JavaおよびXMLで実装されるプログラミング・フレームワーク。再利用可能なビジネス・コンポーネントを基に、多層構造のデータベース関連アプリケーションの効率的な開発、デプロイメント、および柔軟なカスタマイズを可能にする。これらの3層アプリケーションは、クライアント、ビジネス・ロジックとデータベース・ビューを含むビジネス・ロジック層、およびアプリケーションが使用するデータの表を含むデータベース・サーバーから構成される。Business Components for Javaのウィザードとエディタを使用すると、指定に基づいてビジネス・ロジック層が構築される。JDeveloperの開発環境を使用することで、JavaとJSPの両方のクライアントを作成できる。Oracle 9i は、データベース・サーバーとして機能する。ビジネス・ルール、ビューおよびカスタム・コードが別の層に格納されるため、クライアントをThinにでき、インストールおよびメンテナンスが容易になる。ビジネス・ロジック層を変更しても、多くの場合、それを使用するクライアントの変更は不要である。
ビジネス・ロジック層は1つ以上のアプリケーション・モジュールで構成され、アプリケーション・モジュールには、データのビューを表し、オプションで計算を含むビュー・オブジェクトが含まれる。ビュー・オブジェクトでは、ビジネス・エンティティを表し、データベース表にマップされるエンティティ・オブジェクトを使用して、ビジネス・ロジックを実行できる。ビュー・リンクは、ビュー・オブジェクト間のマスター/ディテール関係を表し、アプリケーション・モジュールに含まれる。Associationは、エンティティ・オブジェクト間の双方向の関係を表す。これらのモジュール・コンポーネントは、容易にカスタマイズ、メンテナンス、他のアプリケーションでの再利用が可能である。コンポーネント・ベースのフレームワークでは、マスター/ディテールの整合、ロック、トランザクション管理(ビジネス・ロジック層のデータ・キャッシュの変更、およびデータベースへの変更のポスト)など、繰返しのコーディング作業が多く処理される。
Business Components for Javaの設計時のウィザードとエディタを使用し、コンポーネントの特性(属性、関係およびビジネス・ルール)を定義することにより、ビジネス・ロジック層を構築できる。Business Components for Javaでは、指定した動作を実装する、Javaソース・コードとXMLメタデータを生成する。コードはフレームワークから継承されるため、Javaソース・ファイルは複雑にならない。また、ソース・ファイルに含まれるコードも多くないため、カスタム・コードの追加場所を容易に判断できる。JDeveloperを使用することで、デプロイメント・プラットフォームとは無関係に、動作を強化または変更するJavaコードを追加し、容易にアプリケーション・サービスをテストできる。Business Components for Javaは、アプリケーション・モジュールを変更せずに、デプロイするクライアントのタイプに応じて物理的に3つの層(クライアント、アプリケーション・サーバーおよびデータベース)にデプロイする際に役立つ。クライアントには、VisiBroker CORBAサーバー・オブジェクト、EJBセッションBean、Webモジュール(JSP、XSQLページ、サーブレット)およびJavaストアド・プロシージャがある。Oracle9iAS Containers for J2EE(OC4J)は、J2EEアプリケーションのデプロイメント・プラットフォームとして推奨されている。詳細は、JDeveloperヘルプの「JDeveloperを使用したパッケージおよびデプロイ」のブックを参照。