ADFバインディングのプロパティについて
データ・コントロール・パレットを使用してデータ・バインド・コンポーネントを作成した場合、ViewControllerプロジェクトに関して定義されているUIModel.xml
ファイルに対して、JDeveloperによりメタデータが追加されます。メタデータにより、各データ・バインドUIコンポーネントのデフォルト表示特性が決定され、実行時にバインディング・オブジェクトのプロパティが設定されます。データ・バインディング・メタデータを操作するためには、次のものを使用します。
さらに、各バインディングの実装クラスにより、そのバインディングに関するランタイム情報にアクセスするためのメソッドが定義されます。ランタイム固有のプロパティを操作するためには、次のものを使用します。
次のセクションでは、各Oracle ADFバインディング・タイプに関するランタイム・プロパティについて説明します。
すべてのアクション・バインディングと値バインディングに関する汎用ランタイム・プロパティ
oracle.jbo.uicli.binding.DCControlBinding
クラスでは、すべての値バインディングからアクセスできるこれらのプロパティに関して、アクセッサ・メソッドが用意されています。
- error: バインディングがバインドされているメソッドまたはアクションの起動中に発生しキャッシュされた例外を返します。
- fullName: Oracle ADFバインディング・コンテキストのバインディング・オブジェクトの完全修飾名を返します。
- iteratorBinding: データ・コレクションへのアクセスを提供するイテレータ・バインディングを返します。
- name: 登録されているバインディング・コンテナのコンテキストにおけるバインディング・オブジェクトの名前を返します。
- rowKeyStr: データ・コレクションのキーを返します。キーはデータ・オブジェクトの位置を示し、文字列形式で返します。
アクション・バインディングのランタイム・プロパティ
oracle.jbo.uicli.binding.JUCtrlActionBinding
クラスでは、開発者が操作できるメソッド型アクション・バインディングのプロパティに関して、アクセッサ・メソッドが用意されています。
- params: アクションがバインドされているメソッドに渡すパラメータ値のリストを返します。
- paramsMap: パラメータ値のマップを返します。マップは順序付けられたリストに変換されます。このリストでは、マップのキーは、設計時にメタデータとして指定されたパラメータ名として示されます。
- result: メソッドの起動結果を返します。メソッドはオブジェクトを返す必要があります。
また、ルート・クラスDCControlBinding
によって定義される汎用プロパティもあります。
属性バインディングのランタイム・プロパティ
oracle.jbo.uicli.binding.JUCtrlAttrsBinding
クラスでは独自のプロパティは定義されません。
ただし、属性バインディングのクラス階層によって定義される次のプロパティを使用できます。
- attributeValue: バインディングが関連付けられる最初の属性の値を返します。
- attributeValues: 順序付けられた配列においてバインディングが関連付けられるすべての属性の値を返します。
- attributeDef: バインディングが関連付けられる最初の属性の属性定義を返します。
- attributeDefs: バインディングが関連付けられるすべての属性の属性定義を返します。
- displayHint: バインディングが関連付けられる最初の属性の表示ヒントを返します。このヒントは属性を表示するかどうかを決定します。
- inputValue: バインディングが関連付けられる最初の属性の値を返します。バインディングを使用して属性の値を設定しようとし、その設定操作が失敗した場合、このメソッドにより、設定しようとした「無効な」値が返されます。
- label: バインディングが関連付けられるすべての属性に関する属性名によってキーを指定されたラベル・マップを返します。
- labels: バインディングの最初の属性のラベルを返します。
- labelSet: バインディングが関連付けられるすべての属性の順序付けられたラベル・セットを返します。
- mandatory: バインディングが関連付けられている最初の属性が必須かどうかを返します。
- tooltip: バインディングが関連付けられる最初の属性のツールチップ・ヒントを返します。
- updateable: バインディングが関連付けられている最初の属性を更新できるかどうかを返します。
また、ルート・クラスDCControlBinding
によって定義される汎用プロパティもあります。
ブール・バインディングのランタイム・プロパティ
oracle.jbo.uicli.binding.JUCtrlBoolBinding
クラスには、独自のプロパティがありません。
しかし、ブール・バインディングのクラス階層によって定義されたプロパティを操作することはできます。
