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Oracle Identity Manager Oracle E-Business User Management Connectorガイド
リリース9.0.4
E05505-01
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1 コネクタについて

Oracle Identity Managerでは、アクセス権の管理、セキュリティおよびITリソースのプロビジョニングが自動化されています。Oracle Identity Managerコネクタは、Oracle Identity Managerとサード・パーティ製アプリケーションの統合に使用されます。このマニュアルは、Oracle Identity ManagerをOracle E-Business User Managementと統合するために使用されるコネクタをデプロイする手順を説明します。


注意:

Oracle Identity Managerコネクタは、オラクル社がThor Technologies社を企業買収する前はリソース・アダプタと呼ばれていました。

この章では、次の項目について説明します。


注意:

このガイドでは、Oracle Identity Managerサーバーという用語は、Oracle Identity Managerがインストールされているコンピュータを意味します。

このガイドの一部では、Oracle E-Business User Managementをターゲット・システムと呼んでいます。


リコンシリエーション・モジュール

リコンシリエーションとは、ターゲット・システム上でのユーザー・アカウントの作成および変更を、Oracle Identity Managerで複製することです。これは、構成したスケジュール済タスクによって開始される自動化プロセスです。


関連資料:

リコンシリエーションの構成の概念については、『Oracle Identity Manager Connectorフレームワーク・ガイド』のOracle Identity Managerのデプロイ構成に関する項を参照してください。

ターゲット・システムからリコンサイルされるデータのタイプによって、リコンシリエーションは次のタイプに分類できます。

参照フィールド・リコンシリエーション

参照フィールド・リコンシリエーションには、職責参照フィールドのリコンサイルが含まれます。

ユーザー・リコンシリエーション

ユーザー・リコンシリエーションには、次のフィールドのリコンサイルが含まれます。

リコンサイル対象のリソース・オブジェクト・フィールド

次のターゲット・システム・フィールドがリコンサイルされます。

  • username

  • E-mail

  • Desc

  • lifeSpanType

  • lifeSpanValue

  • startDate

  • endDate

  • employeeId

  • respName

  • respStartDate

  • respEndDate

リコンサイル対象のXellerateユーザー・フィールド

次のターゲット・システムのフィールドは、信頼できるソースのリコンシリエーションが実装されている場合にのみリコンサイルされます。

  • ユーザーID

  • 組織

  • ユーザー・タイプ

  • 従業員タイプ

プロビジョニング・モジュール

プロビジョニングとは、Oracle Identity Managerを介して、ターゲット・システム上でユーザー・アカウント情報を作成または変更することです。プロビジョニング操作は、Oracle Identity Manager管理およびユーザー・コンソールを使用して実行します。


関連資料:

プロビジョニングの概念については、『Oracle Identity Manager Connectorフレームワーク・ガイド』のOracle Identity Managerのデプロイ構成に関する項を参照してください。

このターゲット・システムでは、次のフィールドがプロビジョニングされます。


注意:

プロビジョニング中、新規に作成されたユーザー・アカウントと従業員アカウントをリンクする場合には、OracleHR.Employees参照フィールドが入力されていることを確認する必要があります。この場合、Oracle E-Business Employee Reconciliationコネクタをインストールして従業員データをリコンサイルする必要があります。

新規に作成されたユーザー・アカウントと従業員アカウントをリンクしない場合には、OracleHR.Employees参照フィールドは不要です。


サポートされている機能

次の表に、このコネクタで使用可能な機能を示します。

機能 タイプ 説明
Create User プロビジョニング ユーザーを作成します。
Disable User プロビジョニング ユーザーを無効にします。

この機能を実行すると、そのユーザー・アカウントに割り当てられた終了日が現在の日付に変更されます。

Email Updated プロビジョニング ユーザーの電子メール・アドレスを更新します。
Password Updated プロビジョニング ユーザーのパスワードを更新します。
Description Updated プロビジョニング ユーザーの説明を更新します。
Start Date Updated プロビジョニング ユーザーのアカウント有効期限の開始日を更新します。
End Date Updated プロビジョニング ユーザーのアカウント有効期限の終了日を更新します。
LifeSpan Type Updated プロビジョニング ユーザーの存続期間タイプを更新します。
LifeSpan Updated プロビジョニング ユーザーの存続期間の値を更新します。
Enable User プロビジョニング Oracle E-Business User Managementにログインできるようにユーザーを有効化します。

無効化されているユーザー・アカウントでこの機能を実行すると、そのユーザー・アカウントの終了日がNULL値に変更されます。

Add Responsibility プロビジョニング ユーザーに職責を追加します。
Remove Responsibility プロビジョニング ユーザーから職責を削除します。

