenChanged(これは必須フィールドであり、フィールド・マップに存在している必要があります)

    • distinguishedName

    • initials

    • displayName

    • Employee Type

    • userAccountControl

    • User Type

プロビジョニングの構成

このガイドで前述したように、プロビジョニングとは、Oracle Identity Managerを介して、ターゲット・システム上でユーザー・アカウント情報を作成または変更することです。


注意:

Oracle Identity Managerのプロビジョニング機能をターゲット・システムに対して使用する場合は、この手順を実行する必要があります。

プロビジョニングの構成とは、プロビジョニング機能を実装するために使用するアダプタのコンパイルです。


関連項目:

このコネクタで使用できるプロビジョニング機能のリストについては、「サポートされている機能」を参照してください。

コネクタのXMLファイルをインポートすると次のアダプタがOracle Identity Managerにインポートされます。

これらのアダプタは、プロビジョニング操作で使用する前にコンパイルする必要があります。

「アダプタ・マネージャ」フォームを使用してアダプタをコンパイルするには、次のようにします。

  1. 「アダプタ・マネージャ」フォームを開きます。

  2. 現在のデータベースにインポートしたすべてのアダプタをコンパイルするには、「すべてをコンパイル」を選択します。

    (すべてではないが)複数のアダプタをコンパイルするには、コンパイルするアダプタを選択します。次に、「選択したものをコンパイル」を選択します。


    注意:

    正常にコンパイルされなかったアダプタのみを再コンパイルするには、「以前の失敗分をコンパイル」をクリックします。そのようなアダプタはコンパイルのステータスがOKになっていません。

  3. 「開始」をクリックします。選択したアダプタがOracle Identity Managerによってコンパイルされます。

  4. Oracle Identity Managerがクラスタ環境にインストールされている場合は、OIM_home/xellerate/Adapterディレクトリから、コンパイル済のアダプタをクラスタの他の各ノードの同じディレクトリにコピーします。必要な場合には、その他のノードのアダプタ・ファイルを上書きします。

一度に1つのアダプタをコンパイルする場合は、「アダプタ・ファクトリ」フォームを使用します。


関連資料:

「アダプタ・ファクトリ」フォームおよび「アダプタ・マネージャ」フォームの使用方法の詳細は、『Oracle Identity Manager Toolsリファレンス・ガイド』を参照してください。

アダプタの詳細情報を表示するには、次のようにします。

  1. 「アダプタ・マネージャ」フォームでアダプタをハイライト表示します。

  2. アダプタの行ヘッダーをダブルクリックするか、アダプタを右クリックします。

  3. 表示されるショートカット・メニューで「アダプタの起動」を選択します。アダプタの詳細が表示されます。

プロビジョニング用のカスタム属性の追加


注意:

この項ではオプションの手順を説明します。プロビジョニング用の新しい属性を追加しない場合は、この手順を実行する必要はありません。

デフォルトでは、「プロビジョニング・モジュール」で示した属性が、Oracle Identity Managerとターゲット・システム間のプロビジョニング用にマップされます。必要に応じて、追加の属性をプロビジョニング用にマップできます。

プロビジョニング用のカスタム属性を追加するには、次のようにします。


関連資料:

これらの手順の詳細は、『Oracle Identity Managerデザイン・コンソール・ガイド』を参照してください。

  1. UD_ADUSERまたはUD_ADGRPプロセス・フォームのフィールドとして属性を追加します。

  2. AtMap.ADまたはAtMap.ADGroup参照定義に属性を追加します。

Oracle Identity Managerリリース9.0.1.3のコネクタの構成


注意:

この手順は、Oracle Identity Managerリリース9.0.1.3を使用している場合にのみ必要です。

Oracle Identity Managerリリース9.0.1.3では、信頼できない(ターゲット・リソース)リコンシリエーションの際に、無効または有効にされているユーザー・アカウントはOracle Identity Managerに正確にリコンサイルされません。このリリースのOracle Identity Managerを使用している場合は、次の手順を実行してこの問題を解決する必要があります。

