ADF Mobileを使用したPDA用モバイル・ブラウザ・アプリケーションの開発では、デスクトップ用のJSFアプリケーションの開発における方法が活用され、特定のモバイル拡張機能がいくつか取り入れられます。60を超える標準ADF Facesコンポーネントがサポートされており、豊富なコンポーネント・セットが含まれるアプリケーションを構築できます。各コンポーネント・セットは、小さな画面のモバイル・デバイスに適したレンダリングとなります。このように、ほぼ同じADF Facesコンポーネント・セットを使用して、デスクトップ・ブラウザ・アプリケーションのモデル・レイヤーおよびコントローラ・レイヤーを再使用し、PDA用の新規ビュー・レイヤーを簡単にアセンブルできます。
モバイル・デバイスの画面サイズおよびフォーム・ファクタは様々であるため、各種デバイスから使用されるアプリケーションには、多くの場合ビュー・レイヤーのカスタマイズが必須または推奨事項となります。たとえば、使用可能な画面領域を効率的に使用するため、表に表示される行数を変更できます。ADF Mobileランタイムでは、リクエスト元のデバイスのユーザー・エージェントが自動的に検出されます。この値に基づいて、事前移入されたADF Mobileデバイス・リポジトリに対して問合せが実行され、多数のデバイス特性がadfFacesContextのバッキングBeanに挿入されます。アプリケーションはこのバッキングBeanを問合せまたはバインドし、デバイスの製造業者およびモデル、画面の幅と高さなどを判別できます。これらのデバイス属性を使用して、特定のページ・ルーティングまたはビュー要素(表内の行数など)によりアプリケーションをカスタマイズできます。
さらに、PDAコンポーネント・レンダラは、デバイスに送信されるWebページのペイロードを最小化するよう最適化されており、今日のワイヤレス・ネットワークにおけるパフォーマンスが向上しています。特定のコンポーネントでは部分的なページ・レンダリングもサポートされており、サーバーからリクエストされるデータの量が最小限に抑えられ、アプリケーションのレスポンスが向上しています。待機時間が長く帯域幅の小さいワイヤレス・ネットワークを使用するモバイル環境では、エンド・ユーザーに効率的なアプリケーションを提供するために、部分的なページ・レンダリングが必須となっています。
PDAアプリケーションの詳細
ADF FacesおよびJDeveloperを使用したPDA用モバイル・ブラウザ・アプリケーションの構築
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