この機能を実行すると、職責割当ての終了日が現在の日付に変更されます。

Employee Id Updated プロビジョニング ユーザーの従業員IDを更新します。
Update Xellerate user リコンシリエーション Oracle Identity ManagerユーザーをOracle E-Business User Managementから受信したデータで更新します。
Update Apps Resource リコンシリエーション Oracle Identity ManagerリソースをOracle E-Business User Managementから受信したデータで更新します。
Create Link with Oracle HR Employee リコンシリエーション Xellerateユーザーの従業員IDを対応するOracle E-Business User Managementユーザーに設定します。


関連項目:

Oracle Identity ManagerとOracle E-Business User Managementの間の属性マッピングの詳細は、付録Aを参照してください。

多言語サポート

コネクタでは、次の言語がサポートされています。


関連資料:

サポートされる特殊文字の詳細は、『Oracle Identity Managerグローバリゼーション・ガイド』を参照してください。

コネクタを構成するファイルおよびディレクトリ

このコネクタを構成するファイルとディレクトリは、インストール・メディアの次のディレクトリにあります。

Enterprise Applications/Oracle e-Business/Oracle e-Business User Management

これらのファイルとディレクトリを次の表に示します。

インストール・メディア・ディレクトリのファイル 説明
config/attributemapping_prov.properties

このファイルには、プロビジョニングに必要な動的属性値が含まれます。
config/attributemapping_recon.properties

このファイルには、リコンシリエーションに必要な動的属性値が含まれます。
config/storedprocedures.properties
このファイルには、プロビジョニング時に使用されるストアド・プロシージャおよび様々なパラメータに関する情報が含まれます。
lib/JavaTask/xlHostAccess.jar
このファイルには、プロビジョニングに必要なクラス・ファイルが含まれます。
lib/ScheduleTask/xlReconOracleApps.jar
このファイルには、リコンシリエーションに必要なクラス・ファイルが含まれます。
resourcesディレクトリにあるファイル これらの各リソース・バンドル・ファイルには、コネクタで使用される言語固有の情報が含まれます。

注意: リソース・バンドルは、Oracle Identity Managerのユーザー・インタフェースに表示されるローカライズ・バージョンのテキスト文字列を含むファイルです。これらのテキスト文字列には、管理およびユーザー・コンソールに表示されるGUI要素のラベルおよびメッセージが含まれます。

test/config/config.properties
このファイルには、ターゲット・システムへの接続およびターゲット・システムでのプロビジョニングの実行に必要なパラメータが含まれます。
test/config/log.properties
このファイルはログ情報の格納に使用されます。
test/scripts/OracleEbiz.bat
test/scripts/OracleEbiz.sh

このファイルはテスト・ユーティリティを起動するために使用されます。
xml/oracleAppsResAdp.xml
このファイルには、コネクタの次に示すコンポーネントが定義されています。
  • ITリソース・タイプ

  • ITリソース

  • カスタム・プロセス・フォーム

  • プロセス・タスクおよびアダプタ(マッピングも含む)

  • リソース・オブジェクト

  • プロビジョニング・プロセス

xml/XellUserOraApps.xml
このXMLファイルには、Xellerateユーザーの構成が含まれます。このファイルをインポートする必要があるのは、信頼できるソースのリコンシリエーション・モードでコネクタを使用する場合のみです。

「手順3: コネクタ・ファイルおよび外部コード・ファイルのコピー」で、これらのファイルを必要なディレクトリにコピーする方法を説明します。

コネクタのリリース番号の確認

次の方法のいずれかを使用して、コネクタのリリース番号を確認できます。

デプロイ前

コネクタのリリース番号を確認するには、次のようにします。

  1. xlReconOracleApps.jarファイルの内容を抽出します。このファイルは、インストール・メディアの次のディレクトリにあります。

    Enterprise Applications/Oracle e-Business/Oracle e-Business User Management/lib/ScheduleTask
    
    
  2. テキスト・エディタでmanifest.mfファイルを開きます。manifest.mfファイルは、xlReconOracleApps.jarファイル内にバンドル化されているファイルの1つです。

    manifest.mfファイルで、コネクタのリリース番号がVersionプロパティの値として表示されます。


注意:

デプロイ後もxlReconOracleApps.jarファイルのコピーを保持している場合、いつでもこの方法を使用してコネクタのリリース番号を確認できます。コネクタをデプロイした後は、次の項で説明する「デプロイ後」の方法を使用することをお薦めします。

デプロイ後

デプロイ済のコネクタのリリース番号を確認するには、次のようにします。


関連資料:

次の手順の詳細は、『Oracle Identity Managerデザイン・コンソール・ガイド』を参照してください。

  1. Oracle Identity Manager Design Consoleを開きます。

  2. フォーム・デザイナでプロセス・フォームを開きます。コネクタのリリース番号は、「Version」フィールドの値です。