JSPタグ・ライブラリ - EL式タグ

JavaBeansコンポーネントに保存されたアプリケーション・データに簡単にアクセスできるようにするために、JSP式言語(EL)に式を含める際に、JSP 2.0コア・タグ${ Expression }を使用します。

構文

${ Expression }    

XML構文

JSPと同じ

JSP ELで有効な式

有効な式には、リテラル、演算子、変数(オブジェクト参照)、およびファンクション・コールを含めることができます。

リテラル

リテラル
ブール trueおよびFalse
整数 Javaと類似しています。24、-45、567のように、任意の正の数または負の数を含めることができます。
浮動小数点 Javaと類似しています。-1.8E-45、4.567のように、任意の正または負の浮動小数点数を含めることができます。
文字列 一重引用符または二重引用符で区切られた任意の文字列です。一重引用符、二重引用符、およびバックスラッシュには、エスケープ・シーケンスとしてバックスラッシュ文字を使用します。文字列を二重引用符で囲む場合、一重引用符をエスケープする必要はありません。
Null null

演算子

用語 定義
算術 +, -(バイナリ)、*/div%mod-(単項)
論理 and&&or||!not
関係 ==, eq!=ne<lt>gt<=le>=ge。他の値、またはブール、文字列、整数、または浮動小数点のリテラルと比較できます。
Empty empty演算子は、値がnullまたは空のどちらかを判別する際に使用できる接頭辞演算子です。
条件 A ? B : CAの評価の結果によって、BまたはCを評価します。

暗黙オブジェクト

用語 定義
pageContext JSPページのコンテキスト。request、response、session、out、servletContextなどのJSP暗黙オブジェクトにアクセスする際に使用できます。たとえば、${pageContext.response}によって、ページのresponseオブジェクトまでが評価されます。
パラメータ リクエスト・パラメータ名を単一のStringパラメータ値にマップします(ServletRequest.getParameter (String name)のコールによって取得)。getParameter (String)メソッドによって、指定された名前のパラメータが返されます。式${param.name}は、request.getParameter(name)に相当します。
paramValues リクエスト・パラメータ名を値の配列にマップします(ServletRequest.getParameter (String name)のコールによって取得)。これは、単一値ではなく文字列の配列を取得する点を除いて、param暗黙オブジェクトに非常に類似しています。式${paramvalues.name}は、request.getParamterValues (name)に相当します。
header リクエスト・ヘッダー名を単一のStringヘッダー値にマップします(ServletRequest.getHeader(String name)のコールによって取得)。式${header.name}は、request.getHeader(name)に相当します。
headerValues リクエスト・ヘッダー名を値の配列にマップします(ServletRequest.getHeaders(String)のコールによって取得)。これは、header暗黙オブジェクトに非常に類似しています。式${headerValues.name}は、request.getHeaderValues(name)に相当します。
Cookie cookie名を単一のcookieオブジェクトにマップします。サーバーへのクライアント要求には、1つ以上のcookieを含めることができます。式${cookie.name.value}によって、指定された名前とともに最初のcookieの値が返されます。リクエストに同じ名前のcookieが複数含まれている場合、式${headerValues.name}を使用する必要があります。
initParam コンテキストの初期化パラメータ名を単一の値にマップします(ServletContext.getInitparameter(String name)のコールによって取得)。
pageScope ページ有効範囲付き変数名をその値にマップします。たとえば、EL式は${pageScope.objectName}によってJSPのページ有効範囲内でオブジェクトにアクセスでき、オブジェクトの属性には${pageScope.objectName.attributeName}を使用してアクセスできます。
requestScope リクエスト有効範囲付き変数名をその値にマップします。このオブジェクトによって、requestオブジェクトの属性へのアクセスが可能になります。たとえば、EL式は${requestScope.objectName}によってJSPのページのリクエスト有効範囲内でオブジェクトにアクセスでき、オブジェクトの属性には${requestScope.objectName.attributeName}を使用してアクセスできます。
sessionScope

セッション有効範囲付き変数名をその値にマップします。このオブジェクトによって、sessionオブジェクトの属性へのアクセスが可能になります。例:
<% session.put (name", "John Doe"); %>
$sessionScope.name} <%-- evaluates to John Doe --%>
<%= session.get("name"); %> <%-- This is an equivalent scripting expression --%>

applicationScope アプリケーション有効範囲付き変数名をその値にマップします。この暗黙オブジェクトによって、アプリケーション有効範囲付きオブジェクトへのアクセスが可能になります。

タグの詳細は、Sun社の『JavaServer Pages Developer's Guide』を参照してください。

『JavaServerPages (JSP) 2.0 Syntax Reference』は、次のURLでオンラインで参照できます。
http://java.sun.com/products/jsp/syntax/2.0/syntaxref20.html


JSPページの操作