JDeveloperでのJ2EEデザイン・パターンの使用について
Sun社によるJ2EEデザイン・パターンは、定型的な設計に関する問題を解決するためのベスト・プラクティスをまとめたものです。各パターンは様々な問題に応用できる既成のソリューションであり、成功を収めたJ2EE開発者の経験を活用しています。
JDeveloperを使用すると、EJBアプリケーションに次のJ2EEデザイン・パターンを実装できます。
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MVC: MVCパターンでは、アプリケーションはモデル、ビューおよびコントローラという3つの部分に分割されます。モデルはアプリケーションのビジネス・サービスを表し、ビューはアプリケーションのうちクライアントがアクセスする部分です。コントローラはアプリケーションのフローとアクションを制御し、モデルとビューの間にシームレスな相互作用をもたらします。ワークスペースで「Webアプリケーション」テンプレートを選択すると、MVCパターンが自動的に実装されます。詳細は、「WebベースのEJBアプリケーションのためのビジネス・サービス・レイヤーの開発」を参照してください。
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セッション・ファサード: セッション・ファサード・パターンには、下位レベルEJB(通常はエンティティBean)が含まれており、EJB間の複雑な相互作用が集中化されます。また、アプリケーションのビジネス・サービスに対して単一のインタフェースを提供します。セッション・ファサードを作成するには、「セッション・ファサード・パターンの実装」を参照してください。
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データ転送オブジェクト: データ転送オブジェクト(DTO)デザイン・パターンは、ユースケースをオブジェクト・モデルから分離することでメンテナンス性を高め、様々なアプリケーションにまたがってエンティティBeanを再利用可能にします。また、複数のエンティティBeanから単一コールでクライアントに属性を渡せる場合は、パフォーマンスが向上します。詳細は、「データ転送オブジェクトの生成」を参照してください。
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ビジネス委任: ビジネス委任パターンにより、クライアントとビジネス・サービスが切り離され、ビジネス・サービスの基礎となる実装詳細が隠されます。ビジネス委任パターンは、JDeveloperの「データ・コントロール・パレット」に表示されるデータ・コントロールにより実装されます。詳細は、「「データ・コントロール・パレット」について」を参照してください。
関連項目
Enterprise JavaBeansおよびJDeveloperについて
WebベースのEJBアプリケーションのためのビジネス・サービス・レイヤーの開発
セッション・ファサード・パターンの実装
データ転送オブジェクトの生成
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