JClientのoracle.jbo.uicli.jui
パッケージには、データ・バインドされたグラフに関連する次のクラスがあります。
注意: JClientアプリケーションでは、ビジネス・コンポーネントのビュー・オブジェクトをデータソースとし、Oracle Business Intelligence(BI)BeansのGraph Beanを使用してグラフを描画します。JClientのグラフは、JDeveloperのアドイン・コンポーネントであるBI Beansをインストールしなくても使用できますが、ドキュメントの参照にインストールが必要になる場合があります。BI BeansのGraph Beanの機能はすべて、JClientグラフ・ウィザードを使用してデータ・バインドされたグラフを作成する際に利用できます。
JClientでは、BIのGraph BeanはJClientグラフ・ウィザードを介してアプリケーションに追加します。JClientグラフ・ウィザードを使用するには、Graph Beanで使用するために設計されたデータ・モデルを含む、ビジネス・コンポーネント・プロジェクトがワークスペースに必要です。ウィザードで設定を行う場合、次の処理に必要なデータをGraph Beanがどのようにしてビジネス・コンポーネントのデータソースから取得するかを理解している必要があります。
JClientグラフ・ウィザードの用途
JClientグラフ・ウィザードは、選択したタイプのGraph Beanを使用してパネルを生成します。JClientのパネル・バインドおよびコントロール・バインドは、ウィザードで選択するクライアント・データ・モデルおよびビュー・オブジェクトの属性に基づいて決定されます。
JClientグラフ・ウィザードによって、グラフ・タイプのビュー・オブジェクトおよび属性の選択は容易になりますが、選択の際にデータ・モデルについての知識が必要です。通常、ウィザードでグラフ・タイプを選択すると、そのグラフのマーカーの描画に必要な各データ・ポイント値に対する属性を選択するボックスが1つ表示されます。グループ・タイプのグラフを選択した場合は、マスター・ビュー・オブジェクトを適切なディテール・ビュー・オブジェクトにリンクするビュー・オブジェクト・アクセッサの選択を求めるプロンプトも表示されます。
たとえば、複数の株価の株価グラフ(高値-安値)を描画するには、次の項目をウィザードで選択します。
単一の株価を、月別に高値を示した単純な棒グラフとして描画する場合、次の項目をウィザードで選択します。
次のセクションでは、ビジネス・コンポーネントのデータ・モデルの要件を詳しく説明します。
グラフに対するビジネス・コンポーネントのデータ・モデル
ビジネス・コンポーネントのビュー・オブジェクトからのデータが、JUGraphBindingでどのように解釈されるかを理解しておくと有用です。通常、ビジネス・コンポーネント・プロジェクトのデータ・モデルの要件は、次の条件で決まります。
次のデータを表す単純なグラフ、たとえば棒グラフが必要であるとします。
ENAME SAL Comm KING 1000 200 CLARK 2000 100 MILLER 1500 50
この表の行と列は、それぞれグラフのシリーズとグループに対応します。
棒グラフなど一部のグラフ・タイプでは、1つのマーカーにつき1つの値が必要です。一方、株価グラフ(高値-安値-終値)などその他のグラフ・タイプでは、1つのマーカーにつき3つの値(高値、安値および終値)が必要です。グラフに複数のデータ値が必要な場合、次のように各値をデータベース表の別々の行に保存しておくと便利です。
Date High Low Close 10 Jan 00 11 10 11 11 Jan 00 11 7 9 12 Jan 00 9 10 9.5
JClientのコントロール・バインドJUSingleTableGraphBindingは、データが1つの表に保存されているグラフ・タイプをサポートします。グラフに複数の値が必要な場合、グラフのデータをマスター/ディテール関係としてモデル化します。各ディテールが、マスター値に対応するデータのシリーズを1つ提供します。上の株価グラフの例では、次のようなデータ・モデルが考えられます。
マスター表 stock_ticker_table ------------------------- ticker symbol Oracle Corporation ORCL XYZ Corporation XYZ
ディテール表 stock_price_table ----------------------------------- ticker Date High Low Close ORCL 10 Jan 00 31 30 31 ORCL 11 Jan 00 31 27 29 ORCL 12 Jan 00 29 28 28 XYZ 10 Jan 00 10 9 9 XYZ 11 Jan 00 10 9 9 XYZ 12 Jan 00 10 8 9
要約すると、1つの表のグラフの場合、データ・モデルは単純で、必要なのは次にあげるもののみです。
複雑なグループ・タイプのグラフの場合、データ・モデルはマスター/ディテール関係に基づき、次のものが必要です。