パレート・グラフは、問題の原因を特定するために特別に設計されたグラフです。パレート・グラフでは、一連の棒によって様々な問題の原因を示します。一連の棒は、数値の大きいものから小さいものへ値の順に配置されます。折れ線は、グラフの棒の合計値に対する累積値の比率を示します。折れ線は必ず100パーセントになります。
パレート・グラフは、二重-Yグラフです。Y1軸は棒が示す値に対応しています。Y2軸は累積パーセント値に対応しています。
問題の種類や原因を示す際にパレート・グラフを使用すると、問題の最大の原因を修正することに集中できます。
使用可能なパレート・グラフは1種類のみです。定数はPARETO
です。
パレート・グラフの外観は、Graph
オブジェクトの次のプロパティにより決まります。
ParetoBarsConnected
: 隣接する棒を隙間なく表示するかどうかを指定します。
DepthRadius
およびDepthAngle
: これらのプロパティでは、グラフの外観に奥行きを与えるかどうかを指定します。
次の図に、パレート・グラフのデータ構成を示します。このグラフでは、5つの棒で交通死亡事故の原因を示しています。最初の2つの原因である車線のはみ出しと速度の出しすぎは、すべての死亡事故原因の70%を占めています。
棒グラフのデータ構成は次のとおりです。
グループは、棒で表されます。グループ値は降順でソートされます。グループには、車線などのX目盛りラベルが付いています。
系列は、同じ色の棒で表されます。パレート・グラフに表示できるのは1系列のみです。パレート・グラフには1系列しか表示されないため、凡例は表示されません。系列ラベル用のグラフ・コンポーネントもありません。上の図では、グラフのタイトルに系列の情報が表示されています。
パレート・グラフの折れ線は、グラフに指定したデータ値から計算されます。
パレート・グラフのデータのガイドラインは、次のとおりです。
グラフでは、数値データのみが表示されます。
パレート・グラフでは、少なくとも2つのデータ・グループが必要です。データを1列しか指定しない場合、グラフは表示されず、Graph Beanによってデータが不十分であることを示すメッセージが表示されます。
パレート・グラフでは、負の数値を使用できません。パレート・グラフに負の数値を指定した場合、グラフは登録済のすべてのAlertListeners
にAlertEvent
を送信します。アラート・イベントのIDは、DATA_ALL_DATA_NULL_NEG_ZERO
またはDATA_PARTIAL_DATA_NULL_NEG_ZERO
のどちらかです。
パレート・グラフに表示できるのは最初のデータ系列のみです。
グループは、値の大きいものから小さいものへ値の順でソートする必要があります。グラフでは、グループは値の順にソートされません。
パーセント値をデータの一部として渡すことはできません。グラフでは、渡されたデータに基づいてパーセント値が計算されます。
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