アプリケーション・モジュールまたはビュー・オブジェクトにコードを格納する場合

アプリケーション・モジュールでは、アプリケーション固有のコードをビジネス・ロジック層に格納できます。たとえば、EmpViewという名前のビュー・オブジェクトが2つのクライアント・アプリケーションによって共有されており、一方のクライアントで、ビューに行が追加されるたびに全従業員の給与合計を計算する必要があるとします。この場合、コードを直接EmpViewに追加することもできますが、そうした場合、オブジェクトの実質的なサイズが大きくなり、それを使用する各クライアントとアプリケーションの処理負荷が増加します。アプリケーション・モジュールにコードを追加する方が、効率的な方法です。これにより、カスタム・コードは、それを必要とするクライアントのみが利用できるようになります。次の図に、2つの方法を示します。

Figure that shows adding code to a view object versus adding code to an    application module, as described in the preceding paragraph.

アプリケーション・モジュールに含まれるコードはビジネス・ロジック層で実行されるため、クライアントでコードを実行するよりも効率的です。たとえば、クライアント・フォームで、表内の値に基づいて値を計算する必要があるとします。その表に(たとえば)130行含まれているとした場合、計算では130行すべてをクライアントに送る必要があるため、ネットワーク上の通信が130回行われることになります。サイズの大きい表を処理する場合、クライアント側のパフォーマンスが低下することがあります。

Figure that shows executing code on the business logic tier, requiring only one    round-trip to the server, as described in the preceding paragraph.

コードがアプリケーション・モジュール内にある場合、データはビジネス・ロジック層に存在します。クライアントは1回のネットワーク・ラウンドトリップで結果を得られるため、パフォーマンスが大幅に向上します。Business Components for Javaフレームワークでは、選択されたアプリケーション・モジュール・メソッドをクライアントが利用できるようにするための処理が行われます。

Figure that shows executing code on the client, requiring multiple    round-trips to the server, as described in the preceding paragraph.