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Oracle Configuration Manager Companion配布ガイド
リリース10.0
B54376-01
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3 Oracle Configuration Manager Repeater

収集した構成データをOracleにアップロードするには、各Oracle Configuration Managerインスタンスをインターネットに接続する必要があります。Oracle Configuration Managerは、直接接続またはプロキシ・サーバーを介した接続をサポートしています。ただし、これらの方法は、システムが他の内部システムにアクセスし、インターネットにはアクセスしないネットワーク・トポロジには不十分な可能性があります。

Oracle Configuration Manager Repeater(Repeater)は、この状況に対応できるように設計されています。これにより、複数のOracle Configuration Managerインスタンスは1つの内部ポイント(Repeater)に接続して、構成データをアップロードできるようになり、個々のOracle Configuration Managerインスタンスによるインターネットへのアクセスは不要になります。

現在、Repeaterは、Enterprise Manager Grid Controlリリース10.2.0.5に同梱されています。Oracleは、現在、Oracle Configuration Manager Companion配布キットの形で、Grid Control 10.2.0.5以外でもRepeaterを入手できるようにしています。

この章の内容は次のとおりです。

3.1 Repeaterの概要

Repeaterは、個々のOracle Configuration Managerインスタンスから、Oracleで保持されているリポジトリへ構成ペイロードを渡すHTTPトンネルです。Repeaterは顧客ネットワーク内部に存在するため、ネットワークの内部と外部のインターネットとの間に必要な唯一のアクセス・ポイントになります。

Repeaterとプロキシ・サーバーは同じものではありません。Oracle Configuration Managerインスタンスからインターネットへの接続にプロキシ・サーバーを使用できる場合、Repeaterは必要ありません。ただし、一部のネットワーク・トポロジは、内部システムからインターネットへのプロキシ・サーバー・アクセスを提供すらしていないので、プロキシ・サーバー(使用できる場合)はこのようなマシンをローカル・イントラネットに接続するだけです。こういった場合、プロキシ・サーバーを使用してRepeaterにアクセスし、次にRepeaterでインターネットやOracleにアクセスすることができます。

個々のOracle Configuration ManagerインスタンスはHTTPを使用してRepeaterと通信するのに対して、RepeaterからOracleへの(およびインターネットへの)通信はすべてHTTPS経由で行われます。Repeaterは、宛先情報を除き、Repeaterを通過するデータを解析しません。アップロードされる構成の詳細は、それが通過するトンネルではなく、Oracleのエンドポイントでのみ読めるように暗号化されます。構成のアップロードは即時にOracleに送信されます。Repeaterには、後でアップロードするためのアップロード用記憶域やステージングはありません。

3.1.1 前提条件

Repeaterで作業する場合に適用される前提条件は次のとおりです。

  • WindowsおよびLinuxプラットフォームの両方で、WebLogic Server(WLS)10.3.0をサポートしていること。

  • WindowsおよびLinuxプラットフォームの両方で、Oracle Application Server 10.1.2および10.1.4をサポートしていること。

3.2 Repeaterのインストール

第1章「概要」で説明したCompanion配布キット・インストールの出力を見つけます。<dist_kit>/ocm_companion/distribution/ocm_repeater-10.3.1.1.0.zipファイルをApplication ServerまたはWebLogicホーム(<OCM_REPEATER_HOME>)に解凍します。これにより、Repeaterディレクトリ構造(<OCM_REPEATER_HOME>/ocm/repeater/)が作成されます。

次の点に注意してください。

3.2.1 OC4Jデプロイ

RepeaterはEARファイルで、ocm/repeater/earsディレクトリにあります。このEARファイルの名前はOCMRepeater.earで、Linuxシステムではocm/repeater/bin/oc4j_OCMRepeaterDeploy.shファイル、Windowsシステムではocm/repeater/bin/oc4j_OCMRepeaterDeploy.batファイルを使用してデプロイされます。ORACLE_HOME変数が設定されていない場合は、Repeaterのデプロイ時に、コマンドラインで指定する必要があります。

唯一の構成ファイルocmrepeater.propertiesは<OCM_REPEATER_HOME>/ocm/repeater/configディレクトリにあります。

Repeaterのデプロイは、Oracle Management Serviceのデプロイや構成とは関係ありません。oc4j_OCMReapeterDeployスクリプトを使用してRepeaterのデプロイとOC4Jコンポーネントの作成を行う場合、デプロイが正常に終了すると、自動的にRepeaterが起動されます。

3.2.1.1 デプロイの準備

Repeaterのデプロイ例は次のとおりです。

[prompt]$ ocm/repeater/bin/oc4j_OCMRepeaterDeploy.sh <ORACLE_HOME>

opmnctl: stopping opmn managed processes...
==================================================================================
opmn id=sys26:6255
   no processes matched this request
1
Application:     OCMRepeater
Component Name:  OCMRepeater
Component Type:  OC4J
Instance:        /scratch/test/oracle.abcde.us.oracle.com

opmnctl:  starting opmn managed processes...

