Access ManagerのSoftware Developer's Kit(SDK)では、アクセス・システムのアクセス管理機能を拡張できます。このSDKでは、特殊なアクセス・ゲートを作成できます。SDKの使用は必須ではありません。このため、インストール手順は、『Oracle Access Managerインストレーション・ガイド』ではなく、ここで説明します。
内容は次のとおりです。
Access Manager SDKにより、アクセス・ゲートとして実行される動的リンク・ライブラリまたは共有オブジェクトをビルドする環境が作成されます。SDKパッケージに付属のドキュメント、サポート・ファイルおよびランタイム・ライブラリが必要です。クライアントが正しく動作することを検証するには、configureAccessGate.exeツールも必要です。
ビルドしたアクセス・ゲートは、アクセス・サーバーがインストールされているシステムにアクセスできる任意のマシンに移動できます。移動後のアクセス・ゲートは、自身のランタイム・ライブラリを検索できる必要があります。アクセス・ゲートがアクセス・サーバーに接続できるように構成するには、configureAccessGate.exeツールが必要です。ランタイム・ライブラリとこのツールの両方を正しく配置する最も簡単な方法は、アクセス・ゲートを実行するマシンにSDKをインストールすることです。
注意: アクセス・ゲートは、ハードコーディングされたインストール・ディレクトリを使用して作成できます。このアクセス・ゲートを新規のマシンに移動する場合は、同じディレクトリ構造が新規のマシンにあることを確認してください。ディレクトリ構造が一致しない場合、アクセス・ゲートは自身の構成ファイルまたはランタイム・ライブラリを検出できず、エラーを生成して停止します。 |
SDKをインストールする前に、アイデンティティ・サーバー、WebPass、ポリシー・マネージャおよびアクセス・サーバーのインスタンスを少なくとも1つインストールしておく必要があります。ただし、SDKは任意の場所にインストールでき、アクセス・システムまたはアイデンティティ・システムのファイルとの関係は固定されていません。詳細は、『Oracle Access Managerインストレーション・ガイド』を参照してください。
以前のSDKを10g(10.1.4.0.1)にアップグレードする詳細は、『Oracle Access Managerアップグレード・ガイド』を参照してください。
この統合に使用できるバージョンおよびプラットフォームを確認するには、Metalinkを次のように参照します。
Metalinkで情報を表示する手順
次のURLに移動します。
「Certify」タブをクリックします。
「View Certifications by Product」をクリックします。
「Application Server」オプションを選択し、「Submit」をクリックします。
「Oracle Application Server」を選択し、「Submit」をクリックします。
Access Manager SDKのインストールには、.NET APIが含まれています。
WindowsでAccess Manager SDKをインストールする手順
作成した一時ディレクトリ(またはOracle Access Managerのインストール・メディア)でAccess Manager SDKのインストーラを検索して起動します。
インストール・ファイルが抽出され、「ようこそ」画面が表示されます。選択したAccess Manager SDKインストールが画面の上部に表示されていることを確認します。
「次へ」をクリックして「ようこそ」画面を終了します。
顧客情報画面が表示されます。
任意のユーザー名と会社名を入力し、「次へ」をクリックします。
顧客情報画面が表示されます。
デフォルトのインストール・ディレクトリを受け入れるか、別の場所を選択してから、「次へ」をクリックします。
インストール場所をメモしておきます。この情報は、SDKを使用してビルドするAPIの操作に重要です。
インストール場所をメモすることを求められます。
メッセージに対して「OK」をクリックします。
ファイルのコピーを開始画面が表示され、選択したインストール・ディレクトリおよびユーザー情報(顧客情報)の設定を確認できます。
「次へ」をクリックして続行します。
選択したディレクトリにプログラム・ファイルがコピーされます。
「終了」をクリックしてインストール・プロセスを終了します(オプションで、READMEファイルを表示します)。
コンポーネントのインストールは、パスに特殊文字が含まれているディレクトリには実行できません。特殊文字には、空白、改行、*、[]、{}などがあります。詳細は、『Oracle Access Managerインストレーション・ガイド』を参照してください。
UNIXシステムでAccess Manager SDKをインストールする手順
作成した一時ディレクトリ(またはOracle Access Managerのインストール・メディア)でAccess Manager SDKのインストーラを検索して起動します。
新しい画面が表示され、インストール・スクリプトを実行している所有者およびグループ用にAccess Manager SDKがインストールされることが通知され、この所有者が正しくない場合はスクリプトを終了するよう求められます。表示された所有者が正しくない場合は、noと入力しインストール・プロセスを終了します。
yesと入力するか、[Return]を押して続行します。
インストーラによって指定したディレクトリにAccess Manager SDKがインストールされることを示す画面が表示されます。ディレクトリ・パスの入力を求められます。
SDKをインストールするディレクトリへのパスを指定するか、[Return]を押してデフォルトを受け入れます。
インストール・ディレクトリの確認を求められます。
[Return]を押すか、Yesと入力して確認します。
ディレクトリが存在しない場合は、インストーラにより作成されます。
新しい画面が表示され、指定したディレクトリにAccess Manager SDKをインストール中であることが示され、インストールの進行状況が表示されます。
インストールが終了するまで待機します。
インストールが完了すると、インストールが正常に完了したことを示す最終画面が表示されます。
LinuxでのSDKのインストールは、UNIXでのインストールに似ているため、手順はここでは説明しません。
ただし、ネイティブPOSIXスレッド・ライブラリ(NPTL)ではなく以前のLinuxスレッド・モデルがサポートされているため、Linuxでは実行時にLD_ASSUME_KERNEL=2.4.19
環境変数を設定する必要があります。