- attributeValue: バインディングが関連付けられる最初の属性の値を返します。
- attributeValues: 順序付けられた配列においてバインディングが関連付けられるすべての属性の値を返します。
- attributeDef: バインディングが関連付けられる最初の属性の属性定義を返します。
- attributeDefs: バインディングが関連付けられるすべての属性の属性定義を返します。
- displayData: マップ要素のリストを返します。各マップ・エントリには次の4つの要素が含まれます。
-
selected
: 現在のエントリを選択する場合は、ブール値のTRUEに設定します。
-
index
: 現在のエントリの索引の値。
-
prompt
: 現在のエントリに関するすべての表示属性の値からなる連結文字列。
-
displayValues
: 表示属性値のイテレータ。
-
selectedIndex
: バインディングが関連付けられている選択済エントリの索引。
- displayHint: バインディングが関連付けられる最初の属性の表示ヒントを返します。このヒントは属性を表示するかどうかを決定します。
- displayHints: バインディングが関連付けられているすべての表示属性のUIヒントに関する名前/値ペアのリストを返します。マップには次の要素が含まれます。
-
label
: 現在の属性に表示するラベル
-
tooltip
: 現在の属性に表示するツールチップ
-
displayHint
: 現在の属性のDisplayHint
-
displayHeight
: 現在の属性の高さ(行数)
-
displayWidth
: 現在の属性の幅(文字数)
-
controlType
: 現在の属性のControlTypeヒント
-
format
: 現在の属性で使用する書式
- inputValue: バインディングが関連付けられる最初の属性の値を返します。バインディングを使用して属性の値を設定しようとし、その設定操作が失敗した場合、このメソッドにより、設定しようとした「無効な」値が返されます。
- label: バインディングが関連付けられるすべての属性に関する属性名によってキーを指定されたラベル・マップを返します。
- labels: バインディングの最初の属性のラベルを返します。
- labelSet: バインディングが関連付けられるすべての属性の順序付けられたラベル・セットを返します。
- mandatory: バインディングが関連付けられている最初の属性が必須かどうかを返します。
- tooltip: バインディングが関連付けられる最初の属性のツールチップ・ヒントを返します。
- updateable: バインディングが関連付けられている最初の属性を更新できるかどうかを返します。
また、ルート・クラスDCControlBinding
によって定義される汎用プロパティもあります。
イテレータ・バインディングのランタイム・プロパティ
oracle.jbo.uicli.binding.JUIteratorBinding
クラスは、コレクションと現在位置の管理に最もよく使用されるメソッドを抽出します。
- error: イテレータ、またはそのイテレータに関連付けられた任意のOracle ADFデータ・コントロールによってデータに加えられた変更を検証している間にキャッシュされたあらゆる例外を返します。
- estimatedRowCount: イテレータ・バインディングが関連付けられているコレクションの最大行カウントを返します。
- name: イテレータ・バインディングの名前を返します。
- rangeSize: Oracle ADF Business Componentsの行セット・イテレータ(RSI)のrangeSizeを返します。ADF Business Componentsに登録されたデータ・コントロールのみが対象です。
- rowAtRangeIndex: コレクションの指定されたインデックス位置にあるデータ・オブジェクトを返します。Oracle ADF Business Componentsに登録されたデータ・コントロールの場合、現在のレンジ内でインデックス位置にある行を返します。
リスト・バインディングのランタイム・プロパティ
oracle.jbo.uicli.binding.JUCtrlListBinding
クラスによって、次のプロパティのアクセッサ・メソッドが提供されます。
- displayData: マップ要素のリストを返します。各マップ・エントリには次の4つの要素が含まれます。
-
selected
: 現在のエントリを選択する場合は、ブール値のTRUEに設定します。
-
Index
: 現在のエントリの索引の値。
-
Prompt
: 現在のエントリに関するすべての表示属性の値からなる連結文字列。
-
displayValues
: 表示属性値のイテレータ。
-
selectedIndex
: バインディングが関連付けられている選択済エントリの索引。
- displayHints: バインディングが関連付けられているすべての表示属性のUIヒントに関する名前/値ペアのリストを返します。マップには次の要素が含まれます。
