統合点/判断のワークフローの生成について

E-Business統合では、Oracle Workflowは、判断でルーティングを決定するために記述するカスタム内容ルーティング・コードを使用します。記述したJavaコードは、ワークフローでEvaluate Rulesアクティビティにより起動されます。Javaコードより返される結果で、判断でどのルートを取るかがワークフローで決定されます。

アクティビティと、アクティビティ図のオブジェクト・フロー状態の間の関係は、Oracle Workflowのアクティビティ間の関係として表されます。アクティビティ図の遷移は、ワークフローの遷移に割り当てられます。アクティビティ図のOR擬似状態は、ワークフローの規則を評価するアクティビティに割り当てられます。記述したJavaコードは、ワークフローのEvaluate Rulesアクティビティの属性からコールする関数名を読み取る(事前作成済の)プロシージャにより、Javaリフレクションを介して起動されます。返される結果コードより、判断でどのルートを取るかがワークフローで決定されます。

図1: 判断

This illustration is described in the text.

図2: 対応するワークフロー・ダイアグラム

This illustration is described in the text.

規則は、OR擬似状態からの遷移にJavaコードの形式で記述します。アクティビティ・モデラーは、ワークフローがルーティングに使用するクラス・ファイルを生成するコードを使用します。内容ベースのルーティングのために記述するコードおよび生成されるファイルの詳細は、「カスタム内容ルーティング・ロジックの使用」を参照してください。

受信システムにインスタンスが複数ある場合、Oracle Workflowは、メッセージを受信するインスタンスを判断するために記述されたJavaコードを起動します。インスタンス・ベースのルーティングのために記述するコードおよび生成されるファイルの詳細は、「カスタム・インスタンス・ルーティング・ロジックの使用」を参照してください。

同期点のワークフロー

同期点の定義では、規則評価コードを作成する必要はありません。このため、同期点はワークフロー全体に実装できます。

実行時、同期点の後のアクティビティは、その点へのすべての遷移がアクティブになるまでは発生しません。ワークフローには、同期点に早く到着した項目を格納しておく機能があります。

同期のためのメッセージの一致

Export License[obtained]およびDeclaration[completed]から多数のメッセージがBESに送信される場合があります。同期を適切に実行するポイントは、どのLicense[obtained]がどのDeclaration[completed]と関連しているかを把握することです。メッセージは、任意にペアにすることはできません。BESは、相関キーのサポートを介してメッセージを正しく一致させます。同期に関係するメッセージは、メッセージの相関キーが一致している場合のみ、ハブにより転送されます。同じプロセス内のすべての関連メッセージの相関キーは、同じである必要があります。ユーザー・アプリケーションは、この処理が行われるよう変更が必要になる場合があります。

プロセス監視のワークフロー

アクティビティ図には、多数の統合点、判断および同期点が含まれている場合があります。Oracle Workflowには、個々の統合点、判断および同期点のワークフローを生成し、それをダイアグラム全体の1つのワークフローにマージする機能があります。

完全なプロセス監視ワークフローは、アクティビティ・モデル内のスイムレーンがすべて単一インスタンスの場合にのみ生成されます。複数インスタンスのスイムレーンが1つでもあると、モデルに含まれる各判断または同期に対して1つずつ、一連の小型のワークフローが個別に作成されます。

ハブ・ベースのシステムでは、同期点または判断に加えて、1つのメッセージが1人の受信者に渡される単純な統合点のワークフローがアクティビティ・モデラーにより追加生成されます。Oracle Workflowダイアグラムでは、単純な統合点はオブジェクトの状態が到着するのを待機する個々のアクティビティのように表示されます。このダイアグラムの例を図3に示します。

図3: 単純な統合点のOracle Workflowダイアグラム

This illustration is described in the text.

Oracleワークフロー・モニターでは、システム全体でワークフロー・プロセスの進捗を追跡できます。Oracleワークフロー・モニターの詳細は、「ビジネス・プロセスの監視について」を参照してください。

 

 

Copyright © 1997, 2004, Oracle. All rights reserved.