既存のビジネス・コンポーネントをインポートする場合には、多数のシナリオがあります。たとえば、既存のアプリケーションをベースにしてビジネス・コンポーネント・プロジェクトを定義する場合、または複数のプロジェクトを1つのプロジェクトに統合する場合などが考えられます。要件によって、既存のビジネス・コンポーネントをインポートする方法には、JARファイルまたはZIPファイルから読取り専用ファイルとしてインポートする方法と、可変のソース・ファイルとしてインポートする方法の2つがあります。既存のビジネス・コンポーネントの拡張、既存のエンティティ・オブジェクトからの新規ビュー・オブジェクトの作成、または既存のビュー・オブジェクトからの新規アプリケーション・モジュールの作成を行えます。
拡張ビジネス・コンポーネントは、拡張Swingクラスを作成する場合とほぼ同様に作成できます。Swing JARファイルをプロジェクトのライブラリ・リストに追加し、Swing JARファイルでデプロイされたクラスを拡張することにより、新規導出クラスを作成して、Swingクラスを拡張します。同様に、ビジネス・コンポーネントのJARファイル(.class
ファイルおよび .xml
メタデータ)をプロジェクトのライブラリ・リストに追加することにより、拡張ビジネス・コンポーネントを作成し、コンポーネントを拡張します。
他のアーカイブ同様、ランライムJARファイルにはソースは含まれません。アプリケーションの開発元は、ソースを別途提供するかどうか選択できます。Swingの例と同様に、ベース・クラスの拡張にはソースは必要ありません。
オリジナル・コンポーネントのパッケージを含むJARファイルは、拡張するコンポーネントのベースとして機能します。コンポーネントをカスタマイズする開発者は、JARファイル用のライブラリを定義し、それをプロジェクトのライブラリ・リストに追加する必要があります。次に、拡張したコンポーネントが格納されるプロジェクトに、オリジナル・コンポーネントのパッケージをインポートする必要があります。このプロジェクトには、拡張したコンポーネントを格納するパッケージを作成します。
既存のコンポーネントと拡張したコンポーネントを別のパッケージで保持することにより、既存コンポーネントが変更される心配なく、カスタマイズを行えます。プロジェクトへのライブラリのインポート時、ライブラリの中身はすべて読取り専用です。これで、デプロイされたコンポーネントのメタデータを誤って変更する心配がなくなります。
可変のファイルをインポートする必要がある場合は、必ずソース・ファイルを直接インポートします。この方法でインポートされたファイルは、プロジェクト内の他のソース・ファイルと同様に処理されます。