-
label
: 現在の属性に表示するラベル
-
tooltip
: 現在の属性に表示するツールチップ
-
displayHint
: 現在の属性のDisplayHint
-
displayHeight
: 現在の属性の高さ(行数)
-
displayWidth
: 現在の属性の幅(文字数)
-
controlType
: 現在の属性のControlTypeヒント
-
format
: 現在の属性で使用する書式
さらに、リスト・バインディングのクラス階層によって定義されたプロパティを操作することもできます。
- attributeValue: バインディングが関連付けられる最初の属性の値を返します。
- attributeValues: 順序付けられた配列においてバインディングが関連付けられるすべての属性の値を返します。
- attributeDef: バインディングが関連付けられる最初の属性の属性定義を返します。
- attributeDefs: バインディングが関連付けられるすべての属性の属性定義を返します。
- displayHint: バインディングが関連付けられる最初の属性の表示ヒントを返します。このヒントは属性を表示するかどうかを決定します。
- inputValue: バインディングが関連付けられる最初の属性の値を返します。バインディングを使用して属性の値を設定しようとし、その設定操作が失敗した場合、このメソッドにより、設定しようとした「無効な」値が返されます。
- label: バインディングが関連付けられるすべての属性に関する属性名によってキーを指定されたラベル・マップを返します。
- labels: バインディングの最初の属性のラベルを返します。
- labelSet: バインディングが関連付けられるすべての属性の順序付けられたラベル・セットを返します。
- mandatory: バインディングが関連付けられている最初の属性が必須かどうかを返します。
- tooltip: バインディングが関連付けられる最初の属性のツールチップ・ヒントを返します。
- updateable: バインディングが関連付けられている最初の属性を更新できるかどうかを返します。
また、ルート・クラスDCControlBinding
によって定義される汎用プロパティもあります。
レンジ・バインディングのランタイム・プロパティ
oracle.jbo.uicli.binding.JUCtrlRangeBinding
クラスによって、次のプロパティのアクセッサ・メソッドが提供されます。
さらに、レンジ・バインディングのクラス階層によって定義されたプロパティを操作することもできます。
- attributeValue: バインディングが関連付けられる最初の属性の値を返します。
- attributeValues: 順序付けられた配列においてバインディングが関連付けられるすべての属性の値を返します。
- attributeDef: バインディングが関連付けられる最初の属性の属性定義を返します。
- attributeDefs: バインディングが関連付けられるすべての属性の属性定義を返します。
- displayHint: バインディングが関連付けられる最初の属性の表示ヒントを返します。このヒントは属性を表示するかどうかを決定します。
- inputValue: バインディングが関連付けられる最初の属性の値を返します。バインディングを使用して属性の値を設定しようとし、その設定操作が失敗した場合、このメソッドにより、設定しようとした「無効な」値が返されます。
- label: バインディングが関連付けられるすべての属性に関する属性名によってキーを指定されたラベル・マップを返します。
- labels: バインディングの最初の属性のラベルを返します。
- labelSet: バインディングが関連付けられるすべての属性の順序付けられたラベル・セットを返します。
- mandatory: バインディングが関連付けられている最初の属性が必須かどうかを返します。
- tooltip: バインディングが関連付けられる最初の属性のツールチップ・ヒントを返します。
- updateable: バインディングが関連付けられている最初の属性を更新できるかどうかを返します。
また、ルート・クラスDCControlBinding
によって定義される汎用プロパティもあります。
スクロール・バインディングのランタイム・プロパティ
oracle.jbo.uicli.binding.JUCtrlScrollBinding
クラスでは独自のプロパティは定義されません。
しかし、ルート・クラスDCControlBinding
によって定義された汎用プロパティを操作することはできます。
関連項目
データ・バインディングの詳細は、次のトピックを参照してください。
データ・バインディングのカスタマイズは、次のトピックを参照してください。
Oracle ADFのバインディング・コンテキストの詳細は、次のトピックを参照してください。
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