Oracle Configuration ManagerはOracle製品とともに配布されるスタンドアロンのユーティリティです。このユーティリティは、製品構成情報を収集し、Oracleリポジトリへこの情報をアップロードするために使用されます。製品構成データが定期的にアップロードされていると、カスタマ・サポート担当者はこのデータを分析し、顧客によりよいサービスを提供できるようになります。
Oracle Configuration Managerは、インターネットへの接続の制限により顧客の環境にインストールされていない可能性があります。また、インストール時に製品にバンドルされていなかった可能性もあります。このような問題を解決するためのユーティリティが使用できるようになりました。Oracle Repeaterは、企業のイントラネット上にある多数のシステムによるOracleサーバーへのアクセスを可能にするトンネリング・サービスを提供します。Mass Deployment Utilityは、中央の1か所から多数のホームへのOracle Configuration Managerのインストールや構成を可能にします。Oracle Companion配布キットはこれら2つのユーティリティから構成されています。
この章の内容は次のとおりです。
Companion配布キットは次の2つのユーティリティが含まれています。
Oracle Configuration Manager Mass Deployment Utility
Oracle Configuration ManagerがインストールされていないOracle製品のホームにOracle Configuration Managerをインストールします。これは中央の1か所から行います。
1か所から様々なシステムを更新および構成します。
Oracle Configuration Manager Repeater
インターネット上にはないサイト、またはインターネットへのアクセスが制限されたサイトへのアクセスを可能にします。
現在、キットの一部として、Oracle Configuration ManagerをバンドルしていないOracle製品があります。また、旧製品で、Oracle Configuration Managerはインストールされていたが構成されていないものもあります。このような環境にOracle Configuration Managerを手動でインストールするのは、非常に手間と時間のかかる作業です。Oracle Mass Deployment Utilityは、ある1か所からこのような環境へのOracle Configuration Managerのデプロイを容易にします。
Mass Deployment Utilityにより、次のことが可能になります。
Oracle Configuration Managerがインストールまたは構成されていないOracle製品のホームへのOracle Configuration Managerのインストール
インストールされているConfiguration Managerを最新バージョンに更新
既存の構成に含まれるOracle Configuration Managerの構成の変更
この配布は、ある1か所から、多数のシステム(Configuration Managerがインストールまたは構成されていないシステムや、古いバージョンのConfiguration Managerが実行されているシステム)に対して行われます。
Mass Deployment Utilityの詳細は、第2章「Mass Deployment Utility」を参照してください。
Oracle Configuration Manager Repeater(Repeater)は、個々のOracle Configuration Managerインスタンスから、Oracleで保持されているリポジトリへ構成データをアップロードできるようにするHTTPトンネルです。
Repeaterは顧客のネットワークにデプロイされますが、外部ネットワークへ接続することができます。したがって、Repeaterは、ネットワークの内部と、外部のインターネットとの間に必要な唯一のアクセス・ポイントになります。
Repeaterの詳細は、第3章「Oracle Configuration Manager Repeater」を参照してください。
Companion配布キットはzipファイル(ocm_companion-10.0.0.0.0.zip)1つに収められています。このファイルを入手するには、My Oracle Supportの「コレクタ」タブからダウンロードするか、またはAutomated Release Update(ARU)からパッチ8355285をダウンロードします。ocm_companion-10.0.0.0.0.zipファイルはCompanion配布ファイルのインストール先となる場所にコピーしてください。
次のようにして、ファイルを解凍します。
unzip -d <full_path> ocm_companion-10.0.0.0.0.zip
ここで、<full_path>はキットの保存先のフルパスを表します。
例:
unzip -d /scratch/jdoe/install/ ocm_companion-10.0.0.0.0.zip
この結果、次のファイルが保存先ディレクトリocm_companion/distributionに格納されます。
Mass Deployment Utilityキット(ocm_massdeployment-10.0.0.0.0.zip)
Repeaterキット(ocm_repeater-10.3.1.1.0.zip)
したがって、保存先ディレクトリocm_companion/distributionは次のようになります。
ocm_companion/distributions ocm_massdeployment-10.0.0.0.0.zip (Mass Deployment Utility kit) ocm_repeater-10.3.1.1.0.zip (Repeater kit)
これらのzipファイルを、インストール先の場所にコピーします。