ADF UIXでは、XMLスタイルシート言語文書(.xss
ファイル)によってアプリケーションのルック・アンド・フィールのスタイル定義を提供します。ルック・アンド・フィールには、それぞれ独自のカスタム・スタイルシートを定義できます。ルック・アンド・フィールのカスタム・スタイルシートで定義されたスタイルは、親ルック・アンド・フィールで定義されたスタイルの上のレイヤーに自動的に配置されます。
たとえば、ベース・ルック・アンド・フィールのスタイルは base-desktop.xss
スタイルシートで定義されます。これらのスタイルは、すべてのルック・アンド・フィールで自動的に使用可能です。ルック・アンド・フィールのカスタム・スタイルシートを定義する場合は、カスタム・スタイルシートで定義されたスタイルがbase-desktop.xss
で定義された対応するスタイルをオーバーライドします。base-desktop.xss
の次のコードは、ルック・アンド・フィール全体で使用する色を示します。
<!-- DarkBackground defines the primary color in the core (green) color ramp. -->
<style name="DarkBackground">
<property name="background-color">#669966</property>
</style>
次のようにカスタム・スタイルシートに同様のエントリを追加すれば、このスタイル定義をオーバーライドできます。
<!-- Change the DarkBackground color to "blue" -->
<style name="DarkBackground">
<property name="background-color">blue</property>
</style>
シンプル・ルック・アンド・フィールが使用するスタイルは、 simple-desktop.xss
で定義されます。シンプル・ルック・アンド・フィールはそれ自体がベース・ルック・アンド・フィールの拡張なので、simple-desktop.xss
で定義されるスタイルはbase-desktop.xss
で定義するスタイルの上で自動的にマージされます。シンプル・ルック・アンド・フィールを拡張してカスタム・ルック・アンド・フィールを作成する場合、カスタム・スタイルはこのマージされた結果の上のレイヤーに配置されます。
oracle-desktop.xss
には、Oracle Browser Look and Feel(BLAF)を実装するためのスタイル定義が記述されます。PDA版のBLAFは、oracle-pda.xss
で定義されます。ただし、現在のoracle-desktop.xss
とoracle-pda.xss
は、それぞれUIXの初期のリリースに付属するスタイルシート文書であるblaf.xss
とpocketPC.xss
にかわるものです。このリリースのblaf.xss
とpocketPC.xss
は、下位互換性を維持する目的でのみ提供されています。また、カスタム・スタイルシートは現在では、親ルック・アンド・フィールのスタイルシートの上のレイヤーに自動的に配置されます。したがって、親スタイルシートを明示的にインポートする必要はありません。たとえば、ベース・ルック・アンド・フィールを拡張する場合に、カスタム・スタイルシートで明示的にbase-desktop.xss
をインポートする必要はありません。親ルック・アンド・フィールのスタイルシートで定義されるスタイルは、自動的に使用可能です。
minimal-desktop.xss
は最小ルック・アンド・フィールを実装します。これは、イメージの少ない小規模なHTMLコンテンツを使用するBLAFにかわるスタイルです。PDA版のMLAFは、minimal-pda.xss
で定義されます。
XMLスタイルシート言語文書は、すべて<jdev_install>/jdev/mywork/<Workspace_dir>/<Project_dir>/public_html/cabo/styles
に保存されます。
UIXは、実行時にHTTP要求が提供する情報を使用して、ユーザーのプラットフォーム、ブラウザ、ロケールを確認します。次に、UIXはスタイルシート文書をブラウザ、ロケール、プラットフォームに固有のCSS(カスケード・スタイルシート)に変換します。CSSには、親スタイル定義、該当する環境に固有のスタイル定義、拡張されたスタイル定義が含まれます。
まとめ
simple-desktop.xss
文書、oracle-desktop.xss
文書、minimal-desktop.xss
文書は、 base-desktop.xss
を拡張したものです。
simple-desktop.xss
文書とbase-desktop.xss
文書は、カスタム・スタイルシートを実装するための親スタイルシートです。
oracle-desktop.xss
文書とminimal-desktop.xss
文書は、カスタマイズせずにそのまま使用してください。Oracleは、これらの文書を拡張または変更して独自のユーザー・アプリケーション用のカスタム・スタイル定義を作成することは推奨しません。これらのルック・アンド・フィールのUIデザインは、Oracle特有のUI要件に基づいて変更する場合があるためです。
UIXスタイルの使用方法とルック・アンド・フィールのカスタマイズおよびパーソナライズの詳細は、「ADF UIX開発者ガイド」を参照してください。
カスタム・ルック・アンド・フィールの作成
ADF UIXページの操作
Webアプリケーション設計ツールの使用
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