Oracle9i JDeveloperリリース9.0.X JClientプロジェクトの移行

JClientの移行には、リリース時に判明している問題が3つあります。

JClient JARファイルの名前がbc4jui.jarからadfjclient.jarに変更された

bc4jui.jarは、Swingクラスのみを含み、adfjclient.jarという名前に変更されています。jarファイルのADFネーミング規則により、ADF JClientアプリケーションのデプロイ時にどのライブラリを組み込むかをより簡単に判断できるようになります。以前のリリースからADF JClientにアップグレードされたアプリケーションは、adfjclient.jarがクラスパスに含まれている場合には変更せずに実行できます。JClientプロジェクトを以前のリリースからJDeveloper 10gに移行する場合は、プロジェクトを更新してadfjclient.jarを組み込む必要があります。

Java Web Startの移行

Java Web Startを使用してJClientアプリケーションをローカル・クライアントにデプロイする場合は、JClient JNLP生成ウィザードで生成されたlocalmt.jsp(動的ディスクリプタ)ファイルまたはlocalmt.jnlp(静的ディスクリプタ)ファイルが編集され、次のように変更されていることを確認する必要があります。

JClientデータ・バインディングでJDeveloper 9iプロジェクトの使用制限が変更された

JDeveloper 9.0.4以前のプロジェクトをJDeveloper 10gに移行した場合は、プロパティ・インスペクタでコントロールのModel/Documentプロパティを選択することにより、コントロール・バインディングを操作できます。ただし、以前に作成したパネルおよびフォームでは、新しいADF形式のバインディング(データ・コントロール・パレットを使用して作成したバインディング)を使用しないでください。新しいバインディングと古いバインディングを同じパネルおよびフォームに混在させると動作しません。ただし、データ・コントロール・パレットを使用して新しいパネルおよびフォームを作成し、それらを既存のアプリケーションに追加することはできます。これらの新しいパネルおよびフォームでは、新しいADF形式のバインディングを使用できます。

プロパティ・インスペクタを使用して、カスタマイズするコントロールのモデル・バインディング・エディタを表示すると、JDeveloperは、バインディングの形式に適したバインディング・エディタ(JDeveloper 9i以前用、またはJDeveloper 10gの新しいADF形式のバインディング用)を表示します。表示されるバインディング・エディタは、フォームまたはパネルで使用されているバインディング形式に適したバインディング・コードを生成します。

構造ウィンドウの「UIモデル」タブを使用したコントロール・バインディングの編集は、ADF形式のバインディング専用に予約されています。

JDeveloper 10gでは、古い形式のバインディングでの新しいパネルおよびフォームの作成はサポートされていません。古い形式のバインディングの操作を継続するには、JDeveloper 9i以前で作成されたプロジェクトをJDeveloper 10gにインポートする必要があります。

カスタム・エラー・ダイアログでは新規インタフェースを実装する必要がない場合がある

JClientアプリケーションを9.0.3または9.0.4から、JDeveloper 10 g(9.0.5または10.1.2)にアップグレードする場合、アプリケーションにoracle.jbo.uicli.controls.JUErrorHandlerDlgを拡張しないカスタム・エラー・ハンドラ・ダイアログがあると、カスタム・エラー・ハンドラ・ダイアログでは、新規 oracle.adf.model.binding.DCErrorHandlerインタフェースを実装する必要があります。

これは、既存の reportException()メソッドの実行を、ご使用のoracle.jbo.uicli.binding.JUErrorHandlerインタフェースの実装に委任することによって、実行できます。

検索モードの制限

JDeveloper 10gを起動すると、ナビゲーション・モードでADFJClientリスト・バインディングを利用するUIコンポーネントは、検索モードに使用できません。 ただし、データ・バインドのコンボボックスやJListなどのナビゲーション・モード・コンポーネントをパネルにドロップし、検索モードをアクティブにすると、コンポーネントは使用不可にはならず、検索モードでは何も表示されないはずのコンポーネントに、データを意図せずに表示できます。 ナビゲーション・コンポーネントと他のコンポーネントの検索モードでの対話を使用不能にするには、セカンダリ・イテレータを作成し、ナビゲーション・モード・コンポーネントのデータ・バインディングを編集して、そのイテレータを使用できるようにします。

  1. 構造ウィンドウの「UIモデル」タブで、「UIモデル」ノードを右クリックして、「バインディングの作成」-「データ」-「イテレータ」を選択します。
  2. イテレータ・バインディング・エディタで、他のコンポーネントがバインドされているコレクションを選択し、Iterator Idに新しい名前を付けます。
  3. 「UIモデル」タブで、ナビゲーション・モードで動作するコンポーネントのバインディングをダブルクリックし、データ・バインディング・エディタで新しいイテレータを選択します。

ADF JClientアプリケーションの開発

 

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