  1. Design Consoleにログインします。

  2. 次のようにして、「AD User」リソース・オブジェクトに「userAccountControl」リコンシリエーション・フィールドを作成します。

    1. 「Resource Management」フォルダを開きます。

    2. 「Resource Objects」フォームを開きます。

    3. 「Search」ボタンをクリックします。

    4. 表示されるリソース・オブジェクトのリストから、「AD User」をダブルクリックします。

    5. 「Object Reconciliation」タブで、「Reconciliation Fields」タブを選択します。

    6. 「Reconciliation Fields」タブで、「ADD Field」をクリックして、次の値を入力します。

      • Field Name: userAccountControlを入力します。

      • Field Type: 「String」を選択します。

      • Required: このチェック・ボックスを選択します。

    7. 変更内容を保存します。

  3. 次のようにして、「userAccountControl」リコンシリエーション・フィールドを「OIM_OBJECT_STATUS」フィールドにマップします。

    1. 「Process Management」フォルダを開きます。

    2. 「Process Definition」フォームを開きます。

    3. 「Search」ボタンをクリックします。

    4. 表示されるプロセス定義のリストから、「AD User」プロセス定義をダブルクリックします。

    5. 「Reconciliation Field Mappings」タブで、「userAccountControl」をダブルクリックして、次の値を入力します。

      • Field Name: 「userAccountControl」を選択します。

      • Field Type: 「String」を選択します。

      • Process Data Field: OIM_OBJECT_STATUSを入力します。

    6. 変更内容を保存します。

ターゲット・システムの複数のインストールに対するコネクタの構成


注意:

この手順は、Microsoft Active Directoryの複数のインストールに対応するようにコネクタを構成する場合のみ実行します。

Microsoft Active Directoryの複数のインストールに対してコネクタを構成する場合があります。次の例でこの要件について説明します。

Acme Multinational Inc.の東京、ロンドンおよびニューヨークの事業所には、独自にMicrosoft Active Directoryがインストールされています。最近、この会社では、Oracle Identity Managerをインストールし、これを構成してインストールされたすべてのMicrosoft Active Directoryをリンクしようとしています。

このような例で示される要件に対応するには、Microsoft Active Directoryの複数のインストールに対するコネクタを構成する必要があります。

ターゲット・システムの複数のインストールに対してコネクタを構成するには、次のようにします。

  1. 各ターゲット・システム・インストールに対して1つのリソースを作成して構成します。

    「IT Resources」フォームは「Resource Management」フォルダにあります。ITリソースは、コネクタのXMLファイルをインポートすると作成されます。このITリソースは、同じリソース・タイプの、残りのITリソース作成用のテンプレートとして使用できます。

  2. 各ターゲット・システム・インストールについてリコンシリエーションを構成します。手順は、「リコンシリエーションの構成」を参照してください。ITリソースの指定に使用される属性の変更と、ターゲット・システム・インストールを信頼できるソースとして設定するかどうかの指定のみが必要です。

    Microsoft Active Directoryの単独インストールと複数インストールのいずれも信頼できるソースとして指定できます。

  3. 必要であれば、Xellerate Userリソース・オブジェクトに対してリコンサイルされるフィールドを変更します。


関連資料:

この手順の各ステップ実行の詳細は、『Oracle Identity Managerデザイン・コンソール・ガイド』を参照してください。

管理およびユーザー・コンソールを使用してプロビジョニングを実行するときは、ユーザーをプロビジョニングするMicrosoft Active Directoryインストールに対応するITリソースを指定できます。

コネクタおよびパスワード同期モジュールの構成

Microsoft Active Directoryのコネクタは、次の機能を実行します。

Microsoft Active Directoryのパスワード同期モジュールは、Microsoft Active Directoryで変更したパスワードを使用してOracle Identity Managerを更新します。

コネクタはOracle Identity Managerサーバーにデプロイされ、パスワード同期モジュールはMicrosoft Active Directoryサーバーにデプロイされます。これらが一緒にデプロイされると(LDAP over SSLとともに)、コネクタおよびパスワード同期モジュールにより、パスワードを含むすべてのユーザー属性の完全な双方向の同期が実現します。


