JavaBeansのプロパティについて

プロパティによって、コンポーネントのユーザーはコンポーネントの状態を変更できます。プロパティにより、内部の実装を隠したまま、コンポーネントの変数の値を設定または読み取ることができます。プロパティを作成することにより、コンポーネントの作成者は、基礎のデータ構造を公開することなく、コンポーネントの状態へのアクセスを許可できます。

コンポーネントでプロパティを使用すると、次のような多くの利点があります。

プロパティには、コンポーネントで定義され、適切な名前の付いたアクセッサ・メソッドを指定することをお薦めします。コンポーネントには、そのコンポーネントに関連付けられたクラス・データ・メンバー(フィールド)を指定する必要はありません。コンポーネントのクラス・データ・メンバーと指定したコンポーネント・プロパティ間には、1対1の関係がない場合があるからです。たとえば、次のコードでは、shadowColorというコンポーネント・プロパティを定義しています。

public class MyComponent extends Panel {
     private int redValue;
     private int greenValue;
     private int blueValue;
public int getShadowColor() { return redValue | greenValue | blueValue; }
public void setShadowColor(int color) { redValue = color & 0xff0000; // class data members greenValue = color & 0x00FF00; blueValue = color & 0x0000FF; } }

MyComponentにはshadowColorという名前の実際のクラス・データ・メンバーはありませんが、2つのアクセッサ・メソッドgetShadowColor()setShadowColor()によってこのプロパティは正しく定義されています。これらのメソッドでは、3つの変数の書込みと読取りを行い、プロパティの値を計算します。コンポーネント・プロパティで、プロパティと同じ名前の変数を設定することがよくありますが、必ずしもその必要はありません。コンポーネント・プロパティを有効にするためには、正しく宣言されたプロパティ・アクセッサ・メソッドのみが必要です。


JavaBeansの開発
JavaBeanのプロパティおよびメソッドのチューニング

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