標準JSFメッセージ・タグについて

オブジェクトによってJSFライフサイクル時にメッセージが作成されると、メッセージはFacesContextインスタンスのメッセージ・キューに追加されます。各メッセージは通常、ページ内のコンポーネントに関連付けられています。ライフサイクルの最後に、コンポーネントに関連付けられているメッセージを表示できます。

標準のJSF HTMLライブラリには、次の2つのメッセージ・タグがあります。

h:messageタグでは、特定の1つのコンポーネントに対する1つのメッセージが表示されます。for属性を使用して、メッセージを表示するコンポーネントのIDを指定します。また、h:messageタグは通常、コンポーネントの横に使用します。

注意: コンポーネントのメッセージがキューに複数ある場合、h:messageタグでは、そのコンポーネントに対して作成された最新のメッセージのみが表示されます。

h:messagesタグでは、ページのライフサイクルに対するキュー内のすべてのメッセージが表示されます。つまり、コンポーネントに関連付けられているメッセージとコンポーネントに関連付けられていないメッセージ(例: アプリケーション・レベルまたはグローバル・エラー・メッセージ)が表示されます。通常、h:messagesタグはページの最上部で使用されます。コンポーネントに関連付けられていないメッセージのみを表示するには、globalOnly属性をtrueに設定します(デフォルトはfalse)。layout属性を使用して、表示されるメッセージをリスト形式で配置(左から右への記述または右から左への記述の場合は、1つのメッセージの後に他のメッセージを水平に連結)するか、または表形式で配置(表要素内の1行ごとに1メッセージを表示)するかを指定します。

各メッセージに要約説明と詳細説明がある場合があります。h:messageタグを使用する場合、デフォルトでは詳細メッセージが表示されます。h:messagesタグを使用する場合、デフォルトでは要約説明が表示されます。デフォルトを変更するには、ブール属性showSummaryおよびshowDetailを変更します。

ヒント: コンポーネントの詳細メッセージが実行時にツールチップとして表示されるようにするには、メッセージ・タグのtooltip属性をtrueに設定します。タグのshowSummaryおよびshowDetail属性もtrueに設定する必要があります。

メッセージの表示形式を変更するために、styleClassまたはstyle属性を使用できます。styleClassを使用すると、ページでスタイルをコーディングするかわりに、使用するスタイルシートを指定できます。JSFには、様々なメッセージ・タイプ(エラー、警告、情報および致命的)に適用可能なCSSクラスまたはスタイルを指定するための属性も用意されています。


ADF Facesのメッセージ・タグについて
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