コンポーネントは、実行時のユーザーからの入力およびフィードバックを、イベントによって受け取ります。アプリケーションの実行時には、マウスをクリックする、キーを押す、ウィンドウを開くまたは閉じる、などユーザーによる様々な操作によってアプリケーションの動作が変化します。イベントは、こうした事象の発生と、それに対する応答の仕方をアプリケーションに伝えるユーザーのコードとのリンクです。JavaBeansコンポーネント・モデルは、次の処理を行う方法を定義します。
コンポーネントに対するイベントの影響は、次の2通りです。
イベントを生成するコンポーネントは、ソース・コンポーネントです。たとえば、ユーザーがボタンをクリックした場合、このボタンは、関与する他のすべてのコンポーネントに対して、クリックされたことを通知するイベントを生成します。
再び、ユーザーがボタンをクリックするとします。イベントに応答するコンポーネントでは、ボタンで生成されるイベントを待ち(リスニングし)、なんらかの操作を実行することでイベントに応答します。
コンポーネントのユーザーは、イベントが発生した際に何を行うかをアプリケーションに通知するメソッドを記述します。コンポーネントの作成者は、各Beanで生成可能なイベント、および場合により、イベントのリスニングまたはイベントへの応答が可能なBeanを決定するコードを記述します。
イベント・ソース・コンポーネントには登録メソッドがあり、ネーミング・パターンがプロパティのアクセッサ・メソッドに似ています。コンポーネントのコードがJavaBeansの規則に準拠している場合、JDeveloperではコンポーネントのイベントが認識され、クラス・エディタの「イベント」ページに表示されます。
標準のJavaイベントは、リスナー・インタフェースに基づいて(場合によっては、ソース・インタフェースに基づいて)グループ化されています。標準AWTイベント・セットとそのイベントは、次のとおりです。
アクション・イベント
actionPerformed
adjustmentValueChanged
componentHidden
componentMoved
componentResized
componentShown
componentAdded
componentRemoved
focusGained
focusLost
itemStateChanged
keyPressed
keyReleased
keyTyped
mouseClicked
mouseEntered
mouseExited
mousePressed
mouseReleased
mouseDragged
mouseMoved
textValueChanged
windowClosed
windowClosing
windowDeiconified
windowIconified
windowOpened