3.2.2 WebLogicデプロイ

この項では、WebLogic環境でのRepeaterのデプロイについて説明します。

3.2.2.1 デプロイの準備

Repeaterのデプロイは、既存のWebLogic Serverに対して行われます。デプロイ・スクリプトにより、サーバーの作成や構成が行われることはありません。Windowsでは、Repeaterのインストール・ディレクトリに空白を含めることはできません。

サーバーは、次のJavaオプションを指定して起動する必要があります。

-Docm.repeater.home=<InstallRoot>

このオプションを追加する方法の1つに、サーバーのドメイン・ディレクトリにあるsetDomainEnv.shスクリプトに次の行を挿入し、サーバーをバウンスするというものがあります。

JAVA_OPTIONS="${JAVA_OPTIONS} -Docm.repeater.home=/scratch/w12/ocmrepeater"

前述の例にあるキットは、/scratch/w12/ocmrepeaterディレクトリで解凍されていることに注意してください。

3.2.2.2 デプロイ・スクリプトの使用

RepeaterはEARファイルで、ocm/repeater/earsディレクトリにあります。このearファイルの名前はOCMRepeater.earで、ocm/repeater/bin/wls_OCMRepeaterDeploy.shファイル、またはocm/repeater/bin/wls_OCMRepeaterDeploy.batファイルを使用してデプロイされます。earは、ユーザーの指定したサーバーにデプロイされます。

Usage:
wls_OCMRepeaterDeploy.{sh │ bat} <Server> <DomainRoot> <AdminUrl> [<InstallRoot>]
where:
<Server>: WebLogic Server to which 'OCMRepeater' Application needs to be deployed
<DomainRoot>: Root Directory of the WLS Domain in which the Server resides
<AdminUrl>: URL of the AdminServer for the domain. [It must use t3 protocol in place of http.]
<InstallRoot>: Root directory where the kit is unzipped.

デプロイの例は次のとおりです。

> /scratch/wl2/ocmrepeater/ocm/repeater/bin/wls_OCMRepeaterDeploy.sh 
OCMRepeaterServer1 /scratch/product/wls2_10.3.0/user_projects/domains/base_domain1 
t3://example.com:7001 /scratch/wl2/ocmrepeater
########
# Note: /scratch/product/wls2_10.3.0/user_projects/domains/base_domain1/bin/setDomainEnv.sh should include:
#       JAVA_OPTIONS="${JAVA_OPTIONS} -Docm.repeater.home=/scratch/wl2/ocmrepeater"
########
Deploying OCMRepeater to OCMRepeaterServer1
Deprecated operation, activate, specified. Consider using deploy operation instead.
weblogic.Deployer invoked with options:  -adminurl t3://example.com:7001 -activate 
-name OCMRepeater -source 
/scratch/wl2/ocmrepeater/ocm/repeater/ears/OCMRepeater.ear -targets 
OCMRepeaterServer1
Please enter username:weblogic
Please enter a password for the user "weblogic":
<Mar 30, 2009 8:24:45 AM PDT> <Info> <J2EE Deployment SPI> <BEA-260121> 
<Initiating activate operation for application, OCMRepeater [archive: 
/scratch/wl2/ocmrepeater/ocm/repeater/ears/OCMRepeater.ear], to OCMRepeaterServer1 .>
Task 25 initiated: [Deployer:149026]activate application OCMRepeater on OCMRepeaterServer1.
Task 25 completed: [Deployer:149026]activate application OCMRepeater on OCMRepeaterServer1.
Target state: activate completed on Server OCMRepeaterServer1

注意:

AdminServerへの接続にセキュア・プロトコル(https)を使用する場合、その環境で追加のSSL引数を指定する必要があります。

デプロイ・スクリプトを起動する前に、JAVA_OPTIONSを使用に適した引数に設定します。Javaオプションの詳細は、次のURLを参照してください。

http://edocs.bea.com/wls/docs103/deployment/wldeployer.html

SSL引数は次のとおりです。

[ -Dweblogic.security.TrustKeyStore=DemoTrust ]
[ -Dweblogic.security.JavaStandardTrustKeystorePassPhrase=password ]
[ -Dweblogic.security.CustomTrustKeyStoreFileName=filename
  -Dweblogic.security.TrustKeystoreType=CustomTrust
  [ -Dweblogic.security.CustomTrustKeystorePassPhrase=password ]
]
[ -Dweblogic.security.SSL.hostnameVerifier=classname ]
[ -Dweblogic.security.SSL.ignoreHostnameVerification=true ]

