印刷マネージャについて
印刷マネージャは、JDeveloperから印刷するデータ・オブジェクトのレンダリングを管理します。印刷マネージャは、PrintManagerクラスのシングルトン・インスタンスにより表され、Factoryデザイン・パターンを実装します。また、IdeクラスのstaticメソッドgetPrintManagerにより取得されます。
印刷マネージャは、2種類のファクトリに対するレジストリです。
- ページング可能ファクトリは、ファイルおよびその他のデータ・オブジェクトについて印刷サポートを提供します。これらは最終的にJavaの印刷機能に渡される、ページング可能オブジェクト(Pageableのインスタンス)を生成します。これらのファクトリは、PageableFactoryインタフェースの実装です。
- ドキュメント印刷ファクトリは、Viewクラスを1つ以上のページング可能オブジェクトにレンダリングします。たとえば、エディタのドキュメント印刷ファクトリは、そのコンテンツ用のページング可能オブジェクトを1つ作成しますが、エクスプローラのドキュメント印刷ファクトリでは、登録されたページング可能ファクトリのある各選択ノードに対して、ページング可能オブジェクトを作成します。これらのファクトリは、DocumentPrintFactoryベース・クラスの実装です。
印刷は、ユーザー・インタフェースから「印刷」を選択すると開始されます。印刷要求の処理は次のように進められます。
- 印刷マネージャは、アクティブなビューに関連付けられたドキュメント印刷ファクトリを検索します。
- 印刷マネージャは、現行コンテキストをファクトリのcreateメソッドに渡します。
- ファクトリは、印刷する各オブジェクトに対してPrintManager createPageableForObjectをコールします。それぞれ、オブジェクトのタイプに関連付けられたPageableFactoryのcreateメソッドがコールされます。結果はページング可能オブジェクトの集合になります。
- 印刷マネージャは、ドキュメント印刷ファクトリのprintメソッドをコールし、収集されたページング可能オブジェクトを編成してPrintManagerメソッドの1つ、printPageableまたはprintPageablesに渡します。
カスタムのデータ型を実装するアドインでは、PageableFactory実装を指定し、PrintManager registerPageableFactoryメソッドをコールして登録できます。事前定義されたJDeveloperノード・タイプの下位のカスタム・ノードには、ページング可能ファクトリを指定する必要はありません。ページング可能ファクトリは、サブクラスもレンダリングします。
カスタム・ビューを実装するアドインでは、DocumentPrintFactoryの拡張機能を指定し、PrintManager registerDocumentPrintFactoryメソッドをコールして登録する必要があります。
関連項目
IDEの構造について
関連クラスおよびインタフェース
oracle.ide.Ide
oracle.ide.print.PrintManager
oracle.ide.print.PageableFactory
oracle.ide.print.DocumentPrintFactory
java.awt.print.Pageable