現在のアクセシビリティ標準(WCAG、508条)では、ナビゲーション・リンクなどすべてのWebページで繰り返される一連のコンテンツを、エンド・ユーザーがスキップするメカニズムを提供することが義務付けられています。この要件を満たすための標準的な解決策として、ページの冒頭にスキップ・リンクを挿入する方法があります。スキップ・リンクを使用すると、ユーザーは特定のページのコンテンツに直接ジャンプできます。これにより、キーボードおよびスクリーン・リーダーを利用する両方のユーザーが、繰り返されるコンテンツ間を移動する問題から解放されます。
ADF Facesアプリケーションの開発者は、af:goLinkを使用して独自のスキップ・リンクを実装できますが、af:skipLinkTargetタグを使用すると、このタスクが簡素化されます。ADF Facesのページにaf:skipLinkTargetタグが存在する場合、ADF Facesではページの冒頭にスキップ・リンクが自動的に作成されます。このスキップ・リンクは、指定されたスキップ・リンク・ターゲットに直接ジャンプします。af:goLinkまたはターゲット・アンカーを手動で挿入する必要はありません。
af:skipLinkSolutionのアドバンテージの1つは、ADF Facesが提供するスキップ・リンクが通常、ビューで非表示になることです。スキップ・リンクは、フォーカスされると(たとえば、エンド・ユーザーがそのスキップ・リンクを選択し、それがページ内で最初のタブ・ストップであるとき)自動的に表示され、ユーザーがスキップ・リンクをアクティブ化するか、または次の要素を選択するとすぐに、自動的に非表示になります。この方法は、ページのクロム領域で余分な視覚クラッタが発生するのを防ぐものです。スキップ・リンクのコンテンツ用にUIに追加スペースを作成する必要はありません。これはオンデマンドで表示されます。
af:skipLinkタグには、次の要件があることに注意してください。
これらの要件のいずれかが満たされていないことを示す警告がイベント内に記録されます。これらの問題を回避する最も簡単な方法は、af:skipLinkTargetをADF Facesのパネル・コンポーネントのいずれか(af:documentの内部でもあります)に配置することです。アプリケーションの開発者は、各ページでこれを個別に追加するのではなく、ページ・テンプレートでaf:skipLinkTargetを一度に指定しておくことをお薦めします。