統合点は、あるシステムから別のシステムへとメッセージがフローする接点です。E-Business統合アクティビティ図では、2つの連続したアクティビティが異なるスイムレーンに描かれていて、その間にメッセージを定義するオブジェクト・フロー状態がある場合に統合点が発生します。
メッセージを送信および受信するシステムは、単一インスタンスと複数インスタンスのどちらでも構いません。また、ターゲットは設計時に判明していても不明でも構いません。したがって、次のタイプのメッセージ・ルーティングが可能となります。
単一インスタンス・ソースと単一インスタンス・ターゲットのケースでは、メッセージはソース・システムのアクティビティからハブへ、その後ハブからターゲット・システムのアクティビティへとルーティングされます。
設計時に指定可能な複数の既知のターゲットがある場合、単一ソースから送信されたメッセージを各ターゲット・インスタンスにレプリケートできます。設計時にターゲットが不明な場合、メッセージの内容を分析することにより実行時にターゲットを判断する必要があります。これは、内容ベースのルーティングと呼ばれます。
複数インスタンス・ソースの動作は、単一インスタンス・ソースと非常に似ています。個々のソース・インスタンスにとっては、基本的に、単一ソース・インスタンスから単一ターゲット・インスタンスへのハブを介した統合であるためです。たとえば、単一インスタンス・ターゲットの場合、ハブではすべてのソース・インスタンスからメッセージが送信されてくる単一のキューのみをリスニングすることになります。
複数ターゲットの場合、ターゲット・システムにある複数のインスタンスの内、ソース・システム内の所定のインスタンスから送信されるメッセージを受信するインスタンスが設計時に判明していれば、そのソース・システム・インスタンスから送信されたメッセージは該当する各ターゲット・インスタンスにレプリケートされます。設計時に一連のターゲット・インスタンスが判明しているケースは、ブロードキャスト・メッセージが複数インスタンス・システムに送信される場合、または内容ベースのルーティングを必要としない分岐がある場合のいずれかにかぎられます。内容ベースのルーティングを必要としない分岐を作成するには、AND擬似状態を使用する必要があります。
宛先のターゲットまたはターゲット数が設計時に判明していない場合、実行時にメッセージのルーティング先を判断するために実行される、内容ベースのルーティング・コードを記述することになります。
メッセージのターゲット・システムは、次のいずれかです。