WebCenter FrameworkはOracle JDeveloperの拡張機能で、更なる統合とランタイム・カスタマイズ・オプションを提供することで、Java Server Faces(JSF)環境を増強します。つまり、これまでポータル製品に含まれていた機能を直接、JSF環境自体に統合します。これにより、人為的な障害を取り除き、コンテキストの優れたアプリケーションの開発基盤を提供します。
主な機能は、使いやすいWebCenterアプリケーション・テンプレート、ポートレット構築機能、プロデューサ登録ウィザード、カスタマイズ可能なコア・コンポーネント、コンテンツ統合ツール、セキュリティ機能およびライフサイクル管理ツールなどです。
ポートレットは複数のソースからのデータをアプリケーションに運ぶ支援をします。WebCenterが提供するOracle JDeveloperの拡張機能を使用して、JSR 168やWSRP対応ポータルに使用される、独自の規格に基づいたポートレットを作成できます。WebCenterアプリケーションから、同一アプリケーションまたは同一ページ内にあるJSR 168、WSRP 1.0、WSRP 2.0またはOracle PDK-Javaのポートレットをすべて使用できます。
ポートレットは大抵、ポートレットを使用するポータルやアプリケーションと直接通信しません。かわりに、ポートレットとポータルまたはアプリケーションとの通信を管理するプロデューサと通信します。Oracle WebCenter Frameworkは2種類のプロデューサの宣言的登録を提供します。
Web Services for Remote Portlets(WSRP)はWebサービス規格であり、ポータルや他の中間Webアプリケーションでのビジュアルなユーザー向けWebサービスのプラグ・アンド・プレイが可能になります。標準のWSRPを利用することにより、特定の言語(JSR 168、.NET、Perlなど)に基づいた標準コンテナとあらゆるWSRP対応のアプリケーション間の相互運用性が実現されます。
Oracle PDK-JavaプロデューサはJ2EEアプリケーション・サーバーにデプロイされます。このサーバーはしばしばリモートであり、ポートレット使用アプリケーションとの通信は、HTTPをベースにしたSimple Object Access Protocol(SOAP)を介して行われます。
WebCenter Frameworkが提供する新しいJSFコンポーネント(showDetailFrame
およびpanelCustomizable
)で、開発者はあらゆるアプリケーションをカスタマイズできます。これらの新しいコンポーネントは、開発者が他のFaces表示コンポーネントやポートレットをドロップできるコンテナとして機能します。これらの機能を適切に使用し、ページ上のコンポーネントを最小化/最大化、表示/非表示または移動することで、あらゆるJSFページを事実上カスタマイズできます。
Documentum、Sharepoint、または(アプリケーションで使用できるファイルsystem&mdashthat上にもある)Domino&mdashorなどのコンテンツ管理システムにデータがあるとします。WebCenter Frameworkはコンテンツへのアクセスに必要なJCRアダプタを提供します。JDeveloperを使用して、コンテンツを取得するJCRデータ・コントロールを構築し、様々な表示モードのページにドロップできます。WebCenter Frameworkに搭載されているOracle Driveで、Oracle Portalリポジトリをデスクトップ上でツリー構造のように表すことができます。
WebCenter Frameworkで提供されているADF拡張機能を使用して、アプリケーション全体、アプリケーション内のページまたはカスタマイズ可能なコンポーネントから提供される個別のアクションのセキュリティを定義できます。多くの場合、電子メールのように独自の認証メカニズムを持つ既存のアプリケーションを活用するのが理想的です。WebCenter FrameworkのADF拡張機能は外部アプリケーション・ウィザードを使用することで、これらのアプリケーションを埋め込む手段を提供します。
WebCenter Frameworkセキュリティ機能の詳細は、 Oracle WebCenter Framework開発者ガイドを参照してください。
WebCenter FrameworkのADF拡張機能は、ライフサイクル管理ツールを通じて、アプリケーションの構築、デプロイおよび移行にかかる時間を削減します。ライフサイクル管理ツールには次のツールが含まれています。
Oracle JDeveloperおよびADFは、アプリケーションの構築および更新に必要なツールとフレームワークを提供します。適切なオブジェクトをソースまたはWYSIWYG環境へのドラッグ・アンド・ドロップのみで、ポートレット、コンテンツおよびカスタマイズ機能をWebCenterに追加できます。テスト・フェーズおよびデバッグ・フェーズを単純化するため、WebCenter Frameworkにはポートレットのカスタマイズ、コンテンツおよびページのカスタマイズを(提供されているスタンドアロンのOC4Jのような)J2EEコンテナに移行するテプロイメント・プロファイル(WebCenterアプリケーションのWAR)が含まれており、これによってプロダクション・サーバーにデプロイする前に、アプリケーションのテストおよびデバッグを実行できます。
アプリケーションを本番環境にデプロイする準備が整い次第、Oracle WebCenter Frameworkのライフサイクル・ツールがポートレット・カスタマイズを本番環境の場所に移行し、ポインタをコンテンツ・リポジトリに変更し、アプリケーションが本番用メタデータ・サービスの場所を指し示すようにします。ライフサイクル・ツールによる作業の終了後、ターゲットのEARファイルを取得し、Enterprise Managerを使用して最終場所にデプロイできます。
ブラウザベースのツールを使用することで、管理者はWebCenterのアプリケーションをデプロイ、構成および管理できます。さらに規格に基づいたJMXメソッドに構築されたツールで、きめ細やかな管理と、ステータス、パフォーマンスおよび人気度のメカニズムの監視を実現します。長期間にわたって(単一のOracle Application Serverのコンテキストの)これまでのパフォーマンスを取得し、ステータスを報告するためのツールも提供されます。既存のOracle Application Serverの顧客により、WebCenterアプリケーションのメトリクスがおなじみのApplication Server Control監視および管理インタフェースを使用して配信されることを確認してください。
WebCenter Frameworkのライフサイクル管理ツールの詳細は、Oracle WebCenter Framework開発者ガイドを参照してください。
Oracle WebCenter Frameworkの使用
ポートレット・プロデューサについて
JSR 168およびOracle PDK-Javaポートレットについて
コンテンツ・リポジトリのデータ・コントロール・ウィザードの使用
カスタマイズ可能なコンポーネントについて
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