オブジェクトのシリアライズは、オブジェクトの状態を、.java
ファイルでも .class
ファイルでもないバイト列に変換するプロセスです。バイト列は、ファイルとしてディスクに保存することも、ネットワーク上で送信することもできます。ファイルから、またはネットワーク接続の相手側で、オブジェクトの復元が要求された場合、バイト列はシリアライズの復元が行われて元の構造に戻されます。
JavaBeansの場合、シリアライズにより、セッション間でBeanの状態を簡単に保持できます。これは、コンポーネントの永続性とも呼ばれます。たとえば、Beanのユーザーが、1つのセッションでいくつかのプロパティの値を変更するとします。Beanが1つのファイルにシリアライズされ、次回のコンポーネント使用時にシリアライズの復元が行われた場合、Beanはユーザーが終了したときのままの状態に復元されます。
たとえば、フレームにjava.awt.Button
を作成し、そのボタンの背景を青に設定する場合があります。青いボタンを再利用するには、青いボタンのインスタンスをjava.awt.Button.ser
にシリアライズし、クラスパスに表示されるようにします。その後、JDeveloperはクラスパスでまず .ser
のバージョンを検索するため、作成したすべてのボタンは青で表示されます。