このリリースのコネクタに関連する既知の問題は、次のとおりです。
プロビジョニングが正常に完了するようにするには、プロセス・フォームのフィールドにロールまたはプロファイルを指定し、ロールまたはプロファイルのいずれであるかを指定する必要があります。これにより、SAP CUAマスター・システムでユーザーがアクティブになります。
このコネクタは、SAP CUAマスター・システムにのみ存在する要素をリコンサイルできます。
Oracle Identity Managerの現在のリリースでは、接続プールはサポートされていないため実装できません。
SAPシステムでユーザーを作成するには、Create User機能とChange Password機能を順に実行します。このイベントにより、SAPシステムへのRFCコールが3つ作成されます。Create User RFC機能およびChange Password RFC機能は、コールの最後にトランザクションを明示的にコミットします。このコミットは、SAPアーキテクチャにより実施されます。SAPのこのアーキテクチャ制約により、Create UserとChange Passwordの間でトランザクションを維持できません。
ユーザーの作成時、指定したパスワードはユーザーに割り当てられません。後で、SAPシステムによりパスワードを再度指定するように要求され、この段階でパスワードはユーザーに割り当てられます。このイベントが発生しないようにするために、ユーザーの作成時にダミー・パスワードが割り当てられます。ユーザーの作成後に、Change Password機能が自動的に実行されます。パスワードは、ダミー・パスワードからOracle Identity ManagerのSAPユーザーのフォームに入力されたパスワードに変更されます。このプロセスは、ユーザーには表示されません。
ユーザーの作成時、パスワードはSAP CUAのマスター・システムに対してのみ設定され、SAP CUAの子システムに対しては設定されません。
パスワードの検証は、パスワード・ルールがSAPシステムで構成可能であるため、Oracle Identity Managerでは行われません。
ユーザーがSAP CUAで作成されロックされたとします。このユーザーが初めてリコンサイルされるとき、Oracle Identity Managerでのリンクは非同期で発生するため、ユーザーはロックされません。このユーザーは、次のリコンシリエーションの実行時に正常にロックされます。
ユーザーがSAP CUAから削除されたとします。リコンシリエーション時に、このユーザーはOracle Identity Managerから削除されます。しかし、Delete User機能も実行されるため、このユーザーがターゲット・システムに存在しないことを示すメッセージが表示されます。このメッセージは無視してかまいません。
アジア言語の中には、マルチバイト・キャラクタ・セットを使用するものがあります。ターゲット・システムのフィールドの文字数制限がバイト単位で指定されている場合、特定のフィールドに入力できるアジア言語の文字数は、同じフィールドに入力可能な英語言語の文字数より少なくなります。次の例でこの制限について説明します。
ターゲット・システムの「User Last Name」フィールドに英語50文字を入力できるとします。使用しているのが日本語で、ターゲット・システムのそのフィールドの文字数制限がバイト単位で指定されている場合、そのフィールドに入力できるのは25文字までです。
SAP 4.7以上では、電子メール・アドレスのフィールドに英語以外の文字を入力できません。