今日、アプリケーションは工業用携帯機器、ワイヤレス・デバイスのWebブラウザ、SMS、MMSなどをまたがってレンダリングする必要があります。これらのデバイスの機能は様々です。デバイス機能を最適な状態で使用し、コンテンツを最も効果的な方法でレンダリングするには、これらの機能を熟知している必要があります。このためにコンテンツ・レンダラは、多くの場合HTTPヘッダーを検証しデバイス機能を識別します。ただし、この方法で提供される機能のリストは不完全です。よりよい方法としては、デバイス機能のリポジトリを保守する方法があります。このリポジトリは、検索基準に基づいてデバイス機能について問合せできます。検索基準は、HTTPリクエスト・ヘッダーから取得できる情報に基づいて、またはデバイス機能データベースを明示的に問い合せて(正確なデバイス名を使用)決定されます。したがって、ADF Mobileデバイス・リポジトリは、問合せが容易であり拡張可能となるように配置されたデバイス機能の総合データベースです。
ADF Mobileデバイス・リポジトリには、JDeveloperおよびADF Mobile実行時の開発環境でサポートされるモバイル・デバイス用のデバイス定義が含まれます。デバイス定義は構造化XML形式で格納されます。各デバイス定義(専門的にはデバイス機能と呼ばれます)は、特定の機能をサポートするためのデバイスの能力を表します。たとえば、SupportsBrowers=yes
は、デバイスがWebブラウザをサポートすることを意味します。
デバイス・リポジトリでは、特定のデバイスの機能またはデバイス・グループ(PDA
またはTELNET
のようなデバイス・カテゴリ。エージェント・タイプとも呼ばれます)の一般的な機能にアクセスするために、Javaインタフェース(API)が提供されます。
JDeveloperの設計時環境では、特定のデバイス用のUIを設計する際にデバイス機能が使用されますが、ADFランタイム・コンポーネントでは、デバイス固有の形式でコンテンツをレンダリングするためにデバイス機能が使用されます。
デバイス・リポジトリの主な機能は、リクエスト・ヘッダーまたはリクエスト問合せに基づいて最良と判断されたデバイス機能を提供することです。これにより、ワイヤレス・アプリケーション・レンダラではデバイス機能に基づいてコンテンツを適切にレンダリングできます。
デバイス・リポジトリ・ドキュメントには、デバイスとその機能に関する情報が含まれており、拡張可能にするため構造化XML形式で格納されています。これにより、リポジトリに新規デバイスとその機能を追加できます。また、基礎となる構造またはプログラム・インタフェースを気にすることなく、これらの機能を動的に拡張できます。これらのドキュメントは、ローカル・ファイル・システム内に、またはOracle MetaData Services(MDS)の一部として格納できます。クライアントは記憶域の場所を気にすることなくデバイス・リポジトリにアクセスできます。
デバイス機能へのアクセス
ADF Mobileデバイス・リポジトリのAPIリファレンス
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