宣言型の検証規則は、エンティティ・オブジェクト・エディタを使用して実装され、エンティティ・オブジェクトのXMLファイルに格納されます。この規則はコーディングを必要としないため、簡単に使用できます。独自のXML検証規則もカスタムで作成できます。
組込みの検証規則には、次の5種類があります。
CompareValidatorでは、エンティティ属性と値との論理比較が実行されます。CompareValidatorを追加する際、リテラル値、問合せ結果またはビュー・オブジェクト属性を指定します。
ListValidatorでは、属性と値リストが比較されます。ListValidatorを追加する際、リテラル値、問合せ結果またはビュー・オブジェクト属性のリストを指定します。
RangeValidatorでは、エンティティ属性と値の範囲との論理比較が実行されます。RangeValidatorを追加する際、リテラル値の最小値と最大値を指定します。RangeValidatorでは、エンティティ属性が範囲内にあること(または特に指定された場合、範囲外であること)が確認されます。
MethodValidatorでは、エンティティ属性が、エンティティ・オブジェクト・クラスに実装されたメソッドに渡されます。メソッドは、エンティティ属性と同じ型の引数を1つだけ取ります。また、publicであり、ブール値を返します。メソッドからfalse
が返されると、検証は失敗します。
たとえば、次のメソッドに基づいてMethodValidatorを動作させることができます。
public boolean isCapped(String text) { if (text != null && text.length() != 0 && text[0] >= 'A' && text[0] <= 'Z') { return true; } return false; }
MethodValidatorでは、大文字で始まる文字列が受け入れられます。NULL値、空の文字列および先頭が大文字でない文字列の場合は、例外がスローされます。
ビルトイン検証規則の他に、独自のXML検証規則を記述できます。独自のXML規則を記述する場合は、検証クラスを作成してJDeveloperに登録する必要があります。登録したクラスは、ビルトイン検証規則と同様にエンティティ属性に適用できます。この方法で検証規則を作成すると、少数のJava開発者が作成した高度なXML検証規則をJavaを知らない他の開発者も利用できるため、大規模な開発チームで有効です。
次のトピックでは、宣言型の検証規則の使用方法を説明します。
Oracle ADF Business Componentsでの検証ロジックの実装
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