デプロイが正常に終了すると、次の構成ファイルが、<OCM_REPEATER_HOME>/ocm/repeater/configディレクトリの下に配置されます。

  • デプロイされたアプリケーションで必要なocmrepeater.properties

  • ocmrepeater.ctlで必要なocm_config.properties

デプロイ後、Repeaterアプリケーションはデプロイ先サーバーが稼働しているかぎりアクティブです。

3.3 Repeaterの管理

Repeaterを管理するには、ocmrepeaterctlユーティリティを使用します。これにより、Repeaterの再構成やステータスの取得が可能になります。このユーティリティを実行する前に、次の操作を実行してください。

Repeaterのステータスをチェックするには、Repeaterがインストールされているホームから次のコマンドを実行します。

<OCM_REPEATER_HOME>/ocm/repeater/bin/ocmrepeaterctl status

このコマンドを実行すると、Repeaterによって使用されているプロキシ設定や、ログ・ファイルの場所、プロセスが実行されているかどうかなど、有用な情報が提供されます。OC4J環境での出力例は次のとおりです。

[oracle@myhost oms10g]$ ocm/repeater/bin/ocmrepeaterctl status
Oracle Configuration Manager Repeater - Release: 10.3.1.1.0 - Production
Copyright (c) 2005, 2009, Oracle. All rights reserved.
Built 01/21/2009 07:14:57 PM
Install Root :/scratch/EMGC/OracleHomes/oms10g
Proxy Host :www-proxy.mycompany.com
Proxy Port :80
Proxy User :NONE
Logging Level :DEBUG, Rolling
Log File Location :/scratch/ EMGC/OracleHomes/oms10g/sysman/log/ocmrepeater.log
OCMRepeater │ Alive

WebLogic環境での出力例は次のとおりです。

Oracle Configuration Manager Repeater - Release: 10.3.1.1.0 - Production
Copyright (c) 2005, 2009, Oracle.  All rights reserved.
Built 03/29/2009 06:02:41 PM

Install Root          :/scratch/sumit/bea/ocmrepeater
Proxy Host            :NONE
Proxy Port            :NONE
Proxy User            :NONE
Logging Level         :WARN, Rolling
Log File Location     :/scratch/bea/ocmrepeater/ocm/repeater/log/ocmrepeater.log


Initializing WebLogic Scripting Tool (WLST) ...

Welcome to WebLogic Server Administration Scripting Shell

Type help() for help on available commands

Please enter your username [weblogic] :weblogic
Please enter your password [weblogic] :
Connecting to http://mywlshost.us.oracle.com:7001 with userid weblogic ...
Successfully connected to Admin Server 'AdminServer' that belongs to domain 'base_domain'.

Warning: An insecure protocol was used to connect to the
server. To ensure on-the-wire security, the SSL port or
Admin port should be used instead.

Current state of 'AdminServer' : RUNNING
Disconnected from weblogic server: AdminServer


Exiting WebLogic Scripting Tool.

また、このコマンドは、インターネットへの接続に必要なプロキシ・サーバーの設定を追加、削除または変更することで、Repeaterを再構成するためにも使用できます。

<OCM_REPEATER_HOME>/ocm/repeater/bin/ocmrepeaterctl configure

configureパラメータを使用すると、プロキシ・サーバー情報を求めるプロンプトが表示されます。プロキシ・サーバーが必要ない場合は、プロンプトにNONEと入力します。それ以外の場合は、[username@]host:portという形式で、適切なプロキシ・サーバー情報を入力します。ユーザー名を指定した場合、パスワードの入力を求めるプロンプトが表示されます。

OC4Jでのocmrepeaterctl configureの実行例は次のとおりです。

> $ORACLE_HOME/ocm/repeater/bin/ocmrepeaterctl configure
Oracle Configuration Manager Repeater - Release: 10.3.1.1.0 - Production
Copyright (c) 2005, 2009, Oracle.  All rights reserved.
Built 03/25/2009 06:10:29 PM

Enter the proxy server details in this format:
    [<proxy-user>@]<proxy-host>[:<proxy-port>]
To specify no proxy, enter NONE
Proxy Specification:user1@www-proxy.mycompany.com:4321
Proxy Password:
Configuration saved to disk
Stopping Repeater...
opmnctl: stopping opmn managed processes...
Starting Repeater...
opmnctl: starting opmn managed processes...

