複数のADF Faces入力コンポーネント(af:inputText
やaf:selectInputDate
など)には、ラベルとメッセージを表示するためのビルトイン・サポートがあります。この機能は、コンポーネントのsimple
属性によって制御されます。false
(デフォルト)に設定すると、入力コンポーネントによってメッセージ(ヒントやエラー・メッセージを含む)の表示が自動的に処理されます。true
に設定すると、ラベルとメッセージのサポートがオフになり、シンプル入力コンポーネントに対して独自のラベルとメッセージのサポートを提供できます。
ラベルとメッセージの表示機能がビルトインされているため、フォームのレイアウトにADF Facesコンポーネントを使用した方が、JSFの標準コンポーネントを使用するより簡単にラベルとメッセージを用意できます。
たとえば、JSFの標準コンポーネントで作成したシンプル・フォームは、次のようになります。
<h:panelGrid columns="3">
<h:outputLabel value="Enter a number: " for="input1"/>
<h:panelGroup>
<h:inputText id="input1" required="true">
<f:validateLongRange maximum="10" minimum="1"/>
</h:inputText>
<f:verbatim><br></f:verbatim>
<h:message for="input1" />
</h:panelGroup>
<h:commandButton value="Submit"/>
</h:panelGrid>
同じフォームをADF Facesで作成すると、必要なコードは次のコードのみになります。
<h:panelGrid columns="2">
<af:inputText label="Enter a number: " id="input2" required="true">
<f:validateLongRange maximum="10" minimum="1"/>
</af:inputText>
<af:commandButton text="Submit"/>
</h:panelGrid>
JSFの標準入力コンポーネントとは異なり、ADF Faces入力コンポーネントに関連付けられているエラー・メッセージを表示する際はaf:message
タグを使用する必要はありません。変換または検証エラーがある場合は、入力コンポーネントの下またはアラートにエラー・メッセージが自動的に表示されます。「ADF Facesの変換および検証エラーについて」の例を参照してください。
ヒント: 一連のADF Faces入力コンポーネントがある場合は、その入力コンポーネントの周囲でaf:panelForm
レイアウト・パネル・コンポーネントを使用し、ラベルとフィールドを適切にそろえてください。
...
<af:panelForm>
<af:inputText label="First name: " />
<af:inputText label="Middle name: " />
<af:inputText label="Last name: " />
</af:panelForm>
...
simple
がfalse
(デフォルト)の場合は、次の属性を使用して入力コンポーネントにラベルとメッセージを指定できます。
label
: コンポーネントのラベルを指定します。
labelAndAccessKey
: コンポーネントのラベルとクイック・アクセス・キーを指定します。「ADF Facesコンポーネントでのアクセス・キーのサポートについて」を参照してください。
tip
: コンポーネントに関連したヒント・テキスト。入力コントロールの下に表示されます。
showRequired
: required
がfalse
のときに、コンポーネント・ラベルの横にアスタリスクを表示する場合は、このshowRequired
属性をtrue
に設定します。
messageDescUrl
: メッセージに関する詳細情報のページへのURLです。
messageTargetFrame
: messageDescUrl
が設定されている場合は、メッセージの説明が記載されているURLのターゲット・フレームです。
入力コンポーネントに対するラベルとメッセージ表示のビルトイン・サポートを使用しない場合は、コンポーネントのsimple
属性をtrue
に設定します。次に、af:panelLabelAndMessage
にシンプル・コンポーネントをラップするか、af:outputLabel
およびaf:message
をシンプル・コンポーネントに関連付けて、そのコンポーネントに対して独自のラベルとメッセージ・サポートを用意します。
次に、af:panelLabelAndMessage
の使用例を示します。
<af:panelLabelAndMessage label="Label 1"
tip="Some tip"
for="input1"
showRequired="true">
<af:inputText simple="true"
id="input1"
required="true"
value="424"
label="Must set the label in this version">
<af:validateRegExp pattern="[1-9][2][0-9]"/>
<f:validateLongRange maximum="920" minimum="220"/>
</af:inputText>
</af:panelLabelAndMessage>
ヒント:
panelForm
に複数のpanelLabelAndMessage
を配置します。
af:messages
を使用します。
label
属性を設定する必要があります。
af:outputLabel
およびaf:message
を使用して、シンプル入力コンポーネントに対して独自のラベルとメッセージのサポートを提供する場合は、次の例を参照してください。
<af:panelGroup layout="vertical">
<af:outputLabel for="input1" value="Lucky number:" showRequired="true"/>
<af:inputText required="true" id="input1" value="424" simple="true">
<af:validateRegExp pattern="[1-9][2][0-9]"/>
<f:validateLongRange maximum="920" minimum="220"/>
</af:inputText>
<af:message for="input1" tip="Enter a 3-digit number."/>
</af:panelGroup>
af:outputLabel
およびaf:message
のfor
属性をシンプル入力コンポーネントIDに設定する必要があります。
ラベルとメッセージ表示に対する自動サポートがオフに設定されている場合、シンプル入力コンポーネントの次の属性(指定されている場合)は無視されます。
label
: かわりにaf:panelLabelAndMessage
またはaf:outputLabel
を使用してラベルを提供します。
tip
: かわりにaf:panelLabelAndMessage
を使用してヒントを提供します。af:outputLabel
と併用する場合は、af:message
を使用してシンプル入力コンポーネントのヒントを提供します。詳細は、「ADF Facesでの1つのエラー・メッセージの表示」を参照してください。
showRequired
: かわりにaf:panelLabelAndMessage
またはaf:outputLabel
を設定します。
messageDescUrl
: かわりにaf:panelLabelAndMessage
またはaf:outputLabel
を設定します。
messageTargetFrame
: かわりにaf:panelLabelAndMessage
またはaf:outputLabel
を設定します。
af:panelLabelAndMessage
またはaf:outputLabel
の使用に関する詳細は、「ADF Facesシンプル入力コンポーネントのラベルおよびメッセージの表示」または「OutputLabelを使用した入力コンポーネントのラベルの表示」を参照してください。
ADF Facesのメッセージ・タグについて
ADF Facesコンポーネントでのアクセシビリティのサポートについて
自動発行およびADF Faces入力コンポーネントについて
ADF Faces入力コンポーネントのrequired属性とimmediate属性について
ADF Faces入力コンポーネントの概要
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