ビジネス・コンポーネント送信アダプタ

ビジネス・コンポーネント送信アダプタであるoracle.bm.ebiadapters.Business ComponentsSendingAdapterを使用すると、ビジネス・コンポーネントのビュー・オブジェクトのコンテンツをXMLとして書き込み、このXMLをAdapterMessageオブジェクトの配列としてOracle AQにエンキューできます。 E-Business統合を可能にするビジネス・コンポーネント送信アダプタおよび受信アダプタが用意されていますが、これらをペアにして使用する必要はありません。

ビジネス・コンポーネント送信アダプタは、AdapterMessageオブジェクトの配列を受け取ります。この各AdapterMessageは、ビュー・オブジェクトをラップしたものです。つまり、ビュー・オブジェクトをAdapterMessageオブジェクトにラップし、それらを配列にするコードを用意する必要があります。続いて、アダプタがメッセージの配列をエンキューします。XSLメッセージ変換が必要な場合は、変換を送信プロセスの一部にすることが可能です。エンキューの前に行う必要はありません。アダプタのサブクラス化はできません。

アクティビティ・モデラーで、アダプタを初期化および開始するためのビジネス・コンポーネント送信アダプタ・クライアント・コードを生成することも、独自のクライアント・コードを作成することもできます。 どちらの場合も、コードはビジネス・コンポーネント・アプリケーション・モジュールのコンテキストに存在する必要があります。これは、アプリケーション・モジュールのビュー・オブジェクトへのアクセスがコードに必要なためです。このアクセスを取得するため、this参照によってアプリケーション・モジュール・コンテキストがアダプタに渡されます。クライアント・コードを用意した後は、アダプタの使用時にアダプタ・クライアント・コードをコールするための独自のコードを作成する必要があります。

ビジネス・コンポーネント送信アダプタのコール・スタック

次の手順では、ビジネス・コンポーネント送信アダプタのコール・スタックについて説明します。これらの手順で、(sendMessageメソッドのコールにより)アダプタが開始した後で何が行われるか、また送信リクエストがどのように処理されるかを説明します。 詳細は、「ビジネス・コンポーネント送信アダプタ・クライアント・コードの生成」を参照してください。

  1. クライアント・コードのアプリケーション・モジュールで生成されたメソッドは、sendMessageメソッドをコールします。このメソッドは、プロパティ・ファイルの名前を決定し、プロパティを読み込み、アダプタを開始します。初期値が検証されます。いずれかの値が正しくない場合は、AdapterFailureExceptionがスローされます。値が正しい場合は、アダプタが開始します。
    final public void sendMessage(ApplicationModule appMod, AdapterMessage[] messages)        

    配列内の各ビュー・オブジェクトは、XMLメッセージとして書き込まれるものとして送信されます。

  2. sendMessage内で、各ビュー・オブジェクトのコンテンツがXMLに書き出されます。
  3. データベースへの接続、セッションの作成、JMS接続などの送信プロセス中に例外が発生した場合は、AdapterFailureExceptionがスローされます。

  4. 1回に1つのメッセージ・オブジェクトが、指定されたキューにエンキューされます。
  5. エンキュー・メソッドが、次のメッセージ・オブジェクトを取得するために戻ります。
  6. アダプタ・メッセージ・オブジェクトがすべて送信されると、制御がクライアント・コードに戻ります。

関連項目

メッセージ・アダプタの基本

ビジネス・コンポーネント送信アダプタ・クライアント・コードの生成

独自のビジネス・コンポーネント送信アダプタ・クライアント・コードの作成

メッセージ・ペイロードのためのAdapterMessageクラスの使用

 

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