カスタマイズ可能なコンポーネントについて

アプリケーション開発環境において、設計時間はアプリケーション開発者が作成、編集または変更できるアプリケーションのIDEベースの環境を表します。実行時にページをカスタマイズまたはパーソナライズするオプションをユーザーに提供するには、ランタイムの設計時間という概念を導入します。ランタイムの設計時間とは、エンド・ユーザーがその他のユーザーのためにページをカスタマイズしたり、自身のためにポートレットをパーソナライズできるブラウザ・ベースの機能を意味します。カスタマイズ可能なコンポーネントにより、アプリケーションのランタイム動作の設計時間が制御可能となります。

カスタマイズ可能なコンポーネントでは、ユーザーが必要に応じてコンテンツの表示を操作できます。たとえば、あるユーザーが、コンテンツの一部をページの上部に移動しているときに、一方のユーザーはそれを非表示にするよう選択できます。カスタマイズ可能なコンポーネントをページに追加して、ユーザーに対してページをカスタマイズ可能にできます。

カスタマイズ可能コンポーネントには、showDetailFrameというコンテンツ・コンテナ・コンポーネント、およびpanelCustomizableというレイアウト・コンポーネントがあります。これらのコンポーネントを使用すると、ユーザーが、コンテンツの一部の再配置、非表示または表示、およびページ上のコンテンツの動作の定義を実行できるようになります。

showDetailFrameでは、その子コンポーネントの枠線またはクロムをレンダリングでき、そうすることで、子コンポーネントの表示をカスタマイズしてUI制御できます。ヘッダーで使用可能なオプションを使用して、コンテンツを最大化または最小化できます。また、独自のUI制御を加えてヘッダーのメニューをカスタマイズできます。panelCustomizableコンポーネントは、ページの領域にいくつのコンテンツを表示するかを定義するレイアウト・コンポーネントです。このコンポーネントは、カスタマイズ可能なコンポーネントを含む、ADFコンポーネントのグループに対して、水平方向および垂直方向のレイアウト機能を提供します。showDetailFrameコンポーネント同様、panelCustomizableコンポーネントも、メニュー・アクションを提供してクロムを表示できます。

カスタマイズ可能なコンポーネントのすべての機能を活用して、showDetailFrameおよびpanelCustomizableコンポーネントを次の手順で追加できます。

ページをカスタマイズ可能にするには、少なくとも1つのshowDetailFrameコンポーネントを含んでいる必要があります。

注意: showDetailFrameまたはpanelCustomizableコンポーネントに対するカスタマイズは、メタデータ・ストアを介して永続的に保存されます。

カスタマイズ可能なコンポーネント・タグの概要

カスタマイズ可能Oracle ADFコンポーネントは、次の表で説明します。

コンポーネント・タグ 説明
showDetailFrame このコンポーネントは、子コンポーネントの表示の再配置、最大化、最小化および復元に使用します。また、追加アクションのファセットでは、アクション・ツールバーにカスタマイズ・オプションの追加が可能です。
panelCustomizable このコンポーネントは、子コンポーネントの順序の再配置ができるレイアウトを提供するために使用します。isSeededInteractionAvailable属性をtrueに設定した場合、このコンポーネントにより、特定のユーザーのリクエストに合うようにレイアウト内のコンテンツを表示または非表示にするアクションが提供されます。