Ideクラスの機能について

JDeveloper IDEはIdeクラスにより表されます。このクラスには、次の機能を提供するメソッドがあります。

IDEのサブコンポーネントへのアクセス

IdeインスタンスはJDeveloperの基幹です。 JDeveloperの基本的な部分を表すオブジェクトは、Ideインスタンスのコンポーネントです。

メイン・ウィンドウ

次のメソッドは、IDEのグラフィック表示を表すメイン・ウィンドウを返します。

getMainWindow

次のメソッドをコールすることにで、メイン・ウィンドウのコンポーネントの一部をIdeから直接取得できます。

getMenubar
getToolbar
getStatusBar

IDE機能マネージャ

マネージャは、拡張可能なコンポーネントの動作を管理します。新しい機能は、適切なマネージャに登録することによりJDeveloperに統合され、ユーザーが新機能を使用できるようになります。たとえば、エディタはエディタ・マネージャに登録され、マネージャはこれを「表示」->「表示ツール」メニューに追加し、対応するタイプのノードが選択された場合に使用可能になります。

次のメソッドをコールすることで、これらの機能の大部分をIDE(oracle.ide.<object_type>.<object_type_manager>)から直接取得できます。

拡張機能マネージャ

次のメソッドは、拡張機能のロードおよび統合を行うマネージャを返します。

oracle.ide.WizardManager = getWizardManager
oracle.ide.AddinManager = getAddinManager

実行コンポーネント

次のメソッドは、JDeveloper内でJavaアプリケーションのコンパイルおよび起動を管理するコンポーネントを返します。

oracle.jdeveloper.compiler.JCompiler = getCompiler
oracle.ide.runner.Runner = getRunner

待機カーソル

アクションによって遅延が生じる場合、ユーザーに警告するために、待機カーソルをアクティブにします。待機カーソルを取得するには、次のメソッドを使用します。

getWaitCursor

ヘルプ・システム

次のメソッドは、状況依存ヘルプを管理するコンポーネントにアクセスします。

oracle.ide.help.HelpSystem = getHelpSystem

データ・オブジェクトへのアクセス

ドキュメントおよびその他のデータ・オブジェクトは、システム・ナビゲータでノードによりユーザーに表されます。データ・オブジェクトは、プログラム上でIDEを介してアクセスできます。

システム・ナビゲータ

システム・ナビゲータ内のツリーは、Ideからアクセスできます。ドキュメントを表すノードは、これらのツリー内を移動することにより取得できます。 実際のルート・ノード(非表示)を表すIdeSystemインスタンスは、次のメソッドをコールして取得できます。

getSystem

次のメソッドにより、システム・ナビゲータで、表示上のルート・ノードとして表されるIdeSystemインスタンスの子が返されます。

getWorkspaces
getMiscellaneousFolder

ワークスペースおよびプロジェクト

次のメソッドは、現行コンテキストのワークスペースおよびプロジェクト・ノードをプログラム上で設定および取得します。

getActiveWorkspace
setActiveWorkspace
getActiveProject
setActiveProject
getDefaultProject
getDefaultWorkspace
activateProjectInWorkspace

その他のフォルダ

アクティブ・プロジェクトのコンテキスト外で開かれているドキュメントは、システム・ナビゲータの最上位ノードである、「その他のファイル・フォルダ」に追加されます。プログラム上でフォルダにオブジェクトを追加するには、次のメソッドを使用します。

addToMiscellaneousFolder

アクションの処理

ユーザー・インタフェースを介してユーザーによって起動されるアクションは、ビューに関連付けられたコントローラにより処理されます。IDEは、メイン・ウィンドウに関連付けられたコントローラで、最終的にすべてのアクションを処理します。

