エンティティ・オブジェクトでは、検証規則を使用し、問合せで有効な値が返されること、またはユーザーが無効な値を表に入力しないことを保証する(たとえば、従業員の給与が700を超えてはならないなど)。検証規則は、エンティティ・オブジェクト全体で使用する再利用可能な検証コードをカプセル化するJavaBeansである。
エンティティ・オブジェクト・ウィザードおよびエンティティ・オブジェクト・エディタ、ならびにエンティティ属性エディタの「検証」ページでは、検証規則と検証レベル、および同じレベル内での実行順序を指定できる。検証レベルは、選択内容に応じて規則が属性レベルとエンティティ・オブジェクト・レベルのいずれに適用されるかを示す。検証規則を適用するには、XMLメタデータをエンティティ・オブジェクトに結び付ける。すべてを記述するのではなく、ウィザードを使用すると、XMLが生成され、Javaコードを再コンパイルせずに規則をカスタマイズできる。
実行時に、属性レベルの検証規則は、生成されたセッター・メソッドを介して属性値が変更された場合、またはエンティティ・オブジェクトでコールされたsetAttributeメソッドにより属性値が変更された場合に起動される。エンティティ・レベルの検証規則は、クライアントのイテレータ内の現在の行が、あるエンティティ・オブジェクトから次のエンティティ・オブジェクトに変わった場合、エンティティ・オブジェクトが無効であればコミット・サイクル中、またはエンティティ・オブジェクトでvalidateメソッドが明示的にコールされた場合に起動される。
Business Components for Javaには定義済の規則が用意されているが、独自の規則も作成できる。
ビジネス・コンポーネント・プロジェクト・エディタの「登録済の規則」ページでは、プロジェクト内にある検証クラスで実装されたカスタム検証規則を作成および登録できる。「新規」をクリックして新規クラスを作成し、カスタマイズするか、すでにカスタマイズされているクラスを登録する。登録済の検証規則は、プロジェクトのXML定義(JPXファイル)とともにリストとして保存される。登録済の規則は、定義済の検証規則の1つで行う場合と同じように、エンティティ・オブジェクトまたは属性に適用できる。