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Oracle Access Manager開発者ガイド
10g(10.1.4.2.0)
E05808-01
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E SOAPおよびHTTPクライアント

IdentityXMLやAccessXMLなどのいくつかのコンポーネントでは、Simple Object Access Protocol(SOAP)を使用してOracle Access Managerにアクセスできます。このためには、正しい書式のSOAPリクエストを作成し、Oracle Access Manager関連の情報をこのリクエストに含めます。

SOAPでは、非集中型の分散環境で情報を交換できます。SOAPプロトコルではベースとしてXMLを使用します。このXMLは次の3つの部分で構成されます。

このプロトコルの詳細は、次のサイトを参照してください。

http://www.w3.org/TR/SOAP/

SOAPはOracle Access Managerとの通信手段になりますが、さらに、メッセージの内容を処理するアイデンティティ・サーバーまたはアクセス・システムのサーバーにその内容をWeb経由でトランスポートする必要があります。このためには、HTTPClientを使用する必要があります。HTTPClientは、HTML表示なしにブラウザのHTTP通信機能をシミュレートするアプリケーションです。

このようなクライアントをゼロから作成することもできますが、必要なコンポーネントが用意されたツールキットがあります。このようなツールキットの1つをInnovation社から入手できます。

http://www.innovation.ch/java/HTTPClient/

このツールキットは無料であり、同サイト内にドキュメントがあります。このツールキットでは、リクエスト・メソッドHEAD、GET、POSTおよびPUTがサポートされています。また、認可、リダイレクション・リクエストおよびCookieの自動処理をサポートするモジュールが搭載されています。

このツールキットは、作成するHTTPClientのバックエンドとなるHTTP通信モジュールを提供するために使用します。フロントエンドとして作成するクライアントには、次の機能を実装する必要があります。

このようなクライアントのサンプルは、次のディレクトリのファイルObSoapClient.javaにあります。

Identity_install_dir /unsupported/integsvcs

このファイルはコンパイルして、HTTPClientのビルド環境のバージョンのクラス内に入れる必要があります。

コンパイルして生成されたサンプルを使用すると、選択したリクエスト・ファイルを、選択したホストの選択したポートに送信できます。コマンドライン引数は次のとおりです。

java ObSoapClient -h hostname -p port -f file

ここで、hostnameは通信先のURL、portはポート番号、fileは送信するリクエスト・ファイルの名前です。レスポンスは画面に表示されます。これをファイルに出力することや、コマンドラインで指定したファイルに出力するようサンプルを変更することもできます。

ファイルObSoapClient.plは、この例のPerlによる実装です。

リクエスト・ファイルのいくつかの例も、次のロケーションに用意されています。

Identity_install_dir /unsupported/integsvcs

これらのファイルをそのまま使用することはできません。少なくとも、各ファイルのログインおよびパスワード情報を、アクセスしようとしているシステムの有効なユーザーの情報に変更する必要があります。さらに、各ファイル内のuid情報を、実際のディレクトリの構造と内容に合せて変更することも通常必要になります。