コマンド処理

次のメソッドは、コントローラがコマンドの実行に使用するコマンド・プロセッサを返します。

oracle.ide.CommandProcessor = getCommandProcessor

次のメソッドは、すでに定義されているコマンドの取得、または新しいコマンドの定義に使用されます。

createCmdID
findCmdID
findCmdName
findOrCreateCmdID

コントローラ・メソッド

IDEのMainWindowは本来のルート・コントローラであり、次のメソッドを必要とするControllerを実装します。

update
handleEvent

イベントへの対応

IDEは、上位レベルのイベントに対応する必要のある標準のコンポーネントおよび拡張機能に対して、イベントを伝えます。

ビュー・イベント

IDEのMainWindowには、サブウィンドウを含むイベントのリスナーを登録できます。これは次のメソッドを必要とするActiveViewListenerおよびViewSelectionListenerを実装します。

activeViewChanged
viewSelectionChanged

IDEイベント

IDEイベントに対応する必要のあるコンポーネントは、IDEリスナーとして登録する必要があります。次のメソッドは、リスナーの登録を管理します。

addIdeListener
removeIdeListener

JDeveloperステータス

次のメソッドは、現行のJDeveloperセッションのステータスを返します。

isQuitting

環境情報へのアクセス

IDEの外観および動作を管理するパラメータは、binディレクトリおよびsystemディレクトリの様々なファイルに記録されており、JDeveloperの起動時に読み込まれます。これらのパラメータには、プログラム上でアクセスできます。

IDEプロパティ

IDEの状態を定義するパラメータは、system/ide.propertiesファイルに含まれています。このファイルは、JDeveloperの起動時に読み込まれ、JDeveloperが正常に終了すると書き込まれます。プログラムでプロパティ値の取得や設定を行うには、次のメソッドを使用します。

getIdeProperties
getProperty
setProperty

IDE設定

ユーザーが「ツール」->「設定」メニュー項目を介してアクセスできるIDE設定は、system/settings.xmlファイルから読み取られ、このファイルに書き込まれます。 「設定」ツリーのルートを取得するには、次のメソッドを使用します。

getSettings

次のメソッドは、「設定」ツリーの子の1つへの代替アクセッサです。

getEnvironOptions

レイアウト

IDE設定の「レイアウト」ページおよびsystemディレクトリ内の.layout拡張子のファイルから、ユーザーはレイアウトの定義にアクセスできます。プログラムでレイアウトにアクセスし設定するには、次のメソッドを使用します。

oracle.ide.layout.Layouts
    getLayouts
    getActiveLayout

JDeveloperのディレクトリ

次のメソッドは、JDeveloperの一部のディレクトリのパス名を返します。

getBinDirectory
getHomeDirectory
getLibDirectory
getUserHomeDirectory
getSystemDirectory
getWorkDirectory

JDeveloperのバージョン情報

次のメソッドは、JDeveloperの現行バージョンに関する情報を返します。

getProgramName
getVersion
getVersionInfo

他製品へのIDEの応用

次のメソッドは、JDeveloperのルック&フィールを大幅に変更したり、JDeveloper以外の製品をサポートするようにIDEを適合させる拡張機能に対してのみ必要です。

ルック&フィール

次のメソッドは、IDEの動作を定義するオブジェクトにアクセスします。

getKeyStrokeContextRegistry
getIdeInputMap
getIdeActionMap
getMacros

基本的な機能

次のメソッドは、製品固有の機能をIDEにアタッチします。

oracle.ide.runner.Runner = setRunner
oracle.jdeveloper.compiler.JCompiler = setCompiler
oracle.ide.help.HelpSystem = setHelpSystem

履歴リスト

IDEは、以前に開いたファイルのリストを保持します。これをプログラム上で取得するには、次のメソッドをコールします。

oracle.ide.FileOpenHistory = getInstance

カスタム履歴リストを作成するには、次のメソッドを使用します。

loadHistoryList

IDE操作

次のメソッドは、IDEの起動および停止を制御します。

startup
quit

IDEクラスについて
JDeveloperの拡張機能について
IDEアーキテクチャについて
ユーザー・インタフェース・イベントについて

oracle.ide.Ide
oracle.ide.navigator.NavigatorManager
oracle.ide.addin.Controller
oracle.ide.addin.ActiveViewListener
oracle.ide.addin.ViewSelectionListener

 

 

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