OCMRepeater        │ Alive

3.4 Repeaterを使用するようにOracle Configuration Managerインスタンスを構成

Repeaterを使用して構成データをOracleにアップロードするには、これらのOracle Configuration Managerインスタンスのバージョンは、Oracle Configuration Managerリリース10.3.1以上である必要があります。Oracle Configuration ManagerインスタンスがRepeaterを使用するように構成するには、最初に-repeaterパラメータ、およびRepeaterにアクセス可能なURIを指定したemocmrspユーティリティを使用して、レスポンス・ファイルを作成します。

$ORACLE_HOME/ccr/bin/emocmrsp -repeater http://<hostname>[:<port>]

ポートの指定はオプションです。何も選択しなかった場合、デフォルト・ポートの80が使用されます。Enterprise Manager Grid Controlに組み込まれたRepeaterを使用するには、Webブラウザで、Grid Controlコンソールへのアクセスに使用したものと同じホスト名とポートを指定します。ただし、ホスト名およびポートに続けて、パス情報(/em/など)を指定しないようにしてください。

レスポンス・ファイルが生成されると、Oracle Configuration Managerインスタンスの構成(または再構成)に使用する必要があります。そのためには、setupCCR(初めて構成する場合)またはconfigCCR(再構成する場合)コマンドに、–Rパラメータと、レスポンス・ファイルの名前を指定して実行します。レスポンス・ファイルの使用の詳細は、『Oracle Configuration Managerインストレーションおよび管理ガイド』の2.2.7.2.1項と5.19項を参照してください。

レスポンス・ファイルは、インターネットへのアクセスにRepeaterが必要なくなったときに、Oracle Configuration Managerインスタンスを再構成するためにも使用されます。このためには、引数-repeater NONEを指定したemocmrspコマンドを使用して新しいレスポンス・ファイルを作成し、configCCR -Rとこのレスポンス・ファイルを使用して、Oracle Configuration Managerインスタンスを再構成します。

ただし、Repeaterの使用以外のパラメータ(たとえば、そのシステムと関連付けられているMy Oracle Support資格証明)を変更するために、Oracle Configuration Managerを再構成する場合は、レスポンス・ファイルを使用する必要はありません。Repeaterが構成されると、明示的に削除されるまで、どのように再構成しても保持されます。

構成データをOracleにアップロードするためにRepeaterが使用されていることを検証するには、$ORACLE_HOME/ccr/bin/emCCR -verbose testコマンドを実行します。このコマンドの結果から、使用されているRepeaterを特定できます。

3.4.1 制限

Repeaterで作業する場合に適用される制限は次のとおりです。

  • OC4Jインストール、またはWebLogicドメインで使用できるRepeaterは1つのみです。

  • Repeaterを使用できるように構成できるOCMインスタンスはリリース10.3.1以上です。

  • IBMプラットフォームで実行されているOracle Configuration Managerインスタンスを、Repeaterを使用するように構成することはできません。

3.5 トラブルシューティング: 発生する可能性のあるエラー

Repeaterの実行中、次のエラーが発生する可能性があります。

3.6 よくある質問

Q: Repeaterはプロキシ・サーバーをサポートしていますか。

A: はい。RepeaterからOracleへの直接接続が認識されない場合、Repeaterを使用せずにOracleに接続している個々のOracle Configuration Managerインスタンスと同様、プロキシ・サーバーの詳細を指定できます(サポートされている認証方法はBasicまたはDigest)。

Q: Repeaterを使用するようにOracle Configuration Managerインスタンスを構成することと、切断モードでOracle Configuration Managerを構成することにはどのような差がありますか。

A: Repeaterを使用するように構成されている場合、Oracle Configuration Managerインスタンスは接続モードで実行されます。その違いは、Oracleへの接続が直接接続や、プロキシ・サーバーを使用した接続ではなく、Repeaterを介して行われるという点にあります。Oracleへ接続されていないため、切断モードで実行されていたシステムは、Repeaterを使用してOracleに接続することにより、接続モードで実行できるようになります。Oracle Configuration Managerインスタンスが切断モードで構成されている場合、Repeaterを使用できません。

configCCR -Rをレスポンス・ファイルを指定して実行することにより、切断モードのOracle Configuration Managerインスタンス(リリース10.3.1以上)を接続モードに切り替え、Repeaterを使用するよう構成できます。使用するレスポンス・ファイルがemocmrspコマンドでrepeater引数を指定して作成したものの場合、Oracle Configuration Managerインスタンスの再構成の後に、自動的にRepeaterの使用が開始されます。