ブラウザでのアプレットのリモート・デバッグ

JDeveloperを使用してアプレットをローカルでデバッグする場合、デバッガではアプレット・ビューアを使用してアプレットを実行します。ブラウザで実行中のアプレットをデバッグする場合、リモート・デバッグを使用する必要があります。アプレットはOC4Jで実行中のWebアプリケーションと関連している可能性があります。アプレットは、OC4J JVMとは別のJava Virtual Machine(JVM)で実行されています。すでにJDeveloperのデバッガをOC4J JVMに接続している場合でも、アプレットが実行されているブラウザのJVMに、別個のリモート・デバッグ・セッションを接続する必要があります。これを行わない場合、アプレットに設定したブレークポイントは検出されません。

サーバー側のJavaと同様に、ブラウザでアプレットをリモート・デバッグするには、次の2つの操作を実行する必要があります。

デバッグ・オプションを使用したJVMの開始

  1. まず、Sun社のJDKをインストールします。これによって自動的にJava Plug-inがインストールされます。JDeveloperに付属のJDKには、Java Plug-inは含まれません。
  2. Windowsの「コントロール パネル」から「Java Plug-in」を選択します。インストールしたJDKの種類によって、コントロールパネルの内容は異なります。推奨のJDK 1.4用Plug-inを使用している場合は、「基本」、「詳細」、「ブラウザ」、「プロキシ」、「キャッシュ」、「証明書」および「Java Plug-inについて」のタブが表示されます。「詳細」タブでは、Javaランタイム・パラメータを指定できます。
  3. 「詳細」タブをクリックします。「Java実行時のパラメータ」に次のように入力し、使用するJVMおよびJavaランタイム・パラメータを指定します。

    -client -Xdebug -Xrunjdwp:transport=dt_socket,address=6000,server=y,suspend=n

    -clientの部分では、HotSpot Client JVMを指定できます。

  4. JPDAのデバッグ・オプションを、次のように設定します。
    1. address=6000は、デバッガの接続先のポート番号を指定します。ブラウザがOC4Jと同じマシン上で実行されている場合は、必ず別のポート番号を使用してください。
    2. suspend=nは、JVMを起動し、デバッガが接続されるまで待機しないよう指定します。suspend=yを入力した場合、JVMは停止し、デバッガが接続されるまで待機します。 状況によってはsuspend=yが適切な場合もあり、この設定は後で変更できます。
  5. 「ブラウザ」タブをクリックし、Java Plug-inを使用するブラウザを確認します。アプレットで使用するブラウザが選択されていることを確認してください。
  6. 「基本」タブをクリックし、Javaコンソールを表示するか、非表示にするかを選択します。
  7. 「適用」をクリックしてすべての変更を受け入れます。
  8. ブラウザを再起動します。

JDeveloperのリモート・デバッガの接続

  1. アプレットのリモート・デバッグ用に新規プロジェクトを作成します。
  2. ここではHotSpot JVMを使用しているため、「ツール」->「プロジェクト・プロパティ」->「デバッガ」->「リモート」「JPDAにアタッチ」を選択する必要があります。
  3. アプレットでブレークポイントを設定します。
  4. ナビゲータでアプレットのリモート・デバッグ・プロジェクトのアイコンを選択し、「デバッグ」ツールバー・ボタン(debug)をクリックします。
  5. 「デバッガ - JPDAにアタッチ」ダイアログで、ブラウザ・マシンのホスト名を入力します。JDeveloperと同じマシンを使用している場合、このフィールドは空のままでかまいません。
  6. デバッグのポート番号(たとえば6000)を入力します。
  7. 「OK」をクリックします。

デバッガが、JPDA(Java Platform Debugger Architecture)プロトコルを使用してブラウザのJVMに接続します。これ以降、ブレークポイントが設定されたコードをアプレットが実行すると、JDeveloperのデバッガはブレークポイントで停止します。

WebアプリケーションをOC4Jでデバッグし、アプレットをブラウザでデバッグする場合は、同時に2つのデバッグ・セッションが存在することに注意してください。「表示」->「Run Manager」メニュー・オプションを選択して、Run Managerを使用し、どちらのデバッグ・プロセスがアクティブなセッションなのかを制御できます。デバッガのツールバー・ボタンは、アクティブなデバッグ・プロセスに対して常に使用できます。

OC4Jセッションとアプレットまたはブラウザのセッションを、同時にデバッグしない場合もあります。複数のセッションを同時にデバッグできることは、強力な機能である反面、混乱の原因にもなります。

デバッグの方法は、次の中から選択できます。


関連項目

Javaプログラムのリモート・デバッグ
アプレットのデバッグ
アプレットの実行
JDeveloperでのWeb Startを使用したアプリケーションおよびアプレットの実行
WARファイルとしてのアプレットのデプロイ
アプレットの作成
アプレットのHTMLファイルの作成

 

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