関連資料:

『Oracle Identity Manager Password Synchronization Module for Microsoft Active Directoryインストレーションおよび構成ガイド』

この項の説明は、リリース9.0.3のコネクタおよびパスワード同期モジュールで確認された問題を解決することを目的としています。

Microsoft Active Directoryでのパスワード変更トラッキング用のカスタム属性の作成

Microsoft Active Directoryでカスタム属性を作成して、Oracle Identity Managerで行われたパスワード変更をトラッキングするフラグとして機能するようにする必要があります。

次の項では、この手順について説明します。

Microsoft Active Directoryスキーマ・スナップインのインストールの確認

カスタム属性を作成するにはMicrosoft Active Directoryスキーマ・スナップインが必要です。カスタム属性を作成する前に、このスナップインがインストールされているかどうか確認する必要があります。

スナップインのインストールを確認するには、次のようにします。

  1. Microsoft Active Directoryサーバーで、「スタート」、「ファイル名を指定して実行」の順にクリックします。

  2. 次のコマンドを入力して、「OK」をクリックします。

    mmc /a
    
    

Microsoft Active Directoryスキーマ・スナップインがすでにインストールされている場合は、このコマンドを実行する際にそのコンソールが表示されます。

コンソールが表示されない場合は、Microsoft Active Directoryスキーマ・スナップインを次のようにインストールする必要があります。

  1. Microsoft Active Directoryサーバーに管理者としてログインします。

  2. Microsoft Windows 2000サーバーのインストール・メディアをディスク・ドライブに挿入し、「このCDを参照」をクリックします。

  3. 「I386」フォルダ、「Adminpak」の順にダブルクリックして、Windows 2000管理ツールのセットアップ・ウィザードに表示される説明に従います。

  4. Microsoft Active Directoryスキーマ・スナップインのコンソールを次のように開きます。

    1. 「スタート」「ファイル名を指定して実行」の順にクリックします。

    2. 次のコマンドを入力して、「OK」をクリックします。

      mmc /a
      
      
  5. 「コンソール」メニューで、「スナップインの追加と削除」「追加」の順にクリックします。

  6. 「Active Directoryスキーマ」をダブルクリックし、「閉じる」をクリックします。

  7. スナップインを他に追加しない場合は、「OK」をクリックします。

  8. 変更を保存するには、「保存」をクリックします。

カスタム属性の作成

Microsoft Active Directoryスキーマ・スナップインがインストールされたことを確認したら、次のようにMicrosoft Active Directoryでカスタム属性を追加します。

  1. Active Directoryスキーマ・スナップインを次のように開きます。

    1. Microsoft Active Directoryサーバーで、「スタート」「ファイル名を指定して実行」の順にクリックします。

    2. 次のコマンドを入力して、「OK」をクリックします。

      mmc /a
      
      
  2. コンソール ツリーで「属性」「属性の作成」の順にクリックします。

  3. 属性タイプをIntegerに設定します。

  4. コンソール ツリーで「クラス」を選択します。

  5. 「ユーザー」を右クリックし、「プロパティ」を選択します。

  6. 「属性」タブで、「追加」を選択して、ユーザー・クラスに属性を追加します。

Oracle Identity Managerでのカスタム属性の作成

Oracle Identity Managerでカスタム属性を作成して、Microsoft Active Directoryで行われたパスワード変更をトラッキングするフラグとして機能するようにする必要があります。

Oracle Identity Managerでカスタム属性(ユーザー定義フィールド)を作成するには、次のようにします。


関連資料:

『Oracle Identity Managerデザイン・コンソール・ガイド』

  1. 「Design Console」を開きます。

  2. 「Administration」フォルダを開きます。

  3. 「User Defined Field Definition」を選択します。

  4. 検索アイコンをクリックします。

  5. 表示された結果から「USR」を選択し、「Add」をクリックします。

  6. 「User Defined Fields」ダイアログ・ボックスで次の値を入力します。

    • Label: フィールドのラベルを入力します。例: PWDCHANGEDINDICATION

    • Field Size: 20

      作成するユーザー定義フィールドは、ADSYNC_TRUEまたはADSYNC_FALSEのいずれかを保持します。

    • DataType: 文字列

    • Column Name: フィールドの列名を入力します。

      「Label」フィールドで入力した値と同じ値を入力することをお薦めします。例: PWDCHANGEDINDICATION

      Oracle Identity Managerは、指定した列名に自動的にUSR_UDF_を追加します。たとえば、列名にPWDCHANGEDINDICATIONを指定すると、実際の列名はUSR_UDF_PWDCHANGEDINDICATIONに変更されます。

  7. 「Save」をクリックします。

ITリソース・パラメータの値の指定

「ITリソースの定義」で説明されている手順を行う際に、次のパラメータの値を指定する必要があります。

  • AD Sync installed (yes/no)

    Microsoft Active Directoryのパスワード同期モジュールをインストールして使用する場合は、このパラメータの値にyesを指定します。それ以外の場合は、noを指定します。デフォルト値は、noです。

  • OIM User UDF

    Oracle Identity Managerで作成するユーザー定義フィールドの名前を指定します。

    AD Sync installed (yes/no)パラメータの値にyesを指定した場合にのみこのパラメータの値を指定してください。

    注意: 指定するのは列名で、Oracle Identity Managerでカスタム属性を追加する際に入力するフィールド・ラベルではありません。たとえば、ラベルPWDCHANGEDINDICATIONを入力した場合に指定する列名はUSR_UDF_PWDCHANGEDINDICATIONです。Oracle Identity Managerは、列を作成するときに接頭辞USR_UDF_を追加します。

  • Custom Attribute Name

    Microsoft Active Directoryで作成するカスタム属性の名前を指定します。

    AD Sync installed (yes/no)パラメータの値にyesを指定した場合にのみこのパラメータの値を指定してください。

パスワード変更の際に発生するイベントの順序

この項では、パスワード変更の操作の際に行われるイベントの順序について説明します。

たとえば、John DoeがMicrosoft Active Directoryでパスワードを変更するとします。このアクションで発生するのは、次のような順序のイベントです。

  1. パスワード同期モジュールがOracle Identity Managerでユーザーのパスワードを変更します。

  2. パスワード同期モジュールがOracle Identity Managerのユーザー定義フィールド値をADSYNC_TRUEに変更します。

  3. Oracle Identity Managerのユーザー定義フィールド値はADSYNC_TRUEのため、Password Updatedプロセス・タスクでMicrosoft Active Directoryのパスワードは変更されません。

  4. パスワード同期モジュールがOracle Identity Managerのユーザー定義フィールド値をADSYNC_FALSEに戻します。

たとえば、Jane DoeがOracle Identity Managerでパスワードを変更するとします。このアクションで発生するのは、次のような順序のイベントです。

  1. Password Updatedプロセス・タスクで、Microsoft Active Directoryのユーザーのパスワードが変更されます。

  2. Password Updatedプロセス・タスクは、Microsoft Active Directoryのカスタム属性の値を1に変更します。

  3. Microsoft Active Directoryのカスタム属性の値は1のため、パスワード同期モジュールは、Oracle Identity Managerのパスワードを変更しません。

  4. Password Updatedプロセス・タスクは、Microsoft Active Directoryのカスタム属性の値を0に戻します。

パスワード同期モジュールのxlconfig.xmlファイルの構成

Microsoft Active Directoryコネクタをインストールした後で、コネクタのプロパティを反映するためにパスワード同期のxlconfig.xmlを変更する必要があります。

これは、パスワード同期モジュールに対するインストール手順の一部です。これについては、『Oracle Identity Manager Password Synchronization Module for Microsoft Active Directoryインストレーションおよび構成ガイド』の「コネクタのインストール後のxlconfig.xmlファイルの構成」の項で説明されています。